JP3055741B2 - 圧延鋼板のスケ−ル除去方法及びその装置 - Google Patents
圧延鋼板のスケ−ル除去方法及びその装置Info
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- JP3055741B2 JP3055741B2 JP5092364A JP9236493A JP3055741B2 JP 3055741 B2 JP3055741 B2 JP 3055741B2 JP 5092364 A JP5092364 A JP 5092364A JP 9236493 A JP9236493 A JP 9236493A JP 3055741 B2 JP3055741 B2 JP 3055741B2
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- inert gas
- rolled steel
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粗鋼ビレットを圧延し
て鋼板を得る工程で鋼板の表面に生成される酸化スケ−
ルを除去する方法及びその装置に関する。
て鋼板を得る工程で鋼板の表面に生成される酸化スケ−
ルを除去する方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来技術と問題点】従来鋼板に生成される酸化スケ−
ルは、鋼板が巻き取り機に一担巻き取られて常温状態に
低下してからショットブラスト処理により除去してい
る。しかしこの方法は鋼板が一担巻き取り機に巻き取ら
れた後の処理になるため処理工程が増えることとなり生
産性を悪くしていた。このため業界においては、鋼板を
圧延後巻き取るまでの高温状態下で除去することも検討
されたが鋼板のショットブラスト処理後の温度が高い場
合には再び酸化スケ−ルが生成されてしまう問題があり
実現されていない。本発明は上記の問題に鑑みて成され
たもので高温状態にある圧延鋼板の酸化スケ−ルを除去
すると共に酸化スケ−ルが再生成されないように処理す
る方法及びその装置を提供することを目的とするもので
ある。
ルは、鋼板が巻き取り機に一担巻き取られて常温状態に
低下してからショットブラスト処理により除去してい
る。しかしこの方法は鋼板が一担巻き取り機に巻き取ら
れた後の処理になるため処理工程が増えることとなり生
産性を悪くしていた。このため業界においては、鋼板を
圧延後巻き取るまでの高温状態下で除去することも検討
されたが鋼板のショットブラスト処理後の温度が高い場
合には再び酸化スケ−ルが生成されてしまう問題があり
実現されていない。本発明は上記の問題に鑑みて成され
たもので高温状態にある圧延鋼板の酸化スケ−ルを除去
すると共に酸化スケ−ルが再生成されないように処理す
る方法及びその装置を提供することを目的とするもので
ある。
【0003】
【問題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明における圧延鋼板のスケ−ル除去方法は、圧
延されて400〜650℃の温度にされた鋼板を不活性
ガス雰囲気中へ導入し、ショットブラスト処理により該
鋼板の表面に生成されている酸化スケ−ルを除去すると
同時にショット粒との熱交換により、鋼板の一次冷却を
行ないかつ該不活性ガス雰囲気中において該鋼板を30
0℃未満まで不活性ガスを吹き付けることにより2次冷
却して大気中に送りだすことを特徴とするものであり、
圧延鋼板のスケ−ル除去装置としては、圧延鋼板の移動
ライン途中に、圧延鋼板貫通式のショットブラスト機及
び不活性ガスを冷却媒体とする冷却機を配置し、該ショ
ットブラスト機及び不活性ガスを冷却媒体とする冷却機
を不活性ガス雰囲気を創成するケ−シングで同一空間内
に包囲したことを特徴とするものである。
めに本発明における圧延鋼板のスケ−ル除去方法は、圧
延されて400〜650℃の温度にされた鋼板を不活性
ガス雰囲気中へ導入し、ショットブラスト処理により該
鋼板の表面に生成されている酸化スケ−ルを除去すると
同時にショット粒との熱交換により、鋼板の一次冷却を
行ないかつ該不活性ガス雰囲気中において該鋼板を30
0℃未満まで不活性ガスを吹き付けることにより2次冷
却して大気中に送りだすことを特徴とするものであり、
圧延鋼板のスケ−ル除去装置としては、圧延鋼板の移動
ライン途中に、圧延鋼板貫通式のショットブラスト機及
び不活性ガスを冷却媒体とする冷却機を配置し、該ショ
ットブラスト機及び不活性ガスを冷却媒体とする冷却機
を不活性ガス雰囲気を創成するケ−シングで同一空間内
に包囲したことを特徴とするものである。
【0004】
【作用】本発明は上記のような解決手段を採用すること
により高温状態にある圧延鋼板は不活性ガス雰囲気の中
でショットブラスト処理されて酸化スケ−ルを除去され
ると同時にショット粒との熱交換作用により1次冷却さ
れ、そのまま不活性ガス雰囲気の中で2次冷却されて酸
化スケ−ルが再生成しない状態にして大気中に送り出さ
れる。
により高温状態にある圧延鋼板は不活性ガス雰囲気の中
でショットブラスト処理されて酸化スケ−ルを除去され
ると同時にショット粒との熱交換作用により1次冷却さ
れ、そのまま不活性ガス雰囲気の中で2次冷却されて酸
化スケ−ルが再生成しない状態にして大気中に送り出さ
れる。
【0005】
【発明に至る経過】発明者逹は、まず高温状態にある圧
延鋼板を酸化スケ−ルが再生成されない温度まで冷却し
てショットブラスト処理をすれば問題が解決されるもの
との判断に基づいて圧延鋼板の温度をを下げることを試
みた。しかし高温状態にある圧延鋼板を生産ラインの流
れの中で一気に300℃未満の温度(酸化スケ−ルが再
生成されない温度)まで冷却するには大掛りな設備と多
くのエネルギ−を消費するようになり生産性を高めるこ
とには成らないことがわかった。一方高温状態にある圧
延鋼板に対しショットブラスト処理を行なう過程でショ
ット粒との熱交換作業により、圧延鋼板が冷却されされ
ることを検知した。
延鋼板を酸化スケ−ルが再生成されない温度まで冷却し
てショットブラスト処理をすれば問題が解決されるもの
との判断に基づいて圧延鋼板の温度をを下げることを試
みた。しかし高温状態にある圧延鋼板を生産ラインの流
れの中で一気に300℃未満の温度(酸化スケ−ルが再
生成されない温度)まで冷却するには大掛りな設備と多
くのエネルギ−を消費するようになり生産性を高めるこ
とには成らないことがわかった。一方高温状態にある圧
延鋼板に対しショットブラスト処理を行なう過程でショ
ット粒との熱交換作業により、圧延鋼板が冷却されされ
ることを検知した。
【0006】さらにショットブラスト処理により温度降
下した圧延鋼板をさらに2次冷却により酸化スケ−ルが
再生成されない温度(300℃未満)まで冷却するには
さほど大掛かりな設備を必要としないと共にエネルギ−
の消費量も少なくて済むことが判明した。ここで高温状
態でショットブラスト処理した鋼板を空気に触れさせる
ことなく冷却する方法としてショットブラスト処理と2
次冷却処理とを共通の不活性ガス雰囲気の中で実施する
ことに思いいたり、次の実験を行なった。
下した圧延鋼板をさらに2次冷却により酸化スケ−ルが
再生成されない温度(300℃未満)まで冷却するには
さほど大掛かりな設備を必要としないと共にエネルギ−
の消費量も少なくて済むことが判明した。ここで高温状
態でショットブラスト処理した鋼板を空気に触れさせる
ことなく冷却する方法としてショットブラスト処理と2
次冷却処理とを共通の不活性ガス雰囲気の中で実施する
ことに思いいたり、次の実験を行なった。
【0007】
【実施例】図1に示すようにショットブラスト機1、及
び冷却機2を並設し、このショットブラスト機1及び冷
却機2をケ−シング3で包囲し、該ショットブラスト機
1、冷却機2及びケ−シング3における鋼板Wの通過ラ
イン(図示されない駆動ロ−ラで構成)を一致させた構
成にし、かつ該ケ−シング3を不活性ガス供給器4に連
通してケ−シング内を常に不活性ガス雰囲気状態にして
おくと共に冷却機2の冷却媒体(使用不活性ガスと同一
ガス)を定量吹き付けした状態にして、S45C鋼板
(100×100×6mm)を400〜800℃の種々の
温度に加熱炉で加熱したものを上記の装置に送り込みシ
ョットブラスト処理すると共に2次冷却して装置外に搬
出して空気に触れさせるようにしたその際の鋼板Wの各
位置における温度及びスケ−ル生成状況を見た結果を表
1に示す。
び冷却機2を並設し、このショットブラスト機1及び冷
却機2をケ−シング3で包囲し、該ショットブラスト機
1、冷却機2及びケ−シング3における鋼板Wの通過ラ
イン(図示されない駆動ロ−ラで構成)を一致させた構
成にし、かつ該ケ−シング3を不活性ガス供給器4に連
通してケ−シング内を常に不活性ガス雰囲気状態にして
おくと共に冷却機2の冷却媒体(使用不活性ガスと同一
ガス)を定量吹き付けした状態にして、S45C鋼板
(100×100×6mm)を400〜800℃の種々の
温度に加熱炉で加熱したものを上記の装置に送り込みシ
ョットブラスト処理すると共に2次冷却して装置外に搬
出して空気に触れさせるようにしたその際の鋼板Wの各
位置における温度及びスケ−ル生成状況を見た結果を表
1に示す。
【0008】
【表1】
【0009】上記の結果からショットブラスト後の鋼板
Wが空気に接触した時の温度が300℃以上であると酸
化スケ−ルが生成され300℃未満のものには生成され
ないことが再確認できた。さらに前記冷却機2の冷却媒
体の吹き付け量を増大させた状態にして、加熱温度70
0℃及び800℃の鋼板について前記と同様にしてショ
ットブラスト処理及び2次冷却をした結果温度700℃
のものは空気に接触するときの温度が280℃となり酸
化スケ−ルの再生成もなくなったが、加熱温度800℃
のものは空気との接触時の温度が300℃あり、酸化ス
ケ−ルの再生成が一部に見られた。尚実施例では鋼板W
は100×100×6mmのものをテストピ−スとして使
用したが生産ラインでは連続した長いものが処理される
ことになる。
Wが空気に接触した時の温度が300℃以上であると酸
化スケ−ルが生成され300℃未満のものには生成され
ないことが再確認できた。さらに前記冷却機2の冷却媒
体の吹き付け量を増大させた状態にして、加熱温度70
0℃及び800℃の鋼板について前記と同様にしてショ
ットブラスト処理及び2次冷却をした結果温度700℃
のものは空気に接触するときの温度が280℃となり酸
化スケ−ルの再生成もなくなったが、加熱温度800℃
のものは空気との接触時の温度が300℃あり、酸化ス
ケ−ルの再生成が一部に見られた。尚実施例では鋼板W
は100×100×6mmのものをテストピ−スとして使
用したが生産ラインでは連続した長いものが処理される
ことになる。
【0010】
【発明の効果】高温状態にある鋼板は不活性ガス雰囲気
の中でショットブラスト処理されて酸化スケ−ルを除去
されると共にショット粒との熱交換作用により1次冷却
された後不活性ガス雰囲気のまま300℃未満まで不活
性ガスを吹き付けることにより2次冷却された後大気中
に送りだされることにより鋼板の生産ラインの中で酸化
スケ−ルの除去及び再生成防止ができその効果は著大で
ある。
の中でショットブラスト処理されて酸化スケ−ルを除去
されると共にショット粒との熱交換作用により1次冷却
された後不活性ガス雰囲気のまま300℃未満まで不活
性ガスを吹き付けることにより2次冷却された後大気中
に送りだされることにより鋼板の生産ラインの中で酸化
スケ−ルの除去及び再生成防止ができその効果は著大で
ある。
【図1】本発明の実施例を示す模式図である。
1 ショットブラスト機 2 冷却機 3 ケ−シング 4 不活性ガス供給器 W 鋼板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 45/06 B21B 45/02
Claims (2)
- 【請求項1】圧延されて400〜650℃の温度にされ
た鋼板を不活性ガス雰囲気中へ導入し、ショットブラス
ト処理により該鋼板の表面に生成されている酸化スケ−
ルを除去すると同時にショット粒との熱交換により、鋼
板の一次冷却を行ないかつ該不活性ガス雰囲気中におい
て鋼板を300℃未満まで不活性ガスを吹き付けること
により2次冷却して大気中に送り出すことを特徴とする
圧延鋼板のスケ−ル除去方法。 - 【請求項2】圧延鋼板の移動ライン途中に、圧延鋼板貫
通式のショットブラスト機及び不活性ガスを冷却媒体と
する冷却機を配置し、該ショットブラスト機及び不活性
ガスを冷却媒体とする冷却機を不活性ガス雰囲気を創成
するケ−シングで同一空間内に包囲したことを特徴とす
る圧延鋼板のスケ−ル除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5092364A JP3055741B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 圧延鋼板のスケ−ル除去方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5092364A JP3055741B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 圧延鋼板のスケ−ル除去方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06277742A JPH06277742A (ja) | 1994-10-04 |
JP3055741B2 true JP3055741B2 (ja) | 2000-06-26 |
Family
ID=14052364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5092364A Expired - Fee Related JP3055741B2 (ja) | 1993-03-26 | 1993-03-26 | 圧延鋼板のスケ−ル除去方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3055741B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6321431B1 (en) * | 1997-09-11 | 2001-11-27 | Gerhard Ziemek | Process and device for removing oxide skin from metal strips |
JP4770238B2 (ja) * | 2005-03-31 | 2011-09-14 | Jfeスチール株式会社 | 厚鋼板の温間ショットピーニング方法 |
EP2862673B1 (en) | 2013-10-16 | 2016-03-09 | Centre De Recherches Metallurgiques ASBL - Centrum Voor Research In De Metallurgie vzw | High temperature and mechanical descaling process and installation |
CN114378721A (zh) * | 2021-12-16 | 2022-04-22 | 沈阳天通电气有限公司 | 一种冷轧钢板焊接结构件的表面防腐涂装前处理工艺 |
-
1993
- 1993-03-26 JP JP5092364A patent/JP3055741B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06277742A (ja) | 1994-10-04 |
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Legal Events
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