JP3055223B2 - バッファ回路 - Google Patents

バッファ回路

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JP3055223B2
JP3055223B2 JP3163273A JP16327391A JP3055223B2 JP 3055223 B2 JP3055223 B2 JP 3055223B2 JP 3163273 A JP3163273 A JP 3163273A JP 16327391 A JP16327391 A JP 16327391A JP 3055223 B2 JP3055223 B2 JP 3055223B2
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勉 古木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバッファ回路に関し、特
に、CMOSインバータ構成のバッファ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来のバッファ回路について、
論理回路の出力用に用いられる出力バッファ回路を例に
して説明する。図4(a)は、従来の出力バッファ回路
の一例の回路図である。図4(a)を参照すると、この
出力バッファ回路は、電源端子1とグランド端子2との
間にドレイン電極を共通にして直列に接続されたPチャ
ンネルMOS電界効果型トランジスタ(以後PMOSト
ランジスタと記す)P1 とNチャンネルMOS電界効果
型トランジスタ(以後NMOSトランジスタと記す)N
1 とからなる。2つのMOSトランジスタのゲート電極
は共通にされてここがこの出力バッファ回路の入力端子
3となっている。又、共通のドレイン電極がこの出力バ
ッファ回路の出力端子4となっている。
【0003】上述の出力バッファ回路の回路接続は、論
理回路としてのインバータと全く同じ接続である。しか
し、出力バッファ回路においては、出力端子4に接続さ
れる負荷が、論理回路の場合とは違って重いので、駆動
用トランジスタとしては電流駆動能力の大きいものが用
いられている。特に高速性が要求されている場合ほど電
流駆動能力を上げる必要があるために、駆動用トランジ
スタのチャンネル幅は大きくされており、例えばチャン
ネル幅が200μmまたはそれ以上のものが用いられて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、出力バ
ッファ回路は、重い負荷を高速で駆動するために、非常
に大きな電流駆動能力を与えられている。すなわち、こ
の出力バッファ回路が動作し、出力信号のレベルがハイ
からロウにスイッチングする時や、あるいはロウからハ
イにスイッチングする時には大きな駆動電流が流れる。
このことから、上述の回路構成の出力バッファ回路にお
いては、これと電源線やグランド線を共有する他の回路
に悪影響を及ぼすという問題が起ることがある。
【0005】例えば、従来の出力バッファ回路が半導体
集積回路に内蔵された時などには、この出力バッファ回
路の動作に伴なって、同じチップ上に設けられた論理回
路などの内部回路や、他のバッファ回路の動作マージン
を低下させたり、はなはだしい時には、誤動作を起させ
ることがある。以下にその説明を行なう。
【0006】近年、半導体集積回路は、高速化、高密度
化、大規模化が非常に進んでおり、それに伴なってチッ
プ上の配線は非常に細く、長くなる傾向にある。このた
め、電源配線やグランド配線に寄生する抵抗も大きくな
ってきている。
【0007】ここで、出力バッファ回路において、その
出力信号の電位レベルがスイッチングする時を考える
と、入力信号INが、図4(b)に示すように、ハイか
らロウへ変化する時には、出力信号OUTがロウからハ
イへ変化する。そしてこの時、電源端子1から出力端子
4に接続されている負荷(図示せず)に充電電流が流れ
る。すなわち、電源線に寄生する抵抗に大きな充電電流
が流れることになり、このため、図4(b)に示すよう
に、電源電位が一時的に低下する。
【0008】一方、入力信号INが、ロウからハイへ変
化する時には、出力信号OUTがハイからロウへ変化す
る。この時には、出力端子4に接続されている負荷から
グランド端子2に放電電流が流れる。すなわち、グラン
ド線に寄生する抵抗に大きな放電電流が流れることにな
り、このため、図4(b)に示すように、グランド電位
が一時的に上昇する。
【0009】そして、上述のような、出力バッファ回路
が動作することによって電源線やグランド線に発生する
電位変動は、この同じ電源線やグランド線に接続されて
いる他の回路の動作マージンを低下させる方向の変動で
あるので、これが大きい場合には、他の回路が誤動作を
起してしまうことになる。
【0010】以上述べた電源線のグランド線の電位の変
動は、充放電電流が大きく配線抵抗が大きいほど大きい
ので、近年のような、高速、高集積、大規模な半導体集
積回路においては、特に大きな問題となっている。
【0011】なお、以上の説明は出力バッファ回路を例
にして行なったが、このような電位変動の現象は、出力
バッファ回路に限らず、論理回路として用いられるよう
なインバータや他の目的で用いられるバッファ回路であ
っても、駆動用のMOSトランジスタの電流駆動能力が
大きい場合には当然起り得る現象である。
【0012】本発明は、以上のような従来のバッファ回
路の問題点に鑑みてなされたものであって、バッファ回
路の動作に伴なって発生する電源線やグランド線の電位
変動が起り難いバッファ回路を提供することを目的とす
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のバッファ
回路は、電流駆動能力が異なる複数の駆動用PMOSト
ランジスタと電流駆動能力が異なる複数の駆動用NMO
SトランジスタとをCMOSインバータ構成に接続して
なる駆動回路部の出力電位を、論理しきい値電圧の異な
る2つのセンス用インバータでセンスし、それぞれのセ
ンス用インバータからの出力信号と外部からの入力信号
とによって、駆動用MOSトランジスタを選択し、駆動
回路部の出力電位がスイッチングする時に、そのスイッ
チングの前期においては、電流駆動能力が大きいMOS
トランジスタで負荷を駆動し、スイッチングの後期にお
いては、電流駆動能力が小さいMOSトランジスタで負
荷を駆動するように動作することを特徴としている。
【0014】また、請求項2記載のバッファ回路は、請
求項1記載のバッファ回路に用いられているものと同一
の駆動回路部を持っており、この駆動回路部の出力電位
をヒステリシス回路でセンスし、ヒステリシス回路の出
力信号と外部からの入力信号とにより、駆動用MOSト
ランジスタを選択し、駆動回路部の出力電位がスイッチ
ングする時に、そのスイッチングの前期においては、電
流駆動能力が大きいMOSトランジスタで負荷を駆動
し、スイッチングの後期においては、電流駆動能力が小
さいMOSトランジスタで負荷を駆動するように動作す
ることを特徴としている。
【0015】
【実施例】次に、本発明の最適な実施例について図面を
参照して説明する。図1は、本発明の第1の実施例の回
路図である。図1を参照すると、本実施例は、駆動回路
部5,2つのインバータ6および7、並びに2つの制御
回路部8および9からなっている。
【0016】駆動回路部5は、図4(a)に示す従来の
出力回路とは異なって、2つのCMOSインバータが、
それぞれの出力端を共通にして並列接続された構成とな
っている。一方のCMOSインバータは、PMOSトラ
ンジスタP1とNMOSトランジスタN1 とからなる。
他方のCMOSインバータは、PMOSトランジスタP
2 とNMOSトランジスタN2とからなる。ここで、上
記の4つの駆動用MOSトランジスタの電流駆動能力に
関しては、PMOSトランジスタP2 およびNMOSト
ランジスタN2 の電流駆動能力は、PMOSトランジス
タP1 およびNMOSトランジスタN1 の電流駆動能力
に比べて非常に小さくなるうに設定されている。
【0017】上述のインバータ6と7とは、それぞれの
入力端が、前述の駆動回路部5の出力端(このバッファ
回路の出力端子4)に接続されている。そして、インバ
ータ6は、出力端がPMOSトランジスタP2 のゲート
電極に接続されている。又、インバータ7は、出力端が
NMOSトランジスタN2のゲート電極に接続されてい
る。なお、この2つのインバータ6と7は、図2(a)
に示す入出力特性で表されるように、論理しきい値電圧
が異なるように設定されている。すなわち、インバータ
6は、高い論理しきい値電圧V1 を持ち、一方、インバ
ータ7は、低い論理しきい値電圧V2 を持つ。
【0018】制御回路部8は、PMOSトランジスタP
1 の導通状態を制御するものであって、2入力NOR回
路10とインバータ11と2入力NAND回路12とが
縦続に接続された構造となっている。2入力NOR回路
10は、一方の入力端に前述のインバータ6の出力信号
が入力され、他方の入力端にインバータ7の出力信号が
入力されている。又、2入力NAND回路12は、一方
の入力端に前述のインバータ11の出力信号が入力さ
れ、他方の入力端に外部からの入力信号INが入力され
ている。
【0019】制御回路部9は、NMOSトランジスタN
1 の導通状態を制御するものであって、2入力NAND
回路13とインバータ14と2入力NOR回路15とが
縦続に接続された構造となっている。2入力NAND回
路13は、一方の入力端に前述のインバータ7の出力信
号が入力され、他方の入力端にインバータ6の出力信号
が入力されている。又、2入力NOR回路15は、一方
の入力端に前述のインバータ14の出力信号が入力さ
れ、他方の入力端に外部からの入力信号INが入力され
ている。
【0020】以下に、本実施例の回路動作を説明する。
先ず、初期状態として、入力信号INがロウで、出力信
号OUTがロウである時、インバータ6および7の出力
は共にハイになっている。従って、PMOSトランジス
タP2 はオフ状態にあり、NMOSトランジスタN2
オン状態にある。又、2入力NOR回路10の出力およ
び2入力NAND回路13の出力は共にロウになってい
るので、インバータ11および14の出力は共にハイで
ある。従って、2入力NAND回路12の出力はハイで
あり、また2入力NOR回路15の出力はロウであっ
て、PMOSトランジスタP1 およびNMOSトランジ
スタN1 は共にオフ状態になっている。
【0021】次に、この状態にある時、入力信号INが
ロウからハイにスイッチングする場合を考えると、2入
力のNAND回路12の出力がロウとなるので、PMO
SトランジスタP1 がオン状態になる。この場合、NM
OSトランジスタN2 もオン状態にあるが、前述のよう
に、NMOSトランジスタN2 の電流駆動能力が非常に
小さいため、出力信号OUTはハイへとスイッチングし
てゆく。
【0022】このスイッチングの過程で、出力信号OU
Tの電位がインバータ7の論理しきい値電圧V2 よりも
高くなると、インバータ7の出力がロウに変化しNMO
SトランジスタN2 がオフ状態に変化する。同時に、2
入力NAND回路13の出力がハイになり、インバータ
14の出力がロウになる。
【0023】更に出力信号INの電位が上昇して、イン
バータ6の論理しきい値電圧V1 よりも高くなると、イ
ンバータ6の出力がロウになりPMOSトランジスタP
2 がオン状態に変化する。同時に、2入力NOR回路1
0の出力がハイになり、インバータ11の出力がロウに
なる。従って、2入力NAND回路12の出力がハイに
なり、PMOSトランジスタP1 が再びオフ状態に変化
する。
【0024】次に、この状態から、入力信号INがハイ
からロウにスイッチングする時を考える。この場合、2
入力NOR回路15の出力がハイとなるので、NMOS
トランジスタN1 がオン状態になる。この時、PMOS
トランジスタP2 もオン状態にあるが、前述のように、
PMOSトランジスタP2 の電流駆動能力が非常に小さ
いため、出力信号OUTはロウへとスイッチングしてゆ
く。
【0025】このスイッチングの過程で、出力信号OU
Tの電位がインバータ6の論理しきい値電圧V1 よりも
低くなると、インバータ6の出力がハイに変化し、PM
OSトランジスタP2 がオフ状態に変化する。同時に、
2入力NOR回路10の出力がロウになり、インバータ
11の出力がハイになる。
【0026】更に出力信号INの電位が下降して、イン
バータ7の論理しきい値電圧V2 よりも低くなると、イ
ンバータ7の出力がハイになりNMOSトランジスタN
2 がオン状態に変化する。同時に、2入力NAND回路
13の出力はロウになり、インバータ14の出力がハイ
になる。従って、2入力NOR回路15の出力がロウに
なり、NMOSトランジスタN1 が再びオフ状態に変化
する。
【0027】以上の回路動作における、入力信号IN,
出力信号OUT,電源電位およびグランド電位の動作波
形を図2(b)に示す。図2(b)を参照すると、入力
信号INがロウからハイに変化し、出力信号OUTがロ
ウからハイへスイッチングする場合には、出力信号OU
Tの波形の傾きが、インバータ6の論理しきい値電圧V
1 を境にして、大から小へ変化していることがわかる。
これは、前述の動作説明のように、出力信号OUTの電
位がインバータ6の論理しきい値電圧V1 より低い時に
は、電流駆動能力の大きい方のPMOSトランジスタP
1 が負荷を駆動し、出力信号OUTの電位が論理しきい
値電圧V1 より高くなると、電流駆動能力の小さい方の
PMOSトランジスタP2 が負荷を駆動するようになる
からである。
【0028】一方、出力信号OUTがハイからロウへス
イッチングする場合には、出力信号OUTの波形の傾き
が、インバータ7の論理しきい値電圧V2 を境にして、
大から小へ変化している。これは、前述の動作説明のよ
うに、出力信号OUTの電位がインバータ7の論理しき
い値電圧V2 より高い時には、電流駆動能力の大きい方
のNMOSトランジスタN1 が負荷を駆動し、出力信号
OUTの電位が論理しきい値電圧V2 より低くなると、
電流駆動能力の小さい方のNMOSトランジスタN2
負荷を駆動するようになるからである。
【0029】尚、本実施例では、出力信号OUTの振幅
は、電源電位とグランド電位との間をフルスイングして
いないが、電位V1 をハイ,電位V2 をロウに設定すれ
ば、回路の動作にはなんら支障はない。
【0030】ここで、本実施例における電源電位および
グランド電位の変動の大きさについて説明する。図2
(b)に示す本実施例の動作波形と、図4(b)に示す
従来の出力バッファ回路の動作波形とを比較すると、電
源電位およびグランド電位の変動は、本実施例のものの
方が従来のものよりも小さく抑えられている。これは、
本実施例では、電流駆動能力の大きいPMOSトランジ
スタP1またはNMOSトランジスタN1 によって大き
な電流で負荷を駆動する時の出力信号OUTの振幅が
(V1 −V2 )と小さく抑えられており、一方、出力信
号OUTの電位が論理しきい値電圧V2 以下または論理
しきい値電圧V1 以上の場合には、電流駆動能力の小さ
いNMOSトランジスタN2 またはPMOSトランジス
タP2 で負荷を駆動しているからである。このことか
ら、本実施例では、出力ハイ(V1 )または出力ロウ
(V2 )へスイッチングする時間は従来ものと殆んど変
っていないにも関らず、電源電位やグランド電位の変動
が小さくなっている。
【0031】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図3(a)は、本発明の第2の実施例の回路図で
ある。
【0032】図3(a)を参照すると、本実施例が図1
に示す第1の実施例と異なるのは、駆動回路部5からの
出力信号OUTの電位をセンスする部分である。本実施
例では、ヒステリシス回路16で出力信号OUTの電位
をセンスし、4つのMOSトランジスタの導通状態を制
御している。
【0033】このヒステリシス回路16は、2つのイン
バータ17と18とをフリップフロップ型に接続した構
成となっており、入出力特性は、図3(b)に示ような
ヒステリシス特性を持っている。すなわち、このヒステ
リシス回路16では、入力の電位(出力信号OUTの電
位)がロウからハイに変化する時の論理しきい値電圧
(V1 )は高く、反対に、入力電位がハイからロウへ変
化する時の論理しきい値電圧(V2 )は低い。このヒス
テリシス回路16は、入力端が駆動回路部5の出力端子
4に接続され、出力端が、PMOSトランジスタP2
よびNMOSトランジスタN2 のゲート電極と、2入力
NAND回路12の一方の入力端と、2入力NOR回路
15の一方の入力端とに接続されている。
【0034】以下に、本実施例の動作について説明す
る。先ず、初期状態として、入力信号INがロウで出力
信号OUTがロウである時、ヒステリシス回路16の出
力がハイであるので、PMOSトランジスタP2 はオフ
状態にあり、NMOSトランジスタN2 はオン状態にな
っている。又、2入力のNAND回路12の出力はハイ
であり、2入力のNOR回路15の出力がロウであるの
で、PMOSトランジスタP1 とNMOSトランジスタ
1 とは共にオフ状態になっている。
【0035】次に、この状態にある時に、入力信号IN
がロウからハイに変化する場合を考える。この場合、2
入力NAND回路12では、2つの入力が共にハイにな
るので出力がロウになる。この結果、PMOSトランジ
スタP1 がオフ状態からオン状態になり、出力信号OU
Tはロウからハイへスイッチングする。この時、NMO
SトランジスタN2 もオン状態にあるが、前述のよう
に、NMOSトランジスタN2 の電流駆動能力が非常に
小さいため、出力信号OUTはハイへとスイッチングし
てゆく。
【0036】このスイッチングの過程で、出力信号OU
Tの電位がヒステリシス回路16の高い方の論理しきい
値電圧V1 よりも高くなると、ヒステリシス回路16の
出力がロウに変化するのでNMOSトランジスタN2
オフ状態に変化し、PMOSトランジスタP2 がオフ状
態からオン状態になる。同時に、2入力NAND回路1
2では、2つの入力がロウとハイになるので、出力がロ
ウからハイに変化し、この結果、PMOSトランジスタ
1 が再びオン状態からオフ状態になる。
【0037】次に、この状態から、入力信号INがハイ
からロウにスイッチングする時を考える。この場合、2
入力NOR回路15においては、2つの入力が共にロウ
になるので出力がハイとなる。この結果、NMOSトラ
ンジスタN1がオフ状態からオン状態になり、出力信号
OUTはハイからロウへスイッチングする。この時、P
MOSトランジスタP2 もオン状態にあるが、前述のよ
うに、PMOSトランジスタP2 の電流駆動能力が非常
に小さいため、出力信号OUTはロウへとスイッチング
してゆく。
【0038】このスイッチングの過程で、出力信号OU
Tの電位がヒステリシス回路16の低い方の論理しきい
値電圧V2 よりも低くなると、ヒステリシス回路16の
出力がハイに変化するのでPMOSトランジスタP2
オン状態からオフ状態に変化し、NMOSトランジスタ
2 がオフ状態からオン状態に変化する。同時に、2入
力NOR回路15においては、2つの入力がロウとハイ
になるので、出力がハイからロウに変化する。この結
果、NMOSトランジスタN1 が再びオン状態からオフ
状態になる。
【0039】以上の回路動作からわかるように、本実施
例では、入力信号INがロウからハイに変化し、出力信
号OUTがロウからハイへスイッチングする場合、出力
信号OUTの電位がヒステリシス回路16の高い方の論
理しきい値電圧V1 より低い時には、電流駆動能力の大
きいPMOSトランジスタP1 が負荷を駆動し、出力信
号OUTの電位が論理しきい値電圧V1より高くなる
と、電流駆動能力の小さいPMOSトランジスタP2
負荷を駆動するようになる。
【0040】一方、出力信号OUTがハイからロウへス
イッチングする場合には、出力信号OUTの電位がヒス
テリシス回路16の低い方の論理しきい値電圧V2 より
高い時には、電流駆動能力の大きいNMOSトランジス
タN1 が負荷を駆動し、出力信号OUTの電位が論理し
きい値電圧V2より低くなると、電流駆動能力の小さい
NMOSトランジスタN2 が負荷を駆動するようにな
る。
【0041】すなわち、本実施例においても、大電流で
負荷を駆動する時の振幅が小さく抑えられているので、
第1の実施例と同様に、出力信号のスイッチング時に発
生する電源電位およびグランド電位の変動は小さく抑え
られる。しかも、出力ハイまたは出力ロウへスイッチン
グする時間は、従来ものと殆ど変らない。
【0042】尚、本実施例においては、ヒステリシス回
路16として、2つのインバータ17および18をフリ
ップフロップ型に接続したものを用いたが、シュミット
トリガ回路のような他の型のヒステリシス回路を用いて
も、本実施例と同様の効果を得ることができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、電流
駆動能力の異なる駆動用MOSトランジスタを相補型に
接続してCMOSインバータからなる駆動部を構成し、
この駆動部の出力をバッファ回路の出力としている。そ
してこの出力電位を、論理しきい値電圧の異なる複数の
センス用インバータあるいはヒステリシス回路でセンス
し、出力電位がスイッチングする時に、大きな電流から
順次小さな電流で負荷を駆動するように、駆動用MOS
トランジスタを選択して動作させている。
【0044】このことにより、本発明によれば、バッフ
ァ回路が動作し出力信号がスイッチングする時に発生す
る電源電位やグランド電位の変動を、スイッチングスピ
ードを遅くすることなしに、小さく抑えることができ
る。従って、電源線やグランド線をこのバッファ回路と
共通にする他の回路に対する、動作マージンの低下ある
いは誤動作というような悪影響を低下させることができ
る。
【0045】このことは、このバッファ回路を、近年の
ような、高速、高集積、大規模な半導体集積回路に内蔵
させる場合に、特に大きな利点となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の回路図である。
【図2】分図(a)は、第1の実施例に用いられる2つ
のセンス用インバータの入出力特性を示す図である。 分図(b)は、第1の実施例における入出力信号の動作
波形並びに電源電位およびグランド電位の変動の様子を
表す図である。
【図3】分図(a)は、本発明の第2の実施例の回路図
である。 分図(b)は、第2の実施例に用いられるヒステリシス
回路の入出力特性を示す図である。
【図4】分図(a)は、従来の出力バッファ回路の一例
の回路図である。 分図(b)は、分図(a)に示す従来の出力バッファ回
路における入出力信号の動作波形並びに電源電位および
グランド電位の変動の様子を表す図である。
【符号の説明】
1 電源端子 2 グランド端子 3 入力端子 4 出力端子 5 駆動回路部 6,7,11,14,17,18 インバータ 8,9 制御回路部 10,15 NOR回路 12,13 NAND回路 16 ヒステリシス回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電流駆動能力が異なる複数の駆動用Pチ
    ャンネルMOS電界効果型トランジスタと電流駆動能力
    が異なる複数の駆動用NチャンネルMOS電界型トラン
    ジスタとをCMOSインバータ構成に接続してなる駆動
    回路部の出力電位を、論理しきい値電圧の異なる2つの
    センス用インバータでセンスし、 前記2つのセンス用インバータからの2つの出力信号と
    外部からの入力信号とにより、前記駆動用MOS電界効
    果型トランジスタを選択し、 前記駆動回路部の出力電位がスイッチングする時に、そ
    のスイッチングの前期においては、電流駆動能力の大な
    る駆動用MOS電界効果型トランジスタで負荷を駆動
    し、スイッチングの後期においては、電流駆動能力の小
    なる駆動用MOS電界効果型トランジスタで負荷を駆動
    するように動作することを特徴とするバッファ回路。
  2. 【請求項2】 電流駆動能力が異なる複数の駆動用Pチ
    ャンネルMOS電界効果型トランジスタと電流駆動能力
    の異なる複数のNチャンネルMOS電界効果型トランジ
    スタとをCMOSインバータ構成に接続してなる駆動回
    路部の出力電位を、ヒステリシス回路でセンスし、 前記ヒステリシス回路の出力信号と外部からの入力信号
    とにより、前記駆動用MOS電界効果型トランジスタを
    選択し、 前記駆動回路部の出力電位がスイッチングする時に、そ
    のスイッチングの前期においては、電流駆動能力の大な
    る駆動用MOS電界効果型トランジスタで負荷を駆動
    し、スイッチングの後期においては、電流駆動能力の小
    なる駆動用MOS電界効果型トランジスタで負荷を駆動
    するように動作することを特徴とするバッファ回路。
  3. 【請求項3】 電流駆動能力の大なる第1のPチャンネ
    ルMOS電界効果型トランジスタと電流駆動能力の大な
    る第1のNチャンネルMOS電界効果型トランジスタと
    を相補型に接続したCMOSインバータと、電流駆動能
    力の小なる第2のPチャンネルMOS電界効果型トラン
    ジスタと電流駆動能力の小なる第2のNチャンネルMO
    S電界効果型トランジスタとを相補型に接続したCMO
    Sインバータとを、互いの出力端を共通にして並列に接
    続してなる駆動回路部と、 高い論理しきい値電圧を有する第1のインバータと、 低い論理しきい値電圧を有する第2のインバータと、 前記第1のPチャンネルMOS電界効果型トランジスタ
    の導通状態を制御する第1の制御回路部と、 前記第1のNチャンネルMOS電界効果型トランジスタ
    の導通状態を制御する第2の制御回路部とを含み、 第1のインバータおよび第2のインバータは、それぞれ
    の入力端が前記駆動回路部の出力端に接続され、第1の
    インバータの出力端が、前記第2のPチャンネルMOS
    電界効果型トランジスタのゲート電極に接続され、第2
    のインバータの出力端が、前記第2のNチャンネルMO
    S電界効果型トランジスタのゲート電極に接続され、 前記第1の制御回路部は、第1の2入力NOR回路と第
    3のインバータと第1の2入力NAND回路とが縦続に
    接続されてなり、第1の2入力NOR回路の一方の入力
    端に前記第1のインバータの出力信号が入力され他方の
    入力端に前記第2のインバータの出力信号が入力され、
    前記第1の2入力NAND回路の一方の入力端に前記第
    3のインバータの出力信号が入力され他方の入力端に外
    部からの入力信号が入力されるように接続され、 前記第2の制御回路部は、第2の2入力NAND回路と
    第4のインバータと第2の2入力NOR回路とが縦続に
    接続されてなり、第2の2入力NAND回路の一方の入
    力端に前記第2のインバータの出力信号が入力され他方
    の入力端に前記第1のインバータの出力信号が入力さ
    れ、前記第2の2入力NOR回路の一方の入力端に前記
    第4のインバータの出力信号が入力され他方の入力端に
    前記外部からの入力信号が入力されるように接続されて
    いる構成のバッファ回路。
  4. 【請求項4】 電流駆動能力の大なる第1のPチャンネ
    ルMOS電界効果型トランジスタと電流駆動能力の大な
    る第1のNチャンネルMOS電界効果型トランジスタと
    を相補型に接続したCMOSインバータと、電流駆動能
    力の小なる第2のPチャンネルMOS電界効果型トラン
    ジスタと電流駆動能力の小なる第2のNチャンネルMO
    S電界効果型トランジスタとを相補型に接続したCMO
    Sインバータとを、互いの出力端を共通にして並列に接
    続してなる駆動回路部と、 ヒステリシス回路と、 一方の入力端が前記第1のPチャンネルMOS電界効果
    型トランジスタのゲート電極に接続された2入力のNA
    ND回路と一方の入力端が前記第1のNチャンネルMO
    S電界効果型トランジスタのゲート電極に接続された
    2入力のNOR回路とを含み、 ヒステリシス回路は、入力端が前記駆動回路部の出力端
    に接続されており、出力端が前記第2のPチャンネルM
    OS電界効果型トランジスタのゲート電極と前記第2の
    NチャンネルMOS電界効果型トランジスタのゲート電
    極と前記2入力のNAND回路の一方の入力端と前記2
    入力のNOR回路の一方の入力端とに接続されており、 2入力のNAND回路および2入力のNOR回路は、そ
    れぞれの回路の一方の入力端には前記ヒステリシス回路
    の出力信号が入力され、それぞれの回路の他方の入力端
    には外部からの入力信号が入力されるように接続されて
    いる構成のバッファ回路。
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