JP3055086B2 - 浄化槽等の廃水処理用充填材の製造方法 - Google Patents

浄化槽等の廃水処理用充填材の製造方法

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JP3055086B2
JP3055086B2 JP7336065A JP33606595A JP3055086B2 JP 3055086 B2 JP3055086 B2 JP 3055086B2 JP 7336065 A JP7336065 A JP 7336065A JP 33606595 A JP33606595 A JP 33606595A JP 3055086 B2 JP3055086 B2 JP 3055086B2
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忠樹 森村
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森村興産株式会社
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、浄化槽などに充填され
て、廃水を自ら濾過したり、又は、廃水処理に有効な微
生物を付着させて、廃水を浄化するために供される浄化
槽等の廃水処理用充填材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂製の複数の線状体による
立体網状構造の周壁を有して、その内部を廃水が流れる
ようにした筒状の廃水処理用充填材が存在する。そし
て、このような充填材は、押出機の複数のノズルから溶
融状態の合成樹脂を下方へ向って連続的に押し出して線
状体を形成し、その下方位置で線状体をその落下速度よ
り遅い速度で引き取ることによって線状体を皺曲させ、
それら皺曲した線状体を互いに接触部をくっ付けるよう
に絡ませながら集合させて立体網状構造の周壁を形成
し、これを冷却固化するという方法で製造されている。
【0003】しかしながら、このような構造の充填材
は、例えば浄化槽内に多数充填された場合に、圧力で潰
れて廃水が通過しにくくなり、浄化機能が損われるとい
う問題があった。また、このような充填材を浄化槽内に
多数設置した場合、各充填材を通過する廃水は、流速、
流量、汚水濃度等の差によって浄化度にばらつきが生じ
るので、各充填材を通過した廃水を貯留部に集めて混合
することにより浄化度を均一化する必要があり、廃水処
理効率が良くないという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、耐圧
性が向上して浄化槽などに多数充填しても圧力で潰れる
ことがなく、また、その内部を流れる廃水をその通過時
に隣接する充填材を流れる廃水と互いに混合させて廃水
の浄化度を均一化することのできる廃水処理用充填材
を、効率良く製造できる方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の浄化槽等の廃水処理用充填材の製造方法
は、複数の下向きノズル9を輪状に配置するとともに、
その輪の内側にも輪の複数箇所を結ぶ線上に複数の下向
きノズル9を配置した押出機8によって、熱可塑性合成
樹脂を加熱溶融してから、その溶融樹脂を上記の各ノズ
ル9から下方へ向って押し出すことにより複数の線状体
1を形成しながら連続的に落下させ、その下方に配した
変速機構11付きの引取装置10によって上記の各線状
体1をその落下速度より遅く引き取る工程と、その落下
速度と略同速度で引き取る工程とを組み合わせることに
よって、各線状体1が皺曲して互いに接触部をくっ付け
ながら絡み合って密に集合することにより立体網状構造
を呈する周壁2と中骨3の密壁部4,5を形成するとと
もに、各線状体1が略直線状に伸びて並ぶことにより上
記の密壁部4,5より空隙率の高い構造となる周壁2と
中骨3の疎壁部6,7も形成して、これらを冷却固化す
ることを特徴とするものである。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。まず、製造工程を示す図1において、符号8が押出
機であり、この押出機8はその下面に複数の下向きノズ
ル9を設けている。ノズル9は、図2に示すように、輪
状に配置するとともに、その輪の内側で、その輪の対向
する2点を結ぶ中心線上にも配置している。なお、この
輪の内側におけるノズル9の配置は自由であり、上記の
ように一直線状でも良いし、或は十字状、略Y字状など
にすることも可能である。この押出機8にポリプロピレ
ン等の熱可塑性樹脂を入れて加熱溶融し、その溶融樹脂
を上記のノズル9から連続的に押し出して複数の線状体
1を形成し、それら線状体1をそのまま落下させる。
【0007】これら落下する線状体1は、その下方に配
したローラを備えた引取装置10によって引き取られ
る。この引取装置10は、ローラの回転数を自由に変更
できる変速機構11を備えている。引取装置10による
線状体1の引取速度を、線状体1の落下速度より遅く設
定すると、各線状体1は皺曲して互いに接触部をくっ付
けながら絡み合って密に集合することにより立体網状構
造を呈し、周壁2の密壁部4と、中骨3の密壁部5が同
時に形成される。また、引取装置10による線状体1の
引取速度を、線状体1の落下速度と略同速度に設定する
と、各線状体1は皺曲せずに略直線状に伸びて並んだ状
態となり、周壁2の疎壁部6と、中骨3の疎壁部7が同
時に形成される。なお、周壁2の密壁部4と疎壁部6
は、上記の押出機8における輪状に配置した複数のノズ
ル9から降りてくる線状体1によって形成され、又、中
骨3の密壁部5と疎壁部7は、上記の押出機8における
輪状に配置したノズル9の内側に一直線状に配した複数
のノズル9から降りてくる線状体1によって形成される
ものである。上記のように線状体1をその落下速度より
遅い速度で引き取る工程と、線状体1をその落下速度と
略同速度で引き取る工程とを組み合わせれば、密壁部4
と疎壁部6を有する周壁2と、同じく密壁部5と疎壁部
7を有する中骨3とが一体的に形成され、これらを冷却
水12の中に浸漬して冷却固化したのち、引き上げて適
宜な長さに切断すれば、図3乃至図5に示すような廃水
処理用充填材を得ることができる。
【0008】上記の廃水処理用充填材は、横断面形状が
一直線状の中骨3を有しているが、図6に示すように中
骨3の横断面形状が十字状のものや、図7に示すように
中骨3の横断面形状が略Y字状のものも、ノズル9の配
置を変えることによって上記と同様に製造することがで
きる。すなわち、押出機8のノズル9を輪状に配すると
ともに、その内側に複数のノズル9を十字状に配置すれ
ば、中骨3の横断面形状が十字状のもの、又、押出機8
のノズル9を輪状に配するとともに、その内側に複数の
ノズル9を略Y字状に配置すれば、中骨3の横断面形状
が略Y字状のものを製造することができる。
【0009】本発明の製法によれば、上記のように、筒
状を呈してその中に廃水を流すことのできる周壁2と、
その周壁2の内部空間を複数に区画するように周壁2の
内面における複数箇所の間に架設した中骨3とを有し
て、その周壁2は、合成樹脂製の複数の線状体1が皺曲
して互いに接触部をくっ付けながら絡み合って密に集合
することにより立体網状構造を呈する密壁部4と、同じ
く合成樹脂製の複数の線状体1が略直線状に伸びて並ん
だ構造を有して上記の密壁部4よりも空隙率の高い疎壁
部6とから成り、また、中骨3も、周壁2の密壁部4と
対応する箇所に設けた同様な構造の密壁部5と、周壁2
の疎壁部6と対応する箇所に設けた同様な構造の疎壁部
7とから成る廃水処理充填材を、容易に効率良く製造す
ることができる。
【0010】そして、これらの充填材は、中骨3を有し
て、その中骨3が周壁2を内側から支えるので、外側か
ら圧力を受けても周壁2が潰れる虞がなく、浄化槽など
に多数充填しても、それぞれが原形を維持して確実に浄
化機能を発揮できる。また、これらの充填材は疎壁部
6,7を有して、その疎壁部6,7を通って廃水が活発
に流出入するので、廃水の通過時に隣接する充填材間で
廃水が混合して浄化度が均一化する。さらに、これら充
填材は中骨3を有するので、単純な筒状のものに比べ、
廃水との接触面積が増えて廃水処理能力が向上する。
【0011】
【発明の効果】本発明は上記の通りであり、耐圧性が向
上して浄化槽などに多数充填して外圧を受けても潰れず
浄化機能を確実に発揮でき、かつ、内部を流れる廃水の
流出入を活発にして廃水を混合することにより浄化度を
均一化して廃水処理効率を高めることができる充填材
を、容易に効率良く製造できるという効果がある。ま
た、本発明の製法は、押出機のノズルの配置を変えるこ
とにより、様々な形状の中骨を有する充填材を簡単に得
られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造工程を示す断面図である。
【図2】押出機のノズルの配置図である。
【図3】完成品の斜視図である。
【図4】図3のA−A線断面図である。
【図5】図3のB−B線断面図である。
【図6】完成品の斜視図である。
【図7】完成品の斜視図である。
【符号の説明】
1 線状体 2 周壁 3 中骨 4 密壁部 5 密壁部 6 疎壁部 7 疎壁部 8 押出機 9 ノズル 10 引取装置 11 変速機構 12 冷却水

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の下向きノズル9を輪状に配置する
    とともに、その輪の内側にも輪の複数箇所を結ぶ線上に
    複数の下向きノズル9を配置した押出機8によって、熱
    可塑性合成樹脂を加熱溶融してから、その溶融樹脂を上
    記の各ノズル9から下方へ向って押し出すことにより複
    数の線状体1を形成しながら連続的に落下させ、その下
    方に配した変速機構11付きの引取装置10によって上
    記の各線状体1をその落下速度より遅く引き取る工程
    と、その落下速度と略同速度で引き取る工程とを組み合
    わせることによって、各線状体1が皺曲して互いに接触
    部をくっ付けながら絡み合って密に集合することにより
    立体網状構造を呈する周壁2と中骨3の密壁部4,5を
    形成するとともに、各線状体1が略直線状に伸びて並ぶ
    ことにより上記の密壁部4,5より空隙率の高い構造と
    なる周壁2と中骨3の疎壁部6,7も形成して、これら
    を冷却固化することを特徴とする浄化槽等の廃水処理用
    充填材の製造方法。
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