JP3055073U - 除菌装置 - Google Patents

除菌装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】殺菌処理すべき水等の使用環境、水質、及び水
量等に応じて、効率良く水等を除菌処理できると共に、
取り扱いも容易にした殺菌装置を提供する。 【解決手段】食材等を洗浄又は処理する水等を溜めた水
槽内に互いに平行に配置される陽極12及び陰極14
と、これらを覆うネット状で絶縁性の覆い16とからな
る電極ユニット10と、上記陽極12及び陰極14にコ
ード18,19を介してそれぞれ接続される電源ユニッ
ト2を含む除菌装置1。電源ユニット2は交流を変圧し
且つ整流する変圧器4と整流器6を含み、上記電極ユニ
ット10は覆い16のフック17により、水槽の縁に固
定される。上記各電極12,14に直流電流をそれぞれ
通電し、食塩及びこれを含む水を電解して、活性な次亜
塩素酸イオン(ClO-)を生成し、水槽中の水及び食材
の除菌を行う。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、水等で洗浄又は各種の処理がされる食材や食品等、或いはこれらを 入れた水槽中の水等を逐次又は随時殺菌乃至除菌するための除菌装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、衛生意識の向上から食材や食品を取り扱う過程において使用される水を 除菌することが行われている。即ち、生鮮食品の処理・調理や加工食品の製造過 程において使用する水を予め殺菌乃至除菌するものである。 係る殺菌・除菌水を得るため、図6に示す除菌水生成装置60が用いられてい る。この装置60は本体62内にタンク64を有し、このタンク64内には平行 な陽極71と陰極72とからなる電極70が配置されている。また、本体62に は外部の交流電源65に接続される変圧器66と整流器68とが配設され、且つ この整流器68から上記各極71,72に直流電流が導通可能とされている。
【0003】 更に、図6に示すように、上記装置60にはタンク64内に除菌すべき水Wを 注水する漏斗部73を有する給水管74と、除菌された水Wをポンプ75により 送水し且つ先端に吐出口78を有する送水管76が設けられている。 上記装置60は次のようにして使用される。先ず、給水管74からタンク64 中に被処理水Wを注水した後、所定量の食塩を溶かし込む。次に、上記電極70 の各極71,72に所定の電流を通電する。すると、食塩はNa+とCl-とに電 気分解され、更に、Na+は電解された水Wと反応してNaOHを生成する。この NaOHが上記Cl-と反応して次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)を生成し、こ れが加水分解されて活性な次亜塩素酸イオン(ClO-)を連続して発生させ、これ が被処理水W中の細菌や雑菌を殺菌乃至除菌する。
【0004】 この場合、被処理水Wの性質や水量に応じて上記通電する時間を設定する。そ して、除菌された除菌水Wは、必要な水量ずつ送水管76から用いるべき水槽内 等へ供給される。 しかしながら、上記除菌水生成装置60では、例えば豆腐や湯がいた麺類を冷 却する大きな水槽の水を全て除菌するには何回も給水する必要が生じる。しかも 、時間の経過と共に細菌や雑菌が食品から補給されて冷却水が汚染された場合、 タイムリーに水を除菌できないという問題がある。また、除菌処理すべき水の水 質や量に対応することも困難であった。
【0005】
【考案が解決すべき課題】
本考案は、以上に説明した従来の技術における問題点を解決し、除菌処理すべ き水等の使用環境、水質、及び水量等に応じて、常に効率良く水等を除菌処理で きると共に、取り扱いも容易にした除菌装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案は、水中に配置する電極部分と、所望の電流を得る電源部分とを分離し 、且つ両者をコードにより接続することに着想して成されたものである。 即ち、本考案の除菌装置は、食材等を洗浄又は処理する水等を溜めた水槽内に 互いに平行に配置される陽極及び陰極とからなる電極ユニットと、この陽極及び 陰極にそれぞれコードを介して接続される電源ユニットとを含む、ことを特徴と する。係る装置によれば、電極ユニットと電源ユニットとが分離されているので 、除菌処理すべき水槽内の水等に対し、その使用環境、水質、及び水量等に応じ て、上記各ユニットを最適化することができ、逐次又は随時に効率良く除菌処理 することが可能となる。尚、上記電源ユニットには交流電流を所定の直流電流に 変圧・整流する変圧器と整流器を含むものの他に、蓄電池又は乾電池等を内蔵す るものも含まれる。また、上記水には水道水や食塩水の他、食材からの塩分が混 ざった水、中水道に貯留した雨水等も含まれる。
【0007】 また、前記電極ユニットを前記水槽内の所定の位置に支持する固定手段、昇降 手段、又は吊下手段を含む、ことを特徴とする除菌装置も含まれる。 この装置によれば、電極ユニットを水槽内における最適の位置に確実に支持す ると共に、不要時には水槽の外に容易に取り出すことができる。上記固定手段に は水槽の縁に係止するフック等が、上記昇降手段には梃子式又はパンタグラフ式 の機構が、上記吊下げ手段にはロープやワイヤ等が含まれる。 更に、前記電極ユニットが、前記陽極及び陰極を覆うネット状で絶縁性の覆い を有する、ことを特徴とする除菌装置も含まれる。この装置によれば、水中の食 材等を不用意に傷付けたり、食材等が変形や変質することを防止できると共に、 水中から撮り出した際の不用意な漏電も防げる。
【0008】 また、前記陰極及び陽極が金属製のメッシュ板からなると共に、その表面に白 金等の耐食性薄膜が被覆されている、除菌装置も含まれる。 この装置によれば、互いに対向する陰極及び陽極を除菌処理すべき水が貫通し て流動し易くなると共に、その表面に白金(Pt)等の耐食性に優れ且つ衛生的な 薄膜をメッキ等で被覆するため、耐久性と安全性の双方を高めることができる。 尚、上記薄膜の材質には、白金基の合金、又は白金族に含まれる金属及びその 合金も含まれる。
【0009】 加えて、一つの前記電源ユニットに対し、複数の前記電極ユニットを並列にコ ードを介して接続した、水殺菌装置も含まれる。この装置によれば、一つの電源 ユニットのみで互いに離れた複数の水槽中に入れた各電極ユニットに対し、送電 可能となる。この際、各水槽に応じた電流を個別に送電可能である。 尚、電源ユニットには、変圧器及び整流器を所望時間作動させるタイマーを付 加したり、このタイマーを含むと共に次述する塩水供給手段を連動して可動させ るための制御部を併設することも可能である。 また、前記電極ユニットにおける陽極及び陰極の付近に塩水を供給する塩水供 給手段を設けることも可能である。これにより、前記電気分解を確実且つ効率良 く行え、水等の殺菌を持続的に行うことが可能となる。但し、豆腐等のように、 そのニガリ中に塩分が含まれ、この塩分が水中に溶出している場合、又は塩素殺 菌水を用いる場合等には、上記塩水供給手段を省略することが可能である。
【0010】
【考案の実施の形態】
以下において本考案の実施に好適な形態を図面と共に説明する。 図1及び図2は本考案の除菌装置1の概略を示し、水槽T内の水Wを除菌処理 するものである。この除菌装置1は、水槽Tから離れて配置される電源ユニット 2と、水槽T内の水W中に配置される電極ユニット10と、これらを接続する一 対のコード18,19とを含む。 上記電源ユニット2は、交流電源3からの交流電流の電圧を所定の電圧に変圧 する変圧器4と、変圧された交流電流を直流に変換する整流器6と、これらを調 整・制御する制御部8とからなる。尚、1,2図中の符号9は制御部8を調整又 は変更するためのスイッチである。また、図2中の符号3a,3bは交流電源3 に接続するためのプラグとコードを示す。
【0011】 また、上記電極ユニット10は、図2に示すように、例えばTi(チタン)合金 製のメッシュ板からなる互いに平行な陽極12及び陰極14と、これらの間を離 間させる例えばセラミック製の絶縁体13と、これらの陽極12、陰極14、及 び絶縁体13を間隔を置いて覆うネット状の覆い16とからなる。この覆い16 は、樹脂又はセラミック等からなる絶縁体で、その上端の開口部16aに一対の フック(固定手段)17が設けられている。このフック17は水槽Tの縁に電極ユ ニット10を支持し、各電極12,14を水W中の適所に位置させる。尚、陽極 12と陰極14の各メッシュ板の表面には、衛生上の観点から白金等の耐食性の 最も高い金属からなる厚さ数μm程度の耐食性薄膜が被覆されている。
【0012】 尚、各電極12,14と覆い16とは、覆い16の上端部で適宜固定される。 また、各電極12,14の上端から立設するロッド12a,14aはそれぞれコ ード18,19を介して前記電源ユニット2の整流器6に接続されている。 更に、図1において、電極ユニット10内に塩水を供給する容器21とパイプ 22とその途中に設けた電磁弁24とからなる塩水供給手段20を併設すること もできる。これにより、電極ユニット10内の各電極12,14付近に塩水を供 給して次述する電解反応を確実に生じさせ得る。但し、例えば水Wが予め塩分を 含んでいる場合には、上記手段20を省略することもできる。尚、図1中の符号 26は前記制御部8から上記電磁弁24の開閉動作を伝達する導線を示す。
【0013】 係る除菌装置1によると、電源3からの交流電流(100V・5A)を電源ユニ ット2により変圧及び整流して、直流電流(約10V・4A)にする。係る直流電 流は、コード18,19を経て、前記電極ユニット10内の陽極12と陰極14 に送られる。尚、予め水槽T内の水Wには、約1.3mg−cl2/リットルの塩素が 含まれ、且つ約1mg−cl2/リットルの遊離塩素が含まれている。 上記電流を受けた陽極12では下記数式1の電解反応が、陰極14では下記数 式2の電気分解反応を生じる。これらで得られたCl2 -と苛性ソーダ(NaOH) が反応して、数式3に示す次亜塩素酸ソーダ(NaClO)を連続して発生させる 。更に、この次亜塩素酸ソーダは水Wと反応する数式4に示す可逆反応を生じて 次亜塩素酸(HClO)を生成し、更に、この次亜塩素酸自体が分解する数式5に 示す可逆反応により、次亜塩素酸イオン(ClO-)を連続発生させる。
【0014】
【数1】 2NaCl+2e→2Na++Cl2 -
【0015】
【数2】 2Na++H2O+2e→2NaOH+H2
【0016】
【数3】 Cl2 -+2NaOH→NaClO+NaCl+H2
【0017】
【数4】
【0018】
【数5】
【0019】 係る次亜塩素酸イオン(ClO-)は数多く連続発生して、水W中に投入された各 種の食材等に付着している食中毒菌等の有害微生物を殺菌し、著しい除菌効果を あげることが可能である。しかも、係る電解水が弱アルカリ性(Ph約8.9)を示 し、且つ高い酸化電位を有するため、上記イオンは著しく活性である。このため 、食材や食品を処理する際に、これらに含まれているタンパク質等の変成や褐変 を引き起こさないと共に、石鹸や中性洗剤との併用も可能である。加えて、次亜 塩素酸や次亜塩素酸イオンの生成コストは比較的安価である。 従って、調理前の食材の洗浄や加工・調理済みの食品の冷却処理や保存に際し て、活性な次亜塩酸イオンを発生している水Wを用いることにより、除菌と共に 消臭等を行って、極めて優れた衛生管理を容易に行うことが可能となる。
【0020】
【実施例】
ここで、除菌装置1の具体的な実施例について説明する。 塩分2.3wt%を含む水温7.7℃の食塩水Wを用意した。その遊離塩素濃度は 0.19mg−cl2/リットルで、全塩素濃度は0.2mg−cl2/リットルであった。 この食塩水W中に除菌装置1の電極ユニット10を浸漬し、その陽極12及び 陰極14に直流電流(9.3V,4.2A)を1時間に渉り通電した。その間におけ る一般菌と大腸菌の個数(個/ミリリットル)の変化を電極ユニット10の付近とこれ から離れた位置でそれぞれ測定した。その結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】 表1から、通電した後1時間で、一般菌は約3百〜2百分の1に、大腸菌は4 分の1以下に激減した。一方、この間に遊離塩素濃度は約2〜3倍に、全塩素濃 度は約30〜40倍に増加した。この結果から、除菌装置1による食塩水W中に おける活性次亜塩素酸イオン(ClO-)とこれを含む塩分の増加によって、食塩 水W中の一般菌及び大腸菌が低減できたことが裏付けられた。 また、上記と同じ食塩水Wと除菌装置1を用い、除菌装置1に前記と同じ条件 にて通電すると共に、食塩水W中に鯖の切り身を投入して、15分後における一 般菌と大腸菌の個数(個/cm2)の変化を測定した。その結果を表2に示す。
【0023】
【表2】
【0024】 表2の結果から、一般菌は約6%に、大腸菌は5分の1以下に激減し、除菌装 置1による食材に対する除菌効果が顕著であることも裏付けられた。
【0025】 図3は除菌装置1の異なる部分形態に関する。尚、以下において、前記図1, 2と同じ部分には同じ符号を用いるものとする。 図3(A)は、前記電極ユニット10を水槽T内の水W中に昇降自在に浸漬する 昇降手段30を示す。この昇降手段30は、水槽Tの上にベース31を固定した 下柱32と、これに対し入れ子部33を介して嵌合し且つ回転可能な上柱34と 、この上柱34にピン35により中間部を軸支されたアーム36とからなる。 上記アーム36の先端には、電極ユニット10の上部絶縁体11から立設する 垂直片39がピン38により軸支されている。また、アーム36の基端には球形 の握り部37が固定されている。
【0026】 図示の状態は、電極ユニット10を水槽T内の水W中に吊り下げて浸漬してい る。除菌処理が終わった際、食材等を出し入れするため、電極ユニット10を水 W中から取り出すことが望ましい。そこで、握り部37を下方に押し下げると、 アーム36はピン35を支点として反時計回りに回転して、先端の電極ユニット 10が上昇する。次に、握り部37によりアーム36を水平回転させると、上柱 34も同時に回転するため、電極ユニット10を水槽Tの外方に移動させること ができる。また、除菌処理を再開する場合には、上記と逆の操作を行えば良い。 係る梃子式機構の昇降手段30を用いると、極めて簡単な構造と操作で、確実 に電極ユニット10の水W中への浸漬と取り出しが迅速に行える。また、各電極 12,14は覆い16に包囲されているため、不用意に傷付いたり、漏電等を招 くこともない。尚、コード18,19は長めにし且つ1本の絶縁テープで被覆し て、前記電源ユニット2に接続しておけば、上記昇降操作の支障にならない。
【0027】 図3(B)は、電極ユニット10を天井から吊り下げ且つパンタグラフ式に昇降 させる昇降手段40を示す。 この昇降手段40は、電極ユニット10上端の絶縁体11に設けた垂直片42 と、この垂直片42にピン45を介して結合され且つピン45にて両端と中央を 結合した互いに交差し合う多数のアーム44と、上端のアーム44をピン45で 天井47に結合する垂下片46とからなる。尚、電極12,14のコード18, 19は、フレキシブルな絶縁カバー48内に収容され、各アーム44からやや離 れて前記電源ユニット2に接続している。
【0028】 図示の状態は、電極ユニット10を水槽T内から電極ユニット10を吊り上げ たところである。水槽T内の水W中から除菌処理された食材を取り出し、新たな 食材を水W中に投入する。そして、下端寄りのアーム44に固定した図示しない 摘みを持って下向きに押し下げると、各アーム44は垂直姿勢に近づくように回 転し、電極ユニット10を下降させ、これを水W中に浸漬することができる。 係るパンタグラフ式機構の昇降手段40を用いると、電極ユニット10を天井 や梁等から吊下げられ、水槽Tの周囲全体に障害物が形成されないため、一層除 菌処理に伴う作業を容易に行うことができる。
【0029】 図4(A)は、電極ユニット10を天井等から吊り下げ昇降させる吊下手段50 を示す。この吊下手段50は、電極ユニット10を前記同様のフック54を介し て吊下げる水平片52と、この水平片52の両端に各下端を結合したロープ又は ワイヤ56を含む。上記水平片52は、水槽Tの対向する縁に両端部分が支持可 能な長さを有し、各ロープ56は、図示しない天井や梁に支持させた滑車に巻き 付けたり、リング金具を貫通して、その先端を別途の金具等に結わえられる。
【0030】 図示の状態は、電極ユニット10を水槽T内の水W中に吊り下げて浸漬してい る。そこで、電極ユニット10を水W中から取り出すため、各ロープ56の先端 を均等に引っ張ると、水平片52と共に、電極ユニット10も上昇する。適度な 高さになった状態で、各ロープ56の先端を再度金具等に結わえることで、水槽 T上の適当な位置に電極ユニット10を吊り上げたまま支持できる。 従って、係る吊下手段50を用いると、最も簡単な装置構成によって、水槽T の周囲全体に障害物を形成することなく、食材等の出し入れができると共に、確 実な除菌処理を行うこともできる。
【0031】 本考案は以上に示した各形態に限定されるものではない。 例えば、図4(B)に示すように、食材等を除菌処理する水槽Tの一側面の上部 に小さな水槽tを併設し、この水槽t内の水w中に前記フック17等を利用して 、電極ユニット10を浸漬させることもできる。即ち、前記各形態のように、食 材等が投入される水槽Tの水W中に直に電極ユニット10を浸漬させると、食材 等の多少によって除菌効率に一時的な過不足が生じてバラツキ易くなる。
【0032】 このため、電源ユニット2の制御部8に内蔵されるタイマーを活用して断続的 に直流電流を通電させることも可能である。 しかし、図4(B)に示すように、小さな水槽t内の水wを電極ユニット10に より除菌処理し、この水wを徐々に隣接する水槽T側へオーバーフローさせて供 給することにより、上記除菌効率の過不足を解消し、タイマーを用いる複雑な制 御も不要になる。しかも、食材等が投入される水槽Tの周囲に障害物を殆ど形成 しないので、食材等の出し入れにも支障になりにくいという利点もある。
【0033】 また、図5に示すように、一つの電源ユニット2に対し、2以上の電極ユニッ ト10をコード18,19を並列に接続する除菌装置1′とすることもできる。 この除菌装置1′により、複数の水槽T1,T2内に対し、それぞれの状態に応 じた最適の電流を送電でき、除菌処理を一層効率良く行うことが可能となる。 更に、除菌処理すべき、食材の量や水の性質に応じて、前記電源ユニット2の 制御部8を最適化して、電極ユニット10に連続通電したり、或いは食材の出し 入れ時間に連動させて断続的に通電することも可能である。 また、電極ユニットの固定手段には、水槽の縁に吸着する絶縁性の吸盤も含ま れ、電極ユニットの昇降手段には、径の異なる複数のパイプを相互に嵌合させた 所謂テレスコープ式に伸縮する形態の物も含まれる。
【0034】 更に、電極ユニットの吊下手段には、単に電極ユニットをロープやチェーン等 で天井や梁から吊下げて、ロープ等の長さを手等で調節する形態や、コイルバネ や帯状のゴム等の弾性体を介して吊下げる形態も含まれる。 また、陽極及び陰極には、前記メッシュ板の他、多数の孔を明けたパンチング メタル、平板、波板、或いは単数又は複数の棒材等を用いても良い。 尚、本考案の除菌装置は、前記各形態の他に、調理に用いる包丁や俎板等の除 菌・洗浄、食器やお盆等の除菌・洗浄、或いは、調理や料理を行う人又は食事を する人等の手等の洗浄等にも活用することができる。
【0035】
【考案の効果】
以上において説明した本考案の除菌装置によれば、除菌処理すべき水槽内の水 や食材等に対し、その使用環境、水質、及び水量等に応じて、電源及び電極ユニ ットを最適化でき、逐次又は随時に効率良く除菌処理することができる。 また、請求項2の考案によれば、電極ユニットを水槽内における最適の位置に 確実に支持すると共に、不要時には水槽の外に容易に取り出すことができる。 更に、請求項3の考案によれば、水中の食材等を不用意に傷付けたり、食材等 が変形や変質することを防止できると共に、水中から撮り出した際の不用意な漏 電も防げる。 また、請求項4の考案によれば、電解すべき水等を流通し易くすると共に、耐 食性が著しく高いため水や食材等に対し悪影響を与えず、衛生上からも好ましい 除菌処理を行うことができる。 加えて、請求項5の考案によれば、一つの電源ユニットで複数の電極ユニット に対し、個別に所望の電流を最適条件で送電でき、除菌作業の効率化を一層図る ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の除菌装置を示す概略図。
【図2】本考案の除菌装置を示す斜視図。
【図3】(A)及び(B)は異なる形態の除菌装置を示す部
分概略図。
【図4】(A)は更に異なる形態の除菌装置を示す部分概
略図、(B)は異なる使用形態を示す概略図。
【図5】本考案における別形態の除菌装置を示す概略
図。
【図6】従来の除菌水生成装置を示す概略図。
【符号の説明】
1,1′……除菌装置 2……………電源ユニット 4……………変圧器 6……………整流器 10…………電極ユニット 12…………陽極 14…………陰極 16…………覆い 17…………フック(固定手段) 18,19…コード 30,40…昇降手段 50…………吊下手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/50 560 C02F 1/50 560F 1/76 1/76 A

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】食材等を洗浄又は処理する水等を溜めた水
    槽内に互いに平行に配置される陽極及び陰極とからなる
    電極ユニットと、この陽極及び陰極にそれぞれコードを
    介して接続される電源ユニットとを含む、ことを特徴と
    する除菌装置。
  2. 【請求項2】前記電極ユニットを前記水槽内の所定の位
    置に支持する固定手段、昇降手段、又は吊下手段を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の除菌装置。
  3. 【請求項3】前記電極ユニットが、前記陽極及び陰極を
    覆うネット状で絶縁性の覆いを有する、ことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載の除菌装置。
  4. 【請求項4】前記陰極及び陽極が金属製のメッシュ板か
    らなると共に、その表面に白金等の耐食性薄膜が被覆さ
    れている、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに
    記載の除菌装置。
  5. 【請求項5】一つの前記電源ユニットに対し、複数の前
    記電極ユニットを並列にコードを介して接続した、こと
    を特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の除菌装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003275764A (ja) * 2002-03-25 2003-09-30 Sanyo Electric Co Ltd 殺菌装置
JP2019030857A (ja) * 2017-08-09 2019-02-28 株式会社総合環境システム 殺菌性電解水生成装置

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