JP3054773B2 - 差動リレー装置誤動作防止方法 - Google Patents
差動リレー装置誤動作防止方法Info
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- Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
- Protection Of Transformers (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は送電系統の保護装置に係り、特に変圧器投入
時の励磁突入電流により保護装置が誤動作することを防
止する差動リレー装置の誤動作防止方法に関する。
時の励磁突入電流により保護装置が誤動作することを防
止する差動リレー装置の誤動作防止方法に関する。
送電系統の変圧器を投入すると変圧器が無励磁から急
激に全電圧で励磁される場合、1次側に定格電流の数倍
から10倍程度の励磁突入電流が流れる。その大きさと時
間は種々の要因に左右され必ずしも一定ではないが継続
時間は1秒以下で長くて4〜5秒である。この励磁突入
電流は変圧器の特性上避けられないものであり、励磁突
入電流により保護装置が差動して送電系統がトリップす
るとその点検と復旧に莫大な労力と時間を必要とする。
従って事故電流でない励磁突入電流により保護装置が誤
動作することは避けなければならない。
激に全電圧で励磁される場合、1次側に定格電流の数倍
から10倍程度の励磁突入電流が流れる。その大きさと時
間は種々の要因に左右され必ずしも一定ではないが継続
時間は1秒以下で長くて4〜5秒である。この励磁突入
電流は変圧器の特性上避けられないものであり、励磁突
入電流により保護装置が差動して送電系統がトリップす
るとその点検と復旧に莫大な労力と時間を必要とする。
従って事故電流でない励磁突入電流により保護装置が誤
動作することは避けなければならない。
従来、変圧器の保護装置には差動リレーが用いられ、
送電系統の遮断器投入により変圧器に流れる励磁突入電
流で差動リレーが誤動作しないよう遮断機の投入条件に
よって差動リレーの動作を一定時間制限していた。ま
た、遮断器の投入条件に代わって不足電圧リレーの動作
の条件も用いていた。
送電系統の遮断器投入により変圧器に流れる励磁突入電
流で差動リレーが誤動作しないよう遮断機の投入条件に
よって差動リレーの動作を一定時間制限していた。ま
た、遮断器の投入条件に代わって不足電圧リレーの動作
の条件も用いていた。
励磁突入電流による誤動作防止方法は感度低下方式
と、高調波抑制方式の二方式のいずれかが採用されてい
る。感度低下方式は、リレーに誘導円板形を用いた場合
取られる経済的な方法で10MVA程度までの変圧器保護に
用いられる。すなわち動作コイルと並列に抑制抵抗を挿
入し、変圧器電圧印加後数秒間、タイマリレーなどによ
り、差動リレーの感度を低下させ、一定時限後に正規の
感度に復帰させる方式である。
と、高調波抑制方式の二方式のいずれかが採用されてい
る。感度低下方式は、リレーに誘導円板形を用いた場合
取られる経済的な方法で10MVA程度までの変圧器保護に
用いられる。すなわち動作コイルと並列に抑制抵抗を挿
入し、変圧器電圧印加後数秒間、タイマリレーなどによ
り、差動リレーの感度を低下させ、一定時限後に正規の
感度に復帰させる方式である。
高調波抑制方式は励磁突入電流に第2高調波分が多
く、変圧器内部事故電流には第2高調波分が少ないこと
を利用したもので、第2高調波を抑制するフィルタを設
け、リレー回路にトランジスタを用いる。この方式は先
に述べた感度低下方式に比して高価であるので、通常は
10MVA以上の変圧器に対し用いている。
く、変圧器内部事故電流には第2高調波分が少ないこと
を利用したもので、第2高調波を抑制するフィルタを設
け、リレー回路にトランジスタを用いる。この方式は先
に述べた感度低下方式に比して高価であるので、通常は
10MVA以上の変圧器に対し用いている。
上記従来技術の感度低下方式は、遮断器の投入条件或
いは不足電圧リレーの動作の条件によって無条件に差動
リレーの感度を切り換えていた。この為66Kv送電系統の
ように分岐負荷が多い送電系統に感度低下方式を適用す
ると、送電系統の始充電時の事故の場合に高速で故障除
去を要求されるが、差動リレーの感度が低感度側に切り
替わったままとなり事故を検出することが出来ず、故障
除去が遅れ送電系統の損傷が大きくなるという問題があ
った。
いは不足電圧リレーの動作の条件によって無条件に差動
リレーの感度を切り換えていた。この為66Kv送電系統の
ように分岐負荷が多い送電系統に感度低下方式を適用す
ると、送電系統の始充電時の事故の場合に高速で故障除
去を要求されるが、差動リレーの感度が低感度側に切り
替わったままとなり事故を検出することが出来ず、故障
除去が遅れ送電系統の損傷が大きくなるという問題があ
った。
一方励磁突入電流に含まれる第2高調波を検出して差
動リレーの出力をロックする高調波抑制方式では、送電
線の内部事故のように第2高調波が含まれる事故で差動
リレーの出力をロックする恐れがあり、高速で故障除去
が出来ないという問題があった。更に、第2高調波を検
出する要素の追加が必要であり高価になる問題もあっ
た。
動リレーの出力をロックする高調波抑制方式では、送電
線の内部事故のように第2高調波が含まれる事故で差動
リレーの出力をロックする恐れがあり、高速で故障除去
が出来ないという問題があった。更に、第2高調波を検
出する要素の追加が必要であり高価になる問題もあっ
た。
本発明の目的は、送電系統の変圧器投入時の励磁突入
電流により差動リレー装置が誤動作することを防止し、
高速で故障を除去することにある。
電流により差動リレー装置が誤動作することを防止し、
高速で故障を除去することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、送電系統に流
れる突入電流で動作可能な高感度差動リレー装置と送電
系統に流れる突入電流では不動作の低感度差動リレー装
置をそれぞれトリップ信号出力手段に接続し、前記高感
度差動リレー装置または前記低感度差動リレー装置から
前記トリップ信号出力手段に動作信号が入力されたとき
に、前記トリップ信号出力手段から遮断器にトリップ信
号を与えて前記遮断器をトリップするに際して、前記送
電系統で故障が発生したときに前記高感度差動リレー装
置の動作による動作信号の出力をロックするとともに、
このロックを前記送電系統の故障復旧動作開始後所定時
間経過するまで保持し、前記所定時間経過後に前記ロッ
クを解除することを特徴する差動リレー装置誤動作防止
方法を採用したものです。
れる突入電流で動作可能な高感度差動リレー装置と送電
系統に流れる突入電流では不動作の低感度差動リレー装
置をそれぞれトリップ信号出力手段に接続し、前記高感
度差動リレー装置または前記低感度差動リレー装置から
前記トリップ信号出力手段に動作信号が入力されたとき
に、前記トリップ信号出力手段から遮断器にトリップ信
号を与えて前記遮断器をトリップするに際して、前記送
電系統で故障が発生したときに前記高感度差動リレー装
置の動作による動作信号の出力をロックするとともに、
このロックを前記送電系統の故障復旧動作開始後所定時
間経過するまで保持し、前記所定時間経過後に前記ロッ
クを解除することを特徴する差動リレー装置誤動作防止
方法を採用したものです。
[作用] 前記した手段によれば、送電系統で故障が発生したと
きに高感度差動リレー装置の動作による動作信号の出力
をロックするとともに、このロックを送電系統の故障復
旧動作開始後所定時間経過するまで保持するようにして
いるため、送電系統の故障発生後、故障復旧動作に伴っ
て遮断器が投入されて送電系統に励磁突入電流が流れて
も、このとき、低感度差動リレー装置の作動に伴うトリ
ップ信号の出力のみが可能であるのに対して、高感度差
動リレー装置の作動に伴うトリップ信号の出力は動作信
号のロックによって阻止されるので、励磁突入電流によ
り高感度差動リレー装置が誤動作するのを防止すること
ができる。そして、故障復旧動作開始後所定時間経過し
たときには、高感度差動リレー装置の動作による動作信
号の出力に対するロックが解除されるので、高感度差動
リレー装置の作動により故障を検出し、この故障を高速
で除去することが可能になる。
きに高感度差動リレー装置の動作による動作信号の出力
をロックするとともに、このロックを送電系統の故障復
旧動作開始後所定時間経過するまで保持するようにして
いるため、送電系統の故障発生後、故障復旧動作に伴っ
て遮断器が投入されて送電系統に励磁突入電流が流れて
も、このとき、低感度差動リレー装置の作動に伴うトリ
ップ信号の出力のみが可能であるのに対して、高感度差
動リレー装置の作動に伴うトリップ信号の出力は動作信
号のロックによって阻止されるので、励磁突入電流によ
り高感度差動リレー装置が誤動作するのを防止すること
ができる。そして、故障復旧動作開始後所定時間経過し
たときには、高感度差動リレー装置の動作による動作信
号の出力に対するロックが解除されるので、高感度差動
リレー装置の作動により故障を検出し、この故障を高速
で除去することが可能になる。
[実施例] 以下、本発明の実施例を図により説明する。
第1図は、第1実施例のブロック図で、第6図は各回
路の動作を示す波形図である。101はトリップした条件
であり、トリップリレー動作等により出力される条件で
ある。102はメモリであり、トリップ条件101が1パルス
でもくるとそれを記憶し、リセットされるまで1を出力
し続ける。103は遮断器のパレット条件(遮断器が入っ
た条件)であり、本実施例ではリレーのa接点の条件で
ある。104は高感度に選定された差動リレー(以下87Lと
称す)であり、系統の最小故障を保護できる整定であ
る。105は低感度に整定された差動リレー(以下87Hと称
す)であり、系統に発生する励磁突入電流によって動作
しない整定とする。106は動作遅延タイマであり、入力
に1がきても時間tの間は出力をせず、時間t経過後1
を出力する。107はインヒビットゲートであり、O信号
がついているゲートに零、ついていないほうに1がきた
ときのみ1を出力する。108はANDゲートであり、入力が
両方とも1のとき1を出力する。109は、トリップ信号
出力手段としのORゲートであり、入力のいずれか一方が
1のときトリップ信号として1を出力する。
路の動作を示す波形図である。101はトリップした条件
であり、トリップリレー動作等により出力される条件で
ある。102はメモリであり、トリップ条件101が1パルス
でもくるとそれを記憶し、リセットされるまで1を出力
し続ける。103は遮断器のパレット条件(遮断器が入っ
た条件)であり、本実施例ではリレーのa接点の条件で
ある。104は高感度に選定された差動リレー(以下87Lと
称す)であり、系統の最小故障を保護できる整定であ
る。105は低感度に整定された差動リレー(以下87Hと称
す)であり、系統に発生する励磁突入電流によって動作
しない整定とする。106は動作遅延タイマであり、入力
に1がきても時間tの間は出力をせず、時間t経過後1
を出力する。107はインヒビットゲートであり、O信号
がついているゲートに零、ついていないほうに1がきた
ときのみ1を出力する。108はANDゲートであり、入力が
両方とも1のとき1を出力する。109は、トリップ信号
出力手段としのORゲートであり、入力のいずれか一方が
1のときトリップ信号として1を出力する。
第2図は、本発明を適用する系統の1例である。201,
204,205,208はリレー装置であり第1図の回路が組み込
まれている。202,203,206,207,209は遮断器であり、20
2,203,206,207はそれぞれ201,204,205,208からのトリッ
プ指令によって主接点を開く動作を実施する。210は分
岐負荷であり変圧器等によって構成される。
204,205,208はリレー装置であり第1図の回路が組み込
まれている。202,203,206,207,209は遮断器であり、20
2,203,206,207はそれぞれ201,204,205,208からのトリッ
プ指令によって主接点を開く動作を実施する。210は分
岐負荷であり変圧器等によって構成される。
第1実施例 今仮に、第2図に示す遮断器206,207間で故障が発生
し、リレー装置205,208が正規に動作、遮断器206,207が
引き外されたとする。次に、ある一定時間経過後、先に
遮断器206が投入され、このとき、210に励磁突入電流が
流れ87L104が動作し87H105が不動作であったとする。こ
れら一連の動作を第1図及び第6図を用いて説明する。
始めに遮断器206,207間で故障が発生したとき、少なく
とも87L104が動作しかつ1を出力し、これによってトリ
ップ指令が出たとする。これにより、トリップ条件101
より1が出力され、メモリ102にこれが記憶される。従
って、メモリ102の出力が1となり、インヒビット107の
O信号ゲートに1が入力される為87L104からの1はロッ
クされ出力されない。一方ANDゲート108にはメモリ102
から1が入力され、87H105が異常を検出して1を出力す
るとORゲート109に1が出力される。ORゲート109は87L1
04か87H105の何れかの出力があればそのまま出力し、こ
の場合87L104はインヒビットされているので87H105が出
力する。故障が除去されると、トリップ条件101は零と
なる。すなわち、遮断器がトリップされたことに伴って
メモリ102から1が出力されると、87L104の動作信号の
出力はインヒビットゲート107によってロックされるの
で、87L104の作動に伴うトリップ信号の出力が可能状態
から不可能状態になる。これに対して、87H105は、AND
ゲート108を介してORゲート109と接続されているので、
87H105の作動に伴うトリップ信号の出力は不可能状態か
ら可能状態になる。
し、リレー装置205,208が正規に動作、遮断器206,207が
引き外されたとする。次に、ある一定時間経過後、先に
遮断器206が投入され、このとき、210に励磁突入電流が
流れ87L104が動作し87H105が不動作であったとする。こ
れら一連の動作を第1図及び第6図を用いて説明する。
始めに遮断器206,207間で故障が発生したとき、少なく
とも87L104が動作しかつ1を出力し、これによってトリ
ップ指令が出たとする。これにより、トリップ条件101
より1が出力され、メモリ102にこれが記憶される。従
って、メモリ102の出力が1となり、インヒビット107の
O信号ゲートに1が入力される為87L104からの1はロッ
クされ出力されない。一方ANDゲート108にはメモリ102
から1が入力され、87H105が異常を検出して1を出力す
るとORゲート109に1が出力される。ORゲート109は87L1
04か87H105の何れかの出力があればそのまま出力し、こ
の場合87L104はインヒビットされているので87H105が出
力する。故障が除去されると、トリップ条件101は零と
なる。すなわち、遮断器がトリップされたことに伴って
メモリ102から1が出力されると、87L104の動作信号の
出力はインヒビットゲート107によってロックされるの
で、87L104の作動に伴うトリップ信号の出力が可能状態
から不可能状態になる。これに対して、87H105は、AND
ゲート108を介してORゲート109と接続されているので、
87H105の作動に伴うトリップ信号の出力は不可能状態か
ら可能状態になる。
次に、一定時間経過後、遮断器206が投入されたとす
る。このとき、52a103が1を出力し、トリップ条件101
が零を出力するためインヒビット110の出力が1とな
り、タイマ106はカウントを始める。遮断器206が投入さ
れたとき、分岐負荷210に励磁突入電流が流れ87L104が
動作してもメモリ102は1を出力しておりインヒビット
ゲート107のOゲートに1を入力するのでトリップ信号
は出ないが、87H105の動作が有ればトリップ信号が出力
される。タイマ106がカウントを終了するとメモリ102は
リセットされメモリ102の出力は零となる。したがっ
て、87L104出力のインヒビット107によるロックは解除
され、87L104によって故障の検出及び除去が可能とな
る。一方ANDゲート108にはメモリ102から1が入力され
ないので、87H105が動作しても出力はロックされ実質的
に高感度差動リレーとなっている。すなわち、メモリ10
2の出力が0になると、インヒビットゲート107によるロ
ックが解除され、87L104とORゲート109とがインヒビッ
トゲート107を介して接続されるので、87L104の作動に
伴うトリップ信号の出力が不可能状態から可能状態にな
る。これに対して、87H105の動作信号の出力は、ANDゲ
ート108によってロックされるので、87H105の作動に伴
うトリップ信号の出力は可能状態から不可能状態にな
る。
る。このとき、52a103が1を出力し、トリップ条件101
が零を出力するためインヒビット110の出力が1とな
り、タイマ106はカウントを始める。遮断器206が投入さ
れたとき、分岐負荷210に励磁突入電流が流れ87L104が
動作してもメモリ102は1を出力しておりインヒビット
ゲート107のOゲートに1を入力するのでトリップ信号
は出ないが、87H105の動作が有ればトリップ信号が出力
される。タイマ106がカウントを終了するとメモリ102は
リセットされメモリ102の出力は零となる。したがっ
て、87L104出力のインヒビット107によるロックは解除
され、87L104によって故障の検出及び除去が可能とな
る。一方ANDゲート108にはメモリ102から1が入力され
ないので、87H105が動作しても出力はロックされ実質的
に高感度差動リレーとなっている。すなわち、メモリ10
2の出力が0になると、インヒビットゲート107によるロ
ックが解除され、87L104とORゲート109とがインヒビッ
トゲート107を介して接続されるので、87L104の作動に
伴うトリップ信号の出力が不可能状態から可能状態にな
る。これに対して、87H105の動作信号の出力は、ANDゲ
ート108によってロックされるので、87H105の作動に伴
うトリップ信号の出力は可能状態から不可能状態にな
る。
遮断器206を投入したとき、故障が206,207間に残って
いたとしても、短絡事故等で87H105が動作すれば上記の
理由でトリップ信号が出るため故障の除去が可能とな
る。
いたとしても、短絡事故等で87H105が動作すれば上記の
理由でトリップ信号が出るため故障の除去が可能とな
る。
本実施例では、遮断器206が投入された場合について
述べたが、遮断器207及び206,207が同時に投入された場
合でも同様にして、87L104の出力をロックし、励磁突入
電流によってトリップ信号が出ないようにすることがで
きる。
述べたが、遮断器207及び206,207が同時に投入された場
合でも同様にして、87L104の出力をロックし、励磁突入
電流によってトリップ信号が出ないようにすることがで
きる。
第2実施例 第3図は、第2実施例のブロック図で第1図に不足電
圧リレーの301を加えたものである。第7図は第3図の
波形図である。303はインヒビットであり107,110と同じ
である。302は復帰遅延タイマである。304はORゲートで
あり109と同じである。
圧リレーの301を加えたものである。第7図は第3図の
波形図である。303はインヒビットであり107,110と同じ
である。302は復帰遅延タイマである。304はORゲートで
あり109と同じである。
第2図において、遮断器202,203間で故障が発生し、
リレー201,204からのトリップ指令によって遮断器202,2
03が開いた場合を考える。この場合も202,203間が故障
した際206,207間の電圧が下がり、202,203間の故障除去
後に復旧すると206,207間の電圧が回復するため分岐負
荷210に励磁突入電流が流れる場合がある。このとき、2
02,203間で故障が発生したとき不足電圧リレー(以下27
と称す)301は動作し1を出力、87L104は不動作で零を
出力する。このため、303の出力は1となり、タイマ302
の出力も1となる。したがって、87L104の出力はロック
される。すなわち、不足電圧リレー301の動作に伴ってO
Rゲート304から1が出力されると、87L104の動作信号の
出力はインヒビットゲート107によってロックされるの
で、87L104の作動に伴うトリップ信号の出力は可能状態
から不可能状態になる。これに対して、87H105は、AND
ゲート108を介してORゲート109と接続されているので、
87H105の作動に伴うトリップ信号の出力は不可能状態か
ら可能状態になる。次に、202,203の遮断器が切れると2
06,207間の電圧が回復し、210に励磁突入電流が流れ
る。このとき、電圧が回復し27(301)の出力が零とな
るため303の出力も零となる。しかし、復帰遅延タイマ3
02はインヒビット303からの入力がなくなってから時間
tの間、1を出力し続ける為ORゲート304を介してイン
ヒビットゲート107のインヒビットゲートに1が入力さ
れるので87L104の出力はロックされたままになる。よっ
て、励磁突入電流によってトリップ信号は出ない。時間
tが経過すると復帰遅延タイマ302の出力も零となり87L
104のロックは解除され、作動可能となる。すなわち、
タイマ302の出力が0になると、ORゲート304の出力も0
になり、87L104の動作信号の出力に対して、インヒビッ
トゲート107によるロックが解除され、87L104とORゲー
ト109とがインヒビットゲート107を介して接続されるの
で、87L104の作動に伴うトリップ信号の出力は不可能状
態から可能状態になる。これに対して、87H105の動作信
号の出力は、ANDゲート108によってロックされるので、
87H105の作動に伴うトリップ信号の出力は可能状態から
不可能状態になる。
リレー201,204からのトリップ指令によって遮断器202,2
03が開いた場合を考える。この場合も202,203間が故障
した際206,207間の電圧が下がり、202,203間の故障除去
後に復旧すると206,207間の電圧が回復するため分岐負
荷210に励磁突入電流が流れる場合がある。このとき、2
02,203間で故障が発生したとき不足電圧リレー(以下27
と称す)301は動作し1を出力、87L104は不動作で零を
出力する。このため、303の出力は1となり、タイマ302
の出力も1となる。したがって、87L104の出力はロック
される。すなわち、不足電圧リレー301の動作に伴ってO
Rゲート304から1が出力されると、87L104の動作信号の
出力はインヒビットゲート107によってロックされるの
で、87L104の作動に伴うトリップ信号の出力は可能状態
から不可能状態になる。これに対して、87H105は、AND
ゲート108を介してORゲート109と接続されているので、
87H105の作動に伴うトリップ信号の出力は不可能状態か
ら可能状態になる。次に、202,203の遮断器が切れると2
06,207間の電圧が回復し、210に励磁突入電流が流れ
る。このとき、電圧が回復し27(301)の出力が零とな
るため303の出力も零となる。しかし、復帰遅延タイマ3
02はインヒビット303からの入力がなくなってから時間
tの間、1を出力し続ける為ORゲート304を介してイン
ヒビットゲート107のインヒビットゲートに1が入力さ
れるので87L104の出力はロックされたままになる。よっ
て、励磁突入電流によってトリップ信号は出ない。時間
tが経過すると復帰遅延タイマ302の出力も零となり87L
104のロックは解除され、作動可能となる。すなわち、
タイマ302の出力が0になると、ORゲート304の出力も0
になり、87L104の動作信号の出力に対して、インヒビッ
トゲート107によるロックが解除され、87L104とORゲー
ト109とがインヒビットゲート107を介して接続されるの
で、87L104の作動に伴うトリップ信号の出力は不可能状
態から可能状態になる。これに対して、87H105の動作信
号の出力は、ANDゲート108によってロックされるので、
87H105の作動に伴うトリップ信号の出力は可能状態から
不可能状態になる。
また、遮断器206、207間に故障があって、87L104と27
(301)が動作した場合、インヒビットゲート303の出力
は零となるが、実施例1と同様に、87L104の動作に伴っ
てトリップ指令が出力されてメモリ102の出力が1にな
り、ORゲート304の出力が1になるので、励磁突入電流
によってトリップ信号がでることはない。
(301)が動作した場合、インヒビットゲート303の出力
は零となるが、実施例1と同様に、87L104の動作に伴っ
てトリップ指令が出力されてメモリ102の出力が1にな
り、ORゲート304の出力が1になるので、励磁突入電流
によってトリップ信号がでることはない。
尚、87L104,27(301)の動作不揃いを調整するため、
タイマ302を動作遅延タイマを合わせた合成タイマとし
てもよい。
タイマ302を動作遅延タイマを合わせた合成タイマとし
てもよい。
第3実施例 第4図は、第3図に回線のラインスイッチの条件401
を加えた例である。第1図の場合もこれと同様になる。
402はNANDゲートであり、入力が両方共零のとき1を出
力する。403はORゲートであり109,304と同じである。
を加えた例である。第1図の場合もこれと同様になる。
402はNANDゲートであり、入力が両方共零のとき1を出
力する。403はORゲートであり109,304と同じである。
例えば、装置の試験等において人為的にトリップ試験
を実施したとする。このとき、101の出力があるためメ
モリ102の出力は1となり、87L104の出力はロックされ
る。試験終了後、遮断器、ラインスイッチを開とすれば
遮断器の条件103、ラインスイッチの条件401の出力は零
となりNANDゲート402の出力は1となる。このため、OR
ゲート403の出力も1となり、メモリ102はリセットさ
れ、87L104の出力ロックは解除され87H105に切り換わ
る。このため、トリップ試験実施後の充電時に多い故障
に対し本来の目的である高感度の87L104にて保護が可能
となる。本実施例では遮断器の条件103及びラインスイ
ッチ401の条件によって、メモリ102をリセットしたがメ
モリ102のリセット条件を伝送路を用いて与える。スイ
ッチの条件によって与えても同様である。
を実施したとする。このとき、101の出力があるためメ
モリ102の出力は1となり、87L104の出力はロックされ
る。試験終了後、遮断器、ラインスイッチを開とすれば
遮断器の条件103、ラインスイッチの条件401の出力は零
となりNANDゲート402の出力は1となる。このため、OR
ゲート403の出力も1となり、メモリ102はリセットさ
れ、87L104の出力ロックは解除され87H105に切り換わ
る。このため、トリップ試験実施後の充電時に多い故障
に対し本来の目的である高感度の87L104にて保護が可能
となる。本実施例では遮断器の条件103及びラインスイ
ッチ401の条件によって、メモリ102をリセットしたがメ
モリ102のリセット条件を伝送路を用いて与える。スイ
ッチの条件によって与えても同様である。
第4実施例4 第5図は、第1図における遮断器の条件52a103をb接
点52bに置換えたものである。このとき、第1図におけ
るインヒビット110を第5図の如くNANDにすれば、実施
例1と同様にして、87L,87Hの感度を切り換えられる。
これは第3図、第4図に対しても全く同様である。
点52bに置換えたものである。このとき、第1図におけ
るインヒビット110を第5図の如くNANDにすれば、実施
例1と同様にして、87L,87Hの感度を切り換えられる。
これは第3図、第4図に対しても全く同様である。
以上、各実施例では送電線保護等の場合を例にあげ述
べたが、変圧器保護の場合も同様の方法で感度の切り換
えを実施できる。
べたが、変圧器保護の場合も同様の方法で感度の切り換
えを実施できる。
本実施例によれば、トリップした条件によって差動リ
レーの高感度リレーをロックして低感度のみを作動させ
ておき、故障除去後の再投入時に発生する変圧器の励磁
突入電流によって誤トリップ信号せず、かつ始充電時
は、高感度、高速に系統の保護が可能となる効果があ
る。
レーの高感度リレーをロックして低感度のみを作動させ
ておき、故障除去後の再投入時に発生する変圧器の励磁
突入電流によって誤トリップ信号せず、かつ始充電時
は、高感度、高速に系統の保護が可能となる効果があ
る。
また、差動リレーの動作の条件によって感度切りかえ
用の不足電圧リレーの出力をロックするため、外部事故
回復時のみ差動リレーの感度切りかえを実施し、内部事
故時には、不要な感度切りかえを実施しないという効果
もある。
用の不足電圧リレーの出力をロックするため、外部事故
回復時のみ差動リレーの感度切りかえを実施し、内部事
故時には、不要な感度切りかえを実施しないという効果
もある。
更に、簡単なシーケンスの変更のみで励磁突入電流に
よる誤トリップ信号出力の防止ができる効果もある。
よる誤トリップ信号出力の防止ができる効果もある。
本発明によれば、送電系統で故障が発生したときに高
感度差動リレー装置の動作による動作信号の出力をロッ
クし、このロックを送電系統の故障復旧動作開始後所定
時間経過するまで保持するようにしているため、送電系
統の故障発生後、故障復旧動作に伴って遮断器が投入さ
れて送電系統に励磁突入電流が流れても、このとき、低
感度差動リレー装置の作動に伴うトリップ信号の出力の
みが可能であるのに対して、高感度差動リレー装置の作
動に伴うトリップ信号の出力は動作信号のロックによっ
て阻止されるので、励磁突入電流により高感度差動リレ
ー装置が誤動作するのを防止することができるととも
に、故障復旧動作開始後所定時間経過したときには、高
感度差動リレー装置の動作による動作信号の出力に対す
るロックが解除されるので、高感度差動リレー装置の作
動により故障を検出し、この故障を高速で除去すること
が可能になる。
感度差動リレー装置の動作による動作信号の出力をロッ
クし、このロックを送電系統の故障復旧動作開始後所定
時間経過するまで保持するようにしているため、送電系
統の故障発生後、故障復旧動作に伴って遮断器が投入さ
れて送電系統に励磁突入電流が流れても、このとき、低
感度差動リレー装置の作動に伴うトリップ信号の出力の
みが可能であるのに対して、高感度差動リレー装置の作
動に伴うトリップ信号の出力は動作信号のロックによっ
て阻止されるので、励磁突入電流により高感度差動リレ
ー装置が誤動作するのを防止することができるととも
に、故障復旧動作開始後所定時間経過したときには、高
感度差動リレー装置の動作による動作信号の出力に対す
るロックが解除されるので、高感度差動リレー装置の作
動により故障を検出し、この故障を高速で除去すること
が可能になる。
第1図は本発明の第1実施例に係る制御ブロック図、第
2図は本発明を適用する送電系統の系統図、第3図は本
発明の第2実施例に係る制御ブロック図、第4図は本発
明の第3実施例に係る制御ブロック図、第5図は本発明
の第4実施例に係る制御ブロック図、第6図は第1図の
波形図、第7図は第3図の波形図である。 101……トリップ条件、 102……メモリ、 103……遮断器条件、 104……高感度87、 105……低感度87、 106……動作遅延タイマ、 107,110……インヒビットゲート、 301……不足電圧リレー、 302……復帰遅延タイマ、 303……インヒビットゲート。
2図は本発明を適用する送電系統の系統図、第3図は本
発明の第2実施例に係る制御ブロック図、第4図は本発
明の第3実施例に係る制御ブロック図、第5図は本発明
の第4実施例に係る制御ブロック図、第6図は第1図の
波形図、第7図は第3図の波形図である。 101……トリップ条件、 102……メモリ、 103……遮断器条件、 104……高感度87、 105……低感度87、 106……動作遅延タイマ、 107,110……インヒビットゲート、 301……不足電圧リレー、 302……復帰遅延タイマ、 303……インヒビットゲート。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 瀬谷 稔 茨城県日立市国分町1丁目1番1号 株 式会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 ▲吉▼田 和芳 東京都千代田区内幸町1丁目1番3号 東京電力株式会社内 (72)発明者 山田 豊 埼玉県浦和市北浦和5丁目14番2号 東 京電力株式会社埼玉支店内 (72)発明者 松田 高幸 栃木県宇都宮市平松町字梨木530番1号 東京電力株式会社栃木支店内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 3/26 - 3/30 H02H 7/04 - 7/045
Claims (1)
- 【請求項1】送電系統に流れる突入電流で動作可能な高
感度差動リレー装置と送電系統に流れる突入電流では不
動作の低感度差動リレー装置をそれぞれトリップ信号出
力手段に接続し、前記高感度差動リレー装置または前記
低感度差動リレー装置から前記トリップ信号出力手段に
動作信号が入力されたときに、前記トリップ信号出力手
段から遮断器にトリップ信号を与えて前記遮断器をトリ
ップするに際して、 前記送電系統で故障が発生したときに前記高感度差動リ
レー装置の動作による動作信号の出力をロックするとと
もに、このロックを前記送電系統の故障復旧動作開始後
所定時間経過するまで保持し、前記所定時間経過後に前
記ロックを解除することを特徴する差動リレー装置誤動
作防止方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1254398A JP3054773B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 差動リレー装置誤動作防止方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1254398A JP3054773B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 差動リレー装置誤動作防止方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03118718A JPH03118718A (ja) | 1991-05-21 |
JP3054773B2 true JP3054773B2 (ja) | 2000-06-19 |
Family
ID=17264425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1254398A Expired - Fee Related JP3054773B2 (ja) | 1989-09-29 | 1989-09-29 | 差動リレー装置誤動作防止方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3054773B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5827024B2 (ja) | 2011-03-31 | 2015-12-02 | 株式会社吉田製作所 | 光干渉断層画像生成装置の制御装置、制御方法及び制御プログラム |
-
1989
- 1989-09-29 JP JP1254398A patent/JP3054773B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03118718A (ja) | 1991-05-21 |
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