JPH0591647A - 配電系統の地絡保護継電方式 - Google Patents
配電系統の地絡保護継電方式Info
- Publication number
- JPH0591647A JPH0591647A JP24228791A JP24228791A JPH0591647A JP H0591647 A JPH0591647 A JP H0591647A JP 24228791 A JP24228791 A JP 24228791A JP 24228791 A JP24228791 A JP 24228791A JP H0591647 A JPH0591647 A JP H0591647A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- relay
- ground
- zero
- phase current
- fault
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Emergency Protection Circuit Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 地絡保護継電方式において、常時の残留電流
が大きな系統での地絡事故検出能力を高める。 【構成】 有効接地されている配電系統において、零相
電流の大きさが所定の値以上で動作する地絡過電流継電
器8と零相電流の変化分が所定の値以上の時動作する零
相電流変化分継電器9とを備え、地絡過電流継電器8が
動作した時は地絡過電流継電器で、また地絡過電流継電
器8が不動作の時は地絡過電流継電器不動作を条件とし
て零相電流変化分継電器9で保護を行なわせる。
が大きな系統での地絡事故検出能力を高める。 【構成】 有効接地されている配電系統において、零相
電流の大きさが所定の値以上で動作する地絡過電流継電
器8と零相電流の変化分が所定の値以上の時動作する零
相電流変化分継電器9とを備え、地絡過電流継電器8が
動作した時は地絡過電流継電器で、また地絡過電流継電
器8が不動作の時は地絡過電流継電器不動作を条件とし
て零相電流変化分継電器9で保護を行なわせる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配電系統の地絡保護継
電方式に関する。
電方式に関する。
【0002】
【従来の技術】有効接地されている配電系統の地絡保護
には、一般に地絡事故時に発生する零相電流I0 の大き
さで動作する地絡過電流継電器(以下OCGリレーと称
す)が用いられている。図2に代表的な配電系統図を、
図3にOCGリレーとして反限時形の過電流継電器を用
いた場合の保護協調の例を示す。
には、一般に地絡事故時に発生する零相電流I0 の大き
さで動作する地絡過電流継電器(以下OCGリレーと称
す)が用いられている。図2に代表的な配電系統図を、
図3にOCGリレーとして反限時形の過電流継電器を用
いた場合の保護協調の例を示す。
【0003】図2において、1は電源、2は変圧器、3
は配電系統の母線、4,4aはこの母線から引き出される
配電線であり、この図では2回線が引き出されている例
である。なお、説明の都合上、配電線4についての説明
は省略するが、配電線4aの側と同一記号のものは同一の
機器を示している。5はしゃ断器、6a〜6cは開閉器であ
り、通常配電線の引き出し口にしゃ断器を設置し、途中
の区間には開閉器が設置される。6dは配電線4と4aを接
続する開閉器であり、常時は“開”の状態で運用され
る。7a〜7dは電流変成器(CT)、8a〜8dはOCGリレ
ーである。
は配電系統の母線、4,4aはこの母線から引き出される
配電線であり、この図では2回線が引き出されている例
である。なお、説明の都合上、配電線4についての説明
は省略するが、配電線4aの側と同一記号のものは同一の
機器を示している。5はしゃ断器、6a〜6cは開閉器であ
り、通常配電線の引き出し口にしゃ断器を設置し、途中
の区間には開閉器が設置される。6dは配電線4と4aを接
続する開閉器であり、常時は“開”の状態で運用され
る。7a〜7dは電流変成器(CT)、8a〜8dはOCGリレ
ーである。
【0004】図2のL1 〜L4 は負荷であり、しゃ断器
と開閉器又は開閉器間に存在する負荷をまとめて表現し
てある。図2のように配電系統は、常時は放射状系統で
運用されるので、このような系統を反限時形のOCGリ
レーで保護する場合、図3のような時限協調をもたせて
事故区間を選別する方式が用いられる。即ち、配電線の
末端に近い場所に設置されるリレーほど、同一電流が流
れた時の動作時間を早くすることにより、事故区間に最
も近い電源側のリレーが早く動作し、事故区間の特定が
可能となる。しかし、このような配電線の保護で、近年
問題となっているものに、負荷の不平衡率が大きくなっ
てきていることが挙げられる。即ち、負荷が不平衡とな
ると、常時の状態で零相電流が流れるためにOCGリレ
ーを高感度に設定できず、地絡保護の検出感度が低下す
る(高インピーダンスの地絡事故を検出できない)傾向
となる。常時の零相電流(以下残留電流と称す)が存在
する系統でのOCGリレーの整定は、 常時の残留電流<OCGリレーの整定<故障電流 とする必要があり、残留電流は負荷電流の大きさと負荷
の不平衡率によって定まる。不平衡率(ε)の大きさ
は、系統によっても異なるが、最近の例では40%にも達
するものがあり、このような場合には、大幅な検出感度
の低下を余儀なくされている。図2の配電系統で代表的
な数値を用いて試算した例では、不平衡率を40%とする
と、常時の残留電流が100 Aもあり、OCGリレーの整
定をこの値で動作しないようにすると、検出可能な故障
の故障点抵抗値は70〜80Ωという値であった。
と開閉器又は開閉器間に存在する負荷をまとめて表現し
てある。図2のように配電系統は、常時は放射状系統で
運用されるので、このような系統を反限時形のOCGリ
レーで保護する場合、図3のような時限協調をもたせて
事故区間を選別する方式が用いられる。即ち、配電線の
末端に近い場所に設置されるリレーほど、同一電流が流
れた時の動作時間を早くすることにより、事故区間に最
も近い電源側のリレーが早く動作し、事故区間の特定が
可能となる。しかし、このような配電線の保護で、近年
問題となっているものに、負荷の不平衡率が大きくなっ
てきていることが挙げられる。即ち、負荷が不平衡とな
ると、常時の状態で零相電流が流れるためにOCGリレ
ーを高感度に設定できず、地絡保護の検出感度が低下す
る(高インピーダンスの地絡事故を検出できない)傾向
となる。常時の零相電流(以下残留電流と称す)が存在
する系統でのOCGリレーの整定は、 常時の残留電流<OCGリレーの整定<故障電流 とする必要があり、残留電流は負荷電流の大きさと負荷
の不平衡率によって定まる。不平衡率(ε)の大きさ
は、系統によっても異なるが、最近の例では40%にも達
するものがあり、このような場合には、大幅な検出感度
の低下を余儀なくされている。図2の配電系統で代表的
な数値を用いて試算した例では、不平衡率を40%とする
と、常時の残留電流が100 Aもあり、OCGリレーの整
定をこの値で動作しないようにすると、検出可能な故障
の故障点抵抗値は70〜80Ωという値であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようにOCGリレ
ーで保護する系統では、負荷の不平衡率が大きくなる
と、OCGリレーの検出感度を低下させる必要がるた
め、故障点抵抗の大きな事故を検出できず、地絡保護の
保護能力が低下するという問題が生ずる。
ーで保護する系統では、負荷の不平衡率が大きくなる
と、OCGリレーの検出感度を低下させる必要がるた
め、故障点抵抗の大きな事故を検出できず、地絡保護の
保護能力が低下するという問題が生ずる。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、常時の残留電流が大きな系統での地絡事故検出能
力を高めた配電系統の地絡保護継電方式を提供すること
を目的としている。
あり、常時の残留電流が大きな系統での地絡事故検出能
力を高めた配電系統の地絡保護継電方式を提供すること
を目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するため、本発明は有効接地されている配電系統におい
て、零相電流の大きさが所定の値以上で動作する地絡過
電流継電器と零相電流の変化分が所定の値以上の時動作
する零相電流変化分継電器とを備え、地絡過電流継電器
が動作した時は地絡過電流継電器で、また地絡過電流継
電器が不動作の時は地絡過電流継電器不動作を条件とし
て零相電流変化分継電器で保護を行なわせるようにし
た。
するため、本発明は有効接地されている配電系統におい
て、零相電流の大きさが所定の値以上で動作する地絡過
電流継電器と零相電流の変化分が所定の値以上の時動作
する零相電流変化分継電器とを備え、地絡過電流継電器
が動作した時は地絡過電流継電器で、また地絡過電流継
電器が不動作の時は地絡過電流継電器不動作を条件とし
て零相電流変化分継電器で保護を行なわせるようにし
た。
【0008】したがってOCGリレーが動作できる領域
ではOCGリレーによる事故区間選択性を持たせること
ができ、OCGリレーが動作できない領域では事故区間
の選択性は得られないが、高感度の保護ができる。
ではOCGリレーによる事故区間選択性を持たせること
ができ、OCGリレーが動作できない領域では事故区間
の選択性は得られないが、高感度の保護ができる。
【0009】
【実施例】以下に図1を用いて実施例を説明する。そし
て全体構成としては図2の8a〜8dで示されるOCGリレ
ーの代りに図1の構成としたものであるが、基本となる
部分はあくまでも図1に示されるものであるため、以下
図1を用いて説明する。
て全体構成としては図2の8a〜8dで示されるOCGリレ
ーの代りに図1の構成としたものであるが、基本となる
部分はあくまでも図1に示されるものであるため、以下
図1を用いて説明する。
【0010】図1では8は図2の8a〜8dと同様のOCG
リレー、9は零相電流の変化分が所定の値以上の時動作
する零相電流変化分継電器(以下ΔOCGリレーと称
す)、10はNOT回路。11はAND回路、12はOR回路
である。
リレー、9は零相電流の変化分が所定の値以上の時動作
する零相電流変化分継電器(以下ΔOCGリレーと称
す)、10はNOT回路。11はAND回路、12はOR回路
である。
【0011】本構成にすれば、配電系統の地絡事故でO
CGリレー“8”が動作すれば、従来のOCGリレーに
よる保護と同様ΔOCGリレー“9”の動作とは無関係
にOCGリレー“8”により保護されるが、ΔOCGリ
レー“9”が動作し、OCGリレー“8”が不動作の時
は、NOT回路“10”,AND回路“11”が成立し、O
R回路“12”を通してΔOCGリレー“9”による保護
シーケンスが生かされる。ΔOCGリレー“9”は、O
CGリレーで検出できない領域の事故を検出するために
設けたもので、零相電流の変化分の大きさで動作するた
め、常時の残留電流以下に整定することが可能であり、
高感度に地絡事故を検出することができる。
CGリレー“8”が動作すれば、従来のOCGリレーに
よる保護と同様ΔOCGリレー“9”の動作とは無関係
にOCGリレー“8”により保護されるが、ΔOCGリ
レー“9”が動作し、OCGリレー“8”が不動作の時
は、NOT回路“10”,AND回路“11”が成立し、O
R回路“12”を通してΔOCGリレー“9”による保護
シーケンスが生かされる。ΔOCGリレー“9”は、O
CGリレーで検出できない領域の事故を検出するために
設けたもので、零相電流の変化分の大きさで動作するた
め、常時の残留電流以下に整定することが可能であり、
高感度に地絡事故を検出することができる。
【0012】例えば系統の負荷変動を最大20%とする
と、常時の負荷の不平衡率(ε)を40%としても零相電
流の変化分は0.2 ×0.4=0.08(8%)であるので、Δ
OCGリレーの整定を負荷電流の8%以上とすれば良
く、OCGリレー(この例では負荷電流の40%以上の整
定が必要)に比べて高感度に整定できる。しかし、ΔO
CGリレーだけで保護した場合、ΔOCGリレーは故障
点抵抗が小さな領域、即ち、電圧降下が大きい領域では
殆んどの故障で無差別に働く(設置点より電源側の故障
でも働く)可能性があり、故障点抵抗の小さな事故での
事故区間選択性が得られない。
と、常時の負荷の不平衡率(ε)を40%としても零相電
流の変化分は0.2 ×0.4=0.08(8%)であるので、Δ
OCGリレーの整定を負荷電流の8%以上とすれば良
く、OCGリレー(この例では負荷電流の40%以上の整
定が必要)に比べて高感度に整定できる。しかし、ΔO
CGリレーだけで保護した場合、ΔOCGリレーは故障
点抵抗が小さな領域、即ち、電圧降下が大きい領域では
殆んどの故障で無差別に働く(設置点より電源側の故障
でも働く)可能性があり、故障点抵抗の小さな事故での
事故区間選択性が得られない。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
地絡過電流継電器と零相電流変化分継電器とを組合せて
使用することにより、故障点抵抗が小さくOCGリレー
が動作できる領域では、OCGリレーによる事故区間選
択性を持たせることができ、OCGリレーが動作できな
い領域では事故区間の選択性は得られないが、高感度の
保護が可能となる。
地絡過電流継電器と零相電流変化分継電器とを組合せて
使用することにより、故障点抵抗が小さくOCGリレー
が動作できる領域では、OCGリレーによる事故区間選
択性を持たせることができ、OCGリレーが動作できな
い領域では事故区間の選択性は得られないが、高感度の
保護が可能となる。
【図1】本発明による保護継電方式に適用する地絡過電
流継電方式の一実施例の構成図。
流継電方式の一実施例の構成図。
【図2】代表的な配電系統図。
【図3】OCGリレーによる保護協調の説明図。
8,8a〜8d 地絡過電流継電器 9 零相電流変化分継電器 10 NOT回路 11 AND回路 12 OR回路
Claims (1)
- 【請求項1】 有効接地されている配電系統において、
零相電流の大きさが所定の値以上で動作する地絡過電流
継電器と零相電流の変化分が所定の値以上の時動作する
零相電流変化分継電器とを備え、地絡過電流継電器が動
作した時は地絡過電流継電器で、また地絡過電流継電器
が不動作の時は地絡過電流継電器不動作を条件として零
相電流変化分継電器で保護を行なわせることを特徴とし
た配電系統の地絡保護継電方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24228791A JPH0591647A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 配電系統の地絡保護継電方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24228791A JPH0591647A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 配電系統の地絡保護継電方式 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0591647A true JPH0591647A (ja) | 1993-04-09 |
Family
ID=17087011
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24228791A Pending JPH0591647A (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | 配電系統の地絡保護継電方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0591647A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100468797B1 (ko) * | 2001-08-27 | 2005-02-02 | 가부시끼가이샤 도시바 | 보호 계전 장치 |
KR100477886B1 (ko) * | 2002-05-27 | 2005-03-17 | 엘지전선 주식회사 | 가공지선의 영상분 전류를 이용한 과전류 계전기 |
JP2009142136A (ja) * | 2007-12-11 | 2009-06-25 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 反限時要素付き保護継電器および電力系統の保護方法 |
-
1991
- 1991-09-24 JP JP24228791A patent/JPH0591647A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100468797B1 (ko) * | 2001-08-27 | 2005-02-02 | 가부시끼가이샤 도시바 | 보호 계전 장치 |
KR100477886B1 (ko) * | 2002-05-27 | 2005-03-17 | 엘지전선 주식회사 | 가공지선의 영상분 전류를 이용한 과전류 계전기 |
JP2009142136A (ja) * | 2007-12-11 | 2009-06-25 | Chugoku Electric Power Co Inc:The | 反限時要素付き保護継電器および電力系統の保護方法 |
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