JP3054175B2 - 経皮吸収用組成物 - Google Patents

経皮吸収用組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業の利用分野] 本発明は経皮吸収用組成物に関し、さらに詳細には、
カルシトニン類を有効成分として含有させてなる経皮吸
収用組成物に関する。
[従来の技術、発明が解決しようとする課題] カルシトニン類とは、後鰓体や哺乳類の甲状腺のC細
胞(calcitonin containing cell)から分泌され血清カ
ルシウム低下作用を有するポリペプチドホルモンであ
り、その構造はピー.エイチ.ヒルシュ(P.H.Hirsh)
によって決定されている(1963)物質である。
カルシトニン類は、血清カルシウム低下作用を有する
ことから、骨粗鬆症、高カルシウム血症、および骨ベー
チェット病などの治療に用いられている。
ところで、ポリペプチドは、一般に消化管内あるいは
消化管壁で酵素により加水分解されるため、経口投与で
きないが、カルシトニン類もその例外ではない。
その他の投与法として、注射による投与、粘膜経由に
よる方法および経皮投与などが一般的である。
すなわち、たとえば、注射による投与は、充分な薬効
を奏するためには頻繁な注射−特に筋肉注射または静脈
注射−が必要である。しかしながら、注射による投与
は、患者に苦痛および恐怖心を与え治療上、支障となる
ことが多い。
また、粘膜経由による方法として、経鼻投与(特開昭
63−243033号公報)、直腸投与(J.Pharm.Pharmacol.,3
7,759−760(1985))およびラットに対する歯肉投与
(薬剤学49,166−173(1987))などが知られている。
しかしながら、これらの粘膜経由による方法では、投与
部位が刺激に対して敏感であったり、また、操作が繁雑
であり、しかも、持続性などについて解決すべき問題点
が多く、現在まで、実用化に到っているものは殆どな
い。一方、経皮投与は、注射などと異って患者に苦痛を
与えたり、恐怖心をもたせたりすることはなく、また、
粘膜経由による投与とは異って、投与部位が刺激に対し
て比較的敏感ではなく、操作が繁雑ではないなどの利点
があるが、反面、皮膚の角質層などに起因して薬剤が皮
膚から吸収されにくいとの欠点がある。
経皮投与については、たとえば、特開昭63−218631号
公報において、アルキル−α−またはβ−チオ−グルコ
ピラノシドを用いる経皮吸収剤を開示しているが、カル
シトニン類のように分子量の大きいポリペプチドについ
ては必ずしも満足のいく吸収性を示すものでなくこれま
た、実用に適しない。
本発明者は、投与が簡便であり、また、患者に受け容
れられ易く、持続性にすぐれ、しかも、皮膚から吸収さ
れやすいカルシトニン類含有経皮吸収用組成物について
鋭意、研鑽を重ねた結果、本発明に到達した。
[課題を解決するための手段、作用] 本発明は、(イ)吸収促進剤および(ロ)胆汁酸塩類
または蛋白分解酵素阻害剤ならびに(ハ)カルシトニン
類を少なくとも含有することを特徴とする経皮吸収用組
成物である。
本発明で使用される吸収促進剤としては、たとえば、
アルキル−D−グルコシド類、アルキル−β−D−チオ
グルコシド類、アルキル−N−メチルグルカミド類また
は1−アルキルピロリドン類が好ましい。
アルキル−D−グルコシド類の中、例えば炭素数4〜
16のアルキル基を有するものが特に好ましい。その代表
例として、 n−ブチル−D−グルコピラノシド、 n−ヘプチル−β−D−グルコピラノシド、 n−オクチル−α−D−グルコピラノシド、 n−オクチル−β−D−グルコピラノシド、 n−デシル−β−D−グルコピラノシド、 n−ドデシル−β−D−グルコピラノシド および n−ドデシルマルトシド などが挙げられる。
アルキル−β−D−チオグルゴシド類の中、例えば炭
素数4−16のアルキル基を有するものが特に好ましい。
その代表例として n−ヘプチル−β−D−チオグルコピラノシド n−オクチル−β−D−チオグルコピラノシド ラウリル−β−D−チオグルコピラノシド などが挙げられる。
アルキル−N−メチルグルカミド類の中、例えば炭素
数6−16のアルキル基を有するものが好ましい。その代
表例として ヘプタノイル−N−メチルグルカミド、 オクタノイル−N−メチルグルカミドおよび ノナノイル−N−メチルグルカミド デカノイル−N−メチルグルカミド などが挙げられる。
1−アルキルピロリドン類としては、たとえば、1−
メチル−2−ピロリドン、1−ラウリル−2−ピロリド
ンなどが挙げられる。
胆汁酸塩としては、無機塩および有機塩のいずれでも
よいが、無機塩が好ましい。これらの代表例として コール酸、デオキシコール酸、ケノデオキシコール
酸、リトコール酸、およびウルソデオキシコール酸など
の胆汁酸ならびにグルココール酸およびタウロコール酸
などの抱合胆汁酸などのそれぞれのナトリウム塩および
カリウム塩などが挙げられる。
本発明で使用される蛋白分解酵素阻害剤は、蛋白分解
酵素阻害作用を有し、カルシトニン類に対して不活性で
あり、皮膚に対して悪影響を与えず、かつ、揮発性乃至
昇華性が大きくないものであれば特に制限はないが、例
えばベスタチン〔(2S,3R)−3−アミノ−2−ヒドロ
キシ−4−フェニルブタノイル−(S)−ロイシン〕、
ガベキサート〔エチル p−ヒドロキシベンゾエイト
6−グアニジノヘキサナート〕、ベンズアミジン塩酸
塩、p−アミノベンズアミジン塩酸塩、フッ化フェニル
メチルスルフォニル、p−トルエンスルフォニル−L−
リジンおよびクロルメチルケトン塩酸塩などの合成系蛋
白分解酵素阻害剤ならびに、α−プロティナーゼイン
ヒビター、α−マイクログロブリン、オボインヒビタ
ー、ウシ膵臓トリプシンインヒビター、ダイズトリプシ
ンインヒビター、ソラマメトリゴシンインヒビター、プ
ラスミノストレプチンおよび抗プロテアーゼ抗体などの
高分子天然系蛋白分解酵素阻害剤が挙げられる。安定性
の面から合成系蛋白分解酵素阻害剤が好ましく、特に、
ベスタチンおよびガベキサートが好適に使用される。
本発明のカルシトニン類としては血清カルシウム低下
作用を有するポリペプチドであればよく、一般に天然型
カルシトニン類および合成型カルシトニン類のいずれを
も使用できるが、後者が好ましい。
前者の代表例として、ウナギカルシトニン、ヒトカル
シトニン、サケカルシトニン、ブタカルシトニンおよび
ニワトリカルシトニンなどが挙げられる。
後者としては[Asu1-7]カルシトニン類が好ましく、
その代表例として、[Asu1-7]ウナギカルシトニン(WH
O一般名:エルカトニン)、[Asu1-7]ヒトカルシトニ
ン、[Asu1-7]サケカルシトニン、[Asu1-7]ブタカル
シトニンおよび[Asu1-7]ニワトリカルシトニンなどが
挙げられる。
これらのカルシトニン類の中では、[Asu1-7]ウナギ
カルシトニンが最も好ましい。
これらのカルシトニン類の合成法は、たとえば、英国
特許第1516947号明細書日本化学会第50春期年会1985年
講演予稿集II第947頁などに記載されている。
なお、前記のカルシトニン類のほかの、血清カルシウ
ム低下作用を有するポリペプチドも本発明のカルシトニ
ン類に包含される。
また本発明の組成物において、所望により適宜防腐
剤、芳香剤、保湿剤、安定剤その他の添加剤を含有させ
ることができ、かつ、好ましい。
本発明の組成物は、さらに常法の如く医薬用基剤を添
加して軟膏、クリーム製剤、たとえばテープ製剤および
パッチ剤などの貼付剤、ならびに、たとえば溶液剤、乳
剤および懸濁剤などの液剤などの経皮投与用の剤型に調
製して、使用される。
軟膏およびクリーム製剤の基剤の主成分は、それぞれ
の種類によって異るが、一般に、ミツロウ、油脂、白色
ワセリン、パラフィン、プラスチベース、高級脂肪酸、
高級アルコール、ポリエチレングリコールおよびカルボ
キシビニルポリマーなどである。これらは市販品を使用
することができる。市販品の代表例としては、ポリエチ
レングリコールでは、マクロゴール400、マクロゴール1
500、マクロゴール4000およびマクロゴール6000などが
あり、カルボキシビニルポリマーではカーボポール93
4、カーボポール940およびカーボポール941(いずれも
米国グッドリッチ ケミカルズ社の製品)、ハイビスワ
コー103、ハイビスワコー104、ハイビスワコー105およ
びハイビスワコー106(いずれも和光純薬工業(株)の
製品)などがある。
なお、エチレングリコールおよびプロピレングリコー
ルのようなグリコール類またはエタノールのような低級
アルコールを吸収助剤として使用することもできる。
前記の本発明の組成物とこれらの医薬用基剤および適
宜精製水とを均一に混合して軟膏およびクリーム製剤が
それぞれ得られる。
このようにして得られた軟膏およびクリーム製剤など
の経皮投与用組成物中のカルシトニン類の使用量として
は、例えば当該組成物中、一般に5〜10000IU/g(IUは
国際単位の意である。以下同様)、好ましくは50〜2000
IU/gである。
また、投与量1回あたり組成物として、0.05〜1gが好
ましく、投与回数は1日1〜3回が適当である。
また、本発明の組成物における吸収促進剤の濃度は、
カルシトニンの種類および製剤の種類などによって異
り、一概に特定できないが、通常は、たとえば、当該組
成物において0.1〜15W/W%程度、胆汁酸塩類は0.5〜5W/
W%程度、蛋白分解酵素阻害剤は0.001〜0.01W/W%程度
とされる。
貼付剤には、支持体表面に比較的粘着性に富んだ薬物
含有層が形成されたテープ製剤およびパッチ剤ならびに
支持体表面に比較的粘着性に乏しい薬物含有層が形成さ
れたパップ剤などがある。
テープ製剤およびパッチ剤の薬物含有層に用いられる
基剤としては、アクリル酸、アクリル酸エステルまたは
アクリルアミドを原料とする重合体、天然ゴム、合成イ
ソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ポリイソブ
チレン、スチレン−イソブチレン共重合体、ポリビニル
エーテルおよびシリコンゴムなどが用いられる。
さらに、ロジン、ロジン誘導体、ポリテルペン樹脂、
クマロン−インデン樹脂石油系樹脂およびテルペンフェ
ノール樹脂を必要に応じて添加して薬物含有層の粘性を
増大させることもできる。
また、所望により、油状ポリブテン、鉱油、ラノリ
ン、液状ポリイソプレンおよび液状ポリアクリレートな
どの可塑剤、充填剤および老化防止剤などを添加するこ
ともできる。
パップ剤の薬物含有層に用いられる基剤としては、た
とえばアルギン酸ナトリウム、ゼラチン、コーンスター
チおよびトラガントガムなどの天然ポリマー、たとえ
ば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースお
よびカルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導
体、たとえば、でんぷん分解物、デキストリン、カルボ
キシメチルでんぷんなどのでんぷん誘導体などの天然ポ
リマーから誘導されるポリマーならびにポリビニルアル
コール、ポリアクリル酸ナトリウム、メトキシエチレン
−無水マレイン酸共重合体、ポリビニルエーテル、カル
ボキシビニルポリマーおよびポリビニルピロリドンなど
の合成ポリマーなどがある。
さらに保湿剤として、グリセリンおよびプロピレング
リコールなどの多価アルコールや精製水が添加される。
また、カオリン、ベントナイト、亜鉛華および二酸化
チタンのような無機充填剤、粘度調整剤および老化防止
剤などが必要に応じて使用される。
前記の貼付剤の支持体としては、貼付剤の支持体とし
て通常使用されているものを使用することができる。こ
の支持体の素材としては、酢酸セルロース、エチルセル
ロース、ポリエチレンテレフタレート、酢酸ビニル−塩
化ビニル共重合体、可塑化ポリ塩化ビニル、ポリウレタ
ン、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニリデンおよびアルミ
ニウムなどがある。これらは、たとえば単層シート(フ
ィルムも包含される。以下同様)および積層シートとし
て用いられる。また、これらを使用した繊維で作られた
織布および不織布ならびに抄紙もそれぞれ使用すること
ができる。アルミニウムはその箔が使用される。
これらの貼付剤の薬物含有層に用いられる基剤のカル
シトニン類の濃度は前記と同程度とされる。
また、これらの貼付剤の薬物含有層における吸収促進
剤、胆汁酸塩類および蛋白分解酵素阻害剤のそれぞれの
濃度は、これらの剤型の種類、吸収促進剤、胆汁酸塩
類、および蛋白分解酵素のそれぞれの種類ならびに薬物
含有層に用いられる基剤の組成、種類および使用量によ
って適宜変更してもよく、実用上、一般にそれぞれ0.1
〜15W/W%程度、0.5〜5W/W%程度、および0.001〜0.01W
/W%程度とされる。
本発明の組成物と前記の薬物含有層に用いられる基剤
とを均一に混合して得られた混合物を、前記の支持体表
面に塗布して薬物含有層を形成させ、さらにこの薬物含
有層の表面に離型ライナーが貼付されて、貼付剤が得ら
れる。なお、貼付剤の使用に際しては、離型ライナーは
剥離される。
[実施例] 本発明を、実施例によってさらに具体的に説明する。
なお、本発明は実施例によって限定されるものではな
い。
実施例1 カーボポール934 2.0gに精製水20gを加えて膨潤さ
せ、ついで10W/W%苛性ソーダ水溶液で中和(pH6.5〜7.
0)してカーボポール液を得た。これに、精製水10gにエ
ルカトニン25.0mg(5600IU/mg)およびベスタチン5.0mg
を溶解させた水溶液、n−オクチル−β−D−グルコピ
ラノシド1.5g,5W/W%ゲンタマイシン液2g、プロピレン
グリコール10.0gを加え、さらに精製水を添加して全量1
00.0gとして、これを混合して経皮投与用軟膏様組成物
を得た。
実施例2 実施例1のエルカトニンのかわりにブタカルシトニン
500mg(280IU/g)を使用したほかは、実施例1と同様に
して経皮投与用軟膏下様組成物を得た。
実施例3 ベスタチンのかわりにタウロコール酸ナトリウム1.0g
を使用したほかは実施例1と同様にして経皮投与軟膏用
組成物を得た。
実施例4 65℃に加熱して軟化させたグリセリン70.0gに、ハイ
ビスワコー104 1.0gを加えて激しく撹拌したのち、これ
を冷却して粘性ゲルを得た。
この粘性ゲルに、トリエタノールアミン1.37g、エル
カトニン25.0mg、5W/W%ゲンタマイシン液2.0g、n−オ
クチル−β−D−チオグルコシド1.5g、タウロコール酸
ナトリウム1.0gおよびグリセリン23.1gを添加し、均一
に混合して経皮投与用軟膏様組成物を得た。
実施例5 タウロコール酸ナトリウムの代りにデオキシコール酸
ナトリウム1.0gを用いたほかは実施例4と同様に行って
経皮投与用軟膏様組成物を得た。
実施例6 タウロコール酸ナトリウムの代りにペスタチン0.5mg
を用いたほかは実施例4と同様に行って経皮投与用軟膏
様組成物を得た。
実施例7 タウロコール酸ナトリウムの代りにガベキサート0.5m
gを用いたほかは実施例4と同様に行って経皮投与用軟
膏様組成物を得た。
実施例8 2−エチルヘキシルアクリレート40部(重量部以下同
様)、酢酸ビニル9部、アクリル酸1部、過酸化ベンゾ
イル0.1部および酢酸エチル50部を、還流冷却器および
撹拌機を有する反応器中で窒素ガス雰囲気下で60℃で8
時間反応させて得られた重合物を精製して精製重合体を
得た。この精製重合体100部にエルカトニン2.5部、n−
オクチル−β−D−グルコピラノシド50部、ベスタチン
5部を含有した全量100部からなるプロピレングリコー
ル液の1部を混合し、この混合物を離型ライナーである
ポリエチレン加工紙表面に、厚みが40μmとなるように
塗布したのち、これを25℃で乾燥して、2cm2当り125μ
gのエルカトニンを含有する貼付剤の薬物含有層が得ら
れた。
支持体である表面に酸化処理加工が施された多孔性ポ
リエチレンフィルム(孔径0.2mm、孔間距離約1.5mm)の
酸化処理加工された表面に、前記の薬物含有層をその離
型ライナーの反対側の面が接するように貼り合わせて貼
付剤が得られた。
実施例9 エルカトニン2.5部、n−オクチル−β−D−チオグ
ルコピラノシド50部、タウロコール酸ナトリウム30部を
含有した全量100部からなるグリセリン液の1部を用い
て実施例8と同様にして貼付剤を得た。本品も実施例8
と同様に良好な経皮吸収性を示した。
試験例 体重250〜300gのウィスター(Wistar)系雄性ラット
を1群5〜7匹として使用した。
実験1日前に、麻酔下ラットの頚静脈にシリコンチュ
ーブ(No.10)でカニュレーションを行なった。
なお、実験前16時間と経皮適用後24時間とに絶食させ
た。また、実験1日前に、腹部(4cm2)を電気シェバー
で除毛した。
実験当日に、ラットの除毛された腹部に、実施例1で
得られた経皮投与用軟膏様組成物0.5gを前記の腹部に塗
布し、その上をさらにガムテープで被覆した。
経皮投与時間は24時間とした。
経皮投与開始後、1時間から48時間まで、カニュレー
ションチューブから血液を0.1mlづつ経時的に採取し、
この血液を直ちに遠心分離に付して血漿0.05mlを採取
し、これを定量分析まで凍結乾燥した。
この血漿0.05mlについて、カルシウムC−テストワコ
ー(和光純薬株式会社製)を使用して発色させ、分光々
度計によって比色定量した。
この試験における血漿カルシウム濃度の経時変化を無
処理(cont.)のそれと比較して第1図に示した。
なお静脈注射投与試験における血漿カルシウム濃度の
経時変化を無処理(cont.)のそれと比較して第2図に
示した。
なお静脈注射投与は無処理群(・)、1回あたり40IU
投与群(○)、1回あたり80IU投与群(△)として示し
た。
[発明の効果] 本発明の経皮吸収用組成物は、投与が簡便であり、患
者に受け入れられ易く、しかも有効成分のカルシトニン
類が皮膚から容易に吸収され、かつ、良好な生体内利用
性および持続性を示すので、長期の投与に適する簡便な
製剤としての期待は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
図面は、ラットの血漿カルシウム濃度の経時変化を示す
グラフであって、第1図および第2図はそれぞれ貼付剤
による投与および静脈注射による投与によるものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61K 47/22 A61K 47/26 47/26 37/64 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 38/23 A61K 31/195 A61K 31/198 A61K 38/55 A61K 39/395 A61K 47/22 A61K 47/26 CA(STN) EMBASE(STN) MEDLINE(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(イ)吸収促進剤および(ロ)胆汁酸塩類
    または蛋白分解酵素阻害剤ならびに(ハ)カルシトニン
    類を少なくとも含有することを特徴とする経皮吸収用組
    成物。
  2. 【請求項2】吸収促進剤が、アルキル−D−グルコシド
    類、アルキル−β−D−チオグルコシド類、アルキル−
    N−メチルグルカミド類または、1−アルキルピロリド
    ン類である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】蛋白分解酵素阻害剤が、ベスタチン〔(2
    S,3R)−3−アミノ−2−ヒドロキシ−4−フェニルブ
    タノイル−(S)−ロイシン〕、ガベキサート〔エチル
    p−ヒドロキシベンゾエイト 6−グアニジノヘキサ
    ナート〕、ベンズアミジン塩酸塩、p−アミノベンズア
    ミジン塩酸塩、フッ化フェニルメチルスルフォニル、p
    −トルエンスルフォニル−L−リジン、クロルメチルケ
    トン塩酸塩、α−プロティナーゼインヒビター、α
    −マイクログロブリン、オボインヒビター、ウシ膵臓ト
    リプシンインヒビター、ダイズトリプシンインヒビタ
    ー、ソラマメトリプシンインヒビター、プラスミノスト
    レブチンまたは抗プロテアーゼ抗体である請求項1記載
    の組成物。
  4. 【請求項4】カルシトニン類が、天然型カルシトニン類
    または合成型カルシトニン類である請求項1記載の組成
    物。
  5. 【請求項5】合成型カルシトニン類が[Asu1-7]カルシ
    トニン類である請求項4記載の組成物。
  6. 【請求項6】[Asu1-7]カルシトニン類が[Asu1-7]ウ
    ナギカルシトニンである請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】吸収促進剤が、経皮吸収用組成物において
    0.1〜15W/W%の添加量である請求項1記載の組成物。
  8. 【請求項8】胆汁酸塩類が、経皮吸収用組成物において
    0.5〜5W/W%の添加量である請求項1記載の組成物.
  9. 【請求項9】蛋白分解酵素阻害剤が、経皮吸収用組成物
    において0.001〜0.01W/W%の添加量である請求項1記載
    の組成物。
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