JP3053735U - 調理用「あく」取り器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 調理中に生成する「あく」や油、特に調理器
の隅部に集まる「あく」や油を効率的に濾過、吸着して
除去する器具を提供する。 【解決手段】 疎水性繊維からなる不織布シートの縁部
に張設用の支持具を取付け、生成する「あく」や油を掬
って該不織布シート上に流し、「あく」や油を濾過、吸
着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、調理中に生成する「あく」や油を効率的に濾過、吸着して除去する 器具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

最近、鍋等の調理器具を用いて肉類の煮物やシチュー等を調理する際、調理中 の食品上にポリプロピレン等の疎水性不織布シートを載せ、その食品の表面に浮 いた油滴や「あく」を吸着、除去する物が市販されている。

【０００３】 この不織布シートは、調理中の食品の上に載せるだけで、料理の表面に遊離し た油滴や「あく」を除去することができるために、便利であり、料理の外観もよ くなり、またカロリーを減少させて健康的な食事を作るのにも役立つ。

【０００４】 しかし、上記不織布シートは、ポリプロピレンのような疎水性繊維によって構 成されているために、折り目を付けることが困難であり、調理器（鍋、釜等）の 隅部（料理の汁と調理器の内面が接するところ）に当てて、その部分に存在する 油滴や「あく」を除去することは極めて困難である。調理器表面の形状、大きさ に合わせてシートを截断する手段もあるが、これもまた面倒で、正確を期しがた い。しかもこの隅部には油滴や「あく」が集まりやすく、折角のアイデアも充分 な効果を上げられない欠点があった。

【０００５】 従来から、調理器の隅部に集まる「あく」や油滴を除去するのに、「しゃもじ 」状の掬い具に多数の孔を穿ったものや網を張設したものが使用されているが、 孔の大きさが不適切で、充分な分離が困難という欠点がある。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、上述したような従来品の欠点を改良して、調理器の隅部に集まった 「あく」や油滴も含めて、調理中の「あく」、油滴を容易、かつ迅速確実に除去 する器具を提供するものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

即ち、本考案は、疎水性繊維からなる不織布によって形成されたシートを調理 器上で繰返し濾過、吸着可能に張設するようにした調理用「あく」取り器具であ る。

【０００８】 本考案の器具及びその使用法を更に実施例について説明すると、図１の本考案 の調理用「あく」取り器具を示す斜視図において、１は疎水性繊維からなる不織 布シートであって、両端は折り返されて挿通孔２，３が形成され、該挿通孔２， ３には支持具（支持棒）４，５が各々挿通されている。

【０００９】 図１の器具の使用法は、図２の使用法の説明図に示したとおり、不織布シート １の両端に設けた挿通孔２，３に挿通された支持具４，５を鍋６に架け渡し、不 織布シート１を鍋６上に展延する。この際、不織布シート１は料理に直接接して いてもよいし、接触していなくてもよい。

【００１０】 調理の途中で生成した油滴や「あく」は、掬い具によって掬い取り、不織布シ ート１上に流して、濾過、吸着を行わせ、油滴や「あく」は不織布シート１上に 残し、煮汁は濾過させて、調理器中に戻す。

【００１１】 図３は、本考案の「あく」取り器具の斜視図を示す他の実施例であり、不織布 シート１を円錐状に成形し、開口部７を支持具８で把持して不織布シート１を鍋 上に配置し、この支持具８を鍋の側壁に固定して図１の場合と同様に掬い具によ って油滴や「あく」を掬い取り、不織布シート１上に流して、濾過、吸着をさせ る。

【００１２】 本考案に使用する不織布シート１は、疎水性繊維、好ましくはポリプロピレン の長繊維を使用することが好ましく、濾過の際に水が３秒間以内に通過する程度 の厚み、密度を持つことが好ましい。

【００１３】 支持具８は、調理の熱源としてガスコンロ等の直火を使用することがあるので 、安全上金属が好ましいが、特に支障がなければ木、プラスチック等を使用して も差支えない。

【００１４】

【考案の効果】

本考案の「あく」取り器具は、上述したような構造を有するために、油滴や「 あく」を濾過と吸着の両面から分離することができ、しかも鍋等の調理器の隅部 に溜まった油滴や「あく」も極めて容易に除去することができるため、調理器の 大小にかかわらず、使用が容易であるという卓越した効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の調理用「あく」取り器具を示す斜視図
である。

【図２】図１の調理用「あく」取り器具の使用法を示す
斜視図である。

【図３】本考案の「あく」取り器具の他の実施例を示す
斜視図である。

【符号の説明】

１ 不織布シート ２ 挿通孔 ３ 挿通孔 ４ 支持具 ５ 支持具 ６ 鍋 ７ 開口部 ８ 支持具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 疎水性繊維からなる不織布のシートを調
   理器上で油や「あく」を繰返し濾過、吸着可能に張設す
   るようにした調理用「あく」取り器具。
2. 【請求項２】 シートの縁部に張設用の支持具を取付け
   た請求項１記載の調理用「あく」取り器具。