JP3053370U - ガードル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヒップアップ効果に優れ、しかもヒップアッ
プによる臀部の膨らみを崩すことがなく、着用感や着用
時の外観も良好なガードルを提案する。 【解決手段】 身生地を構成する左右臀部の裏側に、上
縁が臀部の頂点よりやや下方に位置するように円弧形に
凹形成されその他の縁部が上記臀部布の下方縁部に合致
するようにした該臀部布より伸縮力の強い押上げ布と、
臀部を側方から取り囲むような全体略円弧形をなし下方
縁は臀部布下方縁に合致し上端縁は臀部布ウエスト縁に
合致するようにした該臀部布より伸縮力の強い引上げ布
との２枚の生地を上記臀部布下方において互いに重合す
るように止着してなり、押上げ布の上縁と円弧形の引上
げ布の内辺のいずれか一方又は双方は臀部布に縫着する
ことなく空けておく。また、この場合、押上げ布はその
左右両側縁を外側に引っ張って上記臀部布の両側縁に合
致させた状態で該臀部布に縫着し、引上げ布はその上方
が臀部布の臀部中心線相当縁から遠ざかるように引っ張
ってその上端縁を臀部布ウエスト縁に合致させた状態で
該臀部布に縫着する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、ヒップアップ効果に優れ、しかも着用感の良好なガードルに関する ものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のガードルでは、身生地を構成する臀部布で単に臀部を上方に向けて締め 付けるもののほか、更にヒップアップ機能を効果的に付与するため、身生地を構 成する左右の臀部布の内側下方に所定幅で該臀部布より伸縮力の強いヒップアッ プ用の別生地を縫着して、臀部を下方から押付け持ち上げるようにしたものがあ るが、この別生地はその全周縁を臀部布に縫着するため、身生地と伸縮力が異な る関係上、この別生地の上縁に沿って縫着される部分の両生地の縫合線が臀部に 食い込み、臀部の持ち上げによる自然な膨らみを崩していまい、それが着用時の 外観と着用感を損なう結果となっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来のガードルよりもヒップアップ効果が高く、しかも着用感も良 好なガードルを提案するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

即ち、本考案は身生地を構成する左右臀部の裏側に、上縁が臀部の頂点よりや や下方に位置するように円弧形に凹形成されその他の縁部が上記臀部布の下方縁 部に合致するようにした該臀部布より伸縮力の強い押上げ布と、臀部を側方から 取り囲むような全体略円弧形をなし下方縁は臀部布下方縁に合致し上端縁は臀部 布ウエスト縁に合致するようにした該臀部布より伸縮力の強い引上げ布との２枚 の生地を上記臀部布下方において互いに重合するように止着してなるガードルに 関するものである。これにより、着用したときに臀部を下方から強力に押上げる 作用を発揮することになり、また引上げ布はこの押上げられた臀部を更に引上げ ると共に側方から押圧して中央へ寄せる働きを行うのである。

【０００５】 そして、上記押上げ布の上縁と円弧形の引上げ布の内辺のいずれか一方又は双 方は臀部布に縫着することなく空けておくことにより、臀部への食い込みが少な く、臀部の押上げ、引上げ及び中央への寄せによるぜい肉の流れを自然に形にす ることができる。また、この場合、押上げ布はその左右両側縁を外側に引っ張っ て上記臀部布の両側縁に合致させた状態で該臀部布に縫着し、引上げ布はその上 方が臀部布の臀部中心線相当縁から遠ざかるように引っ張ってその上端縁を臀部 布ウエスト縁に合致させた状態で該臀部布に縫着することにより、引張力が更に 増して臀部の引上げと中央への寄せ効果が一層発揮される。以下、本考案ガード ルの実施形態を図により説明する。

【０００６】

【考案の実施の形態】

図１は本考案を適用したガードル全体を構成する各布片の縫製前の説明図、図 ２はその縫製後の状態のガードルを裏返して示した背面図である。

【０００７】 １，１はウエストラインから足ぐり部分までの左右の臀部を覆う左右対称形の 臀部布、２は腹部を覆うフロント布、３は左右臀部布１，１下縁とフロント布２ をつなぐ股布である。

【０００８】 ４，４は左右臀部布１，１のそれぞれ裏側下方に止着する該臀部布より伸縮力 の強いパワーネット等の生地よりなる押上げ布で、該押上げ布４の下縁４ａは股 布３へ縫合する臀部布下縁１ａと同じ長さであるが、左右側縁４ｂ，４ｃ間の長 さ（即ち左右幅）は臀部布１の足ぐり縁１ｂから臀部中心線相当縁１ｃまでの幅 より若干狭く、この押上げ布４の左右両側縁４ｂ，４ｃを外側に強制的に引張っ た状態で臀部布１の足ぐり縁１ｂと臀部中心線相当縁１ｃに合致させて縫着して ある。

【０００９】 また、該押上げ布４の上縁４ｄは臀部の頂点よりやや下方に位置して円弧形に 凹むように形成され、該上縁４ｄだけは臀部布４に縫合しておらず、押上げ布４ は臀部布１に対してポケット状に取付けられている（図３参照）。

【００１０】 ５，５はそれぞれ左右臀部布１，１裏側に取付ける引上げ布で、上記押上げ布 ４と同様に臀部布１より伸縮力の強い生地よりなり、該引上げ布５は臀部を側方 から取り囲むような所定幅の全体略円弧形をなし、その下方縁５ａ，５ｂ，５ｃ はそれぞれ対応する臀部１の下方の下縁１ａ，足ぐり縁１ｂ，臀部中心線相当縁 １ｃに縫着する。

【００１１】 この略円弧形の引上げ布５の外辺５ｅの長さは臀部布１の足ぐり縁１ｂからウ エスト縁１ｄまでの長さにほぼ等しいが、その内辺５ｄは該ウエスト縁１ｄまで の長さより若干短く形成されており、この引上げ布５の上方を臀部中心線相当縁 １ｃから遠ざかるように引張った状態でその上端縁５ｆを臀部布ウエスト縁１ｄ に合致縫着すると共に、引上げ布５の上記外辺５ｅを臀部布１に縫着するが、引 上げ布内辺５ｄだけは臀部布１に縫着しないようにしてある（図４参照）。

【００１２】 なお、図２では押上げ布４を引上げ布５より内側（即ち臀部布１側）に来るよ うに止着してあるが、特にこれに制約されるものではなく、いずれを内側にして もよい。

【００１３】 しかして、左右臀部布１，１とフロント布２及び股布３を従来と同様にして縫 製した場合、両臀部布１，１の内側にはそれぞれ伸縮力の強い押げ上布４と引上 げ布５の２枚の生地が取付けられ、特に臀部布１の下方においてはこの２枚の生 地４，５が重合していて、この重合個所が臀部の頂点より下側に位置するので、 着用したときに臀部を下方から強力に押上げる作用を発揮することになり、また 引上げ布５はこの押上げられた臀部を更に引上げると共に側方から押圧して中央 へ寄せる働きを行うことになる。

【００１４】 しかも、押上げ布４の左右両側縁４ｂ，４ｃは予め外側に引張った状態で臀部 布１両側縁に縫着してあるので、他の部分よりも強い張力が付与されており、臀 部の押上げ力が更に増加される。また、引上げ布５の上方も臀部布１の臀部中心 線相当縁１ｃから遠ざかる方向に引張ってから臀部布ウエスト縁１ｄに縫着する ので、引張力が更に増して臀部の引上げと中央への寄せ効果が一層発揮される。

【００１５】 更に、押上げ布４の上縁４ｄと引上げ布５の内辺５ｄだけは臀部布１に縫合す ることなく空けてあるので、これを縫合したときに比較して臀部への食い込みが 少なく、臀部の押上げ，引上げ及び中央への寄せによるぜい肉の流れを自然に形 にすることができて、臀部の膨らみを崩すこともなく、着用時の外観も良好で着 用感を損なうこともないのである。

【００１６】 なお、上述は本考案の最も良好な実施例をあげたが、本考案では、例えば押上 げ布４と引上げ布５の２枚の生地を前記の如く引っ張った状態で臀部布１に縫着 することなく、引っ張った状態と同じ大きさ・形状（即ち、臀部布１の所定部分 の輪郭に合致させて）の上記布４，５をその全周縁にわたって臀部布１に縫合す るようにしてもよく、また押上げ布４の上縁４ｄと引上げ布５の内辺５ｄの一方 だけを臀部布１に縫着することなく空けておくようしてもよい。これにより、臀 部の押上げ，引上げ及び中央への寄せ効果を調節することができる。

【００１７】 また、押上げ布４と引上げ布５はあらかじめダーツやモールド加工を施してお くにより、臀部の形状にあった丸みを持たせておいて、臀部布１に止着するよう にしてもよい。

【００１８】

【考案の効果】

本考案のヒップアップ機能を有するガードルは上述のように構成され、これを 着用したときに臀部布内側に押上げ布と引上げ布の２枚の生地が臀部下方で重な るように止着されているので、従来のものよりヒップアップ効果が高く、また着 用感も良好である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用したガードル全体を構成する各布
片の縫製前の説明図である。

【図２】その縫製後の状態のガードルを裏返して示した
背面図である。

【図３】臀部布と押上げ布の関係を示す説明図である。

【図４】臀部布と引上げ布の関係を示す説明図である。

【符号の説明】

１−臀部布 ２−フロント布 ３−股布 ４−押上げ布 ５−引上げ布

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【手続補正書】

【提出日】平成１０年５月１４日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項１

【補正方法】変更

【補正内容】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】請求項２

【補正方法】変更

【補正内容】

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 身生地を構成する左右臀部の裏側に、上
   縁が臀部の頂点よりやや下方に位置するように円弧形に
   凹形成されその他の縁部が上記臀部布の下方縁部に合致
   するようにした該臀部布より伸縮力の強い押上げ布と、
   臀部を側方から取り囲むような全体略円弧形をなし下方
   縁は臀部布下方縁に合致し上端縁は臀部布ウエスト縁に
   合致するようにした該臀部布より伸縮力の強い引上げ布
   との２枚の生地を上記臀部布下方において互いに重合す
   るように止着してなることを特徴とするガードル。
2. 【請求項２】 前記押上げ布の上縁と円弧形の引上げ布
   の内辺のいずれか一方又は双方は臀部布に縫着すること
   なく空けてある請求項２記載のガードル。
3. 【請求項３】 前記押上げ布は、その左右両側縁を外側
   に引っ張って上記臀部布の両側縁に合致させた状態で該
   臀部布に縫着してなる請求項２記載のガードル。
4. 【請求項４】 前記引上げ布は、その上方が臀部布の臀
   部中心線相当縁から遠ざかるように引っ張ってその上端
   縁を臀部布ウエスト縁に合致させた状態で該臀部布に縫
   着してなる請求項２記載のガードル。