JP3053227B2 - 重合性組成物 - Google Patents
重合性組成物Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は重合性組成物に関する。
詳しくは2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸
塩を重合開始剤の一成分として含む、常温における重合
性の優れた重合性組成物に関する。
詳しくは2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸
塩を重合開始剤の一成分として含む、常温における重合
性の優れた重合性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】 ラジカル重合性単量体を重合させる手
段として、スルフィン酸、スルフィン酸またはその塩−
酸化剤系、スルフィン酸またはその塩−アミン−過酸化
物系のように、スルフィン酸またはその塩を重合開始剤
の一成分として用いる方法が知られている。例えば特開
昭53−30193号においてはラジカル重合性単量体
の重合開始剤としてベンゼンスルフィン酸塩−アミン−
過酸化物、p−トルエンスルフィン酸塩−アミン−過酸
化物を用いる方法が示されている。
段として、スルフィン酸、スルフィン酸またはその塩−
酸化剤系、スルフィン酸またはその塩−アミン−過酸化
物系のように、スルフィン酸またはその塩を重合開始剤
の一成分として用いる方法が知られている。例えば特開
昭53−30193号においてはラジカル重合性単量体
の重合開始剤としてベンゼンスルフィン酸塩−アミン−
過酸化物、p−トルエンスルフィン酸塩−アミン−過酸
化物を用いる方法が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】実用価値の高い重合性
組成物としては、速やかな重合硬化、高い重合収率が要
求される。すなわち、スルフィン酸塩を重合開始剤の一
成分として用いる重合性組成物においては、従来一般に
用いられているベンゼンスルフィン酸塩、トルエンスル
フィン酸塩等よりも重合開始活性の優れた化合物を用い
ることにより、重合性の向上を図ることができる。
組成物としては、速やかな重合硬化、高い重合収率が要
求される。すなわち、スルフィン酸塩を重合開始剤の一
成分として用いる重合性組成物においては、従来一般に
用いられているベンゼンスルフィン酸塩、トルエンスル
フィン酸塩等よりも重合開始活性の優れた化合物を用い
ることにより、重合性の向上を図ることができる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記課題を
解決すべく鋭意研究重ねた結果、2,4,6−トリメチ
ルベンゼンスルフィン酸塩の重合開始活性が優れている
ことを見いだし本発明を完成させるに至った。
解決すべく鋭意研究重ねた結果、2,4,6−トリメチ
ルベンゼンスルフィン酸塩の重合開始活性が優れている
ことを見いだし本発明を完成させるに至った。
【0005】すなわち、本発明は(a)重合性単量体、
(b)2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸塩
(ただし、1〜4価のカチオンと形成する塩。)、
(c)有機過酸化物および(d)芳香族第3級アミンを
含有することを特徴とする重合性組成物である。本発明
の最大の特徴は、化学式2で示される2,4,6−トリ
メチルベンゼンスルフィン酸塩を重合開始剤として用い
る点にある。
(b)2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸塩
(ただし、1〜4価のカチオンと形成する塩。)、
(c)有機過酸化物および(d)芳香族第3級アミンを
含有することを特徴とする重合性組成物である。本発明
の最大の特徴は、化学式2で示される2,4,6−トリ
メチルベンゼンスルフィン酸塩を重合開始剤として用い
る点にある。
【0006】一般的に芳香族化合物においては、2,6
位にメチル基が導入されるとその立体障害のため1位の
官能基の反応性は乏しくなる。当然芳香族スルフィン酸
塩の重合開始能に関しても同様に考えられ2,4,6−
トリメチルベンゼンスルフィン酸塩を用いた重合は、ベ
ンゼンスルフィン酸塩、トルエンスルフィン酸塩を用い
た場合よりも効率が悪いものと予想される。しかしなが
ら、本発明者らが詳細に検討を加えたところ、予想に反
して2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸塩と
有機過酸化物および芳香族アミンを組み合わせた場合の
重合硬化物の物性は従来用いられているスルフィン酸塩
を用いた場合と比べ劣るものではなく、重合速度は従来
用いられているスルフィン酸塩を用いた場合よりも優れ
たものであることが明かとなった。また、2,4,6−
トリメチルベンゼンスルフィン酸塩の重合性単量体への
溶解性が従来用いられてきたベンゼンスルフィン酸塩、
トルエンスルフィン酸塩よりも高いこともわかった。こ
のことは、従来ならばスルフィン酸塩と重合性単量体と
が不均一な状態で重合反応を行わなければならないよう
な組成物を効率の良い均一な組成物とすることできるこ
とを意味し、この点でも2,4,6−トリメチルベンゼ
ンスルフィン酸塩が重合反応の効率の向上に効果的であ
ることが明かとなった。
位にメチル基が導入されるとその立体障害のため1位の
官能基の反応性は乏しくなる。当然芳香族スルフィン酸
塩の重合開始能に関しても同様に考えられ2,4,6−
トリメチルベンゼンスルフィン酸塩を用いた重合は、ベ
ンゼンスルフィン酸塩、トルエンスルフィン酸塩を用い
た場合よりも効率が悪いものと予想される。しかしなが
ら、本発明者らが詳細に検討を加えたところ、予想に反
して2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸塩と
有機過酸化物および芳香族アミンを組み合わせた場合の
重合硬化物の物性は従来用いられているスルフィン酸塩
を用いた場合と比べ劣るものではなく、重合速度は従来
用いられているスルフィン酸塩を用いた場合よりも優れ
たものであることが明かとなった。また、2,4,6−
トリメチルベンゼンスルフィン酸塩の重合性単量体への
溶解性が従来用いられてきたベンゼンスルフィン酸塩、
トルエンスルフィン酸塩よりも高いこともわかった。こ
のことは、従来ならばスルフィン酸塩と重合性単量体と
が不均一な状態で重合反応を行わなければならないよう
な組成物を効率の良い均一な組成物とすることできるこ
とを意味し、この点でも2,4,6−トリメチルベンゼ
ンスルフィン酸塩が重合反応の効率の向上に効果的であ
ることが明かとなった。
【0007】すなわち2,4,6−トリメチルベンゼン
スルフィン酸塩を用いると、本発明が目的とするところ
の重合性組成物が得られることが明かとなった。
スルフィン酸塩を用いると、本発明が目的とするところ
の重合性組成物が得られることが明かとなった。
【0008】2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン
酸塩を次に詳細に説明する。Mn+はスルフィン酸アニオ
ンの対イオンとしてスルフィン酸塩を形成せしめる1な
いし4価のカチオンでありLi+、Na+、K+、Rb+、
Cs+等のアルカリ金属イオ ン、Be2+、Mg2+、Ca
2+、Sr2+、Ba2+等のアルカリ土類金属イオン、Cr
2+、Cr3+、Mn2+、Fe2+、Fe3+、Co2+、C
o3+、Ni2+、Cu2+、Zn2+、Rh3+、Pd2+、Ag
+、Cd+、Ir3+、Ir4+、Hg2+等の遷移金属イオ
ン、およびNH4 +、(CH3CH2)3NH+、
酸塩を次に詳細に説明する。Mn+はスルフィン酸アニオ
ンの対イオンとしてスルフィン酸塩を形成せしめる1な
いし4価のカチオンでありLi+、Na+、K+、Rb+、
Cs+等のアルカリ金属イオ ン、Be2+、Mg2+、Ca
2+、Sr2+、Ba2+等のアルカリ土類金属イオン、Cr
2+、Cr3+、Mn2+、Fe2+、Fe3+、Co2+、C
o3+、Ni2+、Cu2+、Zn2+、Rh3+、Pd2+、Ag
+、Cd+、Ir3+、Ir4+、Hg2+等の遷移金属イオ
ン、およびNH4 +、(CH3CH2)3NH+、
【0009】
【化1】
【0010】等のアンモニウムイオンが具体例として挙
げられる。これらの中でも、Li+、Na+、K+、Mg
2+、Ca2+を対イオンとして用いた場合がとりわけ重合
開始能の点で優れており好ましい。
げられる。これらの中でも、Li+、Na+、K+、Mg
2+、Ca2+を対イオンとして用いた場合がとりわけ重合
開始能の点で優れており好ましい。
【0011】2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィ
ン酸塩の具体例を以下に示す。
ン酸塩の具体例を以下に示す。
【0012】
【化2】
【0013】2,4,6-トリメチルベンゼンスルフィン
酸塩は重合性単量体に対し1〜10 重量%の範囲で用
いられるが、特に好ましいのは0.03〜5重量%の範
囲である。
酸塩は重合性単量体に対し1〜10 重量%の範囲で用
いられるが、特に好ましいのは0.03〜5重量%の範
囲である。
【0014】重合性単量体としてはα−シアノアクリル
酸、(メタ)アクリル酸、α−ハロゲン化アクリル酸、
クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコ
ン酸等のエステル類、(メタ)アクリルアミド、および
(メタ)アクリルアミド誘導体、ビニルエステル類、ビ
ニルエ−テル類、モノ−N−ビニル誘導体、スチレン誘
導体、等が挙げられるが、なかでも(メタ)アクリル酸
エステルが好適に用いられる。
酸、(メタ)アクリル酸、α−ハロゲン化アクリル酸、
クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、マレイン酸、イタコ
ン酸等のエステル類、(メタ)アクリルアミド、および
(メタ)アクリルアミド誘導体、ビニルエステル類、ビ
ニルエ−テル類、モノ−N−ビニル誘導体、スチレン誘
導体、等が挙げられるが、なかでも(メタ)アクリル酸
エステルが好適に用いられる。
【0015】重合性単量体の具体例を以下に示す。なお
本発明においては(メタ)アクリルをもってメタクリル
とアクリルの両者を包括的に表記する。
本発明においては(メタ)アクリルをもってメタクリル
とアクリルの両者を包括的に表記する。
【0016】(イ)一官能性 メチル(メタ)アクリレ−ト、iso−ブチル(メタ)
アクリレ−ト、ベンジル(メタ)アクリレ−ト、ラウリ
ル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレ−ト、2−(N,N−ジメチルアミノ)エ
チル(メタ)アクリレ−ト、2,3−ジブロモプロピル
(メタ)アクリレ−ト、オキシラニルメチル(メタ)ア
クリレ−ト、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメ
トキシシラン、10−(メタ)アクリロイルオキシデシ
ルジハイドロジェンホスフェ−ト、2−(メタ)アクリ
ロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンホスホフェ
−ト、4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボ
ニルフタル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエトキ
シカルボニルフタル酸無水物、11−(メタ)アクリロ
イルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸など。
アクリレ−ト、ベンジル(メタ)アクリレ−ト、ラウリ
ル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレ−ト、2−(N,N−ジメチルアミノ)エ
チル(メタ)アクリレ−ト、2,3−ジブロモプロピル
(メタ)アクリレ−ト、オキシラニルメチル(メタ)ア
クリレ−ト、3−メタクリロイルオキシプロピルトリメ
トキシシラン、10−(メタ)アクリロイルオキシデシ
ルジハイドロジェンホスフェ−ト、2−(メタ)アクリ
ロイルオキシエチルフェニルハイドロジェンホスホフェ
−ト、4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシカルボ
ニルフタル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエトキ
シカルボニルフタル酸無水物、11−(メタ)アクリロ
イルオキシ−1,1−ウンデカンジカルボン酸など。
【0017】(ロ)二官能性 エチレングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、トリエチ
レングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、プロピレング
リコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ネオペンチルグリコ
−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−
ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,10−デカンジオ−ル
ジ(メタ)アクリレ−ト、ビスフェノ−ル−A−ジ(メ
タ)アクリレ−ト、2,2−ビス〔(メタ)アクリロイ
ルオキシエトキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル〕
プロパン、2,2−ビス[4−〔3−(メタ)アクリロ
イルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ〕フェニル]プ
ロパン、1,2−ビス〔3−(メタ)アクリロイルオキ
シ−2−ヒドロキシプロポキシ〕エタンなど。
レングリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、プロピレング
リコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、ネオペンチルグリコ
−ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,6−ヘキサンジオ−
ルジ(メタ)アクリレ−ト、1,10−デカンジオ−ル
ジ(メタ)アクリレ−ト、ビスフェノ−ル−A−ジ(メ
タ)アクリレ−ト、2,2−ビス〔(メタ)アクリロイ
ルオキシエトキシフェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔(メタ)アクリロイルオキシポリエトキシフェニル〕
プロパン、2,2−ビス[4−〔3−(メタ)アクリロ
イルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ〕フェニル]プ
ロパン、1,2−ビス〔3−(メタ)アクリロイルオキ
シ−2−ヒドロキシプロポキシ〕エタンなど。
【0018】(ハ)三官能性以上 トリメチロ−ルプロパントリ(メタ)アクリレ−ト、ト
リメチロ−ルエタントリ(メタ)アクリレ−ト、テトラ
メチロ−ルメタントリ(メタ)アクリレ−ト、ペンタエ
リスリト−ルテトラ(メタ)アクリレ−トなど。
リメチロ−ルエタントリ(メタ)アクリレ−ト、テトラ
メチロ−ルメタントリ(メタ)アクリレ−ト、ペンタエ
リスリト−ルテトラ(メタ)アクリレ−トなど。
【0019】これらの重合性単量体は1種または数種組
み合わせて用いられる。
み合わせて用いられる。
【0020】2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィ
ン酸塩は有機過酸化物および芳香族第3級アミンと組み
合わせて三元系重合開始剤とすると速やかに重合を開始
する。有機過酸化物としてはジアシルパ−オキサイドが
好適であり、具体的にはベンゾイルパ−オキサイド、m
−トルオイルパ−オキサイド、2,4−ジクロロベンゾ
イルパ−オキサイド、オクタノイルパ−オキサイド、ラ
ウロイルパ−オキサイド、コハク酸パ−オキサイド等を
挙げることができる。これらのなかでもベンゾイルパ−
オキサイド、m−トルオイルパ−オキサイド等の芳香族
ジアシルパ−オキサイドが特に好ましい。これらの有機
過酸化物は2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン
酸塩との接触を避けた包装形態で貯蔵され、本発明の組
成物を重合する際、2,4,6−トリメチルベンゼンス
ルフィン酸塩1重量部に対し0.01〜500重量部の
範囲で加えられる。
ン酸塩は有機過酸化物および芳香族第3級アミンと組み
合わせて三元系重合開始剤とすると速やかに重合を開始
する。有機過酸化物としてはジアシルパ−オキサイドが
好適であり、具体的にはベンゾイルパ−オキサイド、m
−トルオイルパ−オキサイド、2,4−ジクロロベンゾ
イルパ−オキサイド、オクタノイルパ−オキサイド、ラ
ウロイルパ−オキサイド、コハク酸パ−オキサイド等を
挙げることができる。これらのなかでもベンゾイルパ−
オキサイド、m−トルオイルパ−オキサイド等の芳香族
ジアシルパ−オキサイドが特に好ましい。これらの有機
過酸化物は2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン
酸塩との接触を避けた包装形態で貯蔵され、本発明の組
成物を重合する際、2,4,6−トリメチルベンゼンス
ルフィン酸塩1重量部に対し0.01〜500重量部の
範囲で加えられる。
【0021】芳香族第3級アミンは2,4,6−トリメ
チルベンゼンスルフィン酸塩と接触してもなんら問題は
生じないが、有機過酸化物と接触することは貯蔵安定性
の点で好ましくない。したがって、2,4,6−トリメ
チルベンゼンゼンスルフィン酸塩と有機過酸化物とが二
分割されている包装形態において、芳香族第3級アミン
は2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸塩と同
一包装されて用いられる。芳香族第3級アミンの具体例
としてはN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル
−p−トルイジン、m−N,N−ジメチルアミノ安息香
酸エチル、p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチ
ル、N,N−ジエタノ−ルアニリン、N,N−ジエタノ
−ル−p−トルイジン、N,N−ジエタノ−ル−m−ク
ロロアニリン、N,N−ビス(3−ヒドロキシプロピ
ル)アニリン、N,N−ビス(3−ヒドロキシプロピ
ル)−p−トルイジン、N,N−ビス(2,3−ジヒド
ロキシプロピル)アニリン、N,N−ビス(2,3−ジ
ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、m−N,N−
ビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ安息香酸
エチル等を挙げることができ、2,4,6−トリメチル
ベンゼンスルフィン酸塩1重量部に対し0.01〜50
0重量部の範囲で加えられる。
チルベンゼンスルフィン酸塩と接触してもなんら問題は
生じないが、有機過酸化物と接触することは貯蔵安定性
の点で好ましくない。したがって、2,4,6−トリメ
チルベンゼンゼンスルフィン酸塩と有機過酸化物とが二
分割されている包装形態において、芳香族第3級アミン
は2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸塩と同
一包装されて用いられる。芳香族第3級アミンの具体例
としてはN,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル
−p−トルイジン、m−N,N−ジメチルアミノ安息香
酸エチル、p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチ
ル、N,N−ジエタノ−ルアニリン、N,N−ジエタノ
−ル−p−トルイジン、N,N−ジエタノ−ル−m−ク
ロロアニリン、N,N−ビス(3−ヒドロキシプロピ
ル)アニリン、N,N−ビス(3−ヒドロキシプロピ
ル)−p−トルイジン、N,N−ビス(2,3−ジヒド
ロキシプロピル)アニリン、N,N−ビス(2,3−ジ
ヒドロキシプロピル)−p−トルイジン、m−N,N−
ビス(2,3−ジヒドロキシプロピル)アミノ安息香酸
エチル等を挙げることができ、2,4,6−トリメチル
ベンゼンスルフィン酸塩1重量部に対し0.01〜50
0重量部の範囲で加えられる。
【0022】なお、本発明の組成物に更にカンファ−キ
ノン等のα−ジケトン類が加えられ、光−化学重合硬化
型とすることもできる。
ノン等のα−ジケトン類が加えられ、光−化学重合硬化
型とすることもできる。
【0023】本発明の組成物には以上に述べてきた各成
分の他、実用上必要に応じてフィラ−、有機溶剤、重合
禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料等を添
加することができる。
分の他、実用上必要に応じてフィラ−、有機溶剤、重合
禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、染料等を添
加することができる。
【0024】
【実施例】次に実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。
るが、本発明はかかる実施例に限定されるものではな
い。
【0025】実施例1〜3および比較例1〜2 下記の組成物A−1、A−2、A−3、およびBを調合
した。
した。
【0026】組成物A−1 2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸ナトリウ
ム 1.5重量部 N,N−ジエタノ−ル−p−トルイジン
3重量部 2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン
40重量部 トリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト
30重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト
30重量部
ム 1.5重量部 N,N−ジエタノ−ル−p−トルイジン
3重量部 2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン
40重量部 トリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト
30重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト
30重量部
【0027】組成物A−2 2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸リチウム
1.5重量部 N,N−ジエタノ−ル−p−トルイジン
3重量部 2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン
40重量部 トリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト
30重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト
30重量部
1.5重量部 N,N−ジエタノ−ル−p−トルイジン
3重量部 2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン
40重量部 トリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト
30重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト
30重量部
【0028】組成物A−3 2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸カルシウ
ム 1.5重量部 N,N−ジエタノ−ル−p−トルイジン
3重量部 2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン
40重量部 トリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト
30重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト
30重量部
ム 1.5重量部 N,N−ジエタノ−ル−p−トルイジン
3重量部 2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン
40重量部 トリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト
30重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト
30重量部
【0029】組成物B 2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン
40重量部 トリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト
30重量部 10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホ
スフェ−ト30重量部 ベンゾイルパ−オキサイド
2重量部
ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン
40重量部 トリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト
30重量部 10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホ
スフェ−ト30重量部 ベンゾイルパ−オキサイド
2重量部
【0030】組成物A−1と組成物Bを等重量づつ混和
しゲル状態になるまでの時間を測定し実施例1とした。
ゲル化時間をもって硬化時間とし表1に結果を示した。
組成物A−2、A−3についても同様にそれぞれ組成物
Bと混和し硬化時間を測定した(実施例2、3)。実施
例1〜3にて用いたスルフィン酸塩の替わりにベンゼン
スルフィン酸ナトリウム塩、およびp−トルエンスルフ
ィン酸ナトリウム塩を用いた組成物A−4、A−5も同
時に調合し、実施例1〜3と同様の操作を行い比較例1
〜2とし結果を表1に示した。2,4,6−トリメチル
スルフィン酸塩を用いた場合の硬化時間はベンゼンスル
フィン酸塩、p−トルエンスルフィン酸塩を用いた場合
に比べて短縮される結果となった。
しゲル状態になるまでの時間を測定し実施例1とした。
ゲル化時間をもって硬化時間とし表1に結果を示した。
組成物A−2、A−3についても同様にそれぞれ組成物
Bと混和し硬化時間を測定した(実施例2、3)。実施
例1〜3にて用いたスルフィン酸塩の替わりにベンゼン
スルフィン酸ナトリウム塩、およびp−トルエンスルフ
ィン酸ナトリウム塩を用いた組成物A−4、A−5も同
時に調合し、実施例1〜3と同様の操作を行い比較例1
〜2とし結果を表1に示した。2,4,6−トリメチル
スルフィン酸塩を用いた場合の硬化時間はベンゼンスル
フィン酸塩、p−トルエンスルフィン酸塩を用いた場合
に比べて短縮される結果となった。
【0031】
【表1】
【0032】実施例4および比較例3、4 下記の重合性単量体組成物Cを調合し、この組成物に対
するスルフィン酸塩の室温における溶解性を調べた。
するスルフィン酸塩の室温における溶解性を調べた。
【0033】組成物C 2,2−ビス〔4−(3−メタクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン
50重量部 ネオペンチルグリコ−ルジメタクリレ−ト
40重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト
10重量部
ヒドロキシプロポキシ)フェニル〕プロパン
50重量部 ネオペンチルグリコ−ルジメタクリレ−ト
40重量部 2−ヒドロキシエチルメタクリレ−ト
10重量部
【0034】組成物Cに対する2,4,6−トリメチル
ベンゼンスルフィン酸ナトリウムの溶解度は2.5%で
あった(実施例3)。ベンゼンスルフィン酸ナトリウム
およびp−トルエンスルフィン酸ナトリウムの溶解度は
それぞれ1.1%、1.4%であった(比較例3、
4)。
ベンゼンスルフィン酸ナトリウムの溶解度は2.5%で
あった(実施例3)。ベンゼンスルフィン酸ナトリウム
およびp−トルエンスルフィン酸ナトリウムの溶解度は
それぞれ1.1%、1.4%であった(比較例3、
4)。
【0035】実施例4および比較例5 下記の組成物DおよびEを調合し、人歯象牙質に対する
接着テストを行った。
接着テストを行った。
【0036】組成物D 2,4,6−トリメチルベンゼンスルフィン酸ナトリウ
ム 4重量部 N,N−ジエタノ−ル−p−トルイジン
2重量部 エタノ−ル
100重量部
ム 4重量部 N,N−ジエタノ−ル−p−トルイジン
2重量部 エタノ−ル
100重量部
【0037】組成物E ビスフェノ−ルAジグリシジルメタクリレ−ト
45重量部 トリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト
30重量部 10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホ
スフェ−ト25重量部 ベンゾイルパ−オキサイド
2重量部
45重量部 トリエチレングリコ−ルジメタクリレ−ト
30重量部 10−メタクリロイルオキシデシルジハイドロジェンホ
スフェ−ト25重量部 ベンゾイルパ−オキサイド
2重量部
【0038】人歯大臼歯をシリコン・カ−バイト紙で研
磨して象牙質を出した後40%正リン酸で1分間酸エッ
チングを行った。この面に5mmφの穴を開けた粘着テ−
プを貼り付けて被着面とした。一方7mmφ×25mmのS
US304製丸棒を準備し、棒端面を粒径50μmのア
ルミナ砥粒でサンドブラストを行った。次いで組成物
DとEを等量ずつ混和し、これを人歯被着面および丸棒
サンドブラスト面に塗布した。市販の歯科用コンポジッ
トレジン「クリアフィルFII」(クラレ社製)の練和
ペ−ストを丸棒端面に盛り上げ、これを人歯被着面に押
し付けて接着を行った。1時間後に接着試験片を37℃
水中に浸漬し、24時間後に万能試験機(インストロン
製)(クロスヘッドスピ−ド2mm/分)で引っ張り接着
強度を測定した。8個の試験片の測定値を平均したとこ
ろ145kg/cm2であった(実施例4)。
磨して象牙質を出した後40%正リン酸で1分間酸エッ
チングを行った。この面に5mmφの穴を開けた粘着テ−
プを貼り付けて被着面とした。一方7mmφ×25mmのS
US304製丸棒を準備し、棒端面を粒径50μmのア
ルミナ砥粒でサンドブラストを行った。次いで組成物
DとEを等量ずつ混和し、これを人歯被着面および丸棒
サンドブラスト面に塗布した。市販の歯科用コンポジッ
トレジン「クリアフィルFII」(クラレ社製)の練和
ペ−ストを丸棒端面に盛り上げ、これを人歯被着面に押
し付けて接着を行った。1時間後に接着試験片を37℃
水中に浸漬し、24時間後に万能試験機(インストロン
製)(クロスヘッドスピ−ド2mm/分)で引っ張り接着
強度を測定した。8個の試験片の測定値を平均したとこ
ろ145kg/cm2であった(実施例4)。
【0039】組成物Dの2,4,6−トリメチルベンゼ
ンスルフィン酸ナトリウムのかわりにベンゼンスルフィ
ン酸ナトリウムを用いた組成物を調合し、実施例5と同
様の試験を行ったところ、引っ張り接着強度は116kg
/cm2であった(比較例5)。
ンスルフィン酸ナトリウムのかわりにベンゼンスルフィ
ン酸ナトリウムを用いた組成物を調合し、実施例5と同
様の試験を行ったところ、引っ張り接着強度は116kg
/cm2であった(比較例5)。
【0040】
【発明の効果】芳香族スルフィン酸塩を重合開始剤の一
成分として用いる重合性組成物において、2,4,6−
トリメチルベンゼンスルフィン酸塩を用いると、重合速
度は従来用いられているベンゼンスルフィン酸塩、トル
エンスルフィン酸塩を用いた場合に比べ大幅に向上す
る。また、重合性単量体への溶解性も高い。これらのこ
とにより、本発明の組成物では従来のものと比べ硬化物
の物性は劣ることなく、より速やかな重合硬化が達成さ
れ、実用上の効果は極めて大きい。
成分として用いる重合性組成物において、2,4,6−
トリメチルベンゼンスルフィン酸塩を用いると、重合速
度は従来用いられているベンゼンスルフィン酸塩、トル
エンスルフィン酸塩を用いた場合に比べ大幅に向上す
る。また、重合性単量体への溶解性も高い。これらのこ
とにより、本発明の組成物では従来のものと比べ硬化物
の物性は劣ることなく、より速やかな重合硬化が達成さ
れ、実用上の効果は極めて大きい。
【0041】本発明による重合性組成物は、各種工業用
接着剤や成形用樹脂として使用することができる。好適
な用途の一つは歯科用途であり、歯科用接着剤として使
用できる。
接着剤や成形用樹脂として使用することができる。好適
な用途の一つは歯科用途であり、歯科用接着剤として使
用できる。
Claims (1)
- 【請求項1】 (a)重合性単量体、(b)2,4,6
−トリメチルベンゼンスルフィン酸塩(ただし、1〜4
価のカチオンと形成する塩。)、(c)有機過酸化物お
よび(d)芳香族第3級アミンを含有することを特徴と
する重合性組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3013893A JP3053227B2 (ja) | 1991-01-11 | 1991-01-11 | 重合性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3013893A JP3053227B2 (ja) | 1991-01-11 | 1991-01-11 | 重合性組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04239004A JPH04239004A (ja) | 1992-08-26 |
JP3053227B2 true JP3053227B2 (ja) | 2000-06-19 |
Family
ID=11845863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3013893A Expired - Fee Related JP3053227B2 (ja) | 1991-01-11 | 1991-01-11 | 重合性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3053227B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110831989A (zh) * | 2017-09-20 | 2020-02-21 | 电化株式会社 | 组合物 |
-
1991
- 1991-01-11 JP JP3013893A patent/JP3053227B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04239004A (ja) | 1992-08-26 |
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