JP3053193B2 - 低フロン及びフロンレスウレタン発泡用減粘剤 - Google Patents

低フロン及びフロンレスウレタン発泡用減粘剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、低フロン及びフロンレスウレタン発泡用減
粘剤に関する。
〔従来技術及びその問題点〕
ポリウレタン樹脂は、ポリイソシアネートとポリオー
ル化合物を主原料として、低級三級アミン等のウレタン
化触媒を用いて製造される。この製造の際に、フロンガ
スを用いて発泡を行なうと、発泡体いわゆるウレタンフ
ォームが製造される。
フロンガスは、ウレタン用発泡剤だけでなく、冷媒、
エアゾール噴射剤、ポリスチレン等の樹脂発泡剤、溶
剤、電子部品、精密機械の洗浄剤等に幅広く利用されて
いる。
しかし、近年、フロンガスが成層圏のオゾン層を破壊
する環境問題が発生し、その取扱いが地球的レベルで問
題となり、国際的レベルで1988年9月に国連環境計画
(UNEP)によるモントリオール議定書が採択されるに至
った。
このモントリオール議定書によると、1986年の各国消
費量の実績を基に、1989年7月1日から十年間でそのフ
ロンの消費量を半減させるというものである。さらに
は、ハロンも含め2000年には原則全廃することで各国の
意味が一致し、本年(1990年)6月のロンドン会議に提
案されているとの報道もなされている。
フロンは、構造的に見ると、炭化水素化合物の水素
を、フッ素、塩素といったハロゲン原子で置換した化合
物で、この置換したハロゲン原子、特に、フッ素により
フロンの物性は非常に特徴のあるものになり、人類に有
用な化合物の一つにあげられていた。
フロンは、熱に対して安定で容易に分解せず、化学的
にも極めて不活性であり、また不燃性で空気と混合して
も引火爆発せず、他のハロゲン化合物に比し、沸点が低
く、粘度も低い。その上、毒性がほとんどなく、米国で
用いられているUnderwriter's Laboratories Group Num
berでも毒性の少ないグループに属し、またガス状態の
熱の伝導率が気体物質の中で一番低い化合物である。さ
らに、表面張力に関しても極めて小さく、また溶解性に
すぐれ、たとえば炭化水素、アルコール、エーテル、エ
ステル、ケトン等の油分に対してすぐれた溶解性をも有
している。さらにまた、電気的抵抗が大きくて誘電率が
小さく、電気絶縁性にすぐれ、冷凍能力の割に冷媒の容
積が小さくてすむため、冷凍機をコンパクトにできると
いう冷媒としてのすぐれた性能をも有している。
フロンは、ウレタン分野においては前記の特徴点か
ら、ウレタンフォーム発泡剤として使用されている。即
ち、毒性がなく、粘性が低い不燃性ガスで、沸点が低い
ことからこの分野において広く用いられている。
発泡剤として用いられるフロンには、フロン11(沸点
23.8℃)の他に、フロン113(沸点47.6℃)、フロン12
(沸点−29.8℃)、フロン22(沸点−40.8℃)、フロン
114(沸点3.6℃)、フロン123(沸点27.1℃)、フロン1
34a(沸点−26.5℃)、フロン141b(沸点32℃)等があ
る。フロン123、フロン134a、フロン141bは現在工業的
製造が検討されているもので、他のフロン11、フロン1
2、フロン113等のフロン規制を受けているフロンに替わ
るオゾン層破壊の程度が極めて低いとされている代替フ
ロンであるが、やはり安全性がいまだに確認されていな
いという問題があり、このような代替フロンも規制され
る方向にある。
フロン以外の発泡剤としては、四塩化炭素(沸点76.6
℃)、クロロホルム(沸点61.2℃)、塩化メチル(沸点
−23.7℃)、塩化メチレン(沸点41.6℃)、塩化エチル
(沸点12.3℃)、二塩化エタン(沸点83.7℃)等の塩素
化炭化水素化合物、n−ペンタン(沸点36.1℃)、n−
ヘキサン(沸点69℃)、n−ヘプタン(沸点98.4℃)等
の炭化水素化合物も、ウレタン系フォームの発泡剤とし
て使うことができる。
しかし、毒性がないすぐれた発泡剤としては、既存の
フロンにまさるものはなく、フロン以外の発泡剤に切換
えて実際に製造しているメーカーはほとんど見当たらな
いのが現状である。
水もウレタンフォーム製造においては、発泡剤として
の働きをする。フロン以外の発泡剤を用いるというより
もむしろフロンの使用量を減らしたり、フロンを全く使
用しないで、この水だけで発泡を行なおうという動きの
方が現実的な見方であるとされ、現にかなり検討がなさ
れている。
ウレタンフォームメーカーでは、実際にはフロンと水
の2種の発泡剤を用いて発泡を行っている。この場合、
原料のポリイソシアネートと水が反応して、芳香族アミ
ンと炭酸ガスを生成する。発生した炭酸ガスは、フロン
ガスと同様に発泡剤の働きをする。生成した芳香族アミ
ンは再度ポリイソシアネートと反応して尿素結合を形成
し、フォームに硬さを与える。
一般に、硬質ウレタンフォームでは、主発泡剤にフロ
ンを、発泡助剤に少量の水を用い、この水をフォームに
硬さ等を増強する改質剤的に用いる。又軟質フォームで
は主発泡剤に水を、発泡助剤にフロンを適量用い、この
フロンを発泡の気泡(セル)に気目の細かさを与える改
質剤的に用いている。
ポリウレタンは、ポリイソシアネートとポリオールを
主原料として製造されるが、第3成分として低級三級ア
ミン等のウレタン触媒や三量化触媒等、シリコーン系界
面活性剤であるシリコーン整泡剤、フロン11等の発泡剤
が使用される。
さらに、難燃剤や樹脂添加剤としてガラス繊維や炭酸
カルシウム等が配合使用される。これらの第3成分は、
通常、主原料の1つであるポリオールに配合して用い
る。さらに、ポリオール原料も通常、単独のポリオール
で使用することは少なく、2〜4種程度を配合し、混合
ポリオールとすることが多い。
一般に、この第3成分をも配合したポリオール側の原
料混合物をポリオールサイドと呼ぶ。これに対して、ポ
リイソシアネート原料は単独で用いられることが少なく
ないが、このポリイソシアネート側の原料液をポリイソ
シアネートサイドと呼び、予め少量のポリオールを用い
て変性したものであっても良いし、勿論、末端にNCO基
を有するプレポリマー型のポリイソシアネートであって
も良いし、また配合可能な第三成分を、ポリオールサイ
ドを調製するのと同様に加えても良い。
ウレタン分野において、フロンガスは、単に発泡剤と
しての機能を有するだけではなく、いろいろな機能を有
している。その中でも意外と気付かれていなかったの
が、粘度低下剤としての機能である。
フロン削減規制にそってウレタン業界でも、フロンの
使用量は削減あるいは全廃を目標に従来より検討を開始
しているが、現実に水だけで発泡しようとすると、ポリ
オールサイドの液粘度が異常に上昇し、これまで使用し
ていた製造装置が使えず、発泡が出来ないという問題が
起り、粘度の上昇を抑えるための減粘剤が要求されてい
る。
フロン以外の発泡剤として使われていた四塩化炭素
(劇物)、クロロホルム(劇物)、塩化メチレン(有
毒)、二塩化エタン(有毒、引火性)等の塩素化炭化水
素化合物があり、フロンと同様に減粘作用はあるが、い
ずれも安全性、環境上問題があり、なによりも水発泡処
方を行うためには、水との相溶性が必要であるが、ほと
んどのものが水に難溶という欠点を有している。
また、n−ペンタン(引火性)、n−ヘキサン(有
害、引火性)、n−ペンタン(有毒、引火性)等の炭化
水素化合物等もフロンのかわりに発泡剤として減粘剤と
して用いることはできるが、やはり安全性、環境上の問
題があり、またいずれのものも水に不溶であるという欠
点がある。
発泡剤としては使えないが、溶剤あるいは減粘剤とし
て一般に酢酸エステル類、ケトン類やフタル酸エステル
類が使用される。酢酸エチル(劇物、引火性)酢酸イソ
プロピル(有害、引火性)、酢酸ブチル(有害、引火
性)等の酢酸エステル類は、水にわずかに溶解する程度
である。水に相互溶解するアセトン(有害、引火性)、
メチルエチルケトン(劇物、引火性)、水にわずかに溶
けるメチルイソブチルケトン(有害、引火性)、メチル
イソプロピルケトン(有害、引火性)等のケトン類があ
る。これらは安全性や環境上で問題があり、水との相互
溶解性に難点がある。
さらには、沸点が比較的高く、引火性、有害性の比較
的低いフタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸
ジブチル、フタル酸ジイソデシル等のフタル酸エステル
類があるが、これらのものは水との相互溶解性はほとん
どなくなるという欠点がある。
従って、ウレタンフォームの製造分野においては、フ
ロンの配合量を削減、あるいはなくして水を主発泡剤と
して用いる低フロンあるいはフロンレスウレタン発泡系
での安全性が高く、良好な粘度低下能を有する減粘剤の
出現が強く要望されているのが現状である。
〔発明の課題〕
本発明は、水を主発泡剤として用いる低フロンあるい
はフロンレスウレタン発泡用減粘剤を提供することをそ
の課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ね
た結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明によれば、下記一般式(I)又は
(II)で表わされるウレタン発泡用減粘剤が提供され
る。
前記式中、R1は低級アルキル基、又は低級飽和アシル
基を示す。低級アルキル基の炭素数は、通常、1〜5で
ある。低級飽和アシル基は、その炭素数は、通常2−6
である。
R2は低級アルキレン基を示し、その炭素数は、通常2
〜5である。
R3は低級アルキル基を示す。
R4は低級アルキレン基であり、O−R4 、O−
R4 、R4−Oはそれぞれ少なくとも1種の炭素
数2〜4の低級アルキレンオキシドから誘導されたエー
テル基を示す。低級アルキレンオキシドには、エチレン
オキシド、プロピレンオキシド及びブチレンオキシドが
包含される。n,p及びqはそれぞれれ低級アルキレンオ
キシドの付加モル数で、nは1〜150、好ましくは2〜1
00であり、p及びqはそれぞれ1以上の整数であるが、
それらの合計量p+qは2〜150、好ましくは4〜100で
ある。O−R4 、O−R4 及びO−R5
2種の低級アルキレンオキシドから誘導されたエーテル
基である場合、それらのエーテル基は、2種の低級アル
キレンオキシドがランダ状又はブロック状に付加反応し
て形成されたものであることができる。
本明細書で言う低フロン又はフロンレスウレタン発泡
用減粘剤(以下、単に減粘剤ともいう)とは、発泡剤と
して水又は水とともに少量のフロンを用いてポリオール
とポリイソシアネートを反応させてウレタンフォームを
製造する際に、その反応混合液の粘度を低減させるため
に用いられる添加剤を意味する。
本発明の一般式(I)で表わされる減粘剤は、アルキ
レングリコールのモノアルキルエーテルもしくはモノア
シレートを出発原料として用い、次の反応式に従って製
造することができる。
前記式中、R1〜R4及びnは前記と同じ意味を有する。
アシル化剤としては、慣用のアシル化剤、例えば、酢
酸や、プロピオン酸、酪酸、カプロン酸等の低級飽和カ
ルボン酸の酸無水物が用いられる。アルキレンオキシド
としては、エチレンオキシドやプロピレンオキシド、ブ
チレンオキシドが用いられ、これらのものは単独で使用
し得る他、その複数を併用することができる。2種を併
用する場合、原料であるアルキレングリコールのモノア
ルキルエーテルもしくはアシレートの水酸基に対して、
ランダム状やブロック状に付加反応させることができ
る。
本発明の一般式(II)で表わされる減粘剤は、アルキ
レングリコールを出発原料とし、次の反応式に従って製
造することができる。
また、本発明の一般式(II)で表わされる減粘剤は、
アルキレンオキシドを直接付加反応させて得られるポリ
アルキレングリコールにアシル化剤を反応させて製造す
ることができる。このようにして得られる減粘剤は、一
般式(II)において、R2とR4は同一のものとなる。
本発明の減粘剤は、水を発泡剤として含む各種ウレタ
ンフォーム製造用の反応混合液中に添加して使用され
る。例えば、NCO/OH当量比が1の硬質ウレタンフォーム
の製造では、原料ポリオール100重量部に対して、通
常、2〜70重量部、好ましくは5〜50重量部の割合であ
るが、処方により大きく異なる場合もあるので、この範
囲に限定されるものではない。また、軟質ウレタンフォ
ームの製造では、原料ポリオール100重量部に対して、
通常、2〜60重量部、好ましくは5〜50重量部である
が、この場合にも処方により大きく異なる場合があるの
で、この範囲に限定されるものではない。
本発明の減粘剤を用いることにより、ポリオールサイ
ドの混合液粘度を20〜25℃で2000cp以下、好ましくは19
00以下に容易に低減させることができる。さらに必要で
あれば、20〜25℃で400〜600cpの粘度範囲に低減させる
ことができる。
本発明の減粘剤を用いることにより、反応混合液に対
するフロンの添加を省略することができる。もちろん、
反応混合液にはフロンを適当添加することができる。こ
の場合、そのフロンの添加量は、従来のフロン使用割合
に比べて少量でよく、硬質ウレタンフォームの製造で
は、反応混合液中、10重量%以下、特に5重量%以下で
ある。また、軟質ウレタンフォームの製造では、ポリオ
ール100重量部に対して5重量部以下、特に3重量部以
下である。フロン削減の度合は処方によって大きくかわ
るので上記数値に限定されるものではない。
本発明の減粘剤は、その125℃での飽和蒸気圧が10mmH
g以下、その25℃における飽和蒸気圧が1mmHg以下で、実
質上非揮発性のものである。従って、本発明の減粘剤
は、ウレタン構造中に均質に取込まれ、最終製品である
ウレタンフォーム中に残存するが、フォーム性状を特に
悪化させるものではなく、従来のウレタンフォームと同
様に種々の用途に用いることができる。
本発明の減粘剤は、一般の硬質や軟質のウレタンフォ
ームの製造に限らず、NCO/OH当量比が3〜10あるいはそ
れ以上とした難燃性の高いウレタンフォーム(ヌレフォ
ーム)の製造や、射出成形によるウレタンフォームの製
造に際しての減粘剤として用いられる。
(発明の効果) 本発明の減粘剤は、発泡性としての水と組合せて低フ
ロン又はフロンレスウレタン発泡用減粘剤として有利に
使用される。本発明の減粘剤は、実質上非揮発性のもの
であることから、作業環境を悪化させることもなく、ま
た引火の危険を生じることもない。
(実施例) 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。な
お、以下において示す部はいずれも重量部である。
参考例1 4オートクレーブにエチレングリコールモノメチル
エーテルを642g、触媒として試薬1級の水酸化カリウム
0.75gを粒状固体のまま仕込み、エチレンオキシドをエ
チレングリコールモノメチルエーテルに対して5倍モル
の1858gを付加反応させる。付加反応温度は145℃であ
る。この反応により得られたポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル(Me−PEG#300)のOHV(ヒドロキシ
ル価)は187であり、このOHVから求めた分子量は300で
あった。
次に、1四ツ口フラスコにこのMe−PEG#300を581
g、アシル化剤の無水酢酸を1.05倍の208g仕込み、100℃
で3hr撹拌してアシル化する。アシル化した後、過剰の
無水酢酸を加水分解し、生成した酢酸は減圧トッピング
して除去する。トッピングは最終的に125℃、10mmHgの
圧力で行った。また、アシル化反応に際して副生した酢
酸カリウムは、吸着剤により生成物から除去した。
このようにして得られたMe−PEG#300のアセテート
(Me−PEG#300−Ac)の水分は0.04%、色調(APHA)は
10、OHVは0、ケン化価は158、酸価は0.036、CPRは2.6
であり、またその粘度は210゜Fで2.6cstであった。さら
に、このものの引火点をクリーブランド開放式で測定し
たところ、178℃であった。
参考例2 2四ツ口フラスコに分子量300のポリエチレングリ
コール(PEG#300)を、1173g及び無水酢酸を834g(2.1
倍モル)仕込んでアシル化を行った。PEG#300のOHVは3
72で、このOHVから求めたPEG#300の分子量は302であっ
た。この場合、アシル化は参考例1と同様に125℃で3hr
撹拌して行った。このアシル化後、過剰の無水酢酸を加
水分解し、次いで生成した酢酸は減圧トッピングして除
去した。この減圧トッピングは最終的に125℃、10mmHg
の圧力まで行った。また、アシル化反応で副生した酢酸
カリウムは吸着剤により除去した。
このようにして得られたPEG#300のジアセテート(PE
G#300−DAc)の水分は0.04%、色調(APHA)は150、OH
Vは3.6、ケン化は285、酸価は0.030、CPRは0.96であ
り、またその粘度は210゜Fで3.4cstであった。さらに、
このものの引火点をクリーブランド開放式で測定したと
ころ、208℃であった。
比較例1〜5 三井東圧化学(株)製蔗糖系ポリエーテルポリオール
SU464、三洋化成工業(株)製、グリセリン系ポリオー
ルGP−3000、トーレ(株)製三級アミン系ウレタン触媒
TMHD(テトラメチルヘキサンジアミン)、トーレ・シリ
コーン(株)製シリコーン系整泡剤SH193、ダイキン工
業(株)製フロン11(ダイフロン11)を用いて、ポリオ
ールサイドの混合液を調製し、その混合液の粘度をフロ
ン11と水の配合割合を変えて測定した。一方、発泡混合
液に用いるイソシアネートサイドとしては、三井東圧化
学(株)製、MDI−CR2000のクルードMDI(クルードジフ
ェニルメタンジイソシアネート)を単独で用いた。
フロン11と水の配合割合は次式に従って行った。
BRはBlowing Ratioという数値で、発泡体密度を一定
に保つ発泡剤のフロン11と水の配合割合を求める経験式
とされているものである。このBRを一定にすると発泡し
た際に、フォームの発泡倍率がほぼ一定となり、フォー
ム密度が同じになる。ここではNCO基とOH基の当量比(I
ndex)を、1.10、BRを基準の値とされる21.7に合わせて
配合した。
表−1に発泡混合物の成分組成及びそのIndex値(NCO
/OH比)、BR値を示すとともに、ポリオールサイド混合
液(PO混合液)の粘度及びその測定時温度を示す。
ポリオールサイドの混合は、特殊機化工業(株)製、
T.K.オートホモミキサーM型で、ウレタン発泡用標準羽
根で撹拌混合した。粘度はこの撹拌後直ちに測定し、同
時に温度も計測した。
比較例1においては、フロン11の配合に際してフロン
11は多少蒸発飛散してしまうので過剰に配合した。その
飛散するフロン11の量は、配合量が多い程多く飛び易い
が、逆に飛散時の蒸発熱をうばうため、比較例1では液
温が19℃まで下がり、粘度も765cpと低い。
比較例2はフロン11の配合量が減っているため、液温
はさほど低くなっていず粘度も2倍に上昇している。比
較例3、4ではさらに粘度上昇が起り、また逆に撹拌剪
断力による液の温度上昇が起り25℃、27℃となってい
る。また、液の撹拌も部分撹拌となり、液全体が一緒に
動くことはなくなっている。
比較例5は比較例1の中でフロン11を除いた系での配
合例を示すが、この配合例ではさらに温度が上昇し、粘
度も異常に高いことがわかる。
以上のことから、フロン11は良好な減粘効果も有する
発泡剤であることがよくわかる。
実施例1〜3 比較例4の配合物に参考例1のMe−PEG#300−Acを1
0,20,30部配合して、比較例1〜5と同様の方法にて液
温と粘度を測定した。その結果を表−2に示す。
Me−PEG#300−Acを10部配合することで、液粘度は20
00cp以下となり、液温も25℃の温度上昇にとどまった。
20部および30部配合すると、フロン11を配合した基準配
合例である比較例1の液粘度程度まで低下し充分撹拌が
できることがわかる。
ウレタンの標準撹拌機である特殊機化工業(株)のオ
ートホモミキサーM型では、2000cp以下、好ましくは19
00cp以下であれば均一撹拌ができるが、用いる撹拌機あ
るいは、ラインミキサー型の発泡機等によって好ましい
粘度範囲が異なるのでこの粘度の好ましい粘度範囲は当
然の如くかわってくる。
実施例4〜6 実施例1〜3において、Me−PEG#300−Acに代えて、
参考例2のPEG#300−DAcを10,20,30部配合した以外は
同様にして実験を行った。その結果を表−3に示す。
PEG#300−DAcを配合した場合でもMe−PEG#300−Ac
の場合と同様に充分に液の粘度を低下させており、有効
に使用できることがわかる。
実施例7 実施例2及び5で示した配合物及び比較例1及び4で
示した配合物、さらに、比較例1で示した配合物におい
て、そのTMHDを2倍量の3.0部とした配合物(比較例1
−2)について、フリー発泡試験を行ない、その結果を
表−4に示す。
表−4に示した結果からわかるように、本発明の減粘
剤を添加した配合物は、フロンを用いた基準配合物と同
等以上の発泡性を有するとともに、それから得られるフ
ォームも、フロンを用いた基準配合物からのフォームを
同等の性状を有する。また、実施例2及び5の配合物の
BRはいずれも20.34であり、基準値とされる21.7から多
少ずれた値となっているが、この場合でも良好な発泡試
験結果を与えた。従って、本発明の減粘剤を配合する時
には、BR値を厳密に合せる必要がいという利点もある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08J 9/00 - 9/42 C08G 18/00 - 18/87 C08L 75/04 C07C 69/02 - 69/33

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1は炭素数1〜5の低級アルキル基、又は炭素
    数2〜6の低級飽和アシル基、R2は炭素数2〜5の低級
    アルキレン基、R3は炭素数1〜5の低級アルキル基、
    R4−Oは少なくとも1種の炭素数2〜4の低級アル
    キレンオキシドから誘導されたエーテル基、nはその低
    級アルキレンオキシドの付加モル数を示し、1〜150の
    整数である) で表される低級脂肪酸エステル化合物からなるウレタン
    発泡用減粘剤。
  2. 【請求項2】一般式 (式中、R2は炭素数2〜5の低級アルキレン基、R3は炭
    素数1〜5の低級アルキル基、R4−O及びR4
    はそれぞれ少なくとも1種の炭素数2〜4の低級
    アルキレンオキシドから誘導されるエーテル基、pおよ
    びqはその低級アルキレンオキシドの付加モル数を示
    し、それぞれ1以上の整数で、それらの合計p+qは2
    〜150である) で表される低級脂肪酸ジエステル化合物からなるウレタ
    ン発泡用減粘剤。
JP2121648A 1990-05-11 1990-05-11 低フロン及びフロンレスウレタン発泡用減粘剤 Expired - Fee Related JP3053193B2 (ja)

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