JP3052702B2 - 車体構造 - Google Patents

車体構造

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JP3052702B2
JP3052702B2 JP5304171A JP30417193A JP3052702B2 JP 3052702 B2 JP3052702 B2 JP 3052702B2 JP 5304171 A JP5304171 A JP 5304171A JP 30417193 A JP30417193 A JP 30417193A JP 3052702 B2 JP3052702 B2 JP 3052702B2
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は自動車の車体熱源の冷
却構造を改良した車体構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の車体構造としては例えば
図12、図13(特開昭62−131846号公報参
照)に示すものがある。この車体構造はブレーキ機構部
11を熱源としてこれを冷却する構造を備えている。す
なわち車体1のエンジンルーム下部にはアンダーカバー
3が設けられ、このアンダーカバー3の車体前方側には
スポイラ5が設けられている。スポイラ5の車幅方向両
側には空気案内通路9が形成され、さらに導風板4が設
けられている。したがって車体前方からの空気が空気案
内通路9を通って導風板4に案内され、ブレーキ機構部
11が冷却されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような構造であるとブレーキ機構部11を必ずしも効率
よく冷却することができないという問題があった。すな
わち、車速が速くなると車体底部側で流れの剥離が進行
し、空気案内通路9や導風板4を設けてもブレーキ機構
部11へは空気を十分に導くことができない恐れがある
からである。またこのような流れの剥離は車両のバウン
ドなどによって車体底部の迎角が変わることによっても
起こり得るものであり、特に高速になると条件がさらに
厳しくなって上記同様に十分な冷却ができない恐れがあ
るという問題があった。
【0004】また、図14(実開平2−130887号
公報参照)のように大型でかつ上向きの傾斜面29bを
持つフロントエプロン29を搭載した車両などでは、車
両前方からの流れがフロントエプロン29の下端部29
aに当たるとアンダーカバー15の表面から離れて後方
へ流れの剥離が進行することとなる。このような場合流
れの剥離域に前記案内通路9などを設けても十分にその
機能を発揮することができずブレーキ機構部11の冷却
効率を向上させることはできない。したがってフロント
エプロン29を小型に設定し、前輪の前側でアンダーカ
バー15に対する流れの再付着域を形成し、この再付着
域に案内通路9を設定する必要がある。このため車体の
設計自由度や案内通路9のレイアウトが著しく制限され
るという問題があった。
【0005】そこでこの発明は、熱源を冷却するための
空気の流れにエネルギを補給すると共に流れの再付着を
促し、冷却効率の向上と設計自由度の増大とを図ること
のできる車体構造の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に請求項1の発明では、車体の上面又は下面の少なくと
も一方の面に指向して設けられ、走行方向前方からの空
気を導いて熱源側へ供給する凹状の冷却案内路と、前記
冷却案内路の車幅方向一方側に並設され、走行方向前側
からの空気を冷却案内路側へ導く凸形状の空気案内部
と、前記冷却案内路の車幅方向他方側に並設して開口さ
れ、車体内へ取り入れられた低流速、高圧力の空気流を
排出する排気口とを備えたことを特徴とする。
【0007】請求項2の発明では請求項1記載の車体構
造であって、前記車体の上下方向に指向した面を、車体
下部に設けられたアンダーカバーの略平坦な下面とし、
前記熱源を、前輪のブレーキ機構部とし、前記冷却案内
路を、前記アンダーカバーの下面に形成された凹状の冷
却ダクトとし、前記空気案内部を、前記前輪の前側に設
けられ、前輪と略同幅のストレイクとし、前記排気口
を、前記冷却ダクトの車幅方向内側で前記アンダーカバ
ーの下面に開口したことを特徴とする。
【0008】請求項3の発明では請求項1記載の車体構
造であって、前記車体の上下方向に指向した面を、車室
の後部にエンジンルームを有する車体のエンジンフード
リッジ上面とし、前記冷却案内路を、前記エンジンフー
ドリッジ上面に形成された凹状の冷却ダクトとし、前記
空気案内部を、エンジンフードリッジ側方の車体外面部
に設け、前記排気口を、前記冷却ダクトの車幅方向内側
で前記エンジンフードリッジの上面に開口したことを特
徴とする。
【0009】請求項4の発明では請求項1、又は請求項
2、又は請求項3記載の車体構造であって、前記排気口
の車体前後方向前側に、車体前後方向の後方へ向けて漸
次幅広となる案内部を突設したことを特徴とする車体構
造。
【0010】請求項5の発明では請求項1、又は請求項
2記載の車体構造であって、前記空気案内部と排気口と
の間の空気通路を、前記車体の前端に開口したことを特
徴とする。
【0011】
【作用】上記手段の請求項1の発明では、車体の走行に
より車体の上面又は下面の少なくとも一方に設けた冷却
案内路により走行方向前方からの空気を導いて熱源側へ
供給することができる。このとき冷却案内路の車幅方向
一方側に並設された凸形状の空気案内部により走行方向
前方からの空気を冷却案内路側へ導くことができる。か
つ冷却案内路の車幅方向他方側に並設された排気口によ
っても走行方向前方からの空気を冷却案内路へ導くこと
ができる。すなわち排気口では車体内へ取り入れられて
低流速、高圧力となった空気流が排出されるため車体の
面に沿って排気口の前方から流れてくる空気に対してエ
アクッションとして作用する。これによって排気口の前
方から流れてくる空気を冷却案内路側へ導くことができ
るのである。
【0012】このようにした空気案内部と排気口との働
きによって流れが合流して流量が増大し、かつ縮流作用
によって流速が増大してエネルギが付与される。また空
気案内部及び排気口から冷却案内路側へ流れる空気によ
って冷却案内路の断面積が仮想的に小さくなり、絞り作
用によって流れの車体の面への再付着傾向を強めること
ができる。したがって車体の熱源側へ空気を十分に導く
ことができる。
【0013】請求項2の発明では、車体のアンダーカバ
ーにおいて排気口と空気案内部とによって上記同様に流
れを合流させかつ縮流を起こして流量、流速を増大さ
せ、絞り作用によってアンダーカバーへの流れの再付着
傾向を強めることができる。空気案内部は前輪と同幅の
ストレイクであるから走行方向前方からの流速の速い空
気が前輪に衝突するのを抑制することができる。
【0014】請求項3の発明では、車室の後部にエンジ
ンルームを有する車体のエンジンフードリッジ上面にお
いて、同様に冷却用空気の流速、流量の増大と車体の面
への再付着傾向を強めること等を達成することができ
る。
【0015】請求項4の発明では、請求項1又は請求項
2又は請求項3の発明の作用に加え、排気口の車体前後
方向前側に突設した案内部が走行方向前方からの空気の
分流を補助するため、排気口から排出される低流速、高
圧力の空気が冷却案内路側へ必要以上に拡大するのを抑
制することができる。
【0016】請求項5の発明では請求項1又は請求項2
の発明の作用に加え、空気通路の車体の前端に開口する
部分から走行によって空気が取り込まれ、車体前後方向
後方への流れの運動エネルギを与えることができる。し
たがって流れの再付着を促すことができる。
【0017】
【実施例】以下この発明の実施例を説明する。
【0018】図1はこの発明の一実施例に係る車体構造
を示している。図1(a)は車体の前側下部を下から見
た部分的な斜視図である。(b)は同前側下部の底面図
(下面)である。これら図1(a),(b)のように、
この車体構造では冷却案内路としてのブレーキの冷却ダ
クト43と、空気案内部としてのストレイク41と、排
気口45とが車幅方向左右に一対設けられている。これ
ら冷却ダクト43、ストレイク41及び排気口45は車
体1の前側下部を覆うアンダーカバー37に設けられて
いる。このアンダーカバー37の略平坦な下面は車体の
上下方向に指向した面を構成している。
【0019】ここで、左右の冷却ダクト43、ストレイ
ク41、及び排気口45は同一構成となっているため、
一方側のみの説明を行い、他方側の説明は省略する。
【0020】前記前輪33側の冷却ダクト43は前輪3
3よりも車幅方向内側に設けられ、テンションロッド5
5の前方側に位置している。この冷却ダクト43はアン
ダーカバー37に対して凹状に設けられ、車体前後方向
前方から漸次その深さを増すように形成されている。な
お冷却ダクト43の深さはアンダーカバー37に対して
相対的なものであり、両側43a,43bが若干下方へ
突出した構成となっている。また冷却ダクト43は車体
前方から車体後方側へ向かうにつれて漸次幅広に形成さ
れている。
【0021】前記ストレイク41は前輪33の前方に対
向して配置され、後端41aが前輪33と略同幅に形成
されている。ストレイク41の下面41bは車体前方側
でアンダーカバー37に連続し、後方へ向かうにしたが
って漸次下方へ傾斜し、全体として凸形状となってい
る。底面41bの車幅方向外側の稜線41cは前方側が
車幅方向内側となるように全体として湾曲形成されてい
る。底面41bの車幅方向内側の稜線41dは車体前方
側が若干内側となるような直線状のものとなっている。
したがってストレイク41の車幅方向内側の面41eは
車体1の前方側から車輪33側へ若干傾斜した面となっ
ている。
【0022】前記排気口45は冷却ダクト43の車幅方
向他方側である車幅方向内側に並設して開口されてい
る。排気口45は車体前後方向に長い矩形状を呈し、冷
却ダクト43よりも若干車体前方側へ長い形態となって
いる。排気口45には案内板45aが配列されている。
排気口45は車体1のエンジンルーム内に連通してい
る。なお、車体1の前端のフロントエプロン39の上部
には流入口31が開口形成されている。この流入口31
から流入した空気がラジエータや空調装置のコンデンサ
などを冷却し前記排気口45から排気される構成となっ
ている。
【0023】一方この実施例では前記テンションロッド
55に導風板57が設けられている。この導風板57は
テンションロッド55に沿って車幅方向外側の斜め後方
へ向けて配置されている。導風板57の一端57aは冷
却ダクト43の一側43bに近接して対向配置されてい
る。導風板57の他端57b側は車体側の熱源であるブ
レーキ機構部47に向けられている。ブレーキ機構部4
7はブレーキロータ49とブレーキキャリパ51とを備
えている。
【0024】次に図2を用いて作用を説明する。
【0025】車両前方からの流れは、ブレーキダクト4
3の上流流れD、ストレイク41上流の流れB、排気口
45上流の流れA、流入口31からの流れC、に大別さ
れる。
【0026】このうち車両の走行にともなって走行方向
前方からの流れDはブレーキダクト43および導風板5
7に案内されてブレーキ機構部47を直接冷却する。こ
の際冷却ダクト43の後方側での圧力はストレイクによ
る圧力回復により前輪33の車幅方向外側での圧力より
も高く、その圧力差によって冷却ダクト43の後方側か
ら車輪33側へ空気が引き込まれ、ブレーキ機構部47
を確実に冷却することができる。
【0027】このため導風板57は必ずしも設けなくて
もその効果は得られるが、これらを設ける事でブレーキ
機構部47への冷却風の案内性能が一層向上するのはも
ちろんである。
【0028】一方ストレイク41の前方からの流れBは
ストレイク41によって車体内外の流れB1 ,B2 に分
流され、流れB1 が冷却ダクト43側へ導かれその流量
を一層増大させる。また排気口45の前方からの流れA
は排気口45の低流速、高圧力の流れCによって流れA
1 ,A2 に分流され、流れA1 が同じく冷却ダクト43
側へ導かれ流量を増大させる。
【0029】ここで排気口45から排出される流れCが
低流速、高圧力であるのは次の理由による。図2(a)
のように流入口31から流入した空気はエンジンルーム
内においてラジエータや空調装置のコンデンサなどを冷
却して流速が大幅に低下し、圧力回復により動圧が静圧
に置き換えられるため高圧になるからである。
【0030】そして上記のようにして冷却ダクト43側
へ導かれた流れA1 ,B1 によって冷却ダクト43での
流れの流量が大幅に増大することとなる。また流れA1
とB1 とによる縮流作用によって流れDは流速が大幅に
増大することとなる。したがって冷却ダクト43の効率
は大幅に向上し、ブレーキ機構部47の冷却効率を大き
く向上させることができる。
【0031】同時に前記流れA1 ,B1 によって流れD
の流量断面積が仮想的に小さくなり絞りが作用する。し
たがってアンダーカバー37に対する流れDの再付着を
促すことができる。この流れDの再付着の促進によって
ブレーキ機構部47への空気の導入をより確実に行わせ
ることができ、この点からも冷却効率を向上させる事が
できる。さらに再付着を促進するから流れDのフロント
エプロン39側での剥離域を低減することができ、冷却
ダクト43の車体前後方向への設置レイアウトの自由度
が著しく増大する。
【0032】図3、図4は、車両前部にエンジンルーム
を有する車両において、前輪33,35の前方にストレ
イク41および排気口45を設置した場合の、床下流速
分布を測定し、本発明の効果を実車実験により求めたも
のである(車速120km/h)。これによると、図4
に示すように、排気口45および、ストレイク41を設
けた場合は、冷却ダクト43周辺で、排気口45及びス
トレイク41がない場合に比べ風速が向上していること
が確認できる。同時に図3のように、冷却ダクト43の
出口付近の流速を測定すると、排気口45、ストレイク
41を設けない従来のものに比べて、略50%程度向上
することを確認した。
【0033】このように理論的にも実験的にもこの発明
実施例によればブレーキ機構部47の冷却効率を大幅に
向上させることができる。
【0034】図5はこの発明の第2実施例を示してい
る。(a)は斜視図であり、(b)は底面図である。こ
の実施例では排気口45の機能の向上を図っている。す
なわち排気口45の車体前後方向前側に案内部59が突
設されている。この案内部59は車体前後方向の後方へ
向けて漸次幅広に形成され、その後端は排気口45と略
同幅となっている。また案内部59の下面は前方から後
方へ突出量を増すように傾斜設定されている。
【0035】この実施例によれば案内部59が図6のよ
うに流れAの分流A1 ,A2 の起因となることができ、
流れAに押し流されて低流速、高圧力の流れCが排気口
45の左右に必要以上に拡大するのを防止することがで
きる。したがって低流速の流れが冷却ダクト43を覆う
のを防止することができ、流れAを流れA1 ,A2 に効
果的に振り分けられることができる。
【0036】したがってこの実施例でも上記第1実施例
と同様な作用効果を奏するほか、案内部59の存在によ
って流れAの分流を確実に行うことができブレーキ冷却
効率の向上を確実に行わせることができる。
【0037】図7は第3実施例を示している。(a)は
斜視図であり、(b)は底面図である。この実施例は流
れの剥離域を低減するようにした。すなわちフロントエ
プロン39は大型であり、このためストレイク41と排
気口45との間の空気通路44を前方部においてフロン
トエプロン39のスリット61により車体1の前端に開
口している。このスリット61はストレイク41の車幅
方向内側の延長線Pと排気口45の車幅方向外側の延長
線Sとの範囲Hで設けられている。
【0038】したがってこの実施例では、図8のように
走行方向前方からの流れD1 がスリット61を通過する
ことになり、フロントエプロン39の下端からの剥離流
域に、スリット61を通過する流れによって車両後方へ
のエネルギを与えることができ、図7(b)の流れDの
空気通路44への再付着を促進することができる。した
がって冷却ダクト43を通過する空気流量を増加させる
ことができ、大型のフロントエプロン39を装着する場
合でもブレーキ機構部47の冷却効率を向上させること
ができる。
【0039】すなわち大型のフロントエプロンを装着し
た場合には、図8を参照するとフロントエプロン39下
端での剥離が特に大きく前輪の直前部においても流れD
2 が再付着しない恐れがある。冷却ダクト43がこの剥
離域Tに入ると冷却ダクト43表面の前方から後方への
流れはほとんど期待できず、ブレーキ冷却効率は著しく
低下することになる。しかし上記のようにスリット61
を設ければ剥離域Tを上記のように低減し、ブレーキ冷
却効率を著しく向上させることができるのである。
【0040】したがってこの実施例では上記第1実施例
の作用効果に加えて大型のフロントエプロンなどをも装
着することが可能となる。
【0041】図9は第4実施例を示している。(a)は
斜視図、(b)は底面図である。この実施例は第3実施
例と同様に空気通路44での流れの付着を促進し剥離領
域を低減したものである。すなわち空気通路44を傾斜
面63によって車体1の前端に開口したものである。傾
斜面63はフロントエプロン39の一部を切り欠くこと
によって形成したものである。この傾斜面63はRを有
しており、車体後方へ漸次下降して空気通路44に連続
している。
【0042】上記したように空気通路44の流れDの剥
離はフロントエプロン39の下端がエッジ形状であるた
めに起こっている。したがってRを有した傾斜面63に
よって剥離を抑制しながら空気通路44に導くことがで
きる。
【0043】したがってこの実施例では第3実施例と同
様な作用効果を奏するほか、Rを有した傾斜面63とし
ているため前方からの空気が無理なく空気通路44へ流
れ、剥離を抑制することができる。
【0044】図11は第5実施例を示している。この実
施例は車体の後部に適用した例を示している。
【0045】すなわち車体1の上下方向に指向した面
は、車室の後部にエンジンルームを有する車体のエンジ
ンフードリッジ65上面としている。したがって冷却案
内路としての凹状の冷却ダクト73はエンジンフードリ
ッジ65の上面に形成されている。冷却ダクト73は車
体内部に連通し、熱源である例えば空調装置のコンデン
サ71に冷却空気流Eを導く構成となっている。
【0046】冷却ダクト73の車幅方向内側には排気口
75が設けられている。排気口75はエンジンルーム内
に連通し、車体側部に設けられた流入口77から流入し
た空気がラジエータ79を冷却した後、流れCとなって
排気口75から排出される構成となっている。
【0047】前記冷却ダクト73の車幅方向外側にはリ
ヤスポイラ69のステイ67が位置している。このステ
イ67はこの実施例において空気案内部を構成してい
る。
【0048】そしてこの実施例においては、流入口77
から導かれた空気は低流速、高圧力となって排気口75
から流れCとなって流出する。この低流速、高圧力の流
れCによって流れAがA1 ,A2 に分流される。またエ
アスポイラ69のステイ67では流れBがB1 ,B2
分流される。したがって冷却ダクト73へ向かう流れD
の流量が増大すると共に縮流作用によってエネルギが付
与されると共に絞り作用によってエンジンフードリッジ
65からの剥離が抑制される。こうして十分な空気が冷
却ダクト73から流れEとなって案内され、コンデンサ
71を効果的に冷却することができる。
【0049】したがってこの実施例でも上記第1実施例
と同様な作用効果を奏するほか、以下の特有の効果を奏
する。
【0050】すなわち車体後部にエンジンルームが存在
する場合には車体前部に存在する場合に比べてエンジン
ルーム内などへの空気の取り入れは比較的困難となる。
したがってこの第5実施例のような構造とすることによ
って車体後部にあるコンデンサ71などにも十分な冷却
空気を送ることができ、効率よい冷却を無理なく達成す
ることができる。
【0051】
【発明の効果】以上より明らかなように請求項1の発明
によれば、凸形状の空気案内部と排気口との作用によっ
て凹状の冷却案内路に側方から空気の流れを付与する事
ができる。従って空気流量を増大することができるとと
もに、常に流れにエネルギーを付与する事ができる。同
時に流れの付着を促すことができ、凹状の冷却案内路を
介した熱源への空気の導入を効率よく行わせることがで
きるとともに、凹状の冷却案内路のレイアウトなどの自
由度を大幅に増大する事ができる。
【0052】請求項2の発明によれば請求項1の発明の
効果に加え、前輪のブレーキ機構部を効率よく冷却する
ことができる。
【0053】請求項3の発明では請求項1の発明の効果
に加え、車体後部での熱源の冷却を効率よく行わせるこ
とができる。
【0054】請求項4の発明では請求項1又は請求項2
又は請求項3の発明の効果に加え、排気口から排出され
る低流速、高圧力の流れが冷却案内路へ広がるのを抑制
することができ、効率よい冷却を確実に行わせることが
できる。
【0055】請求項5の発明では請求項1又は請求項2
の発明の効果に加え、空気案内部と排気口との間の空気
通路での流れの剥離を確実に抑制することができ、効率
よい冷却作用を確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示し、(a)は車両前
部を下部から見た斜視図、(b)は同底面図である。
【図2】空気の流れを示し、(a)は車両前部を下部か
ら見た斜視図、(b)は同底面図である。
【図3】実験結果を示すグラフである。
【図4】風速の分布状態を示す説明図である。
【図5】第2実施例を示し、(a)は車両前部を下部か
ら見た斜視図、(b)は同底面図である。
【図6】空気流れを示し、(a)は車両前部を下部から
見た斜視図、(b)は同底面図である。
【図7】第3実施例を示し、(a)は車両前部を下部か
ら見た斜視図、(b)は同底面図である。
【図8】第3実施例に係る空気の流れの説明図である。
【図9】第4実施例を示し、(a)は車両前部を下部か
ら見た斜視図、(b)は同底面図である。
【図10】第4実施例の空気の流れの説明図である。
【図11】第5実施例に係り、車両後部の斜視図であ
る。
【図12】従来例に係る車両前部の側面図である。
【図13】従来例に係る車両前部の底面図である。
【図14】車体前端部での空気の流れを示す断面図であ
る。
【符号の説明】
1 車体 43 冷却ダクト(冷却案内路) 41 ストレイク(空気案内部) 45 排気口 47 ブレーキ機構部(熱源) 65 エンジンフードリッジ 73 冷却ダクト(冷却案内路) 75 排気口 67 ステイ(空気案内部) 59 案内部 61 スリット 63 傾斜面

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体の上面又は下面の少なくとも一方の
    面に指向して設けられ、走行方向前方からの空気を導い
    て熱源側へ供給する凹状の冷却案内路と、 前記冷却案内路の車幅方向一方側に並設され、走行方向
    前側からの空気を冷却案内路側へ導く凸形状の空気案内
    部と、 前記冷却案内路の車幅方向他方側に並設して開口され、
    車体内へ取り入れられた低流速、高圧力の空気流を排出
    する排気口とを備えたことを特徴とする車体構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車体構造であって、 前記車体の上下方向に指向した面を、車体下部に設けら
    れたアンダーカバーの略平坦な下面とし、 前記熱源を、前輪のブレーキ機構部とし、 前記冷却案内路を、前記アンダーカバーの下面に形成さ
    れた凹状の冷却ダクトとし、 前記空気案内部を、前記前輪の前側に設けられ、前輪と
    略同幅のストレイクとし、 前記排気口を、前記冷却ダクトの車幅方向内側で前記ア
    ンダーカバーの下面に開口したことを特徴とする車体構
    造。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の車体構造であって、 前記車体の上下方向に指向した面を、車室の後部にエン
    ジンルームを有する車体のエンジンフードリッジ上面と
    し、 前記冷却案内路を、前記エンジンフードリッジ上面に形
    成された凹状の冷却ダクトとし、 前記空気案内部を、エンジンフードリッジ側方の車体外
    面部に設け、 前記排気口を、前記冷却ダクトの車幅方向内側で前記エ
    ンジンフードリッジの上面に開口したことを特徴とする
    車体構造。
  4. 【請求項4】 請求項1、又は請求項2、又は請求項3
    記載の車体構造であって、 前記排気口の車体前後方向前側に、車体前後方向の後方
    へ向けて漸次幅広となる案内部を突設したことを特徴と
    する車体構造。
  5. 【請求項5】 請求項1、又は請求項2記載の車体構造
    であって、 前記空気案内部と排気口との間の空気通路を、前記車体
    の前端に開口したことを特徴とする車体構造。
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