JP3052437B2 - フォーカルプレーンシャッタ - Google Patents
フォーカルプレーンシャッタInfo
- Publication number
- JP3052437B2 JP3052437B2 JP3160139A JP16013991A JP3052437B2 JP 3052437 B2 JP3052437 B2 JP 3052437B2 JP 3160139 A JP3160139 A JP 3160139A JP 16013991 A JP16013991 A JP 16013991A JP 3052437 B2 JP3052437 B2 JP 3052437B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- blades
- shutter
- divided
- divided blades
- focal plane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Diaphragms For Cameras (AREA)
- Shutters For Cameras (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラの露光窓(アパ
ーチャー)近傍に配置され、4枚または5枚の分割羽根
で先幕および後幕がそれぞれ構成されたフォーカルプレ
ーンシャッタに関する。
ーチャー)近傍に配置され、4枚または5枚の分割羽根
で先幕および後幕がそれぞれ構成されたフォーカルプレ
ーンシャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フィルム感度の向上や新しい映像
表現の欲求等の理由により、カメラのシャッタスピード
の高速化の要望があり、実際に1/8000秒までの高速シ
ャッタスピードを実現したカメラが提供されている。
表現の欲求等の理由により、カメラのシャッタスピード
の高速化の要望があり、実際に1/8000秒までの高速シ
ャッタスピードを実現したカメラが提供されている。
【0003】シャッタスピードを高速化するには、シャ
ッタの駆動系の駆動力を増加させるか、あるいはシャッ
タの羽根を軽量化する必要がある。しかしながら、駆動
力を増加させたのでは、駆動系の電源である電池の容量
が不足したり、電池の交換時期が早まる等の問題があ
り、一般的な適用が困難である。従って、シャッタの羽
根を軽量化する試みが従来から為されている。
ッタの駆動系の駆動力を増加させるか、あるいはシャッ
タの羽根を軽量化する必要がある。しかしながら、駆動
力を増加させたのでは、駆動系の電源である電池の容量
が不足したり、電池の交換時期が早まる等の問題があ
り、一般的な適用が困難である。従って、シャッタの羽
根を軽量化する試みが従来から為されている。
【0004】軽量化に伴う問題として、羽根に要求され
る剛性との兼ね合いがある。すなわち、軽量化を目的と
して羽根の板厚を薄くすると羽根自体の剛性が低下し、
シャッタ走行中または停止時にこの羽根が波打つ現象が
発生する。この波は、羽根の長手方向に進行するもので
ある。羽根が波打つと、あるいは羽根が波打った状態で
次のシャッタ動作を行うと、羽根同士または羽根と画角
を決める収納枠とが衝突し、羽根等の破損を招くという
問題がある。従って、シャッタの羽根を構成する部材
は、その材質が軽量でかつ高剛性であることが要求され
る。
る剛性との兼ね合いがある。すなわち、軽量化を目的と
して羽根の板厚を薄くすると羽根自体の剛性が低下し、
シャッタ走行中または停止時にこの羽根が波打つ現象が
発生する。この波は、羽根の長手方向に進行するもので
ある。羽根が波打つと、あるいは羽根が波打った状態で
次のシャッタ動作を行うと、羽根同士または羽根と画角
を決める収納枠とが衝突し、羽根等の破損を招くという
問題がある。従って、シャッタの羽根を構成する部材
は、その材質が軽量でかつ高剛性であることが要求され
る。
【0005】このような要求を満足する材質として、い
わゆる(炭素)繊維強化プラスチック(CFRP)から
なるシャッタの羽根部材が種々提案されている(例え
ば、特開昭59−61827号公報、実開昭60−63
825号明細書、特開昭62−199439号公報、特
開昭63−17435号公報など)。
わゆる(炭素)繊維強化プラスチック(CFRP)から
なるシャッタの羽根部材が種々提案されている(例え
ば、特開昭59−61827号公報、実開昭60−63
825号明細書、特開昭62−199439号公報、特
開昭63−17435号公報など)。
【0006】これら公報に開示されたシャッタの羽根部
材は、一方向に揃えられた炭素繊維の連続繊維およびこ
れを包含するマトリックス樹脂からなる強化樹脂中間層
と、同様に一方向に揃えられた炭素繊維の連続繊維およ
びこれを包含するマトリックス樹脂からなる強化樹脂表
材層とからなるものであり、これら中間層と表材層とが
積層されて羽根部材が構成されている。この際、表材層
はその繊維がシャッタ羽根の長手方向に略平行となるよ
うに配置され、中間層はその繊維がシャッタ羽根の長手
方向に略直交するように配置され、これら表材層および
中間層により波打ち現象の抑制および剛性増加の双方の
効果を得ている。
材は、一方向に揃えられた炭素繊維の連続繊維およびこ
れを包含するマトリックス樹脂からなる強化樹脂中間層
と、同様に一方向に揃えられた炭素繊維の連続繊維およ
びこれを包含するマトリックス樹脂からなる強化樹脂表
材層とからなるものであり、これら中間層と表材層とが
積層されて羽根部材が構成されている。この際、表材層
はその繊維がシャッタ羽根の長手方向に略平行となるよ
うに配置され、中間層はその繊維がシャッタ羽根の長手
方向に略直交するように配置され、これら表材層および
中間層により波打ち現象の抑制および剛性増加の双方の
効果を得ている。
【0007】但し、炭素繊維強化プラスチックは、金属
材料と異なり薄板材料であっても可撓性に欠け、一旦反
って成形されるとこれを矯正することは困難であるの
で、羽根部材成形時に部材の平坦性を十分に確保しなけ
ればならない。このため、分割羽根の形状が大きくなれ
ばなるほど歩留りが低下する傾向にある。そこで、従来
のフォーカルプレーンシャッタでは、運動量が小さくな
るに従って分割羽根の形状が大きくなる傾向にあること
を考慮し、移動量の大きい順に数えて2番目までの分割
羽根を炭素繊維強化プラスチックで構成し、それ以外の
分割羽根はアルミ合金の薄板で構成していた。
材料と異なり薄板材料であっても可撓性に欠け、一旦反
って成形されるとこれを矯正することは困難であるの
で、羽根部材成形時に部材の平坦性を十分に確保しなけ
ればならない。このため、分割羽根の形状が大きくなれ
ばなるほど歩留りが低下する傾向にある。そこで、従来
のフォーカルプレーンシャッタでは、運動量が小さくな
るに従って分割羽根の形状が大きくなる傾向にあること
を考慮し、移動量の大きい順に数えて2番目までの分割
羽根を炭素繊維強化プラスチックで構成し、それ以外の
分割羽根はアルミ合金の薄板で構成していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、最近、
1/8000秒を越える更に速い超高速シャッタが要求され
つつある。そのため、従来の炭素繊維強化プラスチック
を用いたフォーカルプレーンシャッタにおいても、駆動
すべき羽根部材の軽量化を更に図る必要があるが、歩留
り等の関係から容易ではない。一方、駆動系の駆動力を
増加してシャッタの高速化を図る場合、羽根部材の破損
等を招き、その耐久性に問題があった。
1/8000秒を越える更に速い超高速シャッタが要求され
つつある。そのため、従来の炭素繊維強化プラスチック
を用いたフォーカルプレーンシャッタにおいても、駆動
すべき羽根部材の軽量化を更に図る必要があるが、歩留
り等の関係から容易ではない。一方、駆動系の駆動力を
増加してシャッタの高速化を図る場合、羽根部材の破損
等を招き、その耐久性に問題があった。
【0009】本発明の目的は、更なる軽量化により1/
8000秒を越えるシャッタスピードを実現しうるフォーカ
ルプレーンシャッタを提供することにある。
8000秒を越えるシャッタスピードを実現しうるフォーカ
ルプレーンシャッタを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1およ
び図4に対応付けて説明すると、本発明は、それぞれ4
枚または5枚の分割羽根11〜14、21〜24で構成
される先幕10および後幕20と、これら分割羽根11
〜14、21〜24を露光窓30a外で折り畳まれた状
態から露光窓30aを覆うべく展開された状態へ、ある
いは展開された状態から折り畳まれた状態へと移動させ
る駆動機構19、29とを備えたフォーカルプレーンシ
ャッタに適用される。そして、請求項1の発明は、前記
分割羽根11〜14、21〜24のうちその移動量が大
きい順に数えて少なくとも3枚目11〜13、21〜2
3までを複合材料で形成し、この複合材料を、面対称に
積層された炭素繊維1,5とこれを包含するマトリクス
樹脂2,6であって、表層3と中間層7の炭素繊維1,
5の方向は略直交している繊維強化プラスチックとする
とともに、前記分割羽根のうちその移動量が大きい順に
数えて3番目以降の羽根13〜14、23〜24の板厚
を、移動量が最大および2番目の羽根11〜12、21
〜22の板厚以上となるように形成することにより、上
述の目的を達成している。
び図4に対応付けて説明すると、本発明は、それぞれ4
枚または5枚の分割羽根11〜14、21〜24で構成
される先幕10および後幕20と、これら分割羽根11
〜14、21〜24を露光窓30a外で折り畳まれた状
態から露光窓30aを覆うべく展開された状態へ、ある
いは展開された状態から折り畳まれた状態へと移動させ
る駆動機構19、29とを備えたフォーカルプレーンシ
ャッタに適用される。そして、請求項1の発明は、前記
分割羽根11〜14、21〜24のうちその移動量が大
きい順に数えて少なくとも3枚目11〜13、21〜2
3までを複合材料で形成し、この複合材料を、面対称に
積層された炭素繊維1,5とこれを包含するマトリクス
樹脂2,6であって、表層3と中間層7の炭素繊維1,
5の方向は略直交している繊維強化プラスチックとする
とともに、前記分割羽根のうちその移動量が大きい順に
数えて3番目以降の羽根13〜14、23〜24の板厚
を、移動量が最大および2番目の羽根11〜12、21
〜22の板厚以上となるように形成することにより、上
述の目的を達成している。
【0011】
【作用】高剛性で軽量な繊維強化プラスチックを用いた
分割羽根11〜14、21〜24を、その移動量が大き
い順に数えて少なくとも3枚目まで用いたので、剛性を
犠牲にすることなく従来以上のシャッタ全体の軽量化を
図ることができ、超高速シャッタへの対応が可能とな
る。また、繊維強化プラスチックを3枚目まで用いたこ
とにより、羽根走行時及び停止時に生じる羽根の波打ち
現象は即座に減衰する。そのため、たとえば3枚目がア
ルミ合金である場合に比較して羽根相互の干渉が小さ
く、走行性が非常に安定することを、1/8000秒以
上のシャッタスピードで初めて確認することができた。
さらに、分割羽根11〜14、21〜24の移動量が小
さくなるほどこの分割羽根11〜14、21〜24の形
状は大きくなる傾向にあり、羽根の形状の大型化は複合
材料の歩留りの悪化につながる。そこで、形状の大きい
分割羽根、すなわち移動量が大きい順に数えて3番目以
降の羽根13〜14,23〜24を構成する複合材料の
板厚を厚くしたので、その歩留りが改善される。
分割羽根11〜14、21〜24を、その移動量が大き
い順に数えて少なくとも3枚目まで用いたので、剛性を
犠牲にすることなく従来以上のシャッタ全体の軽量化を
図ることができ、超高速シャッタへの対応が可能とな
る。また、繊維強化プラスチックを3枚目まで用いたこ
とにより、羽根走行時及び停止時に生じる羽根の波打ち
現象は即座に減衰する。そのため、たとえば3枚目がア
ルミ合金である場合に比較して羽根相互の干渉が小さ
く、走行性が非常に安定することを、1/8000秒以
上のシャッタスピードで初めて確認することができた。
さらに、分割羽根11〜14、21〜24の移動量が小
さくなるほどこの分割羽根11〜14、21〜24の形
状は大きくなる傾向にあり、羽根の形状の大型化は複合
材料の歩留りの悪化につながる。そこで、形状の大きい
分割羽根、すなわち移動量が大きい順に数えて3番目以
降の羽根13〜14,23〜24を構成する複合材料の
板厚を厚くしたので、その歩留りが改善される。
【0012】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて詳細に説明する。図1ないし図3は、本発明による
フォーカルプレーンシャッタの一実施例を示す正面図で
ある。
いて詳細に説明する。図1ないし図3は、本発明による
フォーカルプレーンシャッタの一実施例を示す正面図で
ある。
【0014】これらの図において、10、20はそれぞ
れフォーカルプレーンシャッタを構成する先幕、後幕で
ある。この先幕10は4枚の分割羽根11〜14、21
〜24で構成されている。15、16はそれぞれアーム
であり、これらアーム15、16は、シャッタ基板30
に植設された軸X1、X2に回転可能に連結されている。
そして、上述の分割羽根11〜14は、それぞれかしめ
ピン171〜174および181〜184によりアーム1
5、16に回転可能に連結されている。なお、アーム1
6の孔16aには駆動軸31が取り付けられており、シ
ャッタ駆動時に周知のシャッタ駆動装置から駆動力を受
けて先幕10を開閉する。
れフォーカルプレーンシャッタを構成する先幕、後幕で
ある。この先幕10は4枚の分割羽根11〜14、21
〜24で構成されている。15、16はそれぞれアーム
であり、これらアーム15、16は、シャッタ基板30
に植設された軸X1、X2に回転可能に連結されている。
そして、上述の分割羽根11〜14は、それぞれかしめ
ピン171〜174および181〜184によりアーム1
5、16に回転可能に連結されている。なお、アーム1
6の孔16aには駆動軸31が取り付けられており、シ
ャッタ駆動時に周知のシャッタ駆動装置から駆動力を受
けて先幕10を開閉する。
【0015】後幕20も、同様に4枚の分割羽根21〜
24で構成されている。25、26はそれぞれアームで
あり、これらアーム25、26は、シャッタ基板30に
植設された軸X3、X4に回転可能に連結されている。、
そして、上述の分割羽根21〜24は、それぞれかしめ
ピン271〜274および281〜284によりアーム2
5、26に回転可能に連結されている。なお、アーム2
6の孔26aには駆動軸32が取り付けられており、シ
ャッタ駆動時に周知のシャッタ駆動装置から駆動力を受
けて後幕20を開閉する。
24で構成されている。25、26はそれぞれアームで
あり、これらアーム25、26は、シャッタ基板30に
植設された軸X3、X4に回転可能に連結されている。、
そして、上述の分割羽根21〜24は、それぞれかしめ
ピン271〜274および281〜284によりアーム2
5、26に回転可能に連結されている。なお、アーム2
6の孔26aには駆動軸32が取り付けられており、シ
ャッタ駆動時に周知のシャッタ駆動装置から駆動力を受
けて後幕20を開閉する。
【0016】このように、本実施例においては、アーム
15、16、25、26、軸X1〜X4、かしめピン1
7、18、27、28、駆動軸31、32はそれぞれ分
割羽根11〜14、21〜24を移動させる駆動機構1
9、29を構成している。
15、16、25、26、軸X1〜X4、かしめピン1
7、18、27、28、駆動軸31、32はそれぞれ分
割羽根11〜14、21〜24を移動させる駆動機構1
9、29を構成している。
【0017】そして、本実施例においては、移動量の大
きい順に数えて3番目までの分割羽根、すなわち分割羽
根11〜13、および分割羽根21〜23が炭素繊維強
化プラスチック(CFRP)を主体とする複合材料で形
成され、それ以外の分割羽根14、24は周知のアルミ
合金で形成されている。
きい順に数えて3番目までの分割羽根、すなわち分割羽
根11〜13、および分割羽根21〜23が炭素繊維強
化プラスチック(CFRP)を主体とする複合材料で形
成され、それ以外の分割羽根14、24は周知のアルミ
合金で形成されている。
【0018】ここにいう複合材料とは、図4および図5
に示すように、一方向に揃えられた炭素繊維の連続繊維
または短繊維5とこれを包含するマトリックス樹脂6と
からなる強化樹脂製中間層7と、一方向に揃えられた炭
素繊維の連続繊維1とこれを包含するマトリックス樹脂
2とからなる強化樹脂製表材層3とからなり、中間層7
と表材層3とが、炭素繊維1、5の長手方向が互いに略
直交するように積層され、板厚が50〜 120μmのもので
ある。なお、これら中間層7または表材層3のマトリッ
クス樹脂2、6内には、カーボンブラック4が添加され
ていてもよい。
に示すように、一方向に揃えられた炭素繊維の連続繊維
または短繊維5とこれを包含するマトリックス樹脂6と
からなる強化樹脂製中間層7と、一方向に揃えられた炭
素繊維の連続繊維1とこれを包含するマトリックス樹脂
2とからなる強化樹脂製表材層3とからなり、中間層7
と表材層3とが、炭素繊維1、5の長手方向が互いに略
直交するように積層され、板厚が50〜 120μmのもので
ある。なお、これら中間層7または表材層3のマトリッ
クス樹脂2、6内には、カーボンブラック4が添加され
ていてもよい。
【0019】中間層7および表材層3を構成する強化樹
脂の材料としては、マトリックス樹脂2、6の前駆体に
炭素繊維1、5を含浸させたプリプレグ・シート(prep
regsheet)を使用することが好ましい。
脂の材料としては、マトリックス樹脂2、6の前駆体に
炭素繊維1、5を含浸させたプリプレグ・シート(prep
regsheet)を使用することが好ましい。
【0020】プリプレグ・シートとは、マトリックス樹
脂2、6の前駆体である熱硬化性樹脂液(例えばエポキ
シ樹脂や不飽和ポリエステルの未硬化液状物)を強化繊
維に含浸させた後、この樹脂液をBステージ状態(一応
固化しており明白な流動性はないが、加熱すれば最終的
な硬化が可能な状態)にしたものである。
脂2、6の前駆体である熱硬化性樹脂液(例えばエポキ
シ樹脂や不飽和ポリエステルの未硬化液状物)を強化繊
維に含浸させた後、この樹脂液をBステージ状態(一応
固化しており明白な流動性はないが、加熱すれば最終的
な硬化が可能な状態)にしたものである。
【0021】本実施例の複合材料を得るには、厚さ10〜
60μm程度のプリプレグ・シートを少なくとも中間層7
に1枚、それを挟む表材層3に少なくとも2枚を、中間
層7と表材層3の炭素繊維1、5の長手方向が互いに略
直交するように、かつ、複合材料の厚さ方向の中心軸に
対して面対称となるように積層し、その上で加熱プレス
して樹脂液を硬化させればよい。
60μm程度のプリプレグ・シートを少なくとも中間層7
に1枚、それを挟む表材層3に少なくとも2枚を、中間
層7と表材層3の炭素繊維1、5の長手方向が互いに略
直交するように、かつ、複合材料の厚さ方向の中心軸に
対して面対称となるように積層し、その上で加熱プレス
して樹脂液を硬化させればよい。
【0022】中間層7、表材層3ともに1枚のプリプレ
グ・シートではなく、複数枚(例えば2〜5枚)のプリ
プレグ・シートを積層して構成してもよい。この場合、
中間層7または表材層3内において繊維方向を交互に直
交させて、あるいは平行(同一方向)にしてプリプレグ
・シートを積層してもよい。例えば、表材層3に各1枚
のプリプレグ・シートを使用し、中間層7にそれと繊維
方向が直交するように2枚のプリプレグ・シート(この
2枚は互いに繊維方向が平行)を使用してもよい。
グ・シートではなく、複数枚(例えば2〜5枚)のプリ
プレグ・シートを積層して構成してもよい。この場合、
中間層7または表材層3内において繊維方向を交互に直
交させて、あるいは平行(同一方向)にしてプリプレグ
・シートを積層してもよい。例えば、表材層3に各1枚
のプリプレグ・シートを使用し、中間層7にそれと繊維
方向が直交するように2枚のプリプレグ・シート(この
2枚は互いに繊維方向が平行)を使用してもよい。
【0023】中間層7に使用される炭素繊維5は、中間
層7であるがゆえに短繊維でもよく、その繊維長は1〜
30mm、特に5〜15mm程度が適当である。また、炭素繊維
1、5は、連続繊維、短繊維ともに直径3〜10μm程度
のものが適当である。
層7であるがゆえに短繊維でもよく、その繊維長は1〜
30mm、特に5〜15mm程度が適当である。また、炭素繊維
1、5は、連続繊維、短繊維ともに直径3〜10μm程度
のものが適当である。
【0024】
【0025】また、遮光性、表面潤滑性が不足する場合
には、上述のようにプリプレグ・シートに予めカーボン
ブラックを添加してもよい。カーボンブラックは、樹脂
液(固形分 100重量部)に対して5〜15重量%程度添加
するとよい。カーボンブラックの平均粒径は0.07μm以
下のものが好ましい。カーボンブラックは表材層3のみ
に添加してもよいし、中間層7のみに添加してもよい。
それぞれの独特の特徴がでる。
には、上述のようにプリプレグ・シートに予めカーボン
ブラックを添加してもよい。カーボンブラックは、樹脂
液(固形分 100重量部)に対して5〜15重量%程度添加
するとよい。カーボンブラックの平均粒径は0.07μm以
下のものが好ましい。カーボンブラックは表材層3のみ
に添加してもよいし、中間層7のみに添加してもよい。
それぞれの独特の特徴がでる。
【0026】積層したプリプレグ・シートを加熱プレス
すれば、図4および図5に示すような複合材料が得られ
るが、この段階で表面に黒色塗装(ドライループ塗装)
を施してもよい。この塗装は、遮光性の向上、表面反射
率の低下、外観美観の向上、表面潤滑性の向上を目的と
して実行される。塗膜の厚さは 0.1〜10μmが適当であ
るが、 0.1〜3μm程度に薄くすると複合材料が反る危
険が低下する。
すれば、図4および図5に示すような複合材料が得られ
るが、この段階で表面に黒色塗装(ドライループ塗装)
を施してもよい。この塗装は、遮光性の向上、表面反射
率の低下、外観美観の向上、表面潤滑性の向上を目的と
して実行される。塗膜の厚さは 0.1〜10μmが適当であ
るが、 0.1〜3μm程度に薄くすると複合材料が反る危
険が低下する。
【0027】こうして得られた複合材料を分割羽根11
〜14、21〜24の所定形状に打抜きまたは切断する
(中間層7の炭素繊維5の長手方向が分割羽根11〜1
4、21〜24の長手方向と略直交するように打抜きま
たは切断する)ことにより、分割羽根11〜14、21
〜24が得られる。この後、上述の黒色塗装を施しても
よい。
〜14、21〜24の所定形状に打抜きまたは切断する
(中間層7の炭素繊維5の長手方向が分割羽根11〜1
4、21〜24の長手方向と略直交するように打抜きま
たは切断する)ことにより、分割羽根11〜14、21
〜24が得られる。この後、上述の黒色塗装を施しても
よい。
【0028】次に、本実施例のフォーカルプレーンシャ
ッタの動作について説明する。図1は、先幕10が展開
して露光窓(アパーチャー)30aを閉じている状態を
示す図である。すなわち、分割羽根11〜14がそれぞ
れ展開して露光窓30aを閉じ、後幕20を構成する分
割羽根が露光窓30aから上方に退避して折り畳まれた
状態にある。
ッタの動作について説明する。図1は、先幕10が展開
して露光窓(アパーチャー)30aを閉じている状態を
示す図である。すなわち、分割羽根11〜14がそれぞ
れ展開して露光窓30aを閉じ、後幕20を構成する分
割羽根が露光窓30aから上方に退避して折り畳まれた
状態にある。
【0029】シャッタ駆動装置からの駆動力がアーム1
6に取り付けられた駆動軸31に伝達されると、このア
ーム16が軸X2を中心に図1において時計回り方向に
回転する。これにより、先幕10が開き始めて露光が開
始される。所定時間後に、シャッタ駆動装置からの駆動
力がアーム26に取り付けられた駆動軸32に伝達され
ると、このアーム26が軸X4を中心に図1において時
計回り方向に回転する。これにより、後幕20が先幕1
0を追動し、分割羽根11、21間に所定幅のスリット
を形成しながら露光が行われる。つまり、展開していた
先幕10は閉じてゆき、閉じていた後幕20が展開して
ゆく。露光終了時には、図3に示すように後幕20が展
開して露光窓30aを閉じ、先幕10は露光窓30aの
下方に重なった状態で退避する。なお、図2は先幕10
および後幕20が露光窓30aからともに退避された状
態を示す図であり、シャッタスピードはバルブ(B)の
状態にある。
6に取り付けられた駆動軸31に伝達されると、このア
ーム16が軸X2を中心に図1において時計回り方向に
回転する。これにより、先幕10が開き始めて露光が開
始される。所定時間後に、シャッタ駆動装置からの駆動
力がアーム26に取り付けられた駆動軸32に伝達され
ると、このアーム26が軸X4を中心に図1において時
計回り方向に回転する。これにより、後幕20が先幕1
0を追動し、分割羽根11、21間に所定幅のスリット
を形成しながら露光が行われる。つまり、展開していた
先幕10は閉じてゆき、閉じていた後幕20が展開して
ゆく。露光終了時には、図3に示すように後幕20が展
開して露光窓30aを閉じ、先幕10は露光窓30aの
下方に重なった状態で退避する。なお、図2は先幕10
および後幕20が露光窓30aからともに退避された状
態を示す図であり、シャッタスピードはバルブ(B)の
状態にある。
【0030】次に、実験例に基づいて本発明の作用効果
を説明する。 −実験例1− (1) まず、炭素繊維(平均直径6〜7μm)が連続繊
維で一方向に揃えられており、マトリックス樹脂がエポ
キシ樹脂で、樹脂含有率が35〜45重量%であり、厚さが
20〜40μmのプリプレグ・シートAを用意した。
を説明する。 −実験例1− (1) まず、炭素繊維(平均直径6〜7μm)が連続繊
維で一方向に揃えられており、マトリックス樹脂がエポ
キシ樹脂で、樹脂含有率が35〜45重量%であり、厚さが
20〜40μmのプリプレグ・シートAを用意した。
【0031】(2) 次に、炭素繊維(平均直径6〜7μ
m)が長さ1〜30mmの短繊維で一方向に揃えられてお
り、マトリックス樹脂がエポキシ樹脂で、樹脂含有率が
60〜75重量%であり、厚さが10〜50μmのプリプレグ・
シートBを用意した。このシートは、紙すき技術を応用
した遠心引上げ法で製造される。
m)が長さ1〜30mmの短繊維で一方向に揃えられてお
り、マトリックス樹脂がエポキシ樹脂で、樹脂含有率が
60〜75重量%であり、厚さが10〜50μmのプリプレグ・
シートBを用意した。このシートは、紙すき技術を応用
した遠心引上げ法で製造される。
【0032】(3) 上述のシートAを2枚とシートBを
1枚用意し、繊維方向が 0゜(表材層)/90゜(中間層)/0゜(表材層) となるように、かつ、シートの種類が A(表材層)/B(中間層)/A(表材層) となるように3枚のシートを面対称に積層し、130℃の
温度で5〜15kg/cm2の圧力をかけ、その状態で1〜2
時間放置してエポキシ樹脂を硬化させ、その後、室温ま
で徐冷することにより板厚50〜 120μmの複合材料を得
た。
1枚用意し、繊維方向が 0゜(表材層)/90゜(中間層)/0゜(表材層) となるように、かつ、シートの種類が A(表材層)/B(中間層)/A(表材層) となるように3枚のシートを面対称に積層し、130℃の
温度で5〜15kg/cm2の圧力をかけ、その状態で1〜2
時間放置してエポキシ樹脂を硬化させ、その後、室温ま
で徐冷することにより板厚50〜 120μmの複合材料を得
た。
【0033】(4) 平面性の良好な1枚の複合材料か
ら、プレス打抜き加工により20〜50枚の分割羽根を製造
した。この際、中間層の炭素繊維の方向が分割羽根の長
手方向と直交するように打抜いた。
ら、プレス打抜き加工により20〜50枚の分割羽根を製造
した。この際、中間層の炭素繊維の方向が分割羽根の長
手方向と直交するように打抜いた。
【0034】(5) 平面性の良好な多数の分割羽根につ
いて、その表裏両面に片面4μmの膜厚でドライループ
塗装を施し、塗装付き分割羽根を製造した。
いて、その表裏両面に片面4μmの膜厚でドライループ
塗装を施し、塗装付き分割羽根を製造した。
【0035】(6)こうして得られた塗装付き分割羽根
を、図1〜図3に示す分割羽根11〜13、21〜23
に使用し、分割羽根14、24にはアルミ合金製の羽根
を使用して図1〜図3のフォーカルプレーンシャッタを
製作した。
を、図1〜図3に示す分割羽根11〜13、21〜23
に使用し、分割羽根14、24にはアルミ合金製の羽根
を使用して図1〜図3のフォーカルプレーンシャッタを
製作した。
【0036】−比較例− 実験例1と同様に製作した塗装付き分割羽根を、図1〜
図3に示す分割羽根11、12、21、22に使用し、
分割羽根13、14、23、24にはアルミ合金製の羽
根を使用して図1〜図3のフォーカルプレーンシャッタ
を製作した。
図3に示す分割羽根11、12、21、22に使用し、
分割羽根13、14、23、24にはアルミ合金製の羽
根を使用して図1〜図3のフォーカルプレーンシャッタ
を製作した。
【0037】実験例1および比較例のシャッタについ
て、1枚の羽根が24mmの画角を上下する時間(以下、走
行速度と称する)を異ならせて、この画角を連続的に上
下させる耐久試験を実施した。結果を表1に示す。
て、1枚の羽根が24mmの画角を上下する時間(以下、走
行速度と称する)を異ならせて、この画角を連続的に上
下させる耐久試験を実施した。結果を表1に示す。
【表1】
【0038】画角24mmに対する走行速度 2.9msecは実際
のシャッタスピードにして1/8000秒に相当し、走行速
度 2.5msecは1/8000秒以上の超高速シャッタスピード
に相当する。実験例のシャッタは、比較例のシャッタに
比較して遥かに優れた耐久性を備え、特に、1/8000秒
を越える超高速シャッタスピードにおいてそれは顕著で
あった。
のシャッタスピードにして1/8000秒に相当し、走行速
度 2.5msecは1/8000秒以上の超高速シャッタスピード
に相当する。実験例のシャッタは、比較例のシャッタに
比較して遥かに優れた耐久性を備え、特に、1/8000秒
を越える超高速シャッタスピードにおいてそれは顕著で
あった。
【0039】−実験例2− 実験例1で用いたプリプレグ・シートAにおいて、平均
粒径が0.01μm以下のカーボンブラックを樹脂 100重量
部当たり10重量%添加したプリプレグ・シートA’を準
備した。以下、シートAの代わりにシートA’を使用す
る他は実験例1と同様にして、複合材料、分割羽根、塗
装付き分割羽根を順次製造した。
粒径が0.01μm以下のカーボンブラックを樹脂 100重量
部当たり10重量%添加したプリプレグ・シートA’を準
備した。以下、シートAの代わりにシートA’を使用す
る他は実験例1と同様にして、複合材料、分割羽根、塗
装付き分割羽根を順次製造した。
【0040】−実験例3− 実験例1で用いたプリプレグ・シートBにおいて、平均
粒径が0.01μm以下のカーボンブラックを樹脂 100重量
部当たり10重量%添加したプリプレグ・シートB’を準
備した。以下、シートBの代わりにシートB’を使用す
る他は実験例1と同様にして、複合材料、分割羽根、塗
装付き分割羽根を順次製造した。
粒径が0.01μm以下のカーボンブラックを樹脂 100重量
部当たり10重量%添加したプリプレグ・シートB’を準
備した。以下、シートBの代わりにシートB’を使用す
る他は実験例1と同様にして、複合材料、分割羽根、塗
装付き分割羽根を順次製造した。
【0041】−実験例4− 実験例1で用いたプリプレグ・シートAを2枚とBを2
枚用意し、これらシートを、その繊維方向が0゜/90゜
/90゜/0゜となるように、かつ、シートの種類がA/
B/B/Aとなるように面対称に積層し、以下、実験例
1と同様にして複合材料を製造した。この複合材料は、
中間層が2枚のシートBで構成される。この後、実験例
1と同様にして、分割羽根、塗装付き分割羽根を順次製
造した。
枚用意し、これらシートを、その繊維方向が0゜/90゜
/90゜/0゜となるように、かつ、シートの種類がA/
B/B/Aとなるように面対称に積層し、以下、実験例
1と同様にして複合材料を製造した。この複合材料は、
中間層が2枚のシートBで構成される。この後、実験例
1と同様にして、分割羽根、塗装付き分割羽根を順次製
造した。
【0042】
【0043】
【0044】−実験例5− 炭素繊維(平均直径6〜7μm)が連続繊維で一方向に
揃えられており、マトリックス樹脂がエポキシ樹脂で、
厚さが10〜50μmのプリプレグ・シートB”を用意し
た。次に、プリプレグ・シートBの代わりにプリプレグ
・シートB”を使用する他は実験例1と同様にして、複
合材料、分割羽根および塗装付き分割羽根を製造した。
揃えられており、マトリックス樹脂がエポキシ樹脂で、
厚さが10〜50μmのプリプレグ・シートB”を用意し
た。次に、プリプレグ・シートBの代わりにプリプレグ
・シートB”を使用する他は実験例1と同様にして、複
合材料、分割羽根および塗装付き分割羽根を製造した。
【0045】以上の実験例1〜5の塗装付き分割羽根を
図1〜図3に示す分割羽根11〜14、21〜24の全
てに使用して図1〜図3のフォーカルプレーンシャッタ
を製作した。このフォーカルプレーンシャッタを、走行
速度 2.5msecにおいて上述と同様の高速シャッタ耐久試
験を行ったところ、15万回以上の耐久性能が得られ、十
分な高速安定性、高速走行性が証明された。また、実験
例2〜5の塗装付き分割羽根を、図1〜図3に示す分割
羽根11、12、13、21、22、23に使用し、分
割羽根14、24にはアルミ合金製の羽根を使用して図
1〜図3のフォーカルプレーンシャッタを製作したとこ
ろ、同様に走行速度 2.5msecにおいて15万回以上の耐久
性能が得られ、十分な高速安定性、高速走行性が証明さ
れた。
図1〜図3に示す分割羽根11〜14、21〜24の全
てに使用して図1〜図3のフォーカルプレーンシャッタ
を製作した。このフォーカルプレーンシャッタを、走行
速度 2.5msecにおいて上述と同様の高速シャッタ耐久試
験を行ったところ、15万回以上の耐久性能が得られ、十
分な高速安定性、高速走行性が証明された。また、実験
例2〜5の塗装付き分割羽根を、図1〜図3に示す分割
羽根11、12、13、21、22、23に使用し、分
割羽根14、24にはアルミ合金製の羽根を使用して図
1〜図3のフォーカルプレーンシャッタを製作したとこ
ろ、同様に走行速度 2.5msecにおいて15万回以上の耐久
性能が得られ、十分な高速安定性、高速走行性が証明さ
れた。
【0046】本発明者の実験結果によれば、図1〜図3
に示す4枚構成のシャッタにおいては、移動量の大きい
3枚の分割羽根11〜13、21〜23に限って複合材
料で形成した場合と、分割羽根11〜14、21〜24
を全て複合材料で形成した場合とでは耐久性能自体に大
差がなく、いずれによっても1/8000秒を越える超高速
シャッタを実現することができる。同様に、本発明者の
実験結果によれば、5枚構成のシャッタにおいても、移
動量の大きい3枚の分割羽根を複合材料で形成した場合
と、それ以上、すなわち移動量の大きい4枚の分割羽根
あるいは全ての分割羽根を複合材料で形成した場合とで
も耐久性能自体に大差がなく、いずれによっても1/80
00秒を越える超高速シャッタを実現することができる。
に示す4枚構成のシャッタにおいては、移動量の大きい
3枚の分割羽根11〜13、21〜23に限って複合材
料で形成した場合と、分割羽根11〜14、21〜24
を全て複合材料で形成した場合とでは耐久性能自体に大
差がなく、いずれによっても1/8000秒を越える超高速
シャッタを実現することができる。同様に、本発明者の
実験結果によれば、5枚構成のシャッタにおいても、移
動量の大きい3枚の分割羽根を複合材料で形成した場合
と、それ以上、すなわち移動量の大きい4枚の分割羽根
あるいは全ての分割羽根を複合材料で形成した場合とで
も耐久性能自体に大差がなく、いずれによっても1/80
00秒を越える超高速シャッタを実現することができる。
【0047】なお、本発明者の実験結果によれば、移動
量の大きい順に数えて3枚目以降の羽根の板厚を移動量
の大きい2枚の羽根の板厚より厚くしても1/8000秒を
越える高速シャッタを実現できるとともに、駆動機構を
大きく強化する必要もなく、耐久性能が十分にあること
が判明した。
量の大きい順に数えて3枚目以降の羽根の板厚を移動量
の大きい2枚の羽根の板厚より厚くしても1/8000秒を
越える高速シャッタを実現できるとともに、駆動機構を
大きく強化する必要もなく、耐久性能が十分にあること
が判明した。
【0048】すなわち、上述のように、繊維強化プラス
チックは形状が大きくなれば歩留りが悪くなるので、形
状の比較的大きい分割羽根(4枚構成であれば図1〜3
において分割羽根13、14、23、24)については
繊維強化プラスチックの適用が控えられていた。しかし
ながら、板厚を厚くして反りを防止すれば十分な平坦性
が得られて一定以上の歩留りが確保でき、より多くの
(極端には全部の)分割羽根へ繊維強化プラスチックを
適用することが可能になる。ここで問題となるのが、板
厚の増加に伴う羽根重量の増加のために駆動機構を強化
する必要があるかどうかであるが、板厚の厚い分割羽根
の移動量は小さいため、駆動機構の強化を大きく図る必
要がないことが本発明者の実験結果より明らかになっ
た。このため、駆動力増加による羽根の損傷といった現
象を招くおそれがなく、十分な耐久性能を確保すること
ができる。
チックは形状が大きくなれば歩留りが悪くなるので、形
状の比較的大きい分割羽根(4枚構成であれば図1〜3
において分割羽根13、14、23、24)については
繊維強化プラスチックの適用が控えられていた。しかし
ながら、板厚を厚くして反りを防止すれば十分な平坦性
が得られて一定以上の歩留りが確保でき、より多くの
(極端には全部の)分割羽根へ繊維強化プラスチックを
適用することが可能になる。ここで問題となるのが、板
厚の増加に伴う羽根重量の増加のために駆動機構を強化
する必要があるかどうかであるが、板厚の厚い分割羽根
の移動量は小さいため、駆動機構の強化を大きく図る必
要がないことが本発明者の実験結果より明らかになっ
た。このため、駆動力増加による羽根の損傷といった現
象を招くおそれがなく、十分な耐久性能を確保すること
ができる。
【0049】このことは、シャッタの軽量化を図るため
に移動量の大きい2枚の羽根の板厚を薄くした場合、非
常に重要な問題である。すなわち、従来のシャッタにお
いては、高速化を図る際、その衝撃に耐えるため移動量
の大きい2枚の羽根についてはその板厚を厚くして剛性
を高め、さほど移動量の大きくない他の羽根については
アルミ合金により板厚を薄くして少しでも軽量化を図っ
ていたが、逆に板厚を厚くしても運動性能上さほど問題
とはならず、むしろこれら羽根を繊維強化プラスチック
で構成することにより1/8000秒を越える超高速シャッ
タの実現につながる、という利点を有している。
に移動量の大きい2枚の羽根の板厚を薄くした場合、非
常に重要な問題である。すなわち、従来のシャッタにお
いては、高速化を図る際、その衝撃に耐えるため移動量
の大きい2枚の羽根についてはその板厚を厚くして剛性
を高め、さほど移動量の大きくない他の羽根については
アルミ合金により板厚を薄くして少しでも軽量化を図っ
ていたが、逆に板厚を厚くしても運動性能上さほど問題
とはならず、むしろこれら羽根を繊維強化プラスチック
で構成することにより1/8000秒を越える超高速シャッ
タの実現につながる、という利点を有している。
【0050】なお、本発明のフォーカルプレーンシャッ
タは、その細部が上述の一実施例に限定されず、種々の
変形例が可能である。一例として、分割羽根を構成する
複合材料は一実施例に記載のものに限定されず、周知の
繊維強化プラスチックを用いてもよい。
タは、その細部が上述の一実施例に限定されず、種々の
変形例が可能である。一例として、分割羽根を構成する
複合材料は一実施例に記載のものに限定されず、周知の
繊維強化プラスチックを用いてもよい。
【0051】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、分割羽根を構成する材料を若干変更するのみで1
/8000秒を越える超高速シャッタを実現することが
できる。さらに加えて、繊維方向を略直交した上で面対
称積層構造としたので、異方性が効果的に得られる。す
なわち、羽根の長手方向に繊維の方向を向けることで剛
性が向上し、羽根ブレをさらに効果的に減衰させること
ができ、それにより、高速安定性、高速走行性を図るこ
とができる。また、形状の大きい分割羽根、すなわち移
動量が大きい順に数えて3番目以降の羽根を構成する複
合材料の板厚を厚くしたので、分割羽根の歩留りの向上
と、コスト低減を図ることができる。
れば、分割羽根を構成する材料を若干変更するのみで1
/8000秒を越える超高速シャッタを実現することが
できる。さらに加えて、繊維方向を略直交した上で面対
称積層構造としたので、異方性が効果的に得られる。す
なわち、羽根の長手方向に繊維の方向を向けることで剛
性が向上し、羽根ブレをさらに効果的に減衰させること
ができ、それにより、高速安定性、高速走行性を図るこ
とができる。また、形状の大きい分割羽根、すなわち移
動量が大きい順に数えて3番目以降の羽根を構成する複
合材料の板厚を厚くしたので、分割羽根の歩留りの向上
と、コスト低減を図ることができる。
【図1】本発明によるフォーカルプレーンシャッタの一
実施例を示す図であって、先幕が展開して露光窓を覆っ
た状態を示す正面図である。
実施例を示す図であって、先幕が展開して露光窓を覆っ
た状態を示す正面図である。
【図2】先幕および後幕が露光窓から退避した状態を示
す正面図である。
す正面図である。
【図3】後幕が展開して露光窓を覆った状態を示す正面
図である。
図である。
【図4】複合材料の構成の一例を示す断面図である。
【図5】複合材料の構成の他の例を示す断面図である。
1、5 炭素繊維 2、6 マトリックス樹脂 3 表材層 4 カーボンブラック 7 中間層 10 先幕 11〜14、21〜24 分割羽根 15、16、25、26 アーム 17、18、27、28 かしめピン 19、29 駆動機構 20 後幕 30 シャッタ基板 30a 露光窓 31、32 駆動軸 X 軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金室 雅之 東京都品川区西大井1丁目6番3号 株 式会社ニコン 大井製作所内 (56)参考文献 特開 昭63−17435(JP,A) 実開 昭60−63825(JP,U) 実開 昭60−135727(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 9/08 - 9/54
Claims (1)
- 【請求項1】 それぞれ4枚または5枚の分割羽根で構
成される先幕および後幕と、 これら分割羽根を露光窓外で折り畳まれた状態から露光
窓を覆うべく展開された状態へ、あるいは展開された状
態から折り畳まれた状態へと移動させる駆動機構とを備
えたフォーカルプレーンシャッタにおいて、 前記分割羽根は、その移動量が大きい順に数えて少なく
とも3枚目までが複合材料で形成され、 この複合材料は、面対称に積層された炭素繊維とこれを
包含するマトリクス樹脂であり、表層と中間層の炭素繊
維の方向は略直交している繊維強化プラスチックである
とともに、 前記分割羽根は、その移動量が大きい順に数えて3番目
以降の羽根の板厚が、移動量が最大および2番目の羽根
の板厚以上となるように形成されている ことを特徴とす
るフォーカルプレーンシャッタ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3160139A JP3052437B2 (ja) | 1991-06-03 | 1991-06-03 | フォーカルプレーンシャッタ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3160139A JP3052437B2 (ja) | 1991-06-03 | 1991-06-03 | フォーカルプレーンシャッタ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04355734A JPH04355734A (ja) | 1992-12-09 |
| JP3052437B2 true JP3052437B2 (ja) | 2000-06-12 |
Family
ID=15708718
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3160139A Expired - Fee Related JP3052437B2 (ja) | 1991-06-03 | 1991-06-03 | フォーカルプレーンシャッタ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3052437B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4925775B2 (ja) * | 2006-09-15 | 2012-05-09 | セイコープレシジョン株式会社 | フォーカルプレーンシャッタ |
-
1991
- 1991-06-03 JP JP3160139A patent/JP3052437B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04355734A (ja) | 1992-12-09 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP3215815B2 (ja) | 光学機器用遮光羽根材 | |
| US9588401B2 (en) | Fiber-reinforced laminate, shutter device and camera | |
| JP3052437B2 (ja) | フォーカルプレーンシャッタ | |
| JPH0516013B2 (ja) | ||
| JPS61129629A (ja) | 複合プラスチック遮光羽根 | |
| JPS58169136A (ja) | 光制御装置用の遮光羽根 | |
| JPH04211232A (ja) | 遮光羽根用またはアーム用板材 | |
| JPH10312000A (ja) | 遮光羽根 | |
| US5283098A (en) | Member for light shielding blades | |
| JP4022637B2 (ja) | 炭素繊維強化樹脂製遮光羽根及びそれを用いたカメラ用 シャッター | |
| US4992813A (en) | Light-shielding blade | |
| JPH07270855A (ja) | カメラ用シャッター遮光羽根 | |
| JP3731233B2 (ja) | フォーカルプレーンシャッタ | |
| US6190060B1 (en) | Light-shielding blade composed of beryllium-aluminum alloy for camera | |
| JPH05249542A (ja) | フォーカルプレーンシャッタ | |
| JP3109120B2 (ja) | 遮光羽根用板材 | |
| JPH01316728A (ja) | 遮光羽根用板材 | |
| US5630190A (en) | Focal plane shutter and method for forming the same | |
| JP2509055B2 (ja) | 4000分の1秒を上廻る超高速・縦走りフォ−カルプレ−ンシャッタ用の遮光羽根 | |
| JP2002214672A (ja) | カメラ用シャッター羽根、カメラ用シャッターおよびカメラ | |
| JPH0618958A (ja) | カメラ用シャッタ | |
| JPH0822046A (ja) | フォーカルプレーンシャッタ | |
| EP0431931A2 (en) | Plate member for use as material of light shielding blades | |
| JPH02178639A (ja) | 遮光羽根用板材 | |
| JP2024151630A (ja) | 遮光羽根材料、遮光羽根および歪み修正方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |