JP3052089U - 船型受 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 落し込みピン４をスムースに挿入できるよう
にするには、船型受５の両側板６間の間隔を落し込みピ
ン４の直径より広めにしておくしかない。ところが、そ
のようにしていると、挿入しているときに落し込みピン
４ががたついてしまう。本考案が解決しようとする課題
は、落し込みピン４を挿入したときにがたつくことのな
い船型受を提供する点にある。 【解決手段】 板ばね材を逆門形に折り曲げ、更に両翼
の中間部をそれぞれ内方にく字形にへこませたばね材１
１を用意し、ばね材１１を船型受５の本体にはめてい
る。ばね材１１の幅狭部の幅ｄが落し込みピン４の直径
Ｄよりやや狭くしている。落し込みピン４をばね材１１
内へ挿入したとき、ばね材１１の幅狭部が落し込みピン
４をばね材１１の弾力でしっかり保持し、落し込みピン
４のがたつきを防ぐ。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、フランス落し等の上げ落しと対で使用する船型受に関するものであ る。

【０００２】

【従来の技術】

フランス落し等の上げ落しと対で使用する船型受の従来例を図１〜６に基づい て説明する。図６に示したものは、親子扉に使用した例である。すなわち、開口 部に対し親扉１と子扉２とを観音開き状に取り付け、子扉２の内側の上下に例え ばフランス落し３をそれぞれ取り付けている。フランス落し３からは落し込みピ ン４がそれぞれ上下に出るようにしている。そして、上下のフランス落し３にそ れぞれ対向する上下の位置に船型受５をそれぞれ取り付けている。上下のフラン ス落し３から落し込みピン４をそれぞれ上下に出し、上下の船型受５へそれぞれ 挿入して子扉２を固定する。落し込みピン４を船型受５からそれぞれ抜けば、子 扉２を開けることができる。

【０００３】 図１〜５は本考案の１実施例を示す図であるが、図１〜５を借りて従来の船形 受の構造を説明する。図１、図２、図３、図４及び図５はそれぞれ船型受５の斜 視図、平面図、正面図、側面図及び図４のＡ部拡大断面図である。船型受５の本 体は、間隔をあけて配置した半円状の二つの側板６と両側板６の円弧に沿って両 側板６間に架け渡して取り付けた底板７とからなり、上端には水平のつば８を形 成している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

以上に説明したような従来の船型受５を使用するときには、次のような不都合 が発生する。もし両側板６間の間隔を落し込みピン４の直径と正確に一致させて おいた場合、落し込みピン４の先端が船型受５に引っ掛かり、なかなか挿入する ことができない。そこで、両側板６間の間隔を落し込みピン４の直径より広めに しておくしかない。ところが、そのようにしていると、挿入しているときに落し 込みピン４ががたつき、子扉２等もがたついてしまう。

【０００５】 本考案が解決しようとする課題は、落し込みピン４を挿入したときにがたつく ことのない船型受を提供する点にある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る船型受においては、板ばね材を逆門形に折り曲げ、そしてどちら か一方又は両方の翼の中間部を内方にへこませて幅を狭め、その幅は落し込みピ ン４の直径よりやや狭いものとし、しかも全体を船型受５の本体内にちょうどは まる大きさのものとしたばね材１１を用意し、ばね材１１を内部にはめている。 落し込みピン４を船型受５の本体内へ挿入したとき、ばね材１１の幅狭部が落し 込みピン４をばね材１１の弾力でしっかり保持し、落し込みピン４のがたつきを 防ぐ。

【０００７】

【考案の実施の形態】

請求項１に係る船型受は、板ばね材を逆門形に折り曲げ、そしてどちらか一方 の翼の中間部を内方にへこませて幅を狭め、その幅は落し込みピン４の直径より やや狭いものとし、しかも全体を船型受５の本体内にちょうどはまる大きさのも のとしたばね材１１を用意し、ばね材１１を内部にはめたものである。

【０００８】 請求項２に係るものは、板ばね材を逆門形に折り曲げ、そして両翼の中間部を それぞれ内方にへこませて幅を狭め、その幅は落し込みピン４の直径よりやや狭 いものとし、しかも全体を船型受５の本体内にちょうどはまる大きさのものとし たばね材１１を用意し、ばね材１１を内部にはめたものである。

【０００９】 請求項３に係るものは、請求項１又は２のものにおいて、ばね材１１の上端を 引っ掛けてばね材１１が飛び出すことを防ぐ手段を内部上方位置に設けたことを 特徴とするものである。その手段としては、後で紹介する実施例のようなものと してもよいし、その外のものとしてもよい。

【００１０】

【実施例】

本考案の１実施例を図１〜５に基づいて説明する。従来の船型受５は前記のよ うなものであるが、本考案の１実施例の船型受５では次のような構成を追加して いる。すなわち、つば８と同形とした座９をつば８上に重ねて一体にしているが 、図５がはっきり示すように座９の下面とつば８の上面との間に三角形状の隙間 があくようにしている。また、本体の底にはつば８や座９と平行に長方形の板状 としたアンカー１０を取り付けている。座９の上面がコンクリートの表面と面一 になるようにして船型受５をコンクリートに埋め込むが、アンカー１０は船型受 ５を固定する役目をする。

【００１１】 そして、図１に示すように、板ばね材を逆門形に折り曲げ、更に両翼の中間部 をそれぞれ内方にく字形にへこませたばね材１１を用意している。ばね材１１は 船型受５の本体内にちょうどはまる大きさのものとし、しかも図５が示すように 、ばね材１１をはめたときにばね材１１の上端が座９の下面に引っ掛かって飛び 出さないようにしている。また、図４が示すように、ばね材１１の幅狭部の幅ｄ がフランス落し３の落し込みピン４の直径Ｄよりやや狭くなるようにしている。 落し込みピン４を船型受５のばね材１１内へ挿入したとき、ばね材１１の幅狭部 が落し込みピン４をばね材１１の弾力でしっかり保持し、落し込みピン４のがた つきを防ぐ。

【００１２】

【考案の効果】

本考案に係る船型受を使用し、船型受５内に落し込みピン４を挿入したときは 、落し込みピン４ががたつくことはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の１実施例を示す斜視図である。

【図２】その実施例の１部の平面図である。

【図３】その実施例の１部の正面図である。

【図４】その実施例の１部の側面図である。

【図５】図４のＡ部拡大断面図である。

【図６】従来の船型受を親子扉に使用した例である。

【符号の説明】

４ 落し込みピン ５ 船型受 １１ ばね材

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 板ばね材を逆門形に折り曲げ、そしてど
   ちらか一方の翼の中間部を内方にへこませて幅を狭め、
   その幅は落し込みピン（４）の直径よりやや狭いものと
   し、しかも全体を船型受（５）の本体内にちょうどはま
   る大きさのものとしたばね材（１１）を用意し、ばね材
   （１１）を内部にはめた船型受。
2. 【請求項２】 板ばね材を逆門形に折り曲げ、そして両
   翼の中間部をそれぞれ内方にへこませて幅を狭め、その
   幅は落し込みピン（４）の直径よりやや狭いものとし、
   しかも全体を船型受（５）の本体内にちょうどはまる大
   きさのものとしたばね材（１１）を用意し、ばね材（１
   １）を内部にはめた船型受。
3. 【請求項３】 ばね材（１１）の上端を引っ掛けてばね
   材（１１）が飛び出すことを防ぐ手段を内部上方位置に
   設けたことを特徴とする、請求項１又は２に記載の船型
   受。