JP3051867U - 熱処理装置 - Google Patents

熱処理装置

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JP3051867U
JP3051867U JP1998000973U JP97398U JP3051867U JP 3051867 U JP3051867 U JP 3051867U JP 1998000973 U JP1998000973 U JP 1998000973U JP 97398 U JP97398 U JP 97398U JP 3051867 U JP3051867 U JP 3051867U
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真一 出口
靖 長嶋
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光洋リンドバーグ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理物の温度を正確に制御することができ
るようにする。 【解決手段】 垂直軸回りに回転する被処理物載置台6
と、載置台6に載置された被処理物Pを加熱する加熱装
置とを設け、加熱装置を載置台6に埋め込む。載置台6
を水平円板状にするとともにこれの周縁部に複数の被処
理物Pを周方向に並べて載置する。加熱装置に、複数の
シーズヒータ9およびシーズヒータ9と対をなす温度セ
ンサ10を設け、温度センサ10により検出される温度
により温度センサ10と対をなすヒータ9の温度制御を
する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、ガラス基板などを加熱する熱処理装置に関する。詳しくは、ガラス 基板などに樹脂被膜を形成した後に、この被膜のキュアなどに使用される熱処理 装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来この種熱処理装置として、特開昭56−56775号に記載されたものが ある。この熱処理装置は、円板状回転台と、回転台の周縁部に配されて被処理物 が載置される複数の加熱装置と、所定の位置にある加熱装置の温度を測定する温 度検出手段とを備えている。
【0003】 他の熱処理装置として、特開平7−176472号に記載されたものがある。 この、熱処理装置は、一つの処理物が載置される垂直軸回りに回転する円板状載 置台と、載置台の下面に固定された板状ヒータと、ヒータおよび載置台の温度を 検出する温度センサとを備えたものである。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
特開昭56−56775号に記載された熱処理装置の場合、所定位置にある加 熱装置の温度を検出し、この温度により所定位置の加熱装置の温度を制御するの みであるため、回転台が回転している間の加熱装置の温度を正確に制御すること ができず、被処理物の正確な温度プロファイルを確保することが困難である。ま た被処理物の処理量が増減する場合や複数種の被処理物を処理する場合、被処理 物に対する加熱温度が所定の値になるように、加熱手段に対する通電量を手動に より増減するという煩雑かつ手間がかかる条件設定を行わなければならないとい う問題がある。
【0005】 特開平7−176472号に記載された熱処理装置の場合、処理物を一つずつ 処理するため、多数の被処理物を処理するのに非常に時間がかかるという問題が ある。
【0006】 本考案の目的は、上記課題を解決した、被処理物を正確な温度プロファイルで 加熱することができるとともに種々の処理条件に容易に対応できかつ被処理物を 迅速に処理することのできる熱処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および考案の効果】
上記課題を解決するために、本考案の熱処理装置は、断熱性箱体により囲まれ た被処理物処理室内に収められた、垂直軸回りに回転する円板状被処理物載置台 と、載置台に埋め込まれて載置台に載置された被処理物を加熱する加熱装置と、 載置台の下方に設けられた被処理物を載置台から持ち上げる持ち上げ装置と、箱 体の一側壁に形成された開口から処理室へ処理前の被処理物を運び入れるととも に、処理された被処理物を処理室から取り出す搬入出装置と、被処理物の搬入出 時に開口を開放する遮断装置とを備え、加熱装置が、複数のヒータおよびヒータ と対をなす温度センサを備え、載置台の周縁部に複数の被処理物が周方向に並ん で載置され、温度センサにより検出される温度によりこの温度センサと対をなす ヒータの温度制御がなされ、被処理物が持ち上げ装置により持ち上げられた状態 で、搬入出装置によって移し替えられるようになされているものである。
【0008】 この熱処理装置においては、載置台の周縁部に複数の被処理物を並べて熱処理 できるので、被処理物を迅速に処理することができる。
【0009】 また、この熱処理装置においては、例えば、新たに被処理物を載置台に載せた さいに、被処理物を載せられた部分に埋め込まれているヒータに生じる一時的な 温度低下の影響が他のヒータに及ぶことがない。また、各ヒータがこれと対をな す温度センサにより検出された温度により制御されるので、被処理物の温度を正 確に制御することができ、処理条件および処理量の変動にも容易に対応すること ができる。
【0010】 さらに、この熱処理装置においては、載置台および加熱装置が処理室内に収め られ、処理室と搬入出室とを連通させる開口が被処理物の搬入出時にしか開放さ れないため、処理室内の温度変化が小さくなり、被処理物処理時における被処理 物の温度変化が小さくなる。
【0011】
【考案の実施の形態】
以下、図面を参照して本考案の1実施形態の熱処理装置について説明する。な お、以下の説明において、前後左右は図1を基準とするものとし、図1の下を前 、上を後、左を左、右を右というものとする。
【0012】 熱処理装置は、方形板状の被処理物(P) を熱処理するものであり、断熱材製箱 体(B) を備え、箱体(B) 内が被処理物搬入出室(1) となされ、箱体(B) の右側に 壁(22)を隔てて被処理物処理室(2) が設けられている。なお、箱体(B) の壁(22) には被処理物(P) が通る開口(O) が形成されている。
【0013】 処理室(2) 内には、水平円板状の被処理物載置台(6) が設けられている。載置 台(6) は、垂直回転軸(7) の上端に固定されている。垂直回転軸(7) は、これの 右下方に配された適当な駆動装置、例えば本熱処理装置においてはサーボモータ (8) と、例えばVベルト(18)により連結され、サーボモータ(8) を回転させるこ とにより、回転軸(7) および載置台(6) が上方から見て時計回りに回転するよう になされている。
【0014】 載置台(6) の周縁部にリング状部材(6a)が固定されており、このリング状部材 上にそれぞれ一つずつの被処理物(P) が載置される被処理物載置部(6c)が周方向 に並んで形成されている。また、リング状部材(6a)における周方向に4分割され た各部分に、一つずつのシーズヒータ(9) が、リング状部材(6a)の上面近傍に位 置するように埋め込まれている。本熱処理装置において、シーズヒータ(9) は、 リング状部材(6a)に引き入れられて周方向に沿って伸びた後、反転して先の方向 と反対方向に伸び、さらに反転して再び周方向に伸びて、引き入れられた部分近 傍から引き出されて、リング状部材(6a)における4分割された部分内で円弧状を なしており、一つのシーズヒータで、リング状部材(6a)の4分割された部分全体 を加熱するようになされいる。そして、シーズヒータ(9) の両端が導線(20)に接 続されており、この導線(20)が回転軸(7) に引き込まれている。導線(20)は、回 転軸(7) の高さ方向中央部に設けられたスリップリング(14)を介して図示しない 電源に接続されている。
【0015】 また、リング状部材(6a)は、シーズヒータ(9) と対をなす熱電対(温度センサ )(10)を備え、熱電対(10)により検出される温度によりこの熱電対(10)と対をな すヒータ(9) の温度が制御されるようになされている。なお、熱電対(10)は、導 線(20)と同様に回転軸(7) に引き込まれ、回転軸(7) の下端部に設けられたスリ ップリング(15)を介して図示しない制御装置に接続されている。
【0016】 また、リング状部材(6a)における載置部(6c)には、組をなす4個の上下方向貫 通孔(6b)が、平面から見て方形の4隅に位置するように形成されている。そして 、組をなす貫通孔(6b)が載置台(6) に載置された被処理物の4隅の下方に位置す るようになされている。
【0017】 そして、前方から見て載置台(6) の左下かつ平面から見て載置台(6) の中央左 部に、被処理物持ち上げ装置(13)が配されている。持ち上げ装置(13)は、これの 上方に位置する載置部(6c)の組をなす4個の貫通孔(6b)の下方に位置する4本の 垂直ロッド(11)を備えている。4本のロッド(11)の下端は一枚の水平板に固定さ れ、この水平板がエアシリンダ(12)に連結されており、エアシリンダ(12)によっ て4本のロッド(11)が一体に載置台(6) の貫通孔(6b)を通って上昇、下降をする ようになされている。
【0018】 箱体(B) における搬入出室(1) の後側および前側にはそれぞれ開口が形成され 、この開口が扉(16)(17)により塞がれている。搬入出室(1) の内側には、搬入さ れた被処理物(P) が載置される被処理物供給台(3) が、中央部には、搬入出装置 (4) が、前側には処理された被処理物(P) が載置される冷却台(23)および被処理 物排出台(5) が、開口(O) 近傍には、開口(O) を開閉する遮蔽装置(21)が、それ ぞれ設けられている。なお、供給台(3) には、複数の被処理物(P) を保持したカ セット(c) が、排出台(5) には、空のカセット(c) が載置される。また、冷却台 (23)は、水あるいは空気により処理後の被処理物(P) を冷却するものである。
【0019】 カセット(c) は、図5に示したように一対の方形板状部材(24)が5本の支柱(2 5)(26)により上下に間隔をおいて支持されているものである。4隅に位置する支 柱(25)には上下に間隔をおいて複数の切欠が形成され、この切欠に被処理物(P) の4隅が支持されるようになされている。2つの支柱(25)間に位置する支柱(26) は、被処理物(P) がカセット(c) から滑り落ちるのを防止するための支柱である 。なお、カセット(c) には載置台(6) の載置部(6c)と同数の被処理物(P) が保持 される。本実施形態のカセット(c) においては20枚である。
【0020】 搬入出装置(4) は、前後左右に動くアーム(4a)を備え、供給台(3) に載置され たカセット(c) から処理前の被処理物(P) を一枚ずつ取り出して処理室(2) へ運 ぶとともに、処理室(2) において処理された被処理物(P) を処理室(2) から取り 出して冷却台(23)に載置し、冷却された被処理物(P) を排出台(5) に載置された カセット(c) に保保持させるものである。そして、後の扉(16)を開放した状態で 、適当な搬入装置(図示略)により処理前の被処理物(P) が保持されたカセット (c) が搬入されて供給台(3) に載置され、前の扉(17)を開放した状態で、適当な 搬出装置(図示略)により排出台(5) に載置された処理後の被処理物(P) を保持 しているカセット(c) が搬出されるようになされている。
【0021】 上記のように構成された熱処理装置においては、被処理物供給台(3) に載置さ れたカセット(c) に保持された熱処理前の被処理物(P) は、搬入出装置(4) のア ーム(4a)により、カセット(c) から一枚ずつ取り出されて、開口(O) を通って載 置台(6) の上方へ搬送される。この状態においては、載置台(6) は回転せずに停 止している。そして、ロッド(11)が上昇してロッド(11)の上端が載置部(6c)の貫 通孔(6b)を通って搬入出装置(4) のアーム(4a)より上まで上昇してアーム(4a)か ら被処理物(P) を持ち上げ、ロッド(11)の上端に被処理物(P) が移し替えられる 。
【0022】 被処理物(P) がロッド(11)に移し替えられると、アーム(4a)は、搬入出室(1) 内に移動し、ロッド(11)は、これの上端が載置台(6) の下方に位置するまで下 降して被処理物(P) が載置部(6c)に載置される。載置部(6c)に被処理物(P) が載 置されると、載置台(6) は回転して次の載置部(6c)が持ち上げ装置(13)の上方に くると停止する。そして、上記の手順と同様にして載置部(6c)に被処理物(P) が 載置される。この手順が随時繰り返され、全ての載置部(6c)に被処理物(P) が載 置されるとともに載置台(6) が1周する間に熱処理が行われる。
【0023】 1周した被処理物(P) は持ち上げ装置(13)の上方に位置する。そして持ち上げ 装置(13)のロッド(11)が上昇して処理後の被処理物(P) が載置部(6c)から持ち上 げられる。この状態において搬入出装置(4) のアーム(4a)が処理室(2) 内に移動 して、持ち上げられた被処理物(P) の下方に位置する。次にロッド(11)が下降し て持ち上げられた被処理物(P) が、ロッド(11)からアーム(4a)に移し替えられる 。被処理物(P) が載せられたアーム(4a)は、搬入出部(1) に移動して被処理物(P ) を冷却台(23)に載置する。一定時間冷却された被処理物(P) は、アーム(4a)に より冷却台(23)から被処理物排出台(5) に載置されたカセット(c) に移し替えら れる。そして、所定の枚数の被処理物(P) を保持したカセット(c) が、搬入出室 (1) から搬出される。アーム(4a)は、この後供給台(3) から処理前の被処理物(P ) を処理室(2) に搬入する。
【0024】 供給台(3) に載置されたカセット(c) が空になると、空になったカセット(c) は搬入出室(1) から取り出され、被処理物(P) を保持した新たなカセット(c) が 供給台(3) に載置される。一方、排出台(5) に載置されたカセット(c) が被処理 物(P) により満杯になるとこのカセット(c) は、搬入出室(1) から取り出され、 新たな空のカセット(c) が排出台(5) に載置される。
【0025】 処理時においては、各シーズヒータ(9) の温度は、これに対応する熱電対(10) により検出された載置台(6) の温度により逐次制御され、被処理物(P) を処理す るのに最適な温度に保たれる。なお、載置台(6) が回転しているさいは、開口(O ) は、遮蔽装置(21)により閉鎖され、被処理物(P) が搬入出されているさいは、 開口(O) は、開放されるようになされているので、搬入出室(1) からの低温の空 気がわずかしか処理室(2) 内に流入することがなく、処理室(2) の温度変化はほ とんどない。
【0026】 なお、上記熱処理装置においては、4個のシーズヒータ(9) が用いられている が、用いるシーズヒータの数は、4個に限るものではなく、さらに、必ずしもシ ーズヒータを用いる必要もなく、他の加熱手段を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の1実施形態における熱処理装置の平面
図である。
【図2】図1のII-II 線に沿う断面図である。
【図3】図1の要部の拡大図である。
【図4】図3のIV-IV 線に沿う断面図である。
【図5】熱処理装置に用いられるカセットの概略斜視図
である。
【符号の説明】
(1) 被処理物搬入出室 (2) 被処理物処理室 (4) 搬入出装置 (6) 被処理物載置台 (9) シーズヒータ (10) 温度センサ(熱電対) (13) 持ち上げ装置 (21) 遮断装置 (B) 箱体 (O) 開口

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱性箱体により囲まれた被処理物処理
    室内に収められた、垂直軸回りに回転する円板状被処理
    物載置台と、 載置台に埋め込まれて載置台に載置された被処理物を加
    熱する加熱装置と、 載置台の下方に設けられた被処理物を載置台から持ち上
    げる持ち上げ装置と、 箱体の一側壁に形成された開口から処理室へ処理前の被
    処理物を運び入れるとともに、処理された被処理物を処
    理室から取り出す搬入出装置と、被処理物の搬入出時に
    開口を開放する遮断装置とを備え、 加熱装置が、複数のヒータおよびヒータと対をなす温度
    センサを備え、 載置台の周縁部に複数の被処理物が周方向に並んで載置
    され、温度センサにより検出される温度によりこの温度
    センサと対をなすヒータの温度制御がなされ、被処理物
    が持ち上げ装置により持ち上げられた状態で、搬入出装
    置によって移し替えられるようになされていることを特
    徴とする熱処理装置。
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