JP3051676B2 - マイクロ波検出器 - Google Patents

マイクロ波検出器

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JP3051676B2
JP3051676B2 JP8202761A JP20276196A JP3051676B2 JP 3051676 B2 JP3051676 B2 JP 3051676B2 JP 8202761 A JP8202761 A JP 8202761A JP 20276196 A JP20276196 A JP 20276196A JP 3051676 B2 JP3051676 B2 JP 3051676B2
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久雄 尾野
稔 福田
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ユピテル工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、マイクロ波検出器
関するものである。
【0002】
【従来の技術】レーダー式スピード測定器から発射され
たマイクロ波を検出した際に、アラームを発するように
構成されたマイクロ波検出器が従来から知られている。
具体的な内部回路の説明は省略するが、アンテナを介し
て受信した電波に、所定の周波数帯域で一定の電界強度
(レベル)以上のマイクロ波が存在している場合には、
目的とする検出対象のマイクロ波と判断し、アラームを
鳴らしたり、LEDランプを点灯させて運転者に警報を
発生するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、受信感度を
高くするほど、目的とする検出対象のマイクロ波を検知
できるので好ましい。しかし、自動ドア等における人検
知用のマイクロ波の周波数帯域も上記本装置で検出目的
とするマイクロ波と同一の周波数帯域のものが使用され
ている。従って、あまり高感度にすると係る目的以外の
マイクロ波も受信・検出してしまい、誤動作の原因とな
る。
【0004】さらに、本発明の対象となるマイクロ波検
出器は、その機能から考えると、ある一定速度以上で動
作すればよい。そこで、従来例えば実開平2−7948
5号に開示された考案のように、速度を検出し、一定の
速度以下の場合には警報出力をしないものがある。ま
た、そのように速度を検出し、速度に応じて感度を切り
替えることもできる。
【0005】しかしながら、本発明の対象となるマイク
ロ波検出器は、一般にユーザーが自動車を購入後に取り
付ける後付けの車載装置の1つである。従って、自動車
自体に組み込まれている速度検出手段からの信号を利用
することはできない。その結果、実際には車速に応じて
変化する特徴量をセンシングして抽出し、現在の車速を
推定し、その推定した車速に応じて上記警報出力のオン
/オフや感度の切替を行うことになる。
【0006】そして、係るセンシングを行うためのセン
サとして、例えば振動センサを用いることが考えられ
る。つまり、本発明者が知得したところによると、路面
状態が均一であるとすると、車速が早くなるにつれて、
路面から車体に伝わる振動の振幅は大きくなる傾向にあ
ることがわかった(実際には、実施の形態で説明するよ
うに、停止車中や低速走行でも振幅が大きくなることは
ある)。
【0007】そこで、振動センサの振幅に対してしきい
値処理をし、その振幅が一定以上の時に高速走行してい
ると判定して感度を高くし、一定以下の場合には逆に感
度を低くするように切り替え制御することを考えた。
【0008】しかし、実際に実験を繰り返し行ったとこ
ろ、例えば40〜60km/h以上になると、速度が増
加してもセンサ出力の振幅はさほど増加しないことがわ
かった。従って、例えば80〜100km/hで高速道
路を走行しているのと、40〜60km/hで市街地を
走行しているのを弁別することは困難となる。
【0009】また、振動センサに限らず、後付けの簡易
なセンサでは、速度を正確に推定できず、ましてやどの
ような場所を走行しているのかを検出することはできな
かった。
【0010】また、例えば、自動車に取り付けられてい
るスピードメータの駆動軸の回転速度を検出し、それに
応じたパルス(車速パルス)に基づいて速度を求めると
比較的精度よく速度を検出できる。しかし、係る車速パ
ルスの場合には、取付配線が難しく、ユーザーが自分で
接続することは困難となる。しかも、仮に取付けられた
としても、ある速度の時に出力されるパルス数がメーカ
ーなどにより異なる。よって、後付けで汎用性を持たせ
たマイクロ波検出器の場合には、その車速パルスを利用
するためには、使用するメーカーや車種に応じて車速を
検出するための回路を切り替えなければならない。そし
て、手動による切替の場合には、設定ミスによる誤動作
のおそれがあり、車速パルスと車種の関係が公に公表さ
れているわけではないので、設定ミスの蓋然性が高くな
る。また自動で切り替えるようにするためには、速度と
パルスの相関を検出するための判定手段が別途必要とな
り、装置が複雑化する。さらには、車種によっては、上
記車速パルスを取り出し・利用できないものもある。
【0011】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、後付けのセンサによって車両のおよその走行速度
(走行状態)を比較的精度よく検出し、また、走行して
いる場所(高速道路か市街地か等)の判定を行うことも
でき、適切な感度切替を行うことができ、小型かつ携帯
性に富んだマイクロ波検出器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ため、本発明に係るマイクロ波検出器では、目的のマイ
クロ波を検出し、警報出力可能な後付けタイプのマイク
ロ波検出器であって、前記目的のマイクロ波を検出する
際の感度を調整する感度調整手段(実施の形態では、
「減衰量調整部6,基準電圧調整部22」に対応)と、
振動センサ(車両側が持つ速度情報(車速パルス等)と
は独立して別途設けたセンサ)と、その振動センサの出
力信号から生成される振動波形の振幅と発生間隔に基づ
いて車両が高速走行しているか低速走行しているかを検
出する信号処理回路とを有する走行状態検出装置と、前
記低速走行から前記高速走行に切替わってからの経過時
間を計測する計時手段(実施の形態では、「タイマ1
1」に対応)と、前記走行状態検出装置からの出力信号
と、前記計時手段の出力信号に基づいて前記感度を決定
するとともに、前記感度調整手段に対して感度切替指令
を出力する制御手段とを備え、前記制御手段における感
度決定が、下記〜のように行うようにした。
【0013】低速走行の場合には前記感度を低感度と
決定する低速走行から高速走行に切替わった際には前
記感度を高感度と決定する高速走行に切り替わってか
らその高速走行の状態が一定時間継続した際には前記感
度を超高感度と決定する(請求項)。
【0014】そして好ましくは、前記制御手段が、上記
〜に加え、高速走行から低速走行に切り替わった
際には、前記低感度に決定するようにすることである
(請求項)。
【0015】係る構成にすると、低速走行中は、低感度
となり、目的以外のマイクロ波を誤検出するおそれが可
及的に抑制される。なお、低感度なため目的のマイクロ
波も検出できない場合もあるが、低速走行中は仮に検出
できなくても問題がないことが多いので、誤検出防止の
メリットの方が大きい。一方、車両の走行速度が上昇
し、高速走行になると、目的とするマイクロ波を検出す
る必要があるので、高感度にする。
【0016】ところで、市街地を走行中は、信号待ちで
停止したり、十字路,T字路等の比較的急角度で交差点
を曲がる際に減速したりすることから、高速走行を長時
間連続して走行し続けることが少なく、逆に高速道路を
走行中には、信号待ちや急角度の曲がり角はないので、
長時間連続して高速走行を継続することが可能となる。
したがって、高速走行を一定時間以上継続して続けてい
る場合には、高速道路等を走行していると判断でき、市
街地に比べてさらに高速度で走行していると推定でき
る。逆に、一定時間以内に低速走行に戻ることがある
と、市街地を走行している可能性が高いと判断できる。
【0017】上記の理由により、一定時間高速走行の状
態が継続した場合には、高速道路等を非常に高速度(高
速走行と低速走行の境界の基準速度に比べて速い速度)
で走行しているおそれが高いので、さらに感度を上げて
超高感度にし、より確実にしかも遠方から出射された目
的のマイクロ波も検出できるようにする。つまり、高速
道路等を走行している場合には、自動ドアのセンサのよ
うに目的外のマイクロ波が存在しないため、感度を高く
しても誤検出するおそれが少ない。そして、非常に高速
度で走行している場合には、単位時間当たりの移動距離
も長いため、遠方から出射されたマイクロ波を検出する
必要があるが、上記したように超高感度にすることによ
り、確実に検出できる。
【0018】また、高速走行と低速走行の2種類の速度
しか弁別できなくても、計時手段で計測した高速走行の
継続時間を用いることにより、3つの走行状態を弁別で
きる。特に、振動センサ等の一定の速度以上に高速にな
ると速度上昇に伴うセンサ出力の変化が小さいものであ
っても、高速速度領域での弁別ができ、確実におおよそ
の速度を検出できる。
【0019】しかも、本発明では、単に速度を弁別する
のではなく、市街地等を走行する場合には、走行速度の
増減が比較的短時間で行われ、しかも信号待ちなどによ
り低速走行になることがあるという特徴に着目し、市街
地と高速道路等の走行箇所を弁別することもできる。よ
って、感度の切替えも走行状態・箇所に応じて行うこと
ができる。
【0020】**用語の定義 本発明でいう「高速走行」と「低速走行」とは、ある基
準速度よりも速いか遅いかの相対的な速度に基づいて決
定されるものである。同様に、「低感度」,「高感度」
及び「超高感度」も、それぞれ相対的なもので、文字通
り低感度が最も感度が低く、超高感度が最も感度が高
い。そして、各感度をいずれにするかは任意のものであ
る。
【0021】また、実施の形態では、3つの感度は、そ
れぞれ固有値としたが、本発明はこれに限ることはな
く、各感度に一定の幅を持たせ、その感度範囲内で増減
するのを許容する。さらに、3つの感度のうち1または
2個が感度範囲内で増減するようにしても良い。つま
り、2つのしきい値を設定し、高い方のしきい値よりも
上側を超高感度とし、両しきい値の間を高感度とし、低
い方のしきい値よりも下側を低感度の範囲・領域とし、
その範囲内で固有値を取っても良く、或いは範囲内で変
化するようにしても良い。一例を示すと、低速走行から
高速走行になった際には、それに追従して高感度に切り
替わる。そして、高速走行を継続している場合には、徐
々に感度を上げていき(高感度領域の範囲内)、一定時
間経過したならば超好感度に切り替えるようにしても良
い。また、具体的な説明は省略するが、他の感度につい
ても適宜の条件にしたがって変動させるようにしても良
い。
【0022】また、「車両からの速度情報とは独立した
センサの出力」とは、車両が車速パルスなエンジンの回
転数等の速度に関する情報(電気信号)をもらうのでは
なく、車両側とは独立した各種のセンサの出力を用いる
ことを意味する。これにより、車両側の電気配線に対す
る結線処理などが不要となり、ユーザーが本発明に係る
マイクロ波検出器を購入後、ユーザー自身でマイクロ波
検出器を車両に設置できる。
【0023】なお、本発明でいう車両側と独立とは、あ
くまでも速度情報に関するものであり、例えば電力をシ
ガレットライターソケットを介して車両側から供給を受
けるようにしたものは含まれる。
【0024】**請求項1に規定する走行状態検出装置
の具体例 (a)振動を検出する振動センサと、前記振動センサか
ら出力される信号に基づいて生成される振動波形信号に
対し、一定以上の振幅を有する部分の発生間隔を検出す
る手段を有し、前記発生間隔が一定の基準よりも短い場
合に検出基準速度以上の高速走行で走行していると判定
することができる。
【0025】(b)振動を検出する振動センサと、前記
振動センサから出力される信号に基づいて生成される振
動波形信号に対し、しきい値処理してパルス信号を生成
するパルス生成手段(実施の形態では、「コンパレー
タ」に相当)と、前記パルス生成手段の出力を受け、前
記パルス信号の発生間隔を求めるパルス間隔検知手段
と、前記パルス間隔検知手段の出力を受け、発生間隔が
一定の基準を越えたか否かに基づいて走行状態を判定す
る判定手段とを備えて構成することもできる。
【0026】(c)前記パルス間隔検知手段は、オフデ
ィレータイマを備えて構成することができる。(d)さ
らに、前記判定手段が、前記パルス間隔検知手段の出力
が一定時間以上のパルス幅を有する場合に検出基準速度
以上で走行していると判定するようにするとなおよい。
【0027】ここで、パルス発生間隔とは、実施の形態
では、パルス間隔検知手段から出力されるパルス列のあ
るパルスがオフ(L)に落ちてから、次のパルスがオン
(H)になるまでの間隔としたが、これは、実施の形態
でパルス間隔検知手段にオフディレータイマを設けたた
めであり、例えば、パルス生成手段から出力されるパル
ス列に対してオフディレー処理することなく判断する場
合には、各パルスの立ち上がり(或いは立ち下がり)を
検知し、その発生間隔を求めるようにしても良い。そし
て、その間隔が短いものほど走行速度は速いものとなる
ので、その間隔に基づいて走行状態を判定することがで
きる。なお、オフディレータイマを設けない場合でも、
実施の形態のようにパルスの立ち下がりから次のパルス
の立ち上がりまでを検出するようにしてももちろん良
い。
【0028】また、オフディレータイマとは、入力値が
1から0に変化したとき、出力を指定した時間遅延させ
る機能を備えたもので、本発明では、その指定した時間
以内に入力値が1に戻った場合には、出力は変化せずに
もとの状態のまま保持するような機能を有するものであ
る。つまり、入力値が1から0に変化し、その0の状態
が指定した時間以上保持されたときに初めて出力も変化
するように機能するものである。
【0029】上記の構成にすると、自動車等の車両が走
行すると、その路面からの振動が車体を伝わって振動セ
ンサに加わる。これにより、振動センサからは、伝達さ
れた振動に応じた振動波形が出力される。そして、その
振動波形は、一定速度で走行していても路面及びタイヤ
の状態などによりその周期及び振幅は常に異なるランダ
ムな振動となる。しかし、例えば、未舗装の凹凸の激し
い道路は、たとえ低速走行していても振幅は大きくな
り、高速道路上を高速走行している場合の振幅と大差が
ないことがあり、単純に振幅だけに着目しても走行状態
を弁別することは困難となる。
【0030】但し、走行速度との関係でその振動波形の
特徴は、一般的には走行速度が速くなるほど振幅は大き
くなる傾向にある。また、走行速度が速くなるほど、振
動波形信号が高周波となり、パルス間隔が短く(周期が
短く)なる傾向がある。そこで、2つの特徴的傾向を加
味し、総合的に判断することにより、上記したように未
舗装道路と高速道路のように路面状態が顕著に違う場合
でも精度良く走行状態を弁別できるようにした。
【0031】つまり、振動波形信号から一定の振幅以上
のものを抽出することにより、ある速度以上で走行して
いる場合に発生する信号成分を抽出し、その発生間隔
(パルス発生間隔)が、一定の基準よりも短い場合に
は、一定の基準速度以上の高速走行をしていると判定で
きる。そして、発生間隔が長い場合には、基準速度以下
の低速走行と判断できる。なお、停止中と低速走行の判
断は、実施の形態で説明するように各種の方法でできる
他、例えば本装置を走行しているときに動作させるよう
にすると、高速走行でなければ低速走行と判定できる。
【0032】つまり、本発明では、ある一定の基準速度
以上で走行していることを検知することを主目的として
いるので、高速走行であるか否かを弁別できれば足りる
のである。
【0033】さらに、(b)のように構成すると、簡単
な回路構成で走行状態の弁別が行える。そして、(c)
のように構成すると、パルス生成手段により生成された
パルスが短期間で発生している場合には、それらを1ま
とめにして1個のパルスに置き換えられる。従って、高
速走行している場合には、パルス間隔検知手段から出力
されるパルス幅は長くなるので、そのパルス幅の長短か
ら高速走行か否かの判定が容易にできる。そして、係る
判断を容易に行うには、パルス間隔検知手段から出力さ
れるパルス幅が、一定値以上(一定時間以上パルスが
「オン」状態)になった場合に判定手段の出力が反転す
る。そして、上記(d)の機能を具備するための具体的
な構成としては、積分回路やオンディレータイマで構成
できる。
【0034】また、さらに別の解決手段としては、
(e)振動を検出する振動センサと、前記振動センサか
ら出力される信号に基づいて生成される振動波形信号に
対し、しきい値処理してパルス信号を生成するパルス生
成手段と、前記パルス生成手段の出力を受け、前記パル
ス信号の発生間隔を求めその発生間隔に応じたパルスを
出力するパルス間隔検知手段と、前記パルスを検出する
ための一定時間を計測するタイマ手段と、前記タイマ手
段で計測される一定時間内に前記パルス間隔検知手段か
ら出力されるパルスの発生状態に基づいて走行状態を判
定する判定手段とを備えて構成することができる。
【0035】(f)そして、上記(e)に規定する判定
手段の具体的な構成としては、前記一定時間中に、一定
値以上のパルスの発生間隔がない場合に検出基準速度以
上で走行していると判定し、一定値以上のパルスの発生
間隔がある場合に検出基準速度以下と判定するようにす
ることができる。
【0036】(g)前記一定時間中に発生するパルスの
数が基準値よりも少ない場合に検出基準速度以上で走行
していると判定し、パルスの数が基準値よりも多い場合
に検出基準速度以下と判定するようにするようにしても
よい)。
【0037】(h)さらに、前記一定時間中に発生する
パルスのパルス幅の総和が、基準値よりも大きい場合に
検出基準速度以上で走行していると判定し、前記パルス
幅の総和が基準値よりも小さい場合に検出基準速度以下
と判定するようにすることもできる。
【0038】(i)さらにまた、前記一定時間中に発生
するパルスがオンの総時間と、パルスがオフの総時間と
の比率が基準値よりも大きい場合に検出基準速度以上で
走行していると判定し、前記比率が基準値よりも小さい
場合に検出基準速度以下と判定するようにしてもよい。
【0039】(j)なおまた、振動を検出する振動セン
サと、前記振動センサから出力される信号に基づいて生
成される振動波形信号に対し、しきい値処理してパルス
信号を生成するパルス生成手段と、前記パルス信号を検
出するための一定時間を計測するタイマ手段と、前記タ
イマ手段で計測される一定時間内に前記パルス生成手段
から出力されるパルス信号を構成するパルス数が基準値
よりも多い場合に検出基準速度以上で走行していると判
定する判定手段とを備えて構成してもよい。
【0040】上記(e)〜(j)のように構成にする
と、より正確な判断が行える。つまり、サンプリングの
取り方やノイズ・誤差などに起因して、低速走行中であ
りながら、発生間隔が一定の基準よりも短かったり、高
速走行中でありながら発生間隔が一定の基準よりも長い
おそれがある。特に前者の方が可能性が高い。そこで、
ある一定の時間内に発生するパルスの状態に基づいて、
発生間隔が基準よりも短い傾向にあるか否かを判断する
ことにより、確実な判定をすることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るマイクロ波
検出器の第1の実施の形態の概略構成を示している。同
図に示すように、ホーンアンテナ1を介して受信された
入力信号が第1ミキサ2に与えられ、そこにおいて第1
局部発振器3の出力と周波数混合されて第1中間周波信
号が生成されるようになっている。そして、第1ミキサ
2の後段には、第2ミキサ4が配置され、第1中間周波
信号は、係る第2ミキサ4にて第2局部発振器5の出力
と周波数混合され、第2中間周波信号が生成されるよう
になっている。
【0042】さらに、第2ミキサ4の後段には、感度調
整手段たる減衰量調整部6が配置され、上記第2中間周
波信号を所定の減衰率で減衰した後、検出回路7に入力
し、受信信号中に所定の周波数帯域のマイクロ波があっ
たか否かを弁別するようにしている。そして、目的のマ
イクロ波があった場合には、さらに後段に配置されたア
ラーム回路8を動作させ、スピーカ9を介してアラーム
オンを発生させたり、図示省略のLEDランプを点灯さ
せて警告するようにしている。なお、上記検出回路7
は、中間周波フィルタ(IF)及び検波回路を含んで構
成される。
【0043】なおまた、上記した減衰量調整部6を除く
受信回路部分(符号2〜5,7,8)の構成は従来公知
のものを用いることができるので、その詳細な説明を省
略する。また、本装置を駆動する電力言としては、例え
ばソーラーバッテリーや、各種電池等の車両側と独立し
たものでも良く、あるいは、シガレットライターソケッ
トを介して車両のバッテリーから電力供給を受けるよう
にしても良い。さらに、図示省略するが、電池の消耗を
抑えるために、受信回路を間欠に駆動させるものでもよ
く、受信回路部分の構成は任意のものを用いることがで
きる。
【0044】ここで本発明では、走行状態検出装置10
を設け、その走行状態検出装置10の検出結果(高速走
行/低速走行)と、計時手段たるタイマ11により計測
される経過時間に基づいて制御部12が感度(減衰量)
を決定し、減衰量調整部6はその決定に基づいて減衰量
を切り替えることにより検出感度を調整するようにして
いる。
【0045】減衰量調整部6は、本例では3段階に切り
替えることができるようになっており、入力側に配置さ
れ切替スイッチSの後段に減衰量が0のスルー状態とす
る経路と、減衰量が大きい第1アッテネータ6aと減衰
量が小さい第2アッテネータ6bとが並列に配置され、
スイッチSにより3つの経路のいずれかを択一的に選択
されるようになっている。
【0046】つまり、第1アッテネータ6aを選択する
と、減衰量が大きくなるので、受信信号のレベルが小さ
くなり検出回路7にて検波されにくくなる。したがっ
て、感度は最低(低感度)となる。また、第2アッテネ
ータ6bを選択すると、減衰量が小さくなるので、上記
第1アッテネータ6aを通る信号よりはレベルが大きく
なるため、検出回路7で検波されやすくなる(高感
度)。さらに、両アッテネータ6a,6bを通らずに第
2ミキサ4の出力を直接検出回路7に与える経路を選択
した場合には、減衰されないので、感度は最大となる
(超高感度)。そして、係るスイッチSの切替は、制御
部12からの制御信号に基づいて動作する。
【0047】また、走行状態検出装置10は、後述する
ように、振動センサを用いて検出された車両の振動(走
行時に路面から受ける振動)に基づいて、基準速度以上
の高速走行をしているか否かの2つの走行状態を弁別す
るもので、高速走行の時に「H」が出力され基準速度以
下の低速走行の時に「L」が出力されるようになってい
る。
【0048】制御部12は、走行状態検出装置10と、
タイマ11から出力される情報に基づいて、図2に示す
ような処理機能を実行し、検出感度を決定するととも
に、その決定した検出感度になるように制御するように
している。そして、本例では感度は低感度,高感度,超
高感度の3段階に切り替えるようにしている。
【0049】すなわち、制御部12は、動作開始時には
低感度に決定する(ST1)。この決定に基づき出力さ
れる制御信号(切替指令)に応じて、スイッチSは、第
1アッテネータ6aに接続され、最も大きく減衰するよ
うにし、検出しにくくする。そして、走行状態検出装置
10からの検出信号が高速走行か否かを判断し(ST
2)、低速走行の場合にはステップ1に戻り感度の切り
替えは行わない(低感度のまま)。
【0050】一方、高速走行に移行した場合には、ステ
ップ2の判断でYesとなるので、ステップ3に飛び高
感度に切り替える。つまり、スイッチSに対して制御信
号(切替指令)を出力し、第2アッテネータ6bに接続
する。そして、タイマ11のタイマ値tをリセットする
とともに、タイマ11を動作させる。
【0051】そして、高速走行(高感度)に切り替えて
から、一定時間(T:例えば1分))継続して高速走行
状態が続いている場合には、最大感度(超高感度)に切
り替える(ST4〜ST7)。つまり、スイッチSに対
して制御信号を出力し、両アッテネータ6a,6bを通
さず、減衰しない経路を選択する。
【0052】さらに、ステップ3で高感度に切り替えた
後、並びにステップ7で超高感度に切り替えた後で、一
度でも低速走行との判定結果があると、ステップ1に戻
り低感度に切り替えるようにしている。
【0053】係る構成にすると、市街地を走行中は、信
号待ちで停止したり、十字路,T字路等の比較的急角度
で交差点を曲がる際に減速したりすることから、高速走
行を長時間連続して走行し続けることが少なく、逆に高
速道路を走行中には、信号待ちや急角度の曲がり角はな
いので、長時間連続して高速走行を継続することが可能
となる。したがって、高速走行を一定時間以上継続して
続けている場合には、高速道路等を走行していると判断
でき、市街地に比べてさらに高速度で走行していると推
定できる。逆に、一定時間以内に低速走行に戻ることが
あると、市街地を走行している可能性が高いと判断でき
る。
【0054】つまり、振動センサでは、ある一定速度以
上に高速になると、振幅や周期にあまり変化がなくなり
市街地で通常走行している場合と高速道路上を非常に高
速で走行している場合をセンサ出力のみに基づいては弁
別できなかったが、この様に、速度に経過時間を加味し
て判断することにより、係る状態(速度及び走行箇所)
の弁別を行うことができる。
【0055】そして、上記したように、走行速度や走行
箇所に応じて感度を切り替えることにより、以下に示す
ような効果を奏する。つまり、低速走行をしている場合
には低感度とし、マイクロ波を検出しにくくする。よっ
て、検出目的のマイクロ波と同一周波数帯域の電波を使
用する自動ドアに設置したセンサ等の電波を受信しても
検波しにくくなり、誤検出が防止できる。なお、この様
に低感度にすることにより、仮に目的とするマイクロ波
を受信した際にも検波できず、警報出力がされないおそ
れがあるが、仮に警報出力がされなくても、低速走行し
ている場合には、そもそも警報する必要がないので問題
がない。
【0056】また、高速走行している場合には、高感度
にすることにより、目的とするマイクロ波を検出するよ
うになる。但し、この場合でも市街地内を走行している
可能性が高いので、誤検出する要因となる自動ドアのセ
ンサからの出力電波等も存在するため、高感度とはいい
ながらあまり大きくなり過ぎない適宜の値に設定するこ
とになる。つまり、高感度に設定された場合の高速走行
の場合には、高速道路上を走行するものに比べては速度
が遅いので、単位時間当たりの移動距離も短くなり、さ
ほど速く目的のマイクロ波の発信源を検出する必要がな
いので、高感度といいながらも最大にする必要はない。
【0057】さらに、高速走行を一定時間継続した場合
には、高速道路などを非常に高速度で走行している可能
性が高く、目的外のマイクロ波が存在する可能性も少な
い。さらには単位時間当たりに走行する距離も長いの
で、比較的速くマイクロ波の発信源を検出する必要があ
る。したがって、超高感度にしても目的以外のマイクロ
波を誤検出する可能性が可及的に抑制される。よって、
超高感度にすることにより、遠方距離にあるマイクロ波
発振器を、早期に確実に検出することが可能となる。
【0058】次に、走行状態検知装置10の内部構成に
ついて説明する。図3に示すように、まず振動センサ1
5を内蔵し、その振動センサ15にて振動を電気信号に
変換し、その変換した信号を低周波増幅器16に入力
し、増幅するようになっている。さらに、その低周波増
幅器16の出力をバンドパスフィルタ17に与え、そこ
において必要な周波数帯域以外を減衰させる。バンドパ
スフィルタ17の出力は、パルス生成手段たるコンパレ
ータ18の一方の入力端子に与えられ、そこにおいて他
方の入力端子に与えられた基準電圧と比較し、その基準
電圧以上の時に出力が「H」となるようになっている。
そして、走行速度が速いほど、振動も大きくなるので、
コンパレータ18の出力が「H」になる期間・回数が長
くなる。
【0059】コンパレータ18の出力は、パルス間隔検
知回路19に与えられる。このパルス間隔検知回路1
9、コンパレータ18から出力されるパルス列のうち、
あるパルスが「L」になってから次のパルスが「H」に
なるまでの間隔、つまり、原則としてコンパレータ18
の出力が「L」の間隔を求めるものである。
【0060】そして、具体的には、コンパレータ18の
出力が「H」に切り替わるとそれに追従して瞬時にパル
ス間隔検知回路19の出力も「H」に切り替わり、コン
パレータ18の出力が「H」のままであると、パルス間
隔検知回路19の出力「H」の状態を保持する。ところ
で、コンパレータ18への入力信号は、振動波形である
ため、たとえ高速走行中であっても、入力信号が連続し
てしきい値(基準電圧)以上を保持するのではなく、コ
ンパレータ18への入力値(瞬時値)は、しきい値を越
えたり、しきい値よりも低くなったりするのを交互に繰
り返す。従って、コンパレータ18の出力は、「H」と
「L」を交互に繰り返すパルス列となる。しかも、高速
走行の時には、振動波形の周波数が高いため、パルス間
隔が短く、パルスが短時間に多数発生する。
【0061】但し、上記パルス間隔はランダムで一定と
はならず、さらにノイズその他の影響から、高速走行を
している時であっても、一定期間コンパレータ出力が
「L」を継続することもある。そこで、上記原因に起因
する高速走行中にコンパレータ出力が「L」になる場合
であっても、それが高速走行中の場合には、パルス間隔
検知回路19の出力は「H」を保持するのが好ましい。
そこで、本例では、たとえコンパレータが「L」に切り
替わっても、一定期間(例えば、上記ばらつきを考慮し
た高速走行中の最大パルス間隔等)は「H」の状態を保
持し、一定時間経過してもコンパレータ出力が「L」を
継続している場合に始めてパルス間隔検知回路を「H」
から「L」に切り替えるようになっている。
【0062】つまり、一種のオフディレータイマを用い
て構成することになる。そして、上記した「原則として
コンパレータ18の出力が「L」の間隔を求める」と
は、実際には上記オフディレー時間経過後に「L」に落
ちてから次のパルスが「H」になるまでの間隔を求める
ことを意味する。
【0063】パルス間隔検知回路19の出力を判定回路
20に与え、そこにおいて現在の走行速度が高速走行か
低速走行かを弁別し、判定結果を出力するようになって
いる。具体的には、パルス間隔検知回路19で検知され
たパルス間隔が、一定の間隔よりも常に短い間隔であれ
ば高速走行と判断し「H」を出力し、パルス間隔が一定
の間隔よりも長い間隔が発生すれば低速走行とみなして
「L」を出力するようにしている。
【0064】実際には積分回路或いはオンディレータイ
マを用いて構成し、一定時間(例えば1秒)パルス間隔
検知回路19の出力が「H」を継続している(パルス間
隔が長い)場合に判定回路の出力が「H」となり、それ
以外は「L」となるように構成する。つまり、パルス間
隔検知回路19の出力が「L」が続いている(パルス間
隔が長い)と、判定回路の出力も「L」となる。また、
ノイズその他の影響により、低速走行中でありながらパ
ルス間隔検知回路19の出力が「H」になっても、それ
が一定時間(本例では1秒)未満の場合には、判定回路
20の出力は「L」のままとなる。
【0065】また、上記したパルス間隔検知回路19
と、判定回路20の機能を別の観点からみると、前者は
高速走行中に発生するノイズの影響を可及的に抑制し、
本当に低速走行している時のみ出力を「L」にし、後者
は、低速走行中に発生するノイズの影響を可及的に抑制
し、本当に高速走行している時のみ出力を「H」にする
ようにしているとみることもできる。この様に2つの回
路19,20を設けることにより、高速走行時並びに低
速走行時に発生するノイズを効率よく除去し、簡単な構
成で精度良く弁別できるようになる。
【0066】そして、上記したセンサ15及び各電子素
子(回路)は、同一あるいは複数の基板に実装されて、
結線される。そして、その基板ごと図示省略の筐体に装
着される。なお、この筐体は本発明の走行状態検知装置
が単体の装置として機能する場合には、係る検知装置の
筐体を意味する。また、他の電子装置に組み込まれる場
合には、その電子装置を構成する各回路とともに電子装
置の筐体内に実装される。つまり、上記したセンサ15
等を実装するための筐体とは、電子装置の筐体を意味す
る。
【0067】次に、上記した走行状態検知装置の作用に
ついて説明する。図3に示す回路が実装された筐体を例
えば自動車のダッシュボードの上などに設置する。する
と、アイドリング時のエンジンの回転並びにそれに伴う
各装置の振動やドアの開け閉めや人の乗り降り等の際に
生じる振動が、車体を伝わり筐体内のセンサ15に伝わ
る。また、当然のことながら自動車の走行中は、路面か
らの振動が車体を伝わり、やはり筐体内のセンサ15に
伝わる。そして、アイドリング時などによる振動の振幅
は、走行中の振動の振幅に比べて小さい。また、路面の
状態などが一定であれば、走行速度が速いほど振幅は大
きくなる。しかし、実際には、路面状態は走行にともな
い時々刻々と変化するため、同一速度で定速運行して
も、振幅や周期が常に異なるランダムな振動となる。
【0068】そして、上記のように各種の原因により発
生した振動がセンサ15に伝わると、その振動を電気信
号に変換し、低周波増幅器16で増幅された後、バンド
フィルタ17で所望の周波数帯域だけ抽出される。これ
により、路面からの振動でない周波数成分の雑音を除去
する。
【0069】そのようにして抽出された信号をコンパレ
ータ18に与え、振幅が一定の基準電圧を越えている
間、出力を「H」にする。つまり、大きな振幅のみ取り
出すことになる。これにより、アイドリング等のエンジ
ンからの振動や、エアコンのファンの振動、その他の原
因により生じる振動等、比較的振幅の小さい振動が除去
される。また、超低速走行時は、路面からの振動はほと
んどないため、コンパレター出力は「L」のままとな
る。
【0070】その結果、コンパレータ18の出力は、図
4(A)に示すように、走行中はコンパレータ18の出
力が、「L」と「H」が適宜切り替わるパルス列とな
る。そして、低速走行中は、単位時間当たりのパルス
(「H」の部分)の出現回数が少ない。
【0071】なお、ワイパーを作動させた際のワイパー
ブレードの折り返し時に生じる振動や、カーオーディオ
のスピーカーから出力される大きな音に基づく振動等、
比較的大きい振動が発生した場合にも、コンパレータ1
8の出力は、「H」となる。つまり、コンパレータ出力
には、抽出したい路面からの振動にともなうパルスの他
に、係るワイパーなどの雑音に基づくパルスも含まれ
る。
【0072】そして、このコンパレータ18の出力を次
段のパルス間隔検知回路19に与え、所定の間隔よりも
短い間隔でパルスが発生している場合に、出力を「H」
に保持する。つまり、パルスの発生タイミング(「L」
になってから次の「H」の立ち上がりまでの期間)が、
パルス間隔検知回路19に設定されたオフディレー時間
よりも短いと回路19の出力は「H」を維持し続け、オ
フディレー時間よりも長い間隔でパルスが発生する場合
には、パルス間隔検知回路19の出力は「L」に落ち
る。つまり、パルス列となる(図4(B)参照)。
【0073】したがって、パルス間隔が短い高速走行時
には、パルス間隔検知回路19の出力は「H」のままと
なり、パルス間隔の長い低速走行時やワイパー作動時な
どの雑音成分が発生した時は、パルス間隔検知回路19
の出力は時々「H」になることもあるが、多くの場合は
「L」となる。なお、速度が上昇するにつれて、「L」
になっている時間は短くなる。なおまた、停車中や、超
低速走行時等の振動がないか、あったとしても振幅が非
常に小さい場合には、パルス間隔検知回路19の出力は
「L」の状態を保持する。
【0074】そして、そのパルス間隔検知回路19の出
力は、次段の判定回路20に与えられる。判定回路20
は、上記したように積分回路で構成されるので、パルス
間隔検知回路19の出力が「H」の時に積算(充電)さ
れ、一定時間「H」が続くと、判定回路20の出力が
「H」となる。また、パルス間隔検知回路19の出力が
「L」に落ちると、瞬時に積算値がクリア(放電)され
て判定回路の出力は「L」になる。
【0075】したがって、低速走行時は、図4(C)に
示すように、パルス間隔検知回路19の出力が時々
「H」になることはあるが、その「H」の期間が一定時
間未満であるので、判定回路20の出力は「L」のまま
となる。よって、低速走行であることがわかる。
【0076】一方、高速走行時は、同図(B)に示すよ
うに、パルス間隔検知回路19の出力が「H」を保持し
つづけるので、同図(C)に示すように、一定時間経過
後判定回路20の出力も「H」となる。よって、高速走
行であることがわかる。このようにして判定回路20の
出力「L/H」により低速走行か高速走行かの弁別を行
うことができる。
【0077】なお、図4の後半部分に示したように、パ
ルス間隔検知回路19の出力が瞬間的に「L」に落ち、
その後すぐに「H」に復帰するような場合には、判定回
路20の出力は、パルス間隔検知回路19が「L」に切
り替わったのに追従して「L」となる。そして、パルス
間隔検知回路19がすぐに「H」に切り替わったとして
も、一定時間(本例では1秒)遅れて判定回路20の出
力は「H」に戻る。つまり、この判定出力をそのまま解
釈すると、1秒間だけ低速走行を行ったことになるが、
この走行状態検知装置の出力に基づいて制御されるアプ
リケーションが例えば低速走行時に電源をオフにしたり
する場合には、1秒間だけオフになり、その後電源が再
投入されることになる。また、速度に応じて感度を切り
替えるようなアプリケーションに適用する場合には、1
秒間の間に感度を2回切り替えることになる。
【0078】したがって、より正確な判断を行うために
は、その判定回路20の出力を本装置の制御部(CP
U)12等に与え、「L」と「H」の発生状況(継続時
間や発生タイミング等)から総合的にさらに詳細な判定
を行うと、より正確に走行状態を弁別できる。
【0079】つまり、前記パルスを検出するための一定
時間を計測するタイマをさらに設け、そのタイマで計測
される一定時間(サンプリングタイム)内に前記パルス
間隔検知回路から出力されるパルスの発生状態に基づい
て、各種判断を行える。一例を示すと、一定値以上のパ
ルスの発生間隔がない場合に検出基準速度以上で高速走
行していると判定し、一定値以上のパルスの発生間隔が
ある場合に検出基準速度以下の低速走行していると判定
するようにすることができる。
【0080】また、前記一定時間中に発生するパルスの
数が基準値よりも少ない場合に検出基準速度以上で高速
走行していると判定し、パルスの数が基準値よりも多い
場合に検出基準速度以下で低速走行していると判定する
ようにしてもよい。そして、係る判定処理は、図3に示
す判定回路(積分回路)とは別の回路・CPUで実施し
てもよく、或いは、回路を工夫して一体にしてもよい。
そして、いずれの場合にも、発生間隔やパルス数に基づ
いて行う判断処理部分も含んで本発明の判定手段を構成
することになる。
【0081】さらにまた、図3に示す判定回路の別の構
成として、例えば、一定時間中に発生するパルスのパル
ス幅の総和が、基準値よりも大きい場合に検出基準速度
以上で高速走行していると判定し、前記パルス幅の総和
が基準値よりも小さい場合に検出基準速度以下で低速走
行していと判定するようになっていてもよい。
【0082】この機能を達成するための具体的な回路構
成としては、図5に示すように、通常の抵抗Rとコンデ
ンサC及びコンパレータを用いた積分器に加え、入力側
にダイオードDを直列接続し、コンデンサを短絡するた
めのスイッチSも設けて構成することができる。
【0083】これにより、パルス間隔検知回路19の出
力が「H」の場合には、コンデンサCに充電され、出力
が「L」の場合には、ダイオードDにより逆流が防止さ
れるので、コンデンサCに充電された電荷量はほぼ維持
する。したがって、コンデンサCには、パルスがオンに
なっている時のみ充電されるため、コンデンサCの端子
間電圧は、パルス幅の総和に相当する。さらに、図外の
タイマにより計測され一定時間が経過すると、スイッチ
Sが閉じてコンデンサCに充電された電荷が瞬時に放電
される。つまり、パルス幅の積算値がクリアされ次の判
定に移る。
【0084】よって、スイッチが開いている間に、パル
ス間隔検知回路19の出力が「H」となっている時間が
一定の基準値以上の場合には、判定出力が「H」とな
り、高速判定と判別できる。一方、パルス間隔検知回路
19の出力に「L」が一定以上あると、コンデンサCに
十分電荷が蓄えられず、判定出力は「L」となり、低速
走行と判別できる。
【0085】さらにまた、判定回路20の別の構成とし
ては、前記一定時間中に発生するパルスがオンの総時間
と、パルスがオフの総時間との比率(一種の総デューテ
ィ比)が基準値よりも大きい場合に検出基準速度以上の
高速走行をしていると判定し、前記比率が基準値よりも
小さい場合に検出基準速度以下の低速走行をしていると
判定するようにしてもよい。
【0086】そして、係る機能を実現するための回路と
しては、図6に示すようにダイオードD1と低抵抗R1
を直列接続し、さらにその直列回路に高抵抗R2を並列
接続した直並列回路を介してコンデンサCに対して充放
電可能としているとともに、このコンデンサCの端子電
圧が一定以上になると判定回路20の出力が「H」に判
定するようなっている。
【0087】つまり、パルス間隔検知回路19の出力が
「H」の時は、低抵抗R1を介してコンデンサCに充電
され、パルス間隔検知回路19の出力が「L」の時はダ
イオードD1は逆方向になるので、高抵抗R2を介して
コンデンサCに充填された電荷は徐々に放電される。
【0088】したがって、各抵抗R1,R2等の大きさ
にもよるが、パルス間隔検知回路19の出力が「H」の
総時間の方が長いと、コンデンサCに充電される量が、
放電される量よりも大きくなるので、判定回路の出力は
「H」となり、高速走行していると判定できる。
【0089】上記して各変形例のように構成すると、高
速走行中に何らかの原因により一瞬パルス間隔検知回路
19の出力が「L」に落ちたとしても、判定回路の出力
は、「H」のまま保持されるため、より正確な判断がで
きる。
【0090】また、アプリケーション側で、「H」から
「L」に切り替わっても、一定時間電源をオンの状態を
保持したり、感度の切り替えを行わないようにし、係る
時間経過しても「L」のままの時に始めて電源をオフに
したり感度を切り替えるようにすることにより対応して
もよい。
【0091】さらにまた、図示は省略するが、図3の回
路からパルス間隔検知回路19を取り除き、コンパレー
タ18の出力を判定回路20に直接入力するようにし、
判定回路20では、一定時間以内に受信したパルス数を
計数し、そのパルス数が一定以上の場合には、高速走行
と判定するようにしても良い。つまり、速度が増すにつ
れて振動の周波数が高くなるので、一定時間内に発生す
るパルス数も多くなるからである。
【0092】図7は、本発明に係るマイクロ波検出器の
第2の実施の形態を示している。本実施の形態では、上
記した第1の実施の形態と相違し、感度の切替えを検出
回路7′内の受信電界強度検出用コンパレータ7′aの
基準電圧を切り替えることにより行うようにしている。
つまり、検出回路7′は、よく知られているように、中
間フィルタIFや検波回路などを備え、その検波回路で
検波した受信電界強度をコンパレータ7′aに与え、基
準電圧以上か否かを判断し、基準電圧以上の場合には、
目的とするマイクロ波が受信信号に含まれていると判定
するようになっている。
【0093】したがって、基準電圧が高くなるほど受信
電界強度が高くないと目的とするマイクロ波があると判
定されにくくなるので、係る基準電圧を切り替えること
により、感度を調整するようにしている。なお、図中符
号7′bの回路と7′aのコンパレータとが、図1に示
す検出回路7内に内蔵されている。
【0094】そして、基準電圧を切り替えるために基準
電圧調整部22を設け、制御部12からの制御信号に基
づいて基準電圧調整部22が切替え動作を行い、所望の
感度になるための基準電圧を設定するようになってい
る。
【0095】そして、この基準電圧調整部22の内部構
成は、電源電圧Vccに接続された抵抗R4に対し、抵
抗値の異なる3つの抵抗R5〜R7(R5>R6>R
7)をそれぞれ直列に接続される。さらに、それら3つ
の抵抗R5〜R7は切替スイッチSを介して択一的に選
択され、選択された抵抗がアースに落ちるようになって
いる。これにより、抵抗R4と切替スイッチSにより選
択された抵抗とにより電源電圧Vccを分圧して基準電
圧を形成するようになっている。そして、切替スイッチ
Sは、制御部12からの制御信号に基づき、低感度の場
合には、最も抵抗値の大きい抵抗R5を選択し、高感度
の場合には、次に抵抗値の大きい抵抗R6を選択し、超
高感度の場合には、最も抵抗値の小さい抵抗R7を選択
するようになっている。
【0096】なお、その他の構成並びに作用効果は、詳
記した第1の実施の形態と同様であるため、同一符号を
付し、その詳細な説明を省略する。
【0097】なおまた、上記した各実施の形態及びその
変形例では、走行状態検出装置10として、振動センサ
のセンサ出力に基づいて速度を判定するものを用いた例
について説明したが、本発明はこれに限ることはなく、
車両側から速度情報に関する信号をもらわず、後付けで
設置されるセンサで速度を推定するものであれば何でも
良い。一例を示すと、例えば、CCDや複数の光電セン
サ等により自動車に備え付けられたスピードメータの針
のおおよその存在位置を検出し、そこから低速走行をし
ているか高速走行をしているかを判定するものなど各種
の方法をとることができる。
【0098】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るマイクロ波
検出器では、低速走行か高速走行かにより感度を低感度
と高感度に切替えるようにし、しかも、高速走行の場合
には、その状態が一定時間継続している場合には、さら
に感度を上げて超高感度にするようにしたため、走行状
態や走行場所に応じた感度に設定することができ、目的
外のマイクロ波を誤検出するおそれを可及的に抑制する
とともに、一定の速度以上で走行している時には、確実
に目的のマイクロ波を検出することができるようにな
る。しかも、高速道路などの非常に高速度で走行してい
る場合には、超高感度で検出することにより、より速く
目的のマイクロ波を検出することができる。
【0099】しかも、後付けのセンサの出力は比較的ラ
フな2つの走行速度状態の弁別をするものを用いて、市
街地内を停止・低速度で走行しているのと、比較的高速
度で走行しているのと、高速道路のように非常に高速に
走行しているという3つの状態を精度良く弁別できる。
よって、センサ及びそれに基づく信号処理回路等も簡易
なものとすることができ、小型化を図れる。しかも、車
両側から直接信号を得る必要がないので、独立した装置
として構成でき持ち運びが可能でかつ携帯性に富んだ装
置として実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマイクロ波検出器の第1の実施の
形態を示すブロック図である。
【図2】制御部の機能(感度切替方法の一実施の形態の
要部)を示すフローチャートである。
【図3】走行状態検出装置の一例を示す図である。
【図4】その作用を説明する図である。
【図5】判定回路の別の構成を示す図である。
【図6】判定回路のさらに別の構成を示す図である。
【図7】本発明に係るマイクロ波検出器の第2の実施の
形態を示すブロック図である。
【符号の説明】
6 減衰量調整部(感度調整部) 10 走行状態検出装置 11 タイマ(計時手段) 12 制御部 15 振動センサ 22 基準電圧調整部(感度調整手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−40166(JP,A) 特開 平6−194372(JP,A) 特開 平7−280827(JP,A) 特開 平8−21850(JP,A) 特開 平6−59031(JP,A) 特開 平7−98376(JP,A) 特開 平7−129900(JP,A) 特開 平8−86861(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01S 13/60 G01S 7/34 G01S 7/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 目的のマイクロ波を検出し、警報出力可
    能な後付けタイプのマイクロ波検出器であって、 前記目的のマイクロ波を検出する際の感度を調整する感
    度調整手段と、 振動センサと、その振動センサの出力信号から生成され
    る振動波形の振幅と発生間隔に基づいて車両が高速走行
    しているか低速走行しているかを検出する信号処理回路
    とを有する走行状態検出装置と、 前記低速走行から前記高速走行に切替わってからの経過
    時間を計測する計時手段と、 前記走行状態検出装置からの出力信号と、前記計時手段
    の出力信号に基づいて前記感度を決定するとともに、前
    記感度調整手段に対して感度切替指令を出力する制御手
    段とを備え、 前記制御手段における感度決定が、下記〜のように
    行うことを特徴とするマイクロ波検出器。低速走行の
    場合には前記感度を低感度と決定する低速走行から高
    速走行に切替わった際には前記感度を高感度と決定する
    高速走行に切り替わってからその高速走行の状態が一
    定時間継続した際には前記感度を超高感度と決定する
  2. 【請求項2】 前記制御手段が、上記〜に加え、さ
    らに下記の判断基準を備えたことを特徴とする請求項
    1に記載のマイクロ波検出器。高速走行から低速走行
    に切り替わった際には、前記感度を低感度に決定する
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