JP3051261U - スーツケース等鞄の取手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 芯部材を包む被覆部材の縫着箇所が突出する
のを回避して、手で握ったときに手のひらが痛くなるこ
とのないスーツケース等鞄の取手を提供する。 【解決手段】 上部芯部材１の下側に、幅が上部芯部材
１よりも広くてその幅方向の両端部が上部芯部材１の側
面より外側へ突出する中間部芯部材２を重ね合わせて、
それら上部芯部材１と中間部芯部材２を一緒に上部被覆
部材６で包むと共に、上記のように上部芯部材１の側面
より外側へ突出した中間部芯部材２の幅方向の両端箇所
を上部被覆部材６と共に縫着し、又、中間部芯部材２と
幅が略同一の下部芯部材３を下部被覆部材７で包んで、
その下部芯部材３の上面側に中間部芯部材２の底面側を
接着したことを特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、スーツケース等鞄の取手に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、芯部材を皮革等の被覆部材で包んだ構造の鞄の取手が存在する。このよ うな構造の取手は、その被覆部材の継ぎ目を縫着により接合することが多いが、 その縫着箇所が突起状になって、手で握ったときに手のひらが痛くなるという問 題があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

そこで本考案は、芯部材を包む被覆部材の縫着箇所が突出するのを回避して、 手で握ったときに手のひらが痛くなることのないスーツケース等鞄の取手の提供 を課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のスーツケース等鞄の取手は、上記の課題を解決するために案出したも のであって、底面が平らで上面が円弧状の曲面を呈する断面が略半円形の上部芯 部材１の下側に、幅が上部芯部材１よりも広くてその幅方向の両端部が上部芯部 材１の側面より外側へ突出する平板状の中間部芯部材２を重ね合わせて、それら 上部芯部材１と中間部芯部材２を一緒に上部被覆部材６で包むと共に、上記のよ うに上部芯部材１の側面より外側へ突出した中間部芯部材２の幅方向の両端箇所 を上部被覆部材６と共に縫着し、又、上面が平らで底面が円弧状の曲面を呈し且 つ上記の中間部芯部材２と幅が略同一の下部芯部材３を下部被覆部材７で包んで 、その下部芯部材３の上面側に中間部芯部材２の底面側を接着したことを特徴と する、という構成を具えるものである。

【０００５】

【実施例】 以下、図示した本考案の実施例について説明する。この取手は、図１に示すよ うに、上面における幅方向の両端箇所に縫い目１１が存在し、又、図２に示すよ うに、長手方向の両端に鞄本体へ繋ぐ連結金具を挿通する取付リング１２を設け ている。

【０００６】 取手は、図４に示すように、底面が平らで上面が円弧状の曲面を呈する断面が 略半円形の上部芯部材１と、幅が上部芯部材１より広い平板状の中間部芯部材２ と、上面が平らで下面が円弧状の曲面を呈し且つ上記の中間部芯部材２と幅が略 同一の下部芯部材３と、上部芯部材１と中間部芯部材２の間に介在させる接着シ ート４と、中間部芯部材２の底面に接触させる底シート５と、上記の上部芯部材 １、接着シート４、中間部芯部材２及び底シート５を積層してその全体を包む皮 革製の上部被覆部材６と、下部芯部材３だけを包む同じく皮革製の下部被覆部材 ７とを用いて構成されている。

【０００７】 そして、上記のように、上部芯部材１と中間部芯部材２は接着シート４を介し て積層されるが、図３に示すように、中間部芯部材２の幅方向の両端部を上部芯 部材１の側面より外側へ突出させている。そして、上部芯部材１、接着シート４ 、中間部芯部材２及び底シート５を一体的に接着して（符号８が接着剤層を示し ている）積層すると共に、その全体の外周部に上部被覆部材６を被せて接着して から、上記の中間部芯部材２と底シート５の幅方向の両端部、すなわち、上部芯 部材１の側面より外側へ突出した鍔部９を上部被覆部材６と共に一体的に縫着し ている。符号１０がその縫着した糸を示し、その縫着した跡が図１の縫い目１１ となって現れる。また、下部芯部材３の外周部にも下部被覆部材７を被せて接着 している。そして、上記の上部芯部材１、接着シート４、中間部芯部材２及び底 シート５を包んだ上部被覆部材６の底面と、下部芯部材３を包んだ下部被覆部材 ７の上面とを接着して取手が形成されている。

【０００８】

【考案の効果】

本考案のスーツケース等鞄の取手は上記の通りであり、中間部芯部材２の幅方 向の両端部と上部被覆部材６とを縫着しても、中間部芯部材２と幅が略同一の下 部芯部材３を下部被覆部材７で包んで、それを中間部芯部材２の下側に接着する ので、中間部芯部材２の両端部、すなわち、上部被覆部材６と縫着した箇所の下 側が下部芯部材３によって覆われるので、中間部芯部材２と上部被覆部材６の縫 着箇所のみが外側へ突出するのを回避することができる。したがって、手で握っ ても手のひらが痛くならず、手に優しいという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】平面図である。

【図２】側面図である。

【図３】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図４】構成部材の分解断面図である。

【符号の説明】

１ 上部芯部材 ２ 中間部芯部材 ３ 下部芯部材 ４ 接着シート ５ 底シート ６ 上部被覆部材 ７ 下部被覆部材 ８ 接着剤層 ９ 鍔部 １０ 糸 １１ 縫い目 １２ 取付リング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 底面が平らで上面が円弧状の曲面を呈す
   る断面が略半円形の上部芯部材１の下側に、幅が上部芯
   部材１よりも広くてその幅方向の両端部が上部芯部材１
   の側面より外側へ突出する平板状の中間部芯部材２を重
   ね合わせて、それら上部芯部材１と中間部芯部材２を一
   緒に上部被覆部材６で包むと共に、上記のように上部芯
   部材１の側面より外側へ突出した中間部芯部材２の幅方
   向の両端箇所を上部被覆部材６と共に縫着し、又、上面
   が平らで底面が円弧状の曲面を呈し且つ上記の中間部芯
   部材２と幅が略同一の下部芯部材３を下部被覆部材７で
   包んで、その下部芯部材３の上面側に中間部芯部材２の
   底面側を接着したことを特徴とするスーツケース等鞄の
   取手。