JP3051065B2 - フタロシアニン化合物を含んでなるカラーフィルター - Google Patents

フタロシアニン化合物を含んでなるカラーフィルター

Info

Publication number
JP3051065B2
JP3051065B2 JP27100696A JP27100696A JP3051065B2 JP 3051065 B2 JP3051065 B2 JP 3051065B2 JP 27100696 A JP27100696 A JP 27100696A JP 27100696 A JP27100696 A JP 27100696A JP 3051065 B2 JP3051065 B2 JP 3051065B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
resin
color filter
phthalocyanine compound
phthalocyanine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP27100696A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH09171108A (ja
Inventor
稔 青木
清司 増田
修 海江田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP27100696A priority Critical patent/JP3051065B2/ja
Priority to KR1019970013878A priority patent/KR100256392B1/ko
Priority to US08/834,441 priority patent/US5968688A/en
Priority to TW086104945A priority patent/TW457383B/zh
Priority to ES97302638T priority patent/ES2218641T3/es
Priority to EP97302638A priority patent/EP0833203B1/en
Priority to DE69729521T priority patent/DE69729521T2/de
Publication of JPH09171108A publication Critical patent/JPH09171108A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3051065B2 publication Critical patent/JP3051065B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Filters (AREA)
  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フタロシアニン化
合物を含んでなるカラーフィルターに関するものであ
る。
【0002】本発明に使用するフタロシアニン化合物は
400〜700nmの可視光領域に吸収を有し、樹脂に
対する溶解性に優れており、またこれらのフタロシアニ
ン化合物は、耐光性あるいは耐熱性にも優れているの
で、光エレクトロニクス情報分野における可視領域に吸
収を持つ表示材料として、例えば、撮像管に用いる色分
解フィルター、液晶表示用カラーフィルター、光学用カ
ラーフィルター、プラズマディスプレイ表示用カラーフ
ィルター等に用いる際に優れた効果を発揮する。本発明
は青色用および緑色用の液晶表示用カラーフィルターに
用いることができる。特に緑色用として用いる際に非常
に優れた効果を発揮するものである。
【0003】
【従来の技術】近年、液晶ディスプレイデバイス(LC
D)は、フルカラー、低価格化を軸にパソコン、ワープ
ロに加え、カーナビゲーションや携帯電話の表示装置用
などに利用が急速に広がり、市場は年々拡大を続けてい
る。このディスプレイのフルカラー化に不可欠なのがカ
ラーフィルターである。
【0004】カラーフィルターは、通常、ガラス、プラ
スチック、撮像素子、薄膜トランジスター等の基板の上
に複数色に着色された薄膜による微細な着色画素を順次
繰り返し形成し、さらに必要によりその上に保護膜を設
けた構成になっている。そして、その着色画素の形成法
としては、きまざまな方法が提案されている。
【0005】カラーフィルターの構成成分である色素
は、大きく分けて顔料系と染料系とに分けられる。顔料
系の製造方法としては、例えば、アクリル系樹脂、ポリ
イミド樹脂やポバール系樹脂に顔料を分散させた着色層
を用いる顔料分散法、エポキシ系樹脂に顔料を分散させ
たインクを用いる印刷法、アクリル系樹脂やエポキシ系
樹脂に顔料を分散させた着色層を用いる電着法が実用化
されている。この他に、新規な方法として顔料を分散し
たレジスト樹脂を塗布した三色のフィルムをそれぞれガ
ラス基板に張り付けて、剥離するとカラーフィルターが
形成されるという転写法や、顔料分散シリカのゾルを使
ってゾル−ゲル法によりポリシランフィルムを選択的に
着色する方法等も提案されている。しかしながら、いず
れの方法においても顔料の樹脂に対する分散性が十分で
ないため、カラーフィルターにしたときの透過率が不十
分であったり、コントラストが悪いといった点が問題と
なっている。
【0006】一方、染料系では、ゼラチン等の可染性樹
脂を用いて染色する染色法が実用化されており、色彩の
点では前記顔料系に比べて優れているが、耐熱性、耐久
性および耐薬品性が悪いといった点が問題となってい
る。したがって、従来の染料系の色彩を保持してかつ耐
久性の高い材料が求められている。
【0007】耐久性が高く、溶剤に対して可溶性のある
色素としては、置換基をもつフタロシアニン化合物が知
られている。可溶性のフタロシアニン化合物をカラーフ
ィルターに用いた例としては、特開平1−23340
1、特開平5−295283号公報などが知られてい
る。
【0008】しかしながら、前記フタロシアニン化合物
で特開平1−233401号公報記載のβ位に置換基を
有するフタロシアニン化合物は耐久性は優れているが、
透過特性が十分でなかった。
【0009】それらの欠点が比較的解決されたものとし
て特開平5−295283号には、α位にヘテロ原子を
有する置換基で置換されたフタロシアニン化合物が提案
されている。しかしながら、この化合物は緑色カラーフ
ィルター用色素用として提案されたものであるにもかか
わらず、緑色カラーフィルター用色素に適した透過特性
を得るために、イエロー色素を色素全体の50%前後と
いう大量に混合させる必要があり、透過特性の点で問題
を有している。また、このようなフタロシアニン化合物
も必ずしもすべての特性を満足すべきものでなく、よっ
て更なる良好な特性が望まれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、前述のような従来の欠点を改良することを目的
とするものであり、樹脂に対する溶解性が優れたフタロ
シアニン化合物を含んでなるカラーフィルターを提供す
ることにある。
【0011】本発明の他の目的は、400〜700nm
の可視光領域に吸収を有し樹脂に対する溶解性に優れて
おり、また耐光性あるいは耐熱性にも優れたフタロシア
ニン化合物を含んでなるカラーフィルターを提供するこ
とにある。
【0012】本発明のさらに他の目的は、耐光性および
耐熱性に優れ、かつ濁りがなく透明感があり、かつ色調
の点でも優れたカラーフィルター、特に液晶表示用の青
色あるいは緑色用カラーフィルター、中でも緑色用カラ
ーフィルターを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記諸目的は、下記
(1)〜(5)により達成される。
【0014】(1)フタロシアニン骨格のベンゼン核の
16個の置換可能な位置のうちの1〜8個がオルソ位の
一方または双方に置換基を有するフェノキシ基で置換さ
れているフタロシアニン化合物を含んでなるカラーフィ
ルター。
【0015】(2)フェノキシ基のオルソ位の置換基に
含まれる原子のうちで水素原子を除いた原子の原子半径
の総計が3.0オングストローム以上である前記(1)
に記載のカラーフィルター。
【0016】(3) 一般式(1)
【0017】
【化3】
【0018】{ただし、式(1)中、Xは水素原子およ
びハロゲン原子から選ばれる少なくとも1種の原子を表
わし、Yは一般式(2)
【0019】
【化4】
【0020】(式中、Rl 、R2 、R3 、R4 およびR
5 は各々独立に炭素原子数1〜20個の直鎖、分岐鎖ま
たは環状のアルキル基または置換してもよいアリール基
を表し、R6 は置換してもよいアリール基を表し、Aは
CH基または窒素原子を表わし、Bは酸素原子、硫黄原
子、CH2 基、NH基または炭素原子数1〜4個のアル
キルアミノ基を表わし、f、g、hおよびjは1〜5の
整数であり、iおよびkは0〜6の整数であり、lおよ
びmは各々独立に1〜4の整数である)から選ばれる少
なくとも1種の置換基を表し、Wはハロゲン原子および
/またはZから選ばれる少なくとも1種の置換基を表
し、またeは0〜4の整数である。〕で表されるオルソ
位に置換基を有するフェノキシ基を表し、a〜dは0〜
4の整数でありかつa〜dの総和は1〜8の整数であ
り、かつMは金属、酸化金属、ハロゲン化金属を表
す。}で示されるフタロシアニン化合物を含んでなる前
記(1)または(2)に記載のカラーフィルター。
【0021】(4)フタロシアニン化合物および樹脂を
含んでなる前記(1)〜(3)のいずれかに記載のカラ
ーフィルター。
【0022】(5)樹脂が感光性樹脂である前記(4)
に記載のカラーフィルター。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明によるカラーフィルター
は、フタロシアニン骨格のベンゼン核の16個の置換可
能な位置のうちの1〜8個がオルソ位の一方または双方
に置換基を有するフェノキシ基で置換されているフタロ
シアニン化合物を含んでなるものである。
【0024】ここでいう置換基とは水素原子以外の全て
の非金属の原子団を表し、非金属の原子団としては、ハ
ロゲン原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シ
アノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アミノ基(置換アミ
ノ基を含む)、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシ
ルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、スルファモイ
ルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコ
キシカルボニルアミノ基、スルホニルアミノ基、カルバ
モイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキ
シカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオ
キシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリ
ールオキシカルボニル基、イミド基、ヘテロ環チオ基、
スルフィニル基、ホスホリル基、アシル基等を表す。
【0025】本発明のフタロシアニン化合物は、そのフ
ェノキシ基のオルソ位に置換基を有するものであるが、
その置換基に含まれる原子のうちで水素原子を除いた原
子の原子半径の総計が3.0オングストローム以上であ
ることが好ましい。{ここで主な原子の原子半径は以下
の数字を用いた(単位=オングストローム)。炭素=
0.77、酸素=0.74、窒素=0.74、フッ素=
0.72、塩素=0.99、臭素=1.14、ケイ素=
1.17、リン=1.10、硫黄=1.04}。3.0
オングストローム以上であることによって樹脂に対する
溶解性および吸収波長にさらによい効果を及ぼす。かく
して、本発明の好ましいカラーフィルターとして、フェ
ノキシ基のオルソ位の置換基に含まれる原子のうちで水
素原子を除いた原子の原子半径の総計が3.0オングス
トローム以上であるフタロシアニン化合物を含んでなる
カラーフィルターが提供される。
【0026】本発明では、前記一般式(1)で示される
フタロシアニン化合物を含有してなるカラーフィルター
が好ましい。
【0027】前記Zの定義における置換してもよいアリ
ール基に、場合によっては存在する置換基は、例えば低
級アルキル基(C1 〜C4 )、低級アルコキシ基(C1
〜C4 )、ハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、アルキ
ル(C1 〜C4 )アミノ基、アルコキシカルボニル基
(C1 〜C4 )等である。
【0028】これら前記一般式(1)で示される化合物
はフタロシアニン骨格に1〜8個のフェノキシ基を導入
したものであるが、そのフェノキシ基のオルソ位に崇高
い置換基Zを導入することによって耐光性を維持しなが
ら樹脂に耐する溶解性、吸収波長の制御において優れた
特性が得られ、よってかくなるフタロシアニン化合物を
含んでなるカラーフィルターは耐光性、吸収波長の制御
に優れた効果が発揮できることを本発明者らは見いだし
た。
【0029】本発明では、フタロシアニン化合物の16
個のベンゼン核の結合位に1〜8個のフェノキシ基が置
換されるが、残位(一般式(1)におけるX)はハロゲ
ン原子あるいは水素原子が置換されている。
【0030】その際の残位Xは好ましくはフッ素原子お
よび水素原子であり、特に好ましくは、フッ素原子であ
る。フッ素原子を用いることによって溶解性にさらに良
い効果を及ぼす。かくして本発明の好ましいカラーフィ
ルターとして、一般式(1)においてXがフッ素原子で
あるフタロシアニン化合物を含んでなるカラーフィルタ
ーが提供される。
【0031】本発明に用いるフタロシアニン化合物中の
フタロシアニン骨格に置換されたフェノキシ基は、オル
ソ位に嵩高い置換基Zを有するものであるが、この他に
別の置換基Wを有していてもよい。Wを有している場合
には、Wはフェノキシ基に対して1〜4個の置換が可能
であるが、そのうち少なくとも1個はフェノキシ基のオ
ルソ位に位置する、すなわちフェノキシ基に対して置換
基ZおよびWが2,6位に位置することが好ましい。フ
ェノキシ基の2,6位に置換基を有することによって樹
脂に対する溶解性および吸収波長にさらに良い効果を及
ぼす。かくして、本発明の好ましいカラーフィルターと
して、一般式(2)においてWのうち1個はフェノキシ
基のオルソ位に位置しているフタロシアニン化合物を含
んでなるカラーフィルターが提供される。
【0032】本発明では、一般式(1)においてフタロ
シアニン骨格に置換されるフェノキシ基の数が3〜5個
であることが好ましい。さらに、該フェノキシ基が一般
式(3)
【0033】
【化5】
【0034】に示すフタロシアニンの構造式において、
2、3、6、7、10、11、14および15のいずれ
かの位置に含まれていることが好ましい。2、3、6、
7、10、11、14および15のいずれかの位置にフ
ェノキシ基が全部で3〜5個含まれていることによって
カラーフィルター用色素用としての吸収波長の適合性に
さらに良い効果を及ぼす。かくして本発明の好ましいカ
ラーフィルターとして一般式(3)に示すフタロシアニ
ンの構造式において、2、3、6、7、10、11、1
4および15のいずれかの位置にフェノキシ基が全部で
3〜5個含まれているフタロシアニン化合物を含んでな
るカラーフィルターが提供される。
【0035】本発明のフタロシアニン骨格に置換された
フェノキシ基は、オルソ位に嵩高い置換基を導入したも
ので、上記一般式(2)におけるZで表される(1)〜
(7)群の置換基を用いるのが好ましい。フェノキシ基
には、さらに置換基Wの置換が可能である。WはZから
選ばれる少なくとも一つの置換基またはハロゲン原子で
あり、好ましくはZから選ばれる少なくとも一つの置換
基である。さらに、置換基Wのうち1個がフェノキシ基
のオルソ位、すなわち置換基ZとWがフェノキシ基の2
位と6位に置換されているのが好ましい。また、その際
にフェノキシ基の2位と6位に置換された置換基の水素
を除く原子数の両位の総計が7個以上あるのが好まし
い。
【0036】これらフェノキシ基の2位あるいは6位も
しくは両位に置換される置換基として、具体的には、例
えば、つぎのものがある。
【0037】(1)群:メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、シクロプロピル、ブチル、イソブチル、s
ec−ブチル、tert−ブチル、直鎖あるいは分岐し
たペンチル、直鎖あるいは分岐したヘキシル、シクロヘ
キシル、直鎖あるいは分岐したヘプチル、直鎖あるいは
分岐したオクチル、直鎖あるいは分岐したノニル、直鎖
あるいは分岐したデシル、直鎖あるいは分岐したウンデ
シル、直鎖あるいは分岐したドデシル、フェニル、o−
メチルフェニル、m−メチルフェニル、p−メチルフェ
ニル、o−エチルフェニル、m−エチルフェニル、p−
エチルフェニル、o−プロピルフェニル、m−プロピル
フェニル、p−プロピルフェニル、o−イソプロピルフ
ェニル、m−イソプロピルフェニル、p−イソプロピル
フェニル、o−ブチルフェニル、m−ブチルフェニル、
p−ブチルフェニル、o−tert−ブチルフェニル、
m−tert−ブチルフェニル、p−tert−ブチル
フェニル、o−メトキシフェニル、m−メトキシフェニ
ル、p−メトキシフェニル、o−エトキシフェニル、m
−エトキシフェニル、p−エトキシフェニル、o−プロ
ポキシフェニル、m−プロポキシフェニル、p−プロポ
キシフェニル、o−イソプロポキシフェニル、m−イソ
プロポキシフェニル、p−イソプロポキシフェニル、o
−ブトキシフェニル、m−ブトキシフェニル、p−ブト
キシフェニル、2,6−ジメチルフェニル、2,6ジエ
チルフェニル、2,6−ジプロピルフェニル、2,6−
ジイソプロピルフェニル、2,6−ジブチルフェニル、
2,6−ジtert−ブチルフェニル、2,6−ジメト
キシフェニル、2,6−ジエトキシフェニル、2,6−
ジプロポキシフェニル、2,6−ジイソプロポキシフェ
ニル、2,6−ジブトキシフェニル、2−フルオロフェ
ニル、2−クロロフェニル、2−ブロモフェニル、2−
ヨードフェニル、3−フルオロフェニル、3−クロロフ
ェニル、3−ブロモフェニル、3−ヨードフェニル、4
−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、4−ブロモ
フェニル、4−ヨードフェニル、2,3−ジフルオロフ
ェニル、2,3−ジクロロフェニル、2,4−ジフルオ
ロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、2,4−ジブ
ロモフェニル、2,5−ジフルオロフェニル、2,5−
ジクロロフェニル、2,6−ジフルオロフェニル、2,
6−ジクロロフェニル、2,6−ジブロモフェニル、
3,4−ジフルオロフェニル、3,4−ジクロロフェニ
ル、3,5−ジフルオロフェニル、3,5−ジクロロフ
ェニル、2,3,4−トリフルオロフェニル、2,3,
4−トリクロロフェニル、2,3,5−トリフルオロフ
ェニル、2,3,5−トリクロロフェニル、2,3,6
−トリフルオロフェニル、2,3,6−トリクロロフェ
ニル、2,4,6−トリフルオロフェニル、2,4,6
−トリクロロフェニル、2,4,6−トリブロモフェニ
ル、2,4,6−トリヨードフェニル、2,3,5,6
−テトラフルオロフェニル、ペンタフルオロフェニル、
ペンタクロロフェニル。
【0038】(2)群:メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカ
ルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニ
ル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシ
カルボニル、直鎖あるいは分岐したペンチルオキシカル
ボニル、直鎖あるいは分岐したヘキシルオキシカルボニ
ル、シクロヘキシルオキシカルボニル、直鎖あるいは分
岐したヘプチルオキシカルボニル、直鎖あるいは分岐し
たオクチルオキシカルボニル、直鎖あるいは分岐したノ
ニルオキシカルボニル、直鎖あるいは分岐したデシルオ
キシカルボニル、直鎖あるいは分岐したウンデシルオキ
シカルボニル、直鎖あるいは分岐したドデシルオキシカ
ルボニル、シクロヘキサンメトキシカルボニル、シクロ
ヘキサンエトキシカルボニル、3−シクロヘキシル−1
−プロポキシカルボニル、tert−ブチルシクロヘキ
シルオキシカルボニル、フェノキシカルボニル、4−メ
チルフェノキシカルボニル、4−クロロフェノキシカル
ボニル、4−シクロヘキシルフェノキシカルボニル、4
−フェニルフェノキシカルボニル、2−フルオロフェノ
キシカルボニル、4−エトキシフェノキシカルボニル。
【0039】(3)群:メトキシエトキシカルボニル、
エトキシエトキシカルボニル、3′,6′−オキサヘプ
チルオキシカルボニル、3′,6′−オキサオクチルオ
キシカルボニル、3′,6′,9′−オキサデシルオキ
シカルボニル、3′,6′,9′,12′−オキサトリ
デシルオキシカルボニル。
【0040】(4)群:メトキシプロピルオキシカルボ
ニル、エトキシプロピルオキシカルボニル、4′,8′
−オキサノニルオキシカルボニル、4′,8′−オキサ
デシルオキシカルボニル、4′,8′,12′−オキサ
トリデシルオキシカルボニル。 (5)群:メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、
tert−ブトキシ、直鎖あるいは分岐したペンチルオ
キシ、直鎖あるいは分岐したヘキシルオキシ、シクロヘ
キシルオキシ、直鎖あるいは分岐したヘプチルオキシ、
直鎖あるいは分岐したオクチルオキシ、直鎖あるいは分
岐したノニルオキシ、直鎖あるいは分岐したデシルオキ
シ、直鎖あるいは分岐したウンデシルオキシ、直鎖ある
いは分岐したドデシルオキシ、メトキシエトキシ、エト
キシエトキシ、3′,6′−オキサヘプチルオキシ、
3′,6′−オキサオクチルオキシ、3′,6′,9′
−オキサデシルオキシ、3′6′,9′,12′−オキ
サトリデシルオキシ、メトキシプロピルオキシ、エトキ
シプロピルオキシ、4′,8′−オキサノニルオキシ、
4′,8′−オキサデシルオキシ。
【0041】(6)群:ベンジルオキシカルボニル、フ
ェネチルオキシカルボニル、3−フェル−1−プロポキ
シカルボニル、4−フェニル−1−ブトキシカルボニ
ル、5−フェニル−1−ペントキシカルボニル、6−フ
ェニル−l−ヘキシルオキシカルボニル。
【0042】(7)群:2−テトラヒドロキシフランオ
キシカルボニル、4−テトラヒドロピラノオキシカルボ
ニル、2−ピロリジノオキシカルボニル、2−ピペリジ
ノオキシカルボニル、2−テトラヒドロチオフェンオキ
シカルボニル、テトラヒドロフルフリルオキシカルボニ
ル、4−テトラヒドロピラノオキシカルボニル、2−モ
ルフォリノエトキシカルボニル、2−ピロリジノエトキ
シカルボニル、2−ピペラジノエトキシカルボニル。
【0043】なお置換基Wの(1)〜(7)群以外の例
としてハロゲン原子が挙げられるが、具体的には、フッ
素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子であり、
好ましくは塩素原子および臭素原子である。前記フェノ
キシ基に上記の置換基ZおよびWを導入した残りの位置
には、さらに溶解性を向上させたり、吸収波長の制御の
ために新たな置換基を導入しても良い。これらの置換基
としては、ハロゲン原子および/またはアルコキシ基が
置換されていても良い炭素原子数1〜20個、好ましく
は1〜4個の直鎖または分岐鎖のアルコキシからなるア
ルコキシカルボニル、置換されていても良いアリールオ
キシカルボニル基、直鎖または分岐している置換されて
いても良い炭素数1〜12個、好ましくは1〜4個のア
ルキル基、直鎖または分岐している炭素数1〜12個、
好ましくは1〜4個のアルコキシル基、直鎖または分岐
している炭素数1〜20個、好ましくは1〜4個のモノ
アルキルアミノ基、直鎖または分岐している炭素数1〜
20個、好ましくは1〜4個のジアルキルアミノ基、シ
クロヘキシル基、置換されていても良いフェノキシ基、
置換されていても良いアニリノ基またはニトロ基などが
挙げられる。
【0044】本発明では、フェノキシ基の2,6位にか
さ高い置換基を有するものが好ましいが、2,6位の置
換基のうちの一つは上記(2)〜(4)群および(6)
〜(7)群から選ばれた置換基であることが好ましい。
特に、2,6位の置換基のうち一つが上記(2)〜
(4)群および(6)〜(7)群から選ばれた置換基で
あり、もう一つが上記(1)、(3)群から選ばれた置
換基であることが好ましい。このことによって、特に緑
色カラーフィルター用色素用として用いる場合の吸収波
長の適合性から好ましい。
【0045】前記一般式(1)において、Mは金属、酸
化金属あるいはハロゲン化金属である。Mで示されるフ
タロシアニン化合物の中心金属の具体例としては塩化
鉄、鉄、マグネシウム、ニッケル、コバルト、銅、パラ
ジウム、亜鉛、塩化アルミニウム、塩化インジウム、塩
化ゲルマニウム、塩化錫、塩化珪素、チタニル、バナジ
ル等が挙げられる。緑色カラーフィルター用色素用とし
て用いる場合は、吸収波長の適合性から配位子を有して
いる4価の金属、例えば、塩化錫、塩化珪素、チタニ
ル、バナジル等が好ましい。特に好ましくは、塩化錫お
よびバナジルである。また、青色カラーフィルター用色
素用として用いる場合は、吸収波長の適合性から2価の
金属、例えば、鉄、マグネシウム、ニッケル、コバル
ト、銅、パラジウム、亜鉛などが好ましい。特に好まし
くは、コバルト、銅、パラジウムおよび亜鉛である。
【0046】本発明に用いるフタロシアニン化合物は、
具体的には、例えば、次の表1〜17に示される化合物
1〜68が挙げられる。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
【表6】
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】
【表9】
【0056】
【表10】
【0057】
【表11】
【0058】
【表12】
【0059】
【表13】
【0060】
【表14】
【0061】
【表15】
【0062】
【表16】
【0063】
【表17】
【0064】表1〜17に示される化合物の中で、緑色
用カラーフィルター用色素としては1〜44の化合物が
好ましく、青色用カラーフィルター用色素としては45
〜68の化合物が好ましい。
【0065】本発明で用いる含フッ素系のフタロシアニ
ンは、例えば下記のスキームの第一法または第二法のそ
れぞれの第1ステップおよび第2ステップに従って合成
できる。
【0066】なお、本発明者らは下記のスキームの第一
ステップおよび第二ステップの製造方法については、特
願昭61−173710号、特願昭61−288671
号、特願昭63−65806号、特願昭63−2138
30号、特願平1−103554号、特願平2−144
292号、特願平4−23846号、特願平4−262
186号、特願平4−28185号、特願平4−274
125号などに開示しているので同様にして合成でき
る。
【0067】下記式において、Z、W、およびeの意味
は、前記式(1)〜(2)において定義した意味と同じ
である。
【0068】
【化6】
【0069】
【化7】
【0070】
【化8】
【0071】
【化9】
【0072】これらの具体的な製造例を例示化合物(1
8)および(4)について下記に示す。
【0073】例示化合物(18)の製造例 (a)工程 3,4,6−トリフルオロ−5−(2−メチル−6−メ
トキシエトシキカルボニル)フェノキシフタロニトリル
の合成 100mlの四つ口フラスコ中に、テトラフルオロフタ
ロニトル6.32g(31.6mmol)、2,3−ク
レソチン酸メトキシエチル7.30g(34.8mmo
l)、フッ化カリウム(商品名:クロキャットF 森田
化学株式会社製)2.75g(47.4mmol)およ
びアセトニトリル60mlを仕込み、還流条件下4時間
反応させた。反応終了後、不溶分を濾別したのち溶媒を
留去し、1%水酸化ナトリウム水溶液200mlで1
回、さらに200mlの水で2回洗浄することにより目
的物の白色ケーキ15.5gを得た。(収率、テトラフ
ルオロフタロニトリルに対し95.6%)。
【0074】 元素分析(%) C H N F 理論値 58.47 3.36 7.18 14.60 実測値 58.21 3.48 7.52 14.43 (b)工程 例示化合物(18)のフタロシアニンの合成 100mlの四つ口フラスコ中に、3,4,6−トリフ
ルオロ−5−(2−メチル−6−メトキシエトシキカル
ボニル)フェノキシフタロニトリル7.0g(17.9
mmol)、三塩化バナジウム0.85g(5.4mm
ol)およびベンゾニトリル25mlを仕込み、175
℃で4時間反応させた。反応終了後、不溶分を濾別した
のち溶媒を留去し、200mlのメタノールで2回洗浄
することにより目的物の緑色ケーキ4.26gを得た。
(収率、フタロニトリルに対し58.4%)。
【0075】最大吸収波長 エチルセロソルブ中 711.0nm(ε=9.21
×104 ) 溶解度 エチルセロソルブに対し 15重量% 元素分析(%) C H N F 理論値 56.06 3.32 6.88 14.00 実測値 56.31 3.49 6.65 13.78 一方、ハロゲンの導入されていないフタロシアニン化合
物は、一般的によく知られている方法である4−ニトロ
フタロニトリルあるいは3−ニトロフタロニトリルと、
フェノール誘導体とを反応させて4位あるいは3位にフ
ェノール誘導体の置換されたフタロニトリルを得ること
ができるので、得られたフタロニトリルを用いて通常の
フタロシアニンを得る方法によって合成できる。
【0076】例示化合物(4)の製造例 (a)工程 4−(2−メチル−6−{3′,6′−オキサヘプチル
オキシカルボニル}−フェノキシフタロニトリルの合成 100mlの四つ口フラスコ中に、4−ニトロフタロニ
トリル8.66g(50mmol)、2,3−クレソチ
ン酸2−(2−メトキシエトキシ)エチルエステル1
5.3g(60mmol)、ジメチルスルホキシド60
mlおよび1,4−ジオキサン40mlを仕込み、80
℃で6時間反応させた。反応終了後、反応混合物を30
0mlの水中に投入し、析出した固形分をさらに水30
0mlで洗浄した。そして、得られたケーキを乾燥した
のち、クロロホルムを展開溶媒としてカラムクロマトグ
ラフィーで精製することにより目的物の白色固体16.
5g(43.4mmol)を得た。(収率、4−ニトロ
フタロニトリルに対し86.8%)。
【0077】 (b)工程 例示化合物(4)のフタロシアニンの合成 100mlの四つ口フラスコ中に、4−(2−メチル−
6−{3′,6′−オキサヘプチルオキシカルボニル}
−フェノキシフタロニトリル8.00g(21.0mm
ol)、三塩化バナジウム0.99g(6.30mmo
l)およびベンゾニトリル30mlを仕込み、175℃
で6時間反応させた。反応終了後、不溶分を濾別したの
ち溶媒を留去し、200mlのメタノールで2回洗浄す
ることにより目的物の緑色ケーキ6.61g(4.16
mmol)を得た。(収率、フタロニトリルに対し7
9.3%)。
【0078】最大吸収波長 エチルセロソルブ中 710.0nm(ε=1.53
×105 ) 溶解度 エチルセロソルブに対し 8重量% 本発明では、フタロシアニン化合物および樹脂を含んで
なるカラーフィルターが提供されるが、本発明のカラー
フィルターに用いる樹脂としては、公知のものはすべて
挙げられる。例えば、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリオ
レフィン樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリスチレン樹
脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポ
リ酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ア
クリル系樹脂、アイオノマー樹脂、ポリフェニレンスル
フィド樹脂、スチレン共重合樹脂、フッ素樹脂、フェノ
ール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不
飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリ
コーン樹脂、アルキド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレ
タン樹脂、キシレン樹脂等が単独あるいは混合して使用
できる。これらの樹脂の中でも、アクリル系樹脂が好ま
しい。アクリル系樹脂を用いることによってフタロシア
ニン化合物の樹脂に対する溶解性が高まり、その結果、
高濃度でフタロシアニン化合物を含有し、かつ透明性の
高い樹脂組成物を提供することができる。その結果、樹
脂組成物の耐光性および吸収波長の制御にさらに良い効
果を及ぼす。
【0079】アクリル系樹脂としては、それを構成する
モノマー、オリゴマーが以下の化合物からなる樹脂が好
ましい。すなわち、アクリル酸、メタクリル酸、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、
2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−ヒドロキシメチルアクリル
アミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールト
リアクリレート、スチレン、酢酸ビニル、各種アクリル
酸エステル、各種メタクリル酸エステル、アクリロニト
リル、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサアクリレートのカプロラク
トン付加物のヘキサアクリレート、メラミンアクリレー
ト、エポキシアクリレートプレポリマー等である。この
中でも特に(メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル
(メタ)アクリレート、各種アルキル(メタ)アクリレ
ートからなるアクリル樹脂、(メタ)アクリル酸、ヒド
ロキシアルキル(メタ)アクリレート、各種アルキル
(メタ)アクリレート、スチレンからなるアクリル樹
脂、(メタ)アクリル酸、各種アルキル(メタ)アクリ
レートからなるアクリル樹脂が好ましい。
【0080】好ましいアクリル樹脂としては具体的に
は、例えば下記のものが挙げられる。 樹脂(1) 下記モノマー組成からなる重量平均分子量1万〜10万
の樹脂 スチレン 5モル% メタクリル酸2−ヒドロキシエチル 22モル% メタクリル酸エチル 54モル% メタクリル酸 19モル% 樹脂(2) 下記モノマー組成からなる重量平均分子量1万〜10万
の樹脂 スチレン 62モル%シ゛エチレンク゛リコールモノエチルエーテルアクリレート 32モル% アクリル酸 6モル% 樹脂(3) 下記モノマー組成からなる重量平均分子量1万〜10万
の樹脂 メタクリル酸ベンジル 70モル% メタクリル酸 30モル% これらの具体的な製造例を下記に示す。なお、下記製造
例において、特にことわらない限り「部」は重量部を表
わす。
【0081】製造例(1) 樹脂(1)の製造例 1リットルの四つ口フラスコに、ジエチレングリコール
ジメチルエーテル175.0部、スチレン8.8部およ
びメタクリル酸2−ヒドロキシエチル43.8部、メタ
クリル酸26.3部、メタクリル酸エチル96.3部を
仕込み90℃に加熱し、事前にジエチレングリコールジ
メチルエーテル145.0部、スチレン8.8部、メタ
クリル酸2−ヒドロキシエチル43.8部、メタクリル
酸26.3部およびメタクリル酸エチル96.3部とナ
イパーBMT(日本油脂株式会社製)2.92部を混合
溶解したものを3時間で適下し、90℃にて3時間反応
させた。さらに、ナイパーBMT1.75部をジエチレ
ングリコールジメチルエーテル10部で溶解させたもの
を添加し、1時間反応を続けて樹脂(1)のジエチレン
グリコールジメチルエーテル溶液を得た。
【0082】樹脂(2)の製造例 1リットルの四つ口フラスコに、酢酸セロソルブ17
5.0部、スチレン113.8部、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテルアクリレート19.6部およびア
クリル酸41.3部を仕込み、90℃に加熱し、事前に
酢酸セロソルブ175.0部、スチレン113.8部、
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート
19.6部およびアクリル酸41.3部とナイパーBM
T(日本油脂株式会社製)2.92部を混合溶解したも
のを3時間で適下し、90℃にて3時間反応させた。さ
らに、ナイパーBMT1.75部をジエチレングリコー
ルジメチルエーテル10部で溶解させたものを添加し、
1時間反応を続け樹脂(2)の酢酸セロソルブ溶液を得
た。
【0083】樹脂(3)の製造例 1リットルの四つ口フラスコに、酢酸セロソルブ17
5.0部、メタクリル酸ベンジル144.7部、メタク
リル酸30.3部を仕込み、90℃に加熱し、事前に酢
酸セロソルブ175.0部、メタクリル酸ベンジル14
4.7部およびメタクリル酸30.3部とナイパーBM
T(日本油脂社製)2.92部を混合溶解したものを3
時間で適下し、90℃にて3時間反応させた。さらに、
ナイパーBMT1.75部をジエチレングリコールジメ
チルエーテル10部で溶解させたものを添加し、1時間
反応を続け樹脂(3)の酢酸セロソルブ溶液を得た。
【0084】本発明のフタロシアニン化合物は、樹脂に
対する溶解性が高いため従来に比べて高分子量の樹脂を
用いることができる。具体的には3万以上、例えば10
万〜20万程度の高分子量の樹脂を用いることができ
る。従来の顔料を樹脂に分散したタイプのカラーフィル
ターでは、顔料の分散性の点から用いる樹脂の分子量が
数万程度に限られていた。従って、得られるカラーフィ
ルターの耐熱性や耐溶剤性に問題があり、樹脂に対して
架橋剤の量を増やしたり、特殊な架橋剤を用いたりする
必要があった。これに対して本発明のフタロシアニン化
合物では、高分子量の樹脂との組み合わせにより、架橋
剤の量を増やしたり、特殊な架橋剤を用いなくても耐熱
性や耐溶剤性の優れたカラーフィルターを作製すること
が可能である。
【0085】また、本発明のカラーフィルターに含まれ
る樹脂は、感光性樹脂であることが好ましい。
【0086】感光性樹脂としては、光の作用によって化
学反応を起こし、その結果、溶媒に対する溶解度または
親和性に変化を生じたり、液状より固体状に変化する樹
脂組成物であれば何でもよく例えば、芳香族ジアゾニウ
ム塩系樹脂、o−キノンジアジド系樹脂、ビスアジド系
樹脂、ポリシランなどの光分解型感光性樹脂、ケイヒ酸
系樹脂などの光二量化型感光性樹脂、不飽和ポリエステ
ル樹脂、エポキシアクリル酸エステル、ウレタンアクリ
ル酸エステルなどのプレポリマーもしくはバインダーポ
リマとしてのポリビニルアルコール、ポリアミド、ポリ
メタクリル酸エステルなどと各種のアクリル酸エステル
やメタクリル酸エステルモノマーおよび光重合開始剤を
加えたものなどの光重合型感光性樹脂が挙げられるが、
中でも光重合型感光性樹脂が好ましい。特に、バインダ
ーポリマーがアクリル系樹脂であり、各種の(メタ)ア
クリル酸エステルモノマーおよび光重合開始剤からなる
樹脂が好ましい。感光性樹脂中の光重合開始剤としては
ベンゾインアルキルエーテル系化合物、アセトフェノン
系化合物、ベンゾフェノン系化合物、フェニルケトン系
化合物、チオキサントン系化合物、アントラキノン系化
合物などが挙げられる。
【0087】好ましい感光性樹脂としては具体的には、
例えば下記のものが挙げられる。
【0088】 感光性樹脂(1)配合組成 バインダー樹脂 樹脂(1) 61部 モノマー トリメチロールフ゜ロハ゜ントリメタクリレート 36部 光重合開始剤 イルガキュアー907 4部 感光性樹脂(2)配合組成 バインダー樹脂 樹脂(2) 57部 モノマー ヘ゜ンタエリスリトールテトラアクリレート 41部 光重合開始剤 4-(p-N,N-シ゛エトキシカルホ゛ニルエチル- 2,6-シ゛(トリクロロメチル)-s-トリアシ゛ン) 2部 感光性樹脂(3)配合組成 バインダー樹脂 樹脂(3) 57部 モノマー ヘ゜ンタエリスリトールテトラアクリレート 41部 光重合開始剤 4-(p-N,N-シ゛エトキシカルホ゛ニルエチル- 2,6-シ゛(トリクロロメチル)-s-トリアシ゛ン) 2部 これらの感光性樹脂は、対応するバインダー樹脂の溶液
にモノマーおよび光重合開始剤を添加・溶解させ、均一
な溶液とした後、溶媒を揮発させることによって製造で
きる。
【0089】本発明のカラーフィルター用の色素には、
必要に応じて前記フタロシアニン化合物以外に公知の顔
料や染料を混合させることができる。顔料としては、例
えば、硫酸バリウム、亜鉛華、硫酸鉛、酸化チタン、黄
色鉛、ベンガラ、群青、紺青、酸化クロム、カーボンブ
ラックなどの無機顔料、以下にカラーインデックス
(C.I.)ナンバーで示した有機顔料等がある。
【0090】黄色顔料:C.I.ピグメントイエロー2
0、C.I.ピグメントイエロー24、C.I.ピグメ
ントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー86、
C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメント
イエロー109、C.I.ピグメントイエロー110、
C.I.ピグメントイエロー117、C.I.ピグメン
トイエロー125、C.I.ピグメントイエロー13
7、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグ
メントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー1
47、C.I.ピグメントイエロー148、C.I.ピ
グメントイエロー153、C.I.ピグメントイエロー
154、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.
ピグメントイエロー168 オレンジ顔料:C.I.ピグメントオレンジ36、C.
I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレ
ンジ51、C.I.ピグメントオレンジ55、C.I.
ピグメントオレンジ59、C.I.ピグメントオレンジ
61 赤色顔料:C.I.ピグメントレッド9、C.I.ピグ
メントレッド97、C.I.ピグメントレッド122、
C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメント
レッド149、C.I.ピグメントレッド168、C.
I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッ
ド180、C.I.ピグメントレッド192、C.I.
ピグメントレッド215、C.I.ピグメントレッド2
16、C.I.ピグメントレッド217、C.I.ピグ
メントレッド220、C.I.ピグメントレッド22
3、C.I.ピグメントレッド224、C.I.ピグメ
ントレッド226、C.I.ピグメントレッド227、
C.I.ピグメントレッド228、C.I.ピグメント
レッド240、C.I.ピグメントレッド48:1 バイオレット顔料:C.I.ピグメントバイオレット1
9、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピ
グメントバイオレット29、C.I.ピグメントバイオ
レット30、C.I.ピグメントバイオレット37、
C.I.ピグメントバイオレット40、C.I.ピグメ
ントバイオレット50 青色顔料:C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピ
グメントブルー15:6、C.I.ピグメントブルー2
2、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメン
トブルー64 緑色顔料:C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピ
グメントグリーン36 ブラウン顔料:C.I.ピグメントブラウン23、C.
I.ピグメントブラウン25、C.I.ピグメントブラ
ウン26 黒色顔料:C.I.ピグメントブラック7 等を挙げることができる。
【0091】染料としては、例えば、C.I.アシッド
イエロー11、C.I.アシッドオレンジ7、C.I.
アシッドレッド37、C.I.アシッドブルー29、
C.I.アシッドレッド180、C.I.ダイレクトレ
ッド28、C.I.ダイレクトイエロー12、C.I.
ダイレクトオレンジ26、C.I.ダイレクトグリーン
59、C.I.ダイレクトグリーン28、C.I.ダイ
レクトレッド83、C.I.リアクティブイエロー2、
C.I.リアクティブレッド17、C.I.リアクティ
ブブラック5、C.I.リアクティブレッド120、
C.I.ディスパースオレンジ5、C.I.ディスパー
スレッド58、C.I.ディスパースブルー165、
C.I.ベーシックブルー41、C.I.ベーシックレ
ッド18、C.I.モルダントレッド7、C.I.モル
ダントブラック7、C.I.モルダントイエロー5など
のアゾ系染料、C.I.バットブルー4、C.I.アシ
ッドブルー40、C.I.アシッドグリーン25、C.
I.リアクティブブルー19、C.I.リアクティブブ
ルー49、C.I.ディスパースレッド60、C.I.
ディスパースブルー56、C.I.ディスパースブルー
60などのアントラキノン系染料、C.I.パッドブル
ー5などのインジゴ系染料、C.I.ダイレクトブルー
86などのフタロシアニン系染料、C.I.ベーシック
ブルー3、C.I.ベーシックブルー9などのキノンイ
ミン系染料、C.I.ソルベントイエロー33、C.
I.アシッドイエロー3、C.I.ディスパースイエロ
ー64などのキノリン系染料、C.I.アシッドイエロ
ー1、C.I.アシッドオレンンジ3、C.I.ディス
パースイエロー42などのニトロ系染料、カルボニル系
染料、メチン系染料などを挙げることができる。樹脂に
対する溶解性の点から染料が好ましい。特に溶解性の高
い含フッ素系化合物、例えば含フッ素フタロシアニン系
化合物(特開平5−222302号、特開平5−345
861号、特開平6−107663号、特開平6−22
8533号、特開平6−328856号、特開平7−1
18551号、特開平7−118552号、特開平6−
262927号に記載)や含フッ素アントラキノン系化
合物(特開平7−92568号、特願平7−24814
0号に記載)が好ましい。より好ましくは含フッ素アン
トラキノン化合物が好ましい。
【0092】本発明のカラーフィルター用樹脂組成物の
製造方法には特に制限はないが、例えば以下のような方
法が挙げられる。
【0093】(1)本発明のフタロシアニン化合物を単
独または他の色素と混合し、加熱により溶融した熱可塑
性樹脂と混合する方法。
【0094】(2)本発明のフタロシアニン化合物を単
独または他の色素と混合し、樹脂と共に溶剤に溶解して
混合した後溶剤を揮発させる方法。
【0095】(3)本発明のフタロシアニン化合物を単
独または他の色素と混合し、樹脂の前駆体である重合性
ビニル化合物と混合し、この混合溶液を重合して製造す
る方法。
【0096】本発明では、前記フタロシアニン化合物を
含む樹脂組成物を着色レジストとして用いるカラーフィ
ルターに優れた効果が発揮できることを本発明者らは見
いだした。
【0097】本発明のカラーフィルターの製造方法とし
ては特に制限はなく、従来提案されている顔料系の製造
方法に適用可能である。本発明のフタロシアニン化合物
は樹脂に対する溶解性が高いため、いずれの方法に適用
した場合にも透明感があり、高コントラストなカラーフ
ィルターを製造することができる。
【0098】従来の方法に本発明のフタロシアニン化合
物を適用した方法として以下の方法が挙げられる。
【0099】(1)本発明のフタロシアニン化合物を含
む樹脂組成物を用いてレジスト化し、これを透明基板上
に塗布し、露光、現像を行って1色目の着色パターンを
形成する。この工程を3回繰り返して3色パターンを得
る方法。
【0100】(2)本発明のフタロシアニン化合物を含
むポリイミド系樹脂組成物をエッチング法によって着色
パターンを得る方法。
【0101】(3)本発明のフタロシアニン化合物を含
むエポキシ系樹脂組成物を着色インキとして用い、オフ
セット印刷機にて直接ガラス基板上に色パターンを形成
する。この工程を3回繰り返して3色パターンを得る方
法。
【0102】(4)ガラス基板に所定形状にパターニン
グされたITO電極を一方の電極にして本発明のフタロ
シアニン化合物を含む樹脂組成物からなる電着液に浸漬
して電極上に1色目の着色膜を折出させる。この工程を
3回繰り返してパターンを形成する方法。
【0103】以上の従来法に適用できるほか、新規な製
造方法として提案された以下の方法にも適応できる。
【0104】(5)色素を分散したレジスト樹脂を塗っ
た三色のフィルムをそれぞれガラス基板に張り付けて、
剥離するとカラーフィルターが形成されるという方法。
【0105】(6)着色シリカのゾルを使ってゾル−ゲ
ル法によりポリシランフィルムを選択的に着色する方
法。
【0106】上記(1)の方法において、色素層のパタ
ーニングは光学的に透明な基板上で行うことができ、用
いる基板としては、色素層のパターニングが可能であ
り、形成されたカラーフィルターが所定の機能を有する
ものであれば特に限定されるものではない。例えば、ガ
ラス板、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセル
ロース、メチルメタクリレート、ポリエステル、ブチラ
ール、ポリアミド、ポリエチレン、塩化ビニル、塩化ビ
ニリデン、ポリカーボネート、ポリオレフィン共重合樹
脂、塩化ビニル共重合樹脂、塩化ビニリデン共重合樹
脂、スチレン共重合樹脂などの樹脂フィルムもしくは板
が挙げられる。またパターン状の色素層をカラーフィル
ターとして適用されるものと一体に形成させることも可
能である。
【0107】
【実施例】以下に、実施例により本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0108】実施例1 上記フタロシアニン化合物(3)5gを上記感光性樹脂
(1)のジエチレングリコールジメチルエーテル溶液
(不揮発分20%)25gに溶解し、ガラス基板上に、
スピンコーターにて溶剤乾燥後の膜厚が2μmとなるよ
うにスピンコートした。次に、60℃、20分のプリベ
ーク後、パターン形成用フォトマスクを用いて露光し
た。1%の炭酸ナトリウム水溶液で現像し、純水で洗浄
した後、200℃、10分間のポストベークを行い緑色
のカラーフィルターを作製した。
【0109】このカラーフィルターの消偏特性、透過率
特性、耐光性および耐熱性を評価した。結果を表18に
示した。
【0110】実施例2 実施例1において化合物(3)の代わりに化合物(4)
を用い、感光性樹脂(1)の代わりに感光性樹脂(2)
を用いた以外は、実施例1と同じように操作して緑色の
カラーフィルターを作製した。このカラーフィルターの
消偏特性、透過率特性、耐光性および耐熱性を評価し
た。結果を表18に示した。
【0111】実施例3 実施例1において化合物(3)の代わりに化合物(1
2)を用い、感光性樹脂(1)の代わりに感光性樹脂
(3)を用いた以外は、実施例1と同じように操作して
緑色のカラーフィルターを作製した。このカラーフィル
ターの消偏特性、透過率特性、耐光性および耐熱性を評
価した。結果を表18に示した。
【0112】実施例4 実施例1において化合物(3)の代わりに化合物(1
8)を用いた以外は、実施例1と同じように操作して緑
色のカラーフィルターを作製した。このカラーフィルタ
ーの消偏特性、透過率特性、耐光性および耐熱性を評価
した。結果を表18に示した。
【0113】実施例5 実施例1において化合物(3)の代わりに化合物(2
3)を用い、感光性樹脂(1)の代わりに感光性樹脂
(2)を用いた以外は、実施例1と同じように操作して
緑色のカラーフィルターを作製した。このカラーフィル
ターの消偏特性、透過率特性、耐光性および耐熱性を評
価した。結果を表18に示した。
【0114】実施例6 実施例1において化合物(3)の代わりに化合物(2
8)を用い、感光性樹脂(1)の代わりに感光性樹脂
(3)を用いた以外は、実施例1と同じように操作して
緑色のカラーフィルターを作製した。このカラーフィル
ターの消偏特性、透過率特性、耐光性および耐熱性を評
価した。結果を表18に示した。
【0115】実施例7 実施例1において化合物(3)の代わりに化合物(3
7)を用いた以外は、実施例1と同じように操作して緑
色のカラーフィルターを作製した。このカラーフィルタ
ーの消偏特性、透過率特性、耐光性および耐熱性を評価
した。結果を表18に示した。
【0116】実施例8 実施例1において化合物(3)の代わりに化合物(4
0)を用い、感光性樹脂(1)の代わりに感光性樹脂
(2)を用いた以外は、実施例1と同じように操作して
緑色のカラーフィルターを作製した。このカラーフィル
ターの消偏特性、透過率特性、耐光性および耐熱性を評
価した。結果を表18に示した。
【0117】実施例9 実施例1において化合物(3)の代わりに化合物(4
1)を用い、感光性樹脂(1)の代わりに感光性樹脂
(3)を用いた以外は、実施例1と同じように操作して
緑色のカラーフィルターを作製した。このカラーフィル
ターの消偏特性、透過率特性、耐光性および耐熱性を評
価した。結果を表18に示した。
【0118】なお、消偏特性の評価は以下の方法により
行った。作製したカラーフィルターの試料を2枚の偏光
板で挟み、2枚の偏光板の偏光軸が平行の時と直交のと
きの透過光量の比(コントラスト比)を測定した。その
測定結果によって次の2段階の評価を行った。
【0119】 ○ コントラス卜比2000倍以上 × コントラスト比2000倍未満 また透過率特性は、試料の400〜700nmの範囲で
の透過率を測定し、その測定結果によって次の3段階の
評価を行った。
【0120】緑色カラーフィルター: ○ 545nmの透過率が80%のとき、460nm
および610nmの透過率が10%未満である場合 △ 545nmの透過率が80%のとき、460nm
および610nmの透過率が10%以上〜20%未満で
ある場合 × 545nmの透過率が80%のとき、460nm
および610nmの透過率が20%以上である場合 青色カラーフィルター: ○ 460nmの透過率が80%のとき、545nm
および610nmの透過率が10%未満である場合 △ 460nmの透過率が80%のとき、545nm
および610nmの透過率が10以上〜20%未満であ
る場合 × 460nmの透過率が80%のとき、545nm
および610nmの透過率が20%以上である場合 また耐光性は試料をキセノン耐光性試験機(照射光量1
0万ルクス)にセッ卜し、経時での吸光度の残存率によ
り次の三段階の評価を行った。
【0121】 ○ 100時間経過後の吸光度の残存率80%以上 △ 100時間経過後の吸光度の残存率30%以上〜
80%未満 × 100時間経過後の吸光度の残存率30%未満 また耐熱性は試料を熱風乾燥機で200℃、1時間加熱
後の吸光度の残存率により次の三段階の評価を行った。
【0122】 ○ 吸光度の残存率80%以上 △ 吸光度の残存率30%以上〜80%未満 × 吸光度の残存率30%未満
【0123】
【表18】
【0124】
【発明の効果】本発明によるカラーフィルターは、一般
式(1)で示される400〜700nmの可視光領域に
吸収を有し樹脂に対する溶解性に優れかつ耐光性あるい
は耐熱性に優れたフタロシアニン化合物を含有してなる
ものであるから、消偏特性、透過率特性、耐光性および
耐熱性が極めて優れている。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−172361(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 5/22 G02B 5/20 101

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フタロシアニン骨格のベンゼン核の16
    個の置換可能な位置のうちの1〜8個がオルソ位の一方
    または双方に置換基を有するフェノキシ基で置換されて
    いるフタロシアニン化合物を含んでなるカラーフィルタ
    において、 該フェノキシ基のオルソ位の置換基に含まれる原子のう
    ちで水素原子を除いた原子の原子半径の総計が3.0オ
    ングストローム以上であることを特徴とするカラーフィ
    ルター
  2. 【請求項2】 フタロシアニン骨格のベンゼン核の16
    個の置換可能な位置のうちの1〜8個がオルソ位の一方
    または双方に置換基を有するフェノキシ基で置換されて
    いるフタロシアニン化合物を含んでなるカラーフィルタ
    ーであって、 フタロシアニン化合物が、 一般式(1) 【化1】 {ただし、式(1)中、Xは水素原子およびハロゲン原
    子から選ばれる少なくとも1種の原子を表わし、Yは一
    般式(2) 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 およびR5 は各々独立
    に炭素原子数1〜20個の直鎖、分岐鎖または環状のア
    ルキル基または置換してもよいアリール基を表し、R6
    は置換してもよいアリール基を表し、AはCH基または
    窒素原子を表わし、Bは酸素原子、硫黄原子、CH2
    基、NH基または炭素原子数1〜4個のアルキルアミノ
    基を表わし、f、g、hおよびjは1〜5の整数であ
    り、iおよびkは0〜6の整数であり、lおよびmは各
    々独立に1〜4の整数である)から選ばれる少なくとも
    1種の置換基を表し、Wはハロゲン原子および/または
    Zから選ばれる少なくとも1種の置換基を表し、またe
    は0〜4の整数である。〕で表されるオルソ位に置換基
    を有するフェノキシ基を表し、a〜dは0〜4の整数で
    ありかつa〜dの総和は1〜8の整数であり、かつMは
    金属、酸化金属、ハロゲン化金属を表す。}で示される
    フタロシアニン化合物であることを特徴とするカラーフ
    ィルター。
  3. 【請求項3】 フタロシアニン化合物および樹脂を含ん
    でなるカラーフィルターであって、 フタロシアニン化合物が、 (1)フタロシアニン骨格のベンゼン核の16個の置換
    可能な位置のうちの1 〜8個がオルソ位の一方または双
    方に置換基を有するフェノキシ基で置換されているフタ
    ロシアニン化合物、 (2)フェノキシ基のオルソ位の置換基に含まれる原子
    のうちで水素原子を除いた原子の原子半径の総計が3.
    0オングストローム以上である上記(1)に記載のフタ
    ロシアニン化合物、 (3)請求項2に記載の一般式(1)で示されるフタロ
    シアニン化合物である上記(1)または(2)に記載の
    フタロシアニン化合物、 のいずれか一つに記載のものであることを特徴とする
    ラーフィルター。
  4. 【請求項4】 樹脂が感光性樹脂である請求項に記載
    のカラーフィルター。
JP27100696A 1995-10-16 1996-10-14 フタロシアニン化合物を含んでなるカラーフィルター Expired - Lifetime JP3051065B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27100696A JP3051065B2 (ja) 1995-10-16 1996-10-14 フタロシアニン化合物を含んでなるカラーフィルター
KR1019970013878A KR100256392B1 (ko) 1996-09-30 1997-04-15 칼라필터용 감광성 수지 착색 조성물 및 이로부터 형성된 칼라필터 및 그 제조방법
TW086104945A TW457383B (en) 1996-09-30 1997-04-16 Color filter grade photosensitive resin coloring composition, color filter using the same novel anthraquinone compound and method for production thereof
US08/834,441 US5968688A (en) 1996-09-30 1997-04-16 Color filter grade photosensitive resin coloring composition and color filter using the same
ES97302638T ES2218641T3 (es) 1996-09-30 1997-04-17 Copuestos de antraquinona.
EP97302638A EP0833203B1 (en) 1996-09-30 1997-04-17 Anthraquinone compounds
DE69729521T DE69729521T2 (de) 1996-09-30 1997-04-17 Anthrachinon-Verbindungen

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26755995 1995-10-16
JP7-267559 1995-10-16
JP27100696A JP3051065B2 (ja) 1995-10-16 1996-10-14 フタロシアニン化合物を含んでなるカラーフィルター

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09171108A JPH09171108A (ja) 1997-06-30
JP3051065B2 true JP3051065B2 (ja) 2000-06-12

Family

ID=26547945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27100696A Expired - Lifetime JP3051065B2 (ja) 1995-10-16 1996-10-14 フタロシアニン化合物を含んでなるカラーフィルター

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3051065B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4782259B2 (ja) * 1999-03-31 2011-09-28 株式会社日本触媒 顔料分散剤およびその用途
JP4118007B2 (ja) * 1999-11-09 2008-07-16 三菱化学株式会社 カラーフィルター用組成物およびカラーフィルター
EP1369712B1 (en) 2001-02-23 2006-06-14 Dainippon Ink And Chemicals, Inc. Color filter
KR100708327B1 (ko) 2002-07-24 2007-04-17 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 컬러 필터용 녹색 안료, 녹색 안료 분산체, 감광성 착색조성물, 컬러 필터 및 액정 패널
JP5117074B2 (ja) * 2007-03-01 2013-01-09 Jx日鉱日石エネルギー株式会社 新規ディスコティック液晶性化合物
JP5581566B2 (ja) * 2007-08-24 2014-09-03 住友化学株式会社 着色硬化性組成物
TW201348346A (zh) * 2012-03-07 2013-12-01 Fujifilm Corp 著色組成物、彩色濾光片、液晶顯示裝置、有機el顯示裝置及固體攝影元件
JP5545313B2 (ja) * 2012-03-29 2014-07-09 住友化学株式会社 着色硬化性組成物
JP6016507B2 (ja) * 2012-08-02 2016-10-26 株式会社日本触媒 フタロシアニン化合物およびこれを含む赤外線カットフィルター
KR20210131990A (ko) * 2019-02-22 2021-11-03 미쯔비시 케미컬 주식회사 착색 수지 조성물, 컬러 필터, 및 화상 표시 장치
JP7363204B2 (ja) * 2019-08-29 2023-10-18 東洋インキScホールディングス株式会社 フタロシアニン顔料、着色組成物およびカラーフィルター
CN114402257A (zh) * 2019-10-07 2022-04-26 住友化学株式会社 着色固化性树脂组合物

Also Published As

Publication number Publication date
JPH09171108A (ja) 1997-06-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100256392B1 (ko) 칼라필터용 감광성 수지 착색 조성물 및 이로부터 형성된 칼라필터 및 그 제조방법
KR101921752B1 (ko) 착색 조성물, 컬러 필터 및 표시 소자
JP7036144B2 (ja) 着色組成物、着色硬化膜、カラーフィルタ、表示素子及び固体撮像素子
CN104007615B (zh) 着色组合物、着色固化膜和显示元件
TWI467329B (zh) 著色劑、著色組成物、彩色濾光片及顯示元件
TWI559035B (zh) 著色劑、著色組成物、彩色濾光片及顯示元件
US6306550B1 (en) Color filters
JP3051065B2 (ja) フタロシアニン化合物を含んでなるカラーフィルター
TWI605308B (zh) 著色組成物、彩色濾光片及顯示元件
KR20130040726A (ko) 착색제, 착색 조성물, 컬러 필터 및 표시 소자
EP0546856B1 (en) Dyes for color filters, photosensitive resist resin compositions containing the same, and color filters
JP3126665B2 (ja) 色素組成物およびこれを用いてなるカラーフィルター
TWI655249B (zh) 著色組成物及其製造方法、著色硬化膜及顯示元件
JP5268230B2 (ja) 新規色素化合物及び該色素化合物を含有するカラーフィルター用青色レジスト組成物
JP2012113218A (ja) カラーフィルタ用青色着色組成物、およびカラーフィルタ
TWI635142B (zh) Coloring composition, coloring cured film, and display element
JP4346230B2 (ja) カラーフィルター用組成物およびカラーフィルター
JP2005533143A (ja) ジケトピロロピロール顔料を含む高分子量ポリマー材料
US7973197B2 (en) Colorant compound and blue resist composition for use in color filter containing the same
JP2000047025A (ja) 青色フィルター
JP2002131522A (ja) カラーフィルター用組成物およびカラーフィルター
WO2012008360A1 (ja) 着色剤、着色組成物、カラーフィルタ及び表示素子
JP2013076006A (ja) 着色組成物、カラーフィルタ及び表示素子
KR20120127230A (ko) 착색 조성물, 컬러 필터 및 표시 소자

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20000321