JP3051005B2 - 復水脱塩装置のＮａ／Ｃｌモル比調整方法 - Google Patents
復水脱塩装置のＮａ／Ｃｌモル比調整方法Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、加圧水型原子力発電
所、あるいは火力発電所等の蒸気発生プラントにおける
復水を脱塩処理する復水脱塩装置で処理された処理水の
Ｎａ／Ｃｌモル比の調整方法に関し、更に詳しくは、再
生系統においてアニオン樹脂とカチオン樹脂とを別々の
塔で再生する分離再生方式の復水脱塩装置におけるＮａ
／Ｃｌモル比の調整方法に関するものである。
所、あるいは火力発電所等の蒸気発生プラントにおける
復水を脱塩処理する復水脱塩装置で処理された処理水の
Ｎａ／Ｃｌモル比の調整方法に関し、更に詳しくは、再
生系統においてアニオン樹脂とカチオン樹脂とを別々の
塔で再生する分離再生方式の復水脱塩装置におけるＮａ
／Ｃｌモル比の調整方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】蒸気発生プラントの代表例である加圧水
型原子炉（ＰＷＲ）において、二次系の復水を復水脱塩
装置により浄化し、蒸気発生器の伝熱管の腐食損傷防
止、二次系機器の健全性の保持を図っている。
型原子炉（ＰＷＲ）において、二次系の復水を復水脱塩
装置により浄化し、蒸気発生器の伝熱管の腐食損傷防
止、二次系機器の健全性の保持を図っている。
【０００３】復水脱塩装置は、一般に復水中に持ち込ま
れた不純物および腐食生成物を除去するために設けら
れ、ＰＷＲにおいては、粒状イオン交換樹脂を充填した
混床式のものを使用し、復水系統の浄化を行っている。
れた不純物および腐食生成物を除去するために設けら
れ、ＰＷＲにおいては、粒状イオン交換樹脂を充填した
混床式のものを使用し、復水系統の浄化を行っている。
【０００４】蒸気発生器の伝熱管の腐食の要因の一つに
遊離アルカリの存在が考えられ、この遊離アルカリを存
在させないようにするため、復水脱塩装置の運用の一つ
としてＮａ／Ｃｌモル比の管理が行われている。すなわ
ち、Ｎａ／Ｃｌモル比が１以下であれば遊離アルカリは
存在し得ないことから、現状は１以下で運用されてい
る。
遊離アルカリの存在が考えられ、この遊離アルカリを存
在させないようにするため、復水脱塩装置の運用の一つ
としてＮａ／Ｃｌモル比の管理が行われている。すなわ
ち、Ｎａ／Ｃｌモル比が１以下であれば遊離アルカリは
存在し得ないことから、現状は１以下で運用されてい
る。
【０００５】具体的には、Ｎａ／Ｃｌモル比はイオン交
換樹脂中のナトリウムイオン、塩化物イオンの濃度であ
る残留塩形率［Ｒ−Ｎａ］％、［Ｒ−Ｃｌ］％を管理す
ることにより行っている。これは、復水脱塩装置の出口
水中のナトリウムイオン濃度および塩化物イオン濃度
が、イオン交換樹脂中のナトリウムイオン濃度および塩
化物イオン濃度に比例するという平衡関係を利用したも
のである。
換樹脂中のナトリウムイオン、塩化物イオンの濃度であ
る残留塩形率［Ｒ−Ｎａ］％、［Ｒ−Ｃｌ］％を管理す
ることにより行っている。これは、復水脱塩装置の出口
水中のナトリウムイオン濃度および塩化物イオン濃度
が、イオン交換樹脂中のナトリウムイオン濃度および塩
化物イオン濃度に比例するという平衡関係を利用したも
のである。
【０００６】一方、復水脱塩装置の出口水中の不純物の
濃度は、イオン交換樹脂中の不純物残留塩形率［Ｒ−Ｎ
ａ］％および［Ｒ−Ｃｌ］％に比例することから、この
［Ｒ−Ｎａ］％、［Ｒ−Ｃｌ］％を低下させる必要があ
る。
濃度は、イオン交換樹脂中の不純物残留塩形率［Ｒ−Ｎ
ａ］％および［Ｒ−Ｃｌ］％に比例することから、この
［Ｒ−Ｎａ］％、［Ｒ−Ｃｌ］％を低下させる必要があ
る。
【０００７】ここで、イオン交換樹脂中において、［Ｒ
−Ｎａ］、［Ｒ−Ｃｌ］が生成されるメカニズムとして
イオン交換樹脂の再生が挙げられている。
−Ｎａ］、［Ｒ−Ｃｌ］が生成されるメカニズムとして
イオン交換樹脂の再生が挙げられている。
【０００８】イオン交換樹脂の再生は、カチオン樹脂を
塩酸により、アニオン樹脂を苛性ソーダにより再生処理
を行うが、該再生薬品による逆再生、すなわち、アニオ
ン樹脂に塩酸が接触することにより［Ｒ−Ｃｌ］が生成
され、カチオン樹脂に苛性ソーダが接触することにより
［Ｒ−Ｎａ］が生成される。
塩酸により、アニオン樹脂を苛性ソーダにより再生処理
を行うが、該再生薬品による逆再生、すなわち、アニオ
ン樹脂に塩酸が接触することにより［Ｒ−Ｃｌ］が生成
され、カチオン樹脂に苛性ソーダが接触することにより
［Ｒ−Ｎａ］が生成される。
【０００９】近年、この残留塩形率［Ｒ−Ｎａ］％、
［Ｒ−Ｃｌ］％を低減するために、逆再生されやすいア
ニオン樹脂とカチオン樹脂との混合部を別に抜き取り、
アニオン樹脂とカチオン樹脂を夫々別々に再生する分離
再生方式が採用されている。
［Ｒ−Ｃｌ］％を低減するために、逆再生されやすいア
ニオン樹脂とカチオン樹脂との混合部を別に抜き取り、
アニオン樹脂とカチオン樹脂を夫々別々に再生する分離
再生方式が採用されている。
【００１０】この、分離再生方式により復水脱塩装置の
出口水におけるＮａイオン、Ｃｌイオンの濃度が大幅に
低減され、実績値としてＮａイオンが０．００３〜０．
００６μｇ／ｌ、Ｃｌイオンが０．０１〜０．０３μｇ
／ｌ程度となった。
出口水におけるＮａイオン、Ｃｌイオンの濃度が大幅に
低減され、実績値としてＮａイオンが０．００３〜０．
００６μｇ／ｌ、Ｃｌイオンが０．０１〜０．０３μｇ
／ｌ程度となった。
【００１１】しかしながら、このような分離再生方式を
採用することにより、復水脱塩装置の残留塩形率［Ｒ−
Ｎａ］％、［Ｒ−Ｃｌ］％の低減を図れ、出口水のＮａ
イオン濃度およびＣｌイオン濃度の低減化が図れたが、
ＮａイオンおよびＣｌイオンの濃度が大幅に低下したこ
とによって相対的に復水脱塩装置の出口以降の系統から
のＮａイオン、Ｃｌイオンの微量の溶出が無視できなく
なり、特にＮａイオンの溶出割合が多くなる傾向が見ら
れ、そのため、復水脱塩装置の出口水のＮａ／Ｃｌモル
比が例え１以下であったとしても蒸気発生器等へ実際に
供給される二次系の復水のＮａ／Ｃｌモル比が上昇し、
場合によっては１を越える結果が生じていた。
採用することにより、復水脱塩装置の残留塩形率［Ｒ−
Ｎａ］％、［Ｒ−Ｃｌ］％の低減を図れ、出口水のＮａ
イオン濃度およびＣｌイオン濃度の低減化が図れたが、
ＮａイオンおよびＣｌイオンの濃度が大幅に低下したこ
とによって相対的に復水脱塩装置の出口以降の系統から
のＮａイオン、Ｃｌイオンの微量の溶出が無視できなく
なり、特にＮａイオンの溶出割合が多くなる傾向が見ら
れ、そのため、復水脱塩装置の出口水のＮａ／Ｃｌモル
比が例え１以下であったとしても蒸気発生器等へ実際に
供給される二次系の復水のＮａ／Ｃｌモル比が上昇し、
場合によっては１を越える結果が生じていた。
【００１２】本発明は、このような問題を解決し、系全
体のＮａ／Ｃｌモル比の上昇を防止する復水脱塩装置の
Ｎａ／Ｃｌモル比調整方法を提供することを目的とす
る。
体のＮａ／Ｃｌモル比の上昇を防止する復水脱塩装置の
Ｎａ／Ｃｌモル比調整方法を提供することを目的とす
る。
【００１３】本発明の目的を実現する復水脱塩装置のＮ
ａ／Ｃｌモル比調整方法は、アニオン交換樹脂とカチオ
ン交換樹脂との混床からなる復水脱塩装置の出口水にお
けるＮａイオンとＣｌイオンとのモル比を調整する方法
であって、分離兼カチオン樹脂再生塔からアニオン樹脂
再生塔に移送されたアニオン樹脂のうち、その一部を分
離兼カチオン樹脂再生塔に再び返送し、該アニオン交換
樹脂を分離兼カチオン樹脂再生塔においてカチオン樹脂
と共に塩酸にて再生した状態で該復水脱塩装置内に充填
し、復水系からの溶出Ｎａイオンに見合うＣｌイオンを
逆再生されたアニオン樹脂の一部よりリークさせ、蒸気
発生器流入直前の復水のＮａ／Ｃｌモル比を１以下に調
整することを特徴とする。
ａ／Ｃｌモル比調整方法は、アニオン交換樹脂とカチオ
ン交換樹脂との混床からなる復水脱塩装置の出口水にお
けるＮａイオンとＣｌイオンとのモル比を調整する方法
であって、分離兼カチオン樹脂再生塔からアニオン樹脂
再生塔に移送されたアニオン樹脂のうち、その一部を分
離兼カチオン樹脂再生塔に再び返送し、該アニオン交換
樹脂を分離兼カチオン樹脂再生塔においてカチオン樹脂
と共に塩酸にて再生した状態で該復水脱塩装置内に充填
し、復水系からの溶出Ｎａイオンに見合うＣｌイオンを
逆再生されたアニオン樹脂の一部よりリークさせ、蒸気
発生器流入直前の復水のＮａ／Ｃｌモル比を１以下に調
整することを特徴とする。
【００１４】
【作用】上記した構成の復水脱塩装置のＮａ／Ｃｌモル
比調整方法は、復水脱塩装置に充填されているアニオン
樹脂は、復水脱塩装置以降の復水系から溶出されるＮａ
イオンに見合う量を逆再生され、復水脱塩装置の出口水
中におけるＣｌイオンを余分にリークした状態としてい
るが、この余分のＣｌイオンが溶出したＮａイオンを中
和し、蒸気発生器流入直前のＮａ／Ｃｌモル比を１以
下、例えば０．７程度に調整でき、蒸気発生器内におい
て遊離アルカリを存在させないようにしている。
比調整方法は、復水脱塩装置に充填されているアニオン
樹脂は、復水脱塩装置以降の復水系から溶出されるＮａ
イオンに見合う量を逆再生され、復水脱塩装置の出口水
中におけるＣｌイオンを余分にリークした状態としてい
るが、この余分のＣｌイオンが溶出したＮａイオンを中
和し、蒸気発生器流入直前のＮａ／Ｃｌモル比を１以
下、例えば０．７程度に調整でき、蒸気発生器内におい
て遊離アルカリを存在させないようにしている。
【００１５】
【実施例】図１は、本発明を有効に実施することができ
る混床式復水脱塩装置の分離再生方式の系統図を示して
いる。
る混床式復水脱塩装置の分離再生方式の系統図を示して
いる。
【００１６】ＣＴは分離兼カチオン樹脂再生塔（以下単
に「カチオン樹脂再生塔」という）で、不図示の脱塩塔
内のカチオン樹脂とアニオン樹脂との混合樹脂が移送管
Ｌ１を介して移送され、次いで逆洗により相対的に比重
の軽いアニオン樹脂と比重の重いカチオン樹脂とを上下
に分離する。その際、アニオン樹脂層とカチオン樹脂層
との境界部分には両樹脂の混合樹脂層（斜線部分）が形
成される。
に「カチオン樹脂再生塔」という）で、不図示の脱塩塔
内のカチオン樹脂とアニオン樹脂との混合樹脂が移送管
Ｌ１を介して移送され、次いで逆洗により相対的に比重
の軽いアニオン樹脂と比重の重いカチオン樹脂とを上下
に分離する。その際、アニオン樹脂層とカチオン樹脂層
との境界部分には両樹脂の混合樹脂層（斜線部分）が形
成される。
【００１７】ＡＴはアニオン樹脂再生塔で、カチオン樹
脂再生塔ＣＴ内で上下に分離された比重の軽いアニオン
樹脂が移送管Ｌ２を介して移送される。アニオン樹脂再
生塔ＡＴには、アニオン樹脂の再生薬品、例えば苛性ソ
ーダが再生薬品注入管Ｌ３を介して注入され、アニオン
樹脂の再生が行われる。
脂再生塔ＣＴ内で上下に分離された比重の軽いアニオン
樹脂が移送管Ｌ２を介して移送される。アニオン樹脂再
生塔ＡＴには、アニオン樹脂の再生薬品、例えば苛性ソ
ーダが再生薬品注入管Ｌ３を介して注入され、アニオン
樹脂の再生が行われる。
【００１８】ＨＴは混合樹脂受入槽で、カチオン樹脂再
生塔ＣＴ中において分離されたカチオン樹脂層とアニオ
ン樹脂層との境界部分にある混合樹脂層が移送管Ｌ４を
介して移送される。ここで、カチオン樹脂再生塔ＣＴか
らアニオン樹脂を抜き出した後、さらに混合樹脂層を抜
き出すことにより、カチオン樹脂再生塔ＣＴ内にはカチ
オン樹脂および後述の返送された一部のアニオン交換樹
脂が存在することになり、カチオン樹脂の再生薬品、例
えば塩酸や硫酸等が再生薬品注入管Ｌ５を介してカチオ
ン樹脂再生塔ＣＴ内に注入される。
生塔ＣＴ中において分離されたカチオン樹脂層とアニオ
ン樹脂層との境界部分にある混合樹脂層が移送管Ｌ４を
介して移送される。ここで、カチオン樹脂再生塔ＣＴか
らアニオン樹脂を抜き出した後、さらに混合樹脂層を抜
き出すことにより、カチオン樹脂再生塔ＣＴ内にはカチ
オン樹脂および後述の返送された一部のアニオン交換樹
脂が存在することになり、カチオン樹脂の再生薬品、例
えば塩酸や硫酸等が再生薬品注入管Ｌ５を介してカチオ
ン樹脂再生塔ＣＴ内に注入される。
【００１９】一方、アニオン樹脂再生塔ＡＴとカチオン
樹脂再生塔ＣＴの間には、アニオン樹脂再生塔ＡＴ内の
アニオン樹脂をカチオン樹脂再生塔ＣＴに移送する移送
管Ｌ６を設け、アニオン樹脂再生塔ＡＴ内のアニオン樹
脂の一部を該移送管Ｌ６を介して再びカチオン再生塔Ｃ
Ｔ内に移送できるようにしており、例えば図示のごとく
移送管Ｌ１に付設したバルブの下流側に移送される。
樹脂再生塔ＣＴの間には、アニオン樹脂再生塔ＡＴ内の
アニオン樹脂をカチオン樹脂再生塔ＣＴに移送する移送
管Ｌ６を設け、アニオン樹脂再生塔ＡＴ内のアニオン樹
脂の一部を該移送管Ｌ６を介して再びカチオン再生塔Ｃ
Ｔ内に移送できるようにしており、例えば図示のごとく
移送管Ｌ１に付設したバルブの下流側に移送される。
【００２０】なお、ＭＴは樹脂貯槽で、各再生塔ＣＴ、
ＡＴで再生処理されたカチオン樹脂とアニオン樹脂とが
移送管Ｌ７、Ｌ８を介して移送され、一旦貯留され、そ
の後貯留された樹脂を不図示の脱塩塔に移送する。
ＡＴで再生処理されたカチオン樹脂とアニオン樹脂とが
移送管Ｌ７、Ｌ８を介して移送され、一旦貯留され、そ
の後貯留された樹脂を不図示の脱塩塔に移送する。
【００２１】次に、上記した構成の再生系統の再生手順
を説明する。
を説明する。
【００２２】ブレークした脱塩塔内のカチオン樹脂とア
ニオン樹脂との混合樹脂を移送管Ｌ１を介してカチオン
樹脂再生塔ＣＴに移送する。カチオン樹脂再生塔ＣＴ内
において塔下部より逆洗水を流入してアニオン樹脂とカ
チオン樹脂とを比重差によって分離し、次いで分離され
たアニオン樹脂が先ず移送管Ｌ２を介してアニオン樹脂
再生塔ＡＴに移送され、次いでアニオン樹脂とカチオン
樹脂の混合した樹脂層が移送管Ｌ４を介して混合樹脂受
入槽ＨＴに移送される。この状態でカチオン樹脂再生塔
ＣＴ内はカチオン樹脂のみとなる。
ニオン樹脂との混合樹脂を移送管Ｌ１を介してカチオン
樹脂再生塔ＣＴに移送する。カチオン樹脂再生塔ＣＴ内
において塔下部より逆洗水を流入してアニオン樹脂とカ
チオン樹脂とを比重差によって分離し、次いで分離され
たアニオン樹脂が先ず移送管Ｌ２を介してアニオン樹脂
再生塔ＡＴに移送され、次いでアニオン樹脂とカチオン
樹脂の混合した樹脂層が移送管Ｌ４を介して混合樹脂受
入槽ＨＴに移送される。この状態でカチオン樹脂再生塔
ＣＴ内はカチオン樹脂のみとなる。
【００２３】ここで、カチオン樹脂再生塔ＣＴとアニオ
ン樹脂再生塔ＡＴに夫々所定の再生薬品を注入する前
に、アニオン樹脂再生塔ＡＴ内の未再生のアニオン樹脂
の一部を移送管Ｌ６を介してカチオン樹脂再生塔ＣＴに
再び返送し、カチオン樹脂再生塔ＣＴ内にカチオン樹脂
と一部のアニオン樹脂とが混在した状態を作り出す。
ン樹脂再生塔ＡＴに夫々所定の再生薬品を注入する前
に、アニオン樹脂再生塔ＡＴ内の未再生のアニオン樹脂
の一部を移送管Ｌ６を介してカチオン樹脂再生塔ＣＴに
再び返送し、カチオン樹脂再生塔ＣＴ内にカチオン樹脂
と一部のアニオン樹脂とが混在した状態を作り出す。
【００２４】なお、カチオン樹脂再生塔ＣＴに返送する
アニオン樹脂の量は、復水脱塩装置以降の系統から溶出
するＮａイオンの量等を勘案して適宜決定すればよい
が、例えばアニオン樹脂再生塔ＡＴ内の全アニオン樹脂
量の３〜１０％程度を返送する。
アニオン樹脂の量は、復水脱塩装置以降の系統から溶出
するＮａイオンの量等を勘案して適宜決定すればよい
が、例えばアニオン樹脂再生塔ＡＴ内の全アニオン樹脂
量の３〜１０％程度を返送する。
【００２５】この状態でカチオン樹脂再生塔ＣＴには再
生薬品である塩酸を再生薬品注入管Ｌ５を介して注入
し、またアニオン樹脂再生塔ＡＴには再生薬品である苛
性ソーダを注入する。アニオン樹脂再生塔ＡＴでは、塔
内の樹脂はアニオン樹脂のみであるため、通常の再生処
理が行われるのに対し、カチオン樹脂再生塔ＣＴでは、
カチオン樹脂と、アニオン樹脂とが存在するため、カチ
オン樹脂に対しては通常の再生が行われ、アニオン樹脂
に対しては塩酸による逆再生［Ｒ−ＯＨ→Ｒ−Ｃｌ］が
行われることになる。
生薬品である塩酸を再生薬品注入管Ｌ５を介して注入
し、またアニオン樹脂再生塔ＡＴには再生薬品である苛
性ソーダを注入する。アニオン樹脂再生塔ＡＴでは、塔
内の樹脂はアニオン樹脂のみであるため、通常の再生処
理が行われるのに対し、カチオン樹脂再生塔ＣＴでは、
カチオン樹脂と、アニオン樹脂とが存在するため、カチ
オン樹脂に対しては通常の再生が行われ、アニオン樹脂
に対しては塩酸による逆再生［Ｒ−ＯＨ→Ｒ−Ｃｌ］が
行われることになる。
【００２６】このカチオン樹脂再生塔ＣＴにおける逆再
生を含む再生およびアニオン樹脂再生塔ＡＴにおける再
生が終了すると、これらアニオン樹脂再生塔ＡＴとカチ
オン樹脂再生塔ＣＴ内の再生済の樹脂は移送管Ｌ７、Ｌ
８を通して樹脂貯槽ＭＴに移送されて一旦貯留され、そ
の後復水を脱塩処理するために不図示の脱塩塔に移送さ
れる。
生を含む再生およびアニオン樹脂再生塔ＡＴにおける再
生が終了すると、これらアニオン樹脂再生塔ＡＴとカチ
オン樹脂再生塔ＣＴ内の再生済の樹脂は移送管Ｌ７、Ｌ
８を通して樹脂貯槽ＭＴに移送されて一旦貯留され、そ
の後復水を脱塩処理するために不図示の脱塩塔に移送さ
れる。
【００２７】なお、逆再生のためのアニオン樹脂の返送
量の調節は返送時間と返送樹脂量が略比例関係にあるこ
とから、返送時間を変更することにより返送樹脂量が調
整され、樹脂量に応じた［Ｒ−Ｃｌ］が生成されること
になる。
量の調節は返送時間と返送樹脂量が略比例関係にあるこ
とから、返送時間を変更することにより返送樹脂量が調
整され、樹脂量に応じた［Ｒ−Ｃｌ］が生成されること
になる。
【００２８】
【発明の効果】本発明によれば、復水系にＮａ／Ｃｌモ
ル比調整のための手段を特に設けることなく既存の復水
脱塩装置を使用して、復水脱塩装置の出口水のＮａ／Ｃ
ｌモル比調整が行えるのは勿論、蒸気発生器流入直前の
復水のＮａ／Ｃｌモル比調整を行うことができ、蒸気発
生器の伝熱管の腐食や、加圧水型原子力発電所における
二次系機器の健全性を損なう原因となる遊離アルカリの
発生を防止することができる。
ル比調整のための手段を特に設けることなく既存の復水
脱塩装置を使用して、復水脱塩装置の出口水のＮａ／Ｃ
ｌモル比調整が行えるのは勿論、蒸気発生器流入直前の
復水のＮａ／Ｃｌモル比調整を行うことができ、蒸気発
生器の伝熱管の腐食や、加圧水型原子力発電所における
二次系機器の健全性を損なう原因となる遊離アルカリの
発生を防止することができる。
【図１】本発明を有効に実施することができる復水脱塩
装置の分離再生方式の系統図を示す。
装置の分離再生方式の系統図を示す。
ＣＴ 分離兼カチオン樹脂再生塔 ＡＴ アニオン樹脂再生塔 ＨＴ 混合樹脂受入槽 ＭＴ 樹脂貯槽 Ｌ１、Ｌ２、Ｌ４、Ｌ６、Ｌ７、Ｌ８ 移送管 Ｌ３、Ｌ５ 再生薬品注入管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−269756（ＪＰ，Ａ) 特公 昭55−14718（ＪＰ，Ｂ２) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) C02F 1/42 B01J 47/00 - 49/02 G21C 19/30 - 19/317 G21F 9/12
Claims (1)
- 【請求項１】 アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂と
の混床からなる復水脱塩装置の出口水におけるＮａイオ
ンとＣｌイオンとのモル比を調整する方法であって、分
離兼カチオン樹脂再生塔からアニオン樹脂再生塔に移送
されたアニオン樹脂の内、その一部を分離兼カチオン樹
脂再生塔に再び返送し、該アニオン交換樹脂を分離兼カ
チオン樹脂再生塔においてカチオン樹脂と共に塩酸にて
再生した状態で該復水脱塩装置内に充填し、復水系から
の溶出Ｎａイオンに見合うＣｌイオンを逆再生されたア
ニオン樹脂の一部よりリークさせ、蒸気発生器流入直前
の復水のＮａ／Ｃｌモル比を１以下に調整することを特
徴とする復水脱塩装置のＮａ／Ｃｌモル比調整方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5155281A JP3051005B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 復水脱塩装置のＮａ／Ｃｌモル比調整方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5155281A JP3051005B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 復水脱塩装置のＮａ／Ｃｌモル比調整方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0724456A JPH0724456A (ja) | 1995-01-27 |
| JP3051005B2 true JP3051005B2 (ja) | 2000-06-12 |
Family
ID=15602476
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5155281A Expired - Fee Related JP3051005B2 (ja) | 1993-06-25 | 1993-06-25 | 復水脱塩装置のＮａ／Ｃｌモル比調整方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3051005B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113735221B (zh) * | 2021-09-06 | 2023-04-07 | 中国大唐集团科学技术研究院有限公司中南电力试验研究院 | 一种火电厂精处理高速混床阴阳树脂比例调整装置及方法 |
-
1993
- 1993-06-25 JP JP5155281A patent/JP3051005B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0724456A (ja) | 1995-01-27 |
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