JP3050931U - 小型モータ - Google Patents

小型モータ

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JP3050931U
JP3050931U JP1998000195U JP19598U JP3050931U JP 3050931 U JP3050931 U JP 3050931U JP 1998000195 U JP1998000195 U JP 1998000195U JP 19598 U JP19598 U JP 19598U JP 3050931 U JP3050931 U JP 3050931U
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JP1998000195U
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Inventor
林 京 二 小
淵 徹 大
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自動車電機工業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヨークを構成する部品を共用することで汎用
性を高くすることができるとともに、ヨークの厚さ寸法
に拘らず剛性を高くすることができる小型モータを提供
する。 【解決手段】 筒部材6、筒部材6の一端部に結合され
たフランジ部材5、筒部材6の他端部に結合されたエン
ドキャップ7の内側にアーマチュア10を収容し、フラ
ンジ部材5をギヤケース2に固定した小型モータ1。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
この考案は、ワイパを駆動するのに利用される小型モータに関する。
【0002】
【従来の技術】
ワイパを駆動する小型モータとしては、アーマチュアを収容したヨークの一端 部に、ギヤケースにねじ止めされるフランジ部が一体で形成されているとともに 、このヨークの他端部に、ヨークの開口部を閉塞するエンドキャップ部が一体で 形成されているものが知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、上記の小型モータにおいては、長さの異なるヨークをもつ小型モー タを製造するに際し、長さの異なるヨーク毎にフランジ部およびエンドキャップ 部も一体にしたヨークを作成しなければならないから、工数の増大を招く原因と なるという問題点があった。また、ヨーク全体の板厚が均一になっているため、 特に、ギヤケースに固定されるフランジ部の強度が低くなる可能性がある。それ に対し、板厚を大きくすることによってフランジ部の強度を高めようとすると、 ヨークの板厚が大きくなるから、重量面で不利になるとという問題点があり、こ れらの問題点を解決することが課題となっていた。
【0004】
【考案の目的】
この考案に係わる小型モータは、ヨークを構成する部品を共用することで汎用 性を高くすることができるとともに、ヨークの厚さ寸法に拘らず剛性を高くする ことができる小型モータを提供することを目的としている。
【0005】
【考案の構成】
【0006】
【課題を解決するための手段】 この考案の請求項1に係わる小型モータでは、筒状の筒部材と、筒部材とは 独立して形成され、筒部材の一端部に結合されたフランジ部材と、筒部材とは独 立して形成され、筒部材の他端部に結合されたエンドキャップと、筒部材の内側 に取付けられたマグネットと、減速ギヤを回転可能に収容しているとともに、減 速ギヤの最終段に結合された出力軸を回転可能に支持し、フランジ部が固定され たギヤケースと、マグネットの内周側に配置されてギヤケース内で減速ギヤに噛 合され、ギヤケースおよびエンドキャップにより回転可能に支持されるアーマチ ュアシャフトをもつアーマチュアを備えている構成としたことを特徴としている 。
【0007】 この考案の請求項2に係わる小型モータでは、筒部材の一端部には、フランジ 接合部が形成され、フランジ部材には、ギヤケースに固定されるギヤケース固定 部と、筒部材の筒方向に配置され、筒部材のフランジ接合部が内側に結合される 筒部材接合部とが一体的に形成されている構成としたことを特徴としている。
【0008】 この考案の請求項3に係わる小型モータでは、フランジ部材の厚さ寸法は、筒 部材の厚さ寸法に略等しい寸法か、あるいは筒部材の厚さ寸法よりも大きい寸法 が選ばれている構成としたことを特徴としている。
【0009】 この考案の請求項4に係わる小型モータでは、ギヤケースには、フランジ部材 の筒部材接合部が嵌合可能なフランジ側嵌合部が形成されているとともに、この フランジ側嵌合部の内側に段差をもって配置され、筒部材のフランジ接合部が嵌 合可能な筒部材側嵌合部が形成され、フランジ側嵌合部と筒部材側嵌合部とのあ いだにオーリングが嵌付けられるオーリング嵌着部が形成されている構成とした ことを特徴としている。
【0010】 この考案の請求項5に係わる小型モータでは、筒部材の他端部には、内側に形 成された段差部に配置されたエンドキャップを加締可能な加締部が形成されてい る構成としている。
【0011】
【考案の作用】
この考案の請求項1に係わる小型モータにおいて、ギヤケースには、それぞれ が独立して形成されて一体的に結合されたフランジ部材と筒部材とエンドキャッ プとからなる組体が固定されている。それ故、長さ寸法の異なる筒部材をもつ小 型モータを製造するに際し、フランジ部材およびエンドキャップが共用される。 また、フランジ部材が筒部材とは別に作成されるから、フランジ部材の厚さ寸法 が筒部材とは異なる厚さ寸法にされ、フランジ部材のみの剛性の向上が図られる 。
【0012】 この考案の請求項2に係わる小型モータにおいて、フランジ部材は、ギヤケー ス固定部がギヤケースに固定され、筒部材接合部が筒部材のフランジ接合部に結 合されている。フランジ部材の筒部材接合部を筒部材のフランジ接合部に接合す るのにはスポット溶接を用いるのが好ましい。それ故、請求項1の作用に加え、 筒部材の端部に、筒部材に一体にしてフランジ部を成形するのに用いる大型のプ レス機械を必要としない。
【0013】 この考案の請求項3に係わる小型モータにおいて、フランジ部材は、筒部材の 厚さ寸法に拘らずその厚さ寸法が変更される。それ故、請求項2の作用に加え、 フランジ部材の厚さ寸法を筒部材の厚さ寸法よりも大きくすれば剛性が高くなる から、筒部材の内側に配置されるアーマチュアシャフトが減速ギヤに噛合される 際に生ずる反りによって筒部材がギヤケースに対して傾斜することがない。
【0014】 この考案の請求項4に係わる小型モータにおいて、ギヤケースには、フランジ 側嵌合部にフランジ部材の筒部材接合部が嵌合され、フランジ嵌合部の内側に段 差をもって配置された筒部材側嵌合部に筒部材のフランジ接合部が嵌合され、フ ランジ側嵌合部と筒部材側嵌合部とのあいだのオーリング嵌着部にオーリングが 嵌付けられる。それ故、請求項2、3の作用に加え、オーリング嵌着部はギヤケ ースやフランジ部材あるいは筒部材に単独で形成されないので、嵌着溝等を形成 するものと比べて工数が省かれる。
【0015】 この考案の請求項5に係わる小型モータにおいて、エンドキャップは、筒部材 の他端部で内側に形成された段差部に配置されて加締部によって加締固定されて いる。それ故、請求項4の作用に加え、筒部材の端部に、筒部材に一体にしてエ ンドキャップを成形するのに用いる大型のプレス機械を必要としない。
【0016】
【実施例】
図1および図2にはこの考案に係わる小型モータの一実施例が示されている 。
【0017】 図示される小型モータ1は、主として、ギヤケース2、減速ギヤ3、出力軸4 、フランジ部材5、筒部材6、エンドキャップ7、第1のマグネット8、第2の マグネット9、アーマチュア10、第1のブラシ11、第2のブラシ12、第3 のブラシ13から構成されており、フランジ部材5、筒部材6、エンドキャップ 7からヨークが形成されている。
【0018】 ギヤケース2には、略矩形のギヤケース本体2aのほぼ中央に、三角孔形開口 にされた減速ギヤ収容部2bが形成されている。この減速ギヤ収容部2b内には 、第1の枢支軸14と、この第1の枢支軸14から離れて配置された第2の枢支 軸15とがそれぞれ固定されているとともに、出力軸4が回転可能に支持されて いる。
【0019】 第1の枢支軸14には減速ギヤ3の一部を構成する第1の中間ギヤ16が回転 可能に挿通されている。第1の中間ギヤ16には、大径歯部16aと小径歯部1 6bとが一体に形成されており、この第1の中間ギヤ16は、大径歯部16aが アーマチュア10に備えたアーマチュアシャフト24に形成された第1のウオー ム24aに噛合され、小径歯部16bが出力ギヤ19に備えた歯部19aに噛合 されている。
【0020】 第2の枢支軸15には減速ギヤ3の他の一部を構成する第2の中間ギヤ17が 回転可能に挿通されている。第2の中間ギヤ17には、大径歯部17aと小径歯 部17bとが一体に形成されており、この第2の中間ギヤ17は、大径歯部17 aがアーマチュア10に備えたアーマチュアシャフト24に形成された第2のウ オーム24bに噛合され、小径歯部17bが出力ギヤ19に備えた歯部19aに 噛合されている。
【0021】 出力軸4は、減速ギヤ3の他の一部を構成する出力ギヤ19が固定されており 、出力ギヤ19に形成された歯部19aには、前述したように、第1の中間ギヤ 16の小径歯部16bおよび第2の中間ギヤ17の小径歯部17bがそれぞれ噛 合されている。
【0022】 アーマチュアシャフト24の第1、第2のウオーム24a、24bはねじれ方 向が異なった方向にして形成されているため、このアーマチュアシャフト24が 正回転すると、第1のウオーム24aに噛合する第1の中間ギヤ16が逆回転す るとともに、第2のウオーム24bに噛合する第2の中間ギヤ17が逆回転して 出力ギヤ19が正回転し、出力軸4が正回転する。これに反して、アーマチュア シャフト24が逆回転すると、第1のウオーム24aに噛合する第1の中間ギヤ 16が正回転するとともに、第2のウオーム24bに噛合する第2の中間ギヤ1 7が正回転して出力ギヤ19が逆回転し、出力軸4が逆回転する。
【0023】 ギヤケース2には、減速ギヤ収容部2bに連通してシャフト孔2cが形成され ている。シャフト孔2cは、丸孔形にして減速ギヤ収容部2bから、後述する筒 部材6の内側にまで連通形成されており、このシャフト孔2cにはアーマチュア 10に備えたアーマチュアシャフト24が挿入される。また、シャフト孔2cに は第1の軸受20が取付けられている。この第1の軸受20はアーマチュア10 に備えたアーマチュアシャフト24の第1、第2のウオーム24a、24b側を 回転可能に支持する。
【0024】 そして、ギヤケース2には、フランジ部材5が取付けられる端部側に、フラン ジ部材固定部2d、フランジ側嵌合部2e、筒部材側嵌合部2f、オーリング嵌 着部2gがそれぞれ形成されている。
【0025】 フランジ部材固定部2dは、ギヤケース本体2aの端部に略矩形のフランジ形 状にされており、このフランジ部材固定部2dには、平面のフランジ部材当接面 2d1が形成されているとともに、対向位置に2個のねじ孔2d2、2d2がそ れぞれ形成されている。フランジ部材固定部2dには、後述するフランジ部材5 に備えたギヤケース固定部5aが当接され、ギヤケース固定部5aに形成された ねじ挿通孔5a2、5a2を通してねじ21、21がねじ孔2d2、2d2にそ れぞれねじ込まれる。
【0026】 フランジ側嵌合部2eは、フランジ部材固定部2dの中央寄りに配置されてお り、ギヤケース本体2aから、減速ギヤ収容部2bとは反対側に環状に突出形成 されている。フランジ側嵌合部2eは、その外径寸法が後述するフランジ部材5 に形成された筒部材接合部5bがもつ内径寸法よりもわずかに小さくされている ため、フランジ部材5の筒部材接合部5bが嵌合される。
【0027】 筒部材側嵌合部2fは、フランジ側嵌合部2eの内側に段差をもって配置され ており、ギヤケース本体2aから、減速ギヤ収容部2bとは反対側に環状に突出 形成されている。筒部材側嵌合部2fは、その外径寸法が後述する筒部材6に形 成されたフランジ接合部6bがもつ内径寸法よりもわずかに小さくされているた め、筒部材6のフランジ接合部6bが嵌合される。
【0028】 オーリング嵌着部2gは、筒部材側嵌合部2fがフランジ側嵌合部2eの内周 側に段差をもって配置され、フランジ部材5の筒部材接合部5bに筒部材6のフ ランジ接合部6bが接合され、フランジ部材5の筒部材接合部5bがフランジ側 嵌合部2eに、筒部材6のフランジ接合部6bが筒部材側嵌合部2fにそれぞれ 嵌合されることによって、フランジ部材5の筒部材接合部5bと、筒部材6のフ ランジ接合部6bと、筒部材側嵌合部2fと、フランジ側嵌合部2eとによって 囲まれた空間に形成される。このオーリング嵌着部2gは、フランジ側嵌合部2 eまたは筒部材側嵌合部2fあるいはフランジ部材5や筒部材6に溝状に形成さ れるものではないので、溝を形成するものと比べて簡単に形成される。このオー リング嵌着部2gにはオーリング(Oリング)22が嵌付けられる。
【0029】 フランジ部材5は、絞り成形によって形成されており、このフランジ部材5に は、ギヤケース固定部5a、筒部材接合部5bが備えられている。
【0030】 ギヤケース固定部5aは、ギヤケース2のフランジ部材固定部2dと略同一の 板状に形成されており、このギヤケース固定部5aには、ギヤケース2側にギヤ ケース2のフランジ部材当接面2d1に当接するギヤケース当接面5a1が形成 されているとともに、対向位置にねじ挿通孔5a2(5a2)がそれぞれ形成さ れている。
【0031】 筒部材接合部5bは、ギヤケース固定部5aの内側に一体にして、後述する筒 部材6に形成されたフランジ接合部6bと同一な形状の円筒形に形成されている 。筒部材接合部5bの内径寸法は、筒部材6のフランジ接合部6bがもつ外径寸 法よりわずかに大きいため、この筒部材接合部5bの内側に筒部材6のフランジ 接合部6bが挿入されたうえで、スポット溶接によって筒部材接合部5bとフラ ンジ接合部6bとが接合されることによって、フランジ部材5が筒部材6に一体 に結合される。この場合、筒部材接合部5bと筒部材6のフランジ接合部6bと の結合には、スポット溶接が用いられているが、加締固定や全周溶接等を用いて もよい。
【0032】 フランジ部材5は、筒部材6とは別体に形成されているから、このフランジ 部材5の板厚が筒部材6の板厚に拘らず適宜選ばれる。そのため、フランジ部材 5の板厚を筒部材6よりも大きくすることによって、筒部材6のフランジ接合部 6bがフランジ部材5の筒部材接合部5bとにより2重構造になるから、フラン ジ部材5および筒部材6の剛性が高められる。このとき、フランジ部材5の板厚 を筒部材6と同一にしてもよく、その場合も、上記と同様に2重構造が得られる 。
【0033】 フランジ部材5は、絞り成形によって単純に形成されるから、従来のもののよ うに、筒部材に一体にしてフランジ部を成形するのに用いる大型のプレス機械を 必要としない。
【0034】 筒部材6には、巻きヨーク成形によって円筒形に形成された筒部材本体6aが 備えられており、この筒部材本体6aのギヤケース2側の一端部にフランジ接合 部6bが形成されている。フランジ接合部6bは、外径寸法がフランジ部材5の 筒部材接合部5bがもつ内径寸法よりもわずかに小さくされているとともに、内 径寸法がギヤケース2の筒部材側嵌合部2fの外径寸法よりもわずかに大きくさ れている。
【0035】 フランジ接合部6bは、フランジ部材5の筒部材接合部5bにスポット溶接に よって結合されるから、フランジ部材5のギヤケース固定部5aがギヤケース2 のフランジ部材固定部2dに固定されることによって、ギヤケース2の筒部材側 嵌合部2fに嵌合され、フランジ部材5の筒部材接合部5bと、筒部材側嵌合部 2fと、フランジ側嵌合部2eとによりオーリング嵌着部2gを形成する。
【0036】 筒部材本体6aのギヤケース2とは反対側には、エンドキャップ結合部6cが 形成されている。エンドキャップ結合部6cには、内側に段差部6c1をもって 筒部材本体6aよりも薄肉にして環状に突出形成された加締部6c2が備えられ ている。
【0037】 加締部6c2は、段差部6c1がもつ内径寸法が後述するエンドキャップ7に 備えたエンドキャップ本体7aがもつ外径寸法よりもわずかに大きいため、この 段差部6c1にエンドキャップ7のエンドキャップ本体7aが配置されたうえで 、エンドキャップ7の外側から加締められることによってエンドギャップ7を筒 部材本体6aに一体的に結合する機能をもつ。
【0038】 筒部材6c2は、巻きヨーク成形によって単純な円筒形に形成されるから、従 来のもののように、筒部材に一体にしてフランジ部やエンドキャップ部を成形す るのに用いる大型のプレス機械を必要としない。
【0039】 筒部材本体6aの内周部には、第1、第2のマグネット8、9がそれぞれ固定 されている。第1、第2のマグネット8、9は内周側にN極、S極の磁力を発生 する。
【0040】 エンドキャップ7は、比較的小さい外径の平板をプレス加工することによって 成形されており、このエンドキャップ7には、円板形のエンドキャップ本体7a のほぼ中央に、筒部材6の筒方向に外側に向けて突出形成された軸受取付部7b が備えられている。
【0041】 エンドキャップ本体7aの外径寸法は、筒部材6のエンドキャップ結合部6c に形成された段差部6c1の内径寸法よりもわずかに小さいから、この段差部6 c1に嵌入可能になっている。軸受取付部7bの内側には、第2の軸受23が固 定されている。
【0042】 エンドキャップ7は、平板をプレス加工することによって単純に成形されるか ら、従来のもののように、筒部材に一体にしてフランジ部やエンドキャップ部を 成形するのに用いる大型のプレス機械を必要としない。
【0043】 フランジ部材5、筒部材6、エンドキャップ7では、絞り成形によって単純に 形成されたフランジ部材5の筒部材接合部5bの内側に、巻きヨーク成形によっ て単純な円筒形に形成された筒部材6のフランジ接合部6bがスポット溶接によ って結合され、筒部材6のエンドキャップ結合部6cに、平板をプレス加工する ことによって単純に成形されたエンドキャップ7が加締固定される。そして、フ ランジ部材5のギヤケース固定部5aのねじ挿通孔5a2、5a2を通してギヤ ケース2のフランジ部材固定部2dに形成されたねじ孔2d2、2d2にねじ2 1がねじ込まれる。このとき、筒部材6のフランジ接合部6bがフランジ部材5 の筒部材接合部5bとにより2重構造になるから、フランジ部材5および筒部材 6の剛性が高められる。また、筒部材5がフランジ部材5、エンドキャップ7と 一体成形されず、別体に成形されるから、筒部材5の長さ寸法が異なる小型モー タ1を製造するに際し、筒部材5のみを別に作成すればよく、フランジ部材5お よびエンドキャップ7が共用される。
【0044】 前述した第1、第2のマグネット8、9の内周側には、アーマチュア10が配 置されている。アーマチュア10にはアーマチュアシャフト24が備えられてお り、このアーマチュアシャフト24上に、アーマチュアコア25、コンミュテー タ26が固定されている。アーマチュアコア25には、予め定められたスロット 数に対応した数の巻回部25aが形成され、コンミュテータ26には、アーマチ ュアコア25の巻回部25aと同数のコンミュテータ片26aが備えられている 。そして、アーマチュア10には、アーマチュアコア25の巻回部25aに巻回 されてコンミュテータ片26aに電気的に接続されたアーマチュアコイル27が 備えられている。アーマチュアシャフト24には、ギヤケース2のシャフト孔2 c内に二条のウオームである第1のウオーム24a、第2のウオーム24bがそ れぞれ形成されている。第1のウオーム24aは第1の中間ギヤ16の大径歯部 16aに噛合され、第2のウオーム24bは第2の中間ギヤ17の大径歯部17 aに噛合されている。
【0045】 アーマチュア10は、アーマチュアシャフト24の第1、第2のウオーム24 a、24b側の一端部がギヤケース2に固定された第1の軸受20に挿通され、 アーマチュアシャフト24の第1、第2のウオーム24a、24b側に一端部寄 りが第1の軸受20によって回転可能に支持され、アーマチュアシャフト24の 他端部がエンドキャップ7に固定された第2の軸受23によって回転可能に支持 されている。
【0046】 アーマチュア10のコンミュテータ26の外側には、ホルダベース28が固定 されている。ホルダベース28には、中央にコンミュテータ26が挿通されるコ ンミュテータ孔28aが形成されており、このコンミュテータ孔28aの外側に 第1、第2、第3のブラシボックス29、30、31が配置されている。第1の ブラシボックス29内には第1のブラシばね32と第1のブラシ11が収容され 、第2のブラシボックス30内には第2のブラシばね33と第2のブラシ12が 収容され、第3のブラシボックス31内には第3のブラシばね34と第3のブラ シ13が収容されている。第1、第2、第3のブラシ11、12、13は、第1 、第2、第3のブラシばね32、33、34によってコンミュテータ26のコン ミュテータ片26aにそれぞれ電気的に接続可能に押圧されている。第1、第2 、第3のブラシ11、12、13は、図示しないターミナルを通じて外部のワイ パ制御回路に接続される。第1、第2のブラシ11、12はアーマチュア10を 低速回転されるのに用いられ、第1、第3のブラシ11、13はアーマチュア1 0を高速回転されるのに用いられる。
【0047】 このような構造をもつ小型モータ1は、出力軸4が図示しないリンクを介して ワイパブレードに連結され、ギヤケース2の外側に形成されたステー2hが車体 に固定され、第1、第2、第3のブラシ11、12、13が外部のワイパ制御回 路に接続されて車体に搭載される。
【0048】 ワイパ制御回路に備えたワイパスイッチが低速にオン切換えされると、第1の ブラシ11に電源の電位が与えられるとともに、第2のブラシ12が接地される ため、コンミュテータ片26aを通じてアーマチュアコア25の巻回部25aの アーマチュアコイル27毎に磁力が発生し、第1、第2のマグネット8、9が発 生している磁力とによる電磁誘導によってアーマチュアシャフト24が低速で正 回転を始める。アーマチュアシャフト24が低速で正回転すると、第1のウオー ム24aに噛合する第1の中間ギヤ16が逆回転するとともに、第2のウオーム 24bに噛合する第2の中間ギヤ17が逆回転して出力ギヤ19が正回転し、出 力軸4が正回転することによって、リンクを介しワイパブレードが下部反転位置 と上部反転位置とのあいだを低速で往復払拭する。
【0049】 その後に、ワイパ制御回路のワイパスイッチがオフ切換えされると、ワイパ ブレードが下部反転位置に到達するまでのあいだは、第1のブラシ11に電源の 電位が与えられるとともに、第2のブラシ12が接地されるため、ワイパブレー ドが払拭作動を続け、ワイパブレードが下部反転位置に到達したところで、第1 のブラシ11が接地され、第2のブラシ12に電源の電位が与えられる。そのた め、ワイパブレードは、下部反転位置よりも下方の格納位置に向けて移動する。 そして、ワイパブレードが格納位置に到達すると、第1、第2のブラシ11、1 2に対する通電がカットオフされるため、ワイパブレードが格納位置で停止する 。
【0050】 ワイパ制御回路のワイパスイッチが高速にオン切換えされると、第1のブラシ 11に電源の電位が与えられるとともに、第3のブラシ13が接地されるため、 コンミュテータ片26aを通じてアーマチュアコア25の巻回部25aのアーマ チュアコイル27毎に磁力が発生し、第1、第2のマグネット8、9が発生して いる磁力とによる電磁誘導によってアーマチュアシャフト24が高速で正回転を 始める。アーマチュアシャフト24が高速で正回転すると、第1のウオーム24 aに噛合する第1の中間ギヤ16が逆回転するとともに、第2のウオーム24b に噛合する第2の中間ギヤ17が逆回転して出力ギヤ19が正回転し、出力軸4 が正回転することによって、リンクを介しワイパブレードが下部反転位置と上部 反転位置とのあいだを高速で往復払拭する。
【0051】 その後に、ワイパ制御回路のワイパスイッチがオフ切換えされると、ワイパ ブレードが下部反転位置に到達するまでのあいだは、第1のブラシ11に電源の 電位が与えられるとともに、第2のブラシ12が接地されるため、ワイパブレー ドが払拭作動を続け、ワイパブレードが下部反転位置に到達したところで、第1 のブラシ11が接地され、第2のブラシ12に電源の電位が与えられる。そのた め、ワイパブレードは、下部反転位置よりも下方の格納位置に向けて移動する。 そして、ワイパブレードが格納位置に到達すると、第1、第2のブラシ11、1 2に対する通電がカットオフされるため、ワイパブレードが格納位置で停止する 。
【0052】 アーマチュアシャフト24が正回転、逆回転する際、アーマチュアシャフト2 4では、第1のウオーム24aが第1の中間ギヤ16の大径歯部16aに、第2 のウオーム24bが第2の中間ギヤ17の大径歯部17aにそれぞれ噛合される ことによって、アーマチュアシャフト24に曲げ応力がかかって、筒部材6およ びエンドキャップ7をギヤケース2に対して傾斜させようとするが、フランジ部 材5の筒部材接合部5bおよび筒部材6のフランジ接合部6bで剛性が高くなっ ているから、筒部材6およびエンドキャップ7がギヤケース2に対して傾斜する ことなく、アーマチュアシャフト24の曲げ応力が抑制されるものとなる。
【0053】
【考案の効果】
以上説明してきたように、この考案の請求項1に係わる小型モータによれば、 ギヤケースには、それぞれが独立して形成されて一体的に結合されたフランジ部 材と筒部材とエンドキャップとからなる組体が固定されている。それ故、長さ寸 法の異なる筒部材をもつ小型モータを製造するに際し、フランジ部材およびエン ドキャップが共用される。また、フランジ部材が筒部材とは別に作成されるから 、フランジ部材の厚さ寸法が筒部材とは異なる厚さ寸法にされ、フランジ部材の みの剛性の向上が図られる。よって、ヨークを構成する部品を共用することで汎 用性を高くすることができるとともに、ヨークの厚さ寸法に拘らず剛性を高くす ることができるという優れた効果を奏する。
【0054】 この考案の請求項2に係わる小型モータによれば、フランジ部材は、ギヤケー ス固定部がギヤケースに固定され、筒部材接合部が筒部材のフランジ接合部に結 合されている。それ故、請求項1の効果に加え、筒部材の端部に、筒部材に一体 にしてフランジ部を成形するのに用いる大型のプレス機械を必要としないから、 生産設備を大規模にする必要がないという優れた効果を奏する。
【0055】 この考案の請求項3に係わる小型モータによれば、フランジ部材は、筒部材の 厚さ寸法に拘らずその厚さ寸法が変更される。それ故、請求項2の効果に加え、 フランジ部材の厚さ寸法を筒部材の厚さ寸法よりも大きくすれば剛性が高くなる から、筒部材の内側に配置されるアーマチュアシャフトが減速ギヤに噛合される 際に生ずる反りによって筒部材がギヤケースに対して傾斜することがなくなり、 異音の発生を防ぐことができるという優れた効果を奏する。
【0056】 この考案の請求項4に係わる小型モータによれば、ギヤケースには、フランジ 側嵌合部にフランジ部材の筒部材接合部が嵌合され、フランジ嵌合部の内側に段 差をもって配置された筒部材側嵌合部に筒部材のフランジ接合部が嵌合され、フ ランジ側嵌合部と筒部材側嵌合部とのあいだのオーリング嵌着部にオーリングが 嵌付けられる。それ故、請求項2、3の効果に加え、オーリング嵌着部はギヤケ ースやフランジ部材あるいは筒部材に単独で形成されないので、嵌着溝等を形成 するものと比べて工数が省かれるという優れた効果を奏する。
【0057】 この考案の請求項5に係わる小型モータによれば、エンドキャップは、筒部材 の他端部で内側に形成された段差部に配置されて加締部によって加締固定されて いる。それ故、請求項4の効果に加え、筒部材の端部に、筒部材に一体にしてエ ンドキャップを成形するのに用いる大型のプレス機械を必要としないから、生産 設備を大規模にする必要がないという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案に係わる小型モータの一実施例の部分
破断正面図である。
【図2】図1に示した小型モータにおいてのギヤケー
ス、フランジ部材、筒部材、エンドキャップの組付け関
係を説明する外観斜視図である。
【符号の説明】
1 小型モータ 2 ギヤケース 2e フランジ側嵌合部 2f 筒部材側嵌合部 2g オーリング嵌着部 3 減速ギヤ 4 出力軸 5 フランジ部材 5a ギヤケース固定部 5b 筒部材接合部 6 筒部材 6b フランジ接合部 6c2 加締部 7 エンドキャップ 8 (マグネット)第1のマグネット 9 (マグネット)第2のマグネット 10 アーマチュア 24 アーマチュアシャフト

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状の筒部材と、 上記筒部材とは独立して形成され、該筒部材の一端部に
    結合されたフランジ部材と、 上記筒部材とは独立して形成され、該筒部材の他端部に
    結合されたエンドキャップと、 上記筒部材の内側に取付けられたマグネットと、 減速ギヤを回転可能に収容しているとともに、該減速ギ
    ヤの最終段に結合された出力軸を回転可能に支持し、上
    記フランジ部が固定されたギヤケースと、 上記マグネットの内周側に配置されて上記ギヤケース内
    で減速ギヤに噛合され、上記ギヤケースおよびエンドキ
    ャップにより回転可能に支持されるアーマチュアシャフ
    トをもつアーマチュアを備えていることを特徴とする小
    型モータ。
  2. 【請求項2】 筒部材の一端部には、フランジ接合部が
    形成され、 フランジ部材には、ギヤケースに固定されるギヤケース
    固定部と、筒部材の筒方向に配置され、筒部材のフラン
    ジ接合部が内側に結合される筒部材接合部とが一体的に
    形成されていることを特徴とする請求項1に記載の小型
    モータ。
  3. 【請求項3】 フランジ部材の厚さ寸法は、筒部材の厚
    さ寸法に略等しい寸法か、あるいは筒部材の厚さ寸法よ
    りも大きい寸法が選ばれていることを特徴とする請求項
    2に記載の小型モータ。
  4. 【請求項4】 ギヤケースには、フランジ部材の筒部材
    接合部が嵌合可能なフランジ側嵌合部が形成されている
    とともに、このフランジ側嵌合部の内側に段差をもって
    配置され、筒部材のフランジ接合部が嵌合可能な筒部材
    側嵌合部が形成され、該フランジ側嵌合部と筒部材側嵌
    合部とのあいだにオーリングが嵌付けられるオーリング
    嵌着部が形成されていることを特徴とする請求項2、3
    に記載の小型モータ。
  5. 【請求項5】 筒部材の他端部には、内側に形成された
    段差部に配置されたエンドキャップを加締可能な加締部
    が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の小
    型モータ。
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