JP3050713U - 小型送風機の整流具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 送風機の前部の送風筒内に取り付けて、送風
機から送風される空気の渦巻流を直線流に変えて、送流
速度の減衰を少なくし、送風流量の到達距離を伸ばす整
流具を提案する。 【解決手段】 鋭角突推円状の保持筒１と十字に組んだ
４枚の整流板２とからなり、各整流板２の基部縁を、送
風機からの風向きに対向して右湾曲になるような縁曲げ
形状とした曲げ縁部２ａとして、これを保持筒１の突推
部１ａに十字に固定した構造とし、これを小型送風機の
送風筒内に固定する整流具とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、送風機の前部の送風筒内に取り付けて、送風機から送風される空気 の渦巻流を直線流に変えて、送流速度の減衰を少なくし、送風流量の到達距離を 伸ばす整流具に関する。

【０００２】

【考案が解決しようとする課題】

前部に送風筒を保持した送風機で、吸い込んだ空気流を前方に送風する場合、 空気流が送風筒前端縁を流れ出る時、直線方向に対して外側３０度の角度で周囲 に広がることが知られている。従って、送流空気は、空間を送流中に周囲に拡散 してしまうので、送流空気を遠くまで到達させるためには、エネルギーの大きな 送風機を必要とし、省エネルギーの小電力で稼働する小型に於ては、送風機で吸 い込んだ空気流を初速度を減衰させることなく遠距離まで送流到達させることは 極めて困難になる。

【０００３】 本考案は、小電力稼働の小型送風機でも送風空気を遠くまで到達させるため、 送風機からの渦状の旋回空気流を直線流に変えるもので、減衰の少ない送風流と して効果的に空気循環を促進させることにより室内空気を均一にするものである 。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、小型送風機の整流具に係るもので、鋭角突推円状の保持筒１と十字 に組んだ４枚の整流板２とからなり、各整流板２の基部縁を、送風機からの風向 きに対向して右湾曲になるような縁曲げ形状とした曲げ縁部２ａとして、これを 保持筒１の突推部１ａに十字に固定した構造としたものである。

【０００５】

【考案の実施の形態】

本考案は、小電力稼働の小型送風機で送風空気を遠くまで到達させるため、 送風機からの旋回空気流を直線流に変える小型送風機の整流具に係るもので、鋭 角突推円状の保持筒１と十字に組んだ４枚の整流板２とからなり、各整流板２の 基部縁を、送風機からの風向きに対向して右湾曲になるような縁曲げ形状とした 曲げ縁部２ａとして、これを保持筒１の突推部１ａに十字に固定した構造とした ものであり、減衰の少ない送風流によって効果的に室内空気の循環を促進させる ことにより室内空気を均一にするものである。図２及び図３に於て、３は羽根車 ，４は送風筒，５は空気取り入れ口を示した。

【０００６】 通常、送風機の背面と空気取り入れ口５から吸い入れ送流される空気流は、羽 根車３の回転に伴って旋回する渦巻流となって、送風筒４の先端縁から室内空間 に吹き出され、そのままの渦巻流は空間を進行する間に角度を広げて拡散するか ら、流線空気で還流するため送風空気を直線方向に遠くまで送達することは、小 電力の小型送風機では無理となる。本考案は、この渦巻流を送風筒４の中で直線 流に変えてそのまま室内空間に送り出し、送風機からの初速度を減衰させること なく送流するものである。

【０００７】 即ち、本考案整流具は、小型送風機の送風筒内に固定して用いるもので、保持 筒１の基部を、小型送風機の送風筒４内で羽根車３の前部機枠に固定し、室内天 井に取り付けて室内空気を循環させる場合、小型送風機を稼働して羽根車３を回 動せしめると、羽根車３は、送風方向に向って左回転するので、羽根車３からの 空気流は、左旋回の渦巻き送風流となるが、この渦巻き流は、前方に進むに従い 保持筒１の鋭角突推形状により、その外周面に沿って案内され突推部１ａの先端 部即ち、小型送風機の中心に集められる。

【０００８】 一般に、送風機のモーターのある中心部分は、羽根車の遠心作用による負圧部 分となり風は起こさない。そのため送風機の直前の中心には風の渦が生じ、風が 直線状に流れ出るのを阻害してしまう。本願の保持筒１は鋭角突推形状としたの で、その外周面に沿って風を誘導し、小型送風機の中心の突推部１ａの先端部に 集められることになる。そしてこの空気流は、ここで十字に組んだ４枚の各整流 板２の、右湾曲に縁曲げした夫々の曲げ縁部２ａの湾曲外面に突き当たって誘導 され、整流板２の板面に沿って進行方向の層流として直線流に変えられる。そし てそのまま送風筒の先端縁から空間に放出され、直線流として室内空間を送流さ れる。従って、この送風流は、小型送風機からの初速流速を維持したまま速度が 減衰することなく室内対壁まで達することになり、室内空気を効果的に還流せし める。

【０００９】

【考案の効果】

本考案によれば、小型送風機から送り出される渦巻き流の送風空気は、送風筒 内で保持筒１の突推形状と曲げ縁部２ａを有する各整流板２により、すべて層流 の直線流に変えられる効果があり、そのまま空間に送流される直線流は、空間を 進む間、小型送風機からの初速度を減衰することなく遠くまで到達し、室内空気 を効果的に還流せしめる効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の斜視図である。

【図２】本考案の作用を示す正面図である。

【図３】本考案の使用状態の平面図である。

【符号の説明】

１ 保持筒 １ａ 突推部 ２ 整流板 ２ａ 曲げ縁部 ３ 羽根車 ４ 送風筒 ５ 空気取り入れ口

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 鋭角突推円状の保持筒１と十字に組んだ
   ４枚の整流板２とからなり、各整流板２の基部縁を、送
   風機からの風向きに対向して右湾曲になるような縁曲げ
   形状とした曲げ縁部２ａとして、これを保持筒１の突推
   部１ａに十字に固定した構造とした小型送風機の整流
   具。