JP3050572U - 履物用バネ部材およびこれを用いた履物 - Google Patents

履物用バネ部材およびこれを用いた履物

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JP3050572U
JP3050572U JP1998000078U JP7898U JP3050572U JP 3050572 U JP3050572 U JP 3050572U JP 1998000078 U JP1998000078 U JP 1998000078U JP 7898 U JP7898 U JP 7898U JP 3050572 U JP3050572 U JP 3050572U
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Inventor
好夫 竹本
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金井 宏彰
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 走行時や運動時に高い衝撃緩和性と反発性を
発揮して、使用者の歩行能力や運動能力を補助・向上で
き、さらに安価に製造できる履物用バネ部材およびこれ
を用いた履物を提供する。 【解決手段】 厚み方向に波付け加工した、弾性を有す
る金属製帯状薄板を、幅方向に曲げ、かつ厚み方向に巻
回したつる巻き状の本体を形成し、上記本体の各段の波
が、上段の谷部7と下段の山部6とで接触して成る。こ
の履物用バネ部材5は、山部6と谷部7の間の中間部8
により荷重の吸収力と反発力を発揮する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、各種靴やスリッパ等の履物の衝撃緩和技術に関し、歩行時や運動時 に高い衝撃緩和性と反発性とを発揮して、使用者の歩行能力や運動能力を補助・ 向上する履物用バネ部材(以下、バネ部材という)およびこれを用いた履物に関 するものである。
【0002】
【従来の技術】
履物の役割は、歩行時や運動時に単に足裏を保護するにとどまらず、着地時に 脚部に加わる衝撃を緩和することにある。この衝撃は、踵から膝を経て腰にまで 伝わるため、過度の衝撃を受けると、足首や膝や股の関節を痛める結果となる。 この衝撃を緩和する手段として、一般に、ゴム材、発泡プラスチック、ウレタン 等の衝撃吸収材が履物の底部や中敷に用いられている。 しかし、上記衝撃吸収材は、いずれも伸縮性に限度があるため、例えば運動時 に大きな力が加わった際に衝撃を吸収しきれず、前述した関節の損傷を招いてし まう。また上記衝撃吸収材は、荷重が加わったときの反発力が乏しいため、単に クッションとしての機能を有するにとどまり、歩行時や運動時に足を蹴り出す力 を増幅する機能が小さいばまりか、使用期間が長くなると、へたりを生じ、衝撃 緩和機能が低下する欠点があった。
【0003】 そこで、最近では衝撃吸収材としてコイルバネを、底部や踵部に装着した靴が 種々提案されている(例えば、特開平5−293001号、特開平5−1540 1号、実開平2−47903号の公報)。これら公報記載のものは、コイルバネ の性質を利用して緩衝力や反発力を得ようとするものである。しかし、例えば走 行時に、靴には体重の2〜3倍もの荷重が掛かるため、コイルバネの線径を太く したり、コイルバネを多数用いることが必要となる。よって、どうしてもコイル バネ自体の重量が大きくなり、靴の重量も増加して、快適な歩行や運動が困難に なる。
【0004】 また、コイルバネは、1本の金属線を所要ピッチの隙間を有してらせん状に巻 回した構造であるため、非常に不安定である。すなわち、コイルバネに圧縮荷重 を掛けると、コイルバネは、その中心軸方向に正確に縮まず左右に振れるような 挙動(いわゆる横揺れ)を生じる。このようなコイルバネを靴の踵部に装着する と、スムーズな歩行ができないばかりか、足首を捻挫する危険がある。よって、 コイルバネによるときは、上記横振れを防止するために、ガイドを設ける必要が 生じ、構造が複雑になり、製作コストが高くなる。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上記従来の衝撃緩和技術の種々の問題を解決し、歩行時や運動時の 衝撃緩和性と反発性が高く、軽量化が図れ、履物に簡単に装着できて、使用者の 歩行能力や運動能力を補助・向上することができ、さらに安価に製造できるバネ 部材およびこれを用いた履物を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本考案のバネ部材は、厚み方向に波付け加工をした 、弾性を有する金属製帯状薄板で以て、幅方向に曲げた環状の本体を形成して成 る。また、上記金属製帯状薄板で以て、幅方向に曲げ、かつ厚み方向に巻回した つる巻き状の本体を形成すると共に、上記本体の各段において、上段の谷部と下 段の山部とを接触して成る。
【0007】 本考案においては、上記構成になしたので、荷重のかかる略鉛直方向にのみ伸 縮し、また、荷重が数か所に分散して、従来のコイルバネのような横振れを生じ ることがなく、安定性が飛躍的に向上する。
【0008】 また、つる巻き状の本体の各段において、上段の谷部と下段の山部とが接触し た構造とすることで、この接触部分で荷重の伝達を果たすと共に、各段の山部と 谷部の中間部において十分な弾性を発揮する。 ところで、ここでいう山部とは、バネ上方から見て波の頂点一帯を意味し、逆 に谷部とは、バネ上方から見て波の最下点一帯を意味する。
【0009】 また、上記つる巻き状の本体において、少なくとも一方の最外段が、一部又は 全部にフラット部を備えた構成にすると、本体を履物に簡単に装着できると共に 、履物をはいたときの足裏の違和感を可及的に減少することができる。
【0010】
【考案の実施の形態】
本考案のバネ部材は、通常のバネ材料である高炭素鋼線、オイルテンパー線、 ピアノ線およびステンレス鋼線等を用いて製作できる。すなわち、バネ部材は、 上記線材を伸線加工および圧延加工により帯状薄板に仕上げた後、この帯状薄板 をコイリングマシンにより厚み方向に波付け加工を施しつつ、幅方向に環状にし たり、さらに厚み方向に巻回してつる巻き状にして所定箇所で切断し、その後熱 処理により所定の弾性を付与した、環状またはつる巻き状の本体を形成する。 上記本体の波形は、局部的な応力集中の発生を防ぐために、できるだけなだら かな曲線にするのが好ましい。また、上記帯状薄板は、エッジが角ばっていると 、繰り返し荷重が掛かったときに疲労破壊を起こしやすいが、丸みをもたせるこ とによりこれを回避することができる。
【0011】 また、上記環状の本体またはつる巻き状の本体の各段(すなわち、バネ1巻き 当たり)の波を構成する山部および谷部の数は、それぞれ3個〜10個が好適で あるが、必要以上に多くすると、弾性が減少し、また、過酷な波付け加工が必要 になり、好ましくない。上記山部と谷部の数は、線材の材質、厚み等によるが、 この種のバネ部材としては、3個〜6個がより好ましい。
【0012】 本考案のバネ部材を履物に装着する構成は種々考えられる。 まず、装着部位としては、踵部はもとより、爪先部や底部全体でもよい。複数 部位に設けるときは、環状の本体とつる巻き状の本体を有するバネ部材を用いて 、同種又は異種を適当に組み合わせて用いたり、また荷重負荷の高い部位すなわ ち踵部や爪先部に、バネの強度いわゆるバネ定数を大きくしたものを用いると効 果的である。 また、履物の幅方向、例えば履物の爪先部分の幅方向に、径の小さいバネ部材 を複数個並列配置して装着すれば、履物をはいたときの足裏の安定性がより一層 向上する。
【0013】 本考案のバネ部材は、例えば靴のミッドソウルに窪みや穴を設け、この窪みや 穴にはめ込んで装着する。この際バネ部材が錆びないように防錆処理を施してお くのが好ましい。例えば亜鉛メッキやゴムライニング処理を施す手段が好適に利 用できる。また、ステンレス鋼線を用いることで、前記防錆処理を施さずに錆の 発生を防止することができる。
【0014】 また、足裏の違和感を無くすために、バネ部材の上方にシート状の上部覆いを かぶせると良い。さらに、バネ部材を固定するため、バネ部材とミッドソウルを 接着したり、バネ部材と上部覆いとを接着することは適宜行えば良い。 この際、バネ部材の最上段は、波を有さないフラット部にしておくと、足裏の 違和感が可及的に減少すると共に、上部覆いの厚みを薄くでき、靴の軽量化が可 能となる。 またバネ部材の最外段の両方をフラット部にすると、上部覆いやミッドソウル との接着面積が増大し、バネ部材をより一層固定しやすくなる。
【0015】
【実施例】
次に、本考案の実施例を図により説明する。 図1は、ステンレス鋼線を圧延加工により帯状薄板にした後、コイリング機に より波付けおよびリング成形を施して環状の本体を形成したバネ部材である。 このバネ部材1は山部2と谷部3をそれぞれ4個設けてある。荷重が掛かると 、4個の山部2および谷部3に荷重が分散すると共に、中間部4の弾性により荷 重を吸収すると共に反発力が生じる。
【0016】 次に、図2は、上記と同様の製造方法により帯状薄板を厚み方向に複数回巻回 してつる巻き状の本体を形成したバネ部材である。 このバネ部材5は各段に山部6および谷部7を各4個設けており、山部6と谷 部7の間に中間部8を有する。また、各段において、上段の谷部と下段の山部と は、その最下点と頂点とにおいて互いに接触している。さらに、最上段は波を有 さないフラット部9にしてある。 このバネ部材5に荷重が掛かると、上段から接触点を介して下段へと荷重が伝 わり、バネ部材全体に均一に荷重が分散し、中間部8の弾性により荷重を吸収す ると共に反発力が発生する。
【0017】 図3は、図2のバネ部材5を靴に装着した例を示す。 上からアッパー10、保護シート11、バネ部材5、ミッドソウル12および 靴底13を順次重ねて接着することにより、所望の靴を構成する。 ミッドソウル12の踵部には装着部14が設けてあり、この装着部14内にバ ネ部材5を装着して、保護シート11で以て確実に接着固定できる。
【0018】 ところで、バネ部材は、図4に示すように、カセット式にしても良い。 すなわち、バネ部材15を、底板16、円筒17および上蓋18により成る箱 体内に格納した構造とする。底板16および上蓋18には硬質樹脂板を用い、円 筒17にはウレタン素材を用いている。この構造によれば、バネ部材15の上端 にフラット部を設けなくても足裏の違和感がなく、履物の踵部等適所に簡単に装 着することができる。
【0019】
【考案の効果】
本考案によれば、着地時の衝撃緩和性が高いため、足、膝、腰への負担が小さ くなり、加えて反発性が高いため、極めて快適な歩行や運動が可能となる。また 、バネ部材が安定した構造であるため、スムーズな歩行や運動をすることができ る。 また、バネ部材及びバネ部材を装着する構造が比較的簡単であるため、履物の 製造コストが安くつく。加えて、従来のコイルバネを装着した履物に比べて大幅 な軽量化が可能である。従って、ジョギングシューズや運動靴、一般用の靴はも とより、作業靴や登山靴の他スリッパ・サンダル等にも有効に利用でき、しかも 安価に提供できる。さらに、バネの反発力を有効に利用できるため、老壮年の歩 行機能の減退を補うことができ、ひいてはリハビリテーション用の履物としても 有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のバネ部材の実施例を示し、(a)は斜
視図、(b)は概略側面図である。
【図2】本考案のバネ部材の他の実施例の斜視図であ
る。
【図3】本考案のバネ部材を靴に装着する例を示す分解
説明図である。
【図4】本考案のバネ部材を箱体に格納した例を示す概
略断面図である。
【符号の説明】
1,5,15・・・バネ部材 2,6・・・山部 3,7・・・谷部 4,8・・・中間部 9・・・・・フラット部 10・・・・アッパー 11・・・・保護シート 12・・・・ミッドソウル 13・・・・靴底 14・・・・装着部

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み方向に波付け加工した、弾性を有す
    る金属製帯状薄板で以て、幅方向に曲げた環状の本体を
    形成して成る履物用バネ部材。
  2. 【請求項2】 厚み方向に波付け加工した、弾性を有す
    る金属製帯状薄板で以て、幅方向に曲げ、かつ厚み方向
    に巻回したつる巻き状の本体を形成し、上記本体の各段
    の波を上段の谷部と下段の山部とで接触して成る履物用
    バネ部材。
  3. 【請求項3】 本体の少なくとも一方の最外段が、一部
    又は全部にフラット部を備えた請求項2記載の履物用バ
    ネ部材。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の履物用バネ
    部材が、履物底部の少なくとも一部に装着された履物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100844183B1 (ko) * 2007-10-22 2008-07-04 강민구 파형 쿠션 스프링, 보강형 파형 쿠션 스프링 및 이를구비하는 신발
JP2009233080A (ja) * 2008-03-27 2009-10-15 Mizuno Corp 緩衝構造体および当該緩衝構造体を用いたスポーツ用シューズのソール構造

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KR100844183B1 (ko) * 2007-10-22 2008-07-04 강민구 파형 쿠션 스프링, 보강형 파형 쿠션 스프링 및 이를구비하는 신발
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