JP3050071U - 組み合わせダイス - Google Patents

組み合わせダイス

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JP3050071U
JP3050071U JP1997011635U JP1163597U JP3050071U JP 3050071 U JP3050071 U JP 3050071U JP 1997011635 U JP1997011635 U JP 1997011635U JP 1163597 U JP1163597 U JP 1163597U JP 3050071 U JP3050071 U JP 3050071U
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清二 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 引抜加工を行う装置の機構を簡素化し、ダイ
ス経費を削減する。 【解決手段】 線材を変形させる第1のダイス100
と、第1のダイスを通過した素材の線径及び/又は形状
を決定する第2のダイス200とを備え、第1のダイス
と第2のダイスとが任意に組み合わせ可能になり、第1
のダイスのダイス孔110Aには、正規のマウス部11
1Aと、正規のマウス部に続く正規のアプローチ部11
2Aと、正規のアプローチ部に続くダミーのベアリング
部113Aと、ダミーのベアリング部に続くダミーのバ
ックリリーフ部114Aとが設けられ、第2のダイスの
ダイス孔210Aには、ダミーのマウス部211Aと、
ダミーのマウス部に続くダミーのアプローチ部212A
と、ダミーのアプローチ部に続く正規のベアリング部2
13Aと、正規のベアリング部に続く正規のバックリリ
ーフ部214Aとが設け、個々に交換可能とする。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、線材、棒、条或いは管等の素材の引抜加工に用いられるダイス、詳 しくはダイスに要求される機能を分割したの組み合わせダイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
素材としての線材の引抜加工に用いられるダイスは、図3に示すように、超硬 合金からなるダイスチップ部500と、このダイスチップ部500を取り囲むダ イスケース部600とに大別される。前記ダイスチップ部500には、線材が通 過するダイス孔510が開設されている。かかるダイス孔510は、線材が挿入 されるマウス部511と、このマウス部511に続くアプローチ部512と、こ のアプローチ部512に続き最も細くなったベアリング部513と、このベアリ ング部513に続くバックリリーフ部514とに分けられる。
【0003】 オープニングベルとも称される前記マウス部511は、線材の入口であって、 最初の部分は加工前の線材より径大に形成されており、最後の部分に向かって徐 々に縮径されており、最後の部分は最初の部分より小径ではあるが、望まれる線 径より径大に設定されている。
【0004】 また、前記マウス部511に続くアプローチ部512は、徐々に小径になって おり、線材を変形させる部分と、線材とダイス孔510の内面との間に潤滑油を 供給する部分とに大別される。すなわち、潤滑油を供給する部分は、線材より大 径の部分であり、線材を変形させる部分は線材の外径より小径の部分である。線 材は、このアプローチ部512を通過することによって徐々に望まれる形状及び 線径に変形していくのである。
【0005】 かかるアプローチ部512に続くベアリング部513は、線材の線径を決定す る部分である。従って、前記ベアリング部513も徐々に小径になっている。ベ アリング部513の最初の部分(アプローチ部512の最後の部分)の径は線材 の望まれる径より若干大きく、ベアリング部513の最後の部分の径は線材の望 まれる径になっている。
【0006】 さらに、前記バックリリーフ部514は、ベアリング部513の最後の部分よ り径大に設定されている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来のダイスには、以下のような問題点がある。 まず、ダイスの寿命を増大させるために線材にバックテンションを加えること が行われている。すなわち、線材に対して引抜方向とは逆の方向に引っ張り力を 加えることにより引抜抵抗を減少させて、ダイス孔に対する線材の圧力を低下さ せることでダイスの寿命を増大させるのである。このダイスの寿命増大のための バックテンションを線材に加える機構が必要となる。これは、引抜加工を行う装 置の機構の複雑化に直結する。
【0008】 また、ダイスは寿命がきたり、各部が破損したりした場合には、新しいダイス に交換するしか途はなかった。これは、ダイス経費の増大をもたらす。
【0009】 本考案は上記事情に鑑みて創案されたもので、引抜加工を行う装置の機構の簡 素化に寄与することともに、ダイス経費の削減をもたらす新たな組み合わせダイ スを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案に係る組み合わせダイスは、素材を変形させる正規のアプローチ部がダ イス孔に設けられた第1のダイスチップ部を有する第1のダイスと、この第1の ダイスを通過した素材の線径及び/又は形状を決定する正規のベアリング部がダ イス孔に設けられた第2のダイスチップ部を有する第2のダイスとを備えており 、前記第1のダイスと第2のダイスとが任意に組み合わせ可能になっている。
【0011】
【考案の実施の形態】
図1は本考案の実施の形態に係る組み合わせダイスの概略的断面図、図2は本 考案の実施の形態に係る組み合わせダイスの第1のダイスチップと第2のダイス チップとの概略的拡大断面図である。
【0012】 本考案の実施の形態に係る組み合わせダイスは、素材である金属線等の線材を 変形させる正規のアプローチ部112Aが設けられたダイス孔110Aを有する 第1のダイス100と、この第1のダイス100を通過した線材の線径を決定す る正規のベアリング部213Aが設けられたダイス孔210Aを有する第2のダ イス200とを備えており、前記第1のダイス100と第2のダイス200とが 任意に組み合わせ可能になっている。
【0013】 前記第1のダイス100は、ダイス孔110Aが開設された第1のダイスチッ プ部110と、この第1のダイスチップ部110を取り囲むダイスケース部12 0とに大別される。前記第1のダイスチップ部110は、例えばタングステンカ ーバイト等の超硬合金で形成されている。一方、前記ダイスケース部120は、 例えばS45C等の炭素鋼で形成されている。
【0014】 前記ダイス孔110Aは、平面視円形であって、正規のマウス部111Aと、 この正規のマウス部111Aに続く正規のアプローチ部112Aと、この正規の アプローチ部112Aに続くダミーのベアリング部113Aと、このダミーのベ アリング部113Aに続くダミーのバックリリーフ部114Aとが設けられてい る。
【0015】 前記正規のマウス部111Aは、図2に示すように、PA1からPA2にかけ てのテーパ面である。かかる正規のマウス部111Aの最初の部分PA1、すな わち線材が導入される部分は、線材の外径より径大であり、正規のアプローチ部 112Aに向かって縮径していく。正規のマウス部111Aの最終の部分PA2 の径、すなわち正規のアプローチ部112Aの最初の部分の径は、最終的に望ま れる線材の外径より50%程度大きく設定されている。また、この正規のマウス 部111Aの傾斜角α1(図2参照)は、60°程度に設定されている。
【0016】 この正規のマウス部111Aに続く正規のアプローチ部112Aは、図2に示 すように、PA2からPA3にかけてのテーパ面である。かかる正規のアプロー チ部112Aは、線材を変形させるとともに、ダイス孔110Aの内面に潤滑油 を供給する機能を有している。この正規のアプローチ部112Aは前記PA2か ら徐々に縮径され、正規のアプローチ部112Aの最後の部分PA3の径は、最 終的に望まれる線材の径の線材の外径より30%程度大きく設定されている。ま た、この正規のアプローチ部112Aの傾斜角α2(図2参照)は、10°程度 に設定されている。
【0017】 この正規のアプローチ部112Aに続くダミーのベアリング部113Aは、図 2に示すように、PA3からPA4にかけての面であり、ダイス孔110Aの中 心軸L1に対して平行になっている。かかるダミーのベアリング部113Aは、 ベアリング部としての機能、すなわち線材の線径を決定するという機能は持たな い。従って、このダミーのベアリング部112Aの最初の部分PA3と最後の部 分PA4との径は、前記正規のアプローチ部112Aの最後の部分PA3の径と 等しく設定されている。また、このダミーのベアリング部113Aは、線材の線 径を決定しないので、後述する正規のベアリング部213Aより短く設定されて いる。
【0018】 また、このダミーのベアリング部113Aに続くダミーのバックリリーフ部1 14Aは、図2に示すように、PA4からPA5にかけての面である。かかるダ ミーのバックリリーフ部114Aは、ダミーのベアリング部113Aを通過した 線材を第2のダイス200の正規のベアリング部213Aに導くものであるから 、第1のダイス100を通過する線材の進行方向を変化させないように、ダミー のバックリリーフ部114Aの最後の部分PA5では、ダミーのベアリング部1 13Aより径大になっている。
【0019】 また、前記ダイスケース部120は、アプローチ部112Aが開口した側、す なわち表側の縁部には環状の突条121が形成されている。また、ダイスケース 部120の裏面側の縁部には環状の凹溝122が形成されている。この突条12 1と凹溝122とは、第1のダイス100に第2のダイス200を組み合わせる 際のガイドとなる部分である。
【0020】 このダイスケース部120の中心には、前記第1のダイスチップ部110が嵌 合される嵌合孔123が開設されている。この嵌合孔123の表側は、縮径する テーパ面124となっている。このテーパ面124に続く垂直面125は、第1 のダイスチップ部110の外周面が接する面である。また、前記垂直面125に 続く水平面126は、第1のダイスチップ部110の裏側面が接する面である。 さらに、この水平面126に続いては縮径するテーパ面127となっている。
【0021】 一方、第2のダイス200は、ダイス孔210Aが開設された第2のダイスチ ップ部210と、この第2のダイスチップ部210を取り囲むダイスケース部2 20とに大別される。前記第2のダイスチップ部210は、例えばタングステン カーバイト等の超硬合金で形成されている。一方、前記ダイスケース部220は 、例えばS45C等の炭素鋼で形成されている。
【0022】 前記第2のダイスチップ部210は、ダイス孔210Aは異なるが、外径寸法 、厚さ寸法や形状等は、第1のダイス100に用いられる第1のダイスチップ部 110と同一に形成されている。
【0023】 この第2のダイス200の第2のダイスチップ部210のダイス孔120Aに は、ダミーのマウス部211Aと、このダミーのマウス部211Aに続くダミー のアプローチ部212Aと、このダミーのアプローチ部212Aに続く正規のベ アリング部213Aと、この正規のベアリング部213Aに続く正規のバックリ リーフ部214Aとが設けられている。
【0024】 前記ダミーのマウス部211Aは、図2に示すように、PB1からPB2まで の間のテーパ面である。かかるダミーのマウス部211Aは、第1のダイス10 0を通過した線材を導入するため、前記第1のダイス100におけるダミーのベ アリング部113Aやダミーのバックリリーフ部114Aより径大に設定されて いる。
【0025】 また、このダミーのマウス部211Aに続くダミーのアプローチ部212Aは 、図2に示すように、PB2からPB3までの間のテーパ面である。このダミー のアプローチ部212Aは、導入される線材の外径より20%程度大きく設定さ れている。すなわち、このダミーのアプローチ部212Aは、導入される線材の 外径より大きく設計されているのである。
【0026】 さらに、このダミーのアプローチ部212Aに続く正規のベアリング部213 Aは、図2に示すように、PB3からPB4の間の面であって、ダイス孔210 Aの中心軸L2に対して平行になっている。この正規のベアリング部213Aは 、成形される線材の線径を決定する部分であり、その内径は、成形すべき線径と 等しく設定されている。この正規のベアリング213Aは、線径を決定する機能 を有している部分であるから、上述したように、ダミーのベアリング部113A より長く設定されている。
【0027】 かかる正規のベアリング部213Aに続く正規のバックリリーフ部214Aは 、図2に示すように、PB4からPB5にかけてのテーパ面であって、前記正規 のベアリング部213Aより拡径されている。すなわち、この正規のバックリリ ーフ部214Aは、正規のベアリング部213Aを通過した線材の進行を妨げな いように、正規のベアリング部213Aより拡径しているのである。
【0028】 このように構成された第2のダイスチップ部210が取り付けられるダイスケ ース部220は、第1のダイス100のダイスケース部120と同一に形成され ている。すなわち、第2のダイス200のダイスケース部220は、ダミーのア プローチ部212Aが開口した側、すなわち表側の縁部には環状の突条221が 形成されている。また、ダイスケース部220の裏面側の縁部には環状の凹溝2 22が形成されている。この突条221と凹溝222とは、第1のダイス100 と第2のダイス200との組み合わせる際のガイドとなる部分である。
【0029】 このダイスケース部220の中心には、前記第2のダイスチップ部210が嵌 合される嵌合孔223が開設されている。この嵌合孔223の表側は、縮径する テーパ面224となっている。このテーパ面224に続く垂直面225は、第2 のダイスチップ部210の外周面が接する面である。また、前記垂直面225に 続く水平面226は、第2のダイスチップ部210の裏側面が接する面である。 さらに、この水平面226に続いては縮径するテーパ面227となっている。
【0030】 すなわち、このチップケース部220は、嵌合孔223に嵌合される第2のダ イスチップ部210の外径寸法等が前記第1のダイスチップ部110と同一に形 成されているため、第1のダイス100のチップケース部120と同一に形成さ れている。
【0031】 次に、このように構成された組み合わせダイスによる線材の引抜加工について 説明する。 まず、第2のダイス200の上に第1のダイス100を載せる。すると、第2 のダイス200の突脈221が、第1のダイス100の凹溝122に嵌まり込む 。これによって、第1のダイス100と第2のダイス200とが正規の位置関係 になる。すなわち、第1のダイスチップ部110のダイス孔110Aの中心軸L 1と、第2のダイスチップ部210のダイス孔210Aの中心軸L2とが、同一 直線上に位置するようになる。なお、この状態で図外の保持機構により、第1の ダイス100と第2のダイス200との位置が変わらないように保持固定する。
【0032】 第1のダイス100のダイス孔110Aに線材を導入する。導入された線材は 、まず、正規のマウス部111Aに当接し、そこから正規のアプローチ部112 Aへと導かれる。その際、正規のアプローチ部112Aに導かれる線材は、正規 のマウス部111Aによって、正規のアプローチ部112Aに対して正しい位置 になるようにされている。
【0033】 正規のアプローチ部112Aには、図示しない給油装置から潤滑剤が供給され ており、この正規のアプローチ部112Aによって線材は、変形され始める。
【0034】 正規のアプローチ部112Aを通過した線材は、ダミーのベアリング部113 Aとダミーのバックリリーフ部114Aとを通過して、第2のダイス200のダ イス孔210Aへと導かれる。
【0035】 第2のダイス200では、ダミーのマウス部211Aとダミーのアプローチ部 212Aとを介して、正規のベアリング部213Aに導かれる。特に、線材は、 ダミーのアプローチ部212Aによって、正規のベアリング部213Aに対して 正しい位置に導かれるようになっている。
【0036】 この正規のベアリング部213Aに導かれた線材は、成形すべき線径より径大 であるので、この正規のベアリング部213Aにより成形すべき線径に決定され る。
【0037】 この正規のベアリング部213Aで成形すべき線径になった線材は、正規のバ ックリリーフ部214Aを介して外部に導出される。これで、線材は、成形すべ き線径に成形された。
【0038】 このような線材の成形を続けることにより、第1のダイスチップ部110と第 2のダイスチップ部210とは摩耗する。すなわち、ダイス孔110Aでは、特 に正規のマウス部111Aと正規のアプローチ部112Aとの内径が大きくなり 、ダイス孔210Aでは、特に正規のベアリング部213Aの内径が大きくなる 。
【0039】 ここで、正規のマウス部111Aの内径<正規のアプローチ部112Aの内径 <正規のベアリング部213Aの内径、という関係があるので、正規のベアリン グ部213Aが摩耗してその内径が大きくなったとしても研磨加工することによ り第1のダイスチップ部として再利用することができるようになる。
【0040】 この場合、第1のダイス100のダイスケース部120と第2のダイス200 のダイスケース部220とは同一に形成されているので、ダイスケース部を変更 することなしに、第2のダイス200を第1のダイス100として利用すること が可能となる。
【0041】 また、第1のダイス100と第2のダイス200との組み合わせを変更するこ とにより、各種の線材の引抜加工が可能となる。すなわち、主として第1のダイ ス100で線材の形状を、主として第2のダイス200で線材の線径をそれぞれ 決定するように機能を分割しているで、第1のダイス100と第2のダイス20 0との組み合わせを変更することにより、少なくとも線材の線径を適宜変更する ことが可能となるである。
【0042】 なお、上述した説明では、線材はダイス孔110A等が円形であるので、円形 に成形されるものであるとしたが、本考案はこれに限定されることなく、ダイス 孔110A等の形状を変化させて他の形状、例えば三角形や四角形或いは任意の 形状に成形するものであってもよいことはいうまでもない。
【0043】
【考案の効果】
本考案の実施の形態に係る組み合わせダイスは、素材を変形させる正規のアプ ローチ部がダイス孔に設けられた第1のダイスチップ部を有する第1のダイスと 、この第1のダイスを通過した素材の線径及び/又は形状を決定する正規のベア リング部がダイス孔に設けられた第2のダイスチップ部を有する第2のダイスと を備えており、前記第1のダイスと第2のダイスとが任意に組み合わせ可能にな っている。
【0044】 このため、この組み合わせダイスによると、素材を変形させる正規のアプロー チ部や、正規のベアリング部が破損しても、破損した部分のダイスのみを交換す ればよいので、どこか一部が破損したならば全体を交換するという従来のものよ りダイス経費の節約に資する。また、ダイスの寿命を増大させるためのバックテ ンションが自然と素材に加わる。従って、別個のバックテンション機構を設ける 必要がない。これは、第1のダイスが第2のダイスの引き抜き力を差し引きして いるためである。すなわち、素材には第1のダイスにおける抵抗力が加わってい るため、この抵抗力に相当する分が第2のダイスに対するバックテンションとな るのである。このため、第2のダイスおいて素材がダイス孔の各部に与える圧力 はバックテンションの分だけ減少するので、第2のダイスの長寿命化を図ること かできる。なお、詳細な理由は解明されていないが、このようにすることによっ て、第1のダイスの磨耗が減少するという事実も確認されている。さらに、正規 のアプローチ部と正規のベアリング部とを別体にしているので、技術改善が容易 になるという効果もある。
【0045】 また、請求項2に係る組み合わせダイスは、前記第1のダイスのダイス孔には 、正規のマウス部と、この正規のマウス部に続く正規のアプローチ部と、この正 規のアプローチ部に続くダミーのベアリング部と、このダミーのベアリング部に 続くダミーのバックリリーフ部とが設けられ、前記第2のダイスのダイス孔には 、ダミーのマウス部と、このダミーのマウス部に続くダミーのアプローチ部と、 このダミーのアプローチ部に続く正規のベアリング部と、この正規のベアリング 部に続く正規のバックリリーフ部とが設けられている。
【0046】 ダミーのマウス部等があるため、第1のダイスと第2のダイスとを併用しても 線材のスムーズな引抜加工が可能となる。
【0047】 さらに、請求項3に係る組み合わせダイスは、前記第1のダイスチップ部と第 2のダイスチップ部とは、ダイス孔以外の外径寸法、厚さ寸法や形状等の外観を 構成する各部が同一に設定されている。
【0048】 このため、ダイスチップ部が嵌め込まれるダイスケース部は1種類でよく、摩 耗したダイスチップ部を研磨して他のダイス、特により寸法が大きい素材に対応 したダイスに再利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施の形態に係る組み合わせダイスの
概略的断面図である。
【図2】本考案の実施の形態に係る組み合わせダイスの
第1のダイスチップと第2のダイスチップとの概略的拡
大断面図である。
【図3】引抜加工に用いられる従来のダイスの概略的断
面図である。
【符号の説明】
100 第1のダイス 110 第1のダイスチップ 110A ダイス孔 111A 正規のマウス部 112A 正規のアプローチ部 113A ダミーのベアリング部 114A ダミーのバックリリーフ部 200 第2のダイス 210 第2のダイスチップ 210A ダイス孔 211A ダミーのマウス部 212A ダミーのアプローチ部 213A 正規のベアリング部 214A 正規のバックリリーフ部

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素材を変形させる正規のアプローチ部が
    ダイス孔に設けられた第1のダイスチップ部を有する第
    1のダイスと、この第1のダイスを通過した素材の線径
    及び/又は形状を決定する正規のベアリング部がダイス
    孔に設けられた第2のダイスチップ部を有する第2のダ
    イスとを具備しており、前記第1のダイスと第2のダイ
    スとが任意に組み合わせ可能になっていることを特徴と
    する組み合わせダイス。
  2. 【請求項2】 前記第1のダイスのダイス孔には、正規
    のマウス部と、この正規のマウス部に続く正規のアプロ
    ーチ部と、この正規のアプローチ部に続くダミーのベア
    リング部と、このダミーのベアリング部に続くダミーの
    バックリリーフ部とが設けられ、前記第2のダイスのダ
    イス孔には、ダミーのマウス部と、このダミーのマウス
    部に続くダミーのアプローチ部と、このダミーのアプロ
    ーチ部に続く正規のベアリング部と、この正規のベアリ
    ング部に続く正規のバックリリーフ部とが設けられてい
    ることを特徴とする請求項1記載の組み合わせダイス。
  3. 【請求項3】 前記第1のダイスチップ部と第2のダイ
    スチップ部とは、ダイス孔以外の外径寸法、厚さ寸法や
    形状等の外観を構成する各部が同一に設定されているこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の組み合わせダイ
    ス。
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