JP3049761U - ベッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓋体を容易に開閉できるとともに、部品数が
減って、その分、コストや組立工数が低減するベッドを
提供することを目的としている。 【解決手段】 このベッド主な構成は、ヘッドボード２
０と、上面が開口した箱体状に構成されたベッド本体１
０と、このベッド本体１０の上面を開閉自在に覆う１つ
の蓋体２１とである。蓋体２１の、ベッド本体１０の長
さ方向における少なくとも両端部には、この蓋体２１を
上方に付勢するダンパ２１ｃがそれぞれ取り付けられて
いる。蓋体２１が１つであるので、従来の複数（例えば
２つ）の場合と比較して部品数が半減する。しかも、蓋
体２１の、ベッド本体１０の長さ方向における両端部
に、この蓋体２１を上方に付勢するダンパ２１ｃがそれ
ぞれ取り付けられているので、蓋体２１の重量が従来よ
りも大きいにも係わらず、蓋体２１の開閉を容易に行う
ことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、就寝用に用いられるベッドに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から、上面に敷ふとんを載せて使用するベッドが提供されている。こうし たベッドの一例として、実公平５−１７９７７号公報の第４図に示されたものが ある。このベッドは、上面が開口された箱体状のベッド本体の上部に蓋体を開閉 可能な状態で設ける構成となっている。このベッドにおいては、蓋体を持ち上げ て開口させた後、ベッド本体の内部に、折り畳まれた敷ふとんまたは掛ふとんを 収納することができる。また、この従来のベッドにおいては、ベッド本体の内部 を１対１の容積比で区切る仕切りが設けられている。これにより、ベッド本体の 内部に二つの収納空間を設けることができ、一方の収納空間に掛ふとんを、他方 の収納空間に敷ふとんを収納するようになっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記従来のベッドは、その蓋体が、二つの収納空間に対応して、二 分割にされて軽量であるので、蓋体を容易に開閉できるものの、部品数が多くな るので、その分、ベッドのコストや組立工数が嵩むという問題点がある。また、 二つの収納空間にふとんをそれぞれ収納する際に、２つの蓋体を開閉させなけれ ばならず、手間がかかるという問題点もある。

【０００４】 本考案は、上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、蓋体を 容易に開閉できるとともに、部品数が減って、その分、コストや組立工数が低減 するベッドを提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案の請求項１のベッドは、上面が開口した箱体 状に構成されたベッド本体と、このベッド本体の上面を開閉自在に覆う１つの蓋 体とを備え、前記蓋体の、前記ベッド本体の長さ方向における少なくとも両端部 は、この蓋体を上方に付勢するための押出し力のあるダンパがそれぞれ取り付け られていることを特徴とするものである。

【０００６】 このベッドにおいては、蓋体が１つであるので、従来の複数（例えば２つ）の 場合と比較して部品数が半減する。しかも、蓋体の、ベッド本体の長さ方向にお ける少なくとも両端部に、この蓋体を上方に付勢するダンパがそれぞれ取り付け られているので、蓋体の重量が従来よりも大きいにも係わらず、蓋体を容易に開 くことができる上に、また、蓋体を閉じる際には、ダンパの作用により、蓋体が 急激に閉じることを防止できる。

【０００７】 また、請求項２の考案のように、ベッド本体の内部に、前記ベッド本体の幅方 向に沿って仕切る中仕切部材が配置し、この中仕切部材の上端を、前記ベッド本 体の上面を前記蓋体が覆った状態において前記蓋体に当接する位置に設定するこ とにより、中仕切部材により、ベッド上の使用者の体重や蓋体の自重による蓋体 の変形を防止することができ、蓋体の耐久性を向上させることができ、また、蓋 体が前記体重により撓むことによって使用者に与えられる不快感を防止すること ができる。さらに、蓋体の設計強度を低く設定することが可能になるので、蓋体 を軽量化することができ、蓋体の開閉作業を容易とすることができる。

【０００８】 請求項３の考案のように、前記中仕切部材の位置を、前記ベッド本体の長さ方 向における長さを約２対１に分割する位置とすることにより、ベッドの高さおよ び長さを従来のベッドと同様としながら、掛ふとんと敷ふとんとの両者をベッド 本体の内部に効率良く整然と収納することができる。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案に係わるベッドの一実施形態を図１〜図４に基づいて説明する。このベ ッドは、主に、上面が開口した箱体状に構成されたベッド本体１０と、このベッ ド本体１０の上面を覆う１つの蓋体２１（ドアともいう）と、ヘッドボード２０ とから構成されている。

【００１０】 ベッド本体１０は、いずれも上面が開口された箱体状に構成された第１本体１ １と第２本体１２とから構成されている。第１本体１１と第２本体１２とは、互 いに対向する前壁１１ａと後壁１２ａとが突き合わされた状態で配置されている （図２参照）。この突き合わされた状態において、第１本体１１と第２本体１２ とは、ベッドとしての通常の形状に構成される。前壁１１ａと後壁１２ａとは、 本考案における中仕切部材を構成している。なお、第２本体１２の前壁１２ｃに はヘッドボード２０が取り付けられている。

【００１１】 前壁１１ａおよび後壁１２ａの上端は、ベッド本体１０の上面を蓋体２１が覆 った状態において、蓋体２１の下端に当接してこれを支持することができる位置 に設定されている。第１本体１１と第２本体１２との内のりの寸法における、ベ ッド本体１０の長さ方向（図２中左右方向）における長さＬと長さＭ（図２参照 ）との比率は、約２対１に設定されている。第１本体１１の、幅方向両端におけ る側壁には、この側壁を貫通してベッド本体１０における内外の空気を連通させ る通気孔１１ｂが設けられている。同様に、第２本体１２の側壁にも、通気孔１ ２ｂが設けられている。第１本体１１と第２本体１２とは、適宜な金具などの手 段によって、取り外しが可能な状態で連結されている。

【００１２】 前記蓋体２１は、ベッド本体１０の上面を開閉自在に覆うものであり、ほぼ板 状に形成された枠体２１ａと、枠体２１ａの上面に形成された凹部に収納された 畳２１ｂとから構成されている（図２および図４参照）。蓋体２１の、ベッド本 体１０の長さ方向における両端部には、この蓋体２１を上方に付勢するスプリン グダンパ２１ｃがそれぞれ取り付けられている（図３参照）。

【００１３】 蓋体２１の長さ方向の一端部には、この蓋体２１を上方に付勢するための押出 し力のあるダンパ２１ｃの一端が、ピンを介して取り付けられている。このダン パ２１ｃは、伸長する方向への付勢力を持つとともに、収縮する場合には抵抗力 を有する公知の部品である。このダンパ２１ｃの他端は、第１本体１１の後壁１ １ｃの内面にピンを介して取り付けられている。このダンパ２１ｃとしては、例 えば、トキコ株式会社製のガススプリングＹ２１６６（ＧＳ０６８ ３０４０Ａ ）が用いられている。さらに、蓋体２１には、リンク機構２１ｄの一端、すなわ ちリンクの一端がピンを介して取り付けられている。リンク機構２１ｄの他端は 、第１本体１１の後壁１１ｃの内面に取り付けられた金具に設けられた溝２１ｅ に、ピンを介して取り付けられている。リンク機構２１ｄの他端は、溝２１ｅに 沿って移動できるようになっている。リンク機構２１ｄは蓋体２１によりベッド 本体１０を開口させる場合に、蓋体２１の周縁と第１本体１１の開口端とが干渉 することがないように蓋体２１を開閉させることができるもので、周知のリンク 構造で構成されている。

【００１４】 前記リンク機構２１ｄとダンパ２１ｃとは、第１本体１１の内面に取り付けら れたカバー２１ｆ（図４参照）によって覆われている。カバー２１ｆは、その上 方が開口されており、カバー２１ｆとリンク機構２１ｄおよびダンパ２１ｃとが 干渉しないように構成されている。カバー２１ｆは、ある程度剛性のある木材か ら構成されており、これによって、収納されたふとんとリンク機構２１ｄおよび ダンパ２１ｃとが接触したり、相互に力を受けることがないようにされている。

【００１５】 図３に示すように、蓋体２１の他端部側も上記と同様な構成になっている。す なわち、蓋体２１の長さ方向の他端部にも、この蓋体２１を上方に付勢するダン パ２１ｃの一端が取り付けられ、このダンパ２１ｃの他端は、第２本体１２の前 壁１２ｃの内面に取り付けられている。リンク機構やカバーについても同様であ る。第１本体１１と第２本体１２との底壁には、スノコ３０およびスノコ３１（ 図２参照）がそれぞれ敷かれている。

【００１６】 次いで、前記のように構成された本実施形態に係わるベッドの使用方法につい て説明する。まず、ベッドとして使用する際には、蓋体２１を閉め（図１および 図２に示した状態）、蓋体２１の上面に敷ふとんを敷く。使用者は、敷ふとんの 上に寝ることができる。本実施形態のベッドにおいては、前壁１１ａおよび後壁 １２ａの上端を、ベッド本体１０の上面を蓋体２１が覆った状態において蓋体２ ０の下面に当接して蓋体２１を支持できる位置に設定したので、前壁１１ａおよ び後壁１２ａにより、蓋体２１に作用する使用者の体重を支えることができる。 したがって、前記体重による蓋体２１の変形を防止することができ、蓋体２１の 耐久性を向上させることができ、また、蓋体２１が体重により撓むことによって 使用者に与えられる不快感を防止することができる。さらに、蓋体２１の設計強 度を低く設定することが可能になるので、蓋体２１を軽量化することができ、蓋 体２１の開閉作業を容易とすることができる。

【００１７】 次いで、起床後においては、掛ふとんおよび敷ふとんを蓋体２１の上面から取 り除く。ついで、蓋体２１（図１の二点鎖線参照）を開いてベッド本体１０を開 口させる。本実施形態のベッドにおいては、蓋体２１の両端部に、蓋体２１を上 方に付勢するダンパ２１ｃをそれぞれ取り付けたので、蓋体２１の重量が従来よ りも大きいにも係わらず、蓋体２１を開く作業が容易である。

【００１８】 次いで、第１本体１１の内部に、折り畳まれた敷ふとん４０（図２参照）を収 納する。同様に、第２本体１２の内部に、折り畳まれた掛ふとん５０（図２参照 ）を収納する。ところで、折り畳まれた敷ふとん４０および掛ふとん５０の体積 比は、通常の場合には、約２対１になる。本実施形態に係わるベッドでは、第１ 本体１１と第２本体１２との内のりの寸法における、ベッド本体１０の長さ方向 における長さＬと長さＭとの比率を約２対１に設定したので、折り畳んだ状態に おいて大きな体積を有する敷ふとんを、大きな体積を有する第１本体１１の内部 に容易に収納することができる。さらに、折り畳んだ状態において小さな体積を 有する掛ふとんを、小さな体積を有する第２本体１２の内部に容易に収納するこ とができる。このため、ベッド本体１０内部における限られた空間を有効に活用 して、敷ふとんと掛ふとんを共に整然と収納することができる。

【００１９】 各ふとんを収納した後は、蓋体２１を閉じておく。これにより、ベッドの上面 を椅子として使用することができる。本実施形態のベッドでは、ダンパ２１ｃの 作用により、蓋体２１が急激に閉じることを防止できる。よって、蓋体２１とベ ッド本体１０との間で使用者の手が挟まれることがなく、安全であるという利点 もある。

【００２０】 また、本実施形態のベッドでは、第１本体１１に通気孔１１ｂを設け、第２本 体に通気孔１２ｂを設けたので、ベッド本体１０に収納された布団の湿気を外部 に放出することができる。

【００２１】 さらに、本実施形態のベッドでは、ベッド本体１０を、第１本体１１と第２本 体１２とから構成したので、両者間の連結を解除することにより、それぞれ独立 して移動させることができる。よって、ベッドの移動が容易となるという利点も ある。

【００２２】 なお、上記実施形態では、蓋体２１の、ベッド本体１０の長さ方向における両 端部のみに、ダンパ２１ｃがそれぞれ取り付けられているが、中仕切部材にダン パの一端を取り付け、このダンパの他端を蓋体２１に取り付けてもよく、この場 合、蓋体２１の開閉をさらに容易に行うことができる。 また、ベッド本体１０を、第１本体１１と第２本体１２とを連結して構成した が、連結しない構成としてもよい。 さらに、ベッド本体１０を一つの箱体状に構成することもできる。その場合に は、ベッドの内部に、幅方向に延長された中仕切部材を設ければよい。この中仕 切部材は、板状であっても棒状であってもよい。 そして、蓋体２１の上部を畳２１ｂとしたが、毛皮あるいは合成皮革等を取り 付けることもできる。

【００２３】

【考案の効果】

本考案は、以上説明したとおりに構成されているので、以下に記載するような 効果を奏する。 請求項１に記載の考案は、蓋体が１つであるので、従来の複数（例えば２つ） の場合と比較して部品数が半減する。しかも、蓋体の、ベッド本体の長さ方向に おける少なくとも両端部に、この蓋体を上方に付勢するダンパがそれぞれ取り付 けられているので、蓋体の重量が従来よりも大きいにも係わらず、蓋体の開閉を 安全かつ容易に行うことができる。

【００２４】 請求項２に記載の考案は、ベッド本体の内部に、前記ベッド本体の幅方向に沿 って仕切る中仕切部材を配置し、この中仕切部材の上端は、前記ベッド本体の上 面を前記蓋体が覆った状態において前記蓋体に当接する位置に設定されているこ とにより、ベッド上の使用者の体重や蓋体の自重による蓋体の変形を防止するこ とができ、蓋体の耐久性を向上させることができ、また、蓋体が前記体重により 撓むことによって使用者に与えられる不快感を防止することができる。さらに、 蓋体の設計強度を低く設定することが可能になるので、蓋体を軽量化することが でき、蓋体の開閉作業を容易とすることができる。そして、二つの収納空間にふ とんをそれぞれ収納する際に、１つの蓋体を開閉させれば済み、手間がかからな い。

【００２５】 請求項３に記載の考案は、中仕切部材の位置は、ベッド本体の長さ方向におけ る長さを約２対１に分割する位置とされていることにより、ベッドの高さおよび 長さを従来のベッドと同様としながら、掛ふとんと敷ふとんとの両者をベッド本 体の内部に効率良く整然と収納することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本考案の一実施形態に係わるベッドの斜視図
である。

【図２】 図１のＡ−Ａ線に沿う概略的な断面図であ
る。

【図３】 蓋体が開いたときのベッドの内部を概略的に
示す斜視図である。

【図４】 図１のＢ−Ｂ線に沿う概略的な断面図であ
る。

【符号の説明】

１０ ベッド本体 １１ 第１本体 １２ 第２本体 １１ａ 前壁（中仕切部材） １２ａ 後壁（中仕切部材） １１ｂ，１２ｂ 通気孔 ２０ ヘッドボード ２１ 蓋体 ２１ｃ ダンパ Ｌ ベッド本体の長さ方向における第１本体の内のりの
長さ Ｍ ベッド本体の長さ方向における第２本体の内のりの
長さ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上面が開口した箱体状に構成されたベッ
   ド本体と、このベッド本体の上面を開閉自在に覆う１つ
   の蓋体とを備え、前記蓋体の、前記ベッド本体の長さ方
   向における少なくとも両端部に、この蓋体を上方に付勢
   するための押出し力のあるダンパがそれぞれ取り付けら
   れていることを特徴とするベッド。
2. 【請求項２】 前記ベッド本体の内部には、前記ベッド
   本体の幅方向に沿って仕切る中仕切部材が配置され、こ
   の中仕切部材の上端は、前記ベッド本体の上面を前記蓋
   体が覆った状態において前記蓋体に当接する位置に設定
   されている請求項１記載のベッド。
3. 【請求項３】 前記中仕切部材の位置は、前記ベッド本
   体の長さ方向における長さを約２対１に分割する位置と
   されている請求項２記載のベッド。