JP3049730U - 発光体を備えた傘 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 把手部から延出した傘軸の上端に、布体を張
設する放射状の親骨を開閉自在に設けた傘であって、歩
行者が傘をさしたときには、暗い夜間であっても車輌の
運転者は歩行者がいるのを遠方から直ちに識別できて、
歩行者の交通安全を確保できるようにする。 【解決手段】 親骨４の下端部にそれぞれ発光体７を設
けて、把手部３を持って傘を開いたときの歩行者の周囲
を発光体７で照明して、車輌の運転者が歩行者を遠方か
ら直ちに識別できるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本願考案は、発光体を備えた傘に係り、詳しくは、夜間等における傘をさした 歩行者の交通安全を図るとともに、ファッション性を付加することができる傘に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に使用されている傘は、雨や雪を防ぐため頭上にかざすものであって、そ の目的から、開いた傘で身体全体を上方から広く覆う必要がある。ところが、こ のことが反って歩行者の安全な通行を妨げる惧れがある。

【０００３】 すなわち、開いた傘は歩行者の周囲に突出して上半身を覆うため、夜間等にお いて傘をさすような場合には、歩行者の姿が傘に隠れてしまい、車両の運転者か ら歩行者、特に子供などが見えにくいという不具合がある。また、傘の張布は黒 色等の暗い色が多く、暗闇に同化しやすい色であり、このことは夜間における歩 行者の識別を一層困難にし、しかも開いた傘が歩行者の周囲に突出しているので 、歩行者の横を通る車輌が誤って傘を引掻けて事故を引起す等、安全な通行を妨 げる惧れがあった。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本願考案は、このような従来の傘における不具合を解消するべく創案されたも のであって、その目的とするところは、夜間等において歩行者が傘をさしていて も、車両の運転者から歩行者がいるのを容易に識別できるようにして歩行者の交 通安全を確保しようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を達成するため本願考案が採用した第１の技術手段は、把手部から 延出した傘軸の上端に、布体を張設する放射状の親骨を開閉自在に設けた傘であ って、上記親骨の下端部にそれぞれ発光体を設けて、把手部を持って傘を開いた ときの歩行者の周囲を発光体で照明することを特徴とするものである。

【０００６】 また、第２の技術手段は、把手部から延出した傘軸の上端に、布体を張設する 放射状の親骨を開閉自在に設けた傘であって、上記親骨の下端部にそれぞれ発光 体を設けると共に、前記発光体と把手部に内装された電源とを、傘軸から親骨に 沿わせて内装した配線を介して接続し、把手部に設けたスイッチの切替操作によ って、前記発光体を点灯、消灯させるようにしたことを特徴とするものである。

【０００７】 したがって、歩行者が傘をさしたときに、発光体を点灯させれば、歩行者の周 囲を発光体が照明するので、暗い夜間であっても、車両の運転者は傘をさしてい る歩行者がいるのを直ちに識別できて、歩行者の交通安全を確保することができ る。また、点灯した発光体が開いた傘を縁取り状に照明するので、縁取り状の発 光体が開いた傘のアクセサリーとなって従来の傘にないファッション性を付加す ることができる。

【０００８】

【考案の実施の形態】

次ぎに本願考案の実施の形態を、図面に示された好適な実施例に基いて詳細に 説明する。まず図１において、１は本願考案の傘、２はその傘軸であって、傘軸 ２の下端に把手部３が嵌着されており、傘軸２の上端部には複数本の親骨４，４ ・・・が放射状に所定間隔を存して回動自在に枢着されている。

【０００９】 上記親骨４，４・・・には刺繍模様Ａを施した張布５が張設され、また傘軸２ の上方部位には、親骨４に連結された図示しない受骨が、ろくろを介して親骨４ の内側に折り畳み可能に設けられていて、傘１が開いた状態と閉じた状態とに開 閉自在となっている。６は傘軸２の上端に設けた石突部である。

【００１０】 そして親骨４，４・・・の下端部、すなわち露先の部分には、それぞれ発光体 ７として例示する小型電球が装着されている。なお、上記発光体７は、着色した 周知の自己点滅電球としてもよい。 また、前記把手部３は図２に示すように、傘軸２の下端に着脱自在に嵌着され ており、取外した把手部３の空洞内には、電源８として例示する乾電池が出し入 れ自在に内装されている。

【００１１】 一方、円筒状に形成された傘軸２の空洞部に、電源８から延設された配線９を 内装し、この配線９の先端側を、それぞれ親骨４・・・に沿って発光体７まで延 設して発光体７・・・と電源８とが接続されている。なお、電源８を出し入れ自 在に内装する構成はこのものに限定されるものではなく、例えば、把手部３の側 面にカバ−体を着脱自在に設けて把手部３の空洞内に電源８を出し入れ自在に内 装してもよい。

【００１２】 そして前記把手部３には、電源８と発光体７とを接続する配線９にスイッチ１ ０が設けてあり、把手部３を把持した歩行者がこのスイッチ１０を切替操作する ことにより、発光体７を点灯、消灯させるようになっている。

【００１３】 本願考案の傘１は上述したように構成されているので、夜間にこの傘１をさし て歩行するような場合には、把手部３を把持した歩行者がスイッチ１０を操作し て発光体７を点灯させれば、歩行者の周囲を発光体７が照明するので、暗い夜間 であっても、車両の運転者は傘１をさしている歩行者を、遠方から直ちに識別す ることができて、車輌が誤って傘１を引掻けたりすることはなく、しかも親骨４ の下端部に設けた発光体７が歩行者の足元も照らすので、傘１をさした歩行者、 特に子供などの交通安全を確保することができる。

【００１４】 また、点灯した発光体７が開いた傘１を縁取り状に照明するので、縁取り状の 発光体７が開いた傘１のアクセサリーとなって、張布５に施した刺繍模様Ａと相 俟って従来の傘にない格別なファッション性を付加することができる。ことに発 光体７として着色した自己点滅電球を使用すれば、発光体７が自動的に点滅する ので一層効果的である。 なお、上記の実施例は、一般的な傘について説明したが、これに限定されるも のではなく、いわゆる折り畳み式の携帯傘についても同様に適用できることは勿 論である。

【００１５】

【考案の効果】

これを要するに本願考案は、把手部から延出した傘軸の上端に、布体を張設す る放射状の親骨を開閉自在に設けた傘であって、上記親骨の下端部にそれぞれ発 光体を設けて、把手部を持って傘を開いたときの歩行者の周囲を発光体で照明す るようにし、また、把手部から延出した傘軸の上端に、布体を張設する放射状の 親骨を開閉自在に設けた傘であって、上記親骨の下端部にそれぞれ発光体を設け ると共に、前記発光体と把手部に内装された電源とを、傘軸から親骨に沿わせて 内装した配線を介して接続し、把手部に設けたスイッチの切替操作によって前記 発光体を点灯、消灯させるようにしたことから、傘をさした歩行者が発光体を点 灯させれば、暗い夜間であっても、車両の運転者は歩行者がいるのを遠方から直 ちに識別することができて、車輌が誤って傘を引掻けたりすることはなく、しか も、親骨の下端部に設けた発光体が歩行者の足元も照らすので、傘をさした歩行 者の交通安全を確保することができる。

【００１６】 そして点灯した発光体が開いた傘を縁取り状に照明するので、縁取り状の発光 体が開いた傘のアクセサリーとなって、従来の傘とは異なる格別なファッション 性を付加することができるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願考案に係る傘の概略全体図である。

【図２】把手部の拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 傘 ２ 傘軸 ３ 把手部 ４ 親骨 ５ 張布 ６ 石突部 ７ 発光体 ８ 電源 ９ 配線 １０ スイッチ Ａ 刺繍模様

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】把手部から延出した傘軸の上端に、布体を
   張設する放射状の親骨を開閉自在に設けた傘であって、
   上記親骨の下端部にそれぞれ発光体を設けて、把手部を
   持って傘を開いたときの歩行者の周囲を発光体で照明す
   ることを特徴とする発光体を備えた傘。
2. 【請求項２】把手部から延出した傘軸の上端に、布体を
   張設する放射状の親骨を開閉自在に設けた傘であって、
   上記親骨の下端部にそれぞれ発光体を設けると共に、前
   記発光体と把手部に内装された電源とを、傘軸から親骨
   に沿わせて内装した配線を介して接続し、把手部に設け
   たスイッチの切替操作によって前記発光体を点灯、消灯
   させるようにしたことを特徴とする発光体を備えた傘。