JP3049415B2 - 水系感圧接着剤組成物及びそれを用いてなる粘着テープまたはシート - Google Patents
水系感圧接着剤組成物及びそれを用いてなる粘着テープまたはシートInfo
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水系の感圧接着剤
組成物に関し、さらに詳しくは、紙や布等の浸透性の高
いものを基材とした粘着テープや粘着シートに好適な水
系感圧接着剤組成物に関するものである。
組成物に関し、さらに詳しくは、紙や布等の浸透性の高
いものを基材とした粘着テープや粘着シートに好適な水
系感圧接着剤組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水系感圧接着剤としては、樹脂ラ
テックスを用いたものが知られており、プラスチック、
紙、布等に塗布して粘着テープ等に用いられている。
テックスを用いたものが知られており、プラスチック、
紙、布等に塗布して粘着テープ等に用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
水系感圧接着剤は、浸透性の高い紙や布等を基材とする
場合、塗布後の加熱乾燥工程で、樹脂成分が基材に過度
に浸透するため、十分な接着剤層を形成させる為には、
プラスチックフィルム等を基材とする場合と比べて、接
着剤を多めに塗布する必要があるという問題があった。
水系感圧接着剤は、浸透性の高い紙や布等を基材とする
場合、塗布後の加熱乾燥工程で、樹脂成分が基材に過度
に浸透するため、十分な接着剤層を形成させる為には、
プラスチックフィルム等を基材とする場合と比べて、接
着剤を多めに塗布する必要があるという問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、浸透性の
高い基材に対して、塗布量を少なくしても十分な接着力
を示す感圧接着剤組成物について鋭意検討した結果、水
系接着剤に加熱によって増粘・ゲル化する性質(感温ゲ
ル化性)を付与することにより、加熱乾燥時に接着剤の
基材への過剰な浸透が防止でき、その結果、塗布量が少
なくても十分な厚さの接着剤層が形成でき、十分な接着
力を示すことを見いだし、本発明に到達した。
高い基材に対して、塗布量を少なくしても十分な接着力
を示す感圧接着剤組成物について鋭意検討した結果、水
系接着剤に加熱によって増粘・ゲル化する性質(感温ゲ
ル化性)を付与することにより、加熱乾燥時に接着剤の
基材への過剰な浸透が防止でき、その結果、塗布量が少
なくても十分な厚さの接着剤層が形成でき、十分な接着
力を示すことを見いだし、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、樹脂ラテックス(A)
を接着剤基剤とする水系感圧接着剤組成物において、
(A)が、液相中の乳化剤量が0または0.01mmo
l/g以下の樹脂ラテックスであり、下記(B1)〜
(B5)からなる群から選ばれる一定の温度を境界にし
て親水性と疎水性が可逆的に変化する重合体(B)を、
該(A)の固形分100部に対して0.01〜50部含
有させてなることを特徴とする水系感圧接着剤組成物; (B1):環状アミンまたは炭素数5以上の非環状アミ
ンのアルキレンオキシド付加物のビニルカルボン酸エス
テルからなる重合体 (B2):N−アルキル,N−アルキレンまたはN−ア
ルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドからなる重合
体 (B3):ポリエチレングリコールモノアルキルエーテ
ルモノ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリ
コールモノフェニルエーテルモノ(メタ)アクリレート
からなる重合体 (B4):ポリエチレングリコールモノアルキルモノビ
ニルエーテルまたはポリエチレングリコールモノフェニ
ルモノビニルエーテルからなる重合体 (B5):ポリエチレングリコールモノアルキルモノビ
ニルフェニルエーテルからなる重合体並びに、この組成
物を浸透性の基材に適用してなる粘着テープまたはシー
トである。
を接着剤基剤とする水系感圧接着剤組成物において、
(A)が、液相中の乳化剤量が0または0.01mmo
l/g以下の樹脂ラテックスであり、下記(B1)〜
(B5)からなる群から選ばれる一定の温度を境界にし
て親水性と疎水性が可逆的に変化する重合体(B)を、
該(A)の固形分100部に対して0.01〜50部含
有させてなることを特徴とする水系感圧接着剤組成物; (B1):環状アミンまたは炭素数5以上の非環状アミ
ンのアルキレンオキシド付加物のビニルカルボン酸エス
テルからなる重合体 (B2):N−アルキル,N−アルキレンまたはN−ア
ルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドからなる重合
体 (B3):ポリエチレングリコールモノアルキルエーテ
ルモノ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリ
コールモノフェニルエーテルモノ(メタ)アクリレート
からなる重合体 (B4):ポリエチレングリコールモノアルキルモノビ
ニルエーテルまたはポリエチレングリコールモノフェニ
ルモノビニルエーテルからなる重合体 (B5):ポリエチレングリコールモノアルキルモノビ
ニルフェニルエーテルからなる重合体並びに、この組成
物を浸透性の基材に適用してなる粘着テープまたはシー
トである。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、樹脂ラテックス
(A)は特に制限は無く、例えば、ビニル重合体樹脂
(アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレ
ン−ブタジエン系樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル
系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹
脂、エチレン/プロピレン系樹脂、ポリブタジエン系樹
脂等)、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、
ポリエステル樹脂、天然ゴムおよび天然ゴムにスチレ
ン、(メタ)アクリル酸アルキル等をグラフト共重合し
たグラフト化天然ゴム等の樹脂のラテックスが挙げられ
る。
(A)は特に制限は無く、例えば、ビニル重合体樹脂
(アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、スチレ
ン−ブタジエン系樹脂、ブタジエン−アクリロニトリル
系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹
脂、エチレン/プロピレン系樹脂、ポリブタジエン系樹
脂等)、ポリウレタン樹脂、ポリウレタンウレア樹脂、
ポリエステル樹脂、天然ゴムおよび天然ゴムにスチレ
ン、(メタ)アクリル酸アルキル等をグラフト共重合し
たグラフト化天然ゴム等の樹脂のラテックスが挙げられ
る。
【0007】(A)のうち、ビニル重合体樹脂のラテッ
クスを構成する樹脂は、ラジカル重合性モノマーの
(共)重合体であり、該ラジカル重合性モノマーとして
は、例えば、アクリル系モノマー[メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリ
レート、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシポ
リグリセロール、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートへのポリカプロラクトン付加物に無水
コハク酸を開環付加したもの等]、スチレン系モノマー
(スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン
等)、ブタジエン系モノマー(ブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレン等)、脂肪酸ビニル系モノマー(酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル等)およびその他のモノマ
ー[エチレン、プロピレン、(メタ)アクリロニトリ
ル、ビニルアルコール、塩化ビニル、ビニルアルコー
ル、アリルアルコール、(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジブチル(メタ)アクリルアミド、シクロヘキシル
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリル
アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−
ビニル−2−ピロリドン、ビニルイミダゾール、N−ビ
ニルスクシンイミド、p−アミノスチレン、N−ビニル
カルバゾール、2−ビニルピリジン、2−シアノエチル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、(無水)
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニルスルホン
酸、スチレンスルホン酸、アルキルアリルスルホコハク
酸、(メタ)アクリロイルポリオキシアルキレン硫酸エ
ステル、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、1,1,1−トリメチルアミン(メタ)アク
リルイミド、1,1−ジメチル−1−エチルアミン(メ
タ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−
フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミン(メタ)ア
クリルイミド、1,1,1−トリメチルアミン(メタ)
アクリルイミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジビニルベンゼン等]が挙げられる。これらのモノマー
は1種または2種以上を組合せて用いられる。
クスを構成する樹脂は、ラジカル重合性モノマーの
(共)重合体であり、該ラジカル重合性モノマーとして
は、例えば、アクリル系モノマー[メチル(メタ)アク
リレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メ
タ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリ
レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリ
ル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリ
レート、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモ
ノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシポ
リグリセロール、N,N−ジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートへのポリカプロラクトン付加物に無水
コハク酸を開環付加したもの等]、スチレン系モノマー
(スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン
等)、ブタジエン系モノマー(ブタジエン、イソプレ
ン、クロロプレン等)、脂肪酸ビニル系モノマー(酢酸
ビニル、プロピオン酸ビニル等)およびその他のモノマ
ー[エチレン、プロピレン、(メタ)アクリロニトリ
ル、ビニルアルコール、塩化ビニル、ビニルアルコー
ル、アリルアルコール、(メタ)アクリルアミド、N,
N−ジブチル(メタ)アクリルアミド、シクロヘキシル
(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリル
アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−
ビニル−2−ピロリドン、ビニルイミダゾール、N−ビ
ニルスクシンイミド、p−アミノスチレン、N−ビニル
カルバゾール、2−ビニルピリジン、2−シアノエチル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、(無水)
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ビニルスルホン
酸、スチレンスルホン酸、アルキルアリルスルホコハク
酸、(メタ)アクリロイルポリオキシアルキレン硫酸エ
ステル、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
ルアミド、1,1,1−トリメチルアミン(メタ)アク
リルイミド、1,1−ジメチル−1−エチルアミン(メ
タ)アクリルイミド、1,1−ジメチル−1−(2’−
フェニル−2’−ヒドロキシエチル)アミン(メタ)ア
クリルイミド、1,1,1−トリメチルアミン(メタ)
アクリルイミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジビニルベンゼン等]が挙げられる。これらのモノマー
は1種または2種以上を組合せて用いられる。
【0008】また、ポリウレタン樹脂は、ポリオールと
ポリイソシアネート化合物の付加重合体であり、ポリオ
ール成分としては、多価アルコール(エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、α,
α−ジメチロールプロピオン酸等)、ポリエステルポリ
オール(ポリカプロラクトンポリオール、アジピン酸と
上記多価アルコールとの縮合ポリエステルポリール
等)、ポリエーテルポリオール(上記多価アルコールの
エチレンオキシド及び/またはプロピレンオキシド付加
物、ポリオキシテトラメチレングリコール等)等が挙げ
られる。ポリイソシアネート化合物としては、芳香族ジ
イソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート等)、脂肪族ジイソシアネー
ト(ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート等)およびこれらの変性体(イソシアヌレ
ート変性体、ビューレット変性体、ウレトジオン変性
体、カーボジイミド変性体等)等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物の付加重合体であり、ポリオ
ール成分としては、多価アルコール(エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、α,
α−ジメチロールプロピオン酸等)、ポリエステルポリ
オール(ポリカプロラクトンポリオール、アジピン酸と
上記多価アルコールとの縮合ポリエステルポリール
等)、ポリエーテルポリオール(上記多価アルコールの
エチレンオキシド及び/またはプロピレンオキシド付加
物、ポリオキシテトラメチレングリコール等)等が挙げ
られる。ポリイソシアネート化合物としては、芳香族ジ
イソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート等)、脂肪族ジイソシアネー
ト(ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイ
ソシアネート等)およびこれらの変性体(イソシアヌレ
ート変性体、ビューレット変性体、ウレトジオン変性
体、カーボジイミド変性体等)等が挙げられる。
【0009】ポリウレタンウレア樹脂は、上記ポリオー
ルと共にポリアミンを併用したポリイソシアネート化合
物との付加重合体であり、ポリアミンとしては、芳香族
ポリアミン(ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジ
フェニルメタン等)、脂肪族ポリアミン(エチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン等)、脂環式ジアミン
(イソホロンジアミン、4,4’−ジアミノシクロヘキ
シルメタン等)等が挙げられる。
ルと共にポリアミンを併用したポリイソシアネート化合
物との付加重合体であり、ポリアミンとしては、芳香族
ポリアミン(ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノジ
フェニルメタン等)、脂肪族ポリアミン(エチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン等)、脂環式ジアミン
(イソホロンジアミン、4,4’−ジアミノシクロヘキ
シルメタン等)等が挙げられる。
【0010】本発明における樹脂ラテックス(A)とし
ては、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ス
チレン−ブタジエン系樹脂、ポリウレタン樹脂およびポ
リウレタンウレア樹脂のラテックスが好ましい。
ては、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、ス
チレン−ブタジエン系樹脂、ポリウレタン樹脂およびポ
リウレタンウレア樹脂のラテックスが好ましい。
【0011】また、樹脂ラテックス(A)の液相中の乳
化剤量は、(B)による接着剤組成物の感温ゲル化性が
より良好となる点から通常0.01mmol/g(樹脂
1gあたりのモル濃度、以下同様)以下、好ましくは
0.002mmol/g以下である。
化剤量は、(B)による接着剤組成物の感温ゲル化性が
より良好となる点から通常0.01mmol/g(樹脂
1gあたりのモル濃度、以下同様)以下、好ましくは
0.002mmol/g以下である。
【0012】液相中の乳化剤量は、樹脂ラテックスから
樹脂分を除いて得た液相を、液体クロマトグラフィー等
で分析し定量することによって求められる。樹脂ラテッ
クスから樹脂分を除く方法としては、例えば、樹脂ラテ
ックスを凍結させた後融解し樹脂成分を凝集固化させて
除く方法、遠心分離機によって樹脂分を沈降固化させて
除く方法、酸またはアルカリを加えて樹脂成分を沈降固
化させて除く方法等が挙げられる。
樹脂分を除いて得た液相を、液体クロマトグラフィー等
で分析し定量することによって求められる。樹脂ラテッ
クスから樹脂分を除く方法としては、例えば、樹脂ラテ
ックスを凍結させた後融解し樹脂成分を凝集固化させて
除く方法、遠心分離機によって樹脂分を沈降固化させて
除く方法、酸またはアルカリを加えて樹脂成分を沈降固
化させて除く方法等が挙げられる。
【0013】液相中の乳化剤量が0または0.01mm
ol/g以下の樹脂ラテックスを製造する方法として
は、例えば、水への溶解度が低い乳化剤を用いてラジ
カル重合性モノマーを公知の方法で乳化重合する方法、
ラジカル重合性乳化剤(a)を乳化剤に使用してラジ
カル重合性モノマーを公知の方法で乳化重合する方法、
水溶性ポリマーを保護コロイドに用いてラジカル重合
性モノマーを公知の方法で乳化重合する方法、有機溶
剤中でイオン性官能基(カルボキシル基、スルホン酸
基、アミノ基等)を有するポリマーを公知の方法で合成
し、必要によりアルカリまたは酸で中和し、水を加えて
乳化後に溶剤を溜去する方法などが挙げられる。
ol/g以下の樹脂ラテックスを製造する方法として
は、例えば、水への溶解度が低い乳化剤を用いてラジ
カル重合性モノマーを公知の方法で乳化重合する方法、
ラジカル重合性乳化剤(a)を乳化剤に使用してラジ
カル重合性モノマーを公知の方法で乳化重合する方法、
水溶性ポリマーを保護コロイドに用いてラジカル重合
性モノマーを公知の方法で乳化重合する方法、有機溶
剤中でイオン性官能基(カルボキシル基、スルホン酸
基、アミノ基等)を有するポリマーを公知の方法で合成
し、必要によりアルカリまたは酸で中和し、水を加えて
乳化後に溶剤を溜去する方法などが挙げられる。
【0014】上記の方法における水への溶解度が低い
乳化剤としては、HLB値が3〜9のもの、例えば、炭
素数22以上の脂肪酸のアミンまたはアルカリ金属の
塩、炭素数15以上の脂肪族または芳香族アルコールの
エチレンオキシド1〜6モル付加物等が挙げられる。
乳化剤としては、HLB値が3〜9のもの、例えば、炭
素数22以上の脂肪酸のアミンまたはアルカリ金属の
塩、炭素数15以上の脂肪族または芳香族アルコールの
エチレンオキシド1〜6モル付加物等が挙げられる。
【0015】の方法におけるラジカル重合性乳化剤
(a)としては、例えば、(1)アニオン系(メタ)アク
リル酸エステル類、(2)アニオン系(メタ)アクリルア
ミド類、(3)アニオン系スチレン誘導体類、(4)非イオン
系(メタ)アクリル酸エステル類、(5)非イオン系(メ
タ)アクリルアミド類、(6)非イオン系スチレン誘導体
類、(7)カチオン系(メタ)アクリル酸エステル類、(8)
カチオン系(メタ)アクリルアミド類、(9)カチオン系
スチレン誘導体類等が挙げられる。
(a)としては、例えば、(1)アニオン系(メタ)アク
リル酸エステル類、(2)アニオン系(メタ)アクリルア
ミド類、(3)アニオン系スチレン誘導体類、(4)非イオン
系(メタ)アクリル酸エステル類、(5)非イオン系(メ
タ)アクリルアミド類、(6)非イオン系スチレン誘導体
類、(7)カチオン系(メタ)アクリル酸エステル類、(8)
カチオン系(メタ)アクリルアミド類、(9)カチオン系
スチレン誘導体類等が挙げられる。
【0016】(1)アニオン系(メタ)アクリル酸エステ
ル類の具体例としては、例えば、 CH2=C(R1)CO2(CH2)mSO3M (式中、R1は水素原子またはメチル基、mは1〜24
の整数、Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン
またはアミニウムイオンを示す。)で示されるもの、 CH2=C(R1)CO(AO)pOSO3M もしくは CH2=C(R1)CO(AO)pOCH2CO2M (式中、R1は水素原子またはメチル基、AOは炭素数
2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数、
Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオンまたはア
ミニウムイオンを示す。)で示されるもの等が挙げられ
る。
ル類の具体例としては、例えば、 CH2=C(R1)CO2(CH2)mSO3M (式中、R1は水素原子またはメチル基、mは1〜24
の整数、Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン
またはアミニウムイオンを示す。)で示されるもの、 CH2=C(R1)CO(AO)pOSO3M もしくは CH2=C(R1)CO(AO)pOCH2CO2M (式中、R1は水素原子またはメチル基、AOは炭素数
2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数、
Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオンまたはア
ミニウムイオンを示す。)で示されるもの等が挙げられ
る。
【0017】(2)アニオン系(メタ)アクリルアミド類
の具体例としては、例えば、 CH2=C(R1)CONH(CH2)mSO3M (式中R1は水素原子またはメチル基、mは1〜24の
整数、Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオンま
たはアミニウムイオンを示す。)で示されるもの、CH
2=C(R1)CONHCH2(AO)pOSO3M もし
くは CH2=C(R1)CONHCH2(AO)pOCH2CO2
M (式中、R1は水素原子またはメチル基、AOは炭素数
2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数、
Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオンまたはア
ミニウムイオンを示す。)で示されるもの等が挙げられ
る。 (3)アニオン系スチレン誘導体類の具体例としては、例
えば、 CH2=CHAr(CH2)rSO3M (式中、Arは芳香族環、rは4〜24の整数、Mはア
ルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、またはアミニ
ウムイオンを示す。)で示されるもの、 CH2=CHAr(AO)pSO3M もしくは CH2=CHAr(AO)pOCH2CO2M (式中、Arは芳香族環、pは2〜200の整数、Mは
アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、またはアミ
ニウムイオンを示す。)で示されるもの等が挙げられ
る。 (4)非イオン系(メタ)アクリル酸エステル類の具体例
としては、例えば、 CH2=C(R1)CO(EO)pOR2 (式中、R1は水素原子またはメチル基、EOはオキシ
エチレン基、pは2〜200の整数、R2は炭素数5〜
21のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基を
示す。)で示されるもの、 CH2=C(R1)CO(PO)p(EO)qOR3 もし
くは CH2=C(R1)CO(EO)p(PO)qOR3 (式中、R1は水素原子またはメチル基、POはオキシ
プロピレン基、EOはオキシエチレン基、p及びqはそ
れぞれ独立に2〜200の整数、R3は水素原子、炭素
数1〜21のアルキル基、アルケニル基またはアラルキ
ル基を示す。)で示されるもの等が挙げられる。 (5)非イオン系(メタ)アクリルアミド類の具体例とし
ては、例えば、 CH2=C(R1)CONHCH2(EO)pOR3 (式中R1は水素原子またはメチル基、EOはオキシエ
チレン基、pは2〜200の整数、R3は炭素数5〜2
1のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基を示
す。)で示されるものが挙げられる。 (6)非イオン系スチレン誘導体類の具体例としては、例
えば、 CH2=CHAr(EO)pOR3 (式中、Arは芳香環、EOはオキシエチレン基、pは
2〜200の整数、R3は炭素数5〜21のアルキル
基、アルケニル基またはアラルキル基を示す。)で示さ
れるもの等が挙げられる。 (7)カチオン系(メタ)アクリル酸エステル類の具体例
としては、例えば、 [CH2=C(R1)CO(AO)pN(R3)3]X (式中、R1は水素原子またはメチル基、AOは炭素数
2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数、
R3は水素原子または炭素数4〜21のアルキル基、ア
ルケニル基またはアラルキル基、Xはハロゲン原子、N
O3、HSO4、CH3OSO2、(CH3O)2PO2、C
H3CO2またはHCO3を示す。)で示されるもの等が
挙げられる。 (8)カチオン系(メタ)アクリルアミド類の具体例とし
ては、例えば、 [CH2=C(R1)CONH(AO)pN(R3)3]X (式中、R1は水素原子またはメチル基、AOは炭素数
2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数、
R3は水素原子または炭素数4〜21のアルキル基、ア
ルケニル基またはアラルキル基、Xはハロゲン原子、N
O3、HSO4、CH3OSO2、(CH3O)2PO2、C
H3CO2またはHCO3を示す。)で示されるもの等が
挙げられる。 (9)カチオン系スチレン誘導体類の具体例としては、例
えば、 [CH2=CHAr(AO)pN(R3)3]X [式中Arは芳香族環、AOは炭素数2〜4のオキシア
ルキレン基、pは2〜200の整数、R3は水素原子ま
たは炭素数4〜21のアルキル基、アルケニル基または
アラルキル基、Xはハロゲン原子、NO3、HSO4、C
H3OSO2、(CH3O)2PO2、CH3CO2またはH
CO3を示す。]で示されるもの等が挙げられる。
の具体例としては、例えば、 CH2=C(R1)CONH(CH2)mSO3M (式中R1は水素原子またはメチル基、mは1〜24の
整数、Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオンま
たはアミニウムイオンを示す。)で示されるもの、CH
2=C(R1)CONHCH2(AO)pOSO3M もし
くは CH2=C(R1)CONHCH2(AO)pOCH2CO2
M (式中、R1は水素原子またはメチル基、AOは炭素数
2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数、
Mはアルカリ金属イオン、アンモニウムイオンまたはア
ミニウムイオンを示す。)で示されるもの等が挙げられ
る。 (3)アニオン系スチレン誘導体類の具体例としては、例
えば、 CH2=CHAr(CH2)rSO3M (式中、Arは芳香族環、rは4〜24の整数、Mはア
ルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、またはアミニ
ウムイオンを示す。)で示されるもの、 CH2=CHAr(AO)pSO3M もしくは CH2=CHAr(AO)pOCH2CO2M (式中、Arは芳香族環、pは2〜200の整数、Mは
アルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、またはアミ
ニウムイオンを示す。)で示されるもの等が挙げられ
る。 (4)非イオン系(メタ)アクリル酸エステル類の具体例
としては、例えば、 CH2=C(R1)CO(EO)pOR2 (式中、R1は水素原子またはメチル基、EOはオキシ
エチレン基、pは2〜200の整数、R2は炭素数5〜
21のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基を
示す。)で示されるもの、 CH2=C(R1)CO(PO)p(EO)qOR3 もし
くは CH2=C(R1)CO(EO)p(PO)qOR3 (式中、R1は水素原子またはメチル基、POはオキシ
プロピレン基、EOはオキシエチレン基、p及びqはそ
れぞれ独立に2〜200の整数、R3は水素原子、炭素
数1〜21のアルキル基、アルケニル基またはアラルキ
ル基を示す。)で示されるもの等が挙げられる。 (5)非イオン系(メタ)アクリルアミド類の具体例とし
ては、例えば、 CH2=C(R1)CONHCH2(EO)pOR3 (式中R1は水素原子またはメチル基、EOはオキシエ
チレン基、pは2〜200の整数、R3は炭素数5〜2
1のアルキル基、アルケニル基またはアラルキル基を示
す。)で示されるものが挙げられる。 (6)非イオン系スチレン誘導体類の具体例としては、例
えば、 CH2=CHAr(EO)pOR3 (式中、Arは芳香環、EOはオキシエチレン基、pは
2〜200の整数、R3は炭素数5〜21のアルキル
基、アルケニル基またはアラルキル基を示す。)で示さ
れるもの等が挙げられる。 (7)カチオン系(メタ)アクリル酸エステル類の具体例
としては、例えば、 [CH2=C(R1)CO(AO)pN(R3)3]X (式中、R1は水素原子またはメチル基、AOは炭素数
2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数、
R3は水素原子または炭素数4〜21のアルキル基、ア
ルケニル基またはアラルキル基、Xはハロゲン原子、N
O3、HSO4、CH3OSO2、(CH3O)2PO2、C
H3CO2またはHCO3を示す。)で示されるもの等が
挙げられる。 (8)カチオン系(メタ)アクリルアミド類の具体例とし
ては、例えば、 [CH2=C(R1)CONH(AO)pN(R3)3]X (式中、R1は水素原子またはメチル基、AOは炭素数
2〜4のオキシアルキレン基、pは2〜200の整数、
R3は水素原子または炭素数4〜21のアルキル基、ア
ルケニル基またはアラルキル基、Xはハロゲン原子、N
O3、HSO4、CH3OSO2、(CH3O)2PO2、C
H3CO2またはHCO3を示す。)で示されるもの等が
挙げられる。 (9)カチオン系スチレン誘導体類の具体例としては、例
えば、 [CH2=CHAr(AO)pN(R3)3]X [式中Arは芳香族環、AOは炭素数2〜4のオキシア
ルキレン基、pは2〜200の整数、R3は水素原子ま
たは炭素数4〜21のアルキル基、アルケニル基または
アラルキル基、Xはハロゲン原子、NO3、HSO4、C
H3OSO2、(CH3O)2PO2、CH3CO2またはH
CO3を示す。]で示されるもの等が挙げられる。
【0018】これらのなかでは、より安定なラテックス
を与えるという点でアニオン基とポリオキシプロピレン
鎖とを有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
を与えるという点でアニオン基とポリオキシプロピレン
鎖とを有する(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。
【0019】上記またはの方法において用いられる
乳化剤の使用量は、樹脂分に対して通常0.1〜20重
量%である。
乳化剤の使用量は、樹脂分に対して通常0.1〜20重
量%である。
【0020】の方法において保護コロイドとして使用
される水溶性ポリマーの具体例としては、親水性のラジ
カル重合性モノマーを構成単位として含有する水溶性の
ビニル重合体、ポリエチレングリコール、セルロース類
等が挙げられる。親水性のラジカル重合性モノマーとし
ては、例えば、カルボン酸類[(メタ)アクリル酸、
(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等]および
そのアルカリ塩、スルホン酸類[スチレンスルホン酸、
(メタ)アクリロイルアルキルスルホン酸等]およびそ
のアルカリ塩、アミノ基含有モノマー[ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、ビニルジメチルアニリン
等]およびその酸塩、水酸基含有モノマー[(メタ)ア
クリル酸のエチレンオキシド付加物、ビニルアルコール
等]、アミド類[(メタ)アクリル酸アミド等]および
アミンイミド類[1,1,1−トリメチルアミン(メ
タ)アクリルイミド]が挙げられる。
される水溶性ポリマーの具体例としては、親水性のラジ
カル重合性モノマーを構成単位として含有する水溶性の
ビニル重合体、ポリエチレングリコール、セルロース類
等が挙げられる。親水性のラジカル重合性モノマーとし
ては、例えば、カルボン酸類[(メタ)アクリル酸、
(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等]および
そのアルカリ塩、スルホン酸類[スチレンスルホン酸、
(メタ)アクリロイルアルキルスルホン酸等]およびそ
のアルカリ塩、アミノ基含有モノマー[ジメチルアミノ
エチル(メタ)アクリレート、ビニルジメチルアニリン
等]およびその酸塩、水酸基含有モノマー[(メタ)ア
クリル酸のエチレンオキシド付加物、ビニルアルコール
等]、アミド類[(メタ)アクリル酸アミド等]および
アミンイミド類[1,1,1−トリメチルアミン(メ
タ)アクリルイミド]が挙げられる。
【0021】の方法におけるイオン性官能基を有する
ポリマーの具体例としては、上記親水性のラジカル重合
性モノマーを構成単位として含有する非水溶性のビニル
重合体、イオン性官能基を有するポリオール成分(ジメ
チロールプロピオン酸、ポリエチレングリコール等)を
構成単位として含有するポリウレタン樹脂およびポリウ
レタンウレア樹脂等が挙げられる。
ポリマーの具体例としては、上記親水性のラジカル重合
性モノマーを構成単位として含有する非水溶性のビニル
重合体、イオン性官能基を有するポリオール成分(ジメ
チロールプロピオン酸、ポリエチレングリコール等)を
構成単位として含有するポリウレタン樹脂およびポリウ
レタンウレア樹脂等が挙げられる。
【0022】これらの方法のなかでは、樹脂ラテックス
が通常の条件で容易に得られる点での方法が特に好ま
しい。
が通常の条件で容易に得られる点での方法が特に好ま
しい。
【0023】樹脂ラテックス(A)中の樹脂分は、通常
20〜75%、好ましくは40〜60%である。また、
樹脂ラテックス(A)中に懸濁する樹脂の粒子径は、通
常10〜500nm、好ましくは50〜300nmであ
り、pHは、通常3〜12、好ましくは6〜10であ
る。粒子径が500nmを越える場合あるいはpHが3
未満または12を越える場合には、(B)による感温ゲ
ル化性が十分に発揮できない。
20〜75%、好ましくは40〜60%である。また、
樹脂ラテックス(A)中に懸濁する樹脂の粒子径は、通
常10〜500nm、好ましくは50〜300nmであ
り、pHは、通常3〜12、好ましくは6〜10であ
る。粒子径が500nmを越える場合あるいはpHが3
未満または12を越える場合には、(B)による感温ゲ
ル化性が十分に発揮できない。
【0024】本発明における一定の温度を境界にして親
水性と疎水性が可逆的に変化する重合体(B)として
は、例えば、環状アミンまたは炭素数5以上の非環状ア
ミンのアルキレンオキシド付加物のビニルカルボン酸エ
ステル(b1)を構成単位として50重量%以上含有す
る重合体(B1)、N−アルキル,N−アルキレンまた
はN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド(b
2)を構成単位として50重量%以上含有する重合体
(B2)、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテ
ルモノ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリ
コールモノフェニルエーテルモノ(メタ)アクリレート
(b3)を構成単位として50重量%以上含有する重合
体(B3)、ポリエチレングリコールモノアルキルモノ
ビニルエーテルまたはポリエチレングリコールモノフェ
ニルモノビニルエーテル(b4)を構成単位として50
重量%以上含有する重合体(B4)およびポリエチレン
グリコールモノアルキルエーテルモノ(ビニルフェニ
ル)エーテル(b5)を構成単位として50重量%以上
含有する重合体(B5)などが挙げられる。
水性と疎水性が可逆的に変化する重合体(B)として
は、例えば、環状アミンまたは炭素数5以上の非環状ア
ミンのアルキレンオキシド付加物のビニルカルボン酸エ
ステル(b1)を構成単位として50重量%以上含有す
る重合体(B1)、N−アルキル,N−アルキレンまた
はN−アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド(b
2)を構成単位として50重量%以上含有する重合体
(B2)、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテ
ルモノ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリ
コールモノフェニルエーテルモノ(メタ)アクリレート
(b3)を構成単位として50重量%以上含有する重合
体(B3)、ポリエチレングリコールモノアルキルモノ
ビニルエーテルまたはポリエチレングリコールモノフェ
ニルモノビニルエーテル(b4)を構成単位として50
重量%以上含有する重合体(B4)およびポリエチレン
グリコールモノアルキルエーテルモノ(ビニルフェニ
ル)エーテル(b5)を構成単位として50重量%以上
含有する重合体(B5)などが挙げられる。
【0025】重合体(B1)としては、上記ビニルカル
ボン酸エステル(b1)[非芳香族性ヘテロサイクリッ
クアミン(アジリジン、ピロリジン、2−メチルピペリ
ジン、1−メチルピペラジン、モルフォリン、3−ピロ
リン等);芳香族ヘテロサイクリックアミン(2−ヒド
ロキシピリジン、ピロール等);芳香族アミン(N−メ
チルアニリン等);炭素数5以上の脂肪族非環状アミン
(イソペンチルアミン、メチルブチルアミン、メチルヘ
キシルアミン、ジブチルアミン等)のエチレンオキシド
及び/またはプロピレンオキシド1〜50モル付加物の
(メタ)アクリル酸エステル等]を構成単位として50
重量%以上含有するビニル重合体等、特開平6−984
8号公報に記載のものが挙げられる。
ボン酸エステル(b1)[非芳香族性ヘテロサイクリッ
クアミン(アジリジン、ピロリジン、2−メチルピペリ
ジン、1−メチルピペラジン、モルフォリン、3−ピロ
リン等);芳香族ヘテロサイクリックアミン(2−ヒド
ロキシピリジン、ピロール等);芳香族アミン(N−メ
チルアニリン等);炭素数5以上の脂肪族非環状アミン
(イソペンチルアミン、メチルブチルアミン、メチルヘ
キシルアミン、ジブチルアミン等)のエチレンオキシド
及び/またはプロピレンオキシド1〜50モル付加物の
(メタ)アクリル酸エステル等]を構成単位として50
重量%以上含有するビニル重合体等、特開平6−984
8号公報に記載のものが挙げられる。
【0026】重合体(B2)としては、上記N−アルキ
ル−、N−アルキレン−またはN−アルコキシアルキル
(メタ)アクリルアミド(b2)[N−イソプロピル
(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルピ
ペリジン、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−イソ
プロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エト
キシエチル(メタ)アクリルアミド等]を構成単位とし
て50重量%以上含有するビニル重合体等、特開平1−
14276号公報等に記載のものが挙げられる。
ル−、N−アルキレン−またはN−アルコキシアルキル
(メタ)アクリルアミド(b2)[N−イソプロピル
(メタ)アクリルアミド、N−(メタ)アクリロイルピ
ペリジン、(メタ)アクリロイルモルホリン、N−イソ
プロポキシプロピル(メタ)アクリルアミド、N−エト
キシエチル(メタ)アクリルアミド等]を構成単位とし
て50重量%以上含有するビニル重合体等、特開平1−
14276号公報等に記載のものが挙げられる。
【0027】重合体(B3)としては、上記ポリエチレ
ングリコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリ
レートまたはポリアルキレングリコールモノフェニルエ
ーテルモノ(メタ)アクリレート(b3)[ポリエチレ
ングリコールモノブチルエーテルモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテルモ
ノ(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシプロピレンポ
リオキシエチレングリコールモノメチルエーテルモノ
(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(ポリ)オ
キシプロピレンポリオキシエチレングリコールモノメチ
ルエーテルモノ(メタ)アクリレート等]を構成単位と
して50重量%以上含有するビニル重合体等、特公平6
−23375号公報等に記載のものが挙げられる。
ングリコールモノアルキルエーテルモノ(メタ)アクリ
レートまたはポリアルキレングリコールモノフェニルエ
ーテルモノ(メタ)アクリレート(b3)[ポリエチレ
ングリコールモノブチルエーテルモノ(メタ)アクリレ
ート、ポリエチレングリコールモノフェニルエーテルモ
ノ(メタ)アクリレート、(ポリ)オキシプロピレンポ
リオキシエチレングリコールモノメチルエーテルモノ
(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(ポリ)オ
キシプロピレンポリオキシエチレングリコールモノメチ
ルエーテルモノ(メタ)アクリレート等]を構成単位と
して50重量%以上含有するビニル重合体等、特公平6
−23375号公報等に記載のものが挙げられる。
【0028】重合体(B4)としては、上記ポリエチレ
ングリコールモノアルキルモノビニルエーテルまたはポ
リエチレングリコールモノフェニルモノビニルエーテル
(b4)[ポリエチレングリコールモノブチルモノビニ
ルエーテル、(ポリ)オキシプロピレンポリオキシエチ
レングリコールモノメチルモノビニルエーテル、ポリエ
チレングリコールモノフェニルモノビニルエーテル等]
を構成単位として50重量%以上含有するビニル重合体
等、「ジャーナル オブ ポリマーサイエンス:パート
A:ポリマーケミストリー,30巻2407頁(199
2年)」に記載のものが挙げられる。
ングリコールモノアルキルモノビニルエーテルまたはポ
リエチレングリコールモノフェニルモノビニルエーテル
(b4)[ポリエチレングリコールモノブチルモノビニ
ルエーテル、(ポリ)オキシプロピレンポリオキシエチ
レングリコールモノメチルモノビニルエーテル、ポリエ
チレングリコールモノフェニルモノビニルエーテル等]
を構成単位として50重量%以上含有するビニル重合体
等、「ジャーナル オブ ポリマーサイエンス:パート
A:ポリマーケミストリー,30巻2407頁(199
2年)」に記載のものが挙げられる。
【0029】重合体(B5)としては、上記ポリエチレ
ングリコールモノアルキルエーテルモノ(ビニルフェニ
ル)エーテル(b5)[ポリエチレングリコールモノメ
チルモノ(ビニルフェニル)エーテルポリエチレングリ
コールモノプロピルモノ(ビニルフェニル)エーテル
等]を構成単位として50重量%以上含有するビニル重
合体が挙げられる。
ングリコールモノアルキルエーテルモノ(ビニルフェニ
ル)エーテル(b5)[ポリエチレングリコールモノメ
チルモノ(ビニルフェニル)エーテルポリエチレングリ
コールモノプロピルモノ(ビニルフェニル)エーテル
等]を構成単位として50重量%以上含有するビニル重
合体が挙げられる。
【0030】これらのうち、加熱乾燥中の接着剤の基材
への浸透を抑制する効果が高いという点で、重合体(B
1)が特に好ましい。
への浸透を抑制する効果が高いという点で、重合体(B
1)が特に好ましい。
【0031】重合体(B)の重量平均分子量は通常1,
000〜5,000,000、好ましくは、10,00
0〜2,000,000、特に好ましくは100,00
0〜1,000,000である。
000〜5,000,000、好ましくは、10,00
0〜2,000,000、特に好ましくは100,00
0〜1,000,000である。
【0032】該(B)は、一定の温度を境界にして親水
性と疎水性が可逆的に変化するが、この親水性と疎水性
が変化する温度(転移温度)は、通常15〜100℃、
好ましくは40〜80℃である。転移温度が15℃未満
では組成物の粘度が不安定となるため取り扱いが困難と
なり、100℃を越えると加熱乾燥時の接着剤の基材へ
の浸透抑制効果が乏しくなる。なお、該転移温度は、
(B)の1%水溶液を徐々に加温していき、その水溶液
が白濁またはゲル化し始める温度を測定することによっ
て求められる。
性と疎水性が可逆的に変化するが、この親水性と疎水性
が変化する温度(転移温度)は、通常15〜100℃、
好ましくは40〜80℃である。転移温度が15℃未満
では組成物の粘度が不安定となるため取り扱いが困難と
なり、100℃を越えると加熱乾燥時の接着剤の基材へ
の浸透抑制効果が乏しくなる。なお、該転移温度は、
(B)の1%水溶液を徐々に加温していき、その水溶液
が白濁またはゲル化し始める温度を測定することによっ
て求められる。
【0033】本発明の接着剤組成物における(A)の固
形分(樹脂分)100重量部当りの(B)の割合は、通
常0.01〜50重量部、好ましくは0.1〜30重量
部、さらに好ましくは0.5〜20重量部である。
(B)の割合が0.01重量部未満では接着剤組成物の
感温ゲル化性が不十分となり、接着剤の基材への浸透防
止効果が不十分となり、50重量部を越えると接着性が
低下する。
形分(樹脂分)100重量部当りの(B)の割合は、通
常0.01〜50重量部、好ましくは0.1〜30重量
部、さらに好ましくは0.5〜20重量部である。
(B)の割合が0.01重量部未満では接着剤組成物の
感温ゲル化性が不十分となり、接着剤の基材への浸透防
止効果が不十分となり、50重量部を越えると接着性が
低下する。
【0034】本発明の接着剤組成物は、樹脂ラテックス
(A)と、重合体(B)単独あるいは(B)の水溶液と
を、(B)の親水性から疎水性へと変化する温度よりも
低い温度で、通常の混合装置(櫂型攪拌翼等)で混合す
ることによって得られる。
(A)と、重合体(B)単独あるいは(B)の水溶液と
を、(B)の親水性から疎水性へと変化する温度よりも
低い温度で、通常の混合装置(櫂型攪拌翼等)で混合す
ることによって得られる。
【0035】本発明の接着剤組成物には、凝集力をさら
に向上させる目的で必要により公知の架橋剤を含有させ
ることができる。該架橋剤としては、メラミン誘導体
[ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメ
ラミン、ヘキサブトキシメチルメラミンなどのメラミン
の誘導体など];ポリイソシアネート化合物[トリレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、2,4−または4,4−ジフェニルメタンジイソ
シアネートなどのイソシアネート系化合物およびこれら
の多量体、ジイソシアネートのトリメチロールプロパン
などの多価アルコールへのアダクト体など;ブロック化
ポリイソシアネート化合物[ジイソシアネート、その多
量体またはアダクト体の、ケトオキシム、フェノール、
ラクタムなどによるブロック化物など];ポリエポキシ
化合物[ビスフェノールA・エピクロルヒドリン縮合体
型のエポキシ化合物、ポリオキシアルキレンポリオール
のポリグリジルエーテル、グリセリンジ−またはトリグ
リシジルエーテル、テトラグリシジルキシリレンジアミ
ンなど]などを挙げることができる。
に向上させる目的で必要により公知の架橋剤を含有させ
ることができる。該架橋剤としては、メラミン誘導体
[ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメ
ラミン、ヘキサブトキシメチルメラミンなどのメラミン
の誘導体など];ポリイソシアネート化合物[トリレン
ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソ
ホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート、2,4−または4,4−ジフェニルメタンジイソ
シアネートなどのイソシアネート系化合物およびこれら
の多量体、ジイソシアネートのトリメチロールプロパン
などの多価アルコールへのアダクト体など;ブロック化
ポリイソシアネート化合物[ジイソシアネート、その多
量体またはアダクト体の、ケトオキシム、フェノール、
ラクタムなどによるブロック化物など];ポリエポキシ
化合物[ビスフェノールA・エピクロルヒドリン縮合体
型のエポキシ化合物、ポリオキシアルキレンポリオール
のポリグリジルエーテル、グリセリンジ−またはトリグ
リシジルエーテル、テトラグリシジルキシリレンジアミ
ンなど]などを挙げることができる。
【0036】本発明の接着剤組成物は、本発明の目的と
する機能を損なわない範囲で、必要により公知の各種添
加剤を配合して使用することができる。該添加剤として
は、粘着性付与樹脂[ロジン、ロジン誘導体もしくはそ
の水添化体、ポリテルペン樹脂、テルペンフェノール樹
脂、キシレン樹脂、スチレン系樹脂、クマロン・インデ
ン樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、脂環族系水添
石油樹脂など];可塑剤[フタル酸系エステルに代表さ
れるカルボン酸エステル、塩化パラフィンなど];着色
剤[酸化チタン、炭酸カルシウムなど];紫外線防止剤
[ベンゾフェノン系紫外線防止剤など];防カビ剤[亜
酸化銅、フェノール系化合物など];消泡剤[アルコー
ル、シリコーン化合物など]などが挙げられる。
する機能を損なわない範囲で、必要により公知の各種添
加剤を配合して使用することができる。該添加剤として
は、粘着性付与樹脂[ロジン、ロジン誘導体もしくはそ
の水添化体、ポリテルペン樹脂、テルペンフェノール樹
脂、キシレン樹脂、スチレン系樹脂、クマロン・インデ
ン樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂、脂環族系水添
石油樹脂など];可塑剤[フタル酸系エステルに代表さ
れるカルボン酸エステル、塩化パラフィンなど];着色
剤[酸化チタン、炭酸カルシウムなど];紫外線防止剤
[ベンゾフェノン系紫外線防止剤など];防カビ剤[亜
酸化銅、フェノール系化合物など];消泡剤[アルコー
ル、シリコーン化合物など]などが挙げられる。
【0037】本発明の接着剤組成物は、通常の塗工法で
基材に直接または転写法で塗布することができる。ま
た、感圧接着剤のみでシート状にして使用することもで
きる。基材に塗工して用いる場合の塗布量は用途によっ
て異なるが、通常1〜500g/m2である。
基材に直接または転写法で塗布することができる。ま
た、感圧接着剤のみでシート状にして使用することもで
きる。基材に塗工して用いる場合の塗布量は用途によっ
て異なるが、通常1〜500g/m2である。
【0038】使用しうる基材としては、紙、布、フォー
ム、木材、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、軟質ポリ塩化ビニルなどの各種プラ
スチックフィルムおよび樹脂板、金属板および箔などを
挙げることができる。これらのうち本発明の効果がより
高く発揮されるという点で、液体が浸透しやすい紙、
布、フォーム、木材等が好ましい。また、熱的に敏感な
プラスチックフィルムなどを基材に用いる場合には、転
写方式による塗工が好ましい。
ム、木材、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、軟質ポリ塩化ビニルなどの各種プラ
スチックフィルムおよび樹脂板、金属板および箔などを
挙げることができる。これらのうち本発明の効果がより
高く発揮されるという点で、液体が浸透しやすい紙、
布、フォーム、木材等が好ましい。また、熱的に敏感な
プラスチックフィルムなどを基材に用いる場合には、転
写方式による塗工が好ましい。
【0039】基材に塗工、加熱乾燥後、必要により養生
を行ない完全硬化させる(とくに架橋剤を用いた場合)
ことにより、十分な粘着特性を発揮する。
を行ない完全硬化させる(とくに架橋剤を用いた場合)
ことにより、十分な粘着特性を発揮する。
【0040】ドライヤーでの加熱乾燥においては、接着
剤組成物を速やかに増粘・ゲル化させるために塗工後で
きるだけ速やかに加熱されるのが好ましく、ドライヤー
としては、熱風乾燥の前に赤外線ヒーター等によって予
備加熱させる加熱乾燥システムが好ましい。
剤組成物を速やかに増粘・ゲル化させるために塗工後で
きるだけ速やかに加熱されるのが好ましく、ドライヤー
としては、熱風乾燥の前に赤外線ヒーター等によって予
備加熱させる加熱乾燥システムが好ましい。
【0041】養生の条件は、たとえば室温では通常3〜
7日間、40〜50℃では通常1〜2日間である。
7日間、40〜50℃では通常1〜2日間である。
【0042】本発明の接着剤組成物を用いた粘着材料
は、粘着ラベル、ステッカー、化粧シートなどとして好
適に使用することができる。
は、粘着ラベル、ステッカー、化粧シートなどとして好
適に使用することができる。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実
施例中の部は重量部、%は重量%である。
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実
施例中の部は重量部、%は重量%である。
【0044】製造例1 2−モルホリノエチルメタクリレート(モルホリンのエ
チレンオキシド1モル付加物とメタクリル酸とのエステ
ル)10部および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)0.01部をアンプルに加え、凍結
脱気後密閉し、50℃で8時間重合させて、重合体1を
得た。
チレンオキシド1モル付加物とメタクリル酸とのエステ
ル)10部および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチ
ルバレロニトリル)0.01部をアンプルに加え、凍結
脱気後密閉し、50℃で8時間重合させて、重合体1を
得た。
【0045】製造例2 2−(2−モルホリノエトキシ)エチルメタクリレート
(モルホリンのエチレンオキシド2モル付加物、メタク
リル酸とのエステル)9部、メチルメタクリレート10
部および2,2’−アゾ ビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)0.01部をアンプルに加え、凍結脱気後
密閉し、60℃で8時間重合させて、重合体2を得た。
(モルホリンのエチレンオキシド2モル付加物、メタク
リル酸とのエステル)9部、メチルメタクリレート10
部および2,2’−アゾ ビス(2,4−ジメチルバレ
ロニトリル)0.01部をアンプルに加え、凍結脱気後
密閉し、60℃で8時間重合させて、重合体2を得た。
【0046】製造例3 攪拌機、滴下ロート、環流冷却管、窒素ガス導入管、温
度計を備えた反応容器に、水102部、過硫酸ナトリウ
ム1部を加え、窒素置換後、30分で80℃に昇温し
た。次いで、ラジカル重合性基を有する乳化剤としてア
クリロイルオキシポリオキシプロピレン(重合度=1
2)硫酸エステルNa塩10部と、n−ブチルアクリレ
ート60部、2−エチルヘキシルアクリレート20部、
アクリル酸4部、酢酸ビニル12部、メタクリル酸2−
ヒドロキシエチルへのポリカプロラクトン付加物に無水
コハク酸を開環付加したもの[ダイセル化学工業(株)
製「FM−1A」]5部およびラウリルメルカプタン
0.2部との混合物を、窒素気流下、滴下ロートから4
時間かけて連続的に滴下した。さらに85℃で3時間反
応させた後、水酸化ナトリウム水溶液でpH8.5に調
整し、減圧下で未反応モノマーをストリッピングして、
樹脂ラテックス1(固形分48.5%、以下Lx1とい
う)を得た。該Lx1の液相中の乳化剤量は0.000
3mmol/gであった。
度計を備えた反応容器に、水102部、過硫酸ナトリウ
ム1部を加え、窒素置換後、30分で80℃に昇温し
た。次いで、ラジカル重合性基を有する乳化剤としてア
クリロイルオキシポリオキシプロピレン(重合度=1
2)硫酸エステルNa塩10部と、n−ブチルアクリレ
ート60部、2−エチルヘキシルアクリレート20部、
アクリル酸4部、酢酸ビニル12部、メタクリル酸2−
ヒドロキシエチルへのポリカプロラクトン付加物に無水
コハク酸を開環付加したもの[ダイセル化学工業(株)
製「FM−1A」]5部およびラウリルメルカプタン
0.2部との混合物を、窒素気流下、滴下ロートから4
時間かけて連続的に滴下した。さらに85℃で3時間反
応させた後、水酸化ナトリウム水溶液でpH8.5に調
整し、減圧下で未反応モノマーをストリッピングして、
樹脂ラテックス1(固形分48.5%、以下Lx1とい
う)を得た。該Lx1の液相中の乳化剤量は0.000
3mmol/gであった。
【0047】製造例4 製造例3と同様にして、メタクリロイルオキシポリオキ
シプロピレン(重合度=9)硫酸エステルNa塩10
部、n−ブチルアクリレート35部、2−エチルヘキシ
ルアクリレート45部、アクリル酸4部、FM−1A5
部および酢酸ビニル10部から、樹脂ラテックス2(固
形分47.8%、以下Lx2という)を得た。該Lx2
の液相中の乳化剤量は、0.0005mmol/g(樹
脂)であった。
シプロピレン(重合度=9)硫酸エステルNa塩10
部、n−ブチルアクリレート35部、2−エチルヘキシ
ルアクリレート45部、アクリル酸4部、FM−1A5
部および酢酸ビニル10部から、樹脂ラテックス2(固
形分47.8%、以下Lx2という)を得た。該Lx2
の液相中の乳化剤量は、0.0005mmol/g(樹
脂)であった。
【0048】実施例1 製造例3で得たLx1の100部に、製造例1で得た重
合体1の30%水溶液2部およびネオペンチルクリコー
ルのエチレングリコール12モル付加物のテトラグリシ
ジルエーテルの10%水溶液2部を添加し、均一に混合
して本発明の感圧接着剤組成物1を得た。
合体1の30%水溶液2部およびネオペンチルクリコー
ルのエチレングリコール12モル付加物のテトラグリシ
ジルエーテルの10%水溶液2部を添加し、均一に混合
して本発明の感圧接着剤組成物1を得た。
【0049】実施例2 実施例1において、重合体1に代えて製造例2の重合体
2を同量用いた以外は同様にして本発明の感圧接着剤組
成物2を得た。
2を同量用いた以外は同様にして本発明の感圧接着剤組
成物2を得た。
【0050】実施例3 実施例1において、Lx1に代えて製造例3のLx2を
同量用いた以外は同様にして本発明の感圧接着剤組成物
3を得た。
同量用いた以外は同様にして本発明の感圧接着剤組成物
3を得た。
【0051】比較例1 実施例1において、重合体1を用いない以外は実施例1
と同様の操作を行い、比較の感圧接着剤組成物4を得
た。
と同様の操作を行い、比較の感圧接着剤組成物4を得
た。
【0052】各接着剤組成物1〜4を、58g/m2の
上質紙に乾燥塗工量20g/m2(固形分換算)となる
ようにブレードコーターを用いて片面塗工し、赤外線加
熱ゾーンを設けた熱風乾燥機(熱風温度;130℃)中
で1分間乾燥後、さらに、50℃で48時間養生して、
粘着シート1〜4を得た。
上質紙に乾燥塗工量20g/m2(固形分換算)となる
ようにブレードコーターを用いて片面塗工し、赤外線加
熱ゾーンを設けた熱風乾燥機(熱風温度;130℃)中
で1分間乾燥後、さらに、50℃で48時間養生して、
粘着シート1〜4を得た。
【0053】得られた各粘着シートを所定の幅に裁断し
て試験片とし、これを用いて下記の性能試験方法で、接
着力および保持力を評価した。これらの評価結果を表1
に示す。 (性能試験方法) 接着力:ステンレス板(SUS304)に25mm幅の
試験片を貼り付け、23℃×65%RHの条件でJIS
Z−2307に規定の180゜剥離強度(単位:g)を
測定した。剥離強度のレベルに応じて、×(0〜299
g/25mm)、△(300〜699g/25mm)、
○(700〜999g/25mm)、◎(1,000以
上g/25mm)で示した。 保持力:ステンレス板(SUS304BA)に25mm
×25mmの試験片を貼り付け、5kgローラーにて1
往復圧着し、23℃×65%RHの条件下で1時間放置
した後、40℃の雰囲気で1kgの加重をかけ、24時
間後のずれ距離(単位:mm)を測定した。ずれ距離の
レベルに応じて、×(1.1mm以上)、△(0.6〜
1.0mm)、○(0.1〜0.5mm)、◎(0.1
mm未満)で示した。
て試験片とし、これを用いて下記の性能試験方法で、接
着力および保持力を評価した。これらの評価結果を表1
に示す。 (性能試験方法) 接着力:ステンレス板(SUS304)に25mm幅の
試験片を貼り付け、23℃×65%RHの条件でJIS
Z−2307に規定の180゜剥離強度(単位:g)を
測定した。剥離強度のレベルに応じて、×(0〜299
g/25mm)、△(300〜699g/25mm)、
○(700〜999g/25mm)、◎(1,000以
上g/25mm)で示した。 保持力:ステンレス板(SUS304BA)に25mm
×25mmの試験片を貼り付け、5kgローラーにて1
往復圧着し、23℃×65%RHの条件下で1時間放置
した後、40℃の雰囲気で1kgの加重をかけ、24時
間後のずれ距離(単位:mm)を測定した。ずれ距離の
レベルに応じて、×(1.1mm以上)、△(0.6〜
1.0mm)、○(0.1〜0.5mm)、◎(0.1
mm未満)で示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明の感圧接着剤組成物は、加熱乾燥
時の加熱によって急激に増粘・ゲル化する、いわゆる感
温ゲル化性を有するので、浸透性の高い基材に適用した
場合、加熱乾燥時に接着剤が不動化された状態で乾燥さ
れるため、基材への接着剤の浸透が少なく、厚みのある
接着剤層を形成する。上記効果を奏することから、本発
明の感圧接着剤組成物を用いた粘着テープまたは粘着シ
ートは、少ない接着剤塗布量でも十分な接着強度を示す
とともに、保持力にも優れたものとなる。
時の加熱によって急激に増粘・ゲル化する、いわゆる感
温ゲル化性を有するので、浸透性の高い基材に適用した
場合、加熱乾燥時に接着剤が不動化された状態で乾燥さ
れるため、基材への接着剤の浸透が少なく、厚みのある
接着剤層を形成する。上記効果を奏することから、本発
明の感圧接着剤組成物を用いた粘着テープまたは粘着シ
ートは、少ない接着剤塗布量でも十分な接着強度を示す
とともに、保持力にも優れたものとなる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09J 171/02 C09J 171/02 (56)参考文献 特開 平2−75682(JP,A) 特開 平6−9848(JP,A) 特開 平8−1090(JP,A) 特開 平6−256671(JP,A) 特開 平8−259875(JP,A) 特開 平8−259925(JP,A) 特開 平9−25454(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 1/00 - 201/10 C08L 1/00 - 101/16 CA(STN) WPI/L(QUESTEL)
Claims (5)
- 【請求項1】 樹脂ラテックス(A)を接着剤基剤とす
る水系感圧接着剤組成物において、(A)が、液相中の
乳化剤量が0または0.01mmol/g以下の樹脂ラ
テックスであり、下記(B1)〜(B5)からなる群か
ら選ばれる一定の温度を境界にして親水性と疎水性が可
逆的に変化する重合体(B)を、該(A)の固形分10
0部に対して0.01〜50部含有させてなることを特
徴とする水系感圧接着剤組成物。 (B1):環状アミンまたは炭素数5以上の非環状アミ
ンのアルキレンオキシド付加物のビニルカルボン酸エス
テルからなる重合体 (B2):N−アルキル,N−アルキレンまたはN−ア
ルコキシアルキル(メタ)アクリルアミドからなる重合
体 (B3):ポリエチレングリコールモノアルキルエーテ
ルモノ(メタ)アクリレートまたはポリアルキレングリ
コールモノフェニルエーテルモノ(メタ)アクリレート
からなる重合体 (B4):ポリエチレングリコールモノアルキルモノビ
ニルエーテルまたはポリエチレングリコールモノフェニ
ルモノビニルエーテルからなる重合体 (B5):ポリエチレングリコールモノアルキルモノビ
ニルフェニルエーテルからなる重合体 - 【請求項2】 (A)が、(メタ)アクリロイルオキシ
基を有するラジカル重合性乳化剤を用いて乳化重合され
てなる樹脂ラテックスである請求項1記載の組成物。 - 【請求項3】 さらに、架橋剤を含有させてなる請求項
1または2記載の組成物。 - 【請求項4】 (B)の親水性と疎水性が可逆的に変化
する温度が15〜100℃である請求項1〜3のいずれ
か記載の組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか記載の組成物を
浸透性の基材に適用してなる粘着テープまたはシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6195796A JP3049415B2 (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | 水系感圧接着剤組成物及びそれを用いてなる粘着テープまたはシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6195796A JP3049415B2 (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | 水系感圧接着剤組成物及びそれを用いてなる粘着テープまたはシート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09227846A JPH09227846A (ja) | 1997-09-02 |
JP3049415B2 true JP3049415B2 (ja) | 2000-06-05 |
Family
ID=13186187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6195796A Expired - Fee Related JP3049415B2 (ja) | 1996-02-22 | 1996-02-22 | 水系感圧接着剤組成物及びそれを用いてなる粘着テープまたはシート |
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JP (1) | JP3049415B2 (ja) |
-
1996
- 1996-02-22 JP JP6195796A patent/JP3049415B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09227846A (ja) | 1997-09-02 |
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