JP3048553B2 - 回折面を持つ集光型太陽光発電装置及び集光型太陽光発電モジュール - Google Patents

回折面を持つ集光型太陽光発電装置及び集光型太陽光発電モジュール

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JP3048553B2 JP10068393A JP6839398A JP3048553B2 JP 3048553 B2 JP3048553 B2 JP 3048553B2 JP 10068393 A JP10068393 A JP 10068393A JP 6839398 A JP6839398 A JP 6839398A JP 3048553 B2 JP3048553 B2 JP 3048553B2
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義昭 矢澤
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謙 筒井
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    • Y02E10/52PV systems with concentrators

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回折面を持つ集光
型太陽光発電装置及び集光型太陽光発電モジュールに関
する。
【0002】
【従来の技術】受光面と、正反射面及びこの受光面と正
反射面とで囲まれた空間内に少なくともその一部が位置
するように設置された受光装置と、前記空間を充填して
いる媒体を有する集光装置の構造としては、例えば、
「ニューファミリー オブ 2−Dノンイメージング コ
ンセントレーターズ ザ コンパウンド トゥリアンギュ
ラー コンセントレーター( New family 2-D nonimagin
g concentrators the compound triangular concentrat
or)」、アプライドオプティックス(APPLIED OPTIC
S)、Vol.24、No.22(1985)、3872
〜3876頁に開示されている。このような従来構造で
は、図21(a)に示すように、入射光1が集光装置の
受光面4に入射し、入射光2に垂直な正反射面32で反
射すると、媒体5の屈折率に拘わらず反射光3は入射光
2と同じ光路を逆向きに通って受光面4から外部へ出て
しまう。
【0003】これをさけるために、例えば、図21
(b)に示すように正反射面32を受光面4に対して傾
けて、集光装置に入射した光2が正反射面32で反射さ
れ、再び受光面4に入射する時の入射角33を大きくす
る。このような構造では、媒体5の屈折率を受光面4の
外部の屈折率より大きくすることにより、受光面で全反
射させることができる。このように傾斜面での正反射及
び受光面での全反射を利用して入射光を集光装置の内部
に閉じ込めて最終的に受光装置6に入射させることがで
きる。しかし、図21(c)のように、入射光1の入射
角度によっては反射光の受光面4への入射角33を十分
に大きくすることができずに集光装置外部に光が逃げて
しまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、正
反射面を用いているため、受光装置の受光面の面積に対
する集光装置の入射面の面積の比、すなわち、受光装置
の受光面の面積をAとし、集光装置の入射面の面積Bと
すると、B/Aは集光倍率となる。この集光倍率を大き
くした場合に光利用効率を高めることが困難である。
【0005】本発明の目的は、集光型太陽光発電装置の
巨視的な構造を簡便化することが可能な技術を提供する
ことにある。
【0006】本発明の他の目的は、集光型太陽光発電装
置の光利用効率を高く保ったまま集光倍率を高めること
が可能な技術を提供することにある。
【0007】本発明の前記ならびにその他の目的及び新
規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明ら
かになるであろう。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以
下のとおりである。
【0009】(1)受光面と、回折面と、この受光面と
回折面とで挟まれた空間を充填する媒体と、少なくとも
その表面の一部が前記媒体に接する受光装置を有し、前
記媒体の屈折率が前記受光面の外部の屈折率より大きい
集光型太陽光発電装置である。
【0010】(2)前記回折面が反射回折面である。
【0011】(3)前記反射回折面がブレーズド回折面
である。
【0012】(4)前記ブレーズド回折面が非対称なブ
レーズ角を持つ。
【0013】(5)前記ブレーズド回折面が回折面の左
右に対称に配置された構造である。
【0014】(6)前記集光型太陽光発電装置の複数個
をモジュール化した集光型太陽光発電モジュールであ
る。
【0015】(7)前記集光型太陽光発電モジュールに
おいて、前記媒体は前記複数個の集光型太陽光発電装置
間で連続している。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(実施
例)を図面を参照して詳細に説明する。
【0017】本発明の実施の形態は、受光面と、回折面
と、この受光面と回折面とで挟まれた空間を充填する媒
体と、少なくともその表面の一部が前記媒体に接する受
光装置を有し、前記媒体の屈折率を前記受光面の外部の
屈折率より大きい集光型太陽光発電装置を構成したもの
である。前記受光装置としては、太陽光を電力に変換す
る太陽電池を用いる。
【0018】図1は本発明の実施形態の集光型太陽光発
電装置の概略構成を示す図である。
【0019】本実施形態の集光型太陽光発電装置は、図
1(a)に示す断面を持つ構造のように、回折面7を用
いた集光装置においては、回折面に入射した光2は面の
正反射方向(0次光方向)のみに反射するのではなく、
回折面7の微視的構造と入射光1の波長に応じてその1
次、−1次、2次、−2次等の方向に反射する。よっ
て、回折面7に垂直に入射する場合でも、反射光3は全
てが入射光2と同じ光路を通るのではなく回折面7の0
次、1次、−1次、2次、−2次等のそれぞれの方向に
分かれて反射される。よって、適切な回折面7を設計す
ることにより反射光3が受光面4で内側に全反射し集光
装置内に効率よく取り込むことができる。
【0020】同様に、図1(b)に示すように、受光面
4に斜めに光1が入射する場合も、反射光3が受光面4
で全反射するように設計することができる。また、図1
(c)のように、全反射した光がすぐに受光装置6に入
射しなくても、再び受光面4で内側に全反射し集光装置
内に光を閉じ込めるこができる。
【0021】前記説明では、入射光2が回折した場合の
それぞれの次数の光のエネルギー分布について言及しな
かったが、微視的に見た回折面表面の形状が図2(b)
に示すような場合は、巨視的に見た回折面7に対する正
反射方向に近い方向を持つ次数の光の成分が大きくな
る。よって、受光面4と回折面7を平行に配した場合は
正反射方向に反射される光成分が大きく、これを防ぐた
めには、例えば、微視的な回折面表面形状の断面形状が
図2(c)に示す対称な形状や図2(d)に示す非対称
な形状の三角波状になったブレーズド回折面が有効であ
る。
【0022】当然ながら、これらの回折面7は巨視的に
は平面や曲面形状であり、取り扱う光の波長の長さ程度
の微視的な範囲で、繰り返しピッチ9を持つ周期的な三
角形状の格子溝を持つ。また、回折効率を高く保つため
にはせいぜい10次以下の回折光を用いる必要がある。
よって、回折面の繰り返しピッチ9は媒体中の光の波長
の10倍程度以下である必要がある。また、望ましくは
3次以下の回折光を用いる必要がある。
【0023】集光装置の構成としては、図3(a)に示
すように、直方体断面を持つ平板状の受光装置6が受光
面4と回折面7の間に設置され、回折面7と受光面4で
囲まれた空間は媒体5で満たされた構造や、図3(b)
に示すように、円状断面を持つ円筒状や球状の受光装置
6が受光面4と回折面7の間に設置された構造などがあ
る。
【0024】図4(a)は反射曲面13をもつ例を示
す。この場合は、直方体断面を持つ受光装置6は、受光
面と平行に受光面側に設置されている。回折面7で反射
された光は、直接または反射曲面13に反射されて受光
装置6に入射する。このような形状では、反射曲面13
は正反射面でよいが、回折面であれば更に有効に集光す
ることができる。また、図4(b)に示すように、回折
面7を受光面4に対して斜めに設置することにより集光
効率を高めることができる。
【0025】図5(a)は平坦な受光面4の下方に斜面
状の回折面7を配し、その回折面の格子溝の方向14を
傾斜方向と直角な方向に形成した構造を示す。この構造
では回折面7の表面8が微視的に図5(c)に示すよう
な断面を持つ。図5(b)には平坦な回折面7の上方に
斜面状の受光面4を配した構造を示す。このように2次
元的な構造の集光装置で高い集光効率を得ることができ
る。
【0026】また、図6(a)、(b)に示すように、
斜面に沿った方向に回折溝を形成することにより、受光
面4と斜面7により構成されるプリズム構造による集光
効果と、回折による集光効果を合わせ持つ構造にするこ
とができる。この構造では回折面7の表面8が微視的に
図6(c)に示すような断面を持つ。
【0027】図5、図6に示すこれらの構造においては
受光装置6の形状として板状のものを示したが、図7に
示すような円筒状やさらには球、直方体などの形状でも
よい。また、これらの表面に凹凸などの2次的な構造が
あってもかまわないことはいうまでもない。
【0028】回折面の微視的な構造を図8に示す。この
図8の構造のように、左右対称な構成になっている場合
は、中心から右側15に入射した光は右側の受光装置6
に、中心から左側16に入射した光は左側の受光装置6
に入射することにより集光効率を高めることができる。
このためには、回折面表面8の微視的な形状を図8のよ
うに個々の非対称な三角形状を左右で対称に配置した形
状とすることが望ましい。
【0029】また、図9に示すような構造においても、
回折面表面8の微視的な形状を装置の中央から右側と左
側で変えて構成することが望ましい。
【0030】また、図10(a)に示すように、回折溝
が斜面に沿った方向に形成されている場合は、図10
(b)((a)のA−A’断面形状)に示すように、装
置中央の左右で回折溝の微視的な断面形状を変えて回折
光をより有効に受光装置6に導くブレーズ角とすること
が望ましい。
【0031】図11に回折面7が波状をした構造を示
す。この場合は回折面7の斜面に沿った方向に回折溝1
4がある構造が望ましい。また、受光装置6は図11
(a)のように回折面7の波形状に沿った方向に設置さ
れていても、図11(b)のように、直角な方向に設置
されていてもよい。また、これらの間の方向に設置され
ていてもよい。
【0032】図12(a)、(b)に受光面4の断面が
曲線状になっている構造を示す。このように、集光装置
の受光面4は必ずしも平面である必要はない。また、回
折面7が図12(c)、(d)のような断面形状を持っ
ていてもよい。これらの構造を紙面前後方向に伸ばした
2次元構造や、回転軸30の回りに回転した構造を持つ
集光装置も考えられる。これらにおいては、回折溝の方
向14は回折面7の断面に沿った方向や円周方向に沿っ
た方向などが考えられる。
【0033】図13(a)、(b)は、回折面を上から
眺めた場合に、回折溝が2次元的に配置されている例を
示す。このように配置することにより受光装置6の側面
のみでなく、その回りから受光装置に向かって光を集め
ることができるため集光倍率を高めることができる。ま
た、図14に示すように、複数の集光装置をモジュール
化することにより、大面積の集光モジュールを形成する
ことができる。また、図15に示すように、異なる方向
に伸びる回折溝14を組み合わせた2次元回折格子を用
いることにより受光装置6の回りに入射した光を2次元
的に有効に集めることができる。
【0034】図16は回折面の断面構造を示す。最も単
純には、図16(a)に示すように、媒体5の回折面側
に所望の微視的な凹凸を持ち、この表面に金属などから
なる反射材料層17を持つ構造がある。
【0035】また、図16(b)のように反射材料層1
7の裏面に裏面保護層18を持つ構造や、図16(c)
のように、反射材料層17と媒体5の回折面側の間に所
望の中間層19を設けた構造がある。この中間層19
は、反射材料層17を媒体5に接着させるための接着剤
や、反射材料層17の保護材、さらに、反射材料層17
の反射率を高めるために所望の屈折率を持った中間層で
あってもよい。
【0036】図16(d)は媒体5の裏面が微視的に平
坦で中間層19も媒体5側で平坦である場合を示す。さ
らに、図16(e)には中間層19と媒体5の間に接着
層20を持つ構造を示す。さらに、これらの構造に各層
を接着するための接着材の層や保護材の層などが適時追
加された構造においても、前記と同様の集光効果が得ら
れることは云うまでもない。
【0037】図3(a)に示した構造においては、受光
装置6が集光装置内に設置されているため実際に作製す
る場合に受光装置16を集光装置内に設置するための手
順が複雑になることが考えられる。これは、例えば、図
17(a)に示すように、受光装置が集光装置表面に設
置された構造を用いることにより回避することができ
る。この場合は、受光装置6の表面に光を導くための第
2の正反射鏡35が必要である。また、受光装置6が設
置されていない端面には第1の正反射面を置くことが望
ましい。また、これらの正反射面のかわりに回折面を用
いることにより受光装置に入射する光の入射角度を揃え
ることができるため、受光装置での光の補足率が更に上
昇する。
【0038】(実施例1)図18は本発明の実施例1の
集光型太陽光発電装置及び集光型太陽光発電モジュール
の概略構成を示す図である。本実施例1の集光型太陽光
発電装置は、図18に示すように、太陽光を円筒状の受
光装置に集めて発電することを目的として設計した。
【0039】まず、集光装置としては図18(a)に示
す構造を用いた。回折面7は図16(d)に示すような
アルミの反射材17をプラスチックからなる表面保護材
19及び裏面保護材18ではさんだ構造のシートを媒体
5の裏面に接着することにより形成した。媒体5にはプ
ラスチックを用いた。
【0040】プラスチックの屈折率は約1.5であるの
で、入射光が回折面で反射して再び受光面に入射すると
きの入射角がarcsin(1/1.5)=41.8度以
下になる必要がある。このためには回折面のブレーズ角
をこれ以上にすることが望ましいため、本実施例1では
ブレーズ角を45度とした。
【0041】太陽光線は波長が約300nmの紫外光か
ら数μmの遠赤外光まで幅広い波長を持つ。この光を回
折によって有効に集光するためには、回折角を大きくす
ることが困難な短波長光について十分な回折角がとれる
ように設計する必要がある。媒体5の屈折率は約1.5
であるので、媒体内の光の波長は空気中の波長の1.5
分の1になる。
【0042】太陽光線の最短波長は約400nmである
ので、最短波長に関しては2次回折光を用いることと
し、回折面7の微視的な凹凸の繰り返しピッチをプラス
チック中の波長400nm/1.5の2倍の533nmと
した。
【0043】このような受光装置が複数個連なった集光
装置の周囲にアルミ製のフレーム21を形成し、更に裏
面にプラスチック製の支持体12を配した。この構造に
より、従来のような段差の大きい斜面を用いた集光装置
に比べて構造が簡便で集光効率の高い集光モジュールを
形成することができた。
【0044】(実施例2)図19は本発明の実施例2の
集光型太陽光発電装置及び集光型太陽光発電モジュール
の概略構成を示す図である。
【0045】本実施例2の集光型太陽光発電装置は、太
陽光を板状の結晶シリコン半導体を用いた太陽電池から
なる受光装置6に集めて、電力を取り出すことを目的と
して設計した。
【0046】まず、集光装置としては、図19(a)に
示す構造を用いた。太陽電池からなる受光装置6で発電
した電力は、受光装置6に連続した部分31に設けられ
た電極から外部に取り出した。媒体5にはガラスを用い
た。媒体5の屈折率は約1.5である。太陽光線の最短
波長は約400nmであるので、最短波長に関しては3
次回折光を用いることとし、回折面7の微視的な凹凸の
繰り返しピッチをガラス中の波長400nm/1.5の3
倍の800nmとした。
【0047】このような受光装置を図19(b)のよう
に複数個連続して配置し、周囲にアルミ製のフレーム2
1を形成し、更に表面カバーガラス22を置いた。受光
装置6で発生した電力は、回折面外部に位置する受光装
置に連続した部分31上に設けられた第1の電極24と
第2の電極25を通して第1の配線26と第2の配線2
7から取り出せる構造とした。
【0048】さらに、裏面にはプラスチックからなる裏
面保護を兼ねた支持体12および電極部の保護材28を
設けた。この構造により、巨視的な構造がシンプルで、
かつ、集光効率の高い集光モジュールを形成することが
できた。太陽電池としては半導体装置を用いたものや光
化学反応を用いたものなどがあるが、本発明の効果は太
陽電池の種類によらないことはいうまでもない。
【0049】(実施例3)図20は本発明の実施例3の
集光型太陽光発電装置及び集光型太陽光発電モジュール
の概略構成を示す図である。
【0050】本発明の実施例3の集光型太陽光発電装置
は、太陽光を板状の結晶シリコン半導体を用いた太陽電
池からなる受光装置6に集めて、電力を取り出すことを
目的として設計した。まず、集光装置としては図20
(a)に示す構造を用いた。太陽電池で発生した電力
は、受光装置6の裏面に設けられた電極から外部に取り
出した。媒体5にはガラスを用いた。媒体5の屈折率は
約1.5である。太陽光線の最短波長は約400nmで
あるので、最短波長に関しては2次回折光を用いること
とし、回折面7の微視的な凹凸の繰り返しピッチをガラ
ス中の波長400nm/1.5の2倍の533nmとし
た。
【0051】このような受光装置6を図20(b)のよ
うに複数個連続して配置し、周囲にアルミ製のフレーム
21を形成した。受光装置6で発生した電力は、受光装
置裏面に設けられた第1の電極24と第2の電極25を
通して第1の配線26と第2の配線27から取り出せる
構造とした。さらに、裏面にはプラスチックからなる保
護材28を設けた。このモジュールにおいては両面反射
板を用いて第1の反射面34と第2の反射面35を1つ
の反射板で形成した。この構造により、巨視的な構造が
シンプルで、かつ、集光効率の高い集光モジュールを形
成することができた。太陽電池としては半導体装置を用
いたものや光化学反応を用いたものなどがあるが、本発
明の効果は、太陽電池の種類によらないことは云うまで
もない。
【0052】これまでに説明した回折面表面の微視的な
構造は、図示した形状と完全に一致する必要はなく、回
折に影響を与えない程度の凹凸を持っていたりしてもよ
い。また、実際にこれらの面を作製する場合には、工作
精度の制限により形状が崩れることがあるが、これらの
崩れが光の回折を妨げない程度であれば本発明の効果が
得られることはいうまでもない。また、これらの回折面
は、例えば型押し法でレプリカを作製することにより簡
便に作成することができる。
【0053】以上、本発明を実施形態(実施例)に基づ
き具体的に説明したが、本発明は前記実施形態(実施
例)に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない
範囲において種々変更し得ることはいうまでもない。
【0054】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得らる効果は以下のとおりである。
【0055】(1)集光型太陽光発電装置の巨視的な構
造を簡便化することができる。
【0056】(2)集光型太陽光発電装置の光利用効率
を高く保ったまま集光倍率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の集光型太陽光発電装置の概
略構成を示す図である。
【図2】本実施形態の集光型太陽光発電装置の微視的に
見た回折面表面の形状を示す図である。
【図3】本発明の別の実施形態の集光型太陽光発電装置
の概略構成を示す図である。
【図4】本発明の別の実施形態の集光型太陽光発電装置
の概略構成を示す図である。
【図5】本発明の別の実施形態の集光型太陽光発電装置
の概略構成を示す図である。
【図6】本発明の別の実施形態の集光型太陽光発電装置
の概略構成を示す図である。
【図7】本発明の別の実施形態の集光型太陽光発電装置
の概略構成を示す図である。
【図8】本発明の別の実施形態の集光型太陽光発電装置
の概略構成を示す図である。
【図9】本発明の別の実施形態の集光型太陽光発電装置
の概略構成を示す図である。
【図10】本発明の別の実施形態の集光型太陽光発電装
置の概略構成を示す図である。
【図11】本発明の別の実施形態の集光型太陽光発電装
置の概略構成を示す図である。
【図12】本発明の別の実施形態の集光型太陽光発電装
置の概略構成を示す図である。
【図13】本発明の実施形態の集光型太陽光発電装置の
回折面を上から眺めた場合の概略構成を示す図である。
【図14】本発明の実施形態の集光型太陽光発電モジュ
ールの回折面を上から眺めた場合の概略構成を示す図で
ある。
【図15】本発明の別の実施形態の集光型太陽光発電装
置の回折面を上から眺めた場合の概略構成を示す図であ
る。
【図16】本発明の実施形態の集光型太陽光発電装置の
回折面の断面構造を示す図である。
【図17】本発明の別の集光型太陽光発電装置の概略構
成を示す図である。
【図18】本発明の実施例1の集光型太陽光発電装置及
び集光型太陽光発電モジュールの概略構成を示す図であ
る。
【図19】本発明の実施例2の集光型太陽光発電装置及
び集光型太陽光発電モジュールの概略構成を示す図であ
る。
【図20】本発明の実施例3の集光型太陽光発電装置及
び集光型太陽光発電モジュールの概略構成を示す図であ
る。
【図21】従来の集光装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1…入射光、2…集光装置に入射した光、3…反射光、
4…受光面、5…媒体、6…受光装置、7…回折面、8
…微視的に見た回折面表面、9…回折溝ピッチ、10…
断熱層、11…カバー、12…支持体、13…反射曲
面、14…回折溝方向、15…右側、16…左側、17
…反射材料層、18…裏面保護層、19…表面層、20
…接着層、21…フレーム、22…カバーガラス、23
…断熱板、24…第1の電極、25…第2の電極、26
…第1の配線、27…第2の配線、28…保護材、29
…回転方向、30…回転軸、31…回折面外部に位置す
る受光装置に連続した部分、32…正反射面、33…入
射角、34…第1の反射面、35…第2の反射面、36
…出射面から外へ出た光、37…出射面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢澤 義昭 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (72)発明者 村松 信一 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (72)発明者 筒井 謙 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (72)発明者 大塚 寛之 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (72)発明者 峯邑 純子 東京都国分寺市東恋ケ窪一丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭56−134781(JP,A) 特開 昭62−124779(JP,A) 特開 昭63−254772(JP,A) 特開 平7−122771(JP,A) 特開 平7−312441(JP,A) 実開 平5−93055(JP,U) 草川 徹ら訳、「光学の原理 ▲II ▼」、第1版、東海大学出版会、1975年 5月 Sol.Energy Mater. 23[2/4](1991)p.152−163 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 31/04 JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受光面と、反射回折面と、この受光面と
    反射回折面とで挟まれた空間を充填する媒体と、少なく
    ともその表面の一部が前記媒体に接する受光装置を有
    し、前記媒体の屈折率が前記受光面の外部の屈折率より
    大きい集光型太陽光発電装置であって、前記反射回折面
    がブレーズド回折面であることを特徴とする集光型太陽
    光発電装置。
  2. 【請求項2】 請求項に記載の集光型太陽光発電装置
    において、前記ブレーズド回折面が非対称なブレーズ角
    を持つことを特徴とする集光型太陽光発電装置。
  3. 【請求項3】 請求項に記載の集光型太陽光発電装置
    において、前記ブレーズド回折面が回折面の左右に対称
    に配置された構造であることを特徴とする集光型太陽光
    発電装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至に記載の集光型太陽光発
    電装置の複数個をモジュール化したことを特徴とする集
    光型太陽光発電モジュール。
  5. 【請求項5】 請求項に記載の集光型太陽光発電モジ
    ュールにおいて、前記媒体は前記複数個の集光型太陽光
    発電装置間で連続していることを特徴とする集光型太陽
    光発電モジュール。
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草川 徹ら訳、「光学の原理 ▲II▼」、第1版、東海大学出版会、1975年5月

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