JP3048534B2 - 点字用凸部を有する表示板及びその製造方法 - Google Patents
点字用凸部を有する表示板及びその製造方法Info
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Description
に詳しくは、点字を備えた汚染防止用の表示板及びその
製造方法に関する。
る。この表示板は、表面に絵や文字等を描いて表示する
ものである。特に文字等が付与された表示板には、伝達
するべき内容が示されており、それを目で見ることによ
り内容を理解することができる。例えば、景勝地におい
て表示板を多く見かけるが、一般人は、その内容を簡単
に視認することができる。ところが、盲人の場合、表示
板を読むことができないため開示内容が全く理解できな
い。
板の理解が可能となるように、点字用凸部を備えた表示
板を開発した(特願平7ー289142号参照)。これ
は、セラミック案内板の表面に透明なガラス質釉薬の点
字突起を設けた案内板である。このような表示板が開発
されたことで、盲人でもその表示板の表面を指で接触す
ることにより、簡単に掲示内容を理解することが可能と
なった。
板が野外に設けられているため、風雨に晒され、その表
面が汚れやすい。しかも、表示板が長期間、晒される
と、点字用凸部が付与された領域に汚れがこびり付き、
それが固着して取れなくなる。更に酷くなると、点字用
凸部の凹凸面が埋まってしまって、指の接触によっては
区別ができなくなる。これでは、表示板に点字用凸部が
設けられても意味がない。
な問題点の解決を意図したものである。即ち、本発明の
目的は、盲人ための点字用凸部を備えた表示板を提供す
ることであり、更に詳しくは、盲人のための点字用凸部
を備え、しかも、その点字用凸部の汚れを防止し、更に
汚れによって埋まるようなことを防止できる汚染防止用
の表示板を提供することである。
の目的を達成するために鋭意研究した結果、点字用凸部
の表面に酸化チタンの微粒子を固着させることにより、
その光触媒作用を機能させて、表面の汚染が防止される
ことを見出し、この知見により本発明を完成したもので
ある。
の上に有色釉薬層が形成され、該有色釉薬層の上に装飾
模様が付与され、該装飾模様の上に透明釉薬層が形成さ
れ、該透明釉薬層に点字用の凸部が設けられているステ
ンレス表示板であって、有色釉薬層の厚さが150〜2
20μm、透明釉薬層が30〜150μmであるステン
レス表示板に存する。
色釉薬層が形成され、該有色釉薬層の上に装飾模様が付
与され、該装飾模様の上に透明釉薬層が形成され、該透
明釉薬層に点字用の凸部が設けられており、該点字用の
凸部を含む透明釉薬層の表面に酸化チタン微粒子が固着
されているステンレス表示であって、有色釉薬層の厚さ
が150〜220μm、透明釉薬層が30〜150μm
であるステンレス表示板に存する。
含むステンレス表示板の製造方法に存する。 1、ステンレス板の上に釉薬を付与する釉薬付与工程、 2、前記釉薬を焼成させて釉薬層を形成する釉薬焼成工
程、 3、前記透明釉薬層の一部に透明釉薬による点字用凸部
を形成する点字用凸部形成工程、 4、前記点字用凸部を含む釉薬層の上に酸化チタン微粒
子を含有するバインダを塗布することにより酸化チタン
微粒子を付与する酸化チタン付与工程、 5、バインダを焼失させ同時に透明釉薬層に酸化チタン
微粒子を固定させるため焼成する酸化チタン固定工程、
て、酸化チタン固着工程を複数回行ない、固着した酸化
チタンの密度を向上させるステンレス表示板の製造方法
に存する。
含むステンレス表示板の製造方法に存する。 1、ステンレス板の上に有色釉薬を付与する有色釉薬付
与工程、 2、前記有色釉薬を焼成させて有色釉薬層を形成する有
色釉薬焼成工程、 3、前記有色釉薬層の上に装飾模様を付与する模様付与
工程、 4、前記装飾模様が付与された有色釉薬層の上に透明釉
薬を付与する透明釉薬付与工程、 5、前記透明釉薬を焼成させて透明釉薬層を形成する透
明釉薬焼成工程、 6、前記透明釉薬層の一部に透明釉薬による点字用凸部
を形成する点字用凸部形成工程、 7、前記透明釉薬層の上に酸化チタン微粒子を含有する
バインダを塗布することにより酸化チタン微粒子を付与
する酸化チタン付与工程、 8、バインダを焼失させ同時に透明釉薬層に酸化チタン
微粒子を固定させるため焼成する酸化チタン固定工程、
て、酸化チタン固着工程を複数回行ない、固着した酸化
チタンの密度を向上させるステンレス表示板の製造方法
に存する。
における焼成温度が、550℃〜630℃である上記
(3)又は(5)のステンレス表示板に存する。
うに構成されているので、表示板に設けられた点字用凸
部の表面の有機物等が分解されて汚染が防止され、常に
新しい状態に維持できる。
について説明していく。図1は、本発明である点字用凸
部を有する表示板Aの全体を示した図である。(A)は
正面図で(B)は、側面図である。図2は、その表示板
の構造を示す断面図であり、(A)は第1の実施の形態
の表示板、また(B)は第2の実施の形態の表示板を示
す。尚、この断面図は、便宜的にステンレス鋼板1の表
面(上面)のみに施釉した場合を示す。
も錆にくいことから、ステンレス鋼板1を基材としてい
る。使用されるステンレス鋼板1の厚さは、表示板Aと
しての使用目的により異なるが、通常、1〜3mmが採
用される。ステンレス鋼板1の上に、その表面を保護す
るべく釉薬層が設けられている。この釉薬層はステンレ
ス鋼板1の表面に塗布した釉薬を焼成することにより形
成される。
関係上、釉薬としては、有色の釉薬、しかも白系の釉薬
が主として採用される。また釉薬層2の厚さは、ステン
レス鋼板1の表面の粗さを均一に平滑化するために十分
な厚さが必要であり、その観点から、150〜220μ
程度の範囲が採用される。ここで釉薬層2の厚さは、好
ましくは、ステンレス鋼板1の裏面と表面とで異なる厚
さとする〔図1(B)参照〕。
の釉薬層2の厚さの70〜80%が好適である。その理
由は、このように表面と裏面とで釉薬層の厚さに差を設
けると、後にこの釉薬層が焼成されることによりステン
レス鋼板1は、釉薬層の厚い方に湾曲するからである
〔図3(A)参照〕。矩形をしたステンレス鋼板1の場
合、中央が窪んで、周囲が突出する形状に変形するので
ある。
示枠体Cに固定する際、ステンレス表示板Aの周囲(例
えば4つの隅)を取付け金具B等を使って固定するた
め、固定部に弾圧力が働く。すなわち、表示板Aの中央
部を掲示枠体Cの表面に先に当接させ、次いで、表示板
Aの周囲を押さえ付けて湾曲を修正するようにして固定
するのである〔図3(B)参照〕。
分に反力が働くため、一旦表示板Aが取付けられた後
は、表示板Aが常に強く掲示枠体Cに押さえ付けられた
状態となり、その固定が弛みにくい。もし、表面と裏面
とで釉薬層2の厚さに差を設けない場合は、焼成した後
は反り返りが生じないため表示板Aは平らな面となり、
そのため上記のような反力を働かすことができない。
ス鋼板2の釉薬層2の表面に、更に釉薬を使って、指を
接触して(触手して)認識できることができる点字文
字、すなわち、点字用凸部Tを設けたところが特徴の一
つである。ここで、この点字用凸部Tとは、盲人が認識
できるいわゆる点字文字であり、具体的には、高さ1m
m前後の多数の細かい突起を有する部分をいう。釉薬を
使って点字用凸部Tを設ける手法は、後述するように、
例えば、スクリーン印刷を使って、ステンレス鋼板の表
面に被覆された第1層目の釉薬層2の上に形成する。
等で接触し易い位置に設けられる。点字用凸部Tは、通
常の使用される規格として最適なものが規定されている
が、上述したように、通常、高さ、径とも1mm前後程
度である。以上のようにステンレス表示板Aに釉薬層2
を形成し、更にその上に点字用凸部Tを形成した状態で
は、釉薬層2の表面が長期間の使用により汚染されるこ
とは避けられない。
部Tを含む釉薬層2の上に、更に汚染防止機能を付与し
たところが、また別の特徴点でもある。具体的には、点
字用凸部Tを含む釉薬層2の表面に酸化チタン微粒子5
を付着固定している。ステンレス表示板Aとして見た場
合、釉薬層2の表面に固定された酸化チタンの光触媒作
用により表面が汚れない。この酸化チタン微粒子5は、
平均粒子径が、数nm程度の超微粒子であり、極めて小
さいため、全方向からの光を均一に受けることができ、
光触媒作用が極めて効率的に作用する。
晶強度が600〜800℃の間でピークがあるため、こ
の間で焼成して固着すると強度が高まり耐久性が出る。
このような酸化チタン微粒子5を釉薬層2に固着させた
場合は、酸化チタンの光触媒作用により、その表面に付
着した有機物が分解される。従って、ステンレス表示板
Aとして表面が、常に新しいクリーンな状態に維持され
るのである。
造する方法を以下に示す。図4は、ステンレス表示板の
製造工程をブロック図で示したものである。図5は、ス
テンレス表示板Aの製造における工程別変化を示した図
である。ステンレス表示板の製造は、次の工程を備え
る。
ト)を付与する工程である。使用される釉薬は、いわゆ
るガラス質のSiO2 成分を主体と釉である。釉薬の付
与方法としては、浸しがけ(dipping)、流しが
け(flowing )、吹き付け(sprayin
g)、静電吹き付け(electro−static
coating)等の手法が採用される。ここで用いら
れる有色釉薬は、後ほどその上に装飾模様が付与される
ことから、キャンバスとして機能するため、有色、特に
白系色の釉薬(白釉)が付与されることが多い。
の層)2を形成する工程である。ここでの焼成は、通
常、乾燥領域、焼成領域、冷却領域を備えた連続焼成炉
によって行われる。焼成温度は、700〜880℃の範
囲が採用され、また、その際、形成される釉薬層2の厚
さは、先述したように150〜220μmの範囲が採用
される。
部Tを形成する工程である。この点字用凸部Tを形成す
る手段としては、例えば、スクリーン印刷の手法が採用
される。このスクリーン印刷は、釉薬をシルクスクリー
ンを通して、直接、釉薬層2の表面に印刷する手法であ
る。この場合、点字用凸部Tの高さ(約1mm程度)
が、比較的高いため、厚肉のシルクスクリーンを使用す
る。スクリーン印刷により点字用凸部Tの高さ(約1m
m程度)を形成するためには、シルクスクリーンの厚さ
は、比較的厚めの0、5mm程度のものが採用され、ス
クリーン印刷を数回行うことにより突部状に形成する。
焼成させて、該点字用凸部Tを前記釉薬層2の上に固定
する工程である。スクリーン印刷により生じた凸部は、
ここでの焼成工程を経ることにより、溶融して山形状の
滑らかな凸部となる。そのため指で、この点字用凸部T
を接触した場合、指に滑らかに感ずる。またスクリーン
印刷により生じた凸部は、溶融によりやや低くなるの
で、前記3の工程では、凸部をやや高めに形成しておく
ことが好ましい。
上に、酸化チタン微粒子5を含有するバインダを塗布す
ることで、結果的に酸化チタン微粒子5を付与させる工
程である。前工程までの工程を通過することに処理され
たステンレス鋼板1は、最外層である釉薬層2の表面に
全く加工が行われていないため、先述したように、その
ままでは汚染される。そのため、表面に光触媒による酸
化作用を行う物質である酸化チタンを付与せしめて、釉
薬層2の汚染防止効果を狙ったものである。ここで使用
される酸化チタンとしては、アナターゼ型酸化チタンの
微粒子が採用される。使用される酸化チタンの微粒子5
は、先述したように平均粒子径が極めて小さく、数nm
程度の超微粒子である。この酸化チタンの微粒子5は、
光、例えば、太陽光線を受けて触媒として作用し、釉薬
の表面の汚染物質(主に有機物質)を酸化して分解す
る。また酸化力により殺菌作用も働く。釉薬の表面に、
このような機能を有する酸化チタンの微粒子5を含有し
たバインダを塗布するのである。バインダとしては、酸
化チタン微粒子5を包み込み安定した状態に保持する粘
調液、例えば、アクリル酸重合体部分中和物が採用され
る。
上に付与された酸化チタン微粒子5に対して焼成を行う
ことにより、今度はその酸化チタン微粒子5を釉薬層
(点字用凸部Tも含む)2に固定(即ち固着)させる工
程である。焼成すると、釉薬層2の表面は溶融化して酸
化チタンの微粒子5がそこに付着固定する。ここで焼成
温度は、釉薬層2の表面が少なくとも溶融し始める温度
以上である550〜630℃にて行われると好適であ
る。焼成によって、バインダは、通常、300℃〜40
0℃程度で燃えて消失するが、酸化チタンの微粒子5
は、上記の理由によって、そのまま釉薬層2に付着固定
するのである。ところで、酸化チタンの付与工程と固定
工程は、両方とも複数回、具体的には2〜3回程度行う
ことがより好適である(図6参照)。何故なら、付与工
程及び固定工程を繰り返すことにより、固着した酸化チ
タン微粒子の密度をより向上させることができるからで
ある。また、酸化チタン微粒子を一度に厚く付着固定す
るとクラック(ひび割れ)等が生じるが、このように複
数回で行うことによりそれが防止される。また、いわゆ
る、ラスター現象(虹色化)を防止することができ、汚
染防止機能も増加する。
る。以上、本発明の表示板Aの第1の実施の形態を説明
してきたが、次に第2の実施の形態を説明する。
示板Aは、文字、絵柄、風景等の装飾模様を施した表示
板に点字用凸部Tを設けたものである。ステンレス鋼板
1の上に、前記実施の形態と同じように、その表面を保
護するべく釉薬層2A(第1の層)が設けられている。
ここでは、表示板Aには文字、絵柄、風景等の装飾模様
を付与する関係上、釉薬としては、有色の釉薬、しかも
白系の釉薬が主として採用される。ここで有色釉薬層2
Aの厚さは、好ましくは、ステンレス鋼板1の裏面と表
面とで異なる厚さとする。
薬層2Aの厚さの70〜80%が好適である。その理由
は、上記第1の実施の形態と同じ理由からである。一
方、有色釉薬層2Aの上には、所望の文字、絵柄、風景
等の装飾模様3が付与されている。
さは、色彩が現出する通常の範囲である20〜100μ
が採用される。有色釉薬層2Aの上に付与された文字、
絵柄、風景等の装飾模様3を保護するために、更に、こ
の上から、保護用の透明釉薬層(第2の層)4が形成さ
れている。この透明釉薬層4の厚さは、文字、絵柄、風
景等の装飾模様3を十分被覆できる厚さである30〜1
50μが採用されている。
絵柄、風景等の装飾模様3は、その上の透明釉薬層4を
透して明確に読むことができる。透明釉薬層4の表面に
は、釉薬層に指を接触して(触手して)認識できる点字
文字、すなわち、点字用凸部Tが設けられている。この
透明釉薬層4に点字用凸部Tを設ける手法としては、先
の第1の実施の形態て述べた方法が採用される。
薬層2Aを形成し、装飾模様3を付与し、更にその上に
点字用凸部Tを形成した透明釉薬層4を設けた状態で
は、透明釉薬層4の表面が長期の使用により汚染される
ことは避けられない。この実施の形態では、この透明釉
薬層4の上に、更に、酸化チタン微粒子5が付着固定さ
れている。この酸化チタンの作用については、第1の実
施の形態で述べたとおりであり、透明釉薬層4の表面に
固着した有機物等の汚れは分解される。従って、ステン
レス表示板Aとしては、常に新しいクリーンな状態に維
持される。
テンレス表示板を製造する方法を以下に示す。図7は、
ステンレス表示板の製造工程をブロック図で示したもの
である。図8は、ステンレス表示板の製造方法における
工程別変化を示した図である。このステンレス表示板の
製造は、次の工程を備える。
する工程である。ここで用いられる有色釉薬は、後ほど
その上に装飾模様が付与されることから、キャンバスと
して機能するため、有色、特に白系色の釉薬(白釉)が
付与される。
層(第1の層)2Aを形成する工程である。ここでの焼
成方法は、第1の実施の形態で説明したとおりである。
等の装飾模様3を付与する工程である。この装飾模様3
を付与する手段としては、例えば、転写やスクリーン印
刷等の印刷、刷毛塗布、スプレーかけが採用される。ス
テンレス表示板Aの装飾模様3としては、文字模様に加
え、絵柄模様等の微細な模様等が好まれるため、装飾模
様3の付与も、例えば、スクリーン印刷等により一挙に
行われる。このスクリーン印刷は、顔料とフリット微粉
末を油で練ったインクをシルクスクリーンを通して、直
接表面に印刷する手法である。付与された装飾模様3の
印刷された厚さは、先述したように20〜100μの範
囲となる。
層2Aの上に、更に別の釉薬を付与する工程である。透
明釉薬の付与方法としては、先述した有色釉薬焼成工程
における有色釉薬の付与と同様な種々の方法が採用され
る。この釉薬は、模様が透けて見える必要があることか
ら、透明な釉薬が使用される。
て透明釉薬層(第2の層)として形成する工程である。
前工程で付与された透明釉薬を加熱温度600〜800
℃の範囲で焼成溶融させて、透明釉薬層4を形成する。
この透明釉薬によって装飾模様3が被覆されることにな
るため、この観点から透明釉薬層4の厚さは40〜15
0μ程度の範囲が採用される。
釉薬を使って点字用凸部Tを形成する工程である。この
点字用凸部Tを形成する手段としては、第1の実施の形
態で述べたようスクリーン印刷が採用される。ここで、
点字用凸部Tの形成のため使用される釉薬としては、装
飾模様3を印刷した部分に形成する場合は、透明釉薬を
使うと、下の模様が透けて見えるため最適である。もっ
とも、装飾模様を印刷した部分以外の領域に点字用凸部
Tを形成する場合は、有色釉薬でもよい。
を焼成させて、該点字用凸部Tを前記透明釉薬層4の上
に固定する工程である。スクリーン印刷により生じた凸
部は、ここでの焼成工程を経ることにより、溶融して山
形状の滑らかな凸部として固定形成される。
に、酸化チタン微粒子5を含有するバインダを塗布する
ことで、結果的に酸化チタン微粒子5を付与させる工程
である。前工程までの工程を通過することに処理された
ステンレス鋼板は、最外層である透明釉薬層4の表面に
全く加工が行われていないため、先述したように、その
ままでは汚染される。そのため、透明釉薬層4の汚染防
止機能を付与せしめたものである。
4の上に付与された酸化チタン微粒子5に対して焼成を
行うことにより、今度はその酸化チタン微粒子5を透明
釉薬層4に固定(即ち固着)させる工程である。ここで
焼成方法は、第1の実施の形態で述べたことと同じであ
る。装飾模様上に被覆された透明釉薬層4の表面が溶融
し始める温度条件と、先述した酸化チタンの結晶強度が
高まる温度条件の2つの条件を満足することができる温
度、例えば600℃程度が、酸化チタンの焼成温度とし
ては好適である。この実施の形態でも、酸化チタンの付
与工程と固定工程は、両方とも複数回、具体的には2〜
3回程度行うことがより好適である(図9参照)。
示板の製造方法の全工程である。以上、本発明を第1及
び第2の実施の形態を挙げて説明してきたが、それらの
実施の形態例に限定されることなく、その本質から逸脱
しない範囲で他の種々の変形例が可能なことは言うまで
もない。
明釉薬層等の厚みは、実施の形態に限らず表示用の広告
媒体としての機能を有することができる範囲で自由に選
択できる。また、表示板の裏面の釉は、ステンレス表示
板を均一にするための第1層のみとする場合が多い。ま
た、表示板の表面と裏面との釉薬層の厚さは、表示板に
最終的に付与された表面と裏面との厚さにおいて、裏面
の全釉薬層の厚さが、表面の全釉薬層の厚さの70〜8
0%であってもよい。
っていることから、盲人にも触手することにより簡単に
内容が理解できる。また、表面に酸化チタンの微粒子を
固着させた場合は、酸化チタンが光触媒として働き、そ
の酸化作用により、釉薬層の表面の汚れが防止され、更
に点字用凸部Tが汚れにより埋まるようなことがない。
その結果、点字用凸部Tの部分を含め、表示板の表面が
常に新しい状態に保持されるため、清掃等の維持管理が
不必要となる。また、接触部である点字用凸部Tに殺菌
作用が働くため、常に清潔である。
示板Aを示した図であり、(A)は正面図で(B)は、
側面図である。
り、(A)は第1の実施の形態の表示板(B)は、第2
の実施の形態の表示板である。
レス表示板を示し、(A)は焼成後を、(B)は焼成後
の取付け状態を示す。
表示板の製造工程を、ブロック図で示したものである。
表示板の工程別変化を示した図である。
鋼板の別の製造工程をブロック図で示したものである。
表示板の製造工程を、ブロック図で示したものである。
表示板の工程別変化を示した図である。
鋼板の別の製造工程をブロック図で示したものである。
Claims (7)
- 【請求項1】 ステンレス鋼板の上に有色釉薬層が形成
され、該有色釉薬層の上に装飾模様が付与され、該装飾
模様の上に透明釉薬層が形成され、該透明釉薬層に点字
用の凸部が設けられているステンレス表示板であって、
有色釉薬層の厚さが150〜220μm、透明釉薬層が
30〜150μmであることを特徴とするステンレス表
示板。 - 【請求項2】 ステンレス鋼板の上に有色釉薬層が形成
され、該有色釉薬層の上に装飾模様が付与され、該装飾
模様の上に透明釉薬層が形成され、該透明釉薬層に点字
用の凸部が設けられており、該点字用の凸部を含む透明
釉薬層の表面に酸化チタン微粒子が固着されているステ
ンレス表示であって、有色釉薬層の厚さが150〜22
0μm、透明釉薬層が30〜150μmであることを特
徴とするステンレス表示板。 - 【請求項3】 下記1〜5の工程を含むステンレス表示
板の製造方法。 1、ステンレス板の上に釉薬を付与する釉薬付与工程、 2、前記釉薬を焼成させて釉薬層を形成する釉薬焼成工
程、 3、前記透明釉薬層の一部に透明釉薬による点字用凸部
を形成する点字用凸部形成工程、 4、前記点字用凸部を含む釉薬層の上に酸化チタン微粒
子を含有するバインダを塗布することにより酸化チタン
微粒子を付与する酸化チタン付与工程、 5、バインダを焼失させ同時に透明釉薬層に酸化チタン
微粒子を固定させるため焼成する酸化チタン固定工程、 - 【請求項4】 請求項3において、酸化チタン固着工程
を複数回行ない、固着した酸化チタンの密度を向上させ
ることを特徴とするステンレス表示板の製造方法。 - 【請求項5】 下記1〜8の工程を含むステンレス表示
板の製造方法。 1、ステンレス板の上に有色釉薬を付与する有色釉薬付
与工程、 2、前記有色釉薬を焼成させて有色釉薬層を形成する有
色釉薬焼成工程、 3、前記有色釉薬層の上に装飾模様を付与する模様付与
工程、 4、前記装飾模様が付与された有色釉薬層の上に透明釉
薬を付与する透明釉薬付与工程、 5、前記透明釉薬を焼成させて透明釉薬層を形成する透
明釉薬焼成工程、 6、前記透明釉薬層の一部に透明釉薬による点字用凸部
を形成する点字用凸部形成工程、 7、前記透明釉薬層の上に酸化チタン微粒子を含有する
バインダを塗布することにより酸化チタン微粒子を付与
する酸化チタン付与工程、 8、バインダを焼失させ同時に透明釉薬層に酸化チタン
微粒子を固定させるため焼成する酸化チタン固定工程、 - 【請求項6】 請求項5において、酸化チタン固着工程
を複数回行ない、固着した酸化チタンの密度を向上させ
ることを特徴とするステンレス表示板の製造方法。 - 【請求項7】 酸化チタン固着工程における焼成温度
が、550℃〜630℃であることを特徴とする請求項
3又は5記載のステンレス表示板。
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JP9098451A JP3048534B2 (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 点字用凸部を有する表示板及びその製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10274929A JPH10274929A (ja) | 1998-10-13 |
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