JP3047877B2 - エポキシ樹脂改質剤及び半導体封止用樹脂組成物 - Google Patents

エポキシ樹脂改質剤及び半導体封止用樹脂組成物

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JP3047877B2
JP3047877B2 JP9345797A JP34579797A JP3047877B2 JP 3047877 B2 JP3047877 B2 JP 3047877B2 JP 9345797 A JP9345797 A JP 9345797A JP 34579797 A JP34579797 A JP 34579797A JP 3047877 B2 JP3047877 B2 JP 3047877B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、合成樹脂の改質
に、特にエポキシ樹脂の応力緩和に好適なシロキサン化
合物からなるエポキシ樹脂改質剤とそれを用いた半導体
素子封止用樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、耐湿性、電気特性、成形性、
機械的特性などに優れたエポキシ樹脂は半導体素子の樹
脂封止材として広く利用されてきた。しかし、エポキシ
樹脂は一般的に低弾性率であるため可撓性に乏しく、成
形を行うときにこれが内部応力として残り、クラックの
発生や素子の破損が生じ易いといった欠点があった。こ
のため従来より、シリコン系改質剤、ゴム、低応力樹脂
などを用いて応力を緩和する措置が検討されてきた。
【0003】また、ヒドロシリル基を持つシリコーン化
合物にヒドロシリル化反応を用いて水酸基を有するオレ
フィンを付加する場合、ヒドロシリル化触媒により水酸
基がヒドロシリル基の水素原子と脱水素の副反応を起こ
し目的物の収率が下がってしまうため、トリメチルシリ
ル基などの置換基で該水酸基を保護してやる必要があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年において
はパッケージの薄型化や小型化、又、半導体素子の高集
積化にともなう素子上のパターンの緻密化や素子のチッ
プの大型化が進み、半導体封止材料への要求特性が厳し
くなり、従来のエポキシ樹脂の改質剤よりさらに優れ
た、特に、応力緩和、耐湿性、半田などへの耐熱性に優
れ且つエポキシ樹脂への反応性が良好な改質剤が望まれ
ていた。
【0005】また、ヒドロシリル基を持つシリコーン化
合物にヒドロシリル化反応を用いて水酸基を有するオレ
フィンを付加する場合は、主原料のほかに保護基として
用いる化合物が必要であるうえ、さらにヒドロシリル化
反応の前に水酸基を保護する工程とヒドロシリル化反応
の終了後に保護基を外す工程が必要であった。このため
反応工程が長くなり且つ製造コストがかさむという欠点
があった。本発明は、以上のような問題点を改良し、安
価で、且つエポキシ樹脂との反応性の優れたシロキサン
化合物からなるエポキシ樹脂の改質剤及びそれを用いた
半導体素子封止用樹脂組成物を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の目
的を達成するために鋭意研究した結果下記発明に到達し
た。即ち、第1の発明は、一般式(I)
【0007】
【化5】
【0008】{式中、jは0〜2000の整数を表わ
し、R1 は次式
【0009】
【化6】
【0010】(式中、Rは炭素原子数1〜4のアルキル
基又は炭素原子数1〜4のアルコキシ基を表わし、Aは
炭素原子数1〜4の2価の炭化水素基を表わし、aは0
〜3の整数を表わし、bは1又は2である)で示される
基を表わし、R2 、R3 、R4、R5 及びR6 はそれぞ
れ炭素原子数1〜4のアルキル基又はフェニル基を表わ
す}によって示されるシロキサン化合物からなるエポキ
シ樹脂用改質剤である。第2の発明は、一般式(II)
【0011】
【化7】
【0012】(式中、k及びιはそれぞれ0〜2000
の整数を表わし、R1 、R3 、R4、R5 及びR6 は前
記と同じ意味を表わし、R8 は炭素原子数1〜4のアル
キル基又はフェニル基を表わす)によって示されるシロ
キサン化合物よりなるエポキシ樹脂用改質剤である。
【0013】第3の発明は、一般式(III)
【0014】
【化8】
【0015】(式中、m、n及びpはそれぞれ0〜20
00の整数を表わし、R1 、R3 、R4 、R5 及びR6
は、前記と同じ意味を表わす)によって示されるシロキ
サン化合物からなるエポキシ樹脂用改質剤である。第4
の発明は、一般式(I)、(II)及び(III)で示されるシ
ロキサン化合物の1種以上とエポキシ樹脂を含む半導体
素子封止用樹脂組成物である。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の、上記、第1発明の一般
式(I)におけるj、第2発明の一般式(II)におけるk
及びι、はポリシロキサン直鎖部のシロキサンユニット
の個数をあらわし、それらの範囲は、合成樹脂へ導入し
た場合にシロキサンの持つ機能特性の明確な発現を得る
ため、合成樹脂への導入を容易にするため、及び合成を
容易にするために、j、k、ι、m、n及びpの範囲を
それぞれ0〜2000とする。
【0017】本発明で用いられるシロキサン化合物は、
水酸基含有置換基を基準としたシロキサン鎖の本数が、
上記第1発明の一般式(I)で示される1本、第2発明
の一般式(II)で示される2本及び第3発明の一般式
(III)で示される3本の3種類の構造があることを特徴
としている。これらから、目的とする合成樹脂や付与し
たい機能特性に合わせて任意の構造のものを選択し、単
独で又は混合して用いることができる。
【0018】さらに、第2発明の一般式(II)、及び、
第3発明の一般式(III)で示される、水酸基含有置換基
を基準としたシロキサン鎖本数が2本及び3本の場合の
それぞれのシロキサン鎖長は、目的によってはそれぞれ
違った分子鎖長を設定することもできるが、合成樹脂に
特殊な機能を付与する必要がある場合や特性をより細か
くコントロールする必要がある場合以外は、製造工程が
増え合成条件の許容範囲が狭くなるのを避けるため、そ
れぞれ同一のシロキサン鎖長に設定するのが好ましい。
【0019】前記R1 で表わされる基としては、3−
(o−ヒドロキシフェニル)プロピル基、3−(p−ヒ
ドロキシフェニル)プロピル基、3−(m−ヒドロキシ
フェニル)プロピル基又は3−(p−ヒドロキシ−m−
メトキシフェニル)プロピル基、3−(2,5−ジヒド
ロキシフェニル)プロピル基、3−(3,4−ジヒドロ
キシフェニル)プロピル基、3−(3,5−ジヒドロキ
シフェニル)プロピル基、3−(3−メチル−5−ヒド
ロキシフェニル)プロピル基、3−(3−エチル−5−
ヒドロキシフェニル)プロピル基、3−(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピル基を挙げるこ
とができる。
【0020】本発明の、第1発明の一般式(I)、第2
発明の一般式(II)及び第3発明の一般式(III) で示
されるシロキサン化合物は、分子中に存在する水酸基を
これと反応可能なエポキシ樹脂などの合成樹脂と反応さ
せ、化学結合により組み込むことにより、合成樹脂の特
性改善に有用なシロキサン化合物として用いることがで
き、特に半導体素子の樹脂封止材の内部応力緩和剤とし
て優れた効果を得ることができる。
【0021】本発明の化合物は、一般式(XX)で示される
水酸基を持つオレフィン化合物をそれぞれ一般式(VI)、
(VII)または(VIII)で示されるヒドロシリル基含有シロ
キサン化合物とのヒドロシリル化反応によって得ること
が出来る。
【0022】
【化9】
【0023】
【化10】
【0024】
【化11】
【0025】
【化12】
【0026】この反応は添加する触媒の種類と量によ
り、更に好ましくはそれらに合わせて反応温度をコント
ロールすることにより、水酸基を持つオレフィンである
式(XX)で示されるフェノール化合物の水酸基部分をヘ
キサメチルジシラザンやトリメチルクロロシランなどの
各種シリル化剤で保護しなくともほとんど副反応を起こ
さず95%以上の収率で目的化合物を得ることができる
ことを特徴としている。従来、水酸基を持つオレフィン
のヒドロシリル化反応においては、ヒドロシリル化触媒
の作用により珪素原子に結合した水素原子と付加しよう
とするオレフィンの持つ水酸基の水素原子が結合するこ
とにより副反応である脱水素反応が生じ目的物の収量を
減少させていた。このため水酸基部分を、これに他の置
換基を付加させることによって保護し、ヒドロシリル化
反応終了後にその保護基を外す操作が必要であった。こ
の方法を用いることにより、水酸基保護工程に必要な製
造設備への投資や保護置換基として用いる原料が不要と
なるため大幅な製造工程の短縮及びコストダウンが可能
となった。
【0027】本発明に用いられるシロキサン化合物の製
造において用いられるヒドロシリル化触媒としては、周
期律表第VIII属の金属元素の錯化合物又はそれらと各種
オレフィンのコンプレックスを用いることができ、特に
白金化合物及びロジウム化合物が良好である。触媒の使
用量は白金化合物の場合で、原料シロキサンの珪素原子
に結合した水素原子1個に対して1×10-8〜1×10
-4モルの範囲が良く、1×10-7〜1×10-5モルの範
囲が特によい。1×10-8モル未満では反応系中の微量
の水分や妨害物質の影響によって触媒が失活しやすく、
1×10-4モルを越える量では副反応が起きやすく目的
シロキサン化合物の収量が低下することがある。ロジウ
ム化合物では原料シロキサンの珪素原子に結合した水素
原子1個に対して1×10-6〜1×10-1モルの範囲が
よく、1×10-5〜1×10-2モルの範囲が特によい。
1×10-6モル未満では反応系中の微量の水分や妨害物
質の影響によって触媒が失活しやすく、1×10-1モル
を越える量では副反応が起きやすく目的シロキサン化合
物の収量が悪化することがある。
【0028】ヒドロシリル化の反応温度は30〜150
℃の範囲がよく50〜100℃の範囲が特によい。30
℃未満では反応時間が長くかかる上、微量の反応妨害物
質の存在によって反応がスムーズに進行しないことがあ
り、150℃を越える温度では副反応が起きやすく目的
シロキサン化合物の収量が低下することがある。この反
応温度は使用触媒の種類及び量、又、合成スケールによ
って決定され、触媒として塩化白金酸を原料シロキサン
の水素原子1個に対して1×10-6モル使用し、数kg
の合成スケールの場合は、60〜70℃の範囲がよい。
反応の終点は、ガスクロマトグラフィー、赤外分光等に
よって確認できる。
【0029】反応溶媒を用いるときは、α−オレフィン
でなく、又活性水素を持たない通常の炭化水素系の溶媒
がよく、たとえばトルエン、キシレン及びヘキサンなど
を使用できる。しかし、容積効率の悪化や危険物である
溶媒の取扱いなどのデメリットが大きいので、原料シロ
キサンが高粘度であるなど特別の場合をのぞいては、反
応溶媒は使用しない方が望ましい。
【0030】以下に本発明の化合物の製造法をより具体
的に説明する。本発明の化合物の原料であるヒドロシリ
ル基を有するシロキサン化合物は、市販品を入手できる
他、以下の方法によっても容易に得られる。(手法1−
a)まず、下記式(XI)
【0031】
【化13】
【0032】(式中、R3 、R4 、R5 及びR6 は前記
と同じ意味を表わし、u1 は0〜6の整数を表わす)で
示されるシラノール化合物の1種又は2種以上を開始剤
とし、開始剤に対し0.05〜100モル%のリチウム
系触媒の存在下、下記式(XII)
【0033】
【化14】
【0034】(式中、u2 は3〜5の整数を表わし、R
5 及びR6 は前記と同じ意味を表わす)で示されるシロ
キサン環状体化合物の1種又は2種以上を活性水素を有
しない極性溶媒中でアニオン重合させ、又は式(XI)の
化合物をそのまま用いて下記式(XIII)で示される中間
体化合物を得る。
【0035】
【化15】
【0036】(式中、X0 はリチウム原子又は水素原子
を表わし、R3 、R4 、R5 及びR6は前記と同じ意味
を表わし、u3 は0〜2000の整数を表わす) (手法1−b)手法1−aによって得られた中間体、式
(XIII)のシロキサン化合物を、下記式(XIV)
【0037】
【化16】
【0038】(R2 は前記と同じ意味を表わす)で示さ
れるクロロシラン化合物で重合停止させることによって
下記式(VI)
【0039】
【化17】
【0040】(式中、jは0〜2000の整数を表わ
し、R2 、R3 、R4 、R5 及びR6は前記と同じ意味
を表わす)で示されるヒドロシリル基含有シロキサン化
合物を得る。 (手法1−c)手法1−aによって得られた中間体、式
(XIII)のシロキサン化合物を、下記式(XV)
【0041】
【化18】
【0042】(R8 は前記と同じ意味を表わす)で示さ
れるクロロシラン化合物で重合停止させることによって
下記式(VII)
【0043】
【化19】
【0044】(式中、k、ι、R3 、R4 、R5 、R6
及びR8 は前記と同じ意味を表わす)で示されるヒドロ
シリル基含有シロキサン化合物を得る。 (手法1−d)手法1−aによって得られた中間体、式
(XIII)のシロキサン化合物を、トリクロロシランで重
合停止させることによって下記式(VIII)
【0045】
【化20】
【0046】(式中、m、n、p、R3 、R4 、R5
びR6 は前記と同じ意味を表わす)で示されるヒドロシ
リル基含有シロキサン化合物を得る。上記式(VI)、式
(VII)及び式(VIII)で示されるシロキサン化合物にお
いてj、k、ι、m、n及びpで表わされるその重合度
は、開始剤である上記式(XI)の化合物と上記式(XII)
で示されるシロキサン環状体化合物の仕込比を変えるこ
とによって任意にコントロールでき、シロキサン鎖1本
当りの数平均分子量が約15万以下のもの(シロキサン
ユニットの個数で2000以下)であれば自由に目的分
子量のシロキサン化合物を合成できる。また、これを越
える分子量のものでも重合条件を変えることにより調製
可能である。
【0047】又、上記式(VI)、式(VII)及び式(VII
I)で示されるシロキサン化合物を合成するとき用いる
リチウム系触媒としては、金属リチウム、ブチルリチウ
ム、水酸化リチウム及びリチウムトリアルキルシラノレ
ート等を挙げることができ、これらの1種又は2種以上
の混合物を触媒として用いることができる。上記式(X
I)で示される化合物の例としては、トリメチルシラノ
ール、トリエチルシラノール、トリフェニルシラノー
ル、ジメチルブチルシラノール、ジフェニルブチルシラ
ノール、1−ヒドロキシ−1,1,3,3,3−ペンタ
メチルジシロキサン、1−ヒドロキシ−1,1,3,
3,5,5,7,7,7−ノナメチルテトラシロキサ
ン、1−ヒドロキシ−1,1,3,3,5,5,7,
7,9,9,9−ウンデカメチルペンタシロキサン、1
−ヒドロキシ−1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル
−7,7,7−トリフェニルテトラシロキサン、1−ヒ
ドロキシ−1,1,3,3,5,5−ヘキサフェニル−
7,7,7−トリメチルテトラシロキサン、1−ヒドロ
キシ−1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリフェ
ニル−7,7,7−トリメチルテトラシロキサン及び1
−ヒドロキシ−1,3,5−トリメチル−1,3,5−
トリフェニル−7,7,7−トリフェニルテトラシロキ
サン等がある。
【0048】上記式(XII)で示される化合物の例として
は、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オクタメチル
シクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロ
キサン、ヘキサエチルシクロトリシロキサン、オクタエ
チルシクロテトラシロキサン、デカエチルシクロペンタ
シロキサン、ヘキサプロピルシクロトリシロキサン、オ
クタプロピルシクロテトラシロキサン、ヘキサフェニル
シクロトリシロキサン、オクタフェニルシクロテトラシ
ロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−トリ
フェニルシクロトリシロキサン、1,3,5,7−テト
ラメチル−1,3,5,7−テトラフェニルシクロテト
ラシロキサン、1,3,5−トリメチル−1,3,5−
トリプロピルシクロトリシロキサン及び1,3,5,7
−テトラメチル−1,3,5,7−テトラプロピルシク
ロテトラシロキサン等がある。
【0049】上記式(XIV)で示される化合物の例として
は、ジメチルクロロシラン、ジエチルクロロシラン及び
ジフェニルクロロシラン等がある。上記式(XV)で示さ
れる化合物の例としては、メチルジクロロシラン、エチ
ルジクロロシラン及びフェニルジクロロシラン等があ
る。
【0050】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定さ
れるものではない。
【0051】参考例1 1−ヒドロ−1,1,3,3,5,5,7,7,9,
9,9−ウンデカメチルペンタシロキサンの製造 攪拌装置と冷却装置を取り付けた3l三口丸底フラスコ
にトリメチルシラノール90.0gをN2 気流下で仕込
み、ブチルリチウムヘキサン溶液(1.5モル/l)6
66mlを滴下しつつ添加した。更に、その中へ乾燥テ
トラヒドロフラン300mlに溶解させたヘキサメチル
シクロトリシロキサン223gを仕込み、20℃で10
時間重合させた。次に、ジメチルクロロシラン94.6
gとトリエチルアミン101gを加え1時間攪拌し重合
を停止させた。合成物を分液ロートに移し、生成した塩
を水洗により除去した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥さ
せた。こうして得られた反応生成物から低沸点成分を1
00℃/100mmHgの条件で2時間かけて留去し、
釜残に目的シロキサン化合物をほぼ定量的な収率で得
た。得られたシロキサン化合物の 1H−NMRスペクト
ル、IRスペクトルのそれぞれの分析結果及びSi−H
基定量データは下記の通りであり、次式の構造と確認さ
れた。
【0052】
【化21】
【0053】(式中、z1 はシロキサンユニットの個数
を表わす)1 H−NMR(CDCl3 ):δppm 0.10(Si−C 3 ,s,33H) 4.55(Si−,m,1H) IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2250cm-1(Si−H) 1260cm-1(Si−CH3 ) 1120〜1050cm-1(Si−O) Si−H基の定量データ H[ppm] 2703[ppm] H[ppm]よりの計算当量 370
【0054】実施例1 1−{3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル}−
1,1,3,3,5,5,7,7,9,9,9−ウンデ
カメチルペンタシロキサンの製造 攪拌装置と冷却装置を取り付けた1l三口丸底フラスコ
に参考例1で得られた1−ヒドロ−1,1,3,3,
5,5,7,7,9,9,9−ウンデカメチルペンタシ
ロキサン74.0gを仕込み60℃に加熱した。これに
塩化白金酸1.0×10-4gを添加したのちにo−アリ
ルフェノール40.2gを滴下しつつ添加した。滴下終
了後、そのまま2時間熟成させた。こうして得られた反
応生成物から低沸点成分を100℃/1mmHgの条件
で2時間かけて留去し、釜残に目的シロキサン化合物を
ほぼ定量的な収率で得た。得られたシロキサン化合物の
1H−NMRスペクトル、IRスペクトル、粘度のそれ
ぞれの分析結果及び水酸基定量データは下記のとおりで
あり、次式の構造と確認された。
【0055】
【化22】
【0056】(式中、X3 はo−ヒドロキシフェニル基
を表わし、z1 はシロキサンユニットの個数を表わす)1 H−NMR(CDCl3 ):δppm 0.1(Si−C 3 ,s,33H) 0.5〜2.7(Si−C 2 2 2 −,bro
ad,6H) 6.3〜7.2(フェニル基,m,4H) IR(KBr) 3650〜3200cm-1(−OH) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3 ) 1120〜1050cm-1(Si−O) 750cm-1(1,2−二置換フェニル基) 水酸基の定量データ 水酸基 3.38重量% 粘度(25℃) 50センチポイズ
【0057】参考例2 α位にヒドロシリル基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置と冷却装置を取り付けた3l三口丸底フラスコ
にトリメチルシラノール18.0gをN2 気流下で仕込
み、ブチルリチウムヘキサン溶液(1.5モル/l)1
33mlを滴下しつつ添加した。更に、その中へ乾燥テ
トラヒドロフラン200mlに溶解させたヘキサメチル
シクロトリシロキサン171gを仕込み、20℃で20
時間重合させた。次に、ジメチルクロロシラン19.0
gとトリエチルアミン21gを加え1時間攪拌し重合を
停止させた。合成物を分液ロートに移し、生成した塩を
水洗により除去した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ
た。こうして得られた反応生成物から低沸点成分を10
0℃/1mmHgの条件で2時間かけて留去し、釜残に
目的シロキサン化合物をほぼ定量的な収率で得た。得ら
れたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー)、粘度のそれぞ
れの分析結果及びSi−H基定量データは下記のとおり
であり、次式の構造と確認された。
【0058】
【化23】
【0059】(式中、z2 はシロキサンユニットの個数
を表わす) IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2250cm-1(Si−H) 1260cm-1(Si−CH3 ) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量 (Mn) 1200 重量平均分子量(Mw) 1300 分散度 (Mw/Mn) 1.1 Si−H基の定量データ H[ppm] 1074[ppm] H[ppm]よりの計算当量 931 粘度(25℃) 6センチポイズ
【0060】実施例2 α位にヒドロキシフェニル基を有するシロキサン化合物
の製造 攪拌装置と冷却装置を取り付けた1l三口丸底フラスコ
に参考例2で得られたα位にヒドロシリル基を有するシ
ロキサン化合物465.5gを仕込み60℃に加熱し
た。これに塩化白金酸2.6×10-4gを添加したのち
にo−アリルフェノール80.4gを滴下しつつ添加し
た。滴下終了後、そのまま2時間熟成させた。こうして
得られた反応生成物から低沸点成分を150℃/1mm
Hgの条件で2時間かけて留去し、釜残に目的シロキサ
ン化合物をほぼ定量的な収率で得た。得られたシロキサ
ン化合物のIRスペクトル、粘度のそれぞれの分析結果
及び水酸基定量データは下記のとおりであり、次式の構
造と確認された。
【0061】
【化24】
【0062】(式中、X3 はo−ヒドロキシフェニル基
を表わし、z2 はシロキサンユニットの個数を表わす) IR(KBr) 3650〜3200cm-1(−OH) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3 ) 1120〜1050cm-1(Si−O) 750cm-1(1,2−二置換フェニル基) 水酸基の定量データ 水酸基 1.60重量% 粘度(25℃) 22センチポイズ
【0063】参考例3 α位にヒドロシリル基を有するシロキサン化合物の製造 攪拌装置と冷却装置を取り付けた5l三口丸底フラスコ
にトリメチルシラノール2.7gをN2 気流下で仕込
み、ブチルリチウムヘキサン溶液(1.5モル/l)2
0mlを滴下しつつ添加した。更に、その中へ乾燥テト
ラヒドロフラン200mlに溶解させたヘキサメチルシ
クロトリシロキサン2223gを仕込み、25℃で25
時間重合させた。次に、ジメチルクロロシラン3.12
gとトリエチルアミン4gを加え1時間攪拌し重合を停
止させた。合成物を分液ロートに移し、生成した塩を水
洗により除去した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ
た。こうして得られた反応生成物から低沸点成分を15
0℃/1mmHgの条件で2時間かけて留去し、釜残に
目的シロキサン化合物をほぼ定量的な収率で得た。得ら
れたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー)、粘度のそれぞ
れの分析結果及びSi−H基定量データは下記のとおり
であり、次式の構造と確認された。
【0064】
【化25】
【0065】(式中、z3 はシロキサンユニットの個数
を表わす) IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2250cm-1(Si−H) 1260cm-1(Si−CH3 ) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量 (Mn) 63600 重量平均分子量(Mw) 79800 分散度 (Mw/Mn) 1.3 Si−H基の定量データ H[ppm] 15.1[ppm] H[ppm]よりの計算当量 66230 粘度(25℃) 4310センチポイズ
【0066】実施例3 α位にヒドロキシフェニル基を有するシロキサン化合物
の製造 攪拌装置と冷却装置を取り付けた1l三口丸底フラスコ
に参考例3で得られたα位にヒドロシリル基を有するシ
ロキサン化合物100.0gとトルエン50ml及びo
−アリルフェノール0.3gを仕込み80℃に加熱し
た。これに塩化白金酸0.078×10-4gを添加し、
そのまま2時間熟成させた。こうして得られた反応生成
物から低沸点成分を150℃/1mmHgの条件で2時
間かけて留去し、釜残に目的シロキサン化合物をほぼ定
量的な収率で得た。得られたシロキサン化合物のIRス
ペクトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラ
フィー)、粘度のそれぞれの分析結果及び水酸基定量デ
ータは下記のとおりであり、次式の構造と確認された。
【0067】
【化26】
【0068】(式中、X3 はo−ヒドロキシフェニル基
を表わし、z3 はシロキサンユニットの個数を表わす) IR(KBr) 3650〜3200cm-1(−OH) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3 ) 1120〜1050cm-1(Si−O) 750cm-1(1,2−二置換フェニル基) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量 (Mn) 54200 重量平均分子量(Mw) 79700 分散度 (Mw/Mn) 1.5 水酸基の定量データ 水酸基 0.03重量% 粘度(25℃) 10940センチポイズ
【0069】
【0070】参考例4 ヒドロシリル基を基準としたシロキサン鎖が2本のシロ
キサン化合物の製造 攪拌装置と冷却装置を取り付けた3l三口丸底フラスコ
にトリメチルシラノール18.0gをN2 気流下で仕込
み、ブチルリチウムヘキサン溶液(1.5モル/l)1
33mlを滴下しつつ添加した。更に、その中へ乾燥テ
トラヒドロフラン200mlに溶解させたヘキサメチル
シクロトリシロキサン171gを仕込み、20℃で20
時間重合させた。次に、メチルジクロロシラン11.5
gとトリエチルアミン21gを加え1時間攪拌し重合を
停止させた。合成物を分液ロートに移し、生成した塩を
水洗により除去した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ
た。こうして得られた反応生成物から低沸点成分を10
0℃/1mmHgの条件で2時間かけて留去し、釜残に
目的シロキサン化合物をほぼ定量的な収率で得た。得ら
れたシロキサン化合物のIRスペクトル、GPC(ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー)、粘度のそれぞ
れの分析結果及びSi−H基定量データは下記のとおり
であり、次式の構造と確認された。
【0071】
【化27】
【0072】(式中、z4 及びz5 はそれぞれシロキサ
ンユニットの個数を表わす) IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2250cm-1(Si−H) 1260cm-1(Si−CH3 ) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量 (Mn) 1700 重量平均分子量(Mw) 2100 分散度 (Mw/Mn) 1.2 Si−H基の定量データ H[ppm] 503[ppm] H[ppm]よりの計算当量 1990 粘度(25℃) 28センチポイズ
【0073】実施例4 ヒドロキシフェニル基を基準としたシロキサン鎖が2本
のシロキサン化合物の製造 攪拌装置と冷却装置を取り付けた1l三口丸底フラスコ
に参考例4で得られたヒドロシリル基を基準としたシロ
キサン鎖が2本のシロキサン化合物99.5g及びo−
アリルフェノール10.1gを仕込み60℃に加熱し
た。これに塩化白金酸2.6×10-4gを添加し、その
まま2時間熟成させた。こうして得られた反応生成物か
ら低沸点成分を150℃/1mmHgの条件で2時間か
けて留去し、釜残に目的シロキサン化合物をほぼ定量的
な収率で得た。得られたシロキサン化合物のIRスペク
トル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)、粘度のそれぞれの分析結果及び水酸基定量データ
は下記のとおりであり、次式の構造と確認された。
【0074】
【化28】
【0075】(式中、X3 はo−ヒドロキシフェニル基
を表わし、z4 及びz5 はそれぞれシロキサンユニット
の個数を表わす) IR(KBr) 3650〜3200cm-1(−OH) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3 ) 1120〜1050cm-1(Si−O) 750cm-1(1,2−二置換フェニル基) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量 (Mn) 1200 重量平均分子量(Mw) 2010 分散度 (Mw/Mn) 1.7 水酸基の定量データ 水酸基 0.80重量% 粘度(25℃) 64センチポイズ
【0076】参考例5 ヒドロシリル基を基準としたシロキサン鎖が2本のシロ
キサン化合物の製造攪拌装置と冷却装置を取り付けた5
l三口丸底フラスコにトリメチルシラノール67.5g
をN2 気流下で仕込み、ブチルリチウムヘキサン溶液
(1.5モル/l)500mlを滴下しつつ添加した。
更に、その中へ乾燥テトラヒドロフラン1500mlに
溶解させたヘキサメチルシクロトリシロキサン1217
gを仕込み、20℃で25時間重合させた。次に、メチ
ルジクロロシラン43.1gとトリエチルアミン76g
を加え1時間攪拌し重合を停止させた。合成物を分液ロ
ートに移し、生成した塩を水洗により除去した後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥させた。こうして得られた反応生
成物から低沸点成分を150℃/1mmHgの条件で2
時間かけて留去し、釜残に目的シロキサン化合物をほぼ
定量的な収率で得た。得られたシロキサン化合物のIR
スペクトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィー)、粘度のそれぞれの分析結果及びSi−H基
定量データは下記のとおりであり、次式の構造と確認さ
れた。
【0077】
【化29】
【0078】(式中、z6 及びz7 はそれぞれシロキサ
ンユニットの個数を表わす) IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2250cm-1(Si−H) 1260cm-1(Si−CH3 ) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量 (Mn) 21200 重量平均分子量(Mw) 23400 分散度 (Mw/Mn) 1.1 Si−H基の定量データ H[ppm] 49.6[ppm] H[ppm]よりの計算当量 20170 粘度(25℃) 371センチポイズ
【0079】実施例5 ヒドロキシフェニル基を基準としたシロキサン鎖が2本
のシロキサン化合物の製造 攪拌装置と冷却装置を取り付けた1l三口丸底フラスコ
に参考例5で得られたヒドロシリル基を基準としたシロ
キサン鎖が2本のシロキサン化合物201.7g及びo
−アリルフェノール2.01gを仕込み70℃に加熱し
た。これに塩化白金酸0.52×10-4gを添加し、そ
のまま2時間熟成させた。こうして得られた反応生成物
から低沸点成分を150℃/1mmHgの条件で2時間
かけて留去し、釜残に目的シロキサン化合物をほぼ定量
的な収率で得た。得られたシロキサン化合物のIRスペ
クトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー)、粘度のそれぞれの分析結果及び水酸基定量デー
タは下記のとおりであり、次式の構造と確認された。
【0080】
【化30】
【0081】(式中、X3 はo−ヒドロキシフェニル基
を表わし、z6 及びz7 はそれぞれシロキサンユニット
の個数を表わす) IR(KBr) 3650〜3200cm-1(−OH) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3 ) 1120〜1050cm-1(Si−O) 750cm-1(1,2−二置換フェニル基) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量 (Mn) 16700 重量平均分子量(Mw) 22600 分散度 (Mw/Mn) 1.4 水酸基の定量データ 水酸基 0.08重量% 粘度(25℃) 871センチポイズ
【0082】参考例6 ヒドロシリル基を基準としたシロキサン鎖が3本のシロ
キサン化合物の製造攪拌装置と冷却装置を取り付けた5
l三口丸底フラスコにトリメチルシラノール67.5g
をN2 気流下で仕込み、ブチルリチウムヘキサン溶液
(1.5モル/l)500mlを滴下しつつ添加した。
更に、その中へ乾燥テトラヒドロフラン1500mlに
溶解させたヘキサメチルシクロトリシロキサン1217
gを仕込み、20℃で17時間重合させた。次に、トリ
クロロシラン34.0gとトリエチルアミン76gを加
え1時間攪拌し重合を停止させた。合成物を分液ロート
に移し、生成した塩を水洗により除去した後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥させた。こうして得られた反応生成物
から低沸点成分を150℃/1mmHgの条件で2時間
かけて留去し、釜残に目的シロキサン化合物をほぼ定量
的な収率で得た。得られたシロキサン化合物のIRスペ
クトル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー)、粘度のそれぞれの分析結果及びSi−H基定量
データは下記のとおりであり、次式の構造と確認され
た。
【0083】
【化31】
【0084】(式中、z8 、z9 及びz10はそれぞれシ
ロキサンユニットの個数を表わす) IR(KBr) 2970cm-1(C−H) 2250cm-1(Si−H) 1260cm-1(Si−CH3 ) 1120〜1050cm-1(Si−O) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量 (Mn) 4200 重量平均分子量(Mw) 5300 分散度 (Mw/Mn) 1.3 Si−H基の定量データ H[ppm] 217[ppm] H[ppm]よりの計算当量 4610 粘度(25℃) 38センチポイズ
【0085】実施例6 ヒドロキシフェニル基を基準としたシロキサン鎖が3本
のシロキサン化合物の製造 攪拌装置と冷却装置を取り付けた1l三口丸底フラスコ
に参考例6で得られたヒドロシリル基を基準としたシロ
キサン鎖が3本のシロキサン化合物461g及びo−ア
リルフェノール20.1gを仕込み70℃に加熱した。
これに塩化白金酸5.2×10-4gを添加し、そのまま
2時間熟成させた。こうして得られた反応生成物から低
沸点成分を150℃/1mmHgの条件で2時間かけて
留去し、釜残に目的シロキサン化合物をほぼ定量的な収
率で得た。得られたシロキサン化合物のIRスペクト
ル、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)、粘度のそれぞれの分析結果及び水酸基定量データ
は下記のとおりであり、次式の構造と確認された。
【0086】
【化32】
【0087】(式中、X3 はo−ヒドロキシフェニル基
を表わし、z8 、z9 及びz10はそれぞれシロキサンユ
ニットの個数を表わす) IR(KBr) 3650〜3200cm-1(−OH) 2970cm-1(C−H) 1260cm-1(Si−CH3 ) 1120〜1050cm-1(Si−O) 750cm-1(1,2−二置換フェニル基) GPC(トルエン)ポリスチレン換算分子量 数平均分子量 (Mn) 3750 重量平均分子量(Mw) 5280 分散度 (Mw/Mn) 1.4 水酸基の定量データ 水酸基 0.36重量% 粘度(25℃) 141センチポイズ
【0088】
【発明の効果】本発明の組成物は原料であるシロキサン
化合物は、エポキシ基と反応性のヒドロキシル基を有す
るためエポキシ樹脂と反応し、化学的に結合した化合物
となるため半導体素子の樹脂封止に用いた場合その内部
応力を緩和するのに極めて優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08G 77/38 C08G 77/38 C08L 83/04 C08L 83/04 H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31 (56)参考文献 特開 平2−28213(JP,A) 特開 平2−155915(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C08L 83/04 - 83/08 C07F 7/08 C07F 7/18 H01L 23/29

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 〔式中、jは0〜2000の整数を表わし、R1は次式 【化2】 (式中、Rは炭素原子数1〜4のアルキル基又は炭素原
    子数1〜4のアルコキシ基を表わし、Aは炭素原子数1
    〜4の2価の炭化水素基を表わし、aは0〜3の整数を
    表わし、bは1又は2である)で示される基を表わし、
    2、R3、R4、R5及びR6は、それぞれ炭素原子数1
    〜4のアルキル基又はフェニル基を表わす〕によって示
    されるシロキサン化合物からなるエポキシ樹脂改質剤。
  2. 【請求項2】 一般式(II) 【化3】 (式中、k及びιはそれぞれ0〜2000の整数を表わ
    し、R1 、R3 、R4 、R5 及びR6 は請求項1に記載
    したものと同じ意味を表わし、R8 は炭素原子数1〜4
    のアルキル基又はフェニル基を表わす)によって示され
    るシロキサン化合物からなるエポキシ樹脂改質剤。
  3. 【請求項3】 一般式(III) 【化4】 (式中、m、n及びpはそれぞれ0〜2000の整数を
    表わし、R1 、R3 、R4 、R5 及びR6 は請求項1に
    記載したものと同じ意味を表わす)によって示されるシ
    ロキサン化合物からなるエポキシ樹脂改質剤。
  4. 【請求項4】 一般式(I)、(II)及び(III)で示され
    るシロキサン化合物の1種以上とエポキシ樹脂を含む半
    導体素子封止用樹脂組成物。
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