JP3047169U - セメントミルク攪拌貯蔵装置 - Google Patents

セメントミルク攪拌貯蔵装置

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JP3047169U
JP3047169U JP1997008266U JP826697U JP3047169U JP 3047169 U JP3047169 U JP 3047169U JP 1997008266 U JP1997008266 U JP 1997008266U JP 826697 U JP826697 U JP 826697U JP 3047169 U JP3047169 U JP 3047169U
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明昭株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セメントミルクの圧送後期におけるエアセパ
レータ内での圧送空気を膨張させることなく、排気中か
らセメントミルクを効果的に分離する。アジテータタン
ク内の液位をセメントミルクの比重の変化にかかわりな
く正確に測定し、遠隔地からの連続的な液位の検出を可
能とする。 【解決手段】 アジテータタンク1の円筒状壁面に、セ
メントミルク導入口2を円筒の接線方向に沿って設けら
る。アジテータタンクの排気口3を、アジテータタンク
1の上部に前記導入口2からのセメントミルクの流入方
向を避けて設ける。エアセパレータ4をアジテータタン
ク1の上部に傾斜して設ける。アジテータタンク1に、
タンク内部の液位を検出する第1、第2の圧力センサ1
1,12をアジテータタンクの異なった高さに配置す
る。両圧力センサの出力値から、タンク内の液位を液体
の比重の影響を受けずに演算する手段13を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はダム建設の際の地盤改良工事で使用されるセメントミルク攪拌貯蔵装 置に関するもので、特に、アジテータタンク及びそれに付設するエアセパレータ と、アジテータタンク内のセメントミルク量の測定手段に改良を施したものであ る。
【0002】
【従来の技術】
ダムからの漏水防止を目的として、地盤の亀裂や透水しやすい土壌にセメント ミルクを注入することが多い。このような地盤改良工事では図9に示す機器が用 いられる。すなわち、セメントと水を混練するセメントミキサ51には、ミキサ タンク52と攪拌器53との間でセメントミルクを循環させる配管54と、混練 されたセメントミルクを外部に送り出す配管55が設けられ、各配管54,55 上にそれぞれ弁56,57が設けられている。送出用の配管55には、圧搾空気 タンク58からの配管59が接続されており、この配管59に設けられた弁60 を開き、タンク58からの圧搾空気によって配管55内のセメントミルクをアジ テータ62に圧送する。この場合、1台のミキサ51に数台のアジテータ62が 接続され、セメントミルクを数気圧の圧搾空気で遠隔地から圧送供給するのが一 般的である。
【0003】 アジテータ62は、前記セメントミキサ51で混練したセメントミルクを、ポ ンプ63や流量調節弁64を経て施工箇所に注入する間に沈殿を防ぐためセメン トミルクを攪拌貯蔵する装置である。このアジテータ62は、アジテータタンク 65、タンク65内に設けられた攪拌翼66、攪拌用モータ67及びポンプ63 とアジテータタンク65との間でセメントミルクを循環させる配管68を備えて いる。また、アジテータタンク65から圧送用空気を排出する排気口69が設け られている。セメントミルクの注入作業時は、アジテータタンク65内のセメン トミルク量を測定し、予定注入量と注入状況を勘案してセメントミルクが不足す ることがないように、セメントミキサ51からセメントミルクを供給する。
【0004】 (1)従来のエアセパレータ 前記のように、アジテータ62にはセメントミルクと圧送用空気とが供給され ている。そのため、アジテータタンク65上部の排気口69からセメントミルク 粒子を含む圧送用空気の噴出を防ぐ目的で、エアセパレータ70が設けられてい る。従来のエアセパレータ70は、図10または図11に示すように、横置きあ るいは縦置きの円筒形をしたセパレータ本体をアジテータタンク65の上部に設 け、セメントミルクの供給口71をセパレータ本体に設け、同じくセパレータ本 体に設けた排気口72から分離した圧送用空気を排気していた。
【0005】 図10または図11のエアセパレータ70は、セメントミルクの圧送空気をエ アセパレータ70で分離し、セメントミルクのみをアジテータタンク65に導く 構造である。この型のアジテータでは、圧送初期はセメントミルクのみがエアセ パレータ70に流入するので、円筒形をしたセパレータ本体内部でセメントミル クを旋回させて運動エネルギを失わせ、空気セメントミルクとを効果的に分離す ることができる。しかし、圧送末期はセメントミルクより圧送空気が多くなり、 圧送空気がエアセパレータ70に入ると急激に膨脹し旋回させることが困難にな るため、相当量のセメントミルク粒子が排気中に含まれてしまう欠点がある。大 容積のエアセパレータを設備すれば、図10または図11の構造でも分離効率を 高められるが、地下道内に設置する場合は設置スペースの小型化が求められるた め、実際には小型のエアセパレータが用いられている。
【0006】 (2)従来のアジテータ内液位の検出 一方、前記のようにセメントミルクの注入作業時は、注入するセメントミルク が不足することがないように、アジテータタンク65内のセメントミルク量を測 定する必要がある。しかし、アジテータタンク内の液位を検出するに当たっての 基本的問題は、セメントミルクがセンサに付着硬化するため、センサとして実用 できる方法が限定されることにある。この問題下で実施されている液位の検出方 法を図12及び図13に示す。これらの従来技術は、いずれもセンサの取り付け 位置で定まるHcより液位が上か下かを検出している。
【0007】 図12の装置は、アジテータタンク65内に、電源80に接続された一対の電 極81,82を配置し、この電極81,82間に流れる電流を検出することによ り、液位が一定レベルHc以下になったことを検出するものである。この従来技術 では、電極81,82へのセメントミルクの付着硬化があるため、定期的な電極 清掃が欠かせない欠点がある。
【0008】 図13の装置は、アジテータタンク65の下部に上端が閉鎖された導圧管83 を接続し、導圧管83内に封入した空気圧が液位に従って変化するのを、導圧管 上部の圧力センサ84によって検出するものである。この従来技術では、導圧管 83内で圧縮された空気圧力を圧力センサ84で計測するため、センサ84への セメントミルク付着は少なく清掃頻度も低くてよい。セメントミルクの比重が既 知の場合は、この図13の装置を使用してアジテータタンク65内のセメントミ ルクの液位を検出できる。しかし、現実には、注入作業の性質上、セメントと水 の配合比を作業の進展とともに常時変化させる必要があるため、セメントミルク の比重が一定でなく、正確な液位測定は不能である。
【0009】 このように従来の技術では、アジテータタンク65内の液位を正確に検出する ことが困難であり、遠隔地からの連続的な液位の検出を行うことができなかった 。そのため、セメントミキサはアジテータから数10メートル、場合によっては 数キロメートル離れることもあるにもかかわらず、大部分の注入作業ではアジテ ータ付近に監視作業員を配し、アジテータへのセメントミルク補給量と時期を連 絡させていた。
【0010】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、前記のような従来技術の問題点を解決するために提案されたもので ある。すなわち、本考案の目的は、セメントミルクの圧送後期におけるエアセパ レータ内での圧送空気の膨張がなく、排気中からセメントミルクを効果的に分離 することのできるセメントミルク攪拌貯蔵装置を提供することにある。
【0011】 また、本考案の他の目的は、アジテータタンク内の液位をセメントミルクの比 重の変化にかかわりなく正確に測定することができ、遠隔地からの連続的な液位 の検出を可能としたセメントミルク攪拌貯蔵装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記のような課題を解決するために、請求項1の考案は、セメントミキサから 空気圧送されたセメントミルクを導入して、セメントミルクと圧送空気とを分離 するアジテータタンクを備えたセメントミルク攪拌貯蔵装置において、前記アジ テータタンクに、空気圧送されたセメントミルクをアジテータタンク内に直接導 くセメントミルク導入口と、セメントを分離した空気をアジテータタンク外部に 排出する排気口を設け、前記アジテータタンクの外部には、前記アジテータタン クの排気口に接続され、アジテータタンク内の排気中から空気とセメントミルク を分離するエアセパレータを設けたことを特徴とする。
【0013】 このような構成を有する請求項1の考案によれば、圧送されたセメントミルク はアジテータタンク内に直接流入し、アジテータタンク内でエネルギを失い空気 と分離される。また、圧送の末期の空気は、エアセパレータより容積の大きいア ジテータタンク内に直接流入するため、急激に拡散して運動エネルギを失い、そ の後、分離した空気はアジテータタンク上部のエアセパレータに流入する。その 結果、エアセパレータ内でも空気とセメントミルク粒子は旋回流を形成し、分離 された空気は排気孔からセパレータ外部へ、セメントミルクは下方のアジテータ タンクへ回収される。
【0014】 請求項2の考案は、請求項1のセメントミルク攪拌貯蔵装置において、前記ア ジテータタンクが円筒状の壁面を備え、前記セメントミルク導入口がアジテータ タンクの円筒状壁面に、円筒の接線方向に沿って設けられ、アジテータタンクの 排気口が、アジテータタンクの上部に前記導入口からのセメントミルクの流入方 向を避けて設けられていることを特徴とする。この請求項2の考案では、セメン トミルクの導入口がアジテータタンクの壁面に接線方向に設けられているので、 アジテータタンク内における旋回流が効果的に発生する。また、排気口がセメン トミルクの導入方向を避けて設けられているので、圧送用空気が直接セパレータ に流入することがなく、圧送用空気のエネルギを効果的に消耗させることができ る。
【0015】 請求項3の考案は、請求項1または請求項2記載のセメントミルク攪拌貯蔵装 置において、前記エアセパレータが、前記アジテータタンクの上部に傾斜して設 けられ、エアセパレータによって分離されたセメントミルクがアジテータタンク 内に回収されるように構成されたことを特徴とする。この請求項3の考案では、 エアセパレータで分離されたセメントミルクが、傾斜したエアセパレータからア ジテータタンク内に自然落下するので、回収がより簡単に行われると共に、エア セパレータ内に回収したセメントミルクが溜まるのを防ぐことができる。
【0016】 請求項4の考案は、請求項1、請求項2または請求項3載のセメントミルク攪 拌貯蔵装置において、前記エアセパレータが、円筒状の本体部と、本体部の下部 に設けられてアジテータタンクからの排気を導入する吸気口と、本体部の上部に 設けられて分離した空気を外部に排出する排気口とを備え、前記吸気口が、円筒 状本体部の側面に、円筒の接線方向に沿って設けられていることを特徴とする。 この請求項4の考案では、エアセパレータの吸気口が接線方向に設けられている ので、エアセパレータ内における旋回流が効果的に発生する。その結果、空気と セメントミルク粒子の分離作用が向上する。
【0017】 請求項5の考案は、請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載のセメ ントミルク攪拌貯蔵装置において、前記エアセパレータが、開閉可能な蓋を備え たものであることを特徴とする。この請求項5の考案では、蓋を開閉することに より、エアセパレータ内部の保守点検を簡単に行うことができ、内部に付着した セメントミルク粒子を容易に除去できる。
【0018】 請求項6の考案は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5 記載のセメントミルク攪拌貯蔵装置において、前記アジテータタンクに、タンク 内部の液位を検出する複数の圧力センサを配置し、これら複数の圧力センサの出 力値から、タンク内の液位を液体の比重の影響を受けずに演算する手段を設けた ことを特徴とする。この請求項6の考案では、前記のエアセパレータ及び液位の センサを組み合わせることで、セメントミルク粒子の分離作用と液位の連続的な 検出が可能な信頼性に優れたセメントミルク攪拌貯蔵装置を得ることができる。
【0019】 請求項7の考案は、セメントミキサから空気圧送されたセメントミルクを導入 して、セメントミルクと圧送空気とを分離するアジテータタンクを備えたセメン トミルク攪拌貯蔵装置において、前記アジテータタンクに、タンク内部の液位を 検出する複数の圧力センサをアジテータタンクの異なった高さに配置し、これら 複数の圧力センサの出力値から、タンク内の液位を液体の比重の影響を受けずに 演算する手段を設けたことを特徴とする。この請求項7の考案では、複数のセン サの出力値を演算することで、アジテータタンク内のセメントミルクの比重の影 響を受けることなく、液位の測定が可能になる。
【0020】
【考案の実施の形態】
以下、本考案の実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。 図1は、本実施の形態のアジテータの基本的構造を示す縦断面図、図2は同じ く水平断面図である。なお、攪拌用の機器は従来技術と同様なものを使用するこ とができるので、図示を省略している。
【0021】 (1)エアセパレータ 図示のように、本実施の形態のアジテータは、円筒状の壁面を有するアジテー タタンク1を備え、このアジテータタンク1の壁面上部には、空気圧送されたセ メントミルクをアジテータタンク1内に直接導くセメントミルク導入口2が設け られている。また、アジテータタンク1の上部には、セメントを分離した空気を アジテータタンク外部に排出する排気口3が設けられている。前記セメントミル ク導入口2は、図2に示すように、アジテータタンクの円筒状壁面に対して円筒 の接線方向に沿って設けられ、一方、排気口3は、アジテータタンク1の上部に 前記導入口2からのセメントミルクの流入方向を避けて設けられている。
【0022】 前記アジテータタンク1の上部には、前記アジテータタンクの排気口3に接続 され、アジテータタンク1内の排気中から空気とセメントミルクを分離するエア セパレータ4が、前記アジテータタンク1の上部に傾斜して設けられている。エ アセパレータ4は、図3及び図4の拡大図に示すように、円筒状の本体部5と、 本体部5の下部に設けられてアジテータタンク1からの排気を導入する吸気口6 と、本体部5の上部に設けられて分離した空気を外部に排出する排気口7とを備 えている。また、前記吸気口6は、円筒状本体部5の側面に、円筒の接線方向に 沿って設けられている。
【0023】 更に、前記エアセパレータ4は、図5に示すように、開閉可能な蓋8を備えて いる。この蓋8は、エアセパレータ4の上端面をふさぐように設けられ、ガスケ ット9により本体部5を密封している。蓋8と本体部5には、蓋8を固定するた めのねじ10が設けられ、これによって蓋8が本体部5に対して取り外し可能に なっている。
【0024】 このような構成を有する本実施の形態においては、圧送用の配管から導入され たセメントミルクは、アジテータタンク1の壁面に設けられた導入口2からタン ク内に流入する。その際、導入口2がタンクの壁面に対する接線方向に設けられ ているので、セメントミルク及び圧送用空気はタンク1内を旋回し降下しながら 運動エネルギを失い分離される。分離されたセメントミルクは、アジテータタン ク内で攪拌され、注入箇所に送られる。一方、分離された圧送用空気は、アジテ ータタンク1の上部に設けられた排気口3から上部のエアセパレータ4に流入す る。
【0025】 この場合、円筒状をしたエアセパレータ4には、その接線方向に沿って吸気口 6が設けらているので、吸気口6から流入した空気とセメントミルクは旋回流を 形成し、分離された空気は上方の排気口7へ、セメントミルクは下方のアジテー タタンク1へ流れる。特に、本実施の形態では、エアセパレータ4を傾斜して取 り付けてあるため、分離されたセメントミルクはアジテータタンク1に円滑に自 然落下するので、圧送終了後のエアセパレータ4内へのセメント付着量を減少さ せることができる。また、図5に示すように、エアセパレータ4の蓋8をねじ1 0により取外し容易な構造となっているので、エアセパレータ4内に付着したセ メントの剥離作業が簡単にできる。
【0026】 一方、圧送の末期の空気は、エアセパレータ4より容積の大きいアジテータタ ンク1内に直接流入するため、急激に拡散して運動エネルギを失う。その結果、 分離した空気は吸気口6よりエアセパレータ4に流入するが、そこでは急激な膨 張がなく旋回流が十分に発生するので、空気中に残存しているセメントミルク粒 子を効果的に除去できる。特に、本実施の形態では、図3に示すように、分離し た空気の排出口3がセメントミルクの導入口2を避けて設けられているので、圧 送末期の圧送空気が直接エアセパレータ4に流入することを防ぐことができる。 なお、このような構成を有する本実施の形態の装置と、前記の従来技術の装置の 比較をモデル実験した結果では、本実施の形態の装置は従来技術の55倍の分離 効果が得られた。
【0027】 (2)液位の検出手段 前記アジテータタンク1には、タンク内部の液位を検出する第1及び第2の圧 力センサ11,12が、アジテータタンク1の異なった高さに配置されている。 これら各圧力センサ11,12は、それぞれアジテータタンク1の壁面に上端が 閉鎖された導圧管13を接続し、導圧管13内に封入した空気圧が液位に従って 変化するのを、導圧管上部の圧力センサ11,12によって検出するものである 。これら第1及び第2の圧力センサ11,12は、各センサの出力値に基づいて タンク内の液位を液体の比重の影響を受けずに求める演算手段13に接続されて いる。この演算手段13はコンピュータによって構成され、演算結果はディスプ レイ、プリンタ、液位低下の警報装置、セメントミキサや圧搾空気タンクの制御 装置などの出力手段14に接続されている。
【0028】 演算手段13は、図7及び図8に示すようにして、第1及び第2の圧力センサ 11,12からの出力値に基づいて、アジテータタンク1内の液位を検出する。 すなわち、図7及び図8において、各部分が次の値であるとする。
【0029】 H1:タンク内の液位 H2:第1の圧力センサの導圧管の液位 H3:第2の圧力センサの導圧管の液位 H :各導圧管の長さ Hc:センサの取付間隔 S :各導圧管の断面積 P0:空気圧 P2:第1のセンサの検出圧力 P3:第2のセンサの検出圧力 ρ:比重 g :重力加速度 ρ*g:比重量 この場合、図7に示すように第1のセンサ11からの検出圧力値P2に基づいて 、次のようにして液位H1を求めることができる。 P2*S*(H-H2)=P0*S*H……式1 P0+ ρ*g*H1=P2+ ρ*g*H2 ……式2 式1,2より、 H2=H*(1-P0/P2)……式3 式2,3より、 H1=((P2-P0)/( ρ*g))+H*(1-P0/P2)……式4 これらの式4から判るように、第1のセンサ11からの検出圧力値P2に基づい てもとめる液位H1には、セメントミルクの比重量ρ*gが含まれているので、比重 量ρ*gが変化すると、第1のセンサ11単独では正確な液位H1を得ることはでき ない。
【0030】 これに対して、図8のように、複数のセンサを設けた場合には、各センサの検 出圧力値から次のようにして液位H1を求めることができる。 H1=((P2-P0)/( ρ*g))+H*(1-P0/P2)……式4 H1-Hc=((P3-P0)/(ρ*g))+H*(1-P0/P3)……式5 式4及び式5より、 ρ*g=(P2-P3)/(H*(P0/P2-P0/P3)+Hc) ……式6 式4及び式6より、 H1=((P2-P0)/(P2-P3))*(H*(P0/P2-P0/P3)+Hc)+H*(1-P0/P2) ……式7 この式8中に比重量ρ*g が含まれていないことから判るように、第1及び第 2のセンサからの検出圧力値P2及びP3に基づいて液位H1を検出する場合には、セ メントミルクの比重量に左右されることなく液位の検出を行うことができる。
【0031】
【考案の効果】
以上の通り、本考案のセメントミルク攪拌貯蔵装置は、セメントミルク及び圧 送用の空気を直接アジテータタンク内に導入して旋回させることにより、セメン トミルクと空気の運動エネルギを位置エネルギに効率よく変換することが可能と なり、両者を効果的に分離できる。特に、旋回流の形成が困難であった圧送末期 の圧縮空気を直接アジテータタンク内に導き急激な体積膨脹を行わせることによ り、エアセパレータ内部での空気の膨張を防ぐことが可能になる。
【0032】 また、前記のように、アジテータタンク内液位の比重は、セメントミキサから 供給される新たなセメント・水配合比に応じた比重のセメントミルクおよび前回 配合のセメントミルクが混合されるため、常時変化する。本考案では、比重と液 位計算を前述の演算手段で頻繁に実行することにより、比重変動の影響を受けな い液位をリアルタイムで把握できる。このように注入状況をリアルタイムで把握 し、アジテータへ適量のセメントミルクを供給することは、廃棄セメントミルク を減少することができ、廃棄セメントミルクの化学処理費や輸送費低減などの経 済的効果が大きい。また、従来の液位検出装置で述べたように、圧力センサは液 位と比重で定まる水頭と等しい空気圧力を計測するので、セメントミルクの付着 がきわめて少なく、付着による影響を受けずに長期間安定に動作するため、保守 点検期間を延長する事ができ無人化手段として有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案におけるアジテータタンクの一実施形態
を示す縦断面図。
【図2】図1のアジテータタンクの水平断面図。
【図3】図1のアジテータタンクに使用するエアセパレ
ータの正面図。
【図4】図3のエアセパレータの縦断面図。
【図5】図3のエアセパレータの開閉可能な蓋の構造を
示す断面図。
【図6】本考案におけるアジテータタンクの液位検出手
段を示す縦断面図。
【図7】図6の液位検出手段において、圧力センサを1
台設けた場合の液位と検出値圧力値との関係を説明する
模式図。
【図8】図6の液位検出手段において、圧力センサを2
台設けた場合の液位と検出値圧力値との関係を説明する
模式図。
【図9】地盤改良工事におけるセメントミルク注入機器
の関連を示す配管図。
【図10】従来のアジテータタンクとエアセパレータの
一例を示す縦断面図。
【図11】従来のアジテータタンクとエアセパレータの
他の例を示す縦断面図。
【図12】従来の液位検出手段の一例を示す縦断面図。
【図13】従来の液位検出手段の他の例を示す縦断面
図。
【符号の説明】
1…アジテータタンク 2…セメントミルク導入口 3…排気口 4…エアセパレータ 5…円筒状本体部 6…吸気口 7…排気口 8…蓋 9…ガスケット 10…ねじ 11…第1の圧力センサ 12…第2の圧力センサ 13…演算手段 14…出力手段

Claims (7)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントミキサから空気圧送されたセメ
    ントミルクを導入して、セメントミルクと圧送空気とを
    分離するアジテータタンクを備えたセメントミルク攪拌
    貯蔵装置において、 前記アジテータタンクに、空気圧送されたセメントミル
    クをアジテータタンク内に直接導くセメントミルク導入
    口と、セメントを分離した空気をアジテータタンク外部
    に排出する排気口を設け、 前記アジテータタンクの外部には、前記アジテータタン
    クの排気口に接続され、アジテータタンク内の排気中か
    ら空気とセメントミルクを分離するエアセパレータを設
    けたことを特徴とするセメントミルク攪拌貯蔵装置。
  2. 【請求項2】 前記アジテータタンクが円筒状の壁面を
    備え、 前記セメントミルク導入口がアジテータタンクの円筒状
    壁面に、円筒の接線方向に沿って設けられ、 アジテータタンクの排気口が、アジテータタンクの上部
    に前記導入口からのセメントミルクの流入方向を避けて
    設けられていることを特徴とする請求項1のセメントミ
    ルク攪拌貯蔵装置。
  3. 【請求項3】 前記エアセパレータが、前記アジテータ
    タンクの上部に傾斜して設けられ、エアセパレータによ
    って分離されたセメントミルクがアジテータタンク内に
    回収されるように構成されたことを特徴とする請求項1
    または請求項2記載のセメントミルク攪拌貯蔵装置。
  4. 【請求項4】 前記エアセパレータが、円筒状の本体部
    と、本体部の下部に設けられてアジテータタンクからの
    排気を導入する吸気口と、本体部の上部に設けられて分
    離した空気を外部に排出する排気口とを備え、 前記吸気口が、円筒状本体部の側面に、円筒の接線方向
    に沿って設けられていることを特徴とする請求項1、請
    求項2または請求項3載のセメントミルク攪拌貯蔵装
    置。
  5. 【請求項5】 前記エアセパレータが、開閉可能な蓋を
    備えたものである請求項1、請求項2、請求項3または
    請求項4記載のセメントミルク攪拌貯蔵装置。
  6. 【請求項6】 前記アジテータタンクに、タンク内部の
    液位を検出する複数の圧力センサを配置し、これら複数
    の圧力センサの出力値から、タンク内の液位を液体の比
    重の影響を受けずに演算する手段を設けたことを特徴と
    する請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請
    求項5記載のセメントミルク攪拌貯蔵装置。
  7. 【請求項7】 セメントミキサから空気圧送されたセメ
    ントミルクを導入して、セメントミルクと圧送空気とを
    分離するアジテータタンクを備えたセメントミルク攪拌
    貯蔵装置において、 前記アジテータタンクに、タンク内部の液位を検出する
    複数の圧力センサをアジテータタンクの異なった高さに
    配置し、これら複数の圧力センサの出力値から、タンク
    内の液位を液体の比重の影響を受けずに演算する手段を
    設けたことを特徴とするセメントミルク攪拌貯蔵装置。
JP1997008266U 1997-09-16 1997-09-16 セメントミルク攪拌貯蔵装置 Expired - Lifetime JP3047169U (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106965310A (zh) * 2017-04-28 2017-07-21 四川美霖科技有限责任公司 一种水气分离装置
CN106965319A (zh) * 2017-04-28 2017-07-21 四川美霖科技有限责任公司 一种用于生产轻质空心石膏隔墙板的生产设备
CN108166996A (zh) * 2018-01-29 2018-06-15 中铁六局集团有限公司 盾构施工同步注浆罐
CN108298212A (zh) * 2018-03-22 2018-07-20 江西益生宜居低碳环保材料有限公司 一种多层旋转式防离析砂浆仓

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