JP3047052B2 - Mesfetを用いた装置 - Google Patents
Mesfetを用いた装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,バックゲート効果の低
減を図って性能を向上させたGaAs MESFETを
用いた装置に関する。
減を図って性能を向上させたGaAs MESFETを
用いた装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図9はMESFETの一般的な構成を示
す断面図である。図において1は半絶縁性GaAs基板
であり,この基板1の上にバッファ層2および動作層3
が形成されている。4はソ―ス,5はゲ―ト,6はドレ
インである。上記の構成において,ドレイン6にソ―ス
4に対して正の電位Vd を印加すると,動作層3内で電
子がソ―スからドレインに向かって流れる。ゲ―ト電極
はショットキ―障壁であるから第1空乏層Aが動作領域
内に伸びており,ゲ―ト電圧Vg を変化させることによ
り第1空乏層Aの深さが変り,チャネルの断面積が変化
して,ドレイン・ソ―ス間電流Id が変化する。
す断面図である。図において1は半絶縁性GaAs基板
であり,この基板1の上にバッファ層2および動作層3
が形成されている。4はソ―ス,5はゲ―ト,6はドレ
インである。上記の構成において,ドレイン6にソ―ス
4に対して正の電位Vd を印加すると,動作層3内で電
子がソ―スからドレインに向かって流れる。ゲ―ト電極
はショットキ―障壁であるから第1空乏層Aが動作領域
内に伸びており,ゲ―ト電圧Vg を変化させることによ
り第1空乏層Aの深さが変り,チャネルの断面積が変化
して,ドレイン・ソ―ス間電流Id が変化する。
【0003】図10は上記従来のMESFETを用いて
高周波オシロスコ―プのアクティブプロ―ブを構成した
一例を示す回路構成図である。図10においてQ1 ,Q
2 は第1,第2のMESFETであり,Q1 のソ―スと
Q2 のドレインが接続され,その接続点に第3MESF
ETQ3 のゲ―トを接続し,前記Q1 のドレイン側にド
レイン電源VDDが,前記Q2 のソ―スにソ―ス電源VSS
が接続され,Q2 のゲートはQ2 のソースに接続されて
いる。そして,前記Q1 のゲ―トには入力端子が,前記
Q3 のソ―スには出力端子が設けられている。上記の構
成においてQ1 ,Q2 は入力インピ―ダンスを高める為
のバッファ段であり,Q2 はQ1 の定電流負荷として機
能する。Q3 は電流利得を得るための出力段である。
高周波オシロスコ―プのアクティブプロ―ブを構成した
一例を示す回路構成図である。図10においてQ1 ,Q
2 は第1,第2のMESFETであり,Q1 のソ―スと
Q2 のドレインが接続され,その接続点に第3MESF
ETQ3 のゲ―トを接続し,前記Q1 のドレイン側にド
レイン電源VDDが,前記Q2 のソ―スにソ―ス電源VSS
が接続され,Q2 のゲートはQ2 のソースに接続されて
いる。そして,前記Q1 のゲ―トには入力端子が,前記
Q3 のソ―スには出力端子が設けられている。上記の構
成においてQ1 ,Q2 は入力インピ―ダンスを高める為
のバッファ段であり,Q2 はQ1 の定電流負荷として機
能する。Q3 は電流利得を得るための出力段である。
【0004】図11はミキサの従来例を示すもので,4
0はGaAsからなるデュアルゲートMESFETであ
り,RF入力端子40a及び第1局部発振入力端子40
bを有している。41はドレイン電源VDDに接続される
とともにデュアルゲートMESFET40に接続された
第1インピーダンス整合回路であり,42は整合回路4
1の後段に接続された第1バンドパスフィルタである。
45はSiトランジスタであり,ベースにバンドパスフ
ィルタ42の出力が入力され,エミッタには抵抗R1,R
2 の接続点を介して第2局部発振が入力する。46は第
2インピーダンス整合回路であり,入力側にはSiトラ
ンジスタ45のコレクタが接続され,この整合回路46
の後段に第2バンドパスフィルタ47が接続されて所定
の周波数を出力する。上記の構成において,デュアルゲ
ートFET40を含むAで囲った部分は高周波用であ
り,Siトランジスタ45を含むBで囲った部分は低周
波用として機能する。なお,ミキシング素子としてはこ
れらのほかにアナログ乗算器やバイポ―ラトランジスタ
等も用いられる。
0はGaAsからなるデュアルゲートMESFETであ
り,RF入力端子40a及び第1局部発振入力端子40
bを有している。41はドレイン電源VDDに接続される
とともにデュアルゲートMESFET40に接続された
第1インピーダンス整合回路であり,42は整合回路4
1の後段に接続された第1バンドパスフィルタである。
45はSiトランジスタであり,ベースにバンドパスフ
ィルタ42の出力が入力され,エミッタには抵抗R1,R
2 の接続点を介して第2局部発振が入力する。46は第
2インピーダンス整合回路であり,入力側にはSiトラ
ンジスタ45のコレクタが接続され,この整合回路46
の後段に第2バンドパスフィルタ47が接続されて所定
の周波数を出力する。上記の構成において,デュアルゲ
ートFET40を含むAで囲った部分は高周波用であ
り,Siトランジスタ45を含むBで囲った部分は低周
波用として機能する。なお,ミキシング素子としてはこ
れらのほかにアナログ乗算器やバイポ―ラトランジスタ
等も用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで,上記従来の
MESFETにおいては半絶縁性基板1の漏れ電流を原
因とする縦方向のチャネル長変調によりドレイン電流が
変動する。この漏れ電流は深いトラップの電荷の出入り
によって起こり,チャネルと基板間に空間電荷領域を形
成し,ゲ―ト直下の速度飽和領域に基板1側から蓄積し
た空間電荷の為にゲ―トと同じ様にチャネルを空乏化し
第2空乏層Bが形成される(この現象はバックゲ―ト効
果と呼ばれている)。そして,このバックゲ―ト効果に
は,深いトラップが関係している為温度,光照射等によ
り特性が著しく変化する。そのために,MESFETを
測定器等のアナログおよびディジタル回路に応用した場
合には本質的な問題となる。特に直流結合の線系アンプ
を形成したときに低周波領域でゲインの異常変動が見ら
れ,更に光照射の有無によりその特性も大きく変化す
る。従来バックゲ―ト効果の抑制法としては基板1の裏
側に直接メタルをつける方法(バックゲ―ト)や動作層
の下部を高抵抗化する方法(低温成長等)が知られてい
るが,いずれも満足できる効果が得られていない。
MESFETにおいては半絶縁性基板1の漏れ電流を原
因とする縦方向のチャネル長変調によりドレイン電流が
変動する。この漏れ電流は深いトラップの電荷の出入り
によって起こり,チャネルと基板間に空間電荷領域を形
成し,ゲ―ト直下の速度飽和領域に基板1側から蓄積し
た空間電荷の為にゲ―トと同じ様にチャネルを空乏化し
第2空乏層Bが形成される(この現象はバックゲ―ト効
果と呼ばれている)。そして,このバックゲ―ト効果に
は,深いトラップが関係している為温度,光照射等によ
り特性が著しく変化する。そのために,MESFETを
測定器等のアナログおよびディジタル回路に応用した場
合には本質的な問題となる。特に直流結合の線系アンプ
を形成したときに低周波領域でゲインの異常変動が見ら
れ,更に光照射の有無によりその特性も大きく変化す
る。従来バックゲ―ト効果の抑制法としては基板1の裏
側に直接メタルをつける方法(バックゲ―ト)や動作層
の下部を高抵抗化する方法(低温成長等)が知られてい
るが,いずれも満足できる効果が得られていない。
【0006】そして,上記従来のGaAs MESFE
Tを用いて図10に示すようなアクティブプローブを構
成した場合は,バックゲート効果によりDCドリフトが
大きく低周波特性が安定しないという問題がある。ま
た,このGaAs MESFETを用いて図11に示す
ミキサ回路を構成した場合,高周波〜低周波までの広い
範囲に渡る周波数を得たい場合は各素子の使用周波数帯
域は限られている為,高周波用と低周波用の2つの素子
が必要となる。一般に高周波用としてはGaAs基板,
低周波用としてはSi基板上に素子が形成される。従っ
てこれらを同一基板上にモノリシックに作製することは
できないという問題がある。本発明は上記従来のMES
FET及びそれを用いた装置における問題点を解決する
ためになされたもので,図9に示す第2空乏層Bの電位
を零にすることにより温度変化や,光照射等によりドレ
イン・ソース間電流の変化のないMESFETを作製
し,これを用いた装置を提供することを目的とする。
Tを用いて図10に示すようなアクティブプローブを構
成した場合は,バックゲート効果によりDCドリフトが
大きく低周波特性が安定しないという問題がある。ま
た,このGaAs MESFETを用いて図11に示す
ミキサ回路を構成した場合,高周波〜低周波までの広い
範囲に渡る周波数を得たい場合は各素子の使用周波数帯
域は限られている為,高周波用と低周波用の2つの素子
が必要となる。一般に高周波用としてはGaAs基板,
低周波用としてはSi基板上に素子が形成される。従っ
てこれらを同一基板上にモノリシックに作製することは
できないという問題がある。本発明は上記従来のMES
FET及びそれを用いた装置における問題点を解決する
ためになされたもので,図9に示す第2空乏層Bの電位
を零にすることにより温度変化や,光照射等によりドレ
イン・ソース間電流の変化のないMESFETを作製
し,これを用いた装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為に
本発明は,請求項1においては,電極形成箇所を含むn
形GaAs層の下部にp-層が,該p-層の下部にp++層
が形成され、該p++層に取出し電極が形成されたMES
FETを用いた装置であって,該MESFETを3個用
いてアクティブプローブを構成するに際し,第1,第2M
ESFETのソースとドレインを接続し,その接続点に
第3MESFETのゲートを接続し,前記第1MESF
ETのドレイン側にドレイン電源を,前記第2MESF
ETのソースにソース電源を接続し,前記第1MESF
ETのゲートに入力端子を,前記第3MESFETのソ
ースに出力端子を設け,前記第1,第3MESFETの
取出し電極をそれぞれのソースに接続し,前記第2ME
SFETの取出し電極に電圧補正用入力端子を設けたも
のであり,請求項2においては,電極形成箇所を含むn
形GaAs層の下部にp-層が,該p-層の下部にp++層
が形成され、該p++層に取出し電極が形成されたMES
FETを用いた装置であって,該MESFETを用いて
ミキサを構成するに際し,該MESFETのゲートに第
1の周波数を入力し,取出し電極に第2の周波数を入力
するとともにドレイン側に出力端子を設けたことを特徴
とするものである。
本発明は,請求項1においては,電極形成箇所を含むn
形GaAs層の下部にp-層が,該p-層の下部にp++層
が形成され、該p++層に取出し電極が形成されたMES
FETを用いた装置であって,該MESFETを3個用
いてアクティブプローブを構成するに際し,第1,第2M
ESFETのソースとドレインを接続し,その接続点に
第3MESFETのゲートを接続し,前記第1MESF
ETのドレイン側にドレイン電源を,前記第2MESF
ETのソースにソース電源を接続し,前記第1MESF
ETのゲートに入力端子を,前記第3MESFETのソ
ースに出力端子を設け,前記第1,第3MESFETの
取出し電極をそれぞれのソースに接続し,前記第2ME
SFETの取出し電極に電圧補正用入力端子を設けたも
のであり,請求項2においては,電極形成箇所を含むn
形GaAs層の下部にp-層が,該p-層の下部にp++層
が形成され、該p++層に取出し電極が形成されたMES
FETを用いた装置であって,該MESFETを用いて
ミキサを構成するに際し,該MESFETのゲートに第
1の周波数を入力し,取出し電極に第2の周波数を入力
するとともにドレイン側に出力端子を設けたことを特徴
とするものである。
【0008】
【作用】請求項1に関し,MESFETは第2空乏層の
電位をp-,p++層を介して取出し電極により取出し,
その電極を任意の電位に固定する。このことにより温度
変化や光照射等によるドレイン・ソ―ス間電流の変化が
低減する。そのためDC特性が極めて安定し,高周波特
性も有しているので広帯域にわたる電気信号を伝送する
ことができる。請求項2に関し,MESFETは第2空
乏層の電位をp - ,p ++ 層を介して取出し電極により取
出し,その電極を任意の電位に固定する。このことによ
り温度変化や光照射等によるドレイン・ソース間電流の
変化が低減する。そのため広帯域にわたって同一の素子
で設計することができるので,設計が容易となり,モノ
リシック化が可能となり高周波回路としての性能が向上
する。
電位をp-,p++層を介して取出し電極により取出し,
その電極を任意の電位に固定する。このことにより温度
変化や光照射等によるドレイン・ソ―ス間電流の変化が
低減する。そのためDC特性が極めて安定し,高周波特
性も有しているので広帯域にわたる電気信号を伝送する
ことができる。請求項2に関し,MESFETは第2空
乏層の電位をp - ,p ++ 層を介して取出し電極により取
出し,その電極を任意の電位に固定する。このことによ
り温度変化や光照射等によるドレイン・ソース間電流の
変化が低減する。そのため広帯域にわたって同一の素子
で設計することができるので,設計が容易となり,モノ
リシック化が可能となり高周波回路としての性能が向上
する。
【0009】
【実施例】図1は本発明で用いるMESFETの一実施
例を示す構成断面図である。図1において図9と同一要
素には同一符号を付して重複する説明は省略し,配線部
分も省略する。このMESFETにおいては,はじめに
基板1上に0.5〜1μm程度の厚さのp++層8を形成
し,その上にp-層7を例えば1〜2μm程度の厚さに
形成する。次にバッファ層2および動作層3を形成し,
ソ―ス,ドレインとなる部分にコンタクト層としてのI
nGaAs層9を形成するとともに,そのコンタクト層
の上に例えばWSi/Auからなる電極を形成する。な
お,ゲート電極5としては動作層3に直接W/WSiを
形成する。次に,MESFETの近傍に穴11を形成
し,その穴11に基板表面に達する取出し電極12を形
成する。
例を示す構成断面図である。図1において図9と同一要
素には同一符号を付して重複する説明は省略し,配線部
分も省略する。このMESFETにおいては,はじめに
基板1上に0.5〜1μm程度の厚さのp++層8を形成
し,その上にp-層7を例えば1〜2μm程度の厚さに
形成する。次にバッファ層2および動作層3を形成し,
ソ―ス,ドレインとなる部分にコンタクト層としてのI
nGaAs層9を形成するとともに,そのコンタクト層
の上に例えばWSi/Auからなる電極を形成する。な
お,ゲート電極5としては動作層3に直接W/WSiを
形成する。次に,MESFETの近傍に穴11を形成
し,その穴11に基板表面に達する取出し電極12を形
成する。
【0010】上記の構成によれば,取出し電極12を例
えば接地することにより第2空乏層の電位を零電位とし
たり,適当な安定電位を有する箇所に接続することによ
り固定することができ,温度変化や,光照射等によるド
レイン・ソース間の電流(Id )の変化を抑制すること
ができる。図2,図3は本発明者等が作製した取出し電
極付きGaAsMESFET(以下,PG−FETとい
う)と取出し電極なしの場合の各FETの特性を示す比
較図である。図2はFETに光を照射した場合のバック
ゲート電圧とドレイン・ソース間電流の変化率の関係を
示す図であり,(a)は取出し電極付き,(b)は取出
し電極なしの場合である。なお,バックゲート電圧はソ
ースを基準にした時の基板の裏側の電位を表し,PG−
FETの測定時には取出し電極はソース電極に接続し
た。光照射(タングステンランプ)によりディープレベ
ルトラップ(Deeplevel trap)やその他
の欠陥(defect)は強力に活性化され,更に半絶
縁性GaAs基板の漏れ電流の増大をあおり絶縁性を著
しく低下させる。 図2によれば取出し電極付きの場合
は光照射の有無にかかわらず極めて安定であり,バック
ゲート電位の影響を全くうけていないことが分る。図3
はゲインが10dB程度の直流アンプを形成し,低周波
領域における周波数とドレイン出力電圧の変化率の関係
を示すもので,(a)は取出し電極付き,(b)は取出
し電極なしの場合である。図によれば,取出し電極なし
の場合は周波数の変化に対して出力電圧が30〜40%
程度変化するが,取出し電極付きの場合は2%程度の範
囲であり,極めて精度よく安定していることが分る。図
4は本発明で用いるMESFETの他の実施例を示す構
成断面図である。図1の実施例とはp++層の長さが異な
る。即ち,p++層を挿入したことによりドレイン・ソー
ス間の容量増大が問題となる場合はp++層の長さをゲー
トの空乏層付近までとする。
えば接地することにより第2空乏層の電位を零電位とし
たり,適当な安定電位を有する箇所に接続することによ
り固定することができ,温度変化や,光照射等によるド
レイン・ソース間の電流(Id )の変化を抑制すること
ができる。図2,図3は本発明者等が作製した取出し電
極付きGaAsMESFET(以下,PG−FETとい
う)と取出し電極なしの場合の各FETの特性を示す比
較図である。図2はFETに光を照射した場合のバック
ゲート電圧とドレイン・ソース間電流の変化率の関係を
示す図であり,(a)は取出し電極付き,(b)は取出
し電極なしの場合である。なお,バックゲート電圧はソ
ースを基準にした時の基板の裏側の電位を表し,PG−
FETの測定時には取出し電極はソース電極に接続し
た。光照射(タングステンランプ)によりディープレベ
ルトラップ(Deeplevel trap)やその他
の欠陥(defect)は強力に活性化され,更に半絶
縁性GaAs基板の漏れ電流の増大をあおり絶縁性を著
しく低下させる。 図2によれば取出し電極付きの場合
は光照射の有無にかかわらず極めて安定であり,バック
ゲート電位の影響を全くうけていないことが分る。図3
はゲインが10dB程度の直流アンプを形成し,低周波
領域における周波数とドレイン出力電圧の変化率の関係
を示すもので,(a)は取出し電極付き,(b)は取出
し電極なしの場合である。図によれば,取出し電極なし
の場合は周波数の変化に対して出力電圧が30〜40%
程度変化するが,取出し電極付きの場合は2%程度の範
囲であり,極めて精度よく安定していることが分る。図
4は本発明で用いるMESFETの他の実施例を示す構
成断面図である。図1の実施例とはp++層の長さが異な
る。即ち,p++層を挿入したことによりドレイン・ソー
ス間の容量増大が問題となる場合はp++層の長さをゲー
トの空乏層付近までとする。
【0011】図5は本発明の請求項1に関する一実施例
を示す回路構成図である。図5において,従来のアクテ
ィブプローブ(図10)と異なる点は第1〜第3MES
FETとして図1に示すPG-FETを用い,第1,第3
PG−FETQ1',Q2'の取出し電極をそれぞれのソ
ースに接続し,第3PG−FETQ3'の取出し電極に
電圧補正用入力端子を接続している。上記の構成におい
てQ2'はQ1'の定電流負荷として機能し,Q2'のバ
ックゲートに接続された補正用端子30に所定の電圧を
印加することによりQ1'の動作点の変動を押えること
ができる。その結果,ノイズの少ないアクティブプロー
ブを実現することができる。
を示す回路構成図である。図5において,従来のアクテ
ィブプローブ(図10)と異なる点は第1〜第3MES
FETとして図1に示すPG-FETを用い,第1,第3
PG−FETQ1',Q2'の取出し電極をそれぞれのソ
ースに接続し,第3PG−FETQ3'の取出し電極に
電圧補正用入力端子を接続している。上記の構成におい
てQ2'はQ1'の定電流負荷として機能し,Q2'のバ
ックゲートに接続された補正用端子30に所定の電圧を
印加することによりQ1'の動作点の変動を押えること
ができる。その結果,ノイズの少ないアクティブプロー
ブを実現することができる。
【0012】図6は本発明の請求項2に関する一実施例
を示す回路構成図である。図6において50は入力信号
(RF)が入力する第1バンドパスフィルタ,51はそ
の後段に接続された第1インピーダンス整合回路であ
る。この整合回路51の出力はコンデンサC1 及び抵抗
R1 ,R2 の接続点を介して線形動作を行う様にバイア
スされてPG−FETのゲ―トに接続されている。
を示す回路構成図である。図6において50は入力信号
(RF)が入力する第1バンドパスフィルタ,51はそ
の後段に接続された第1インピーダンス整合回路であ
る。この整合回路51の出力はコンデンサC1 及び抵抗
R1 ,R2 の接続点を介して線形動作を行う様にバイア
スされてPG−FETのゲ―トに接続されている。
【0013】52は局部発振信号(LO)が入力する第
2バンドパスフィルタ,53はその後段に接続された第
2インピ―ダンス整合回路である。この整合回路52の
出力はコンデンサC2 及び抵抗R3 ,R4 の接続点を介
して非線形動作を行う様にバイアスされてPG−FET
60の取出し電極に接続されている。56はドレイン電
源VDD及びPG−FET60のドレイン側に接続された
第3インピ―ダンス整合回路,57は整合回路56の後
段に接続された第3バンドパスフィルタである。
2バンドパスフィルタ,53はその後段に接続された第
2インピ―ダンス整合回路である。この整合回路52の
出力はコンデンサC2 及び抵抗R3 ,R4 の接続点を介
して非線形動作を行う様にバイアスされてPG−FET
60の取出し電極に接続されている。56はドレイン電
源VDD及びPG−FET60のドレイン側に接続された
第3インピ―ダンス整合回路,57は整合回路56の後
段に接続された第3バンドパスフィルタである。
【0014】図7は上記回路におけるPG−FETの空
乏層の変化を示すもので,PG−FETのドレイン−ソ
―ス間に流れる電流は第1空乏層およぴ第2空乏層の拡
がりによって決定される。これらの空乏層はゲ―ト―ソ
―ス間電圧およびバックゲ―ト−ソ―ス間電圧によって
その拡がりを制御することが出来る。従ってゲ―ト―ソ
―ス間およびバックゲ―ト−ソ―ス間に図に示すように
入力信号(RF)および局部発振信号(LO)を接続す
れば第1空乏層およぴ第2空乏層が矢印で示すように変
化し,その変化によってドレイン−ソ―ス間電流が変化
する。つまり,第1空乏層の変化に比例して変化してい
るドレイン−ソ―ス間電流が第2空乏層の変化によって
変調を受けることになる。このドレイン−ソ―ス間電流
はRF信号の定数倍の周波数およびLO信号の定数倍の
周波数の和と差の成分を含んでおり,この中から必要な
成分を取り出すことができる。
乏層の変化を示すもので,PG−FETのドレイン−ソ
―ス間に流れる電流は第1空乏層およぴ第2空乏層の拡
がりによって決定される。これらの空乏層はゲ―ト―ソ
―ス間電圧およびバックゲ―ト−ソ―ス間電圧によって
その拡がりを制御することが出来る。従ってゲ―ト―ソ
―ス間およびバックゲ―ト−ソ―ス間に図に示すように
入力信号(RF)および局部発振信号(LO)を接続す
れば第1空乏層およぴ第2空乏層が矢印で示すように変
化し,その変化によってドレイン−ソ―ス間電流が変化
する。つまり,第1空乏層の変化に比例して変化してい
るドレイン−ソ―ス間電流が第2空乏層の変化によって
変調を受けることになる。このドレイン−ソ―ス間電流
はRF信号の定数倍の周波数およびLO信号の定数倍の
周波数の和と差の成分を含んでおり,この中から必要な
成分を取り出すことができる。
【0015】
【発明の効果】以上実施例とともに具体的に説明した様
に,本発明では電極形成箇所を含むn形GaAs層の下
部をp- 層とし,該p- 層の下部にp++層を形成し,該
p++層に取出し電極を形成したMESFETを用いたの
で,温度変化や,光照射等によりドレイン・ソース間電
流の変化を低減させることができ,このPG−FETを
用いたアクティブプローブは広帯域にわたる正確な信号
伝達が実現でき,ミキサを構成した場合は広帯域におけ
るミキシング素子を同一基板上に形成することができる
ので設計が容易となり,高周波回路としての性能を向上
させることができる。
に,本発明では電極形成箇所を含むn形GaAs層の下
部をp- 層とし,該p- 層の下部にp++層を形成し,該
p++層に取出し電極を形成したMESFETを用いたの
で,温度変化や,光照射等によりドレイン・ソース間電
流の変化を低減させることができ,このPG−FETを
用いたアクティブプローブは広帯域にわたる正確な信号
伝達が実現でき,ミキサを構成した場合は広帯域におけ
るミキシング素子を同一基板上に形成することができる
ので設計が容易となり,高周波回路としての性能を向上
させることができる。
【図1】本発明に使用するMESFETの一実施例を示
す構成断面図である。
す構成断面図である。
【図2】本発明に使用するMESFETと従来のMES
FETに光を照射した場合のバックゲート電圧とドレイ
ン・ソース間電流の変化率の関係を示す図である。
FETに光を照射した場合のバックゲート電圧とドレイ
ン・ソース間電流の変化率の関係を示す図である。
【図3】本発明に使用するMESFETと従来のMES
FETの低周波領域における周波数とドレイン出力電圧
の変化率の関係を示す図である。
FETの低周波領域における周波数とドレイン出力電圧
の変化率の関係を示す図である。
【図4】本発明に使用するMESFETの他の実施例を
示す構成断面図である。
示す構成断面図である。
【図5】本発明に使用するMESFETをアクティブフ
イルタに用いた一実施例を示す回路構成図である。
イルタに用いた一実施例を示す回路構成図である。
【図6】本発明に使用するMESFETをミキサとして
用いた一実施例を示す回路構成図である。
用いた一実施例を示す回路構成図である。
【図7】本発明に使用するMESFETをミキサに用い
た場合の空乏層の変化を示す図である。
た場合の空乏層の変化を示す図である。
【図8】本発明に使用するMESFETをミキサとして
用いた他の実施例を示す回路構成図である。
用いた他の実施例を示す回路構成図である。
【図9】MESFETの一般的な構成を示す断面図であ
る。
る。
【図10】アクティブフィルタの従来例を示す回路構成
図である。
図である。
【図11】ミキサの従来例を示す回路構成図である。
1 半絶縁性GaAs基板 2 バッファ層 3 動作層 4 ソース 5 ゲート 6 ドレイン 7 p- 層 8 p++層 9 InGaAs層 10 電極 11 穴 12 取出し電極 50 第1バンドパスフィルタ 51 第1インピーダンス整合回路 52 第2バンドパスフィルタ 53 第2インピーダンス整合回路 56 第3バンドパスフィルタ 57 第3インピーダンス整合回路 60 PG−FET(取出し電極付GaAs MESF
ET) 61 モノリシックIC
ET) 61 モノリシックIC
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三浦 明 東京都武蔵野市中町2丁目9番32号 横 河電機株式会社内 審査官 菅野 智子 (56)参考文献 特開 平1−304785(JP,A) 特開 昭62−214672(JP,A) 特開 平1−147870(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/337 - 21/338 H01L 29/80 - 29/812 H01L 29/775 - 29/778 H03D 7/00 - 9/06 H03K 17/00 - 17/70
Claims (2)
- 【請求項1】電極形成箇所を含むn形GaAs層の下部
にp-層が,該p-層の下部にp++層が形成され、該p++
層に取出し電極が形成されたMESFETを用いた装置
であって,該MESFETを3個用いてアクティブプロ
ーブを構成するに際し,第1,第2MESFETのソース
とドレインを接続し,その接続点に第3MESFETの
ゲートを接続し,前記第1MESFETのドレイン側に
ドレイン電源を,前記第2MESFETのソースにソー
ス電源を接続し,前記第1MESFETのゲートに入力
端子を,前記第3MESFETのソースに出力端子を設
け,前記第1,第3MESFETの取出し電極をそれぞ
れのソースに接続し,前記第2MESFETの取出し電
極に電圧補正用入力端子を設けたことを特徴とするME
SFETを用いた装置。 - 【請求項2】電極形成箇所を含むn形GaAs層の下部
にp - 層が,該p - 層の下部にp ++ 層が形成され、該p ++
層に取出し電極が形成されたMESFETを用いた装置
であって,該MESFETを用いてミキサを構成するに
際し,該MESFETのゲートに第1の周波数を入力
し,取出し電極に第2の周波数を入力するとともにドレ
イン側に出力端子を設けたことを特徴とするMESFE
Tを用いた装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-156712 | 1991-06-27 | ||
JP15671291 | 1991-06-27 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05343434A JPH05343434A (ja) | 1993-12-24 |
JP3047052B2 true JP3047052B2 (ja) | 2000-05-29 |
Family
ID=15633690
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03304888A Expired - Fee Related JP3047052B2 (ja) | 1991-06-27 | 1991-11-20 | Mesfetを用いた装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3047052B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2661569B2 (ja) * | 1994-11-17 | 1997-10-08 | 日本電気株式会社 | へテロ接合型電界効果トランジスタおよびその製造方法 |
-
1991
- 1991-11-20 JP JP03304888A patent/JP3047052B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05343434A (ja) | 1993-12-24 |
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