JP3046457U - 折りたたみ椅子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 脚部の強度を高めかつ各脚部を連結する中央
連結部材を堅牢に形成することによって耐久性のある折
りたたみ椅子を提供すること。 【解決手段】 外側脚管２０の内部に内側脚管２１が摺
動自在に収容された脚部２と、断面三角形を呈する中央
連結部材３を具備し、中央連結部材３の各正面部に脚部
２を回動自在に軸着し、各脚部２の頂部に腰かけシート
４を設ける。脚部２は断面方形の管体であり内側脚管２
１に設けた出没自在の係合子２４を外側脚管２０のピン
穴に係合して脚部全体の長さを調整する。中央連結部材
３は各正面部に正面視対角方向に一対のストッパー部を
設け、各ストッパー部の斜め対角線方向の面を脚部２の
開脚角度と一致させた斜状部に形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案が属する技術分野】

本考案は、折りたたみ椅子に関している。

【０００２】

【従来の技術】

主として野外で使用される折りたたみ椅子は、各種構造のものが開発され実用 に供されている。

【０００３】 よく知られた折りたたみ椅子の一つに３本の脚部を有し、腰をかける部分が布 製シートで構成されると共に脚部が２つに折りたためる構造の椅子がある。これ は、脚部材を断面コ字状に形成し、互いに軸で連結しておき、断面コ字状の部材 の中にもう一方の部材を嵌合して折りたたむようにしている。

【０００４】 従来例は、脚部が断面コ字状を呈しているので椅子の脚としての強度が不足す るという問題があり、又、３本の脚部を連結している中央連結部材の構造も長年 使用していると脚部が次第に開き過ぎてしまい、椅子としての性能が低下すると いう難点があった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案が解決しようとする課題は、脚部が３本であり、腰をかける部分が布製 シートで構成される折りたたみ椅子において、脚部の強度を高めかつ各脚部を連 結する中央連結部材を堅牢に形成することによって耐久性のある折りたたみ椅子 を提供することである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

解決手段は、外側脚管の内部に内側脚管が摺動自在に収容された脚部と、断面 三角形を呈する中央連結部材を具備し、該中央連結部材の各正面部に上記脚部を 回動自在に軸着し、当該各脚部の頂部に腰かけシートを設けた折りたたみ椅子で あって、上記脚部は断面方形の管体であり内側脚管に設けた出没自在の係合子を 外側脚管のピン穴に係合して脚部全体の長さを調整し、上記中央連結部材は各正 面部に正面視対角方向に一対のストッパー部を設け、各ストッパー部の斜め対角 線方向の面を上記脚部の開脚角度と一致させた斜状部に形成したことを特徴とす る。

【０００７】 又、外側脚管は、管の内部に段部が形成されており内側脚管は上記の段部に係 合して収容されているものであり、内側脚管に設けた係合子は、管体の内部に設 けた板バネによって当該内側脚管から常に突出するように付勢され、外側脚管に あけたピン穴に嵌合して脚部の長さを調整するものであることを特徴とする。

【０００８】 この他、腰かけシートは、平面三角形状に形成される各隅部にＴ型金具が取り 付けられており、該各Ｔ型金具が脚部の基端部に連結軸により結合されているも のであることを特徴とする。

【０００９】

【考案の実施の形態】

図１は椅子の全体を示し、図２は折りたたんだ状態を示し、図３は中央連結部 材を示し、図４は脚部を示している。

【００１０】 図１、図２を参照して、折りたたみ椅子１は３本の脚部２が中央連結部材３に 回動自在に軸着されており、又、脚部２の頂部に腰かけシート４が設けられたも のである。なお、脚部２は何れも伸縮可能であって、折りたたんだ時は短く、椅 子として使用する時は長くすることができるようになっている。

【００１１】 図３、図４を参照して、脚部２は断面方形の管体で形成され、外側脚管２０の 内部に内側脚管２１を摺動自在に収容したものである。又、外側脚管２０は両側 角部に管体の長手方向に沿う係合突条２２が形成されており、これに伴い管の内 部に段部２３が形成され、内側脚管２１は上記の段部２３に係合して収容される 。２４は内側脚管２１に出没自在に設けた係合子であり、管体の内部に設けた板 バネ２５によって内側脚管２１から常に突出するように付勢されている。

【００１２】 ２６は外側脚管２０にあけたピン穴で、上記の係合子２４を嵌入して外側及び 内側脚管２０，２１の長さを調整するものである。図中、２７は内側脚管２１の 先端部に設けた座板で、管体の蓋となると共に脚部２を開いた時に椅子を安定よ く保持するためのものであり斜状に形成されている。

【００１３】 次に図３を参照して、中央連結部材３は断面三角形を呈しており、各正面部の 中央部にネジ穴３０を設けると共に、該ネジ穴３０を挟んで斜め方向の対角線、 即ち右上方部に右側ストッパー部３１を設け、左下方部に左ストッパー部３２を 設けている。なお、右側及び左側ストッパー部３１，３２の軸方向（縦方向）に 沿う取付間隔は外側脚管２０を挟持できる幅としており、又、右側ストッパー部 ３１の下面並びに左側ストッパー部３２の上面を脚部２の開脚角度と一致させた 斜状部３３に形成している。なお、３４は各ストッパー部３１，３２の軸方向に 平行する内側面に形成した係合凹部で、外側脚管２０を垂直に回動した際に係合 突条２２を嵌合するものである。

【００１４】 図中、３５は外側脚管２０を中央連結部材３に回動自在に結合するための止め ネジである。

【００１５】 図１、図２を参照して、腰かけシート４は平面三角形状に形成され、各隅部が Ｔ型金具４０に取り付けられており、該Ｔ型金具４０は脚部２（外側脚管２０） の基端部に連結軸４１により結合されている。

【００１６】 次に椅子を組み立てる手順を説明する。まず、中央連結部材３に外側脚管２０ を止めネジ３５により回動自在に取り付ける。この際、止めネジ３５は外側脚管 ２０の取付け部に軸方向に直交する方向に設けた透孔２８からドライバーなどの 工具を挿入して締め付ける。次いで、外側脚管２０の内部に内側脚管２１を挿入 する。なお、外側脚管２０の基端部には予め腰かけシート４を取り付けておくと よい。

【００１７】 上記のように組み立てた椅子を使用するには、内側脚管２１の係合子２４を外 側脚管２０の先端部近傍のピン穴２６に係合し、脚部２を最も長い状態とする。 そして、脚部２を止めネジ３５を中心に回動（図３Ｂで反時計）すると、各スト ッパー部３１，３２と外側脚管２０が係合して脚部２を所定の開脚角度に保持す る。

【００１８】 脚部２を中央連結部材３に対して斜状に開脚すると、腰かけシート４が図１に 示すように平坦に開き椅子とすることができる。

【００１９】

【考案の効果】

本考案は、脚部を構成する外側脚管と内側脚管を何れも管体で形成しているの で、脚としての強度が増すこと、又、脚部を取り付ける中央連結部材に脚部の傾 斜方向に一対のストッパー部を設けたものであるから、脚部を開脚した時に、脚 部に加わる開脚方向の力を２つのストッパー部が受け止め脚部の開き過ぎを防止 するので、使用感が良いと共に耐久性に優れていることの効果がある。

【００２０】 さらに、脚部開脚の際にストッパー部の係合凹部と外側脚管の係合突条を係合 させることにより、各部のガタ付きがなく椅子の安定性が向上することの効果を 奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】椅子の全体を示す斜視図。

【図２】折りたたんだ状態を示す斜視図。

【図３】Ａは中央連結部材に脚部を結合した状態を示す
横断面図、Ｂは中央連結部材の斜視図。

【図４】脚部の断面図。

【符号の説明】

１ 折りたたみ椅子 ２ 脚部 ３ 中央連結部材 ４ 腰かけシート ２０ 外側脚管 ２１ 内側脚管 ２２ 係合突条 ２３ 段部 ２４ 係合子 ２５ 板バネ ２６ ピン穴 ２７ 座板 ２８ 透孔 ３０ ネジ穴 ３１ 右側ストッパー部 ３２ 左側ストッパー部 ３３ 斜状部 ３４ 係合凹部 ３５ 止めネジ ４０ Ｔ型金具 ４１ 連結軸

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外側脚管（２０）の内部に内側脚管（２
   １）を摺動自在に収容した脚部（２）と、断面三角形を
   呈する中央連結部材（３）を具備し、該中央連結部材
   （３）の各正面部に上記脚部（２）を回動自在に軸着
   し、当該各脚部（２）の頂部に腰かけシート（４）を設
   けた折りたたみ椅子であって、上記脚部（２）は断面方
   形の管体であり内側脚管（２１）に設けた出没自在の係
   合子（２４）を外側脚管（２０）のピン穴（２６）に係
   合して脚部全体の長さを調整し、上記中央連結部材
   （３）は各正面部に正面視対角方向に一対のストッパー
   部（３１，３２）を設け、各ストッパー部（３１，３
   ２）の対角線方向の面を上記脚部（２）の開脚角度と一
   致させた斜状部（３３）に形成したことを特徴とする折
   りたたみ椅子。
2. 【請求項２】 外側脚管（２０）は、管の内部に段部
   （２３）が形成されており内側脚管（２１）は上記の段
   部（２３）に係合して収容されていることを特徴とする
   請求項１に記載の折りたたみ椅子。
3. 【請求項３】 内側脚管（２１）に設けた係合子（２
   ４）は、管体の内部に設けた板バネ（２５）によって当
   該内側脚管（２１）から常に突出するように付勢され、
   外側脚管（２０）にあけたピン穴（２６）に嵌合して脚
   部（２）の長さを調整するものであることを特徴とする
   請求項１に記載の折りたたみ椅子。
4. 【請求項４】 腰かけシート（４）は、平面三角形状に
   形成される各隅部にＴ型金具（４０）が取り付けられて
   おり、該各Ｔ型金具（４０）が脚部（２）の基端部に連
   結軸（４１）により結合されているものであることを特
   徴とする請求項１に記載の折りたたみ椅子。