JP3046444U - 消防専用逆止め弁 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 メインテナンスが容易な消防専用逆止め弁の
提供。 【解決手段】 弁箱の逆止め側に一つの検出弁が設けら
れて、該検出弁が常態でネジで閉められて閉じた状態と
され、ネジをゆるめ並びに逆止め弁上端の手動弁を閉じ
れば、該検出弁の横に開けられた漏水孔で逆止め弁に漏
水があるか否かを検査できるようにしてあり、弁箱の側
面に着脱自在の透明蓋が設けられ、該透明蓋を取り外し
た後に、その特殊な弁座の構造により、一つのスパナを
利用することで弁体が簡単に取り外せるようにしてあ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は一種の消防専用逆止め弁に関し、特にビルの屋上への取付けられ、消 防水管と連接して消防用水の飲用水塔への流入を防止する止水効果を達成するも のに関する。

【０００２】

【従来の技術】

ビルの消防水管の配管方式は、ビルの底層に一つの消防水池を設けて、消防ポ ンプで水を消防水管を経て各階の自動スプリンクラーに供給しており、消防水管 内の水圧は一定の圧力に保持されちる。

【０００３】 また、図１、２には、飲用水塔と消防水管の縦型と横型の２種の連接方式が示 される。飲用水塔１の一つの出水口が一つの手動弁１１に連接した後、さらに一 つの逆止め弁２に連接し、該逆止め弁２は、消防水管に消防用水の圧力が充満し た時の、消防用水の飲用水塔１への逆流を防止し、消防用水が失効すると逆止め 弁２は開いて飲用水源より水を引き入れて消防用水となす。ゆえに逆止め弁２の 機能が正常に働いているか否かが消防制御システム全体で相当に重要となり、ま た不可欠である。しかし、周知の取付け配管方式では、逆止め弁２が手動弁１１ に直列に連接されており、その両端の配管は亜鉛めっき鉄管或いは高圧質水管の いずれを採用したものでも、逆止め弁２が故障し漏水する時、逆止め弁２の両端 に連接するフランジを取り外さなければ修理が行えず、即ち消防用水は比較的汚 れているため鉄錆を含む汚水を発生するおそれがあり、それが逆止め弁２より飲 用水塔１中に漏洩し、汚染された水を飲んで健康を害する危険をもたらした。ゆ えに逆止め弁２のメインテナンスは非常に重要である。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、消防用水の逆止め弁のメインテナンスが不可欠でありながら、周知 の逆止め弁の構造がメインテナンスには不便であった点を鑑み、周知の技術の欠 点を解決すべくなされたものである。

【０００５】 即ち、本考案は、構造が簡単で、逆止め弁の配管を取り外さなくとも消防メイ ンテナンスが行える一種の消防専用逆止め弁を提供することを課題としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

請求項１の考案は、屋上の飲用水塔と消防水管の間に連接されて、平常時に消 防用水の飲用水塔への逆流防止をなし、火災時に消防ポンプが失効の場合に飲用 水源を引き込んで消防用水となすのに用いられる消防専用逆止め弁にあって、 逆止め弁の逆止め側３０に一つの検査弁４が設けられ、該検査弁４のネジをゆ るめて弁装置に漏水があるか否かを判定できるようにしてあり、出水側３１に逆 止め弁内の水流に混じる気泡を逃すのに用いられる通気弁５が設けられ、逆止め 弁の弁箱外壁に着脱自在な透明の蓋３３が設けられ、故障した弁部品を該蓋３３ を外して修理でき、該弁装置が、弁座３４１、止め板３４２、シールリング３４ ３、弁盤３４４、弁棒３４５、弁バネ３４６、及び弁蓋３４７を包括し、弁座３ ４１が逆止め弁の逆止め側３０通路内壁を圧迫するよう取り付けられ、シールリ ング３４３が弁盤３４４上に嵌められ、弁盤３４４の中心のネジ孔の上下両端に 止め板３４２と弁棒３４５が螺接され、弁棒３４５に弁バネ３４６が装着されて 弁蓋３４７が締め付けられ、止め板３４２が弁座３４１内に進入させられ、シー ルリング３４３と弁座３４１の緊密な当接により止水を行うようにしてあり、以 上の構成よりなる消防専用逆止め弁としている。

【０００７】 請求項２の考案は、弁座３４１の中空円孔部に軸方向に、内向きに突出する複 数のリブが設けられ、止め板３４２に複数の羽根足３４２２が下向きに突出する よう設けられ、該止め板３４２が弁座３４１に進入する時に、該羽根足３４２２ と該リブとが相互に係止して止め板３４２に連結する弁盤３４４の回転を防止し 、弁棒３４５を回して外して弁盤３４４とシールリング３４３を取り出す動作が 順調に行えるようにしてあることを特徴とする、請求項１に記載の消防専用逆止 め弁としている。

【０００８】 請求項３の考案は、検査弁４と通気弁５はいずれもネジと凸字状のブロック体 を包括し、該ブロック体より突出するネジ付き柱が逆止め弁に設けられたネジ孔 中にねじ込まれ、ブロック体内に該ネジ孔と連通する水平なネジ孔と円孔が設け られるほか、該ネジ孔と連通する垂直漏水孔が設けられ、常態で該ネジがブロッ ク体の水平なネジ孔にねじ込まれ、ネジの前端の尖状部が該円孔を塞ぎ、逆止め 弁内の水流或いは気体の漏水孔よりの漏出を防止していることを特徴とする、請 求項１に記載の消防専用逆止め弁としている。

【０００９】

【考案の実施の形態】

本考案の消防専用逆止め弁は、弁箱の逆止め側に一つの検出弁が設けられて、 該検出弁が常態でネジで閉められて閉じた状態とされ、ネジをゆるめ並びに逆止 め弁上端の手動弁を閉じれば、該検出弁の横に開けられた漏水孔で逆止め弁に漏 水があるか否かを検査できるようにしてあり、弁箱の側面に着脱自在の透明蓋が 設けられ、該透明蓋を取り外した後に、その特殊な弁座の構造により、一つのス パナを利用することで弁体が簡単に取り外せるようにしてある。

【００１０】

【実施例】

図３及び図４に示されるように、本考案の消防専用逆止め弁は、その弁箱３が 逆止め側３０と出水側３１に分けられ、逆止め側３０及び出水側３１に近い部分 にそれぞれネジ孔３２０、３２１が設けられ、検査弁４と通気弁５が取り付けら れ（これらの作用については後述する）、弁箱３の弁胴側面に着脱自在にネジで 蓋３３が固定され、該蓋３３は透明な強化ガラスで製造され、使用者が直接弁箱 ３内の弁構造の漏洩の有無や弁箱３内の雑物の有無を目視できるようになってお り、蓋３３は枠状の防水ゴム３３１と枠状の鉄片３３２に挟まれ、それらと一体 にネジ３３０で弁箱３に取り付けられ、こうして漏洩防止効果とネジ３３０によ る固定時における蓋３３への亀裂の発生が防がれる。該弁装置３４は、一つの弁 座３４１、止め板３４２、シールリング３４３、弁盤３４４、弁棒３４５、弁バ ネ３４６、弁蓋３４７で組成される。弁座３４１は一つの中空リングとされ、そ の内壁に複数の軸方向のリブ３４１１が設けられ、止め板３４２の中央には下向 きに内外にネジを切ってあるネジ付き管３４２１が設けられ、止め板３４２の周 囲に突出する複数の羽根足３４２２が設けられている。シールリング３４３はゴ ムで製造され、その中心に一つの円孔３４３１が設けられて弁盤３４４の中心円 柱３４４１に嵌合されている。弁盤３４４の中心の両端に突出する円柱３４４１ が形成され、該円柱３４４１を軸方向に貫通するネジ孔３４４２が設けられてい る。弁棒３４５の一端には六角ブロック３４５１と比較的小径のネジ部３４５２ が設けられている。弁蓋３４７の中心には一つの銅筒３４７１が嵌めこまれ、弁 蓋３４７の中心のリング体が複数の連接条３４７２で弁蓋３４７の外周のリング 体と連接され、こうして弁蓋３４７の各連接条３４７２間に水流が通過するため の間隙が形成されている。

【００１１】 図５に示されるように、本考案は組立時に、まず弁座３４１が圧入方式で弁箱 ３の逆止め側３０の通路内壁に固定され、シールリング３４３が弁盤３４４の中 心の円柱３４４１に嵌合され、止め板３４２がその下方のネジ付き管３４２１を 以て弁盤３４４の中心のネジ孔３４４２にねじ込まれ、ネジ付き管３４２１の内 側のネジに弁棒３４５がねじ込まれ、こうして止め板３４２、シールリング３４ ３、弁盤３４４、弁棒３４５が連結され一体とされる。その後、止め板３４２が 弁座３４１の中心の円孔３４３１に挿入されてその羽根足３４２２が弁座３４１ を通過し、弁棒３４５のもう一側にバネ３４６が装着され、弁蓋３４７が弁箱３ の出水側３１の内壁通路にねじ込まれる。

【００１２】 組合せ後の逆止め弁は、弁棒３４５が弁蓋３４７の中心の銅筒３４７１内でス ライドし、火災警報がない状況では、出水側３１の消防用水の圧力及び弁バネ３ ４６の弾力による圧迫により、弁棒３４５及び該弁棒３４５に連結された弁盤３ ４４、シールリング３４３が一体に上に移動し、シールリング３４３と弁座３４ １が密着して止水効果を達成する。図６に示されるように、出水側３１の連接す る消防用水はシールリング３４３と弁座３４１の密着により逆止め側３０の飲用 水源中に漏洩することがない。逆止め側３０上端に連結する手動弁（図１、図２ 参照）が一旦閉じられると、検査弁４のネジ４１をゆるめて弁装置に漏水がある か否かを検査でき、また、透明な蓋３３より直接弁箱内に雑物があるか否かを目 視により検査できる。弁装置３４に漏水或いは雑物の詰まりがあった場合、逆止 め弁の配管管路を取り外す必要なく、メインテナンス作業が行える。本考案に対 するメインテナンス作業は、先ず消防ポンプを閉じ、さらに蓋３３のネジ３３０ をゆるめ、蓋３３及び防水ゴム３３１及び鉄片３３２を取外し、さらに特殊なス パナ６を開孔中に進入させ、弁バネ３４６を押し下げ、固定スパナで弁棒３４５ をゆるめる。弁棒３４５は弁盤３４４、シールリング３４３及び止め板３４２と 連結されているが、止め板３４２の下向きの羽根足３４２２が弁座３４１の内向 きに突出するリブ３４１１と相互に係止するため、弁棒３４５が回されて弁盤３ ４４と分離するときに、弁盤３４４は回転せず、ゆえに順調に弁棒３４５を回し て外し、弁バネ３４６、シールリング３４３、止め板３４２を取り出すことがで き、取り出した弁盤３４４とシールリング３４３に対して掃除或いは部品交換或 いは検査修理を行うことで、逆止め弁の漏水故障を速やかに排除できる。

【００１３】 図５、９に示されるように、本考案の検査弁４及び通気弁５の構造は同じであ り、一つのネジ４１（５１）及び凸字状のブロック体４２（５２）を具え、その 中、ブロック体４２（５２）に一つのネジ付き柱４３（５３）が延設されてそれ が弁箱３のネジ孔３２、３２１中にねじ込まれ、ブロック体４２（５２）内に貫 通し水平なネジ孔４２１（５２１）及び円孔４２２（５２２）、及び該ネジ孔４ ２１（５２１）と相互に連通する垂直漏水孔４２３（５２３）が設けられ、常態 では、ネジ４１（５１）がネジ孔４２１（５２１）中にねじ込まれ、その前端の 尖状部４１１（５１１）が該円孔４２２（５２２）を塞ぎ、漏水孔４２３（５２ ３）と円孔４２２（５２２）は連通せず、弁箱３内の水流或いは気体は検査弁４ 或いは通気弁５より漏出しない。以上の構造により、検査弁４のネジ４１をゆる め、弁箱３情報の手動弁を閉じた後、漏水孔４２３と円孔４２２は相互に連通す る状態となり、検査弁４の漏水孔４２３を観察することで、水が持続的に流出し ているか否かが分かり、それによりシールリング３４３に損壊或いは異物の詰ま りがあるか否かを判定できる。一方、通気弁５の作用は以下のとおりである。弁 箱３内の水流に気泡が混じると、消防ポンプが高速運転する時、水流が等質性を 保持できなくなり、弁箱３内に圧力、流量の変化と騒音を発生させ、ひいては消 防ポンプが弁箱３内の圧力不安定により断続的に起動と停止を行うようになって 消防ポンプが損壊しやすくなるが、通気弁５のネジ５１をゆるめることで、気泡 を通気弁５の漏水孔５２３より逃すことで、以上のような問題を改善することが できる。

【００１４】

【考案の効果】

以上の構造説明とメインテナンス動作の説明より分かるように、本考案は、弁 座３４１のリブ４３１１と弁盤３４４上端に連接する止め板３４２が相互に係止 して弁盤３４４の回転を防止する設計により、弁棒３４５を回して取り出す操作 が容易に行えるものとされ、さらに取外し可能な蓋３３と、漏水チェック用の検 査弁４が組み合わされたことで、メインテナンスが簡単に行えるものとされ、以 上の構造及びそれによる作用効果は周知の技術には見られなかったものであり、 周知の技術にあった、メインテナンス上の不便を大きく改善するものである。

【００１５】 本考案は消防専用逆止め弁のメインテナンスを速やかに簡単に行えるようにす る効果を達成しており、且つ、飲用水塔と逆止め弁数量が多い時には検査弁によ りどの逆止め弁に漏水があって水源を汚染しているかを検査でき、非常に実用的 で、新規性を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】周知の飲用水塔と消防水管連接の縦型配管図で
ある。

【図２】周知の飲用水塔と消防水管連接の横型配管図で
ある。

【図３】本考案の分解斜視図である。

【図４】本考案の外観斜視図である。

【図５】本考案の断面図である。

【図６】本考案の止水動作表示図である。

【図７】本考案の排水動作表示図である。

【図８】本考案の取り出し表示図である。

【図９】本考案の検査弁と通気弁の断面構造実施例図で
ある。

【符号の説明】

１ 飲用水塔 ２ 逆止め弁 ３ 弁箱 ３０ 逆止め側 ３１ 出水側 ３２０、３２１ ネジ孔 ３３ 蓋 ３３０ ネジ ３３１ 防水ゴム ３３２ 鉄片 ３４ 弁装置 ３４１ 弁座 ３４１１ リブ ３４２ 止め板 ３４２１ ネジ付き管 ３４２２ 羽根足 ３４３ シールリング ３４３１ 円孔 ３４４ 弁盤 ３４４１ 円柱 ３４４２ ネジ孔 ３４５ 弁棒 ３４５１ 六角ブロック ３４５２ ネジ部 ３４６ 弁バネ ３４７ 弁蓋 ３４７１ 銅筒 ３４７２ 連接条 ４ 検査弁 ５ 通気弁 ４１、５１ ネジ ４１１、５１１ 尖状部 ４２、５２ ブロック体 ４２１、５２１ ネジ孔 ４２２、５２２ 円孔 ４２３、５２３ 漏水孔 ４３、５３ ネジ付き柱 ６ 特殊スパナ

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 屋上の飲用水塔と消防水管の間に連接さ
   れて、平常時に消防用水の飲用水塔への逆流防止をな
   し、火災時に消防ポンプが失効の場合に飲用水源を引き
   込んで消防用水となすのに用いられる消防専用逆止め弁
   にあって、 逆止め弁の逆止め側３０に一つの検査弁４が設けられ、
   該検査弁４のネジをゆるめて弁装置に漏水があるか否か
   を判定できるようにしてあり、出水側３１に逆止め弁内
   の水流に混じる気泡を逃すのに用いられる通気弁５が設
   けられ、逆止め弁の弁箱外壁に着脱自在な透明の蓋３３
   が設けられ、故障した弁部品を該蓋３３を外して修理で
   き、該弁装置が、弁座３４１、止め板３４２、シールリ
   ング３４３、弁盤３４４、弁棒３４５、弁バネ３４６、
   及び弁蓋３４７を包括し、弁座３４１が逆止め弁の逆止
   め側３０通路内壁を圧迫するよう取り付けられ、シール
   リング３４３が弁盤３４４上に嵌められ、弁盤３４４の
   中心のネジ孔の上下両端に止め板３４２と弁棒３４５が
   螺接され、弁棒３４５に弁バネ３４６が装着されて弁蓋
   ３４７が締め付けられ、止め板３４２が弁座３４１内に
   進入させられ、シールリング３４３と弁座３４１の緊密
   な当接により止水を行うようにしてあり、以上の構成よ
   りなる消防専用逆止め弁。
2. 【請求項２】 弁座３４１の中空円孔部に軸方向に、内
   向きに突出する複数のリブが設けられ、止め板３４２に
   複数の羽根足３４２２が下向きに突出するよう設けら
   れ、該止め板３４２が弁座３４１に進入する時に、該羽
   根足３４２２と該リブとが相互に係止して止め板３４２
   に連結する弁盤３４４の回転を防止し、弁棒３４５を回
   して外して弁盤３４４とシールリング３４３を取り出す
   動作が順調に行えるようにしてあることを特徴とする、
   請求項１に記載の消防専用逆止め弁。
3. 【請求項３】 検査弁４と通気弁５はいずれもネジと凸
   字状のブロック体を包括し、該ブロック体より突出する
   ネジ付き柱が逆止め弁に設けられたネジ孔中にねじ込ま
   れ、ブロック体内に該ネジ孔と連通する水平なネジ孔と
   円孔が設けられるほか、該ネジ孔と連通する垂直漏水孔
   が設けられ、常態で該ネジがブロック体の水平なネジ孔
   にねじ込まれ、ネジの前端の尖状部が該円孔を塞ぎ、逆
   止め弁内の水流或いは気体の漏水孔よりの漏出を防止し
   ていることを特徴とする、請求項１に記載の消防専用逆
   止め弁。