JP3046031B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は画像形成装置、詳しくは多値画素データを入
力してパルス幅変調して画像を形成する画像形成装置に
関するものである。
[従来の技術] 従来より、デイザ法や濃度パターン法を用いることで
中間調画像を再現する方法がある。しかし、いずれの場
合でも、小さいサイズの閾値マトリクスを用いたので
は、十分な階調性が得られない。そのため、大きいサイ
ズの閾値マトリクスを用いて階調性を表現することが考
えられるが、これだと逆に解像度が極端に低下してしま
うという問題があつた。
一方これとは別に、比較的簡単な装置構成で、高解像
度を保つたまま階調性を表現する手法が提案されてい
る。その手法とは、デジタル画像信号(濃度値を示して
いる)を2値化してレーザビームプリンタ等で画像形成
する際に、中間調の階調性を得るために、入力したデジ
タル画像信号をアナログ信号に変換し、この変換した信
号を例えば三角波の様な周期的なパターン信号と比較す
ることでパルス幅変調をかけた2値化信号を発生させる
ものである。
第8図に、この手法を実現するための回路ブロツク図
の一例を示す。
デジタル画像入力信号816はビデオクロツク811に同期
してラツチ回路801にラツチされる。このビデオクロツ
ク811は、マスタクロツク812をJ−Kフリツプフロツプ
804で2分周したクロツクである。尚、マスタクロツク8
12は、水平同期信号813と予め同期がとられているもの
とする。ここで水平同期信号813は、内部的に発生して
もよいし、外部から与えられるものであつてもよい。ま
た、この装置をレーザビームプリンタに適用するのであ
れば、例えば周知のビームデイテクト(BD)信号であつ
てもよい。
さて、ラツチ回路801のデジタル画像信号はD/A変換器
802でアナログ画像信号に変換され、コンパレータ803の
一方の入力端子に入力される。
一方、マスタクロツク812は、分周器805及び周期切換
信号によつて所定の周期に分周され、更にJ−Kフリツ
プフロツプ808で2分周され、デユーテイ比50%のクロ
ツク信号814となる。このクロツク信号814とビデオクロ
ツク811の周期の比率は、分周器805の分周比に相当して
いる。また分周器805は、前述した水平同期信号813と、
分周器805のリツプルキヤリイアウト(RCO)信号とのOR
信号で分周比がロードされるため、画像信号815とクロ
ツク信号814とは、各ライン毎に完全に同期がとられて
いる。クロツク信号814はバツフア809を通してパルスパ
ターン発生器810に入力され、三角波に変換されるとと
もに、画像信号815のダイナミツクレンジとのマツチン
グがとられる。なお、パルスパターン発性器810は、例
えば抵抗とコンデンサにより構成される周知の積分回路
と、ダイナミツクレンジ調整用のバツフアアンプ等から
構成されている。そして、パルスパターン発生器810か
ら出力された三角波のパターン信号は、前述のコンパレ
ータ803のもう一方の入力端子に入力されてアナログ画
像信号815と比較され、画像信号815のパルス幅変調が行
われる。すなわち、デジタル画像信号816の値に応じた
幅のパルス信号が生成されることになる。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このようにして、パルス幅変調を行
い、レーザ光を感光体に照射して現像材(トナー)によ
り印刷を行つても、レーザー、感光体、トナーの性質上
レーザー照射スポツトの周囲にもトナーが付着してしま
う。従つて、期待したよりも全体的に黒つぽい画像とな
つてしまう。特に濃度の高い階調、つまり黒に近い階調
ではどれも黒となつてしまい全体として階調性が悪いと
いう欠点があつた。
本発明はかかる問題点に鑑みなされたものであり、良
好な文字線画と中間調画像を再現することを可能ならし
める画像形成装置を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] この課題を解決するため、本発明は以下に示す構成を
備える。
画素毎に複数ビットで表された画像データを順次入力
する手段と、 所定画素周期毎に、前記入力手段によって入力された
前記画素データが表わすビット値を、前記画素データの
濃度が低くなるように画素単位で変換する変換手段と、 前記変換手段によって変換処理された画素データをパ
ルス幅変調し、パルス幅変調信号を発生する変調手段
と、 前記変調手段によって変調された前記パルス幅変調信
号に応じて画像を形成する画像形成手段とを有し、 前記入力手段によって入力された画素データの濃度が
最高濃度の場合、前記変換手段の実行を消勢することを
特徴とする。
[実施例] 以下、添付図面に従つて本発明に係る実施例を詳細に
説明する。
<構成概略の説明(第1図)> 第1図に本実施例におけるパルス幅変調処理に係る具
体的な構成を示す。
デジタル画像信号116(4ビツト=16階調)が画像信
号処理回路118を介して信号117となり、ラツチ回路101
にとり込まれる。その他の動作は公知の通りである。
実施例の場合、デジタル画像信号116は4ビツトとし
ているので、入力データはO〜FH(Hは16進数)の値と
なるが、この値が大きい(小さい)ほど白(黒)に近い
データを示している。
第2図は画像信号処理回路118の詳細図であり、第3
図はそのタミングチヤートである。
第2図において、123はネガテイブエツジ・トリガ・
フリツプフロツプで、111のビデオクロツク(第3図の
信号31参照)を2分周したものをVIDEOマスク信号124と
して出力する(第3図の信号32参照)。また、4ビツト
多値デジタル画像信号116(第3図の信号30参照)はOR
ゲート119〜122でVIDEOマスク信号124とそれぞれの論理
和され、信号117としてラツチ回路101に入力される。従
つて、この信号117は1つおきにその値が“FH(白)”
となつた値とることになる(第3図の信号33参照)。
この信号33を受けたラツチ回路101は、ビデオクロツ
ク31に同期してD/A変換器102に信号34として出力する。
この結果、D/A変換器102からは、第3図に示す信号35が
コンパレータ103の一方の入力端子側に出力されること
になる。
また、このコンパレータ103のもう一方には三角波36
が入力されていることになるから、そのコンパレータ10
3から出力されるパルス幅変調(PWM)信号は第3図の信
号37のようになる。
以下、この信号37に基づいて、不図示のレーザ駆動回
路がその半導体レーザ等の点灯を制御し、公知の電子写
真技術を応用することで印刷処理がなされることにな
る。
第4図(a),(b)を用いて本実施例の原理による
出力結果を説明する。
尚、第4図(a),(b)とも、3画素続けて“4H"
のデジタル画像信号を入力した場合を示しており、同図
(a)は従来の方式による例を示し、同図(b)は本実
施例による結果を示している。
第4図(a),(b)を比較してわかるように、従来
においては、黒に近い濃度を印刷する場合には、隣接す
る画素どうしが連結されてしまう。そして、デジタル画
像信号が変化しても濃度が黒として表現されてしまうこ
とになるので、全体的に黒つぽい印刷となる。
これに対し、本実施例の場合には、実実的に1画素お
きのPWM変換処理を行なわないので、出力画素どうしが
連結することがなくなり、黒に近い場合でも階調性が保
ち、全体として明るくすることが可能となる。
<第2の実施例の説明(第5図,第6図)> 上述した実施例では、1画素おきに白となるデータに
したが、ある濃度以上のときに、白データではなく黒デ
ータにするようにしても良い。
第5図に、この場合の他の画像処理回路118の回路構
成を示し、この構成における入力デジタルデータとその
出力結果を第6図に示す。
図示のおいても、入力したデジタル画像信号116をVID
EOマスク信号124で1画素おきに“FH"、つまり白データ
とするわけであるが、マスクするタイミングのときの画
像信号116の値が“OH"のときには、“FH"にするのでは
なく、そのデータをそのまま出力するものである。これ
は、図示のORゲート125及びANDゲート126で実現してい
る。
すなわち、VIDEOマスク信号124の論理が“1"であつ
て、入力したデジタル画像信号の値が“OH"の場合に
は、ANDゲート126の出力は“O"になるからである。
従つて、第6図に示すような結果を得ることが可能と
なる。このことは、例えば写真のような中間調画像と文
字線画等の2値画像の混在した画像にあてはめてみると
良くわかる。
すなわち、このような画像を入力した場合には、文字
線画(入力データが“O")に対してはあくまで“O
H(黒)”とし、中間調画像に対しては1画素おきに“F
H(白)”にして出力するから、文字線画にはむらのな
い、そして写真画像に対しては階調性の優れた結果を得
ることが可能となる。尚、ここでは入力したデジタル画
像信号が“OH"のときはマスクしない場合を説明した
が、この限界値に或る程度の幅を持たせるようにしても
勿論構わない。例えば入力デジタル画像信号が8ビツト
(256階調)のときには、“10以下の場合にはマスクし
ない”という様にしても良い。
<第3の実施例の説明(第7図)> 第1図の構成において、画像信号処理回路118の前
に、入力したデジタル画像信号をラツチし、2倍の周波
数のビデオクロツクよりはき出すラツチを設ける。そし
て、画像信号処理回路118は2倍の周波数のVIDEOマスク
信号を使つて第2図に示す処理を行う。これによつて、
第7図に示すように1つの入力デイジタル画像信号内で
DATAと白データ(FH)とを印字する。本実施例により階
調性、印字密度共に良い画像を得ることが可能である。
以上説明した様に本実施例によれば、中間調画像を再
現するときには、少なくとも画像全体が黒つぽくなくこ
とがなく、階調性に優れた画像を得ることが可能とな
る。
尚、実施例では1画素おきにマスクするか否かを決定
したが、これによつて本発明が限定されるものではな
い。すなわち、2画素おきやそれ以上の間隔でマスクし
ても良い。
[発明の効果] 以上説明したように本発明によれば、所定画素周期毎
に、複数ビットで表わされた画素データの濃度を低くす
るように変換するので、入力画素の濃度を結果として白
くなる方向に変換でくるので、少なくとも階調画像全体
が黒っぽくなることがなく、且つ、入力された最高濃度
の画素データについてはその濃度が保存される方向に作
用するので、例えば階調画像に混在した文字・線画につ
いても良好な画像を形成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例におけるパルス幅変調処理のブロツク構
成図である。 第2図は実施例における画像信号処理回路の具体的内容
を示す図、 第3図は画像処理内容を説明するためのタイミングチヤ
ート、 第4図(a)は従来の出力画素例を示す図、 第4図(b)は実施例の出力画素例を示す図、 第5図は第2の実施例における画像信号処理回路の具体
的内容を示す図、 第6図は第2の実施例における入力画像データと出力画
素との関係を示す図、 第7図は第3の実施例における画像信号のタイミングチ
ヤートとその結果による出力画素との関係を示す図、 第8図は一般的なパルス幅変調処理に係る回路構成を示
す図である。 図中、101……ラツチ回路、102……D/A変換器、103……
コンパレータ、104,108及び123……J−Kフリツプフロ
ツプ、105……分周器、110……パルスパターン発生器、
119〜122……ORゲートである。
フロントページの続き (72)発明者 柏原 淳 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 瀬戸 薫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 山中 弘通 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−214076(JP,A) 特開 昭57−82057(JP,A) 特開 昭63−148771(JP,A) 特開 昭63−146061(JP,A) 特開 昭61−22960(JP,A) 特開 昭58−160159(JP,A) 特開 昭62−230163(JP,A) 特開 昭62−116959(JP,A) 特開 昭60−89164(JP,A) 特開 昭63−132570(JP,A) 特開 昭62−240561(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/52 B41J 2/44 G06F 3/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画素毎に複数ビットで表わされた画素デー
    タを順次入力する入力手段と、 所定画素周期毎に、前記入力手段によって入力された前
    記画素データが表わすビット値を、前記画素データの濃
    度が低くなるように画素単位で変換する変換手段と、 前記変換手段によって変換処理された画素データをパル
    ス幅変調し、パルス幅変調信号を発生する変調手段と、 前記変調手段によって変調された前記パルス幅変調信号
    に応じて画像を形成する画像形成手段とを有し、 前記入力手段によって入力された画素データの濃度が最
    高濃度の場合、前記変換手段の実行を消勢することを特
    徴とする画像形成装置。
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