JP3045764B2 - 光記録及び磁気記録兼用の記録媒体及びその記録媒体の製造方法 - Google Patents

光記録及び磁気記録兼用の記録媒体及びその記録媒体の製造方法

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JP3045764B2 JP2324112A JP32411290A JP3045764B2 JP 3045764 B2 JP3045764 B2 JP 3045764B2 JP 2324112 A JP2324112 A JP 2324112A JP 32411290 A JP32411290 A JP 32411290A JP 3045764 B2 JP3045764 B2 JP 3045764B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は静電潜像及び磁気潜像形成可能な光記録及び
磁気記録兼用の記録媒体並びにその記録媒体を製造する
方法に関する。
〔従来の技術〕
電子写真感光体などの上に形成された静電潜像を現像
して画像を形成する方法は広く利用されている。一方、
磁気記録媒体に形成された磁気潜像を現像して画像を形
成する方法は一般に磁気プリンター等に利用されてい
る。
これらの静電潜像を現像する画像形成方法及び磁気潜
像を現像する画像方法は、現像工程を含むそれ以後の工
程すなわち、転写、分離、搬送、定着、クリーニング、
クゥエチングの各工程がほぼ同じ工程、場合によっては
全く同じ工程である。
このように、静電記録による画像形成と磁気記録によ
る画像形成方法は非常に類似した画像形成方法でありな
がら、その潜像形成の原理である潜像形成工程が異るた
めに、その工程に使用される記録媒体は、その構成及び
特性が全く相違するものであった。すなわち、静電記録
に必要とされる基本特性は、静電潜像が形成可能な光電
特性を有することである。一方、磁気記録に必要とされ
る基本特性は磁気潜像が形成可能な磁気特性を有するこ
とである。従って、光電特性と磁気特性を兼ね備えた複
合機能を有する記録媒体の利用性は極めて高いものであ
る。
そこで、従来より、この複合機能を有する記録媒体と
して種々のものが開示されている。例えば、平面的な磁
性体層上に平面的な感光層が積層された二層感材(特開
昭58−79257号公報)。光導電性粒子と磁性粒子を絶縁
性樹脂中に単に混合分散させた磁性感光体(特開昭57−
101852号公報)及び感光層と磁性層をモザイク状パター
ンに構成した記録体(特開昭62−289862号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記特開昭58−79257号公報開示の感材は、下層に位
置する磁気潜像を形成するための磁性体層が記録時に於
いては上層の感光層の膜厚により磁気ヘッドと磁性体層
間の実質的間隔(浮上量)により大きく隔てられるた
め、記録密度が低下する。また現像時に於いても同様の
理由により、感光層表面から外に出る表面磁束密度は低
下すると同時に面方向に拡がりを持つため、記録密度は
更に著しく低下する。
一方、特開昭57−101852号公報開示の磁性感光体は、
上記問題点は解消されるが、磁性粒子の電導度によって
は静電潜像を得る際に感光体が全く帯電しないか若しく
は光導電性を示さない部分が発生し、現像時に全く画像
が形成されないかまたは部分的に異常な画像を生ずる欠
陥がある。
また特開昭62−289862号公報で開示の記録体は感光層
による静電潜像及び磁性層による磁気潜像もそれぞれ解
像力が低下することが避けられない。
本発明は以上の従来の記録媒体のような記録密度、解
像力の低下或いは異常画像等の欠陥を有しない光電特性
と磁気特性を兼ね備えた複合機能を有する記録媒体を提
供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
一般に、光電特性と磁気特性を兼ね備えるためには、
本来、光電特性を有する物質と磁気特性を有する物質が
あれば上記課題は達成されるが、現在このような物質は
見出されていない。次に、光電特性を有する材料中に光
電特性を維持させながら磁気特性を有する材料を混入さ
せることが考えられるが、従来、磁気特性を有する材料
は無機の磁性体しかなく、これらは殆どが透光性が無
く、このため、これらの無機磁性体を光電特性を有する
材料に混合すると光電特性が失われる。
そこで、本発明者らは、透光性のある磁性体と光電特
性を有する材料とにより光記録及び磁気記録兼用の記録
媒体及びその記録媒体の製造方法を見出した。
本発明の一つの発明は、導電性基体上に有機磁性体を
含有する光導電層を形成してなる光記録及び磁気記録兼
用の記録媒体である。他の発明は導電性基体上に有機磁
性体を含有する光導電層を塗布し、後磁界中で乾燥し、
磁区配向させる光記録及び磁気記録兼用の記録媒体の製
造方法である。
本発明の一つの発明の光記録及び磁気記録兼用の記録
媒体は、導電性基体上に有機磁性体を含有する光導電層
が、有機磁性体を含む電荷輸送層と電荷発生層を積層し
た形のものと、光導電層中に有機磁性体と電荷発生物質
を配合した単層形のものとがある。
本発明に使用する導電性基体としてはアルミニウム、
ニッケル、クロム、銅、酸化スズ、酸化インジウム等を
プラスチックフィルムに蒸着したもの、アルミニウム、
ニッケル、ステンレス等の板及びそれらを押出し、引抜
き等の工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩等で表面
処理した管等である。
本発明に使用する有機磁性体は特定の化学構造により
外部磁場に応じた強さで磁化し、強磁性を示す有機化合
物で、有機金属ポリマー、例えばフェロセンポリマー
〔三菱電線工業時報、77,49(1989.4)〕等、高分子磁
性体例えばCOPNA(縮合多環多核芳香族)型の強磁性樹
脂〔日本化学会第57秋期年会3D41(1988)〕等、有機金
属錯体系磁性体、例えば、ポリテトラアザポルフィリン
鉄錯体(特開昭62−192383号公報)、ポリ−ビス−2,6
−ピリジンジイルメチリデンニトロヘキサメチレンニト
ロメチリデン・硫酸鉄(PPH−硫酸鉄)〔J.Am.Chem.So
c.79,2733(1957)〕等があげられる。
これらの有機磁性体のうち光導電性を有するフェロセ
ンポリマーが好適である。
本発明に使用する光導電層は、上記有機磁性体をバイ
ンダーに、必要に応じて可塑剤、レベリング剤等を加え
た材料によって層を形成する。
バインダーとしてはポリスチレン、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、
スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ
酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹
脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロー
ス樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ
−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコン樹
脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェ
ノール樹脂、アルキレッド樹脂等の熱可塑性または熱硬
化性樹脂が挙げられる。
本発明の態様として、光導電層中に電荷発生物質を配
合した所謂単層形の場合は、電荷発生物質としては、例
えば、シーアイピグメントブルー25〔カラーインデック
ス(CI)21180〕、シーアイピグメントレッド41(CI 21
200)、シーアイピグメントレッド52(CI 45100)、シ
ーアイベーシックレッド3(CI 45210)、更に、ポリフ
ィリン骨格を有するフタロシアニン系顔料、アズレニウ
ム塩顔料、スクアリック塩顔料、カルバゾール骨格を有
するアゾ顔料(特開昭53−95033号公報に記載)、スチ
リルスチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭53−1382
29号公報に記載)、トリフェニルアミン骨格を有するア
ゾ顔料(特開昭53−132547号公報に記載)、ジベンゾチ
オフェン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−21728号公
報に記載)、オキサジアゾール骨格を有するアゾ顔料
(特開昭54−12742号公報に記載)、フルオレノン骨格
を有するアゾ顔料(特開昭54−22834号公報に記載)、
ビススチルベン骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−1773
3号公報に記載)、ジスチリルオキサジアゾール骨格を
有するアゾ顔料(特開昭54−2129号公報に記載)、ジス
チリルカルバゾール骨格を有するアゾ顔料(特開昭54−
17734号公報に記載)、カルバゾール骨格を有するトリ
スアゾ顔料(特開昭57−195767号公報、同57−195768号
公報に記載)等、更に、シーアイピグメントブルー16
(CI 74100)等のフタロシアニン系顔料、シーアイバッ
トブラウン5(CI 73410)、シーアイバットダイ(CI 7
3030)等のインジゴ系顔料、アルゴスカーレットB(バ
イオレット社製)、インダンスレンスカーレットR(バ
イエル社製)等のペリレン系顔料等の有機顔料、Se,Se
合金、CdS,アモルファスSi,ZnO,TiO等の無機顔料を使用
することができる。そのうち、ZnO,TiO,CdS等の無機顔
料が好適である。
有機磁性体とバインダーの比は0.5/1〜20/1、電荷発
生材料とバインダーの比は1/1〜10/1であり、光導電層
の厚さは約5〜50μm程度が普通使用される。しかし、
材料及び積層型、単層型により適宜変化する。
電荷発生層を有する形に於いては、光導電性層中には
電荷発生物質を含有させずに一般に使用されている電荷
発生層、すなわち、前記電荷発生物質を適当な溶剤にバ
インダーおよび電荷発生物質を溶解ないし分散し、これ
を塗布、乾燥することによって形成できる。溶剤とし
て、ベンゼン、トルエン、キシレン、塩化メチレン、ジ
クロルエタン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼ
ン、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、メ
チルセロソルブ、エチルセロソルブなどを単独または混
合して用いることができる。
この電荷発生層の厚さは0.05〜1μm好適には0.1〜
0.5μmである。
なお、導電性基体と電荷発生層との間に下引き層を形
成し、帯電性の向上、接着性の改良、基体の表面性の改
善を計ることもできる。
本発明の光記録及び磁気記録兼用の記録媒体の製造方
法は、前述の導電性基材表面に前述の有機磁性体と電荷
発生物質を含有し、前述の層形成材をテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、トルエン、モノクロルベンゼン、ジク
ロルエタン、塩化メチレン等の溶媒に溶かした光導電性
層材を浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、
スピンナーコーティング法、ピードコーティング法、マ
イヤーパーコーティング法、ブレードコーティング法、
ローラーコーティング法、カーテンコーティング法など
の適宜の被覆法により被覆する。そして、この層形成物
を磁界中で乾燥して記録媒体を得る。
また、電荷発生層を有する記録媒体を製造する方法
は、前述の導電性基体表面に前述の電荷発生層形成材を
ベンゼン、トルエン、キシレン、塩化メチレン、ジクロ
ルエタン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼン、酢
酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチルケトン、ジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、メチルセ
ロソルブ、エチルセロソルブ等の溶媒に溶かし又は分散
した電荷発生層液を塗布し、乾燥し電荷発生層を形成す
る。そして更にその上に、前述の有機磁性体を含有する
光導電性を前述と同様に塗布し、磁界中で乾燥し、記録
媒体を得る。
なお、導電性基体と電荷発生層との間に下引き層を積
層してもよい。下引き層は樹脂層中にZnO2,TiO2,ZnS等
のこの層を形成する樹脂より屈折率の高い顔料を分散し
てモアレ発生の防止機能を果す。この樹脂としては、共
重合ポリアミド、アルコール可溶性ナイロン、ポリビニ
ルブチラール(特開昭59−36258号公報)、水溶性ポリ
ビニルブチラール(特開昭60−232553号公報、同60−23
2554号公報)等が用いられる。
この中でも、アルコール可溶性ナイロンを主成分とす
る下引き層は電荷発生層とを組み合わせて用いた場合に
特に接着性を改善することができる。
アルコール可溶性ナイロン樹脂としては、ナイロン6,
ナイロン66,ナイロン610,ナイロン11,ナイロン12等を共
重合させたもの、ナイロン6/66/ビス(4−アミノシク
ロヘキシル)メタン−6共重合体等のいわゆる共重合ナ
イロン、N−アルコキシメチル変性ナイロンのようにホ
モナイロンを化学的に変性したものが挙げられる。これ
らのアルコール可溶性ナイロン樹脂は、メタノール、エ
タノール、プロパノール等の低級脂肪族アルコール、テ
トラヒドロフリルアルコール、ジメチルホルムアミドな
どの限られた溶剤にしか溶解しない。そこで、下引き層
を形成した後その上に電荷発生層を形成する場合に、電
荷発生層の塗布用の溶剤としては上記以外のものを使用
すればよく、溶剤の選択性を拡げることもできる。
下引き層の膜厚は、0.01〜10μm程度が適当であり、
好ましくは0.01〜5μmである。
添付図面は、本発明の記録媒体の構造を表わす縦断面
図を示す。
第1図は光導電層が電荷発生層と電荷輸送層で構成さ
れる記録媒体を示したものである。図中1は導電性基
体、2は電荷発生層、3は有機磁性体を含有する電荷輸
送層、4は光電層を表わす。
第2図は、第1図の構成に、下引き層を設けた記録媒
体を示したもので、図中、1,2,3,4は第1図と同一意義
である。5は下引き層を表わす。
第3図は有機磁性体を含む層に電荷発生物質を配合し
た光導電層を設けた記録媒体を示したものである。図
中、1,4は第1図と同一意義である。
次に本発明の実施例並びに効果を示す。
〔実施例〕
実施例1 アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム上にジ
スアゾ顔料1重量部、ポリビニルブチラール(ユニオン
カーバイドプラスチック社製XYHL)の5重量%テトラヒ
ドロフラン溶液13.6重量部及びテトラヒドロフラン44.2
重量部をボールミルで48時間分散した後、更にテトラヒ
ドロフラン22.3g,エチルセロソルブ37.2gを加え1時間
分散した。得られたミルベースを、テトラヒドロフラン
対エチルセロソルブが重量比で4:6で、固形分濃度が1
重量%になるようにテトラヒドロフランで希釈して、こ
れをドクターブレードで塗布し、約0.8μmの電荷発生
層を形成した。この電荷発生層上にフェロセンポリマー
20重量部、α−置換スチルベン化合物18重量部、ポリカ
ーボネート(帝人化成社製パンライトK1300)20重量
部、シリコンオイル(信越化学社製XF50)0.004重量部
及び塩化メチレン152部をドクターブレードで塗布し約1
9μmの電荷輸送層を形成し、光記録及び磁気記録兼用
記録媒体を作成した。
実施例2 実施例1に於いて、有機磁性体としてフェロセンポリ
マーの代りに、ポリ−ビス−2,6−ピリジンジイルメチ
リデンニトロヘキサメチレンニトロメチリデン・硫酸鉄
30重量部を用いた以外は実施例1と同様にして光記録及
び磁気記録兼用記録媒体を作成した。
実施例3 フェロセンポリマー30重量部、ZnO(堺化学社製SAZEX
#2000)20重量部、ローズベンガル0.02重量部、無水フ
タル酸0.02重量部、ポリエステル20重量部及びトルエン
150重量部よりなる光導電層形成液をアルミニウムを蒸
着したポリエステルフィルム上にドクターブレードで塗
布し、約50μmの光導電層を形成し光記録及び磁気記録
兼用記録媒体を作成した。
実施例4 実施例1に於いて、有機磁性体としてフェロセンポリ
マーの代りに、ポリテトラアザポルフィリン鉄錯体30重
量部を用いた以外は実施例1と同様にして光記録及び磁
気記録兼用記録媒体を作成した。
なお、本発明の記録媒体の効果を示す試験例を次に示
す。
試験例1 比較例1 実施例1に於いて、フェロセンポリマーの代りに、無
機磁性体CrO2 15重量部を用いた以外は同様にして記録
媒体を作成した。
比較例2 実施例1に於いて、フェロセンポリマーの代りに、無
機磁性体γ−Fe2O3 20重量部を用いた以外は同様にして
記録媒体を作成した。
試験方法 実施例1,2,3の本発明の記録媒体と比較例1,2の対照記
録媒体の光記録特性(電子写真特性)と磁気記録特性を
実際の画像により評価した。
電子写真特性は、一様にマイナス帯電後、白色光源
(波長450〜700nm)にて画像露光後、2成分磁気ブラシ
にて現像して記録媒体上に顕画像を得、その後転写紙に
画像をコロナ転写し、熱定着することにより光記録によ
る画像を得た。
磁気記録特性は、磁気記録ヘッドで画像信号に応じた
記録媒体に磁界を加えて、残留磁化パターンを形成後、
磁性一成分トナーで現像して記録媒体上に顕画像を得、
その後転写紙に画像をローラ転写し、熱定着することで
磁気記録による画像を得た。
試験結果 表−1に示す。
表−1に示す如く、本発明の実施例1〜3の記録媒体
に於いては、電子写真特性、磁気記録特性ともに、画像
濃度が高く、地肌汚れのない鮮明な画像を得ることがで
きた。また、磁気記録に於いては、同一磁気潜像にて、
繰り返し画像形成が可能であった。
これに対し、比較例1に於いては、磁気記録特性は同
様に良好であったものの、電子写真特性は画像部全面に
白はん点が発生し、また地肌部はハーフトーン部と同じ
程度の濃度の地肌汚れが発生し実用に供し得ないもので
あった。比較例2に於いては、電子写真方式で全く画像
形成が不可能であった。これは磁性体としてCrO2及びγ
−Fe2O3を使用している為、磁気特性は十分であるがCrO
2及びγ−Fe2O3が白色光を吸収してしまった結果、記録
媒体本来の光電特性が失われ、更にその分散性の悪さか
ら静電的な電荷保持性も部分的に失われたものと考えら
れる。
試験例2 比較例1 前記試験例1の比較例1と同じ記録媒体。
試験方法 実施例1,2,4の本発明の記録媒体と比較例1の記録媒
体の光記録特性(電子写真特性)と磁気記録特性を実際
の画像にて評価した。
電子写真特性は、一様にマイナス帯電後、半導体レー
ザー(波長780nm)にて画像露光後、2成分磁気ブラシ
にて反転現像して記録媒体上に顕画像を得、その後転写
紙に画像をコロナ転写し、熱定着することで光記録によ
る画像を得た。
次に磁気記録特性は、磁気記録ヘッドで画像信号に応
じた記録媒体に磁界を加えて、残留磁化パターンを形成
後、磁性一成分トナーで現像して記録媒体上に顕画像を
得、その後転写紙に画像をローラ転写し、熱定着するこ
とで磁気記録による画像を得た。
試験結果 表−2に示す。
表−2に示す如く、本発明の実施例1,2,4の記録媒体
に於いては、電子写真特性、磁気記録特性ともに、画像
濃度が高く、地肌汚れのない鮮明な画像を得ることがで
きた。また、磁気記録に於いては、同一磁気潜像にて、
繰り返し画像形成が可能であった。
これに対し、比較例1に於いては、磁気記録特性は同
様に良好であったものの、電子写真特性は画像濃度が極
端に低く、また地肌部には全面に黒はん点が発生し、実
用に供し得ないものであった。これは磁性体としてCrO2
を使用している為、磁気特性は十分であるが、CrO2がレ
ーザー光を吸収してしまった結果、記録媒体本来の光電
特性が失われ、更にその分散性の悪さから静電的な電荷
保持性も部分的に失われたものと考えられる。
実施例5 アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム上にジ
スアゾ顔料1重量部、ポリビニルブチラール(ユニオン
カーバイドプラスチック社製XYHL)の5重量%テトラヒ
ドロフラン溶液13.6重量部及びテトラヒドロフラン44.2
重量部をボールミルで48時間分散した後、更にテトラヒ
ドロフラン22.3g,エチルセロソルブ37.2gを加え1時間
分散した。得られたミルベースを、テトラヒドロフラン
対エチルセロソルブが重量比で4:6で、固形分濃度が1
重量%になるようにテトラヒドロフランで希釈して、こ
れをドクターブレードで塗布し、80℃で5分間乾燥して
約0.8μmの電荷発生層を形成した。この電荷発生層上
にフェロセンポリマー20重量部、α−置換スチルベン化
合物18重量部、ポリカーボネート(帝人化成社製パンラ
イトK1300)20重量部、シリコンオイル(信越化学社製X
F50)0.004重量部及び塩化メチレン152重量部の電荷輸
送層形成液をドクターブレードで塗布し、80℃で2分
間、次いで10Kエルステッドの直流磁界中150℃で5分間
乾燥して約19μm厚の電荷輸送層を形成し、光記録及び
磁気記録兼用記録媒体を作成した。
実施例6 実施例5に於いて、有機磁性体としてフェロセンポリ
マーに代えて、ポリ−ビス−2,6−ピリジンジイルメチ
リデンニトロヘキサメチレンニトロメチリデン・硫酸鉄
を30重量部を用いた他は同様にして、光記録及び磁気記
録兼用の記録媒体を作成した。
実施例7 実施例5に於いて、有機磁性体としてフェロセンポリ
マーに代えて、ポリテトラアザポルフィリン鉄錯体30重
量部を用いた他は同様にして、光記録及び磁気記録兼用
の記録媒体を作成した。
実施例8 アルミニウムを蒸着したポリエステルフィルム上にフ
ェロセンポリマー30重量部、ZnO(堺化学社製SAZEX#20
00)20重量部、ローズベンガル0.02重量部、無水フタル
酸0.002重量部、ポリエステル20重量部、トルエン150重
量部よりなる光導電層形成液をドクターブレードで塗布
し、80℃で2分間、次いで15Kエステッドの直流磁界中1
50℃で5分間乾燥して、約50μm厚の光記録及び磁気記
録兼用の記録媒体を作成した。
試験例3 比較例3 実施例5に於いて、有機磁性体の代りに無機磁性体Cr
O2を15重量部を用いた他は同様にして記録媒体を作成し
た。
比較例4 実施例5に於いて、有機磁性体を含有する電荷輸送層
形成液を塗布後、直流磁界を印加せずに乾燥した以外は
同様にして記録媒体を作成した。
試験方法 実施例5,6,7の本発明の方法で作成した記録媒体と比
較例3,4で作成した対照記録媒体の光記録特性(電子写
真特性)と磁気記録特性を実際の画像により評価した。
電子写真特性は一様にマイナス帯電後、半導体レーザ
ー(波長780nm)にて画像露光後、2成分磁気ブラシに
て反転現像して、記録媒体上に顕画像を得、その後転写
紙に画像コロナ転写し、熱定着することで光記録による
画像を得た。
磁気記録特性は、磁気記録ヘッドで画像信号に応じた
記録媒体に磁界を加えて残留磁化パターンを形成後、磁
性一成分トナーで現像して記録媒体上に顕画像を得、そ
の後転写紙に画像をローラ転写し、熱定着することで磁
気記録による画像を得た。
試験結果 表−3に示す。
表−3に示す如く、実施例5,6,7の方法で作成した記
録媒体に於いては、電子写真特性、磁気記録特性とも
に、画像濃度が高く、地肌汚れのない鮮明な画像を得る
ことができた。また、磁気記録に於いては、同一磁気潜
像にて、繰り返し画像形成が可能であった。
これに対し、比較例3の方法で作成した記録媒体に於
いては、磁気記録特性は同様に良好であったものの、電
子写真特性は画像濃度が極端に低く、また地肌部には全
面に黒はん点が発生し、実用に供し得ないものであっ
た。これは磁性体としてCrO2を使用している為、磁気特
性は十分であるが、CrO2がレーザー光を吸収してしまっ
た結果、記録媒体本来の光電特性が失われ、更にその分
散性の悪さから静電的な電荷保持性も部分的に失われた
ものと考えられる。
また比較例4の方法で作成した記録媒体は、電子写真
特性は同様に良好であったものの、磁気記録特性は画像
濃度が低く見劣りするものであった。
これは記録媒体製造時に磁界中で乾燥していない為、
磁区配向が十分でなかったものと考えられる。
試験例4 試験方法 実施例5,6及び8の本発明の方法で作成した記録媒体
と比較例3,4で作成した対照記録媒体の光記録特性(電
子写真特性)と磁気記録特性を実際の画像により評価し
た。
電子写真特性は、一様にマイナス帯電後、白色光源
(波長450〜700nm)にて画像露光後、2成分磁気ブラシ
にて現像して、記録媒体上に顕画像を得、その後転写紙
に画像コロナ転写し、熱定着することで光記録による画
像を得た。
磁気記録特性は、磁気記録ヘッドで画像信号に応じた
記録媒体に磁界を加えて残留磁化パターンを形成後、磁
性一成分トナーで現像して記録媒体上に顕画像を得、そ
の後転写紙に画像をローラ転写し、熱定着することで磁
気記録による画像を得た。
試験結果 表−4に示す。
表−4に示す如く、実施例5,6,8の方法で作成した記
録媒体に於いては、電子写真特性、磁気記録特性とも
に、画像濃度が高く、地肌汚れのない鮮明な画像を得る
ことができた。また、磁気記録に於いては、同一磁気潜
像にて、繰り返し画像形成が可能であった。
これに対し、比較例3の方法で作成した記録媒体に於
いては、磁気記録特性は同様に良好であったものの、電
子写真特性は画像部全面に白はん点が発生し、また地肌
部はハーフトーン部と同じ程度の濃度の地肌汚れが発生
し実用に供し得ないものであった。比較例4の方法で作
成した記録媒体に於いては、電子写真方式で全く画像形
成が不可能であった。
これは磁性体としてCrO2を使用している為、磁気特性
は十分であるが、CrO2が白色光を吸収してしまった結
果、記録媒体本来の光電特性が失われ、更にその分散性
の悪さから静電的な電荷保持性も部分的に失われたもの
と考えられる。
また、比較例4の方法で作成した記録媒体は、電子写
真特性は同様に良好であったものの、磁気記録特性は画
像濃度が低く見劣りするものであった。
これは記録媒体製造時に磁界中で乾燥していない為、
磁区配向が十分でなかったものと考えられる。
〔発明の効果〕
本発明は光記録可能な光電特性及び磁気記録可能な磁
気特性を兼ね備えた新規な記録媒体及びその製造法であ
り、この記録媒体を電子写真方式と磁気記録方式による
画像形成装置に対し使用することができる。また、光書
き込みによる静電潜像と磁気書き込みによる磁気潜像を
一つの記録媒体で行うことができる極めて有用な発明で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は光導電層が電荷発生層と電荷輸送層で構成され
ている本発明の記録媒体の縦断面図である。 第2図は第1図の構成に下抜き層を設けた本発明の記録
媒体の縦断面図である。 第3図は有機磁性体と電荷発生物質を含んだ光導電層で
構成されている本発明の記録媒体の縦断面図である。 1……導電性基体、2……電荷発生層 3……電荷輸送層、4……光電層 5……下抜き層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 文彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 樽見 紀慶 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平2−144549(JP,A) 特開 昭58−79257(JP,A) 特開 昭57−101852(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/16 G03G 19/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に有機磁性体を含有する光導
    電層を形成してなることを特徴とする光記録及び磁気記
    録兼用の記録媒体。
  2. 【請求項2】光導電層が有機磁性体を含有する電荷輸送
    層に電荷発生層を積層した請求項1記載の記録媒体。
  3. 【請求項3】光導電層が有機磁性体と電荷発生物質を含
    む請求項1記載の記録媒体。
  4. 【請求項4】有機磁性体が光導電性を有する請求項1乃
    至3の何れかに記載の記録媒体。
  5. 【請求項5】電荷輸送層が光感度を有する波長の光に対
    して、透光性を有する請求項2記載の記録媒体。
  6. 【請求項6】導電性基体上に有機磁性体を含有する光導
    電層を塗布し、後磁界中で乾燥し、磁区配向させること
    を特徴とする光記録及び磁気記録兼用の記録媒体の製造
    方法。
  7. 【請求項7】導電性基体上に有機磁性体を含む電荷輸送
    層、電荷発生層を順次積層塗布する請求項6記載の記録
    媒体の製造方法。
  8. 【請求項8】有機磁性体がフェロセンポリマーである請
    求項7又は8記載の記録媒体の製造方法。
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