JP3045641U - 被包装物の詰まり防止装置を備えた充填装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 被包装物の詰まり現象を防止するためのバイ
ブレータを小嵩となる位置に設置してデザイン性の向上
を図ると共に、保守点検作業も容易な被包装物の詰まり
防止装置を備えた充填装置を提供すること。 【解決手段】 被包装物を充填する漏斗を駆動手段によ
り上下方向に往復移動自在に設けた縦軸に取り付け、そ
の漏斗に縦振動を付与するバイブレータを縦軸に取り付
けて被包装物の詰まり現象を防止するように構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は包装機において、白米、小麦粉等の粉粒体たる被包装物を充填する際 に生ずる漏斗内の詰まり現象を防止する装置を備えた充填装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のロータリー方式又は直線移動部と両端の半円形移動部からなる直線移動 方式の包装機として、供給される包装袋を各グリップ対により順次吊り下げ状に 掴んで開口ステーション、充填ステーション、トップシールステーション等の各 ステーションに間欠移動させつつ、所定量の被包装物を充填し袋口の密封を施し て袋詰めする形式のものが使用されている。 図５に示す包装機の充填装置は、カムとレバー機構等による駆動手段（図示せ ず）により上下方向に往復移動自在に設けた昇降杆ｂに縦軸ｃを固定し、この縦 軸ｃに支持腕ｄを介して被包装物を充填する漏斗ｅを取り付け、その漏斗ｅを下 降させてグリップ対ｇにより支持された包装袋ａに挿入し、被包装物の充填後に 漏斗ｅを上昇させて同包装袋ａから脱出させるように構成されている。そして、 被包装物が白米、小麦粉等の粉粒体の場合においては、稀にそれらの粉粒体が互 いにからみ合って詰まり現象を生じ、包装袋ａに円滑に落下しないことがある。 このため、上記支持腕ｄに空気圧式バイブレータｈを設置して漏斗ｅに微振動を 付与しつつ充填作業を行うことにより、その詰まり現象を可及的に防止する対策 が講じられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記空気圧式バイブレータｈは、グリップ対ｇにより支持された包装袋ａの移 動経路の近くの支持腕ｄに設置されて圧縮空気を供給するための配管が垂れ下が っていることから、乱雑な感じを与えてデザイン上好ましくなく、包装機の保守 点検作業の支障ともなりうる。このため、かかる不都合を解消する充填装置の詰 まり防止装置の開発が要望されていた。

【０００４】 この考案の目的は、被包装物の詰まり現象を防止するためのバイブレータを小 嵩となる位置に設置してデザイン性の向上を図ると共に、保守点検作業も容易な 被包装物の詰まり防止装置を備えた充填装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記目的を達成するために本考案は、包装袋を吊り下げ状に支持するグリップ 対を設けた移動体を複数個のステーション毎に間欠停止して移動させ、駆動手段 により上下方向に往復移動自在に設けた縦軸に被包装物を充填する漏斗を取り付 け、充填ステーションにおいて該漏斗を下降させて前記包装袋に挿入し、かつ上 昇させて同包装袋から脱出させるように構成した包装機の充填装置において、前 記漏斗に縦振動を付与するバイブレータを前記縦軸の下部に取り付けることを特 徴とするものである。

【０００６】

【考案の作用及び効果】

バイブレータにより縦軸が軸方向に振動を生じて、その振動が漏斗に伝達され る。白米、小麦粉等の粉粒体を充填する場合において、それらの粉粒体が一時的 に互いにからみ合っても前記振動作用によってそれが解消される。このため、詰 まり現象を生じないので、充填作業は円滑に行われる。

【０００７】 この被包装物の詰まり防止装置を備えた充填装置は、被包装物の詰まり現象を 防止するためのバイブレータが漏斗を往復移動させる縦軸の下部に設置されてい るので、小嵩となってデザイン性に優れ、併せて包装機の保守点検作業も行い易 くなるという利点を有する。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図１は包装機の平 面図、図２は一部を省略した充填装置の側面図、図３は同一部の平面図、図４は 一部を破断して示す要部の側面図である。

【０００９】 図１には、ロータリー方式の包装機Ｐに設置された被包装物の詰まり防止装置 を備えた充填装置Ｆを示す。 この包装機Ｐは、複数の、ここでは１０組のグリップ対ｇを水平放射方向に設 けた移動体ｓを複数個のステーション毎に間欠停止して移動させるゼネバ機構か らなる間欠駆動手段（図示せず）、給袋手段ｔ、計量手段（図示せず）等を備え た一般的な構造になるものであり、包装袋ａの供給ステーションi、開口ステー ションii・iii、充填ステーションiv・v、アイドルステーションvi・vii、トップシ ールステーションviii、排出ステーションix、アイドルステーションx等の１０ ステーションからなる。

【００１０】 図において、４は機台１上に立設されたポスト２内で上方部を軸受３で上下移 動可能に案内された昇降杆であり、該昇降杆４の下部は上記移動体ｓの間欠回転 と同調するカムにより揺動運動を行うレバーからなる公知の駆動手段（図示せず ）に連結されている。昇降杆４の上端には水平方向に突出する横杆５を固定する 。図４に示すように、その横杆５の自由端のボス５ａには防振用のゴムブッシュ ６を装着して縦軸１８の下方の細径部１８ａを遊嵌し、該細径部１８ａにゴムパ ッキン７、カラー８を通してから軸端のねじ１８ｂに空気圧式バイブレータ（バ イブレータ）９を螺合して取り付ける。

【００１１】 １０は一端を前記細径部１８ａの直上に固定されて他端をボルト１１で前記横 杆５の中程に固定した回り止め板、１２は前記ボルト１１が通された防振用のゴ ムブッシュ、１３、１４はゴムパッキンである。１５は回り止め板１０と前記横 杆５のボス５ａ上面との間に装着されたゴムパッキンである。しかして、縦軸１ ８をゴムブッシュ６等を介して横杆５に取り付けることにより、前記空気圧式バ イブレータ９の振動作用が横杆５側に可及的に伝達されないように構成する。 上述した空気圧式バイブレータ９を縦軸１８の下部に取り付けて後記漏斗３０ に縦振動作用を付与する構造は、詰まり防止装置の一例である。

【００１２】 縦軸１８の中間部分は、前記横杆５の上方でポスト２の外側面に固定したガイ ドブラケット１６に上下移動可能に遊嵌されている。１７は横杆５や空気圧式バ イブレータ９の周囲を覆うためにガイドブラケット１６の側面に固定したカバー である。２０は上記縦軸１８の上端部に固定された箱体であって、該箱体２０の ブロック２１から突出する横軸２１ａに支持腕２２を上下方向に揺動可能に設け る。２５は支持腕２２の後端部２２ａのバネ受け片２３上に装着された圧縮バネ 、２６はストッパーピンである。

【００１３】 支持腕２２の先端の取付片２４には、被包装物たる白米、小麦粉等の粉粒体を 充填する漏斗３０に設けた突片３１をボルト３２で締め付けて固定する。２７は 前記支持腕２２の後端部２２ａの下方に配置した近接スイッチであり、前記漏斗 ３０内で被包装物が詰まったことを支持腕２２の揺動動作を介して感知するよう に設けられている。また、前記圧縮バネ２５のバネ弾力は、漏斗３０を常に垂直 姿勢に保持するように設定するものとする。

【００１４】 しかして、図１で示す充填ステーションiv・vにおいて漏斗３０を下降させて落 下口３０ａを包装袋ａに挿入し、被包装物を充填した後に漏斗３０を上昇させて 落下口３０ａを同包装袋ａから脱出させるようにした詰まり防止装置を備えた充 填装置Ｆが構成される。かかる充填装置Ｆの詳細な作動については、上記した考 案の作用の項、各構成要素の中で述べているのでその説明を省略する。

【００１５】 しかして、この被包装物の詰まり防止装置を備えた充填装置によれば、詰まり 現象を防止するためのバイブレータを漏斗を往復移動させる縦軸の下部に設置す ることにより、従来の装置と比べて小嵩となってデザイン性の向上が図られ、併 せて包装機の保守点検作業も行い易くなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】包装機の平面図

【図２】一部を省略した充填装置の側面図

【図３】同一部の平面図

【図４】一部を破断して示す要部の側面図

【図５】一部を省略した従来の充填装置の側面図

【符号の説明】

Ｐ→包装機 Ｆ→充填装置 ａ→包装袋 ｇ→グリップ
対 ｓ→移動体 ２→ポスト ４→昇降杆 ５→横杆 ９→空気圧式バイブレータ（バイブレータ） １８→縦
軸 ２２→支持腕 ３０→漏斗

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 包装袋を吊り下げ状に支持するグリップ
   対を設けた移動体を複数個のステーション毎に間欠停止
   して移動させ、駆動手段により上下方向に往復移動自在
   に設けた縦軸に被包装物を充填する漏斗を取り付け、充
   填ステーションにおいて該漏斗を下降させて前記包装袋
   に挿入し、かつ上昇させて同包装袋から脱出させるよう
   に構成した包装機の充填装置において、前記漏斗に縦振
   動を付与するバイブレータを前記縦軸の下部に取り付け
   ることを特徴とする被包装物の詰まり防止装置を備えた
   充填装置。