JP3045468U - 人工浮島 - Google Patents

人工浮島

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JP3045468U
JP3045468U JP1997005976U JP597697U JP3045468U JP 3045468 U JP3045468 U JP 3045468U JP 1997005976 U JP1997005976 U JP 1997005976U JP 597697 U JP597697 U JP 597697U JP 3045468 U JP3045468 U JP 3045468U
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紀夫 波多野
力 伊勢
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株式会社丸島アクアシステム
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    • Y02P60/216

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  • Hydroponics (AREA)
  • Artificial Fish Reefs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 人工浮島を魚類の産卵に適したものにする。 【解決手段】 水生植物101の植栽された水に浮く浮
上構造体10からなる人工浮島であって、上記浮上構造
体10は、金属製のフレーム2と、このフレーム2に支
持された植栽マット3と、上記フレーム2に取り付けら
れた擬岩フロート4とから構成され、上記植栽マット3
は水面下に沈んだ浅瀬部11と、表面が水面より上に出
た干潟部12とが形成されるようにフレーム2に支持さ
れている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、湖沼や貯水池に浮かべて自然景観に変化を与えるとともに、水質の 浄化を図る人工浮島に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、実開平6−38498号公報や特開平9−34号公報によって開示され た人工浮島が知られている。これらの人工浮島は、微生物の付着が可能なポーラ スでかつ比重が水より小さい浮上構造体を水に浮かべて形成され、この浮上構造 体に水生植物を植栽するとともに、浮上構造体を魚類の棲息に適した漁礁として 利用するものである。
【0003】 上記公報においては、このような人工浮島を貯水池等に浮かべることにより、 水生植物が有機塩類を栄養として摂取すること、および微生物が有害物分解作用 を有していることにより、水の浄化が行われるとともに、浮上構造体の漁礁作用 により、貯水池等を魚類の棲息に適した環境にすることができると説明されてい る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、魚類は、水中の藻類を餌にするため、貯水池等に魚類が多く棲息し ていると藻類の多発を抑制することができ、貯水池等を清浄に維持する上で有効 であるが、上記従来の人工浮島にあっては、浮上構造体が漁礁として機能すると はいえ、この漁礁が産卵に適した構造にはなっていないため、魚類の増殖の点で 不利であるという問題点を有している。
【0005】 本考案は、上記のような問題点を解決するために鋭意研究を行った結果、鯉や 鮒などの淡水魚は、池の浅瀬に産卵する習性があり、この習性を利用すれば人工 浮島を産卵場にし得ることを見い出した結果得られたものであり、魚類の産卵に 適した人工浮島を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案の請求項1記載の人工浮島は、水生植物の植栽された水に浮く浮上構造 体からなる人工浮島であって、上記浮上構造体は、フレームと、このフレームに 支持された植栽マットと、上記フレームに取り付けられたフロートとから構成さ れ、上記植栽マットは水面下に沈んだ浅瀬部と、表面が水面より上に出た干潟部 とが形成されるようにフレームに支持されていることを特徴とするものである。
【0007】 この人工浮島によれば、浮上構造体をフロートの浮力を利用して貯水池等に浮 かべた状態で植栽マットに水生植物を植栽することにより、水生植物の繁茂した 人工浮島が得られ、これによって貯水池等を良好な景観にするとともに、繁茂し た水生植物によって水中の有機塩類が取り除かれるため、貯水池等の水質が向上 する。
【0008】 また、植栽マットによって形成され、かつ、浅い水深で水生植物が繁茂した浅 瀬部は、その周りの植栽マットの干潟部に囲まれ、実際の自然環境における浅瀬 に類似した環境になっており、このような浅瀬部の環境は、魚類の産卵場所とし ての条件をそろえた状態になっている。従って、魚類(淡水魚の場合は鯉や鮒で ある場合が多い)がこの浅瀬部を産卵場として利用することにより、貯水池等に おいて魚類が増殖し、この魚類が糸状藻類を餌として摂取するため、藻類の異常 増殖による水の汚染が有効に抑制される。
【0009】 そして、このような人工浮島を長期間に亘って貯水池等に浮かべておくことに より、浅瀬部による産卵場の形成によって貯水池等に新たな植物連鎖の循環系統 が構築され、これによって貯水池等の水質が向上した状態で自然環境の保全が維 持される。
【0010】 本考案の請求項2記載の人工浮島は、請求項1記載の人工浮島において、上記 フレームは、上位フレームとこの上位フレームより下位に位置した下位フレーム とから形成され、上記上位フレームに植栽マットを支持させることにより上記干 潟部が形成され、上記下位フレームに植栽マットを支持させることにより浅瀬部 が形成されていることを特徴とするものである。
【0011】 この人工浮島によれば、フレームを上位フレームとこれより低い位置にある下 位フレームとで構成したため、上位フレームに植栽マットを支持させるとともに 、下位フレームに植栽マットを支持させるという簡単な作業によって干潟部およ び浅瀬部が形成され、浮上構造物に容易に浅瀬部を設ける上で有効である。
【0012】 本考案の請求項3記載の人工浮島は、請求項1または2記載の人工浮島におい て、上記フロートは、発泡性合成樹脂製のものであることを特徴とするものであ る。
【0013】 この人工浮島によれば、発泡性合成樹脂は非常に軽い物質であるため、フロー トとして適している。また、加工が容易であるため、外観形状を種々のものに似 せることが容易であり、特に岩に似せた擬岩フロートにすることにより、人工浮 島1が自然環境にマッチしたものになる。
【0014】 本考案の請求項4記載の人工浮島は、請求項2または3記載の人工浮島におい て、上記フレームは、アングル材を組み付けることによって略方形に形成された 単位フレームの4つを田の字状に結合することによって形成され、3つの単位フ レームによって上記上位フレームが形成されているとともに、1つの単位フレー ムによって下位フレームが形成されていることを特徴とするものである。
【0015】 この人工浮島によれば、単位フレームの組み合わせで浅瀬部および干潟部を備 えた人工浮島を容易に作ることが可能になる。
【0016】 本考案の請求項5記載の人工浮島は、請求項4記載の人工浮島において、上記 干潟部を構成する各単位フレーム上の各植栽マット間に水路が形成されているこ とを特徴とするものである。
【0017】 この人工浮島によれば、干潟部の植栽マット間に形成された水路を通って浅瀬 部に新鮮な水が供給されるため、浅瀬部が産卵場により適した環境になる。
【0018】
【考案の実施の形態】
図1は、本考案に係る人工浮島の一実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、 図2はそのスケルトン図である。また、図3は図1のA線矢視図である。まず、 図1および図3に示すように、人工浮島1は、水に浮くように構成された浮上構 造体10と、この浮上構造体10に植栽される水生植物101とを備えた基本構 成を有している。
【0019】 上記浮上構造体10は、平面視で正方形状を呈した金属製のフレーム2と、こ のフレーム2の枠内でフレーム2に支持された合成繊維製の植栽マット3と、上 記フレーム2の四隅部に敷設された発泡性合成樹脂製の擬岩フロート4と、上記 フレーム2に取り付けられたアンカ5とからなっている。
【0020】 上記フレーム2は、図2に示すように、ステンレススチール製のアングル材を 溶接その他で接合して組み立てることにより形成されている。このようなフレー ム2は、平面視で正方形状の枠体の一つの隅部が角取りされた5角形を呈する単 位フレーム20の4つを合体させることによって形成されている。そして、上記 単位フレーム20の角取りされた部分で外側斜交21が形成されているとともに 、この外側斜交21の内側に内側斜交22が設けられ、これら外側斜交21およ び内側斜交22とで上記擬岩フロート4を支持するフロート支持部23が形成さ れている。
【0021】 上記単位フレーム20は、それらの3つが上記外側斜交21に対向した角部を 互いに合わせた状態でボルト止め等によって結合され、これによって上位フレー ム2aが形成されているとともに、残りの1つで上記上位フレーム2aよりも下 位に位置する下位フレーム2bが形成されている。この下位フレーム2bは、上 位フレーム2aおよび下位フレーム2b間の適所に複数枚設けられた連結鋼板2 4を介して上位フレーム2aに結合されている。すなわち、上記連結鋼板24の 上縁部が上位フレーム2aの直角で隣接した外縁部に固定されているとともに、 この連結鋼板24の下端縁部に下位フレーム2bの直交する縁部が固定されてい る。
【0022】 すなわち、図4は、図1のB−B線断面図であるが、この図に示すように、上 位フレーム2aの縁部と連結鋼板24の上縁部とがボルト止めによって結合され ているとともに、下位フレーム2bの縁部と連結鋼板24の下縁部ともボルト止 めによって結合され、これによって上位フレーム2aおよびその一隅に下位位置 になるように設定された下位フレーム2bが一体化したフレーム2が形成されて いる。
【0023】 なお、本実施形態においては、フレーム2は、金属製のものが適用されている が、本考案は、フレーム2が金属製であることに限定されるものではなく、合成 樹脂製であってもよいし、木製であってもよい。
【0024】 上記植栽マット3は、本実施形態においては、合成樹脂製の繊維を原料にした 厚手のフェルト材から形成されたものが採用されている。この植栽マット3は、 図4に示すように二つ折れに折り畳まれて単位フレーム20の内側斜交22より も内側部分の平面寸法に対応するように裁断されて単位フレーム20上に配置さ れている。このような単位フレーム20に水生植物の種子が蒔かれたり、苗が植 えられるようにしている。本実施形態においては、上記水生植物としてカヤ、ア シ、あるいはパピルスが適用されているが、本考案は水生植物がカヤ、アシ、あ るいはパピルスに限定されるものではなく、その他のものであってもよい。
【0025】 また、植栽マット3の単位フレーム20上への配置状態を確実なものにするた めに合成樹脂製の網体31が用いられている。すなわち、この網体31が各単位 フレーム20に掛け回されて張設された状態にされた後、この網体31上に植栽 マット3が載置され、この網体31に載置された植栽マット3がさらに網体31 で覆われることにより、植栽マット3の単位フレーム20への装着状態が安定す るようにしている。
【0026】 図5は、図1のC−C線断面図である。この図に示すように、上記擬岩フロー ト4は、外観形状を岩石に似せて形成されたものであり、上記単位フレーム20 の外側斜交21および内側斜交22にそれぞれ円筒状の弾性体25を介してボル ト止めで固定されている。この擬岩フロート4は、ウレタンフォームやエチレン フォーム等の発泡性合成樹脂からなるフォーム製フロート41と、このフォーム 製フロート41の外周面に積層された着色層42とから構成されている。
【0027】 着色層42は岩石と同色の塗料をフォーム製フロート41に塗布したり、ある いは岩石と同色の合成樹脂製シートをフォーム製フロート41の表面に貼着する ことによって形成採用されている。このような擬岩フロート4を採用することに よって貯水池Pに浮かべた人工浮島1の景観が自然にマッチしたものになるよう にしている。
【0028】 そして、本実施形態においては、上位フレーム2aに採用される弾性体25の 上下長寸法よりも下位フレーム2bに採用される弾性体25の上下長寸法の方が 長く寸法設定され、これによって下位フレーム2bに装着された擬岩フロート4 の底面は、上位フレーム2aに装着された擬岩フロート4の底面と略同一レベル になるようにしている。
【0029】 そして、本考案においては、図1および図3に示すように、浮上構造体10が 貯水池Pに浮かべられた状態で、下位フレーム2bに装着された植栽マット3が 水没してこの部分に浅瀬部11が形成されるとともに、上位フレーム2aに装着 された植栽マット3は上部が水面より上方に浮かんでこの部分に干潟部12が形 成されるように各擬岩フロート4の容量設定が行われている。本考案においては 、上記浅瀬部11で魚類の産卵場を形成するようにしている。
【0030】 また、浮上構造体10が貯水池Pに浮かべられた状態では、上位フレーム2a の一の単位フレーム20上の植栽マット3と、隣接した他の単位フレーム20上 の植栽マット3との間の隙間によって、水路6が形成された状態になっており、 貯水池P内の水流がこの水路6に向かうように人工浮島1の水平姿勢を設定する ことにより、上記水路6を通った水流が浅瀬部11に供給されるようになってい る。
【0031】 上記アンカ5は、コンクリート製のブロックによって形成され、その上部にフ ック51が設けられている一方、上記フレーム2の各外側斜交21にはそれぞれ 結合金具26が設けられ、これら結合金具26とフック51との間にワイヤ27 が張設されることによってフレーム2にアンカ5が取り付けられた状態になって いる。
【0032】 そして、人工浮島1を貯水池Pに浮かべた状態で、上記アンカ5を水底に沈め ることによって、人工浮島1が移動するのを防止し、浮上位置が確定されるよう にしている。
【0033】 以上詳述したように、本考案の人工浮島1は、水生植物101の植栽された水 に浮く浮上構造体10からなる人工浮島1であって、上記浮上構造体10は、金 属製のフレーム2と、このフレーム2に支持された植栽マット3と、上記フレー ム2に取り付けられた擬岩フロート4とから構成され、上記植栽マット3は水面 下に沈んだ浅瀬部11と、表面が水面より上に出た干潟部12とが形成されるよ うにフレーム2に支持されているため、浮上構造体10を擬岩フロート4の浮力 を利用して貯水池Pに浮かべた状態で植栽マット3に水生植物101を植栽する ことにより、水生植物101の繁茂した人工浮島1が得られ、これによって貯水 池Pを良好な景観にするとともに、繁茂した水生植物101によって水中の有機 塩類が取り除かれ、これによって貯水池Pの水質を改善することできる。
【0034】 また、浅い水深で水生植物101が繁茂した浅瀬部11は、その周りの植栽マ ット3の干潟部12に囲まれ、実際の自然環境における浅瀬に類似した環境にな っており、このような浅瀬部11の環境は、魚類の産卵場所としての条件をそろ えた状態になっているため、鯉や鮒がこの浅瀬部11を産卵場として利用するこ とにより鯉や鮒が増殖し、これらが糸状藻類を餌として摂取して藻類の異常増殖 による水の汚染が有効に抑制される。
【0035】 そして、このような人工浮島1を長期間に亘って貯水池Pに浮かべておくこと により、浅瀬部11による産卵場の形成によって貯水池Pに新たな植物連鎖の循 環系統が構築され、これによって貯水池Pの水質が向上した状態で自然環境の保 全が有効に実行される。
【0036】 また、本実施形態においては、フレーム2は、上位フレーム2aとこの上位フ レーム2aより下位に位置した下位フレーム2bとから形成され、上記上位フレ ーム2aに植栽マット3を支持させることにより上記干潟部12が形成され、上 記下位フレーム2bに植栽マット3を支持させることにより浅瀬部11が形成さ れているため、上位フレーム2aに植栽マット3を支持させるとともに、下位フ レーム2bに植栽マット3を支持させるという簡単な操作で浮上構造体10に干 潟部12および浅瀬部11を形成することができ好都合である。
【0037】 また、本実施形態においては、浮上構造体10を浮上させるフロートとして発 泡性合成樹脂製の擬岩フロート4を用いているため、発泡性合成樹脂は非常に軽 い物質であり、加工が容易で擬岩フロート4として適している。また、特に岩に 似せた擬岩フロート4を採用することにより、人工浮島1を自然環境にマッチし たものにすることができる。
【0038】 また、本実施形態においては、上記フレーム2を、アングル材を組み付けるこ とによって略方形に形成された単位フレーム20の4つを田の字状に結合するこ とによって形成し、3つの単位フレーム20によって上位フレーム2aを、1つ の単位フレーム20によって下位フレーム2bを形成したため、単位フレーム2 0の組み合わせで浅瀬部11および干潟部12を備えた人工浮島1を容易に作る ことができ、製造コストの低減化を図る上で有効である。
【0039】 さらに、干潟部12を構成する各単位フレーム20上の各植栽マット3間に水 路6を形成したため、干潟部12の植栽マット3間に形成された水路を通って浅 瀬部11に新鮮な水が供給され、これによって浅瀬部11を産卵場により適した 環境にすることができる。
【0040】
【考案の効果】
本考案の請求項1記載の人工浮島によれば、浮上構造体を、フレームと、この フレームに支持された植栽マットと、フレームに取り付けられたフロートとで構 成し、植栽マットは水面下に沈んだ浅瀬部と、表面が水面より上に出た干潟部と が形成されるようにフレームに支持させたため、浮上構造体をフロートの浮力を 利用して貯水池等に浮かべた状態で植栽マットに水生植物を植栽することにより 、水生植物の繁茂した人工浮島が得られ、これによって貯水池等を良好な景観に するとともに、繁茂した水生植物によって水中の有機塩類が取り除かれ、これに よって貯水池等の水質を向上させることができる。
【0041】 また、浅い水深で水生植物が繁茂した浅瀬部は、その周りの植栽マットの干潟 部に囲まれ、これによって実際の自然環境における浅瀬に類似し、魚類の産卵場 所として適した環境になっているため、魚類がこの浅瀬部を産卵場として利用す ることにより魚類が増殖し、この増殖した魚類が糸状藻類を餌として摂取するた め、藻類の異常増殖による水の汚染を有効に抑制することができる。
【0042】 そして、このような人工浮島を長期間に亘って貯水池等に浮かべておくことに より、浅瀬部による産卵場の形成によって貯水池等に新たな植物連鎖の循環系統 が構築され、これによって貯水池等の水質が向上した状態で良好な自然環境を長 期間に亘って維持することができる。
【0043】 本考案の請求項2記載の人工浮島によれば、フレームを、上位フレームとこの 上位フレームより下位に位置した下位フレームとから形成し、上位フレームに植 栽マットを支持させることにより干潟部を形成するとともに、下位フレームに植 栽マットを支持させることにより浅瀬部を形成するようにしたため、上位フレー ムに植栽マットを支持させるとともに、下位フレームに植栽マットを支持させる という簡単な操作によって干潟部および浅瀬部が形成され、浮上構造物に容易に 浅瀬部を設ける上で好都合である。
【0044】 本考案の請求項3記載の人工浮島によれば、フロートとして発泡性合成樹脂製 を適用したため、発泡性合成樹脂は非常に軽い物質であり、フロートとして適し ているとともに加工も容易であり、外観形状を種々のものに容易に似せることが できる。特に岩に似せた擬岩フロートにすることにより、人工浮島1が自然環境 にマッチしたものにすることができる。
【0045】 本考案の請求項4記載の人工浮島によれば、フレームを、アングル材を組み付 けることによって略方形に形成された単位フレームの4つを田の字状に結合する ことによって形成し、3つの単位フレームによって上位フレームを形成するとと もに、1つの単位フレームによって下位フレームを形成するようにしたため、単 位フレームの組み合わせで浅瀬部および干潟部を備えた人工浮島を容易に作るこ とができる。
【0046】 本考案の請求項5記載の人工浮島によれば、干潟部を構成する各単位フレーム 上の各植栽マット間に水路を形成したため、この水路を通って浅瀬部に新鮮な水 を循環供給することができ、これによって浅瀬部を産卵場により適した環境にす ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る人工浮島の一実施形態を示す一部
切欠き斜視図である。
【図2】図1の人工浮島のスケルトン図である。
【図3】図1のA線矢視図である。
【図4】図1のB−B線断面図である。
【図5】図1のC−C線断面図である。
【符号の説明】
1 人工浮島 10 浮上構造体 11 浅瀬部 12 干潟部 101 水生植物 2 フレーム 20 単位フレーム 2a 上位フレーム 2b 下位フレーム 21 外側斜交 22 内側斜交 23 フロート支持部 24 連結鋼板 25 弾性体 26 結合金具 27 ワイヤ 3 植栽マット 31 網体 4 擬岩フロート 41 フォーム製フロート 42 着色層 5 アンカ 51 フック 6 水路 P 貯水池

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水生植物の植栽された水に浮く浮上構造
    体からなる人工浮島であって、上記浮上構造体は、フレ
    ームと、このフレームに支持された植栽マットと、上記
    フレームに取り付けられたフロートとから構成され、上
    記植栽マットは水面下に沈んだ浅瀬部と、表面が水面よ
    り上に出た干潟部とが形成されるようにフレームに支持
    されていることを特徴とする人工浮島。
  2. 【請求項2】 上記フレームは、上位フレームとこの上
    位フレームより下位に位置した下位フレームとから形成
    され、上記上位フレームに植栽マットを支持させること
    により上記干潟部が形成され、上記下位フレームに植栽
    マットを支持させることにより浅瀬部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の人工浮島。
  3. 【請求項3】 上記フロートは、発泡性合成樹脂製のも
    のであることを特徴とする請求項1または2記載の人工
    浮島。
  4. 【請求項4】 上記フレームは、アングル材を組み付け
    ることによって略方形に形成された単位フレームの4つ
    を田の字状に結合することによって形成され、3つの単
    位フレームによって上記上位フレームが形成されている
    とともに、1つの単位フレームによって下位フレームが
    形成されていることを特徴とする請求項2または3記載
    の人工浮島。
  5. 【請求項5】 上記干潟部を構成する各単位フレーム上
    の各植栽マット間に水路が形成されていることを特徴と
    する請求項4記載の人工浮島。
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