JP3045200U - 車輌の運転誘導標 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】特に夜間においても容易に中央分離帯の存在位
置を正確に確認でき、強度に優れまた、耐久性のある車
両の運転誘導標を提供することにより、右左折時や方向
変換の車両が中央分離帯の開始点部や終了点部に衝突し
たり、さらには右折車両が対向車線に誤って進入するこ
となどを防止すると共に、同時に街や道路の景観に大い
に貢献する車両の運転誘導標を提供することを目的にな
されたものである。 【構成】対向車線を区分する中央分離帯の路面部の端部
を空隙を設けて被覆し、Ｒ部を形成する先端面または、
側面に中央分離帯の開始位置を表示する表示部材が接合
してある、車両の運転誘導標。対向車線を区分する中央
分離帯の路面部の端部を空隙を設けて被覆し、Ｒ部を形
成する先端面に対抗する面が、路面に略垂直方向で頂面
よりに延長してある車両の運転誘導標。

Description

【考案の詳細な説明】

本考案は、中央分離帯の位置を正確に明示する車輌の運転誘導標に関するもので ある。

【従来の技術】

従来の、中央分離帯の位置を表示するものは、第６図に示すようにその開始点後 方またはその開始点前部に設けられた反射装置であったため、中央分離帯との一 体感が乏しく中央分離帯の開始点及び終了点を、特に夜間には容易に認知確認し にくいものであった。 そのため、中央分離帯の開始点が不明確な場合には右左折時の車両が中央分離帯 の開始点部に衝突したり、さらには右折車両が対向車線に誤って進入し、正面衝 突などの重大な事態を招く恐れがあった。また、中央分離帯の終了点が不明確な 場合には右折車両や進行方向を変える車両が中央分離帯の終了部と衝突したりす る恐れがあった。

【発明が解決しようとする課題】

本考案は従来のこのような欠点に鑑み、特に夜間においても容易に中央分離帯の 存在位置を正確に確認できる、強度に優れまた、耐久性のある車輌の運転誘導標 を提供すると共に、同時に街や道路の景観に配慮されることを目的になされたも のである。

【問題を解決するための手段】

すなわち、本考案に係る車両の運転誘導標は、コンクリート製ブロックを複数個 並べて対向車線とを分離する中央分離帯の開始部及び終了部の端部に、反射部材 などによる表示部材が具備されて中央分離帯と一体的に取り付けられていること を特徴としている。 また、この考案に係る車両の運転誘導標の中央分離帯の開始部を表示するＲ部先 端面は路面に対し５０゜ないし８５゜にて上向きに設定されており、全ての車両 の運転者において中央分離帯の存在位置を正確に認知することを可能とすること を特徴としている。 さらに、本考案に係る車輌の運転誘導標はプラスチックまたはゴムのいずれかよ りなされているため、施工が簡便でありコストも低く押さえることができ、また 、万一破損の場合の交換作業においてもメンテナンスを容易にすると共に、外観 上も優れ街や道路の景観を損なうこともなく交通安全に大いに貢献できるもので ある。

【実施例】

以下に図面に沿ってその車輌の運転誘導標について説明する。 第１図は請求項１記載の車輌の運転誘導標１である。 車輌の運転誘導標１は、運転誘導標本体２と運転誘導標本体２の中央分離帯の開 始部を表示するＲ部を形成する先端面と、その面と連続している両側面に連続的 に形成された２本の帯状の表示部材３から構成されている。 第２図は第１図記載の車輛の運転誘導標の、例えば図示しないアンカーボルト等 の締結部材にて、中央分離帯先端への設置を図示したものである。 表示部材３は赤色などの目立つ色彩にて表示されれば効果はあるが、反射性能を 付加すればより一層効果は向上するものである。例えば反射性能を有するシート を帯状に切断したものを貼付したものや、また、成形したプラスチック反射板を 貼り付けたり、反射性能を有するインクによる印刷、反射材料を吹き付けて形成 されたり、あるいはＬＥＤなどの発光素子を設けていればよく、衆知の技術から 選択され構成されていればよい。実施例においては反射効果を有するシートを帯 状に切断し貼付したものを明示した。なお、表示部材３の表示面が、運転誘導標 本体２の外周面よりも同一かわずかに下がっていた方が耐久性の点で優れている ことは、容易に推測されるであろう。また、例えば運転誘導標本体２は緑色であ り表示部材３は白色の高輝度反射材の組み合わせにて構成されると、外観上も優 れ街や道路の景観にも大いに貢献されるものである。 しかるにこのような構成となっているため、請求項１記載の車輌の運転誘導標１ が設けられている中央分離帯はその先端開始部が表示され、特に表示部材が反射 性能を有する場合には太陽光や車両のヘッドライト光が当たって反射することに よりさらに明瞭に浮かび上がり、その先端部の存在位置が正確に運転者に認知さ れることが可能となるため、右左折時の車両が中央分離帯の開始点部に衝突した り、さらには右折車両が対向車線に誤って進入することなどを防止することに大 いに役立つものである。 また、車輌の運転誘導標１はその存在場所が中央分離帯と一体を成し、道路の 表面に一致して設置することが可能であるため、ヘッドライト光軸の下向き使用 が義務付けられる、対向車や先行車が存在する環境においても、その存在位置を 早い段階から距離間隔をほぼ正確に捉えることができるものであるため、同様に 前記のような不具合を効果的に防止することに役立つものである。 第３図は請求項２記載の車輌の運転誘導標４である。 車輌の運転誘導標４は、第１図記載の車輌の運転誘導標１の車両の進行方向に 一致した縦断面図を示したものである。 車輌の運転誘導標４は、運転誘導標本体２の中央分離帯の開始部を表示するＲ 部を形成する先端面の傾斜が路面に対し５０゜ないし８５゜にて上向きに設定さ れている。 通行する車両は、運転者の視覚位置が路面に近い乗用車から逆に大型貨物や特 殊車両に見られる運転者の視覚位置が路面から比較的高いものまで種類が多いも のであるが、すべての車両の運転者において中央分離帯の存在位置を正確に認知 することは前記の不具合を回避するためにも必要なことである。 車輌の運転誘導標４の、中央分離帯の開始部を表示するＲ部を形成する先端面 の傾斜角度を実験経験的に前記のような設定にすることにより、前記のように運 転者の視覚位置の高さに幅があるいずれの場合にも中央分離帯の存在位置を正確 に運転者に知らしめることが可能となっている。 よって、請求項２記載の車輌の運転誘導標４が設けられている中央分離帯はそ の先端開始部が表示され、特に表示部材が反射性能を有する場合には太陽光や車 両のヘッドライト光が当たって反射することによりさらに明瞭に浮かび上がり、 その先端部の存在位置が正確に運転者に認知されることが可能となるため、右左 折時の車両が中央分離帯の開始部に衝突したり、さらには右折車両が対向車線に 誤って進入することなどを防止することに大いに役立つものである。 第４図は請求項３記載の車輌の運転誘導標５である。 車輌の運転誘導標５は、日本国内に見られるような左側通行の車両が、中央分 離帯の終了部に近づいた時に確認される状態を示したものである。 車輌の運転誘導標５は、運転誘導標本体２と、運転誘導標本体２のＲ部を形成 する先端面に対抗する面であり、路面に略垂直方向で頂面寄りに延長してある面 に形成された中央分離帯の終了を明示する表示部材６と、側面に形成された２本 の表示部材３から構成されている。表示部材３及び表示部材６は赤色など目立つ 色彩にて表示されれば効果はあるが、反射性能を付加すればより一層効果は向上 するものである。実施例においては反射効果を有するシートを帯状に切断し貼付 したものを明示してある。 しかるにこのような構成となっているため、請求項３記載の車輌の運転誘導標 ５が設けられている中央分離帯はその終了部が表示され、特に表示部材が反射性 能を有する場合には太陽光や車両のヘッドライト光が当たって反射することによ りより明瞭に浮かび上がり、その終了部の存在位置が正確に運転者に認知される ことが可能となるため、右折車両や進行方向を変える車両が中央分離帯の終了部 と衝突することなどを防止することに大いに役立つものである。 第５図は請求項４記載の車輌の運転誘導標７である。 車輌の運転誘導標７は、運転誘導標本体２と、運転誘導標本体２の中央分離帯 の開始部を表示するＲ部を形成する先端面と、その面と連続している両側面に連 続的に形成された、３本の帯状反射材から成る表示部材３にて構成されている。 ここで、運転誘導標本体２はプラスチック製またはゴム製となっている。 このような構成になっているため、運転者に対し、より強くその存在をアピー ルすることが可能となり、なお一層安全の確保に役立たせることができると共に 、第６図に示した従来方式の例と比較すると、施工が簡便でありコストも低く押 さえることができ、また、万一破損の場合の交換作業においてもメンテナンスを 容易にすると共に、例えば運転誘導標本体２は緑色であり表示部材３は白色の高 輝度反射材の組み合わせにて構成されると、外観上も優れ街や道路の景観を損な うこともなく交通安全に大いに貢献できる車両の運転誘導標を提供できるもので ある。 なお、第７図に示すように従来方式との併設も可能であり、本考案の車両の運 転誘導標を既設の中央分離帯の端部に随時追加設置していくことができるため、 必要箇所に低コストでより一層の安全を提供できるものである。

【発明の効果】 以上図示し説明したように、本考案の車両の運転誘導標を備えた中央分離帯の 端部は太陽光やヘッドライト光が当たって反射することにより明瞭に浮かび上が り、その先端部および終端部の存在位置が正確に運転者に認知されることが可能 となるため、中央分離帯に衝突したり、さらには対向車線に誤って進入すること などを防止することに大いに貢献できるものである。 また、本考案に係る車両の運転誘導標は、コンクリート製ブロックを複数個並 べて対向車線とを分離する中央分離帯の開始部及び終了部の端部に、ボルト等に より容易に取り付けることが可能であるため、従来装置よりも施工が簡便であり コストも低く押さえることができ、また、万一破損の場合の交換作業においても メンテナンスを容易としている。 さらに、例えば緑色の運転誘導標本体と白色反射材の組み合わせにて構成され ていると、外観上も優れ街や道路の景観を損なうこともなく交通安全に大いに貢 献できるものである。

【図面の簡単な説明】

【第１図】 請求項１記載の実施例である。

【第２図】 請求項１記載の実施例の設置例で
ある。

【第３図】 請求項２記載の実施例である。

【第４図】 請求項３記載の実施例である。

【第５図】 請求項４記載の実施例である。

【第６図】 従来技術の実施例である。

【第７図】 本考案と従来技術との併設実施例
である。

【符号の説明】

１ 車両の運転誘導標 ２ 運転誘導標本体 ３ 表示部材 ４ 車両の運転誘導標 ５ 車両の運転誘導標 ６ 表示部材 ７ 車両の運転誘導標 ８ 取付穴 ９ 反射器 １０ コンクリート製ブロック

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】対向車線を区分する中央分離帯の路面部の
   端部を空隙を設けて被覆し、Ｒ部を形成する先端面また
   は、側面に表示部材を接合してある、車輌の運転誘導
   標。
2. 【請求項２】対向車線を区分する中央分離帯の路面部の
   端部を空隙を設けて被覆し、Ｒ部を形成する先端面の傾
   斜が路面に対し５０゜ないし８５゜をなしている、請求
   項１記載の車両の運転誘導標。
3. 【請求項３】対向車線を区分する中央分離帯の路面部の
   端部を空隙を設けて被覆し、Ｒ部を形成する先端面に対
   抗する面が、路面に略垂直方向で頂面寄りに延長してあ
   る請求項１記載の車両の運転誘導標。
4. 【請求項４】運転誘導標がプラスチックまたはゴムのい
   ずれかよりなる請求項１ないし３記載の車両の運転誘導
   標。