JP3045101B2 - 筐体とその製造方法とディスプレイ装置 - Google Patents

筐体とその製造方法とディスプレイ装置

Info

Publication number
JP3045101B2
JP3045101B2 JP11782397A JP11782397A JP3045101B2 JP 3045101 B2 JP3045101 B2 JP 3045101B2 JP 11782397 A JP11782397 A JP 11782397A JP 11782397 A JP11782397 A JP 11782397A JP 3045101 B2 JP3045101 B2 JP 3045101B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
display device
hole
main surface
area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP11782397A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10336551A (ja
Inventor
富男 塩田
直広 四方
成三 広田
薫 志水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=26425943&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3045101(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP11782397A priority Critical patent/JP3045101B2/ja
Publication of JPH10336551A publication Critical patent/JPH10336551A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3045101B2 publication Critical patent/JP3045101B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Ceased legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受信
機またはディスプレイモニタなどのディスプレイ装置
と、前記ディスプレイ装置の外装部材を構成する筐体
(キャビネット)に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、モニタまたはテレビジョン受信
機等のディスプレイ装置は、例えば、スピーカ用放音孔
を備えるとともに、CRTおよびスピーカ装置を取り付
けてなる前面板(前部筐体)と、制御回路部と、前記前
面板に取り付き前記CRTと制御回路部とスピーカ装置
とを覆うキャビネット(後部筐体)とを備えてなる。
【0003】スピーカ内蔵のテレビジョン受信機等にお
いて、スピーカ用の放音孔域は筐体と一体感のある処理
を施し、外観上目立たない放音孔域から音を出す構成が
望まれている。これは画面周囲から目立つものを排除
し、視聴者が画面に集中しやすくすると共にデザイン上
の自由度と高級感を増すことを目的とするものである。
従来、前記放音孔域の構成としては、例えば、予め別工
程で、繊維を用いた通気性の良いスピーカネットと,直
径0.5mmより大きな寸法の貫通穴42を無数にあけた
パンチングシート41とを相互に貼り合わせてなる貼り
合わせ部材と、3mm角または直径寸法3mm程度のキャ
ビネット音孔43を複数個所定の範囲に穿設してなるテ
レビジョン受信機の筐体とを別々に用意しておき、次
に、前記貼り合わせ部材を前記筐体の前面や側面に貼り
合わせて(接着して)構成していた。
【0004】また、携帯型のポケットラジオや小型のA
V機器などでは放音孔域として前記パンチングシートや
スピーカネットを用いる代わりに、複数個の貫通穴を穿
設した金属メタルや金網を用いたり、電子回路基板やス
ピーカを収納する筐体の主面に複数個の貫通穴を穿設し
てスピーカの放音孔域としたものが用いられている。
【0005】ここで、従来のテレビジョン受信機のキャ
ビネット構造を図9の要部断面図に示す。図9におい
て、キャビネット30はPS(ポリスチレン)またはA
BS(アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン)等の
合成樹脂を射出成形してなる前後二つの部品、すなわ
ち、前面板31(前部筐体に相当)と後部キャビネット
32(後部筐体に相当)とから成る。前面板31はCR
T(陰極線管)33を4箇所に設けたボス34と、金属
耳部38とを介して所定に取り付けてなる。また、CR
T(陰極線管)33に対応して視聴者側に開口を設けて
いる。
【0006】さらに、前面板31は必要に応じ、CRT
33のファンネル面側にスピーカ装置を取り付けたり、
視聴者側や両側面の所定部位に前記スピーカ用放音孔域
を設けてなる(図示せず)。
【0007】後部キャビネット32は前面板31に嵌着
されネジ締結などの手段で一体化される。また、前記制
御回路部やCRTから出る熱を放出する放熱孔を天面、
後面、側面、底面などに配設してなる(図示せず)。
【0008】当然のことながら、テレビジョン受信機は
電波を受信し、制御してCRT管面に映像を映し出す制
御回路部をキャビネット内に内蔵してなる。図10に制
御回路部の構成概念図を示す。この場合、回路構成は大
別して5つのブロック(音声信号増幅回路、映像信号増
幅回路、色回路、同期偏向回路、電源回路)よりなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のテ
レビジョン受信機用キャビネットは、次の課題を有して
いる。
【0010】1)後部キャビネットに放熱孔を形成して
いるが、長期使用により放熱孔からほこりや水分などが
侵入し、制御回路部に綿埃を堆積させる。この綿埃が吸
湿し、制御回路部の短絡や故障の原因となる恐れがあっ
た。
【0011】また、後面開放型のスピーカシステムを前
面板に取り付け、テレビジョン受信機としての音造りを
行う場合、スピーカの後面から後部キャビネット内に放
射された音波が放熱孔から漏れだし、スピーカの前面
(視聴者側)から放射された音波と干渉しあうことで音
質(特に低音)に悪影響を及ぼしている。
【0012】2)樹脂のリサイクル率が低く、環境を悪
化させる。即ち、合成樹脂には、燃焼を防止したり流れ
性を向上させるための添加剤を使用しており、回収して
熱エネルギーとして成形品のまま燃焼させた場合、有害
物質が発生し易く、特別な処理を施さなくてはならな
い。
【0013】また、加熱溶融して再成形する場合、添加
剤の影響等により製品の品質が低下(例えば強度不足)
する。
【0014】3)スピーカネットは繊維部材や金網など
で構成されており、筐体と同じ樹脂部材で構成すること
ができず、AV機器のリサイクル時にはこのネットを剥
離し分別処理しなければばならないという欠点を有して
いた。
【0015】また、前記繊維製スピーカネットは高価で
あるうえ、パンチングシートとの貼り合わせや筐体との
貼りあわせに作業工数を要するうえ、筐体への貼り合わ
せ(接着)に際し仕上がり状態に細心の注意を要してい
た。
【0016】このように、テレビジョン受信機のキャビ
ネットにおいては、材料としてのリサイクル性が良く、
放熱孔がなくても製品品質が低下しないものが要求され
ている。
【0017】本発明は、スピーカネットとパンチングシ
ートを不要にして部品点数と工数の削減を図り、またリ
サイクル時にスピーカネットの分別処理を不要にするこ
とを目的とする。
【0018】また、製造コストを低減し、効率的な放熱
により性能を安定させるとともに、デザイン的に優れた
筐体を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】これらの課題を解決する
ために本発明は、 (1)スピーカ用放音孔を一体的に備えるとともに,C
RTおよびスピーカ装置を取り付けてなる前面板(前部
筐体)と、前記CRTと制御回路部とスピーカ装置とを
覆うごとく前記前面板に取り付く有底容器状のリアカバ
ー(後部筐体)との二つの筐体からなる。
【0020】(2)そして、前記前部筐体と後部筐体の
構成部材をアルミニウム合金、またはマグネシウム合
金、または亜鉛合金の内、いずれか一つとし、金属射出
成形により作製した。金属射出成形はダイカスト法、ま
たはチキソーモールディング法(チクソーモールディン
グとも呼ぶ。)による成形法とした。
【0021】(3)また、筐体の少なくとも一つの主面
(天面、側面、底面、後面等)に放熱フィンを一体成形
した。
【0022】CRTを用いたテレビジョン受信機やモニ
ターは、通常、大きな発熱を伴う部品を搭載した制御回
路部を筐体の底面に配設してなる。従って、制御回路部
で発生した熱や、CRTから発生した熱は筐体内で空気
の対流を起こし上昇する。このため、筐体内の雰囲気温
度は天面部分が最も高くなる。これらの熱は、筐体に伝
達され、筐体部材の中を伝導し、外気に放出される。
【0023】従来の樹脂筐体の場合、部材自身の熱伝導
率が0.1〜0.5W/mKと小さく、熱流路抵抗が大
きいため、コインが挿通しない程度の大きさの放熱孔を
多数設けて放熱していた。
【0024】筐体を熱伝導率の優れたアルミニウム合金
・マグネシウム合金・亜鉛合金等の金属(50〜220
W/mK)で構成した場合、筐体の大きさや消費電力等
にもよるが、放熱孔を不要にしたり、放熱孔の寸法を小
さくしたり、数を減らすことが可能となる。
【0025】また、綿埃や水分の侵入による、制御回路
部の短絡や故障が低減でき、より信頼性を高めることが
できる。さらに、音質の向上にも役立つ放熱孔無しのデ
ィスプレイ装置を提供できる。さらに、筐体の金属化に
より、有害物質の発生を低減し、リサイクル率を向上さ
せることができる。さらに、筐体を金属射出成形で作製
した場合、従来の樹脂成形と違和感のない優れたデザイ
ンを提供できるものである。
【0026】(4)本発明におけるもう一つの筐体は、
少なくとも一つの主面に微細孔を複数個配設して放音孔
域を形成すると共に、前記放音孔域の単位面積当たりの
開口率を20%以上とした。
【0027】また、前記微細孔を0.8mm以上の直径
を有するストレート孔とした。さらに、前記微細孔を
0.8mm以上の直径を有するテーパー孔とした。この
テーパー孔は筐体の内側の寸法を小さく、筐体の外側の
寸法を大きくした。
【0028】本発明は上記構成により、従来用いていた
スピーカネットとパンチングシートを不要にして部品点
数と工数の削減を図り、またリサイクル時にスピーカネ
ットの分別処理を不要にする。
【0029】さらに、製造コストを低減し品質を安定さ
せるとともにデザイン的に優れた筐体を提供できる。
【0030】なお、前部筐体と後部筐体との構成部材を
必ずしも同一にする必要は無く、樹脂筐体と樹脂筐体と
の組み合わせ、樹脂筐体と金属筐体との組み合わせ、金
属筐体と金属筐体との組み合わせ等、任意に構成してよ
いことは言うまでもない。
【0031】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、少なくとも一つの主面に微細孔を複数個配設して放
音孔域を形成すると共に、前記放音孔域の単位面積当た
りの開口率を20%以上としたことを特徴とする音響・
映像機器の筐体としたものであり、従来のスピーカネッ
ト使用品と同等の音響特性を得られる。また、筐体と放
音孔域とを射出成形法により一体的に一発成型(一回の
成型(ワンショット成型))でき部品点数と工数の削減
を図れる。さらに、リサイクル時にスピーカネットの分
別処理を不要にするという作用を有する。
【0032】請求項6に記載の発明は、少なくとも一つ
の主面に微細孔を複数個配設して放音孔域を形成すると
共に、前記放音孔域の単位面積当たりの開口率を20%
以上としたことを特徴とする音響・映像機器の筐体の製
造方法において、前記筐体と前記放音孔域とを、射出成
形法により一発成形したことを特徴とする音響・映像機
器の筐体の製造方法としたものであり、従来のスピーカ
ネット使用品と同等の音響特性を得られる。また、部品
点数と工数の削減を図れるという作用を有する。
【0033】請求項11に記載の発明は、少なくとも一
つの主面に単位面積当たりの開口率を20%以上とした
放音孔域を備えた前部筐体と、この前部筐体に取り付く
後部筐体とからなることを特徴とするディスプレイ装置
としたものであり、従来のスピーカネット使用品と同等
の音響特性を得られる。また、筐体と放音孔域とを射出
成形法により一発成型でき部品点数と工数の削減を図れ
る。さらに、リサイクル時にスピーカネットの分別処理
を不要にするという作用を有する。
【0034】請求項12に記載の発明は、少なくとも一
つの主面に単位面積当たりの開口率を20%以上とした
放音孔域を備えた前部筐体と、この前部筐体に取り付く
後部金属筐体とからなることを特徴とするディスプレイ
装置としたものであり、従来のスピーカネット使用品と
同等以上の音響特性を得られる。また、筐体と放音孔域
とを射出成形法により一発成型でき部品点数と工数の削
減を図れる。さらに、リサイクル時にスピーカネットの
分別処理を不要にしリサイクル率を向上させる。効率的
な放熱により放熱孔を不要にしたり、放熱孔の寸法を小
さくしたり、数を減らせるという作用を有する。
【0035】請求項13に記載の発明は、少なくとも一
つの主面に単位面積当たりの開口率を20%以上とした
放音孔域を備えた前部金属筐体と、この前部金属筐体に
取り付く後部筐体とからなることを特徴とするディスプ
レイ装置としたものであり、従来のスピーカネット使用
品と同等の音響特性を得られる。また、筐体と放音孔域
とを射出成形法により一発成型でき部品点数と工数の削
減を図れる。さらに、リサイクル時にスピーカネットの
分別処理を不要にしリサイクル率を向上させる。効率的
な放熱により放熱孔を不要にしたり、放熱孔の寸法を小
さくしたり、数を減らせるという作用を有する。
【0036】請求項14に記載の発明は、少なくとも一
つの主面に単位面積当たりの開口率を20%以上とした
放音孔域を備えた前部金属筐体と、この前部金属筐体に
取り付く後部金属筐体とからなることを特徴とするディ
スプレイ装置としたものであり、従来のスピーカネット
使用品と同等以上の音響特性を得られる。また、筐体と
放音孔域とを射出成形法により一発成型でき部品点数と
工数の削減を図れる。さらに、リサイクル率を向上させ
音質の向上にも役立つ放熱孔なしディスプレイ装置を提
供できるという作用を有する。
【0037】請求項17に記載の発明は、ディスプレイ
部と、制御回路部と、前部筐体と、この前部筐体に取り
付く後部筐体とからなり、前記後部筐体が金属射出成形
により作製され、かつ、主面に放熱フィンを一体成形し
たことを特徴とするディスプレイ装置としたものであ
り、従来のスピーカネット使用品と同等以上の音響特性
を得られる。また、効率的な放熱により放熱孔を不要に
するという作用を有する。
【0038】請求項22に記載の発明は、スピーカ用放
音孔を備えるとともに、CRTおよびスピーカ装置を取
り付けてなる前部筐体と、制御回路部と、前記前部筐体
に取り付き前記CRTと制御回路部とスピーカ装置とを
覆う有底容器状の後部筐体とからなり、前記後部筐体が
金属射出成形により作製され、かつ、主面に放熱フィン
を一体成形したことを特徴とするディスプレイ装置とし
たものであり、従来のスピーカネット使用品と同等以上
の音響特性を得られる。また、効率的な放熱により放熱
孔を不要にするという作用を有する。
【0039】
【実施例】以下に、本発明の実施例における音響・映像
機器の筐体とその製造方法とディスプレイ装置について
図1〜図8を用いて説明する。なお、便宜上ディスプレ
イ装置を、テレビジョン受信機の例により示す。
【0040】(実施例1)図1は本発明の一実施例にお
けるテレビジョン受信機の分解斜視図、図2は図1を切
断線S〜Sで切断した放熱フィン部の要部断面図、図3
は放熱フィン形状の他の形状例を示す。
【0041】図1に示すテレビジョン受信機100は、
前部筐体(前面板)2と、CRT4と、制御回路部20
と、前記前部筐体2に取り付き,前記CRT4と制御回
路部20とを内蔵するごとく覆う有底容器状の後部筐体
1とからなる。
【0042】また、前部筐体の他の実施詳細例を図4に
示す。図4に示す前部筐体2Aはスピーカ用放音孔6A
を視聴者の前面および側面に備えるとともに、CRT4
およびスピーカ装置(スピーカ本体7とスピーカボック
ス8とからなる。)をスピーカ用放音孔6Aに対応して
両側に取り付けてなる。
【0043】有底容器状の後部筐体1は、その天面部に
放熱フィン1Aを一体的に設けてなり、その断面形状を
図2に示す。放熱フィン1Aは後部筐体本体の表裏の両
面に設けている。これは、空気との接触面積を増やし、
熱伝達の効率を高めるためである。また、図2のような
形状では、後部筐体1から放熱フィン1Aが飛び出た形
状になりデザイン的に成り立たない場合は、図3に示す
放熱フィン形状1Bとしても一向に差し支えない。
【0044】放熱フィンの配設部位(天面、側面、後
面、底面等)、形状、大きさ・厚み・高さなどは、その
ディスプレイ装置の大きさ・消費電力などに対応して任
意に実施してよい。図2の場合は衝立状の板体を所定ピ
ッチで並列させてなり、図3の場合は直線の溝状凹部を
並列に配設してなる。この他、半球状、円柱状、リング
状の突起を天面等の主面に多行多列に配設したり、同じ
く、半球状、円柱状、リング状の凹部を多行多列に配設
してもよい。
【0045】図1に示す後部筐体1、図4に示す後部筐
体41は、樹脂部材または金属部材等を成形して作製す
るが、その成形法は使用する部材、製品の大きさ・厚さ
などを考慮しながら、樹脂射出成形またはダイカストま
たはチキソーモールディングを選定する。
【0046】また、筐体の構成部材は、比重・熱伝導性
・成形性などを考慮しながら、PS,ABS等の樹脂部
材、アルミニウム合金、マグネシウム合金、亜鉛合金等
の中から選択すればよい。
【0047】前部筐体2の部材は、テレビジョン受信機
100の放熱を考慮した場合、上記の後部筐体1と同じ
金属材料を使用するのが望ましい。しかし、上昇温度が
目的とする範囲内に納まるのであれば樹脂部材を用いて
も一向に差し支えない。
【0048】なお、上記前部筐体2と後部筐体1とをネ
ジ締結することでテレビジョン受信機100が組み立て
られる。
【0049】この実施例によれば、制御回路部20やC
RT4などから発生する熱は前部筐体2、後部筐体1の
各面に伝達・伝導し放熱される。中でも、天面は加熱さ
れた空気の上昇による対流で最も熱くなる。しかし、前
記放熱フィンを設けた構成により、効率よく熱放射で
き、従来の放熱孔を皆無にできる。
【0050】なお、筐体内部への塵埃累積を極めて低く
抑えることができるなら、放熱フィン間に、必要に応じ
直径0.5mm〜1mm程度の微細孔を小数だけ併設
し、加熱空気の流出を促進するようにしても一向に差し
支えない。勿論、微細孔の配設部位は天面に限る物でな
く任意の部位、例えば、側面、後面、底面等としてもよ
い。
【0051】(実施例2)図4から図8までは本発明の
もう一つの実施例におけるテレビジョン受信機100A
とスピーカ用放音孔域とを示す。
【0052】テレビジョン受信機100Aは前部筐体2
Aと後部筐体41との内部に所定の電子回路基板20を
備えるとともに、CRT4とスピーカ本体7とスピーカ
ボックス8等を所定に収納してなる。
【0053】前部筐体2Aは樹脂部材たとえばポリスチ
レン(PS)、または前記マグネシウム合金等の金属部
材を所定形状に射出成形してなる。前部筐体2Aの主面
の板厚寸法は、例えば、0.5mm〜3mm程度の範囲
に構成した。
【0054】さらに前部筐体2Aは、図4、図5に示す
ごとく、前部筐体2Aを構成する少なくとも一つの主面
に、例えば、前面(CRT4近傍の視聴者側)と側面と
に射出成形可能な直径寸法の微細孔6Aを複数個所、所
定の範囲に穿設して放音孔域5を配設してなる。
【0055】前記微細孔6Aはテーパ穴で構成し、前部
筐体2Aの外側直径寸法φDが大きく,前部筐体2Aの
内側直径寸法φdを小さく構成した。そして、射出成形
法により前部筐体2Aと一体的に一発成型(一回の成型
(ワンショット成型))により配設した。
【0056】微細孔6Aは図5に示すごとく多行多列に
配設したり、同心円状に配設するなど任意のパターンに
穿孔してよい。
【0057】例えば、前部筐体2Aの前面と側面とに微
細孔を多行多列に配設する場合、微細孔の単位面積当た
りの開口率を約20%以上とした。該数値は音質特性を
従来のスピーカネット構成とほぼ同等とするものであ
る。
【0058】前記開口率は15%程度以上有れば音質特
性が高音域で若干劣るものの、中・低音域では従来構成
とほぼ同等であることを、種々の実験と試作、微細孔の
寸法と配置構成の数値解析等に基づき確認、決定した。
【0059】なお、実際の開口率を約20%以上とした
理由は、金型寸法のバラツキ、成形寸法のバラツキなど
を考慮し、余裕を持たせた数値とした。
【0060】また、外観上、微細孔6Aを目立たなく
し、さらに、高歩留まりで射出成形可能とするため、図
6、図8に示すように、微細孔6Aの内側直径寸法φd
mmを0.8mm〜1mm程度とした。テーパ角度は約
10度程度とした。配設ピッチは図8に示すように、一
辺が1.63mm程度の正三角形の各頂点に穿孔するご
とく多行多列に配設した。なお、微細孔寸法を0.8m
mとし、図8に示す寸法配置とした場合、開口率を算出
すると21.8%となる。微細孔寸法が1mmの場合、
開口率は約32%となる。
【0061】さらに、微細孔を集積した開口総面積を約
1100mm↑2とした。この場合の穿孔数は、微細孔
6Aの内側直径寸法(φdmm)0.8mmで除すると
約2190個となる。
【0062】なお、図7に示すごとく、前記微細孔はス
トレート穴の微細孔6Bであってもよい。板厚寸法tは
テーパ孔の場合と同様0.5mm〜3mm程度、直径寸
法φdsを0.8mm〜1mm程度とした。
【0063】微細孔6Bの穿孔手段についてもテーパ穴
の場合と同様、射出成形法により筐体と一体的に一発成
型(一回の成型(ワンショット成型))により配設し
た。
【0064】前記微細孔は円形に限るものでなく、任意
形状であってよいことは言うまでもない。例えば、三角
形や矩形や多角形の微細孔、または長円や楕円などの微
細孔としてよい。この場合も前記開口率は20%以上と
するのが望ましい。
【0065】この実施例の場合も、従来のスピーカネッ
トやパンチングシートを用いた構成に較べ、貼り合わせ
(接着)に作業工数を発生せず、仕上がり状態に細心の
注意を払う必要がない。放音孔域5は前部筐体2Aの成
型時に同時に一括して配設されるので生産性が向上す
る。当然の事ながら、部品点数も減りコスト低減とな
る。また、リサイクルに際しスピーカネットを取り除き
分別処理する必要もない。
【0066】微細孔を配設する主面は前面や側面に限る
ものでなく、三次元的にスピーカを配置する場合、天
面、底面などにも必要に応じ配設してよい。
【0067】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、放熱孔の
ない、または放熱孔の寸法を微細にした後部筐体により
綿埃や水分の侵入を大幅に低減でき、制御回路部の短絡
や故障を低減することができる。また、音の干渉による
音質劣化も低減でき、より高品質・高信頼性のディスプ
レイ装置を提供できる。また、筐体の金属化により、有
害物質を減少させながらリサイクル率も向上でき、環境
保全に役立つ。
【0068】さらに、開口率を20%とすることにより
音質特性を従来並に維持できる。放音孔域の材質を筐体
と同じにできリサイクル時の分離や分別が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるテレビジョン受信機
の分解斜視図
【図2】図1を切断線S〜Sで切断した放熱フィン部の
要部断面図
【図3】図2の他の実施例形状の要部断面図
【図4】本発明のもう一つの実施例におけるテレビジョ
ン受信機の要部断面図
【図5】図4の要部正面図
【図6】図4の実施例における微細孔の要部拡大断面図
【図7】本発明の一実施例におけるもう一つの微細孔の
要部拡大断面図
【図8】本発明の一実施例における微細孔の配列状態を
示す要部正面図
【図9】従来のテレビジョン受信機の要部断面図
【図10】従来のテレビジョン受信機を構成する制御回
路部の構成概念図
【符号の説明】
1,41 後部筐体 1A,1B 放熱フィン 2,2A 前部筐体 4 CRT(陰極線管) 5 放音孔域 6A 微細孔(テーパ孔) 6B 微細孔(ストレート孔) 7 スピーカ放音孔 8 スピーカ装置 20 制御回路部 100,100B テレビジョン受信機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志水 薫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−30989(JP,A) 特開 平4−167899(JP,A) 特開 平7−322172(JP,A) 特開 平8−56319(JP,A) 特開 昭56−122299(JP,A) 特開 平9−224203(JP,A) 特開 平9−298705(JP,A) 実開 昭63−10595(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/64 - 5/655

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの主面に微細孔を複数個
    配設して放音孔域を形成すると共に、前記放音孔域の単
    位面積当たりの開口率を20%以上としたことを特徴と
    する音響・映像機器の筐体。
  2. 【請求項2】 微細孔が0.8mm以上の直径を有する
    ストレート孔であることを特徴とする請求項1記載の音
    響・映像機器の筐体。
  3. 【請求項3】 微細孔が0.8mm以上の直径を有する
    テーパー孔であることを特徴とする請求項1記載の音響
    ・映像機器の筐体。
  4. 【請求項4】 テーパー孔の筐体の内側の寸法を小さ
    く、筐体の外側の寸法を大きくしたことを特徴とする請
    求項3記載の音響・映像機器の筐体。
  5. 【請求項5】 筐体の構成部材をアルミニウム合金、ま
    たはマグネシウム合金、または亜鉛合金の内、いずれか
    一つとしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1
    項記載の音響・映像機器の筐体。
  6. 【請求項6】 少なくとも一つの主面に微細孔を複数個
    配設して放音孔域を形成すると共に、前記放音孔域の単
    位面積当たりの開口率を20%以上としたことを特徴と
    する音響・映像機器の筐体の製造方法において、前記筐
    体と前記放音孔域とを、射出成形法により一発成形した
    ことを特徴とする音響・映像機器の筐体の製造方法。
  7. 【請求項7】 微細孔が0.8mm以上の直径を有する
    ストレート孔であることを特徴とする請求項6記載の音
    響・映像機器の筐体の製造方法。
  8. 【請求項8】 微細孔が0.8mm以上の直径を有する
    テーパー孔であることを特徴とする請求項6記載の音響
    ・映像機器の筐体の製造方法。
  9. 【請求項9】 テーパー孔の筐体の内側の寸法を小さ
    く、筐体の外側の寸法を大きくしたことを特徴とする請
    求項8記載の音響・映像機器の筐体の製造方法。
  10. 【請求項10】 筐体の構成部材をアルミニウム合金、
    またはマグネシウム合金、または亜鉛合金の内、いずれ
    か一つとしたことを特徴とする請求項6〜9のいずれか
    1項記載の音響・映像機器の筐体の製造方法。
  11. 【請求項11】 少なくとも一つの主面に単位面積当た
    りの開口率を20%以上とした放音孔域を備えた前部筐
    体と、この前部筐体に取り付く後部筐体とからなること
    を特徴とするディスプレイ装置。
  12. 【請求項12】 少なくとも一つの主面に単位面積当た
    りの開口率を20%以上とした放音孔域を備えた前部筐
    体と、この前部筐体に取り付く後部金属筐体とからなる
    ことを特徴とするディスプレイ装置。
  13. 【請求項13】 少なくとも一つの主面に単位面積当た
    りの開口率を20%以上とした放音孔域を備えた前部金
    属筐体と、この前部金属筐体に取り付く後部筐体とから
    なることを特徴とするディスプレイ装置。
  14. 【請求項14】 少なくとも一つの主面に単位面積当た
    りの開口率を20%以上とした放音孔域を備えた前部金
    属筐体と、この前部金属筐体に取り付く後部金属筐体と
    からなることを特徴とするディスプレイ装置。
  15. 【請求項15】 金属筐体の構成部材をアルミニウム合
    金、またはマグネシウム合金、または亜鉛合金の内、い
    ずれか一つとしたことを特徴とする請求項12〜14の
    いずれか1項記載のディスプレイ装置。
  16. 【請求項16】 主面に放熱フィン形状を一体成形で設
    けたことを特徴とする請求項15記載のディスプレイ装
    置。
  17. 【請求項17】 ディスプレイ部と、制御回路部と、前
    部筐体と、この前部筐体に取り付く後部筐体とからな
    り、前記後部筐体が金属射出成形により作製され、か
    つ、主面に放熱フィンを一体成形したことを特徴とする
    ディスプレイ装置。
  18. 【請求項18】 放熱フィンの形状を板状または半球状
    または円柱状またはリング状の内、いずれか一つの突起
    としたことを特徴とする請求項17記載のディスプレイ
    装置。
  19. 【請求項19】 放熱フィンの形状を溝状または半球状
    または円柱状またはリング状の内、いずれか一つの凹部
    としたことを特徴とする請求項17記載のディスプレイ
    装置。
  20. 【請求項20】 放熱フィンを主面の両面に配設したこ
    とを特徴とする請求項17〜19のいずれか1項記載の
    ディスプレイ装置。
  21. 【請求項21】 前部筐体を金属射出成形により作製し
    たことを特徴とする請求項17記載のディスプレイ装
    置。
  22. 【請求項22】 スピーカ用放音孔を備えるとともに、
    CRTおよびスピーカ装置を取り付けてなる前部筐体
    と、制御回路部と、前記前部筐体に取り付き前記CRT
    と制御回路部とスピーカ装置とを覆う有底容器状の後部
    筐体とからなり、前記後部筐体が金属射出成形により作
    製され、かつ、主面に放熱フィンを一体成形したことを
    特徴とするディスプレイ装置。
  23. 【請求項23】 前部筐体を金属射出成形により作製し
    たことを特徴とする請求項22記載のディスプレイ装
    置。
JP11782397A 1997-04-03 1997-05-08 筐体とその製造方法とディスプレイ装置 Ceased JP3045101B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11782397A JP3045101B2 (ja) 1997-04-03 1997-05-08 筐体とその製造方法とディスプレイ装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8497497 1997-04-03
JP9-84974 1997-04-03
JP11782397A JP3045101B2 (ja) 1997-04-03 1997-05-08 筐体とその製造方法とディスプレイ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10336551A JPH10336551A (ja) 1998-12-18
JP3045101B2 true JP3045101B2 (ja) 2000-05-29

Family

ID=26425943

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11782397A Ceased JP3045101B2 (ja) 1997-04-03 1997-05-08 筐体とその製造方法とディスプレイ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3045101B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001018048A (ja) * 1999-06-30 2001-01-23 Sony Corp 低融点金属材料の射出成形方法、射出成形装置及び筐体
CN100486313C (zh) * 2006-04-18 2009-05-06 上海德瑞金属制品有限公司 以镁合金或铝合金压铸的显示器用的机壳
JP2010243347A (ja) * 2009-04-07 2010-10-28 Yazaki Corp 車両用計器
JP6244540B2 (ja) * 2013-05-09 2017-12-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 スピーカシステムと、これを用いた移動体装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10336551A (ja) 1998-12-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6807051B2 (en) Display apparatus
US8798308B2 (en) Convective airflow using a passive radiator
US20140270269A1 (en) Loudspeaker device
EP3692727B1 (en) Acoustic deflector with convective cooling
US10911865B2 (en) Omni-directional speaker system and related devices and methods
CN102802100A (zh) 扬声器模组
US20050271241A1 (en) Speaker device
CN205081906U (zh) 扬声器箱
US7184568B2 (en) [Speaker]
CN205142508U (zh) 扬声器箱
US10694281B1 (en) Coaxial waveguide
JP3045101B2 (ja) 筐体とその製造方法とディスプレイ装置
CN105916082A (zh) 扬声器装置
CN101120625A (zh) 具有集成的低音喇叭框架和隔音板部件的扬声器
JP2007259024A (ja) スピーカ装置およびこのスピーカ装置を用いたテレビジョン受像機
US3364315A (en) Electronic appliance
WO2018022086A1 (en) Omni-directional speaker system and related devices and methods
JP2014049999A (ja) バスレフ型スピーカー装置
US7130438B2 (en) Acoustic enclosure for single audio transducer
KR101513905B1 (ko) 측면 방사 구조를 가지는 마이크로스피커
JPH1042227A (ja) 映像機器とその筐体
CN114615577A (zh) 网罩、网罩的加工工艺以及发声装置
US6219425B1 (en) Loudspeaker with heat radiating hole and electrical device employing the same
CN213783538U (zh) 电子设备
CN113473351B (zh) 扬声器模组、隔离网布组件的加工工艺及电子设备

Legal Events

Date Code Title Description
RVOP Cancellation by post-grant opposition