JP3044163B2 - コンバインにおける脱穀装置の送塵弁制御装置 - Google Patents

コンバインにおける脱穀装置の送塵弁制御装置

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JP3044163B2
JP3044163B2 JP6119434A JP11943494A JP3044163B2 JP 3044163 B2 JP3044163 B2 JP 3044163B2 JP 6119434 A JP6119434 A JP 6119434A JP 11943494 A JP11943494 A JP 11943494A JP 3044163 B2 JP3044163 B2 JP 3044163B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、負荷検出手段にて検出
される脱穀装置の脱穀負荷が大きいほど扱室に設けた送
塵弁の開度が大きくなるように、前記送塵弁の開度調節
用の開閉駆動手段の作動を制御する制御手段が設けられ
たコンバインにおける脱穀装置の送塵弁制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】扱室に設けた送塵弁は、その開度変更に
より脱穀対象作物(穀稈)の扱胴の回転軸芯方向への移
動を促進し、又は抑制するためのものであり、従来は、
エンジン回転数の低下等にて検出される脱穀装置の脱穀
負荷が主として扱室内の処理物量に左右されることに着
目し、脱穀負荷が大きいほど送塵弁の開度を大きくする
ように開度調節して、作物の種類、着粒状態、脱粒性等
の脱穀対象作物(穀稈)の状態により適切に対応して脱
穀作業を行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、脱穀負荷が比較的滑らかな変化を示
す場合には、特に大きな不都合はないが、例えば、穀稈
の植立密度が小さい箇所が部分的に存在するような圃場
では、次のような不都合が生じる。つまり、植立密度が
小さい部分に走行して一時的に刈取穀稈量が減少する
と、扱室内の処理物量即ち脱穀負荷が小さくなって送塵
弁の開度が小さい開度に変更操作されるが、上記小植立
密度の部分を通過後に、刈取穀稈量が増加して脱穀負荷
が急に大きくなると、その負荷増大に対応すべく上記送
塵弁の開度は上記小開度から大側に変更操作されるが、
送塵弁の開閉動作には所定の動作時間を要するために、
上記負荷の増大に対して送塵弁の開き状態への変更が遅
れることになる。その結果、扱室内の処理物量が過大に
なって、過脱穀による損傷粒や脱ぷ等が発生したり、あ
るいは、脱穀負荷が過負荷状態となってエンジンが停止
する等の不具合発生のおそれがあった。
【0004】本発明は、かかる実情に鑑みて為されたも
のであって、その目的は、脱穀負荷が小さい状態から急
激に増大する場合であっても、送塵弁の開度をその負荷
増大により適切に対応できるようにして、上記従来技術
の不都合を解消させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のコンバインにお
ける脱穀装置の送塵弁制御装置は、負荷検出手段にて検
出される脱穀装置の脱穀負荷が大きいほど扱室に設けた
送塵弁の開度が大きくなるように、前記送塵弁の開度調
節用の開閉駆動手段の作動を制御する制御手段が設けら
れたものであって、その第1の特徴構成は、前記制御手
段は、前記脱穀負荷が設定負荷よりも低負荷側範囲にお
いては、前記送塵弁の開度を設定最少開度に維持し、且
つ、前記設定負荷以上の高負荷側範囲においては、前記
脱穀負荷が大きいほど前記送塵弁の開度を前記設定最少
開度から漸次大きくするように制御すべく構成されてい
る点にある。
【0006】第2の特徴構成は、第1の特徴構成におい
て、前記脱穀負荷が同じときの前記送塵弁の目標開度の
増減を変更設定する目標開度変更手段が設けられ、前記
制御手段は、前記目標開度変更手段にて前記目標開度が
増大側に変更されるほど、前記低負荷側範囲及び前記高
負荷側範囲の夫々において、前記脱穀負荷が同じときの
前記送塵弁の開度を大きくするように制御すべく構成さ
れている点にある。
【0007】
【作用】第1の特徴構成によれば、脱穀装置の脱穀負荷
が設定負荷よりも低負荷側範囲においては、扱室に設け
た送塵弁の開度が設定最少開度、即ち送塵弁の開度変更
可能範囲の下限開度よりも大きい開度に設定される最少
開度に維持され、脱穀装置の脱穀負荷が設定負荷以上の
高負荷側範囲においては、前記脱穀負荷が大きいほど送
塵弁の開度が前記設定最少開度から漸次大きくなるよう
に送塵弁の開度が調節制御される。従って、脱穀負荷が
設定負荷よりも小さい低負荷側範囲にあって送塵弁の開
度が上記設定最少開度に変更されている状態で、脱穀負
荷が急に大きくなって設定負荷以上の高負荷側範囲にな
ると、上記送塵弁の開度は、上記設定最少開度を起点と
してその開度から開き側に変更操作されるので、上記負
荷の増大に対して動作遅れを極力小さくしながら開き側
に変更されることになる。
【0008】第2の特徴構成によれば、第1の特徴構成
による制御に、目標開度設定手段によって脱穀負荷が同
じときの送塵弁の目標開度を増減させる補正を加えてよ
り適切な送塵弁制御を行う。つまり、脱穀装置の負荷が
同じであっても、例えば、脱穀対象作物(穀稈)の脱粒
性が異なるような場合には、脱粒性が悪いときは送塵弁
の開度を小さくする補正を行って処理物の排出を抑制
し、扱室での滞留時間を長くすることにより脱穀作用を
促進させる一方、脱粒性が良いときは送塵弁の開度を大
きくする補正を行って、扱室での滞留時間を短くして処
理物の排出を促進させる。ここで、送塵弁の目標開度の
補正を行ったときには、扱室内の処理物量を所定量に維
持させるために、送塵弁の開度を小さくしたときには車
速を遅くして刈取穀稈量を少なくする一方、送塵弁の開
度を大きくしたときには車速を速くして刈取穀稈量を多
くする必要があり、具体的には、例えば、エンジン負荷
(脱穀負荷)が増加するほど車速を遅くする車速自動制
御にて実現できる。逆に、圃場の凹凸が激しい等のため
に低速状態で手動走行させる場合には、その車速条件に
応じて送塵弁の開度を小さくする補正を行うことにな
る。
【0009】
【発明の効果】本発明の第1の特徴構成によれば、例え
ば、コンバインが圃場のうちで穀稈の植立密度が部分的
に小さい箇所を通過する場合のように、脱穀負荷が一時
的に低負荷状態になってから急激に増大する場合であっ
ても、送塵弁の開度をその負荷増大に対して動作遅れな
く大側に変更することができるので、従来技術のよう
に、上記負荷増大に対して送塵弁の開度変更が遅れる結
果、扱室内の処理物量が過大になって、過脱穀による損
傷粒や脱ぷ等が発生したり、あるいは、脱穀負荷が過負
荷状態となってエンジンが停止する等の不具合のおそれ
がなくなり、もって、適切な送塵弁の開度調節が実現で
きる。
【0010】又、第2の特徴構成によれば、例えば、処
理物の脱粒性が良い場合には、同じ脱穀負荷に対する送
塵弁の開度を大側に補正して処理物の排出速度を上げて
扱き処理作業の効率を高める一方、処理物の脱粒性が悪
い場合には、送塵弁の開度を小側に補正して処理物の排
出速度を下げて扱室内で充分な扱き処理を行うようにす
る等、より適切な送塵弁の開度調節を行うことができ、
もって、第1の特徴構成を実施する際の好適な手段が得
られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。先ず、図5に、コンバイン(全稈投入式コンバイ
ン)全体の側面図を示す。左右一対のクローラ走行装置
1を備える機体Vに操縦室2、脱穀装置3等が搭載さ
れ、機体Vの前方には刈取装置4が昇降自在に設けられ
ている。刈取装置4は、分草具5、掻き込み装置6、刈
り刃7、刈り取った作物を機体左右方向の中央部に寄せ
集めるオーガー8、寄せ集めた作物を脱穀装置3に搬送
するコンベア9を備えている。
【0012】脱穀装置3は、機体Vの前後方向の軸芯周
りに回転する扱胴10と受け網11を備える脱穀部(以
下、扱室という)A、及び、扱室Aからの漏下処理物か
ら穀粒を選別して回収する選別部Bからなる。選別部B
の詳細については図示しないが、穀粒と藁屑等とを分離
選別するための揺動選別板や藁屑等を吹き飛ばす風を発
生させるトウミ、選別された穀粒を回収する回収装置等
が設けられている。
【0013】刈取装置4で刈り取られ、オーガー8及び
コンベア9により脱穀装置3に搬送される稲、麦、大豆
等の作物(穀稈)は、扱室Aに供給されて扱胴10の回
転により脱穀される。扱室Aの前部には、穀稈が供給さ
れているか否かを検出するための穀稈感知スイッチS1
が設けられている。穀稈感知スイッチS1は、図6に示
すように、扱室Aの天井カバー12の内側に付設され、
扱胴10の回転方向に揺動自在に垂下する接触片と、そ
の接触片が穀稈の接触によって揺動するとオンになるス
イッチからなる。従って、穀稈感知スイッチS1は、扱
室Aに穀稈が供給されていない状態でオフ、供給されて
いる状態でオンになる。
【0014】扱室A内の穀稈(処理物)は、扱胴10の
周囲に螺旋状に設けられた扱歯によって脱穀されながら
機体後方へ移送され、受け網11の後端部から選別部B
に落下する。そして揺動選別板でささり粒等が回収され
た後、藁屑が機外に排出される。扱室内の処理物の後方
への移送を促進し、或いは抑制することにより処理物の
扱室内での滞留時間を調節し、もって脱穀具合を最適化
するための送塵弁13が扱室の天井カバー12の内面に
設けられている。
【0015】図6及び図7に示すように、複数の板状の
送塵弁13が、扱胴の回転軸芯方向に所定間隔で配設さ
れている。各送塵弁13は、上下方向の軸芯周りで回動
自在に天井カバー12に枢着され、天井カバー12の外
側に設けられたリンク機構14,15により全送塵弁1
3が平行状態を維持しつつ同時に回動するように構成さ
れている。
【0016】即ち、各送塵弁13と共に回動するリンク
14が一本のリンク15で枢支連結され、モータMによ
って各送塵弁13の回動角度(開度)を所定範囲内で同
時に変更できるように構成されている。このモータM
は、後述する制御手段によって正逆転駆動される。又、
送塵弁13の回動角度(開度)を検出するためのポテン
ショメータ式の送塵弁開度センサS2が設けられてい
る。
【0017】送塵弁13の回動範囲(開度調節範囲)
は、図7に破線で示す位置(+20°)から二点鎖線で
示す位置(−10°)までに規制されている。破線で示
す位置は全開状態であってこの状態では処理物の後方へ
の移送が最も促進される。逆に、二点鎖線で示す全閉状
態では処理物の後方への移送が最も抑制される。
【0018】次に、送塵弁13の開閉制御について説明
する。図1に示すように、モータM等で構成される開閉
駆動手段を介して送塵弁13を開閉制御する制御手段H
が設けられている。制御手段Hは、マイクロコンピュー
タを用いて構成され、2本の出力16,17のいずれか
一方をオン(Lレベル)にすることにより、2つのリレ
ー18,19のいずれか一方をVcc側に閉成し、もっ
てモータMを正転又は逆転させる。すると、送塵弁13
は前述のようにして開閉操作され、その開度が送塵弁開
度センサS2によって制御手段Hにフィードバックされ
る。
【0019】図中、20は手動で送塵弁を開閉させるた
めの中立位置付の切換えスイッチである。又、21,2
2はリミットスイッチであって、送塵弁13が前述の回
動範囲の限界、即ち全開状態又は全閉状態になるに伴っ
てオフになりリレー18又はリレー19の励磁電流を遮
断する。尚、図6ではリミットスイッチ21,22を省
略した。
【0020】図1に示すように、制御手段Hには、既述
の穀稈感知スイッチS1、送塵弁開度センサS2の他
に、種々のセンサやスイッチの情報が入力されている。
脱穀クラッチスイッチS3、刈取クラッチスイッチS4
は、脱穀クラッチ又は刈取クラッチが接続状態にあると
きにオンになるスイッチであり、これらの信号から制御
手段Hは、コンバインが脱穀中であること又は刈り取り
中であることを知る。
【0021】電磁ピックアップS5は、エンジンの回転
数に比例する周波数の正弦波を発生して制御手段Hに与
える。車速センサS6はミッション部に設けられ、クロ
ーラ走行装置1の駆動輪の回転数に比例するパルス数の
信号を発生して制御手段Hに与える。送塵弁オートスイ
ッチ23は次に述べる送塵弁の自動開閉制御を実行する
か否かを切換えるスイッチ、作物切換スイッチ24は刈
取・脱穀対象作物(稲、麦、大豆等)に応じて切換える
スイッチである。送塵弁調節VR25は作物の脱粒性等
に応じて送塵弁開度を調節するための可変抵抗である。
尚、図中、27は、この実施例では使用せず別実施例の
制御において使用されるものであるが、図面の簡素化の
ために、ここに記載している。
【0022】次に、上記各種センサやスイッチの入力情
報に基づいて制御手段Hが実行する送塵弁制御について
図2及び図3の流れ図に基づいて説明する。先ず、処理
(イ)において自動開閉制御の起動条件をチェックす
る。即ち、送塵弁オートスイッチ23、脱穀クラッチス
イッチS3、及び刈取クラッチスイッチS4がオンで、
且つ、エンジン回転数が2000rpm以上であれば起
動条件が成立して(ロ)以下の処理に移るが、いずれか
の条件を満たしていなければ出力停止処理(出力16,
17を共にオフ(Hレベル)にする)に分岐する。
【0023】処理(ロ)においては、刈取・脱穀作業中
のエンジン回転数の低下から脱穀装置3の脱穀負荷を検
出する。つまり、車速が0.1m/s未満のときのエン
ジン回転数の最大値を基準回転数(R)として記憶して
おき、車速が0.1m/s以上になったときのエンジン
回転数の現在値(r)との差を負荷Lとして算出する。
得られた負荷Lは、走行装置1や刈取装置4等、脱穀装
置3以外の負荷をも含むが、脱穀装置3の割合が大きい
こと、及び、他の負荷の変化が比較的少ないことから、
負荷Lを便宜上脱穀装置3の脱穀負荷とみなしている。
従って、脱穀装置3の脱穀負荷を検出する負荷検出手段
26が、制御手段Hを利用して構成される。
【0024】次に、処理(ハ)において作物切換スイッ
チ24の切換位置をチェックし、切換位置に応じた送塵
弁13の目標開度の設定処理に分岐する。即ち、大豆、
麦の場合はそれぞれ図4(a)、図4(b)に示すよう
に、送塵弁調節VR25の設定値が大きくなるほど、即
ち作物の脱粒性が良いほど大きい目標開度が設定され
る。実際には、図4(a)、図4(b)に示すような送
塵弁調節VR25の設定値と目標開度(°)との関係を
所定の粗さで量子化したデータテーブルが制御手段H内
のメモリに記憶されており、制御手段Hはそのデータテ
ーブルから目標開度を求めている。後述する図4(c)
についても同様である。尚、送塵弁調節VR25の設定
値は抵抗値(電圧値)の変化をA/D変換した値を便宜
上、1から5の値に置き換えて図示している。
【0025】作物の切換位置が稲である場合は、穀稈感
知スイッチS1がオフ状態のとき、及び、オフしてから
次にオンになった直後、即ち、脱穀作業が終了してから
次に脱穀作業が開始した後の5秒間と、それ以後とを区
別している。オフ状態のとき及び脱穀開始直後の5秒間
は、大豆や麦の場合と同様に図4(c)に示す送塵弁調
節VR25の設定値との関係から目標開度が求められ
る。尚、図4(a),(b),(c)からわかるように
大豆、麦、稲の順に送塵弁開度が小さくなっている。こ
れは、脱粒し易さ(脱粒性)の違い等による。
【0026】穀稈感知スイッチS1がオンしてから5秒
経過後は、図4(d)に示すように、制御手段Hは、処
理(ロ)で算出した負荷(エンジン回転数の低下量)L
(rpm)が設定負荷よりも低負荷側範囲においては、
送塵弁13の開度を設定最少開度に維持し、且つ、設定
負荷以上の高負荷側範囲においては、負荷Lが大きいほ
ど送塵弁13の開度を設定最少開度から漸次大きくする
ように目標開度が求める。尚、図では負荷Lが、表示パ
ネル等において負荷の増加に伴って順次点灯される1か
ら5の数字表示、及び負荷が数字5の負荷範囲以上(1
00rpm以上)のときに1から5の数字表示が全部点
滅する全点滅として段階的に示され、この負荷Lの段階
的な変化(図では20rpmごと)に対して目標開度が
変更される例を示している。そして、上記設定負荷は、
数字表示が3から4へ変わる時の負荷(図では60rp
m)である。これにより、負荷Lが大きい範囲では、扱
室A内の処理物量が多く過脱穀になるので、処理物を速
く後方へ移送し、扱室A内での滞留時間を短くして、過
脱穀を防止すると共に、処理物の詰まり状態や過負荷に
よるエンジン停止も回避させている。
【0027】但し、図4(d)に示すように、制御手段
Hは、前記送塵弁調節VR25の設定値が大きくなるほ
ど、つまり、送塵弁13の目標開度が増大側に変更され
るほど、負荷Lの前記低負荷側範囲及び前記高負荷側範
囲の夫々において、前記負荷Lが同じときの送塵弁13
の開度を大きくするように制御すべく構成されている。
つまり、前記送塵弁調節VRが、前記負荷Lが同じとき
の送塵弁13の目標開度の増減を変更設定する目標開度
変更手段として機能する。図には、送塵弁調節VR25
による目標開度の設定値が、1、3、5の3つの場合が
例示され、各設定値における前記設定最少開度は、−2
°、4°、10°に設定される。そして、作物の脱粒性
が悪いほど、送塵弁13の目標開度を小さくする。
【0028】上記処理にて、それぞれの作物条件に応じ
た目標開度が求まれば、処理(ニ)以下で送塵弁13の
開閉操作が行われる。先ず、目標開度と現在開度との偏
差が求められる。ここで、現在開度は前記送塵弁開度セ
ンサS2によって制御手段Hにフィードバックされる信
号から求められる値である。偏差が許容範囲(不感帯)
内であれば出力停止を実行する。偏差が負、即ち開き過
ぎであれば閉出力を実行し、偏差が正、即ち閉じ過ぎで
あれば開出力を実行する。
【0029】出力停止は前述のように出力16及び出力
17を共にオフにする処理であり、これにより、送塵弁
13の操作は停止される。開出力は出力16をオン(L
レベル)、出力17をオフにする処理であり、これによ
り、モータMが正転駆動され送塵弁13が開く方向に操
作される。閉出力は出力17をオン(Lレベル)、出力
17をオフにする処理であり、これによりモータMが逆
転駆動され送塵弁13が閉じる方向に操作される。
【0030】〔別実施例〕以下、別実施例を列記する。
上記実施例では、目標開度変更手段として、送塵弁調節
VR25を使用する場合を例示したが、これとは別に、
例えば、図1に示す目標値ダイヤル27を目標開度変更
手段として設け、この目標値ダイヤル27にて、送塵弁
13の目標開度を直接数値として設定するようにしても
よい。この例では、図8に示すように、制御手段Hは、
設定負荷である50rpm以上の高負荷側範囲におい
て、負荷Lの増加に対して送塵弁13の目標開度を連続
的に増大させるとともに、50rpm以下の低負荷側範
囲及び50rpm以上の高負荷側範囲の夫々において、
負荷Lが同じときの送塵弁13の開度を目標値ダイヤル
27の設定数値が大きいほど、大きくするように制御す
べく構成される。図には、ダイヤル値が、小さい方か
ら、2、6、10、16の4つの場合が例示され、各ダ
イヤル値における前記設定最少開度は、2°、6°、1
0°、16°に設定される。そして、この場合の制御の
流れ図を図9に例示するが、稲条件のときに上記目標値
ダイヤル27による目標開度設定に従って送塵弁13の
開度制御を行う以外は、上記実施例の流れ図(図3)と
同じである。
【0031】上記実施例では、刈取・脱穀作業中のエン
ジン回転数の低下から脱穀装置の脱穀負荷を検出するよ
うに構成したが、例えば脱穀装置の扱胴の回転軸にトル
クセンサを設ける等、負荷検出手段26については種々
の構成が考えられる。
【0032】上記実施例では、上記脱穀負荷の変化に対
する送塵弁の開度調節を段階的に行う場合(図4
(d))及び連続的に行う場合(図8)を示し、又、段
階的に行う場合を例にとると、図4(d)に示すよう
に、設定負荷を数字3の負荷範囲の上端側の値(60r
pm)とし、その設定負荷以上の高負荷側範囲では、負
荷Lが20rpm増加する毎に送塵弁の目標開度を設定
最少開度から2°ずつ増加させているが、各場合におけ
る設定負荷の値、設定負荷以下の低負荷側範囲で下限開
度として維持される設定最少開度の値、及び、設定負荷
以上の高負荷側範囲で負荷Lの増加に対して目標開度を
増加させる割合等の具体構成については、上記実施例の
ものに限らない。又、送塵弁の開度調節を段階的に行う
場合に、その段階数を上記実施例よりも増やして、もっ
ときめ細かく脱穀負荷の変化に応じて目標開度を変化さ
せてもよい。
【0033】又、負荷が同じときの送塵弁の目標開度の
増減を変更設定する目標開度設定手段としては、上記実
施例のような送塵弁調節VR25や、目標値ダイヤル2
7に限るものではなく、例えば、脱粒性について、悪
い、やや悪い、普通、やや良い、良い、の5段階の中か
ら1つを選択させる選択スイッチで目標開度設定手段を
構成し、この選択スイッチの状態に応じて、制御手段が
送塵弁の目標開度を5段階に切り換えるようにしてもよ
い。
【0034】又、上記実施例において、制御手段Hが、
負荷Lの増減に応じて車速を自動的に変速させる車速制
御をも行うように構成してもよい。この場合、負荷Lが
増加すると、車速が減速されて刈取装置4にて刈り取ら
れる穀稈量が少なくなり、扱室Aに投入される処理物量
が減少して脱穀装置3が過負荷になることが防止される
一方で、負荷Lが減少すると、車速が増速されて刈取装
置4にて刈り取られる穀稈量を多くして、刈取作業の効
率を上げることが可能になる。
【0035】又、上記実施例では、作物が稲の場合にの
み脱穀負荷の変化に対して送塵弁の開度を変更する開度
調節を行っているが、麦や大豆について同様の制御を行
ってもよい。
【0036】本発明は、上記実施例のような全稈投入式
コンバインに限らず、自脱型コンバイン等の他のコンバ
インにおける脱穀装置に適用することもできる。
【0037】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る脱穀装置の送塵弁制御装
置のブロック図
【図2】送塵弁制御の流れ図
【図3】送塵弁制御の流れ図
【図4】送塵弁の目標開度を求めるためのグラフ
【図5】コンバインの側面図
【図6】脱穀装置の部分断面図
【図7】送塵弁を示す脱穀装置の平面図
【図8】別実施例の送塵弁の目標開度を求めるためのグ
ラフ
【図9】別実施例の送塵弁制御の流れ図
【符号の説明】
26 負荷検出手段 A 扱室 13 送塵弁 M 開閉駆動手段 H 制御手段 25 目標開度変更手段 27 目標開度変更手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−161417(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01F 12/00 A01D 69/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負荷検出手段(26)にて検出される脱
    穀装置の脱穀負荷が大きいほど扱室(A)に設けた送塵
    弁(13)の開度が大きくなるように、前記送塵弁(1
    3)の開度調節用の開閉駆動手段(M)の作動を制御す
    る制御手段(H)が設けられたコンバインにおける脱穀
    装置の送塵弁制御装置であって、 前記制御手段(H)は、前記脱穀負荷が設定負荷よりも
    低負荷側範囲においては、前記送塵弁(13)の開度を
    設定最少開度に維持し、且つ、前記設定負荷以上の高負
    荷側範囲においては、前記脱穀負荷が大きいほど前記送
    塵弁(13)の開度を前記設定最少開度から漸次大きく
    するように制御すべく構成されているコンバインにおけ
    る脱穀装置の送塵弁制御装置。
  2. 【請求項2】 前記脱穀負荷が同じときの前記送塵弁
    (13)の目標開度の増減を変更設定する目標開度変更
    手段(25),(27)が設けられ、前記制御手段
    (H)は、前記目標開度変更手段(25),(27)に
    て前記目標開度が増大側に変更されるほど、前記低負荷
    側範囲及び前記高負荷側範囲の夫々において、前記脱穀
    負荷が同じときの前記送塵弁(13)の開度を大きくす
    るように制御すべく構成されている請求項1記載のコン
    バインにおける脱穀装置の送塵弁制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101817644B1 (ko) * 2016-04-15 2018-01-11 (주) 워텍 소방방재 전환부가 구비된 빗물저장탱크

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