JP2854464B2 - 脱穀選別制御装置 - Google Patents
脱穀選別制御装置Info
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- JP2854464B2 JP2854464B2 JP19053892A JP19053892A JP2854464B2 JP 2854464 B2 JP2854464 B2 JP 2854464B2 JP 19053892 A JP19053892 A JP 19053892A JP 19053892 A JP19053892 A JP 19053892A JP 2854464 B2 JP2854464 B2 JP 2854464B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、選別装置に備えられた
揺動選別板の漏下開度の現在値を、開度目標値に近づけ
るように増減調節し、且つ、選別装置に備えられたトウ
ミの風力の現在値を、トウミ目標値に近づけるように増
減調節する制御手段が設けられ、前記制御手段が、目標
値設定手段の設定値に基づいて設定される開度基準目標
値及びトウミ基準目標値を、扱室への穀稈供給量を検出
する穀稈供給量検出手段の検出情報と、揺動選別板上の
処理物の層厚を検出する層厚検出手段の検出情報とに基
づいて補正することにより前記開度目標値及び前記トウ
ミ目標値を求めるように構成されている脱穀選別制御装
置に関する。
揺動選別板の漏下開度の現在値を、開度目標値に近づけ
るように増減調節し、且つ、選別装置に備えられたトウ
ミの風力の現在値を、トウミ目標値に近づけるように増
減調節する制御手段が設けられ、前記制御手段が、目標
値設定手段の設定値に基づいて設定される開度基準目標
値及びトウミ基準目標値を、扱室への穀稈供給量を検出
する穀稈供給量検出手段の検出情報と、揺動選別板上の
処理物の層厚を検出する層厚検出手段の検出情報とに基
づいて補正することにより前記開度目標値及び前記トウ
ミ目標値を求めるように構成されている脱穀選別制御装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】脱穀選別装置(以下、単に選別装置とい
う)に備えられた揺動選別板の漏下開度やトウミの風力
を扱室への穀稈供給量に応じて増減調節することが従来
から行われている。穀稈供給量は、例えばコンバインの
場合、走行速度やエンジン負荷から求める。又、揺動選
別板上の処理物の層厚を検出する層厚センサを設け、そ
の検出情報に基づいて、層厚が適正範囲になるように漏
下開度やトウミ風力を調節するフィードバック制御を付
加したものもある。
う)に備えられた揺動選別板の漏下開度やトウミの風力
を扱室への穀稈供給量に応じて増減調節することが従来
から行われている。穀稈供給量は、例えばコンバインの
場合、走行速度やエンジン負荷から求める。又、揺動選
別板上の処理物の層厚を検出する層厚センサを設け、そ
の検出情報に基づいて、層厚が適正範囲になるように漏
下開度やトウミ風力を調節するフィードバック制御を付
加したものもある。
【0003】この場合、一般に、収穫対象作物の条件に
応じて目標値設定手段にて手動設定した基準目標値を、
穀稈供給量及び処理物の層厚に基づいて補正したものを
目標値とし、漏下開度やトウミ風力の現在値と上記目標
値との偏差に基づいて操作量を求めることになる。
応じて目標値設定手段にて手動設定した基準目標値を、
穀稈供給量及び処理物の層厚に基づいて補正したものを
目標値とし、漏下開度やトウミ風力の現在値と上記目標
値との偏差に基づいて操作量を求めることになる。
【0004】従来、目標値設定手段として、漏下開度設
定用の調節VR(可変抵抗)とトウミ風力設定用の調節
VR(可変抵抗)とが各別に設けられ、作業者が、収穫
対象作物の着粒状態、脱粒容易性、湿り気等の条件に応
じて各調節VRを適当な位置に合わせていた。
定用の調節VR(可変抵抗)とトウミ風力設定用の調節
VR(可変抵抗)とが各別に設けられ、作業者が、収穫
対象作物の着粒状態、脱粒容易性、湿り気等の条件に応
じて各調節VRを適当な位置に合わせていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、目標値設定手段による設定に際して、上述したよう
に着粒状態、脱粒容易性、湿り気等の脱穀対象作物につ
いての性状に関する複数の要因を考慮して、それらの要
因に対応するものとして、選別装置の処理能力の大き
さ、つまり、前記漏下開度性設定用の調節VRやトウミ
風力設定用の調節VRの調節位置を判断し、その調節位
置に設定操作しなければならず、ある程度の熟練を要す
るものであった。このため、慣れない作業者にとって操
作性が悪く改善の余地があった。
は、目標値設定手段による設定に際して、上述したよう
に着粒状態、脱粒容易性、湿り気等の脱穀対象作物につ
いての性状に関する複数の要因を考慮して、それらの要
因に対応するものとして、選別装置の処理能力の大き
さ、つまり、前記漏下開度性設定用の調節VRやトウミ
風力設定用の調節VRの調節位置を判断し、その調節位
置に設定操作しなければならず、ある程度の熟練を要す
るものであった。このため、慣れない作業者にとって操
作性が悪く改善の余地があった。
【0006】本発明はかかる実情に鑑みて為されたもの
であって、その目的は、選別装置に備えられた揺動選別
板の漏下開度やトウミの風力の自動調節における基準目
標値の設定を容易且つ的確に行うことができる脱穀選別
制御装置を提供することにある。
であって、その目的は、選別装置に備えられた揺動選別
板の漏下開度やトウミの風力の自動調節における基準目
標値の設定を容易且つ的確に行うことができる脱穀選別
制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による脱穀選別制
御装置は、選別装置に備えられた揺動選別板の漏下開度
の現在値を、開度目標値に近づけるように増減調節し、
且つ、選別装置に備えられたトウミの風力の現在値を、
トウミ目標値に近づけるように増減調節する制御手段が
設けられ、前記制御手段が、目標値設定手段の設定値に
基づいて設定される開度基準目標値及びトウミ基準目標
値を、扱室への穀稈供給量を検出する穀稈供給量検出手
段の検出情報と、揺動選別板上の処理物の層厚を検出す
る層厚検出手段の検出情報とに基づいて補正することに
より前記開度目標値及びトウミ目標値を求めるように構
成されているものであって、第1の特徴構成は、前記目
標値設定手段が、選別の出来具合が適正であることを示
す標準値、及び、適正でない場合の三番ロスの多少を示
す値、又は、藁屑の混入の多少を示す値を設定変更する
ように構成され、前記制御手段は、 前記目標値設定手段
の設定値が、前記標準値である場合には、前記開度基準
目標値及びトウミ基準目標値を標準値に設定し、 前記目
標値設定手段の設定値が三番ロスの多少を示す値である
場合には、三番ロスが多い状態に対応する値であるほど
前記開度基準目標値を前記標準値よりも漏下開度増加側
に、且つ、前記トウミ基準目標値を標準値よりも風力減
少側に設定し、一方、前記目標値設定手段の設定値が藁
屑の混入の多少を示す値である場合には、藁屑の混入が
多い状態に対応する値であるほど前記開度基準目標値を
前記標準値よりも漏下開度減少側に、且つ、前記トウミ
基準目標値を前記標準値よりも風力増加側に設定するよ
うに構成されている点にある。
御装置は、選別装置に備えられた揺動選別板の漏下開度
の現在値を、開度目標値に近づけるように増減調節し、
且つ、選別装置に備えられたトウミの風力の現在値を、
トウミ目標値に近づけるように増減調節する制御手段が
設けられ、前記制御手段が、目標値設定手段の設定値に
基づいて設定される開度基準目標値及びトウミ基準目標
値を、扱室への穀稈供給量を検出する穀稈供給量検出手
段の検出情報と、揺動選別板上の処理物の層厚を検出す
る層厚検出手段の検出情報とに基づいて補正することに
より前記開度目標値及びトウミ目標値を求めるように構
成されているものであって、第1の特徴構成は、前記目
標値設定手段が、選別の出来具合が適正であることを示
す標準値、及び、適正でない場合の三番ロスの多少を示
す値、又は、藁屑の混入の多少を示す値を設定変更する
ように構成され、前記制御手段は、 前記目標値設定手段
の設定値が、前記標準値である場合には、前記開度基準
目標値及びトウミ基準目標値を標準値に設定し、 前記目
標値設定手段の設定値が三番ロスの多少を示す値である
場合には、三番ロスが多い状態に対応する値であるほど
前記開度基準目標値を前記標準値よりも漏下開度増加側
に、且つ、前記トウミ基準目標値を標準値よりも風力減
少側に設定し、一方、前記目標値設定手段の設定値が藁
屑の混入の多少を示す値である場合には、藁屑の混入が
多い状態に対応する値であるほど前記開度基準目標値を
前記標準値よりも漏下開度減少側に、且つ、前記トウミ
基準目標値を前記標準値よりも風力増加側に設定するよ
うに構成されている点にある。
【0008】第2の特徴構成は、前記目標値設定手段の
設定値に基づいて設定される開度基準目標値及びトウミ
基準目標値を補正設定するための補正設定手段が設けら
れ、前記制御手段が、前記補正設定手段の設定値に基づ
いて、前記開度基準目標値を漏下開度増加側に補正する
ときは前記トウミ基準目標値を風力増加側に補正し、且
つ、前記開度基準目標値を漏下開度減少側に補正すると
きは前記トウミ基準目標値を風力減少側に補正するよう
に構成されている点にある。
設定値に基づいて設定される開度基準目標値及びトウミ
基準目標値を補正設定するための補正設定手段が設けら
れ、前記制御手段が、前記補正設定手段の設定値に基づ
いて、前記開度基準目標値を漏下開度増加側に補正する
ときは前記トウミ基準目標値を風力増加側に補正し、且
つ、前記開度基準目標値を漏下開度減少側に補正すると
きは前記トウミ基準目標値を風力減少側に補正するよう
に構成されている点にある。
【0009】
【作用】第1の特徴構成によれば、作業者は、目標値設
定手段にて、選別の出来具合が適正であることを示す標
準値、及び、適正でない場合の三番ロスの多少を示す
値、又は、藁屑の混入の多少を示す値を設定変更する。
例えば、目標値設定手段がロータリーVR(可変抵抗)
である場合、選別の出来具合が適正状態であればロータ
リーVRのつまみを回転範囲の中央付近(標準値)に合
わせ、三番ロスが多ければ、その程度に応じてつまみを
右(三番ロスの多少を示す値に対応する位置)に回す。
逆に一番回収物への藁屑混入が多ければ、その程度に応
じてつまみを左(藁屑の混入の多少を示す値に対応する
位置)に回す、といった具合である。
定手段にて、選別の出来具合が適正であることを示す標
準値、及び、適正でない場合の三番ロスの多少を示す
値、又は、藁屑の混入の多少を示す値を設定変更する。
例えば、目標値設定手段がロータリーVR(可変抵抗)
である場合、選別の出来具合が適正状態であればロータ
リーVRのつまみを回転範囲の中央付近(標準値)に合
わせ、三番ロスが多ければ、その程度に応じてつまみを
右(三番ロスの多少を示す値に対応する位置)に回す。
逆に一番回収物への藁屑混入が多ければ、その程度に応
じてつまみを左(藁屑の混入の多少を示す値に対応する
位置)に回す、といった具合である。
【0010】すると、制御手段は、目標値設定手段の設
定値が、前記標準値である場合には、開度基準目標値及
びトウミ基準目標値を標準値に設定する。そして、目標
値設定手段の設定値が三番ロスの多少を示す値である場
合には、三番ロスが多い状態に対応する値であるほど開
度基準目標値を標準値よりも漏下開度増加側に、且つ、
トウミ基準目標値を標準値よりも風力減少側に設定す
る。つまり、揺動選別板の漏下開度を増加させると共に
トウミ風力を減少させることにより三番ロスを減少させ
る方向に設定する。一方、制御手段は、目標値設定手段
の設定値が藁屑の混入の多少を示す値である場合には、
藁屑の混入が多い状態に対応する値であるほど開度基準
目標値を標準値よりも漏下開度減少側に、且つ、トウミ
基準目標値を標準値よりも風力増加側に設定する。つま
り、揺動選別板の漏下開度を減少させると共にトウミ風
力を増加させることにより藁屑混入を減少させる方向に
設定する。従って、制御手段による漏下開度及びトウミ
風力の自動調節の結果、選別の出来具合が適正状態に復
帰する。
定値が、前記標準値である場合には、開度基準目標値及
びトウミ基準目標値を標準値に設定する。そして、目標
値設定手段の設定値が三番ロスの多少を示す値である場
合には、三番ロスが多い状態に対応する値であるほど開
度基準目標値を標準値よりも漏下開度増加側に、且つ、
トウミ基準目標値を標準値よりも風力減少側に設定す
る。つまり、揺動選別板の漏下開度を増加させると共に
トウミ風力を減少させることにより三番ロスを減少させ
る方向に設定する。一方、制御手段は、目標値設定手段
の設定値が藁屑の混入の多少を示す値である場合には、
藁屑の混入が多い状態に対応する値であるほど開度基準
目標値を標準値よりも漏下開度減少側に、且つ、トウミ
基準目標値を標準値よりも風力増加側に設定する。つま
り、揺動選別板の漏下開度を減少させると共にトウミ風
力を増加させることにより藁屑混入を減少させる方向に
設定する。従って、制御手段による漏下開度及びトウミ
風力の自動調節の結果、選別の出来具合が適正状態に復
帰する。
【0011】上記のように、目標値設定手段の設定値に
よれば、漏下開度とトウミ風力が互いに逆方向に増減調
節される。しかし、一般には、漏下開度とトウミ風力を
同一方向に増減調節することが多い。因みに、扱室への
穀稈供給量や揺動選別板上の処理物の層厚に基づく目標
値の補正は、漏下開度とトウミ風力を同一方向に増減調
節するものである。
よれば、漏下開度とトウミ風力が互いに逆方向に増減調
節される。しかし、一般には、漏下開度とトウミ風力を
同一方向に増減調節することが多い。因みに、扱室への
穀稈供給量や揺動選別板上の処理物の層厚に基づく目標
値の補正は、漏下開度とトウミ風力を同一方向に増減調
節するものである。
【0012】第2の特徴構成によれば、目標値設定手段
の設定値に基づいて設定される開度基準目標値及びトウ
ミ基準目標値を補正設定するための補正設定手段が設け
られ、この補正設定手段によれば、漏下開度とトウミ風
力を同一方向に増減するように補正設定することができ
る。
の設定値に基づいて設定される開度基準目標値及びトウ
ミ基準目標値を補正設定するための補正設定手段が設け
られ、この補正設定手段によれば、漏下開度とトウミ風
力を同一方向に増減するように補正設定することができ
る。
【0013】
【発明の効果】従って、第1の特徴構成によれば、揺動
選別板の漏下開度やトウミの風力の自動調節における基
準目標値を目標値設定手段により選別の出来具合に対応
する値として作業者が直接的に設定することができるの
で、基準目標値の設定を容易且つ的確に行うことができ
る脱穀選別制御装置を提供するに至った。尚、この設定
は漏下開度とトウミ風力を互いに逆方向に増減設定する
ものであるが、第2の特徴構成によれば、漏下開度とト
ウミ風力を同一方向に増減する補正設定もできる。
選別板の漏下開度やトウミの風力の自動調節における基
準目標値を目標値設定手段により選別の出来具合に対応
する値として作業者が直接的に設定することができるの
で、基準目標値の設定を容易且つ的確に行うことができ
る脱穀選別制御装置を提供するに至った。尚、この設定
は漏下開度とトウミ風力を互いに逆方向に増減設定する
ものであるが、第2の特徴構成によれば、漏下開度とト
ウミ風力を同一方向に増減する補正設定もできる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。先ず、図2に、本発明が適用されるコンバインの
側面図を示す。このコンバインは、稲、麦、大豆を収穫
対象とする普通型コンバインである。左右一対のクロー
ラ走行装置1を備える機体Vに操縦室2、脱穀装置3等
が搭載され、機体Vの前方には刈取装置4が昇降自在に
設けられている。刈取装置4は、分草具5、掻き込み装
置6、刈り刃7、刈り取った作物を機体左右方向の中央
部に寄せ集めるオーガー8、寄せ集めた作物を脱穀装置
3に搬送するコンベア9を備えている。
する。先ず、図2に、本発明が適用されるコンバインの
側面図を示す。このコンバインは、稲、麦、大豆を収穫
対象とする普通型コンバインである。左右一対のクロー
ラ走行装置1を備える機体Vに操縦室2、脱穀装置3等
が搭載され、機体Vの前方には刈取装置4が昇降自在に
設けられている。刈取装置4は、分草具5、掻き込み装
置6、刈り刃7、刈り取った作物を機体左右方向の中央
部に寄せ集めるオーガー8、寄せ集めた作物を脱穀装置
3に搬送するコンベア9を備えている。
【0015】脱穀装置3は、機体Vの前後方向の軸芯周
りに回転する扱胴10と受け網11を備える脱穀部(以
下、扱室という)A、及び、扱室Aからの漏下処理物か
ら穀粒を選別して回収する選別部(以下、選別装置とい
う)Bからなる。刈取装置4で刈り取られ、オーガー8
及びコンベア9により脱穀装置3に搬送される稲、麦、
大豆等の作物(穀稈)は、扱室Aに供給されて扱胴10
の回転により脱穀される。
りに回転する扱胴10と受け網11を備える脱穀部(以
下、扱室という)A、及び、扱室Aからの漏下処理物か
ら穀粒を選別して回収する選別部(以下、選別装置とい
う)Bからなる。刈取装置4で刈り取られ、オーガー8
及びコンベア9により脱穀装置3に搬送される稲、麦、
大豆等の作物(穀稈)は、扱室Aに供給されて扱胴10
の回転により脱穀される。
【0016】つまり、扱胴10の周囲に螺旋状に設けら
れた扱歯によって機体後方へ移送されながら脱穀され、
穀粒や細かい藁屑等は受網11から漏下し、残りの処理
物は、受け網11の後端部から排出される。図3に示す
ように、扱室Aの天井カバー12の内面には、処理物の
後方への移送を促進し、或いは抑制することにより処理
物の扱室内での滞留時間を調節し、もって脱穀具合を最
適化するための送塵弁13が設けられている。又、穀稈
が扱室Aに供給されていればオン信号、供給されていな
ければオフ信号を出力する穀稈感知スイッチS1も設け
られている。
れた扱歯によって機体後方へ移送されながら脱穀され、
穀粒や細かい藁屑等は受網11から漏下し、残りの処理
物は、受け網11の後端部から排出される。図3に示す
ように、扱室Aの天井カバー12の内面には、処理物の
後方への移送を促進し、或いは抑制することにより処理
物の扱室内での滞留時間を調節し、もって脱穀具合を最
適化するための送塵弁13が設けられている。又、穀稈
が扱室Aに供給されていればオン信号、供給されていな
ければオフ信号を出力する穀稈感知スイッチS1も設け
られている。
【0017】送塵弁13は、図4に示すように、複数の
板状部材が扱胴の回転軸芯方向に所定間隔で配設されて
なる。各板状部材は、上下方向の軸芯周りで回動自在に
天井カバー12に枢着され、天井カバー12の外側に設
けられたリンク機構13a,13bにより全板状部材が
平行状態を維持しつつ同時に回動するように構成されて
いる。
板状部材が扱胴の回転軸芯方向に所定間隔で配設されて
なる。各板状部材は、上下方向の軸芯周りで回動自在に
天井カバー12に枢着され、天井カバー12の外側に設
けられたリンク機構13a,13bにより全板状部材が
平行状態を維持しつつ同時に回動するように構成されて
いる。
【0018】即ち、各板状部材と共に回動するリンク1
3aが一本のリンク13bで枢支連結され、送塵弁モー
タM1によって各板状部材の回動角度(送塵弁13の開
度)を所定範囲内で同時に変更できるように構成されて
いる。この送塵弁モータM1は、後述する制御手段によ
って正逆転駆動される。又、送塵弁13の開度(以下、
送塵弁開度という)を検出するためのポテンショメータ
式の送塵弁開度センサS2が設けられている。
3aが一本のリンク13bで枢支連結され、送塵弁モー
タM1によって各板状部材の回動角度(送塵弁13の開
度)を所定範囲内で同時に変更できるように構成されて
いる。この送塵弁モータM1は、後述する制御手段によ
って正逆転駆動される。又、送塵弁13の開度(以下、
送塵弁開度という)を検出するためのポテンショメータ
式の送塵弁開度センサS2が設けられている。
【0019】送塵弁13の開度調節範囲は、図4に破線
で示す位置(+20°)から二点鎖線で示す位置(−1
0°)までに規制されている。破線で示す位置は全開状
態であってこの状態では処理物の後方への移送が最も促
進される。逆に、二点鎖線で示す全閉状態では処理物の
後方への移送が最も抑制される。
で示す位置(+20°)から二点鎖線で示す位置(−1
0°)までに規制されている。破線で示す位置は全開状
態であってこの状態では処理物の後方への移送が最も促
進される。逆に、二点鎖線で示す全閉状態では処理物の
後方への移送が最も抑制される。
【0020】選別装置Bは、図5に示すように、揺動選
別板14とトウミ15を備える。扱室Aから漏下して揺
動選別板14に堆積した処理物は、揺動により後方へ移
送されながら比重選別されると共に細かい藁屑等がトウ
ミ15からの選別風によって吹き飛ばされる。揺動選別
板14の前部にはグレンパン16が設けられ、その後方
にチャフシーブ17,18が設けられている。さらにチ
ャフシーブ17の下方にはグレンシーブ19が設けられ
ている。チャフシーブ17及びグレンシーブ19を漏下
した穀粒は一番口20から回収され、図示しないバッケ
トコンベヤによって搬送されてグレンタンク21(図2
参照)に貯留される。又、チャフシーブ18を漏下して
二番口22から回収される枝梗付穀粒や藁屑等の混合物
は、図示しない再処理機構により再処理された後、スク
リューコンベヤ23にて揺動選別板14に還元される。
別板14とトウミ15を備える。扱室Aから漏下して揺
動選別板14に堆積した処理物は、揺動により後方へ移
送されながら比重選別されると共に細かい藁屑等がトウ
ミ15からの選別風によって吹き飛ばされる。揺動選別
板14の前部にはグレンパン16が設けられ、その後方
にチャフシーブ17,18が設けられている。さらにチ
ャフシーブ17の下方にはグレンシーブ19が設けられ
ている。チャフシーブ17及びグレンシーブ19を漏下
した穀粒は一番口20から回収され、図示しないバッケ
トコンベヤによって搬送されてグレンタンク21(図2
参照)に貯留される。又、チャフシーブ18を漏下して
二番口22から回収される枝梗付穀粒や藁屑等の混合物
は、図示しない再処理機構により再処理された後、スク
リューコンベヤ23にて揺動選別板14に還元される。
【0021】チャフシーブ17の漏下開度(以下、チャ
フ開度という)は、以下のように変更調節自在に構成さ
れている。図6に示すように、複数の板状部材17aが
機体前後方向に所定間隔毎に設けられ、各板状部材17
aは左右軸芯周りに回動自在に枢着されると共に下端部
がリンク25に枢支連結されている。従って、リンク2
5を前後方向に移動操作すると各板状部材17aが同時
に回動し、チャフ開度に相当する各板状部材17aの隣
接間隔tが変化する。
フ開度という)は、以下のように変更調節自在に構成さ
れている。図6に示すように、複数の板状部材17aが
機体前後方向に所定間隔毎に設けられ、各板状部材17
aは左右軸芯周りに回動自在に枢着されると共に下端部
がリンク25に枢支連結されている。従って、リンク2
5を前後方向に移動操作すると各板状部材17aが同時
に回動し、チャフ開度に相当する各板状部材17aの隣
接間隔tが変化する。
【0022】チャフ開度の調節は、チャフモータM2を
正逆転することによって行われる。チャフモータM2の
正逆転はギヤ式の連係機構26、揺動アーム27、ワイ
ヤ28によってリンク25の前後移動に変換され、その
結果、上記の如くチャフ開度が変更される。尚、揺動ア
ーム27の回動角度からチャフ開度を検出するためのポ
テンショメータ(以下、チャフ開度センサという)S3
が設けられている。
正逆転することによって行われる。チャフモータM2の
正逆転はギヤ式の連係機構26、揺動アーム27、ワイ
ヤ28によってリンク25の前後移動に変換され、その
結果、上記の如くチャフ開度が変更される。尚、揺動ア
ーム27の回動角度からチャフ開度を検出するためのポ
テンショメータ(以下、チャフ開度センサという)S3
が設けられている。
【0023】チャフ開度を大きくすることは選別装置B
の処理能力を大きくすることに相当する。つまり、チャ
フ開度を大きくすれば、揺動選別板14上の処理物は速
く漏下して回収される。チャフ開度を大きくすると選別
精度は一般に悪くなるので、これを補うべくトウミ15
が発生する選別風の風力(以下、トウミ風力という)を
増加させることも必要に応じて行われる。
の処理能力を大きくすることに相当する。つまり、チャ
フ開度を大きくすれば、揺動選別板14上の処理物は速
く漏下して回収される。チャフ開度を大きくすると選別
精度は一般に悪くなるので、これを補うべくトウミ15
が発生する選別風の風力(以下、トウミ風力という)を
増加させることも必要に応じて行われる。
【0024】トウミ風力は、トウミ15の回転速度(以
下、トウミ回転数という)を変更することにより変更さ
れる。図7に示すように、トウミ15を回転駆動する入
力プーリ15aが割りプーリで構成され、その実効径が
トウミモータM3の正逆転駆動により変化される。つま
り、電動モータM3を正転駆動すると、ギア式の連係機
構29、揺動アーム30、ワイヤ31を介してアーム3
2が引き操作され、図示しないカム機構により割りプー
リ15aの間隔が広がる。その結果、Vベルト23が接
触する部分の実効径が小さくなりトウミ回転数が高くな
る。即ちトウミ風力が強くなる。トウミモータM3を逆
転させた場合は、各部が上記と逆に動き、トウミ回転数
は低くなる。尚、トウミ15の回転数を検出するトウミ
回転数センサS4が設けられている。
下、トウミ回転数という)を変更することにより変更さ
れる。図7に示すように、トウミ15を回転駆動する入
力プーリ15aが割りプーリで構成され、その実効径が
トウミモータM3の正逆転駆動により変化される。つま
り、電動モータM3を正転駆動すると、ギア式の連係機
構29、揺動アーム30、ワイヤ31を介してアーム3
2が引き操作され、図示しないカム機構により割りプー
リ15aの間隔が広がる。その結果、Vベルト23が接
触する部分の実効径が小さくなりトウミ回転数が高くな
る。即ちトウミ風力が強くなる。トウミモータM3を逆
転させた場合は、各部が上記と逆に動き、トウミ回転数
は低くなる。尚、トウミ15の回転数を検出するトウミ
回転数センサS4が設けられている。
【0025】チャフ開度及び唐箕風力の変更調節、及
び、前述の送塵弁開度の変更調節は、図1に示すよう
に、制御手段Hがリレーユニット33を介してチャフモ
ータM2、トウミモータM3、又は送塵弁モータM1の
駆動を制御することにより行われる。制御手段Hは、マ
イクロコンピュータを用いて構成され、その出力O1,
O2によりチャフモータM2を、出力O3,O4により
トウミモータM3を、出力O5,O6により送塵弁モー
タM1を、それぞれ正逆転駆動する。
び、前述の送塵弁開度の変更調節は、図1に示すよう
に、制御手段Hがリレーユニット33を介してチャフモ
ータM2、トウミモータM3、又は送塵弁モータM1の
駆動を制御することにより行われる。制御手段Hは、マ
イクロコンピュータを用いて構成され、その出力O1,
O2によりチャフモータM2を、出力O3,O4により
トウミモータM3を、出力O5,O6により送塵弁モー
タM1を、それぞれ正逆転駆動する。
【0026】例えば、出力O1をオン(Lレベル)、出
力O2をオフにすれば、チャフモータM2が正転駆動さ
れ、逆に、出力O1をオフ、出力O2をオンにすれば、
チャフモータM2が逆転駆動される。出力O1,O2が
共にオフ又はオンのときはチャフモータM2は停止して
いる。出力O3,O4によるトウミモータM3の駆動、
及び、出力O5,O6による送塵弁モータM1の駆動に
ついても同様である。
力O2をオフにすれば、チャフモータM2が正転駆動さ
れ、逆に、出力O1をオフ、出力O2をオンにすれば、
チャフモータM2が逆転駆動される。出力O1,O2が
共にオフ又はオンのときはチャフモータM2は停止して
いる。出力O3,O4によるトウミモータM3の駆動、
及び、出力O5,O6による送塵弁モータM1の駆動に
ついても同様である。
【0027】図中、34,35,36は手動でチャフ開
度、トウミ回転数、又は送塵弁開度を増減変更するため
の、中立位置付の切換スイッチである。但し、トウミ回
転数の増減変更用の切換スイッチ35は、所定の条件が
成立したときに有効となる。つまり、切換スイッチ35
の共通端子は制御手段Hの出力O7に接続され、脱穀装
置が作動中で、且つエンジン回転数が所定値以上である
条件下でのみ出力O7がオン(Lレベル)になる。
度、トウミ回転数、又は送塵弁開度を増減変更するため
の、中立位置付の切換スイッチである。但し、トウミ回
転数の増減変更用の切換スイッチ35は、所定の条件が
成立したときに有効となる。つまり、切換スイッチ35
の共通端子は制御手段Hの出力O7に接続され、脱穀装
置が作動中で、且つエンジン回転数が所定値以上である
条件下でのみ出力O7がオン(Lレベル)になる。
【0028】又、37〜42はチャフ開度、トウミ回転
数、又は送塵弁開度が調節範囲の限界に達するとオフに
なるリミットスイッチである。例えば、チャフ開度が全
開になるとリミットスイッチ37がオフになり、チャフ
モータM2の正転駆動は停止される。この状態では逆転
駆動、即ち、チャフシーブの閉じ操作のみが可能とな
る。他のリミットスイッチ39〜42の働きについても
同様である。
数、又は送塵弁開度が調節範囲の限界に達するとオフに
なるリミットスイッチである。例えば、チャフ開度が全
開になるとリミットスイッチ37がオフになり、チャフ
モータM2の正転駆動は停止される。この状態では逆転
駆動、即ち、チャフシーブの閉じ操作のみが可能とな
る。他のリミットスイッチ39〜42の働きについても
同様である。
【0029】図1に示すように、制御手段Hには、前述
の穀稈感知スイッチS1、送塵弁開度センサS2、チャ
フ開度センサS3、トウミ回転数センサS4の他に、種
々のセンサ、スイッチ等の情報が入力されている。脱穀
クラッチスイッチS5は、脱穀クラッチが接続状態にあ
るときにオンになるスイッチである。この信号は、後述
する選別自動制御の起動条件の一つとして用いられる。
の穀稈感知スイッチS1、送塵弁開度センサS2、チャ
フ開度センサS3、トウミ回転数センサS4の他に、種
々のセンサ、スイッチ等の情報が入力されている。脱穀
クラッチスイッチS5は、脱穀クラッチが接続状態にあ
るときにオンになるスイッチである。この信号は、後述
する選別自動制御の起動条件の一つとして用いられる。
【0030】エンジン回転数センサS6は、エンジンの
回転軸に固着されたホイールギアの回転数に比例する周
波数の正弦波を発生する電磁ピックアップであり、制御
手段Hがエンジン回転数の低下量からエンジン負荷を検
出するための負荷検出手段に相当する。車速センサS7
はミッション部に設けられ、クローラ走行装置1の駆動
輪の回転数に比例するパルス数の信号を発生する。車速
センサS7は、選別自動制御においては、扱室Aへの穀
稈供給量を検出する手段として用いられる。車速(走行
速度)に比例して単位時間当たりの刈取量、即ち穀稈供
給量が変化するからである。又、エンジン回転数センサ
(負荷検出手段)S6も、脱穀負荷を検出することによ
り間接的に扱室Aへの穀稈供給量を検出することから、
穀稈供給量検出手段として用いられる。
回転軸に固着されたホイールギアの回転数に比例する周
波数の正弦波を発生する電磁ピックアップであり、制御
手段Hがエンジン回転数の低下量からエンジン負荷を検
出するための負荷検出手段に相当する。車速センサS7
はミッション部に設けられ、クローラ走行装置1の駆動
輪の回転数に比例するパルス数の信号を発生する。車速
センサS7は、選別自動制御においては、扱室Aへの穀
稈供給量を検出する手段として用いられる。車速(走行
速度)に比例して単位時間当たりの刈取量、即ち穀稈供
給量が変化するからである。又、エンジン回転数センサ
(負荷検出手段)S6も、脱穀負荷を検出することによ
り間接的に扱室Aへの穀稈供給量を検出することから、
穀稈供給量検出手段として用いられる。
【0031】層厚センサS8は、揺動選別板14上の処
理物の層厚を検出する層厚検出手段に相当し、図5及び
図8に示すように、チャフシーブ17の上方に設けられ
ている。層厚センサS8は、横軸芯周りに揺動自在に垂
下された板状部材T1,T2と、その板状部材T1,T
2の後方(処理物の搬送方向)への回動角度を抵抗値に
変換するポテンショメータPMからなる。処理物の層厚
が小さいときは板状部材T1が処理物に接当して後方へ
回動し、層厚が大きくなると板状部材T2が処理物に接
当して後方へ回動する。このような構成により、処理物
の層厚が大きいほどセンサバーT1,T2の回動角度が
大きくなるので、ポテンショメータPMの抵抗値(に対
応する電圧値)から処理物の層厚がわかる。
理物の層厚を検出する層厚検出手段に相当し、図5及び
図8に示すように、チャフシーブ17の上方に設けられ
ている。層厚センサS8は、横軸芯周りに揺動自在に垂
下された板状部材T1,T2と、その板状部材T1,T
2の後方(処理物の搬送方向)への回動角度を抵抗値に
変換するポテンショメータPMからなる。処理物の層厚
が小さいときは板状部材T1が処理物に接当して後方へ
回動し、層厚が大きくなると板状部材T2が処理物に接
当して後方へ回動する。このような構成により、処理物
の層厚が大きいほどセンサバーT1,T2の回動角度が
大きくなるので、ポテンショメータPMの抵抗値(に対
応する電圧値)から処理物の層厚がわかる。
【0032】選別オートスイッチ43は、選別自動制御
を実行するか否かを切り換える照光式の押釦スイッチで
ある。スイッチが押されていれば選別自動制御が選択さ
れ、照光ランプが点灯される。作物スイッチ44は刈取
対象作物(稲、麦、大豆)を切り換えるためのロータリ
ー式の切換スイッチである。
を実行するか否かを切り換える照光式の押釦スイッチで
ある。スイッチが押されていれば選別自動制御が選択さ
れ、照光ランプが点灯される。作物スイッチ44は刈取
対象作物(稲、麦、大豆)を切り換えるためのロータリ
ー式の切換スイッチである。
【0033】選別調節VR45は、選別の出来具合が適
正であることを示す標準値、及び、適正でない場合の三
番ロスの多少を示す値、又は、藁屑の混入の多少を示す
値を設定変更するように構成された目標値設定手段であ
り、ロータリー式の可変抵抗が用いられている。脱穀選
別作業を行った結果として、選別の出来具合が適正状態
であれば、つまみを回転範囲の中央付近(標準値)に合
わせ、三番ロスが多ければ、つまみを右(三番ロスの多
少を示す値)に回す。このとき、三番ロスが多いほど回
す角度を大きくする。逆に一番回収物への藁屑混入が多
ければ、その程度に応じて、即ち、藁屑混入が多いほど
回す角度を大きくする状態でつまみを左(藁屑の混入の
多少を示す値)に回す。
正であることを示す標準値、及び、適正でない場合の三
番ロスの多少を示す値、又は、藁屑の混入の多少を示す
値を設定変更するように構成された目標値設定手段であ
り、ロータリー式の可変抵抗が用いられている。脱穀選
別作業を行った結果として、選別の出来具合が適正状態
であれば、つまみを回転範囲の中央付近(標準値)に合
わせ、三番ロスが多ければ、つまみを右(三番ロスの多
少を示す値)に回す。このとき、三番ロスが多いほど回
す角度を大きくする。逆に一番回収物への藁屑混入が多
ければ、その程度に応じて、即ち、藁屑混入が多いほど
回す角度を大きくする状態でつまみを左(藁屑の混入の
多少を示す値)に回す。
【0034】扱胴調節VR46は、上記の選別調節VR
45により設定された基準目標値を作物の脱穀容易性等
に応じて補正設定するための補正設定手段である。作物
が脱粒し難く扱残しが発生している場合は、その程度に
応じてつまみを左に回し、脱穀状態より能率を優先して
高能率にしたい場合はつまみを右に回す。基準目標値の
具体的な設定については後述する。
45により設定された基準目標値を作物の脱穀容易性等
に応じて補正設定するための補正設定手段である。作物
が脱粒し難く扱残しが発生している場合は、その程度に
応じてつまみを左に回し、脱穀状態より能率を優先して
高能率にしたい場合はつまみを右に回す。基準目標値の
具体的な設定については後述する。
【0035】次に、制御手段Hが実行する選別制御、即
ち、チャフ開度、トウミ回転数、及び送塵弁開度の制御
の具体手順を図9及び図10の流れ図に沿って説明す
る。先ず、選別自動制御の起動条件をチェックする。即
ち、処理(イ)以降に示すように、選別オートスイッチ
43がオン、脱穀クラッチスイッチS5がオン、トウミ
回転数センサS4の検出値が500rpm以上であるか
否かをチェックする。全ての条件を満たせば処理(ロ)
以降の選別自動制御に移行するが、いずれかの条件が満
たされない場合は、処理(ハ)以降に示すようにチャフ
開度、トウミ回転数、及び送塵弁開度の変更出力を全て
停止、即ち、チャフモータM2、トウミモータM3、及
び送塵弁モータM1を全て停止して終了する。
ち、チャフ開度、トウミ回転数、及び送塵弁開度の制御
の具体手順を図9及び図10の流れ図に沿って説明す
る。先ず、選別自動制御の起動条件をチェックする。即
ち、処理(イ)以降に示すように、選別オートスイッチ
43がオン、脱穀クラッチスイッチS5がオン、トウミ
回転数センサS4の検出値が500rpm以上であるか
否かをチェックする。全ての条件を満たせば処理(ロ)
以降の選別自動制御に移行するが、いずれかの条件が満
たされない場合は、処理(ハ)以降に示すようにチャフ
開度、トウミ回転数、及び送塵弁開度の変更出力を全て
停止、即ち、チャフモータM2、トウミモータM3、及
び送塵弁モータM1を全て停止して終了する。
【0036】処理(ロ)以降の選別自動制御は、作物ス
イッチ44の切換位置によって3つのモードに分かれ
る。即ち、処理(ニ)以降の稲モード、処理(ホ)以降
の麦モード、処理(ヘ)以降の大豆モードである。先ず
処理(ニ)以降の稲モードにおいて、穀稈感知スイッチ
S1の信号がチェックされる。オンのとき、即ち扱室A
に穀稈が供給されているときは、処理(ト)以降に示す
ようにチャフ目標値(チャフ開度の目標値)、トウミ目
標値(トウミ回転数の目標値)、及び送塵弁目標値(送
塵弁開度の目標値)が設定される。後の出力処理にて、
チャフ開度、トウミ回転数、送塵弁開度が、上記の各目
標値になるように各モータM2,M3,M1を駆動する
ことになる。
イッチ44の切換位置によって3つのモードに分かれ
る。即ち、処理(ニ)以降の稲モード、処理(ホ)以降
の麦モード、処理(ヘ)以降の大豆モードである。先ず
処理(ニ)以降の稲モードにおいて、穀稈感知スイッチ
S1の信号がチェックされる。オンのとき、即ち扱室A
に穀稈が供給されているときは、処理(ト)以降に示す
ようにチャフ目標値(チャフ開度の目標値)、トウミ目
標値(トウミ回転数の目標値)、及び送塵弁目標値(送
塵弁開度の目標値)が設定される。後の出力処理にて、
チャフ開度、トウミ回転数、送塵弁開度が、上記の各目
標値になるように各モータM2,M3,M1を駆動する
ことになる。
【0037】チャフ目標値の設定について説明を加える
と、先ず、図11(a)に基づいて選別調節VR45に
よる開度基準目標値(T)が設定される。図からわかる
ように、選別調節VR45の設定値が、前記標準値(つ
まみ回転範囲の中央付近)である場合には、開度基準目
標値として標準値に設定する。そして、選別調節VR4
5の設定値が三番ロスの多少を示す値である場合には、
三番ロスが多い状態に対応する値であるほど(つまみの
右方向への回し角度が大きいほど)開度基準目標値を標
準値よりも漏下開度増加側の値に設定する。つまり、揺
動選別板の漏下開度を増加させることにより三番ロスを
減少させる方向に設定する。 一方、選別調節VR45の
設定値が藁屑の混入の多少を示す値である場合には、藁
屑の混入が多い状態に対応する値であるほど(つまみの
左方向への回し角度が大きいほど)開度基準目標値を標
準値よりも漏下開度減少側に設定する。つまり、揺動選
別板の漏下開度を減少させる方向に設定する。この開度
基準目標値(T)は、図11(b)に示すように、扱胴
調節VR46が「脱粒難」側(左)に回されているほど
チャフ開度増大側に補正され、「高能率」側(右)に回
されているほどチャフ開度減少側に補正される。即ち、
開度基準目標値(T)に図11(b)に基づいて求めた
補正値(D)が加算される。
と、先ず、図11(a)に基づいて選別調節VR45に
よる開度基準目標値(T)が設定される。図からわかる
ように、選別調節VR45の設定値が、前記標準値(つ
まみ回転範囲の中央付近)である場合には、開度基準目
標値として標準値に設定する。そして、選別調節VR4
5の設定値が三番ロスの多少を示す値である場合には、
三番ロスが多い状態に対応する値であるほど(つまみの
右方向への回し角度が大きいほど)開度基準目標値を標
準値よりも漏下開度増加側の値に設定する。つまり、揺
動選別板の漏下開度を増加させることにより三番ロスを
減少させる方向に設定する。 一方、選別調節VR45の
設定値が藁屑の混入の多少を示す値である場合には、藁
屑の混入が多い状態に対応する値であるほど(つまみの
左方向への回し角度が大きいほど)開度基準目標値を標
準値よりも漏下開度減少側に設定する。つまり、揺動選
別板の漏下開度を減少させる方向に設定する。この開度
基準目標値(T)は、図11(b)に示すように、扱胴
調節VR46が「脱粒難」側(左)に回されているほど
チャフ開度増大側に補正され、「高能率」側(右)に回
されているほどチャフ開度減少側に補正される。即ち、
開度基準目標値(T)に図11(b)に基づいて求めた
補正値(D)が加算される。
【0038】次に図11(c)に基づいてエンジンの負
荷による補正値(L)を求める。負荷は、エンジン回転
数検出センサS6の検出値から求められ、ここでは、車
速が0.1m/s未満のときのエンジン回転数(基準回
転数)に対するエンジン回転数の低下量を負荷としてい
る。尚、この負荷は、扱室Aへの穀稈供給量に応じて変
化するので、エンジン回転数検出センサS6が穀稈供給
量検出手段として使用されていることになる。さらに、
図11(d)に基づいて層厚センサS8の検出値による
補正値(C)を求める。結局、開度基準目標値(T)に
各補正値を加えたもの(T+D+L+C)がチャフ目標
値となる。
荷による補正値(L)を求める。負荷は、エンジン回転
数検出センサS6の検出値から求められ、ここでは、車
速が0.1m/s未満のときのエンジン回転数(基準回
転数)に対するエンジン回転数の低下量を負荷としてい
る。尚、この負荷は、扱室Aへの穀稈供給量に応じて変
化するので、エンジン回転数検出センサS6が穀稈供給
量検出手段として使用されていることになる。さらに、
図11(d)に基づいて層厚センサS8の検出値による
補正値(C)を求める。結局、開度基準目標値(T)に
各補正値を加えたもの(T+D+L+C)がチャフ目標
値となる。
【0039】トウミ目標値の設定について説明を加える
と、チャフ開度目標値の設定と同様にして、図12
(a)に基づいて選別調節VR45によるトウミ基準目
標値(T)が設定される。図からわかるように、選別調
節VR45の設定値が、前記標準値(つまみ回転範囲の
中央付近)である場合には、トウミ基準目標値として標
準値に設定する。そして、選別調節VR45の設定値が
三番ロスの多少を示す値である場合には、三番ロスが多
い状態に対応する値であるほど(つまみの右方向への回
し角度が大きいほど)トウミ基準目標値を標準値よりも
風力減少側の値に設定する。つまり、トウミ風力を減少
させることにより三番ロスを減少させる方向に設定す
る。 一方、選別調節VR45の設定値が藁屑の混入の多
少を示す値である場合には、藁屑の混入が多い状態に対
応する値であるほど(つまみの左方向への回し角度が大
きいほど)トウミ基準目標値を標準値よりも風力増加側
に設定する。つまり、トウミ風力を増加させることによ
り藁屑の混入を減少させる方向に設定する。このトウミ
基準目標値(T)は、図12(b)に示すように、扱胴
調節VR46が「脱粒難」側(左)に回されているほど
トウミ風力増大側に補正され、「高能率」側(右)に回
されているほどトウミ風力減少側に補正される。即ち、
開度基準目標値(T)に図12(b)に基づいて求めた
補正値(D)が加算される。 更に、図12(c)に基づ
いて求めた負荷による補正値(L)、及び、図12
(d)に基づいて求めた層厚センサS8の検出値による
補正値(C)を加えたもの(T+ D+ L+ C)をトウミ
目標値とする。
と、チャフ開度目標値の設定と同様にして、図12
(a)に基づいて選別調節VR45によるトウミ基準目
標値(T)が設定される。図からわかるように、選別調
節VR45の設定値が、前記標準値(つまみ回転範囲の
中央付近)である場合には、トウミ基準目標値として標
準値に設定する。そして、選別調節VR45の設定値が
三番ロスの多少を示す値である場合には、三番ロスが多
い状態に対応する値であるほど(つまみの右方向への回
し角度が大きいほど)トウミ基準目標値を標準値よりも
風力減少側の値に設定する。つまり、トウミ風力を減少
させることにより三番ロスを減少させる方向に設定す
る。 一方、選別調節VR45の設定値が藁屑の混入の多
少を示す値である場合には、藁屑の混入が多い状態に対
応する値であるほど(つまみの左方向への回し角度が大
きいほど)トウミ基準目標値を標準値よりも風力増加側
に設定する。つまり、トウミ風力を増加させることによ
り藁屑の混入を減少させる方向に設定する。このトウミ
基準目標値(T)は、図12(b)に示すように、扱胴
調節VR46が「脱粒難」側(左)に回されているほど
トウミ風力増大側に補正され、「高能率」側(右)に回
されているほどトウミ風力減少側に補正される。即ち、
開度基準目標値(T)に図12(b)に基づいて求めた
補正値(D)が加算される。 更に、図12(c)に基づ
いて求めた負荷による補正値(L)、及び、図12
(d)に基づいて求めた層厚センサS8の検出値による
補正値(C)を加えたもの(T+ D+ L+ C)をトウミ
目標値とする。
【0040】図12(a)から分かるように、トウミ基
準目標値は、三番ロスが多いほど風力(回転数)減少側
に設定され、藁屑混入(切ワラ)が多いほど風力減少側
に設定される。これは、図11(a)に基づく開度基準
目標値の設定の際の増減方向と逆の関係になる。一方、
扱胴調節VR46による補正については、図11(b)
に基づく開度基準目標値の補正と図12(b)に基づく
トウミ基準目標値の補正は同じ増減方向である。つま
り、開度基準目標値を漏下開度増加側に補正するときは
トウミ基準目標値を風力増加側に補正し、逆に、開度基
準目標値を漏下開度減少側に補正するときはトウミ基準
目標値を風力減少側に補正する。
準目標値は、三番ロスが多いほど風力(回転数)減少側
に設定され、藁屑混入(切ワラ)が多いほど風力減少側
に設定される。これは、図11(a)に基づく開度基準
目標値の設定の際の増減方向と逆の関係になる。一方、
扱胴調節VR46による補正については、図11(b)
に基づく開度基準目標値の補正と図12(b)に基づく
トウミ基準目標値の補正は同じ増減方向である。つま
り、開度基準目標値を漏下開度増加側に補正するときは
トウミ基準目標値を風力増加側に補正し、逆に、開度基
準目標値を漏下開度減少側に補正するときはトウミ基準
目標値を風力減少側に補正する。
【0041】送塵弁目標値の場合は、先ず、図13
(a)に基づいて扱胴調節VR46による基準目標値
(T)が設定される。図からわかるように、作物が脱粒
し難いほど送塵弁開度増大側に設定される。この基準目
標値(T)は、図13(b)に示すように、選別調節V
R45の設定値に基づいて、藁屑混入が多いほど送塵弁
開度増大側に補正される。即ち、基準目標値(T)に図
13(b)に基づいて求めた補正値(D)が加算され
る。さらに、図13(c)に基づいて求めた負荷による
補正値(L)を加えたもの(T+D+L)を送塵弁目標
値とする。尚、層厚センサS8の検出値による補正はな
い。
(a)に基づいて扱胴調節VR46による基準目標値
(T)が設定される。図からわかるように、作物が脱粒
し難いほど送塵弁開度増大側に設定される。この基準目
標値(T)は、図13(b)に示すように、選別調節V
R45の設定値に基づいて、藁屑混入が多いほど送塵弁
開度増大側に補正される。即ち、基準目標値(T)に図
13(b)に基づいて求めた補正値(D)が加算され
る。さらに、図13(c)に基づいて求めた負荷による
補正値(L)を加えたもの(T+D+L)を送塵弁目標
値とする。尚、層厚センサS8の検出値による補正はな
い。
【0042】処理(ニ)で穀稈感知スイッチS1がオフ
であるとき(正確にはオフ状態が2秒以上継続したと
き)は、処理(チ)以降に示すように、オフに変化して
から5秒経過したか否かをチェックする。未経過であれ
ば穀稈感知スイッチS1がオフになったときのチャフ開
度検出センサS3の検出値をチャフ目標値として維持
し、5秒経過すればチャフ目標値を1.0ボルト(チャ
フ開度の全閉に相当する)に設定する。扱室Aに穀稈が
供給されなくなっても、しばらくはチャフ開度をそのま
ま維持し、5秒経過後に閉じるようにするためである。
又、トウミ目標値には、穀稈感知スイッチS1がオフに
なったときのトウミ回転数センサS4の検出値より10
0rpm低い回転数を設定する。
であるとき(正確にはオフ状態が2秒以上継続したと
き)は、処理(チ)以降に示すように、オフに変化して
から5秒経過したか否かをチェックする。未経過であれ
ば穀稈感知スイッチS1がオフになったときのチャフ開
度検出センサS3の検出値をチャフ目標値として維持
し、5秒経過すればチャフ目標値を1.0ボルト(チャ
フ開度の全閉に相当する)に設定する。扱室Aに穀稈が
供給されなくなっても、しばらくはチャフ開度をそのま
ま維持し、5秒経過後に閉じるようにするためである。
又、トウミ目標値には、穀稈感知スイッチS1がオフに
なったときのトウミ回転数センサS4の検出値より10
0rpm低い回転数を設定する。
【0043】処理(ホ)以降の麦モードにおいても、先
ず穀稈感知スイッチS1の信号をチェックし、オフのと
きは上記の処理(チ)に分岐する。オンのときは、処理
(リ)以降に示すように、チャフ目標値、トウミ目標
値、及び送塵弁目標値が設定される。
ず穀稈感知スイッチS1の信号をチェックし、オフのと
きは上記の処理(チ)に分岐する。オンのときは、処理
(リ)以降に示すように、チャフ目標値、トウミ目標
値、及び送塵弁目標値が設定される。
【0044】稲モードと同様に、図14(a)に基づい
て求めた選別調節VR45による基準目標値(T)に、
図14(b)に基づいて求めた車速による補正値(L)
と図14(c)に基づいて求めた層厚センサS8の検出
値による補正値(C)を加えたもの(T+L+C)をチ
ャフ目標値とする。但し、扱胴調節VR46による補正
が無い点、及び、穀稈供給量による補正を負荷ではなく
車速に基づいて行う点で稲モードと異なる。又、トウミ
目標値は、図15に示すように選別調節VR45のみに
よって定まり、送塵弁目標値は、図16に示すように扱
胴調節VR46のみによって定まる。
て求めた選別調節VR45による基準目標値(T)に、
図14(b)に基づいて求めた車速による補正値(L)
と図14(c)に基づいて求めた層厚センサS8の検出
値による補正値(C)を加えたもの(T+L+C)をチ
ャフ目標値とする。但し、扱胴調節VR46による補正
が無い点、及び、穀稈供給量による補正を負荷ではなく
車速に基づいて行う点で稲モードと異なる。又、トウミ
目標値は、図15に示すように選別調節VR45のみに
よって定まり、送塵弁目標値は、図16に示すように扱
胴調節VR46のみによって定まる。
【0045】処理(ヘ)以降の大豆モードにおいては、
穀稈感知スイッチS1の信号に関係なく、麦モードにお
ける処理(リ)以降と同様にしてチャフ目標値、トウミ
目標値、及び送塵弁目標値が設定される。つまり、図1
7(a)に基づいて求めた選別調節VR45による基準
目標値(T)に、図17(b)に基づいて求めた車速に
よる補正値(L)と図17(c)に基づいて求めた層厚
センサS8の検出値による補正値(C)を加えたもの
(T+L+C)をチャフ目標値とする。又、図18に基
づいて選別調節VR45によるトウミ目標値が定めら
れ、図19に基づいて扱胴調節VR46による送塵弁目
標値が定められる。
穀稈感知スイッチS1の信号に関係なく、麦モードにお
ける処理(リ)以降と同様にしてチャフ目標値、トウミ
目標値、及び送塵弁目標値が設定される。つまり、図1
7(a)に基づいて求めた選別調節VR45による基準
目標値(T)に、図17(b)に基づいて求めた車速に
よる補正値(L)と図17(c)に基づいて求めた層厚
センサS8の検出値による補正値(C)を加えたもの
(T+L+C)をチャフ目標値とする。又、図18に基
づいて選別調節VR45によるトウミ目標値が定めら
れ、図19に基づいて扱胴調節VR46による送塵弁目
標値が定められる。
【0046】以上のように各モード毎に求めたチャフ目
標値、トウミ目標値、送塵弁目標値に基づいて、処理
(ヌ)以降において、実際にチャフ開度変更出力(チャ
フモータM2の正逆転)、トウミ回転数変更出力(トウ
ミモータM3の正逆転)、及び送塵弁開度変更出力(送
塵弁モータM1の正逆転)が実行される。
標値、トウミ目標値、送塵弁目標値に基づいて、処理
(ヌ)以降において、実際にチャフ開度変更出力(チャ
フモータM2の正逆転)、トウミ回転数変更出力(トウ
ミモータM3の正逆転)、及び送塵弁開度変更出力(送
塵弁モータM1の正逆転)が実行される。
【0047】先ず、処理(ヌ)以降でチャフ目標値と、
チャフ開度センサS3によって検出される現在のチャフ
開度(チャフ現在値)との差(チャフ偏差)が求めら
れ、このチャフ偏差に基づいてチャフモータM2が操作
される。チャフ偏差が−0.12〜+0.12ボルトの
ときは、不感帯としてチャフモータM1は駆動されない
(チャフ開度変更出力停止)。チャフ偏差が+0.12
ボルト以上のときは、「チャフ開出力」が実行され、チ
ャフ開度を増加する方向にチャフモータM2が高速駆動
される。チャフ偏差が−0.12ボルト以下のときは、
「チャフ閉出力」が実行され、120msオン/188
0msオフのデューティ駆動により、チャフ開度を減少
する方向にチャフモータM2が低速駆動される。
チャフ開度センサS3によって検出される現在のチャフ
開度(チャフ現在値)との差(チャフ偏差)が求めら
れ、このチャフ偏差に基づいてチャフモータM2が操作
される。チャフ偏差が−0.12〜+0.12ボルトの
ときは、不感帯としてチャフモータM1は駆動されない
(チャフ開度変更出力停止)。チャフ偏差が+0.12
ボルト以上のときは、「チャフ開出力」が実行され、チ
ャフ開度を増加する方向にチャフモータM2が高速駆動
される。チャフ偏差が−0.12ボルト以下のときは、
「チャフ閉出力」が実行され、120msオン/188
0msオフのデューティ駆動により、チャフ開度を減少
する方向にチャフモータM2が低速駆動される。
【0048】次に、処理(ル)以降でトウミ目標値と、
トウミ回転数センサS4によって検出される現在のトウ
ミ回転数(トウミ現在値)との差(トウミ偏差)が求め
られ、このトウミ偏差に基づいてトウミモータM3が制
御される。図に示すように、トウミ偏差の値によって5
通りに分岐する。トウミ偏差が−15〜+15rpmの
ときは、不感帯としてトウミモータM3は駆動されない
(トウミ回転数変更出力停止)。トウミ偏差が+15r
pm以上のときはトウミ回転数を増加する方向にトウミ
モータM3が駆動されるが、+50rpmまでは低速駆
動、それ以上は高速駆動される。トウミ偏差が−15r
pm以下のときはトウミ回転数を減少する方向にトウミ
モータM3が駆動されるが、−50rpmまでは低速駆
動、それ以下は高速駆動される。
トウミ回転数センサS4によって検出される現在のトウ
ミ回転数(トウミ現在値)との差(トウミ偏差)が求め
られ、このトウミ偏差に基づいてトウミモータM3が制
御される。図に示すように、トウミ偏差の値によって5
通りに分岐する。トウミ偏差が−15〜+15rpmの
ときは、不感帯としてトウミモータM3は駆動されない
(トウミ回転数変更出力停止)。トウミ偏差が+15r
pm以上のときはトウミ回転数を増加する方向にトウミ
モータM3が駆動されるが、+50rpmまでは低速駆
動、それ以上は高速駆動される。トウミ偏差が−15r
pm以下のときはトウミ回転数を減少する方向にトウミ
モータM3が駆動されるが、−50rpmまでは低速駆
動、それ以下は高速駆動される。
【0049】同様に、処理(ヲ)以降で送塵弁目標値
と、送塵弁開度センサS2によって検出される現在の送
塵弁開度(送塵弁現在値)との差(送塵弁偏差)が求め
られ、この送塵弁偏差に基づいて送塵弁モータM1が制
御される。送塵弁偏差が−0.02〜+0.02ボルト
のときは、不感帯として送塵弁モータM1は駆動されな
い(送塵弁開度変更出力停止)。送塵弁偏差が+0.0
2ボルト以上のときは、「送塵弁開出力」が実行され、
送塵弁開度を増加する方向に送塵弁モータM1が高速駆
動される。チャフ偏差が−0.02ボルト以下のとき
は、「送塵弁閉出力」が実行され、送塵弁開度を減少す
る方向に送塵弁モータM1が高速駆動される。
と、送塵弁開度センサS2によって検出される現在の送
塵弁開度(送塵弁現在値)との差(送塵弁偏差)が求め
られ、この送塵弁偏差に基づいて送塵弁モータM1が制
御される。送塵弁偏差が−0.02〜+0.02ボルト
のときは、不感帯として送塵弁モータM1は駆動されな
い(送塵弁開度変更出力停止)。送塵弁偏差が+0.0
2ボルト以上のときは、「送塵弁開出力」が実行され、
送塵弁開度を増加する方向に送塵弁モータM1が高速駆
動される。チャフ偏差が−0.02ボルト以下のとき
は、「送塵弁閉出力」が実行され、送塵弁開度を減少す
る方向に送塵弁モータM1が高速駆動される。
【0050】以下、別実施例を列記する。 揺動選別版の漏下開度を変更調節するための構造
は、上記実施例のようにチャフ開度を変更するものに限
らない。例えば、チャフシーブの代わりに、網状又はス
リット状の開口部をスライドグレンパンといわれる遮蔽
板で遮蔽し、スライドグレンパンをスライドさせて開口
部の遮蔽面積を変えることにより漏下開度を変える構造
の揺動選別板であってもよい。
は、上記実施例のようにチャフ開度を変更するものに限
らない。例えば、チャフシーブの代わりに、網状又はス
リット状の開口部をスライドグレンパンといわれる遮蔽
板で遮蔽し、スライドグレンパンをスライドさせて開口
部の遮蔽面積を変えることにより漏下開度を変える構造
の揺動選別板であってもよい。
【0051】 目標値設定手段及び補正設定手段は、
上記実施例のような可変抵抗を用いたものに限らない。
例えば、ロータリスイッチを用いて複数段階に設定する
ものでもよく、或いは、キー(押釦)スイッチ(アップ
ダウンキー)を用いて複数段階に設定するものでもよ
い。
上記実施例のような可変抵抗を用いたものに限らない。
例えば、ロータリスイッチを用いて複数段階に設定する
ものでもよく、或いは、キー(押釦)スイッチ(アップ
ダウンキー)を用いて複数段階に設定するものでもよ
い。
【0052】 扱室への穀稈供給量を検出する穀稈供
給量検出手段としては、車速センサやエンジン回転数
(エンジン負荷)センサに限らず、例えば自脱型コンバ
イインの場合は、フィードチェーンで扱室へ挟持搬送さ
れる穀稈の厚さを検出する稈厚センサを用いることも可
能である。又、層厚検出手段(層厚センサ)の具体構造
についても実施例のものに限らず、種々変更可能であ
る。
給量検出手段としては、車速センサやエンジン回転数
(エンジン負荷)センサに限らず、例えば自脱型コンバ
イインの場合は、フィードチェーンで扱室へ挟持搬送さ
れる穀稈の厚さを検出する稈厚センサを用いることも可
能である。又、層厚検出手段(層厚センサ)の具体構造
についても実施例のものに限らず、種々変更可能であ
る。
【0053】 本発明は、コンバインに限らずハーベ
スタ等の脱穀装置にも広く適用することができるもので
ある。尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利に
するために符号を記すが、該記入により本発明は添付図
面の構成に限定されるものではない。
スタ等の脱穀装置にも広く適用することができるもので
ある。尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利に
するために符号を記すが、該記入により本発明は添付図
面の構成に限定されるものではない。
【図1】本発明の実施例に係る脱穀選別制御装置のブロ
ック図
ック図
【図2】コンバインの側面図
【図3】脱穀装置の前方からみた上部断面図
【図4】送塵弁の構造を示す概略図
【図5】脱穀装置の側面透視図
【図6】チャフ開度を変更調節するための構造を示す図
【図7】トウミ回転数を変更調節するための構造を示す
図
図
【図8】層厚センサの概略図
【図9】選別制御の流れ図
【図10】選別制御の流れ図
【図11】稲モードにおけるチャフ目標値を求めるため
のグラフ
のグラフ
【図12】稲モードにおけるトウミ目標値を求めるため
のグラフ
のグラフ
【図13】稲モードにおける送塵弁目標値を求めるため
のグラフ
のグラフ
【図14】麦モードにおけるチャフ目標値を求めるため
のグラフ
のグラフ
【図15】麦モードにおけるトウミ目標値を求めるため
のグラフ
のグラフ
【図16】麦モードにおける送塵弁目標値を求めるため
のグラフ
のグラフ
【図17】大豆モードにおけるチャフ目標値を求めるた
めのグラフ
めのグラフ
【図18】大豆モードにおけるトウミ目標値を求めるた
めのグラフ
めのグラフ
【図19】大豆モードにおける送塵弁目標値を求めるた
めのグラフ
めのグラフ
14 揺動選別版 15 トウミ 45 目標値設定手段 46 補正設定手段 A 扱室 B 選別装置 H 制御手段 S6 穀稈供給量検出手段 S8 層厚検出手段
Claims (2)
- 【請求項1】 選別装置(B)に備えられた揺動選別板
(14)の漏下開度の現在値を、開度目標値に近づける
ように増減調節し、且つ、選別装置(B)に備えられた
トウミ(15)の風力の現在値を、トウミ目標値に近づ
けるように増減調節する制御手段(H)が設けられ、 前記制御手段(H)が、目標値設定手段(45)の設定
値に基づいて設定される開度基準目標値及びトウミ基準
目標値を、扱室(A)への穀稈供給量を検出する穀稈供
給量検出手段(S6)の検出情報と、揺動選別板(1
4)上の処理物の層厚を検出する層厚検出手段(S8)
の検出情報とに基づいて補正することにより前記開度目
標値及びトウミ目標値を求めるように構成されている脱
穀選別制御装置であって、 前記目標値設定手段(45)が、選別の出来具合が適正
であることを示す標準値、及び、適正でない場合の三番
ロスの多少を示す値、又は、藁屑の混入の多少を示す値
を設定変更するように構成され、 前記制御手段(H)は、 前記目標値設定手段(45)の設定値が、前記標準値で
ある場合には、前記開度基準目標値及びトウミ基準目標
値を標準値に設定し、 前記目標値設定手段(45)の設定値が三番ロスの多少
を示す値である場合には、三番ロスが多い状態に対応す
る値であるほど前記開度基準目標値を前記標準値よりも
漏下開度増加側に、且つ、前記トウミ基準目標値を標準
値よりも風力減少側に設定し、 一方、前記目標値設定手段(45)の設定値が藁屑の混
入の多少を示す値である場合には、藁屑の混入が多い状
態に対応する値であるほど前記開度基準目標値を前記標
準値よりも漏下開度減少側に、且つ、前記トウミ基準目
標値を前記標準値よりも風力増加側に 設定するように構
成されている脱穀選別制御装置。 - 【請求項2】 前記目標値設定手段(45)の設定値に
基づいて設定される開度基準目標値及びトウミ基準目標
値を補正設定するための補正設定手段(46)が設けら
れ、 前記制御手段(H)が、前記補正設定手段(46)の設
定値に基づいて、前記開度基準目標値を漏下開度増加側
に補正するときは前記トウミ基準目標値を風力増加側に
補正し、且つ、前記開度基準目標値を漏下開度減少側に
補正するときは前記トウミ基準目標値を風力減少側に補
正するように構成されている請求項1記載の脱穀選別制
御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19053892A JP2854464B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 脱穀選別制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19053892A JP2854464B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 脱穀選別制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0630645A JPH0630645A (ja) | 1994-02-08 |
JP2854464B2 true JP2854464B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=16259755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19053892A Expired - Fee Related JP2854464B2 (ja) | 1992-07-17 | 1992-07-17 | 脱穀選別制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2854464B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100470601B1 (ko) * | 1997-07-02 | 2005-05-27 | 얀마-노키 가부시키가이샤 | 탈곡용선별장치 |
-
1992
- 1992-07-17 JP JP19053892A patent/JP2854464B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0630645A (ja) | 1994-02-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |