JP3044143B2 - バルコニーの構築方法 - Google Patents

バルコニーの構築方法

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JP3044143B2 JP4320913A JP32091392A JP3044143B2 JP 3044143 B2 JP3044143 B2 JP 3044143B2 JP 4320913 A JP4320913 A JP 4320913A JP 32091392 A JP32091392 A JP 32091392A JP 3044143 B2 JP3044143 B2 JP 3044143B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバルコニーの構築方法に
係り、特にドーム等の大型建築に適するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、球場や競技場の観客席として
設置されるような張り出し式のバルコニーを構築するに
際しては、現場で型枠とこれを支持する支保工を用い、
コンクリート打設を行う施工法によっていた。これはま
ず、所定の形状のコンクリート型枠を加工し、これを階
下の床から支保工で支持するようにして組み立て、その
後コンクリートを打設し、型枠を取り外すという手順を
繰り返している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記した従
来のものにおいては、コンクリート打設のための型枠や
支保工が必要であり、これらを下階の床から立ち上げな
ければならなかったため、その架設工事に多大な労力を
要する。特に、水平や斜めに張り出した部分の型枠は、
コンクリートと型枠の自重、打ち込み時の衝撃、積載荷
重等に耐える強度と剛性を必要とするので、組み立てが
大変で、また床面からの位置が高い場合には組足場でス
テージを組んだり、仮設ばりで支える必要があった。
【0004】またコンクリートの養生後はこれらを撤収
する作業を行うが、このような方法によれば施工に時間
がかかるのは勿論、現場が立て込むことによって諸作業
に遅れを生じることもなっていた。
【0005】しかもコンクリートの打設に際しては不安
定な足場上で作業をしなければならず、作業性に欠ける
という問題があった。本発明は前記事項に鑑みてなされ
たもので、大型のコンクリート型枠やこれを支える支保
工が不要で、大幅な省力化を図ることができるととも
に、作業の安全性が向上するバルコニーの構築方法を提
供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記技術的課題
を解決するために、以下のような構成とした。すなわ
ち、バルコニーの構築方法は、建物に固定された梁部1
からオーバーハングさせてバルコニー2を架設する方法
において、前記梁部1から張り出した空間に、第1及び
第2の補助梁3、4を水平方向で少許離して架設し、予
め成形したハーフプレキャストバルコニー部材5を用意
し、このハーフプレキャストバルコニー部材5の基部を
前記第1及び第2の補助梁3、4に締着した後、前記第
1及び第2の補助梁3、4及び梁部1を被覆するように
コンクリートを打設し、前記バルコニー部材5の床面と
第1及び第2の補助梁3、4の上面との間に第1の段差
6を形成するとともに、前記第1及び第2の補助梁3、
4の上面と梁1の上面との間に第2の段差7を形成する
ものである。
【0007】
【作用】予め成形したバルコニー部材5の基部を、前記
第1及び第2の補助梁3、4に締着した段階でバルコニ
ー部材5に足場としての強度を持たせることができる。
【0008】したがって、型枠や支保工が不要であると
ともに、コンクリートを打設してはじめて強度を得る従
来の方法とは異なり、作業者が任意に通路または足場と
して使用することができる。
【0009】そしてこのような状態で、前記第1及び第
2の補助梁3、4及び梁部1を被覆するようにコンクリ
ートを打設するため作業は安全かつ容易である。最終的
に前記バルコニー部材5の床面と第1及び第2の補助梁
3、4の上面との間に第1の段差6が形成され、さらに
前記第1及び第2の補助梁3、4の上面と梁1の上面と
の間に第2の段差7が形成されるため、(1)バルコニ
ー部材5、(2)補助梁3、4の上面、(3)梁1の上
面、との三箇所がひな段のようになり、ここに椅子を設
置することができる。このように、構造物の梁の構造を
そのまま利用して階段状のバルコニーを建造できる。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例を図1ないし図6に基
づいて説明する。この実施例はドーム状の建造物に応用
したものであり、円形に近い多角形の内壁に沿って、そ
の中間高さ部分からオーバーハングさせてバルコニー2
を架設するものである。
【0011】建物の内壁には梁部1が固定されている。
この梁部は直線の短い梁を、例えば、5度の角度を持っ
て折曲がるように、順次連結することにより全体として
円形となるようになっている。この梁部1の主要部は、
ハーフプレキャストコンクリート製の梁1aからなり、
断面縦長の四角形をなしている。
【0012】そして、前記バルコニー部材5は、前記梁
部1から3m程度オーバーハングさせて架設される。先
ず、前記梁部1から張り出した空間、即ち、円形の建物
の内周側に第1及び第2の補助梁3、4を水平方向で架
設する。これら補助梁3、4はH鋼を横にした形状とな
っており、第1の補助梁3は前記梁1aの壁面から約2
0cm離れた位置に設けられ、また、第2の補助梁3は
補助梁4から約30cm離れた位置に設置されている。
これら第1及び第2の補助梁3、4はバルコニー部材5
2を支える重要な構造体であるので強固に固定されてい
る。
【0013】前記第1及び第2の補助梁3、4には予め
成形しておいたハーフプレキャストバルコニー部材5が
締着される。前記第1及び第2の補助梁3、4には、こ
の締着のためのL字形鋼材3a、4aが夫々設けられて
いる。また、前記第1及び第2の補助梁3、4の向き合
った縁部には垂直な板材3b、4bが夫々設けられてい
る。
【0014】前記バルコニー部材5は、内部に骨材5a
を有するプレキャストコンクリート製であり、断面は略
L字を横にした形状になっている。このバルコニー部材
5は、外部を締着するための応力材が埋め込まれてお
り、その基部側5bには管体5cが、バルコニー部材5
の中程にはボルト20を支持する板材5dが、さらにバ
ルコニー部材5の先端側にはバルコニー部材5同士を接
続するための雌ねじ管5eが、夫々埋設されている。そ
して、管体5cと板材5dとの間には、「コ」字状に形
成したボルト受け台30が、全高の約半分を露出した状
態で埋設されている。このボルト受け台30は、バルコ
ニー部材5の内部に埋設された補強板31に接続され、
強固に固定されている。このボルト受け台30における
対向面には、夫々ナット32、32が溶接され、これら
ナット32、32には締着ボルト33、33が螺入さ
れ、これら締着ボルト33、33の先端は前記板材3
a、4aに対応するようになっている。
【0015】前記バルコニー部材5を前記第1及び第2
の補助梁3、4に締着するに際しては、前記ボルト受け
台30が、前記第1及び第2の補助梁3、4間に位置す
るよう取り付ける。この際、前記ボルト20を板材4a
に取り付けるとともに、前記管体5cを板材3aに取り
付ける。前記ボルト20は、前記第1及び第2の補助梁
3、4間を橋絡するように設けられた締着板60を貫通
して、ナット61で締着される。前記締着板60は、同
様に、第2の補助梁4の上面においてボルト62とナッ
ト63で締着され、さらに第1の補助梁3の上面におい
て、ボルト64とナット65で締着される。また、前記
締着板60はワッシャ67を介し、ボルト66により管
体5cと締着される。
【0016】さらに前記締着ボルト33、33を回して
板材3b、4bに当接させ固定する。このように締着ボ
ルト33、33は、垂直な板材3b、4bの面内のいず
れの部分にも締着することができるから、各所に多少の
寸法誤差があっても取付が可能であり、また、現場合わ
せも容易となる。特に本実施例のように、ハーフプレキ
ャストコンクリート部材を使用して、現場でこれを組み
立てる場合は有効である。
【0017】このようにして、バルコニー部材5を前記
第1及び第2の補助梁3、4に取り付けるが、バルコニ
ー部材5の幅は2.8m程度に設定されており、これを
多数配列して湾曲したバルコニーとする。本実施例で
は、図3に示すように、中央バルコニー部材5、右バル
コニー部材51、左バルコニー部材52の計3組のバル
コニー部材を示してある。このように順次接続してゆく
ことにより、扇状または円形のバルコニーを施工するこ
とができる。
【0018】前記バルコニー部材5は隣合うもの同士も
接続されるようになっており、前記雌ねじ管5e上縁
に、二箇所の穿孔部を形成した連結板70を置き、隣合
う雌ねじ管5eに夫々ボルト71を螺合して連結する。
さらに、前記ボルト受け台30同士を連結板80を介し
てボルト81によって夫々固定する。
【0019】前記梁部1の上面、第1及び第2の補助梁
3、4の上面、バルコニー部材5の床面には、段階的に
低くなる段差が設けられている。そして前記梁部1の上
面、第1及び第2の補助梁3、4を埋めるようにコンク
リートを打設することによって、前記バルコニー部材5
の床面と第1及び第2の補助梁3、4の上面との間に第
1の段差6が、また、前記第1及び第2の補助梁3、4
の上面と梁1の上面との間に第2の段差7が、夫々形成
される。そして、最終的に各部分の平面部には観客席が
載置される。
【0020】このように、予め成形したバルコニー部材
5の基部を、前記第1及び第2の補助梁3、4に締着し
た段階で、バルコニー部材5に足場としての強度を持た
せることができるため、コンクリート打設や材料の搬入
等の際、このバルコニー部材5上を自在に歩行すること
ができ、安定のよい足場として使用することができる。
【0021】また、型枠は前記第1及び第2の補助梁
3、4の上面と、梁1の上面にだけに設置すればよいか
ら、階下の床から立ち上げる型枠や支保工が不要となり
作業効率が著しく向上する。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、コンクリ
ート打設のための型枠や支保工が不要となるため、大幅
な省力化を図ることができる。
【0023】また、バルコニー部材の締着後にコンクリ
ート打設を行うことができるため、このバルコニー部材
5は作業通路となり、また作業者がこれに乗った状態で
コンクリート打設等の作業を行うことができる。したが
って作業の安全性が確保されるとともに、作業能率を大
きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す内部構造の側面図
【図2】 本発明の一実施例を示す内部構造の要部平面
【図3】 本発明の一実施例を示すバルコニー部材を3
組連結した状態を示す平面図
【図4】 本発明の一実施例を示す中央部分のバルコニ
ー部材を示す平面図
【図5】 本発明の一実施例を示す右部分のバルコニー
部材を示す平面図
【図6】 本発明の一実施例を示す左部分のバルコニー
部材を示す平面図
【符号の説明】
1・・梁部、 2・・バルコニー、 3・・第1の補助梁、 4・・第2の補助梁、 5・・バルコニー部材、 6・・第1の段差、 7・・第2の段差、 8・・コンクリート層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04B 3/10 E04B 1/00 501 E04B 5/38

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物に固定された梁部からオーバーハン
    グさせてバルコニーを架設する方法において、 前記梁部から張り出した空間に第1及び第2の補助梁を
    水平方向で少許離して架設し、予め成形したハーフプレ
    キャストバルコニー部材を用意し、このハーフプレキャ
    ストバルコニー部材の基部を前記第1及び第2の補助梁
    に締着した後、前記第1及び第2の補助梁及び梁部を被
    覆するようにコンクリートを打設し、前記バルコニー部
    材の床面と第1及び第2の補助梁の上面との間に第1の
    段差を形成するとともに、前記第1及び第2の補助梁の
    上面と梁の上面との間に第2の段差を形成することを特
    徴とするバルコニーの構築方法。
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