JP3042865U - マッサージ器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】簡単な構造で安価、速効性のマッサージ効果が
あり、容易に求められる手動式マッサージ器。 【解決手段】中間部が縊れた細長台板１上で、三個所に
分けてマッサージローラ２を配置し、前記ローラ２の回
転軸を相互に平行、かつ、台板１の細長方向に直交して
軸支し、前記ローラ２の周面に、回転軸に平行で周方向
に等間隔な複数条の溝４を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、手動式のローラ転動形マッサージ器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

器具を利用するマッサージ器としては、従来、磁気タイプ、ローラタイプ、固 定突起タイプまたは電動タイプ等、種々の型式のものが知られているが、電動タ イプを除くと、使い勝手の良くないものが多い。一方、電動マッサージタイプの 器具は、構造が複雑であって重く、しかも手軽に求められるものとはいえない。 また、電源が必要であったりして使用する場所が限られ、不都合な場合がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来器具に内在する上記の課題に鑑み考案されたもので、動力を必 要とせず、構造が簡単で、手軽に入手することができ、何処でも、いつでも使用 可能で、速効性のある手動式のローラ転動形マッサージ器を提供することを目的 とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記目的を達成するために、以下に述べるとおりの各構成要件を具備 する。 （１） 中間部を手指で掴める程度の幅まで狭めた細長瓢箪形で板厚のある台 板、 前記台板の裏面において、各台座を介して回転自在に軸支した溝付き幅広ロー ラ、 前記幅広ローラの配置は、細長台板の前記幅狭部を挟んで長手方向の一方側が 一個で、他方側は一対設け、 前記幅広ローラの回転軸は、それぞれ細長台板の平面に平行で、かつ、前記台 板の長手方向に直交するよう軸受され、そのうち、一対設けた側の各幅広ローラ の回転軸は一直線上にあるように配置し、 前記一個の幅広ローラの回転軸と一対の幅広ローラの回転軸との軸間距離は、 人体の首径の２／３を超えない程度とし、 前記一対の幅広ローラ相互の内側間隔は、一個の幅広ローラの幅とほぼ、等し くすると共に、 前記幅広ローラの周面に等間隔に施した溝は、幅広ローラの回転軸に平行であ り、 前記台板の表面には、任意個所に突起部を設け、 前記台板の長手方向側面には、対をなす係止金具を施した ことを特徴とするマッサージ器。

【０００５】

【作用】

（１）台板の中間部を手指で掴んで、その裏面に設けた三個の幅広ローラの周 面を、マッサージを必要とする人体表面に接触、押圧し、台板長手方向に沿って 往復移動させる。それに伴って、幅広ローラの溝付き周面が皮膚面を押圧、開放 することを繰り返し、皮膚に刺激を与えて血行を促進し、速効性の高いマッサー ジ効果を奏する。 （２）その際、一個の幅広ローラ周面の回転軌跡は、一対の幅広ローラ周面の 回転軌跡の間を埋めるように位置するので、（背中、足裏等の比較的平坦面の） 皮膚面に対するマッサージ効果が、広範囲に、かつ均等に得られる。

【０００６】 （３）首周り、太腿など、丸みを備えた人体のマッサージには、被マッサージ 曲面の母線方向に直角にマッサージ器を移動させれば、幅広ローラ軸間距離が首 径の２／３以下であるため、前後のローラ周面で被マッサージ個所を支えること ができ、ローラ軸間に、首（腿）が落ち込むことがない。 （４）台板の長手方向側面に施した一対の係止金具を相互に連結すると、長手 方向に直角に台板が並び、少なくとも二台のローラ転動形マッサージ器を横並び して一度に使用することができるようになるため、比較的に平坦面の被マッサー ジ個所を対象とするとき、効率的にマッサージを施すことができる。 （５）台板の表面に、飾り模様、組合せ図柄などをプリントしておけば、ロー ラ部分を利用して壁に掛けるようにし、マッサージに使用しない場合には、壁掛 け、壁飾りとしても使用することができる。

【０００７】 （６）台板の表面に突起を設けてあるため、このローラ転動形マッサージ器を 子供などがローラスケートの代わりに利用しようとして台板の表面に足を掛けて も、突起物が邪魔になって使用することができないから、危険防止対策になる。 すなわち、誤った使用法ができないようにしてある。 （７）構造が簡単で、安価に製造することができる上に、こわれるおそれがな い。また、小児に対しても、危険性がない。

【０００８】

【考案の実施の形態】

以下に、本考案ローラ転動形マッサージ器の好ましい実施の形態につき、図面 に沿って説明するが、本実施例を構成する各部材の構造は、本出願当時の当業界 における技術レベルの範囲内で、当業者により技術的創作を要さず各種の変形が 可能であるものを含むから、格別の理由を示すことなく本実施例が採用している 特定構成のみに基づいて本考案の要旨を限定して解釈してはならない。

【０００９】 図１は、本考案ローラ転動形マッサージ器の裏面斜視図を示すもので、 細長瓢箪（足裏）形の台板１の中間縊れ部は、その幅ｓを片側の手指で掴める 程度とし、本考案マッサージ器の使用時における取っ手または把手として利用可 能としている。台板１の長手方向前後端は、ほぼ円弧状で丸みを有し、マッサー ジ器の使用中、被マッサージ部に台板１の端面が突き当たった場合も当りが軟ら かであり、また、台板１の前後側は幅広に形成され、少なくとも、マッサージロ ーラ２を一対、間隔を置いて二列に並べ設置できる程度の幅を備えている。

【００１０】 要するに、台板１の平面形は、細長い足裏形状に似た形であって良い。 ただし、台板１の平面形が細長い足裏形状をしていなければ、作用、効果を奏 し得ないものではない。 台板１の板厚は、台板１の中間取っ手部を持って、マッサージローラ２を被マ ッサージ部に押圧するのに必要とされる充分な強度を備え、また、取っ手の握り 勝手が良好な程度に厚く形成されている。

【００１１】 したがって、中間縊れ部を掴んで台板１を持つときは、亜鈴を握るような具合 に握り勝手が良好で、安定してマッサージ器を使用することができる。 前記台板１の側面適所に、係止金具３を取付け、別のマッサージ器の台板に設 けた対の係止金具との間で並列に連結・結合して一対のマッサージ器を組立てれ ば、連動して一度に広範囲に亘ってマッサージを施すことができる。 前記係止金具３は、係脱自在であるから、狭い被マッサージ部に対しては、そ の組合せを解いて、単独のマッサージ器により施すようにすれば良い。

【００１２】 マッサージローラ２は、直径Ｒが４０．０φmm程度で、接触面が被マッサージ 面に食い込む程の小さな円弧ではなく、さりとて平らに押圧する程の大きな円弧 でもない。また、ローラ幅ｔも２０．０mm程度で接触面積がある程度広く、その ために、マッサージ時の面圧が極端に大きくはならない。 ただし、ローラ周（踏）面には、ローラ回転軸に対し平行で、周方向に等間隔 に複数条の溝４が施されており、被マッサージ部に対して押圧しながらローラを 転がすときは、その分、面圧の変動が生じて、マッサージ効果を高める。

【００１３】 台板１裏平面におけるマッサージローラ２の配置は、台板１の中間縊れ部を境 にして、その一方側には、台板１の長手方向に直交する回転軸を備えたマッサー ジローラ２を中央部に一個、他方側には、同一構造のマッサージローラ２を、前 記マッサージローラ２の幅ｔと、ほぼ同じか、２倍を超えない程度の間隔を隔て て横並びに一対、設けてある。 そのため、この３点支持ローラは、ローラ幅ｔの割に配置全体のローラ間の横 幅間隔が大きく、マッサージ時に安定した操作を施すことが可能となる。 いわんや、対に組み立てて使用する場合は、一層、安定した使用方法を採用す ることができる。

【００１４】 前記マッサージローラ２の前後の回転軸間距離Ｌは、ほぼ、９０．０mm程度に 設け、これによって、首とか腿のような曲面のマツサージでも、被マッサージ面 がマッサージローラ２の前後の回転軸間距離Ｌの間に陥没することがないように 設けてある。前後三個のマッサージローラ２の踏面の軌跡は、マッサージ方向に 重なることがないから、一度に広い面積のマッサージが可能となる。 さきに述べたように、係止金具３を用いてマッサージ器を二台並列に組み合わ せれば、更に効率よく、マッサージを施すことができる。 すなわち、人体の背中、首筋、足の裏等にマッサージローラ２を押し付け、摩 擦、往復させれば、被マッサージ部の血行を良くし、速効性がある。

【００１５】 図２は、本考案ローラ転動形マッサージ器の表側の斜視図を示し、台板１の表 面上には、その中間縊れ部ｓを把持するには邪魔にはならないが、当該マッサー ジ器をローラスケート代わりに利用しようとして台板１の表面に足裏を乗せると 邪魔な部分に、一、二の突起５……を設けて、マッサージ器をローラスケートに 転用することが可能でないようにしている。 図示の場合は、台板１の表面の踵に対応する位置に、例えば、高さ１３．０mm 、長さ３０．０mm、幅９．０mm程度の突起物５を配置しているが、必要に応じ、 爪先側に対応する位置にも突起５−₁ ，…を設置しても良い。 また、台板１の表面上に図柄、模様６を施すと共に、壁の係止部にマッサージ ローラ部を引っ掛けるようにして掛ければ、台板１の表面が室内側に向き、室内 のアクセサリーともなり、マッサージ器の置場所、整理の手間を省くことができ る。

【００１６】

【考案の効果】

本考案マッサージ器は、以上説明したとおり、 （１）安価、簡単な構造にもかかわらず、使い勝手がよく、マッサージ効果が 大きい。 （２）必要に応じ、平坦面でも曲面でも、また、狭くも広くも効率的にマッサ ージを施すことができ、血行を良くし、速効性がある。 （３）マッサージ器を、単独でも、係止金具で結合して対にしても使用するこ とができる。 （４）台板の表面に図柄、模様を施すことにより、壁掛けとしても利用するこ とができる。 等々、従来方法、装置では期待することができない、格別の作用、効果を奏す ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本件考案マッサージ器の一実施形態の裏面側の
斜視図である。

【図２】本件考案マッサージ器の一実施形態の表面側の
斜視図である。

【符号の説明】

１ 台板 ２ マッサージローラ ３ 係止金具 ４ 溝 ５ 突起 ５−₁ 突起 ６ 図柄、模様。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 中間部を手指で掴める程度の幅まで狭め
   た細長瓢箪形で板厚のある台板、 前記台板の裏面において、各台座を介して回転自在に軸
   支した溝付き幅広ローラ、 前記幅広ローラの配置は、細長台板の前記幅狭部を挟ん
   で長手方向の一方側が一個で、他方側は一対設け、 前記幅広ローラの回転軸は、それぞれ細長台板の平面に
   平行で、かつ、前記台板の長手方向に直交するよう軸受
   され、そのうち、一対設けた側の各幅広ローラの回転軸
   は一直線上にあるように配置し、 前記一個の幅広ローラの回転軸と一対の幅広ローラの回
   転軸との軸間距離は、人体の首径の２／３を超えない程
   度とし、 前記一対の幅広ローラ相互の内側間隔は、一個の幅広ロ
   ーラの幅とほぼ、等しくすると共に、 前記幅広ローラの周面に等間隔に施した溝は、幅広ロー
   ラの回転軸に平行であり、 前記台板の表面には、任意個所に突起部を設け、 前記台板の長手方向側面には、対をなす係止金具を施し
   たことを特徴とするマッサージ器。