JP3042747B2 - 無線電話システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複数の制御チャネルを
もつ無線通信装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えば小電力コードレス電話等の
ような２つ以上の制御チャネルをもつマルチチャネルア
クセス方式の無線電話システムにおいては、１つの制御
チャネルを固定的に使用していたり、また通信トラヒッ
ク対応として、設定操作により使用する制御チャネルの
切り換えを行っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、複数の無線基地局が形成する無線サービスゾ
ーンがオーバラップしているとき、１つの制御チャネル
を固定的に使用すると、制御チャネル上での制御信号の
衝突の可能性が高くなる問題がある。また、使用制御チ
ャネルを設定操作により切り換える方式をとった場合に
は、制御信号の衝突の低減に有効であるが、煩雑なデー
タ設定操作が必要となる問題がある。

【０００４】本発明は、制御チャネル上における制御信
号の衝突低減を、煩雑な設定なしに実現できる無線通信
装置を提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、複数の無線端末と、複数の制御チャネル
をもつ無線回線によって前記複数の無線端末と接続され
る複数の無線基地局と、有線通信路を介して前記複数の
無線基地局を接続する複数の接続手段を具備する通信制
御装置とを有し、前記通信制御装置は、前記複数の無線
基地局と前記有線通信路とを介して通信を行う装置であ
る無線通信装置において、前記通信制御装置における複
数の接続手段のうちで、前記無線基地局が接続される接
続手段に応じて、使用する制御チャネルを決定する決定
手段を有し、前記無線基地局は、接続される接続手段に
応じた制御チャネルを使用することを特徴とする無線通
信装置を提供する。

【０００６】

【実施例】図１は、本発明の一実施例における小電力コ
ードレス電話を用いた無線電話システムのシステム構成
を示すブロック図である。

【０００７】図１において、本実施例のシステムは、通
信制御装置１００と、無線基地局１１０〜１１５と、無
線電話端末（ＫＴ）１２０〜１２５とを有して構成され
ている。それぞれ無線基地局１１０と無線電話端末１２
０、無線基地局１１１と無線電話端末１２１、……とい
う組み合わせでペアとなっており、また、１３０はＰｃ
ｈ（第１の制御チャネル）を表し、１３１はＣｃｈ（第
２の制御チャネル）を表している。

【０００８】図２は、本実施例のシステムを構成する無
線基地局と無線電話端末の構成を示すブロック図であ
る。

【０００９】図２において、２０１〜２０４は無線基地
局の機能ブロック、２０５〜２０８は無線電話端末の機
能ブロックである。

【００１０】無線基地局は、通信制御装置１００との間
で有線通信を行うための有線回線通信インタフェースユ
ニット２０１と、当該無線基地局の全体的な制御を行う
制御部２０２と、無線識別情報や使用制御チャネル情報
などの不揮発データを格納するＥＥＰＲＯＭ２０３と、
無線電話端末との間で無線通信を行うための無線ユニッ
ト２０４とを有する。

【００１１】また、無線電話端末は、無線基地局との間
で無線通信を行うための無線ユニット２０５と、通話用
の音声信号の処理を行うオーディオユニット２０６と、
当該無線電話端末の全体的な制御を行う制御部２０７
と、無線識別情報や使用制御チャネル情報などの不揮発
データを格納するＥＥＰＲＯＭ２０８とを有する。

【００１２】次に、以上のような構成のシステムにおけ
る動作について説明する。

【００１３】図３は、本実施例において、使用制御チャ
ネル変更が必要な初期化シーケンスを示す説明図であ
り、図４は、使用制御チャネルが不要な初期化シーケン
スを示す説明図である。

【００１４】また、図５は、無線基地局の初期化時にお
ける制御チャネル設定動作を示すフローチャートであ
り、図６は、無線電話端末の初期化時における制御チャ
ネル設定動作を示すフローチャートである。

【００１５】まず、図３の使用制御チャネルの変更を要
する無線基地局初期化時シーケンスチャートに基づい
て、使用制御チャネルの切り換えについて説明する。

【００１６】（１）無線基地局１１ｘ（ｘは、０〜５の
いずれかを示す）は、初期化（電源供給開始等）後、通
信制御装置に対してリセット要求メッセージ３００を送
信して端末の接続を通知する。

【００１７】（２）無線電話端末は、初期化（電源供給
開始等）後、ＥＥＰＲＯＭ２０８より設定制御チャネル
情報を読み出し、制御チャネルの監視を設定チャネルで
行う（Ｓ６０１）。

【００１８】（３）通信制御装置１００は、リセット要
求３００を受け取り、送信元も無線基地局１１ｘに対し
てリセットメッセージ３０１を送信し、端末の初期化を
要求する。

【００１９】（４）無線基地局１１ｘは、リセットメッ
セージ３０１を受け取り、自己の初期化を行った後、端
末クラス通知メッセージ３０２を送信し、自己が無線基
地局であることを通信制御装置１００に通知する。

【００２０】（５）通信制御装置１００は、端末クラス
通知メッセージ３０２を受け取り、接続されている端末
の種別が無線基地局であることを確認し、送信元無線基
地局１１ｘに対して物理情報通知メッセージ３０３を送
信し、無線基地局の接続位置にかかわる物理情報（本実
施例では端子番号）を通知する。

【００２１】（６）無線基地局１１ｘでは、物理情報通
知メッセージ３０３を受け取り、前記メッセージより自
己が接続された端子番号を認識するとともに、ＥＥＰＲ
ＯＭより設定されている制御チャネル情報を読み出す、
通知された端子番号が偶数であれば、Ｐｃｈ１３０を、
奇数であれば、Ｃｃｈ１３１を使用すると認識し、先に
読み出した設定制御チャネル情報と比較し、使用制御チ
ャネルに変更の必要があると判断すると、設定済みの制
御チャネルを用いて制御ｃｈ変更要求信号３０４を送信
する（Ｓ５０１〜Ｓ５０３）。

【００２２】（７）無線電話端末１２ｘ（ｘは、０〜５
のいずれかを示す）では、設定済みの制御チャネルのモ
ニタにより、制御ｃｈ変更要求信号３０４を受信し、制
御チャネル変更の必要性と切り換え先チャネルとを認識
し、制御ｃｈ変更応答信号３０５を返送した後、送受信
チャネルを指定制御チャネルに切り換える（Ｓ６０３〜
Ｓ６０６）。

【００２３】（８）無線基地局１１ｘでは、制御チャネ
ル変更応答信号３０５を受信し、無線電話端末が制御ｃ
ｈ変更を認知したと認識し、変更後の制御チャネルに切
り換えて、制御ｃｈ変更確認要求信号３０６を送信する
（Ｓ５０４〜Ｓ５０６）。

【００２４】（９）無線電話端末１２ｘでは、切り換え
後、制御チャネルにて制御ｃｈ変更確認要求信号３０６
を受信し、制御ｃｈの変更を認識し、変更後の制御チャ
ネル情報をＥＥＰＲＯＭ２０８に登録した後、制御ｃｈ
変更確認応答信号３０７を送信する（Ｓ６０７〜Ｓ６０
９）。

【００２５】（１０）無線基地局１１ｘは、変更後制御
チャネルにて制御ｃｈ変更応答信号３０７を受信して、
無線電話端末１２ｘでの制御チャネルの切り換え完了を
認識し、変更後の制御チャネル情報をＥＥＰＲＯＭ２０
３に登録した後、通信制御装置１００に対して制御ｃｈ
設定完了通知メッセージ３０８を送信する（Ｓ５０７〜
Ｓ５０９）。

【００２６】（１１）通信制御装置１００は、制御ｃｈ
設定完了通知メッセージ３０８を受け取り、無線電話端
末１２ｘの稼働が開始されたと認識し、無線基地局１１
ｘに対して、端末起動時に必要なデータを通知する初期
データ通知メッセージ３０９を送信する。

【００２７】（１２）無線基地局１１ｘは、初期データ
通知メッセージ３０９を受け取り、内部の立ち上がりデ
ータの初期設定を行い、無線電話端末１２ｘに対して、
初期データ通知信号３１０を送信する（Ｓ５１０、Ｓ５
１１）。

【００２８】（１３）無線電話端末１２ｘは、初期デー
タ通知信号３１０を受け取り、内部データの初期設定を
行い、通信制御装置１００とのリンクを認識し、正常動
作を開始する（Ｓ６０２）。

【００２９】次に、図４の使用制御チャネルの変更を要
しない無線基地局初期化シーケンスチャートに基づいて
説明する。

【００３０】（１）〜（５）は、前記使用制御チャネル
変更を要するシーケンスと共通である。

【００３１】（６）無線基地局１１ｘでは、物理情報通
知メッセージ３０３を受け取り、自己が接続された端子
番号を認識し、端子番号が偶数であれば、Ｐｃｈ１３０
を、奇数であれば、Ｃｃｈ１３１を使用すると認識し、
先に読み出した設定制御チャネル情報と比較し、使用制
御チャネルの変更不要と判断し、通信制御装置１００に
対して制御ｃｈ設定完了通知メッセージ３０８を送信す
る（Ｓ５０１、Ｓ５０２、Ｓ５０９）。

【００３２】（７）通信制御装置１００は、制御ｃｈ設
定完了通知メッセージ３０８を受け取り、無線電話端末
１２ｘの稼働が開始されたと認識し、無線基地局１１ｘ
に対して、端末起動時必要なデータを通知する初期デー
タ通知メッセージ３０９を送信する。

【００３３】（８）無線基地局１１ｘは、初期データ通
知メッセージ３０９を受け取り、内部の立ち上がりデー
タの初期設定を行い、無線電話端末１２ｘに対して、初
期データ通知信号３１０を送信する（Ｓ５１０、Ｓ５１
１）。

【００３４】（９）無線電話端末１２ｘは、初期データ
通信信号３１０を受け取り、内部データの初期設定を行
い、通信制御装置１００とのリンクを認識し、正常動作
を開始する（Ｓ６０２）。

【００３５】このように、無線基地局の初期化処理時
に、接続された通信制御装置の物理情報（端子番号等）
に対応させて、使用する制御チャネルを自動的に切り換
えることで、制御チャネル上の衝突低減を、煩雑な設定
なしに実現できる。

【００３６】なお、以上の実施例においては、複数の制
御チャネルをもつ無線電話システムとして、小電力アナ
ログコードレス電話システムを利用した例について述べ
たが、これ以外にも、デジタルコードレス電話システム
等、複数の制御チャネルをもつ各種の無線電話システム
に利用し得るものである。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
有線通信路を介して、複数の無線基地局を接続する複数
の接続手段を有する通信制御装置における無線基地局が
接続される接続手段に応じて制御チャネルを使用するの
で、制御チャネル上における制御信号の衝突低減を、煩
雑な設定なしに実現することができるという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例における小電力コードレス電
話を用いた無線電話システムのシステム構成を示すブロ
ック図である。

【図２】上記実施例のシステムを構成する無線基地局と
無線電話端末の構成を示すブロック図である。

【図３】上記実施例において、使用制御チャネル変更が
必要な初期化シーケンスを示す説明図である。

【図４】上記実施例において、使用制御チャネルが不要
な初期化シーケンスを示す説明図である。

【図５】上記実施例において、無線基地局の初期化時に
おける制御チャネル設定動作を示すフローチャートであ
る。

【図６】上記実施例において、無線電話端末の初期化時
における制御チャネル設定動作を示すフローチャートで
ある。

【符号の説明】

１００…通信制御装置、 １１０〜１１５…無線基地局、 １２０〜１２５…無線電話端末、 ２０１…有線回線通信インタフェースユニット、 ２０２、２０７…制御部、 ２０３、２０８…ＥＥＰＲＯＭ、 ２０４、２０５…無線ユニット、 ２０６…オーディオユニット。

Claims (4)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数の無線端末と、複数の制御チャネル
   をもつ無線回線によって前記複数の無線端末と接続され
   る複数の無線基地局と、有線通信路を介して前記複数の
   無線基地局を接続する複数の接続手段を具備する通信制
   御装置とを有し、前記通信制御装置は、前記複数の無線
   基地局と前記有線通信路とを介して通信を行う装置であ
   る無線通信装置において、前記通信制御装置における複数の接続手段のうちで、前
   記無線基地局が接続される接続手段に応じて、 使用する
   制御チャネルを決定する決定手段を有し、 前記無線基地局は、接続される接続手段に応じた制御チ
   ャネルを使用することを特徴とする無線通信装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、 前記通信制御装置は、接続された無線基地局に対し、無
   線基地局が接続される接続手段を示す情報を通知する通
   知手段を有することを特徴とする無線通信装置。
3. 【請求項３】 請求項２において、 前記通知手段は、接続された無線基地局に対し、初期化
   時に前記情報を通知することを特徴とする無線通信装
   置。
4. 【請求項４】 複数の無線基地局を接続する複数の接続
   手段を有する通信制御装置との間で、有線通信路を介し
   て前記接続手段を用いて接続され、複数の制御チャネル
   をもつ無線回線によって無線端末と接続される無線通信
   装置の無線基地局において、前記通信制御装置における複数の接続手段のうちで、 前
   記無線基地局が接続される接続手段に応じて、使用する
   制御チャネルを決定する決定手段を有し、 前記無線基地局が接続される接続手段に応じた制御チャ
   ネルを使用することを特徴とする無線通信装置の無線基
   地局。