JP3042671U - 高さの低い挿入型空気搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （課題）薄い多孔性ゴム袋状のエアマットに空気を供給
し浮上運搬するエアーパレットに於いて、仮置き支持さ
れた搬送物の下に挿入し浮上搬送する用途の上記のエア
ーパレットはその高さ低くするため、従来使用されてき
た背の高い配管継ぎ手や曲げ半径の大きいダクトホース
を廃し、エアーパレットを構成するフレーム鋼材を空気
供給管と兼用して高さが低く搬送物の下に挿入容易なエ
アーパレットを提供することを目的とする。 （解決の手段）両端を閉じたフレーム兼用の構造用角型
鋼管８の下面には空気吹き出し孔９があり、エアマット
１を構成する金属製の薄板１１には空気導入孔１０があ
りその間にはパッキン１４が挟まれ外部への空気漏洩を
防いでいる。一方高さ方向のスペースを要するブロアー
２、ダクトホース５及びフランジ継ぎ手６は搬送物１９
の下面挿入範囲を外れた位置に配置し上記構造用角型鋼
管８の上面の空気導入孔１５へ接続しするよう構成され
ている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】 （考案の属する技術分野） 考案は床面から盤木を介して置かれたあるいは仮置き架台の上に置かれた重量物 の下に挿入し浮上させ極少ない力で移動できる、空気浮上搬送装置に関する。

【０００２】 （従来の技術） 従来から、第１図に示すところの薄い多孔性のゴム袋状の空気マット１（以下エ アマットと略す）にブロアー２から空気を供給し浮上させエアーフイルムにより 摩擦係数１／１００以下で搬送する従来のエアーパレット３は、溝や段差が通過 可能なため主として板張りの床面４上等で重量物搬送に用いられてきた。

【０００３】 （考案が解決しようとする課題） 非常に手軽な搬送装置としての上記エアーパレット３も多数の搬送物を１台のエ アーパレットで搬送するため、搬送物を盤木を介して置くあるいは仮置きパレッ トの上に置きその下にエアーパレットを差し込み浮上させて搬送するいわゆる仮 置きシステムとして使用する場合エアーパレット本体の高さが高くなり、従って 仮置き台の高さも高くなってしまうと言う問題があった。

【０００４】 高さ低減が困難であった主な原因は、ブロアー２から空気供給する比較的口径の 大きいダクトホース５の曲率半径が小さくできないこと、そしてダクトホースと エアマット１とを接続するフランジ継ぎ手６が長くなってしまうことが理由であ り高さの低減はできなかった。

【０００５】 （問題を解決するための手段） 考案は前述の目的達成のため、空気供給源からエアマットまでを従来のダクトホ ースやフランジ継ぎ手を廃し高さの低い構造用角型鋼管（以下角パイプと言う） を通じて空気供給すると共にエアーパレットを構成するフレーム構造体として兼 用し、エアマットと角パイプとの間のにはパッキンを挟み込んで空気漏れ防止と するものである。 （考案の実施の形態） 図２は本考案のエアーパレット７の主要断面を示し、両端を閉じたフレーム兼用 の角パイプ８の下面とエアマット１とにはそれぞれ孔９及び１０が開けられてお りその間はパッキン１４で外部への空気漏洩を防止している。かくしてダクトホ ース５及びフランジ継ぎ手６を廃することにより高さの低いエアーパレットが実 現できた。なお空気はブロアー２にから角パイプ８の端部に供給されるがこの部 分は搬送物１９から外れた所にあり挿入の障害にはならない。 図３は本考案のエアーパレットの平面図を示し、４台のブロアー２から発生した 空気はそれぞれ角パイプ８内を通過してそれぞれのエアマット１へ供給される様 子を示している。

【０００６】 （考案の実施例） 図２は本考案のエアーパレット７の主要断面を示し、両端を閉じた角パイプ８の 下面には空気吹き出し孔９がある。エアマット１は空気導入孔１０を有する薄い 金属製の板１１と薄いゴム１２とから構成され、ゴム１２の下面には無数の小孔 １３があいて床面４へ空気を吹き出し可能としている。角パイプの空気吹き出し 孔９と金属板の空気導入孔１０との間にはパッキン１４が挟まれ空気漏れを防い でいる。なおエアマット１は金属板１１に開けられたタップ（図示せず）により 角パイプにボルト（図示せず）で取り付けられている。角パイプ８には搬送物１ ９より外側に空気導入孔１５がありフランジ６及びダクトホース５を介してブロ アー２に接続されている。かくしてブロアーで発生した空気はエアマットの小孔 から床面に噴出され少ない力で移動できる。なお図中の矢印は空気の流れ方向を 示している。

【０００７】 図３は本考案のエアーパレット７の平面図を示し、上記角パイプ８が４本でフレ ームを構成し一端は各々４枚のエアマット１に空気導入され、他端は搬送物１９ の外側まで延びて、ホース５を介してブロアー２に接続される。

【０００８】 図４は本考案のエアーパレット７が盤木受け又は架台上に積載され床面よりわず かのスペース１６でもって置かれた搬送物１９の下面に挿入された状態を示して いる。空気供給されない状態ではエアマット１のゴム１２は収縮して薄く納まっ ており挿入にはエアーパレットに付けられた補助車輪１７で手押し挿入される。

【０００９】 図５は本考案のエアーパレット７の搬送状態を示し、ブロアー２からマット１に 空気供給されたエアマットが膨張して搬送物１９を持ち上げるとともに小孔１３ から吹き出す空気によってエアーフイルムを生成して少ない力で搬送している。 この時エアマット１の膨張代１８が大きいので上記の補助車輪１７は床面から離 れエアーパレット１の自由な移動を阻害しない。

【００１０】 （本考案の効果） 本考案の実施により重量物を仮置き運搬するエアーパレットにおいて、その仮置 きの高さを大きく低下させることが可能となり、かつエアーパレットを構成する フレームも軽量化・簡素化が可能となった。しかも供給配管が従来のホースに比 べて容積が増加したため一種のアキュームレーターの作用が生じ浮上安定性も向 上すると言う思わぬ効果も生じた。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来のエアーパレット

【図２】本考案のエアーパレット側断面図

【図３】本考案のエアーパレット平面図

【図４】本考案のエアーパレットの挿入時

【図５】本考案のエアーパレットの浮上・搬送時

【符号の説明】

１ 多孔性ゴム袋状空気マット ２ ブロアー ３ 従来のエアーパレット ４ 床面 ５ ダクトホース ６ フランジ継ぎ手 ７ 本考案のエアーパレット ８ 構造用角型鋼管 ９ 空気吹き出し孔 １０ 空気導入孔 １１ 金属製の薄板 １２ 薄いゴム １３ 小孔 １４ パッキン １５ 空気導入孔 １６ 床面とのスペース １７ 補助車輪 １８ 膨張代 １９ 搬送物

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】薄い多孔性のゴム袋状のエアマットに空気
   を供給し浮上搬送する装置においてその高さを最小とす
   るため、上記エアマットと、両端を閉じ空気導入と吹き
   出しとの２個の穴を有する構造用角型鋼管製のフレーム
   と、上記エアマットの空気導入孔と上記構造用角型鋼管
   の空気吹き出し孔との間に挟まれたパッキンと、上記構
   造用角型鋼管の空気導入孔に接続した空気供給装置とか
   ら構成される高さの低い挿入型空気搬送装置