JP3042292U - フィルタ付きコーヒーパッケージ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持枠を単純な操作で立体的に展開して容器
上に取付け、濾紙袋に湯を注ぐだけで、新鮮なコーヒー
を抽出できるコーヒーパッケージを提供する。 【解決手段】 コーヒー粉３と、これからコーヒーを抽
出するためのフィルタ組立体２と、これらを一体に封入
する包装体とでコーヒーパッケージを構成する。フィル
タ組立体２は、枠体４と、コーヒー粉３入りの濾紙袋７
とから成る。枠体４は、２枚の支持板６を接着部１５で
結合して成り、折線１２，１３で扁平に折たため、立体
的に展開して湯を注ぎ込む開口５を形成し、容器Ｃの上
に掛け止められる。濾紙袋７は、枠体４の開口５の内側
に接着して支持される。枠体４は、翼部１７の係合凹所
１８を容器Ｃの縁に係合させて容器Ｃ上に安定して支持
される。濾紙袋７の開口の縁２１は接着で閉じられ、外
側で枠部１６の内側に接着される。枠部１６を開けば濾
紙袋７の開口の縁２１が開いて注湯できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、一定量のコーヒー粉をその中に収容したフィルタ付きコーヒーパッ ケージに関し、さらに具体的には、一定量の炒られたコーヒー粉と、このコーヒ ー粉を濾過するためのフィルタとの集合組立体を包むフィルタ付きコーヒーパッ ケージに係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、飲料抽出バッグとして、例えば実開平４−１３５６８号の公報に記載さ れたものが知られている。これは、厚紙製の支持枠の内側に、コーヒー粉の入っ た濾紙袋の上縁近くを接着し、支持枠の拡開によって濾紙袋の開口を広げること ができるようにし、また支持枠の両端部を濾紙袋の両側に延出させて腕部を構成 し、この腕部を容器の上縁に掛けて濾紙袋を容器の開口部に保持した状態で、濾 紙袋内のコーヒー粉に湯を注ぐことができるようにしたものである。

【０００３】 この飲料抽出バッグは、腕部が板状であるから、容器に対する支持が不安定に なり、注湯中に転倒しやすく、また支持枠の拡開状態を維持しにくいので、抽出 操作を円滑に行うことができない。さらに、扁平に折りたたんだ状態で、腕部が 大きく濾紙袋の両側へ延出するので、これを袋で包装する場合に、濾紙袋の寸法 に対して包装袋の寸法が著しく大きくなって不経済である等の問題点がある。

【０００４】 また、コーヒーの包装体として、特公昭６３−５２８８８号の公報に記載され たものが知られている。これは、濾過器に、予め一定量の炒ったコーヒー粉末を 収容した濾紙袋を取り付け、これを一体に包装袋に封入して成るものである。濾 過器は、容器の上に取り付けるための支持板と、コーヒー粉末を収容した濾紙袋 とから成る。支持板は、中央に、湯を注ぎ込むための開口を有し、この開口を挾 んで相対向する両側縁に、容器の上縁に係合させるための支持脚片を有する。濾 紙袋は、開口を囲繞するように支持板の片面に、開口縁を貼着されている。そし て、支持板を２つに折り曲げて、コーヒー粉末入りの濾紙袋を挾み込んだ状態で 包装袋に封入されている。

【０００５】 このコーヒーの包装体においては、コーヒーをいれるときに、支持板を平に開 き、開口を浮きがらせるように支持板を弓成りに曲げて、両側の支持脚片を容器 の上縁に係合させて、濾過器を容器の上に装着する。ところが、この装着操作は 必ずしも容易でなく、誰でもが迷わずに行えるものとは言い難い難点がある。ま た、包装状態において、濾紙袋に対し支持板の端部が両側へ大きく張り出し、包 装袋にむだが生じるという問題点がある。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

従って、本考案は、支持枠を極めて単純な操作で立体的に展開して容器上に取 付け、濾紙袋に湯を注ぐだけで、一定量の新鮮なコーヒーを簡単に抽出すること ができるフィルタ付きコーヒーパッケージを提供することを目的としている。ま た本考案は、支持枠の拡開状態を維持して容器上に安定して濾紙袋を支持するこ とができ、またコンパクトに包装することができるフィルタ付きコーヒーパッケ ージを提供することを課題としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案においては、上記課題を解決するため、一定量のコーヒー粉３と、この コーヒー粉３からコーヒーを抽出するためのフィルタ組立体２と、コーヒー粉３ とフィルタ組立体２とを一体に封入する包装体１とでフィルタ付きコーヒーパッ ケージを構成する。

【０００８】 フィルタ組立体２は、扁平に折たたみでき、立体的に展開して湯を注ぎ込むた めの開口５を形成してコーヒーカップのような容器Ｃの上に掛け止められる枠体 ４と、この枠体４の開口５の内側に支持され、内部に所定量のコーヒー粉３を収 容した濾紙袋７とで構成する。

【０００９】 枠体４は、互いに扁平に折重ねて包装体１内に収容できるように結合された２ 枚の支持板６で構成する。支持板６は、厚紙のような、手で変形できる弾性を有 するほぼ矩形の素材で構成する。

【００１０】 支持板６は、横方向の２つの端辺８，９と、縦方向の２つの端辺１０，１１と 、横方向の中央に位置して縦方向に伸びる中央折線１２と、この中央折線１２と 縦方向の端辺１０，１１との間に位置して縦方向に伸びる２つの側部折線１３と 、この側部折線１３に沿って両支持板６間を結合する接着部１５とを有する。そ して、中央折線１２を挾んで２つの側部折線１３の間に、開口５を包囲する枠部 １６を形成し、両側部折線１３の外側に、翼部１７を形成する。各翼部１７の一 方の横方向の端辺９には、容器Ｃの開口縁に係合するための係合凹所１８が形成 される。

【００１１】 濾紙袋７は、１枚の濾紙を２つ折にし、結果生じた２つの部分を重なった両側 端縁２０に沿って接着することにより扁平に形成され、一端において開口する。 この開口の縁２１が、外側において２つの支持板６の枠部１６の内側に、枠部１ ６を中央折線１２で扁平に折重ねた状態で結合され、かつ内側において、枠部１ ６を開いたときに開放可能に互いに結合されている。

【００１２】 枠体４は、一対の中央折線１２で折り曲げることにより、濾紙袋７を挾んで扁 平に折たたまれ、一対の翼部１７が、ほぼ同一平面を成すように広げて枠部１６ に重ねられた状態で、包装体１内に気密に収容される。フィルタ組立体２を容器 Ｃの上に装着するときに、枠部１６を挾んで相対向する両側の翼部１７を摘んで 引き離せば、枠部１６が展開して開口５が形成され、同時に濾紙袋７の開口が開 く。フィルタ組立体２の展開操作は極めて単純で容易であるから、誰でも迷うこ となく簡単に行える。接着部１５で結合された一対の翼部１７間の開き角度を加 減することで、各種の内径の容器Ｃの上縁に係合凹所１８を合致させて、容器Ｃ に対して確実にフィルタ組立体２を保持することができる。

【００１３】 フィルタ組立体２の折たたみ状態において、翼部１７は、枠部１６に重ねられ 、枠部１６の外縁から側方へ張り出さない大きさを持ち、濾紙袋７は、枠部１６ にほぼ全体を被われる大きさを持つ。従って、フィルタ組立体２の折たたみ状態 の大きさを濾紙袋７とほぼ同等の大きさにして包装でき、また衝撃に弱い濾紙袋 ７が枠部１６に保護される。

【００１４】 接着部１５で結合された一対の翼部１７間の開き角度を加減することで、各種 の内径の容器Ｃの上縁に係合凹所１８を合致させて、容器Ｃに対して確実にフィ ルタ組立体２を保持することができる。

【００１５】

【考案の実施の形態】

図面を参照して本考案の実施の形態を説明する。図１は本考案に係るコーヒー パッケージの一部を切り欠いた斜視図、図２は図１におけるII−II断面図、図３ は図１におけるIII−III断面図、図４は本考案に係るフィルタ組立体の折りたた み状態の斜視図、図５は本考案に係るフィルタ組立体の展開状態の斜視図、図６ は本考案に係るフィルタ組立体の分解斜視図、図７は本考案に係る濾紙袋の展開 図、図８は本考案に係る支持板の展開状態の平面図、図９は本考案に係るフィル タ組立体の容器へ適用状態の平面図、図１０は本考案に係るフィルタ組立体をよ り大径の容器に適用した状態の平面図である。

【００１６】 図１ないし図８において、本考案によるフィルタ付きコーヒーパッケージは、 包装体１とフィルタ組立体２とから構成される。包装体１は、所定量のコーヒー 粉３を持ったフィルタ組立体２を熱溶着により封入している。

【００１７】 フィルタ組立体２は、図４ないし図８に良く示すように、扁平に折たたみでき 、立体的に展開して湯を注ぎ込むための四角形の開口５を形成して容器Ｃの上に 掛け止められる枠体４を有する。枠体４は、２枚の支持板６を接着により結合し て成る。支持板６は、図８に示すように、例えば厚紙やプラスチックシートのよ うな所要の固さを持ったシートをほぼ矩形に切り抜いて形成される。濾紙袋７は 、図４に良く示すように、例えば合成繊維の濾紙から成り、２枚の支持板６の間 に接着により支持される。コーヒー粉３は濾紙袋７の中に収容されている。

【００１８】 図８に良く示すように、支持板６は、手で変形できる弾性を有し、ほぼ矩形で 、横方向の２つの端辺８，９と、縦方向の２つの端辺１０，１１とを有する。支 持板６は、横方向の中央に位置して縦方向に伸びる中央折線１２を有し、この折 線１２に対して対称に、夫々端辺１０，１１との間に位置して縦方向に互いに平 行に伸びる一対の折線１３，１４を有する。支持板６は、中央折線１２に沿って ２つに折り曲げられ、さらに側部折線１３，１４に沿って反対方向に折り曲げら れる。折線１３と折線１４との間には接着部１５が形成される。両側の折線１４ ，１４の間には枠部１６が形成される。端辺１０と折線１３との間、端辺１１と 折線１３との間には、夫々翼部１７が形成される。一方の横方向の端辺９上には 、翼部１７内に位置して係合凹所１８が形成される。そして、図６に良く示すよ うに、２枚の支持板６が、接着部１５を互いに突き合わせて、接着剤により、あ るはヒートシールにより接着され、枠体４が構成される。

【００１９】 濾紙袋７は、内部にコーヒー粉３を収容できる扁平な袋状に形成される。図７ に良く示すように、濾紙袋７は、濾紙を切り抜いて形成されたほぼ矩形の１枚の 濾紙片を中央折線１９に沿って２つ折にし、結果生じた２つの部分を重なった両 側端縁２０に沿って接着することにより扁平に形成され、一端において開口する 。この開口は、内部にコーヒー粉３を収容した後で閉じられる。開口の縁２１は 、コーヒー粉３を封入するために接着剤により、あるはヒートシールにより互い に接着され、また枠体４に取り付けるために外側において枠部１６の内側に同様 の方法で接着される。濾紙袋７の開口の外縁２１は、枠部１６を中央折線１２で 扁平に折重ねた状態で枠部１６の内側に接着される。開口の縁２１の互いの接着 は、それらと枠部１６との接着より結合力が小さく設定され、従って、枠部１６ を開いたときに開口の縁２１の互いの接着が解かれて濾紙袋７に開口が形成され るようになっている。濾紙袋７は、枠部１６にほぼ全体を被われる大きさに形成 されている。もちろん、濾紙袋７は、他の方法で製作することができる。

【００２０】 しかして、フィルタ組立体２は、枠体４の枠部１６の内側に、コーヒー粉３を 封入した濾紙袋７を接着により取付けて組み立てられ、各一対の翼部１７をほぼ 同一平面を成すように広げて枠部１６に重ね、扁平なほぼ四角形状にして包装体 １内に気密に封入される。コーヒー粉３の鮮度を保持するため、包装体１内を真 空にし、あるは不活性ガスを封入することができる。翼部１７は、枠部１６の上 に重ねられた状態で枠部１６の外縁から側方へ張り出さない大きさに形成される 。

【００２１】 この実施形態のフィルタ付きコーヒーパッケージを用いてコーヒーを抽出する 場合には、包装体１を開いてフィルタ組立体２を取り出し、対向する翼部１７を 両側から指で摘んで引き離せば、枠部１６がアコーディオン式に四角形状に展開 し、その内側に開口５が形成されると同時に、濾紙袋７の開口縁２１の接着が破 れて濾紙袋４にも開口が形成される。折線１２による折り曲げ角度又は翼部１７ ，１７の開き角度を調整して係合凹所１８の位置を容器Ｃの上縁に合わせ、これ に係合させる。図９、図１０に示すように、枠体４及び翼部１７の展開角度を変 更することにより、各種内径の容器に容易に対応させることができる。フィルタ 組立体２は、濾紙袋７の開口を開いた状態で、容器Ｃ上に確実に保持されるから 注湯時に転倒する危険はない。

【００２２】

【考案の効果】

以上のように、本考案においては、フィルタ組立体２の展開操作が極めて単純 で容易であり、誰でも迷うことなく簡単に行える。折線１２による折り曲げ角度 又は、一対の翼部１７間の開き角度を加減することで、各種の内径の容器Ｃの上 縁に係合凹所１８を合致させて、容器Ｃに対して確実にフィルタ組立体２を保持 することができる。フィルタ組立体２の折たたみ状態の大きさを濾紙袋７とほぼ 同等の大きさにしてコンパクトに包装でき、また衝撃に弱い濾紙袋７が枠部１６ に保護される等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るコーヒーパッケージの一部を切り
欠いた斜視図である。

【図２】図１におけるII−II断面図である。

【図３】図１におけるIII−III断面図である。

【図４】本考案に係るフィルタ組立体の折りたたみ状態
の斜視図である。

【図５】本考案に係るフィルタ組立体の展開状態の斜視
図である。

【図６】本考案に係るフィルタ組立体の分解斜視図であ
る。

【図７】本考案に係る濾紙袋の展開図である。

【図８】本考案に係る支持板の展開状態の平面図であ
る。

【図９】本考案に係るフィルタ組立体の容器へ適用状態
の平面図である。

【図１０】本考案に係るフィルタ組立体をより大径の容
器に適用した状態の平面図である。

【符号の説明】

１ 包装体 ２ フィルタ組立体 ３ コーヒー粉 ４ 枠体 ５ 開口 ６ 支持板 ７ 濾紙袋 ８ 横方向端辺 ９ 横方向端辺 １０ 縦方向端辺 １１ 縦方向端辺 １２ 中央折線 １３ 側部折線 １５ 接着部 １６ 枠部 １７ 翼部 １８ 係合凹所 １９ 中央折線 ２０ 端縁 ２１ 開口縁 Ｃ 容器 １７ 翼部 １７ 翼部 ３ｃ 基端辺 １８ 係合凹所 ４ 濾紙袋 ４ａ 開口 ５ 第１の一対の折目 ６ 第２の一対の折目 １１ 包装袋 Ｃ 容器

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定量のコーヒー粉と、コーヒー粉から
   コーヒーを抽出するためのフィルタ組立体と、コーヒー
   粉とフィルタ組立体とを一体に、内部に気密に封入する
   包装体とから成り、 前記フィルタ組立体は、扁平に折たたみでき、立体的に
   展開して湯を注ぎ込むための開口を形成して容器の上に
   掛け止められる枠体と、この枠体の開口の内側に支持さ
   れ、内部に所定量のコーヒー粉を収容した濾紙袋とを有
   し、 前記枠体は、手で変形できる弾性を有し、ほぼ矩形で、
   互いに扁平に折重ねられて前記包装体内に収容され、使
   用時には両者間に前記開口を形成するために広げられる
   ように重ねて結合された２枚の支持板を有し、 これらの支持板は、横方向の２つの端辺と、縦方向の２
   つの端辺と、横方向の中央に位置して縦方向に伸びる中
   央折線と、この中央折線と縦方向の端辺との間に位置し
   て縦方向に伸びる２つの側部折線と、この側部折線に沿
   って両支持板間を結合し、中央部に前記開口を包囲する
   枠部を形成すると共に、横方向の両端部に各一対の翼部
   を形成する接着部と、翼部の一方の横方向の端辺に形成
   された容器の開口縁に係合するための係合凹所とを具備
   し、 前記濾紙袋は、一端において開口し、この開口の縁が、
   外側において前記２つの支持板の枠部の内側に、枠部を
   前記中央折線で扁平に折重ねた状態で結合され、かつ内
   側において、前記枠部を開いたときに開放可能に互いに
   結合されていることを特徴とするフィルタ付きコーヒー
   パッケージ。
2. 【請求項２】 前記枠体が、前記枠部を前記一対の中央
   折線で折り曲げることにより扁平に折たたまれ、前記一
   対の翼部がほぼ同一平面を成すように広げて枠部に重ね
   られた状態で前記包装体内に気密に収容されることを特
   徴とする請求項１に記載のフィルタ付きコーヒーパッケ
   ージ。
3. 【請求項３】 前記翼部が、前記枠部に重ねられた状態
   で枠部の外縁から側方へ張り出さない大きさを有するこ
   とを特徴とする請求項１に記載のフィルタ付きコーヒー
   パッケージ。
4. 【請求項４】 前記濾紙袋が、前記枠部にほぼ全体を被
   われる状態で前記包装体内に気密に収容されることを特
   徴とする請求項１又は２に記載のフィルタ付きコーヒー
   パッケージ。
5. 【請求項５】 前記濾紙袋の開口の縁がヒートシールさ
   れ、前記枠体を前記一対の中央折線で立体的に展開する
   ときに濾紙袋の開口が開くようになされていることを特
   徴とする請求項１又は２に記載のフィルタ付きコーヒー
   パッケージ。