JP3042242U - 連続的砂濾過器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃水中に含まれた不純物を効果的に除
去することのできる改良された廃水処理のための連続的
砂濾過器を提供する。 【解決手段】 タンク内の上部に第１分離室およびこ
の第１分離室と連設して第２分離室を配設すると共に、
第１分離室には、砂用パイプから吐出される濾過砂およ
び不純物を分離分散させる邪魔板と、垂直な仕切り板に
より相互に分離された浅底室および深底室とを形成し、
この各室の底板にはそれぞれ開孔を形成して第１，第２
排水管と連結し、かつ深底室に連接して底板を傾斜させ
分散された濾過砂を第２分離室に導入する開口を備え、
第２分離室には内部を上，下室に仕切る水平仕切板を設
け、かつ水平仕切板には開孔を形成して第３排水管を連
結して上室に侵入する濾過水上面に浮遊する不純物をタ
ンク外に吐出させると共に、下室の側壁に圧縮空気導入
用の空気孔を形成した管状体を配設し、第１分離室から
落下する濾過砂に圧縮空気を供給できるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は一般的には廃水処理に関するもので、更に具体的に述べると、廃水 処理装置に用いるための設計された連続的砂濾過器に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

廃水処理装置は一般的には、廃水収集タンクと、降水タンクと、廃水から不純 物を分離するための砂濾過器とから構成されている。 図１に示すように、従来型の砂濾過器１は、主に、複数個の支持脚２上に設置 された濾過用タンク３で構成されている。この濾過用タンク３はその底部に向か ってテーパ４がつけられ徐々に先細になっていて、タンク内部には予定量の濾過 用砂５が収容されており、廃水導入管６の先端開口から廃水が濾過用砂５の積層 内に注入されるようになっている。不純物は水の表面に層をなす。不純物を含ん だ濾過用砂５はエアー・コンプレッサによって砂濾過器１の上部に配置された分 離用タンク８の中にポンプで汲み上げられ、不純物と砂とに分離され、不純物は タンク外に吐出される。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上述したこのような従来型の砂濾過器は、不純物、特に水よりも比重の重い不 純物が下方に沈下した廃水から不純物を効果的に取り除くことができないという 設計上の欠陥がある。 従って、この考案の目的は、タンク内に第１，第２分離室を配設し、特に第１ 分離室を浅底室及び深底室に分離し、各室の底板に排水管を連結することで、水 より比重の軽い浮遊物および水より比重の重い不純物を共にタンク外に吐出でき るようにすることで、水中に含まれた不純物を効果的に除去することのできる改 良された連続的砂濾過器を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】 この考案は、縮径された下端部が複数の支持脚によって支持されかつ上端部に 浄化水の排出口を有するタンクと、このタンク内部に収容された濾過砂と、この 濾過砂の積層内に廃水を導入する廃水導入管と、この廃水導入管の廃水吐出口近 傍に設置された緩衝台とを備えると共に、前記濾過砂と廃水からの不純物とを共 に圧縮空気によって砂用パイプを介してタンク内の上部に配設した分離室に搬送 し、不純物のみをタンク外に吐出するようにした連続的砂濾過器において、前記 タンク内の上部に第１分離室およびこの第１分離室と連設して第２分離室を配設 すると共に、前記第１分離室には、前記砂用パイプから吐出される濾過砂および 不純物を分離分散させる邪魔板と、垂直な仕切り板により相互に分離された浅底 室および深底室とを形成し、この各室の底板にはそれぞれ開孔を形成して第１， 第２排水管と連結し、かつ深底室に連接して底板を傾斜させ分散された濾過砂を 第２分離室に導入する開口を備え、前記第２分離室には内部の一部を上，下室に 仕切る水平仕切板および側板を設け、かつ水平仕切板には開孔を形成して第３排 水管を連結して上室に侵入する濾過水上面に浮遊する不純物をタンク外に吐出さ せると共に、下室の側壁に圧縮空気導入用の空気孔を形成した管状体を配設し、 前記第１分離室から落下する濾過砂に圧縮空気を供給できるようにしたものであ る。

【０００５】

【考案を実施する形態】

以下、この考案の一実施形態を説明する。 図２，図３および図４に示すように、この考案の砂濾過器１０は、タンク２０ の下端に取付けた複数個の支持脚１１上に設置されていて、タンク２０の側壁に 形成した入口２１より挿通された廃水導入管３０が内部に配置された構成となっ ている。廃水導入管３０の内側端部の下方には緩衝台３１が配設されている。タ ンク２０は底部端に向かって徐々にテーパがつけられていて、その底部端には砂 用パイプ４０と連通している出口２２が形成されている。タンク２０内には予定 量の濾過用砂Ａを収容している。タンク２０にはその上部に浄化水排出口２３が 形成されている。エアー・コンプレッサ（図示せず）の空気圧力管４１Ａが分岐 した砂用パイプ４０の入口端部４１に連設されており、また、砂用パイプ４０の 下端にも空気圧力管４２Ａが連結されている。不純物の混在した濾過用砂Ａが、 空気圧力管４１Ａおよび４２Ａを介して圧送される圧縮空気によって第１分離室 ５０へ搬送される。

【０００６】 図２に示すように、第１分離室５０には砂用パイプ４０の出口に面している側 壁５１から伸長している濾過砂および不純物を分散分離する邪魔板５２が取付け てある。また、第１分離室５０は垂直仕切板５４１によって仕切られた浅底室５ ４および深底室５５が形成されると共に、仕切板５４１の上端に切り込み５４２ が形成されて、水面に浮遊した不純物のみを収集するようになっている。浅底室 ５４には第１排出管５４３が接続される開孔５３が形成されている。また、深底 室５５にも底面に開孔５７が形成され、第２排出管５５１が連結されている。側 壁５１には底部に、支持ロッド２４が締め付けられた第２分離室６０に連通した 開口５６が形成されており、前記深底室５５に連接した底板５８が開口５６に対 し傾斜している。

【０００７】 第２分離室６０が濾過用砂Ａの上方に設置されており、上方内部の一部に形成 した水平仕切板６２３と上端にきりこみ６２４を有する側板６２５とによって上 ，下室６２１，６２２に分離されると共に、上室６２１では水面上に浮遊する不 純物を収容して、これを第３排水管６３によりタンク外に排出するようになって おり、更に下室６２２には複数個の空気孔６１１のあいた２本の管状体６１が設 置されている。管状体６１は、空気圧縮管６１Ａを介して圧縮空気を導入するた めのものである。

【０００８】 以上のように構成されたこの考案の砂濾過器は、図２および図３に示すように 、廃水が廃水導入管３０を介してタンク２０にある濾過用砂Ａ内へ注入されて、 廃水が濾過用砂Ａによって濾過され、浄化水が、タンク２０の上部に形成した浄 化水排出口２３を介して排出されるようになる。

【０００９】 タンク２０は砂パイプ４０と下端で連通しており、不純物を含んだ濾過用砂Ａ が、空気圧力管４１Ａ，４２Ａから吐出される圧縮空気により第１分離室５０へ 砂用パイプ４０を介して上方に搬送され、第１分離室５０において、重い不純物 と軽い不純物とを分離するために、邪魔板５２によってまき散らかされ、分離分 散される。そして、軽い不純物は、垂直仕切板５４１の切れ込み５４２を介して 浅底室５４内に侵入し、浅底室５４の開孔５３を介して排出管５４３から放出さ れる。一方、重い不純物は深底室５５の開孔５７を介して第２排出管５５１から 放出される。濾過用砂Ａは、第１分離室５０の開口５６を介して第１分離室５０ から第２分離室６０へと移動するようにさせられる。その時、圧縮空気が、空気 圧縮管６１Ａによって管状体６１の空気孔６１１を介して第２分離室６０へ導入 されるので、その結果、圧縮空気によって濾過用砂Ａがまき散らかされることに なる。従って、濾過用砂Ａに付着した不純物は砂Ａから分離されるのである。分 離された不純物は浮遊して上室６２１に収容され、水平仕切板６２３の開孔を通 って第３排水管６３から放出される。

【００１０】 この考案の第１分離室５０には、砂用パイプから濾過用砂の噴き上げ衝撃を軽 減するための邪魔板５２が備えられていて、不純物が第１分離室５０から出て行 くのを防止する。濾過作用行程は更に第２分離室６０においても行われることに なり、この第２分離室６０へ、空気圧縮管６１Ａと結合した管状体６１の空気孔 ６１１を介して、圧縮空気が導入され、濾過用砂が第２分離室６０において再度 まき散らかされて、不純物は濾過用砂から分離されるようになる。

【００１１】 この考案の上述した実施例は、あらゆる観点から単なる例示にすぎず、これに 限定されるものではない。従って、この考案は、その請求の範囲から逸脱しない 限り他の形態で実施され得る。故に、本願考案は請求の範囲によってのみ限定さ れるものである。

【００１２】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案の連続的砂濾過器によれば、続的砂濾過器にお いて、前記タンク内の上部に第１分離室およびこの第１分離室と連設して第２分 離室を配設すると共に、前記第１分離室には、前記砂用パイプから吐出される濾 過砂および不純物を分離分散させる邪魔板と、垂直な仕切り板により相互に分離 された浅底室および深底室とを形成し、この各室の底板にはそれぞれ開孔を形成 して第１，第２排水管と連結し、かつ深底室に連接して底板を傾斜させ分散され た濾過砂を第２分離室に導入する開口を備え、前記第２分離室には内部を上，下 室に仕切る水平仕切板を設け、かつ水平仕切板には開孔を形成して第３排水管を 連結して上室に侵入する濾過水上面に浮遊する不純物をタンク外に吐出させると 共に、下室の側壁に圧縮空気導入用の空気孔を形成した管状体を配設し、前記第 １分離室から落下する濾過砂に圧縮空気を供給できるようにしたので、濾過用砂 パイプによって搬送された濾過砂と不純物とを邪魔板によって分離、分散し、水 よりも比重の軽いものは第１排水管より、また水より比重の重いものは第２排水 管よりそれぞれ排出させることができると共に、第２分離室において、落下する 濾過砂に付着した不純物を管状体から噴出する圧縮空気によって取り除き、分離 して浮遊する不純物を第３排水管で排水できるようにしたので、濾過砂の効率を 向上できると共に、水中に含まれる不純物を効果的に除去できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の砂濾過器の断面概略図。

【図２】この考案の実施の形態を示す砂濾過器の一部切
欠斜視図。

【図３】この考案の実施の形態を示す砂濾過器の断面概
略図。

【図４】この考案の実施の形態を示す砂濾過器の平面概
略図。

【符号の説明】

Ａ 濾過用砂 １１ 支持脚 ２０ タンク ２１ 入口 ２３ 浄化水排出口 ２４ 支持脚 ３０ 廃水導入管 ３１ 緩衝台３１ ４０ 砂用パイプ ４１ 入口端部 ４１Ａ 空気圧力管 ４２Ａ 空気圧力管 ５０ 第１分離室 ５１ 側壁 ５２ 邪魔板 ５３ 開孔 ５４ 浅底室 ５４１ 垂直仕切板 ５４２ 切り込み ５４３ 第１排出管 ５５ 深底室 ５５１ 第２排出管 ５６ 開口 ６ 第２分離室 ６１ 管状体 ６１Ａ 空気圧縮管 ６１１ 空気孔 ６２１ 上室 ６２２ 下室 ６３ 第３排出管

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 縮径された下端部が複数の支持脚によっ
   て支持されかつ上端部に浄化水の排出口を有するタンク
   と、このタンク内部に収容された濾過砂と、この濾過砂
   の積層内に廃水を導入する廃水導入管と、この廃水導入
   管の廃水吐出口近傍に設置された緩衝台とを備えると共
   に、前記濾過砂と廃水からの不純物とを共に圧縮空気に
   よって砂用パイプを介してタンク内の上部に配設した分
   離室に搬送し、不純物のみをタンク外に吐出するように
   した連続的砂濾過器において、 前記タンク内の上部に第１分離室およびこの第１分離室
   と連設して第２分離室を配設すると共に、前記第１分離
   室には、前記砂用パイプから吐出される濾過砂および不
   純物を分離分散させる邪魔板と、垂直な仕切り板により
   相互に分離された浅底室および深底室とを形成し、この
   各室の底板にはそれぞれ開孔を形成して第１，第２排水
   管と連結し、かつ深底室に連接して底板を傾斜させ分散
   された濾過砂を第２分離室に導入する開口を備え、前記
   第２分離室には内部の一部を上，下室に仕切る水平仕切
   板および側板を設け、かつ水平仕切板には開孔を形成し
   て第３排水管を連結して上室に侵入する濾過水上面に浮
   遊する不純物をタンク外に吐出させると共に、下室の側
   壁に圧縮空気導入用の空気孔を形成した管状体を配設
   し、前記第１分離室から落下する濾過砂に圧縮空気を供
   給できるようにしたことを特徴とする連続的砂濾過器。