JP3042196U - 片耳用通信装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 受話器を収容するためのケーシング３と、ケ
ーシング３に結合されてばね負荷されていてどちらかの
耳に装着可能なフック部１とから成っている形式の公知
の片耳用通信装置の欠点を取り除くことである。 【解決手段】 フック部１が左右対称に形成されてい
て、ケーシング３および／またはフック部１が操作エレ
メントを有しており、この操作エレメントの操作によっ
て、フック部１が、もっぱら片手の指だけを使って、ケ
ーシング３から離反する方向に旋回可能であり、ばね作
用によってフック部１が耳介をケーシング３に向けて締
め付けるようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、片耳用通信装置であって、受話器を収容するためのケーシングと、 ケーシングに結合されてばね負荷されていてどちらかの耳に装着可能なフック部 とから成っている形式のものに関する。このような片耳用通信装置は、片耳にお いて使用される限り、以下において、送受話装置としても、単に受話装置として も解される。

【０００２】

【従来の技術】

受話装置または送受話装置の長時間に渡る使用が要求されるような多くの場合 、例えば電話交換局またはテレフォンインフォメーションセンターにおける場合 、航空監視、電話注文または製作分野の組み立て作業などの場合、つまり、聞き ながらかつ話しながらにして両手を使うようなあらゆるところで、片耳用通信装 置が使用される。片耳用通信装置は、両耳用のヘッドフォンおよびヘッドマイク ロフォンに比べ、使用者にわずかな熱的な負荷しか生ぜしめない。さらに、周囲 の音を一緒に聞くことによって、孤立感が避けられる。

【０００３】 このような通信装置の装着は、耳介への挟み付けによって行われる。送受話装 置もこのような形式で保持されてよい。このような受話装置の１つがドイツ連邦 共和国特許出願公開第３６４１６１２号明細書に記載されている。

【０００４】 通信装置の別の形式の装着が、ケーシングと結合された湾曲部材を耳介の周り に取り付けることによって行われる。このような湾曲部材は、例えば環状に閉じ られているか、または下方に開いていてよい。湾曲部材を相応に形成することに よって、通信装置を選択的に右耳および左耳に装着することができる。

【０００５】 耳の様々な形状に基づき、通信装置を耳に単に載せただけ、もしくは引っかけ ただけでは、ルーズな装着しか可能ではない。このようなルーズな装着は、使用 者に「容易に落ちる」ような感覚をしばしば与えることになり、このことは頭の 迅速な動きの際にも実際に起こる。通信装置が頭の動きによって相対的に耳管の 方へ動かされると、音響効果、特に音量の変化が感じられる。このような変化は 、例えば再調整しなければならない場合に、理解を困難にし、あるいは注意力を 散らすことになる。

【０００６】 通信装置の正確な位置決めが、送受話装置を使用する場合に特に重要である。 この場合、受話器を耳に対する正確な位置に位置決めするだけでなく、マイクロ フォンも口に対して正確な位置に位置決めしなければならない。

【０００７】 あらゆる状況下で変わらない装着を実現するために、通信装置を耳に固定する ための多くの手段が提案されている。例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第４ ３２９６３５号明細書には、公知の通信装置をレバーによって耳介に締め付け固 定することが、記載されている。耳介を取り囲む引き出し可能な延長部分も送受 話装置を固定するために提案されている（ドイツ連邦共和国特許出願公開第３８ ３１２０７号明細書、参照）。

【０００８】 ばね作用を伴った締め付け装置も公知である。例えば米国特許第４９３２０５ ２号明細書には、受話器を耳管と向かい合わせて固定するために、可動部分を上 側から耳介の裏側に位置決めすることが提案されている。別の可能性として、ば ね作用を伴ってケーシングに取り付けられた保持湾曲部分を、通信装置が耳に確 実に位置決めされるように形成するものがある（ヨーロッパ特許第４２３２０２ Ｂ１号明細書および米国特許第５２１０７９２号明細書、参照）。

【０００９】 しかしながら、このような全ての構成においては、容易な操作に対する配慮が なされておらず、ちょうどばね作用を伴う部分において、通信装置を耳に対する 正確な位置に取り付けすることがしばしば容易ではない。この場合は、両手を使 用して、ばね作用を有する締め付け装置を開いたまま保持して、耳に対する正確 な位置をみつけることが必要である。この場合、長い髪はしばしば困難を生ぜし め、従って特に女性の使用者にとっては通信装置を正確に取り付けることが困難 である。

【００１０】

【考案が解決しようとする課題】

本考案の課題は、公知の片耳用通信装置の欠点を取り除くことである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

この課題を解決するために本考案の構成では、フック部が左右対称に形成され ていて、ケーシングおよび／またはフック部が操作エレメントを有しており、こ の操作エレメントの操作によって、フック部が、もっぱら片手の指だけを使って 、ケーシングから離反する方向に旋回可能であり、ばね作用によってフック部が 耳介をケーシングに向けて締め付けるようにした。

【００１２】

【考案の効果】

本考案に基づき可動部分は、操作エレメントが人間工学の必要条件に応じて形 成されるように構成され、従って使用者が通信装置をもっぱら片手の指だけで容 易に耳に対する正確な位置に取り付けることができる。適当な操作エレメントを 設けてある場合、片手で、締め付け装置が開放され、耳に対する正確な位置がみ つけられる。

【００１３】 どちらの耳にも通信装置を使用できるように、フック部が左右対称に形成され ている。このため必然的に、操作エレメントも左および右の手の指で操作可能に 形成されねばならない。

【００１４】 通信装置が片耳用の送受話装置である場合、マイクロフォンアームが可動に、 例えば旋回可能にケーシングに取り付けられており、従って使用者の口に対する 、マイクロフォンの最適な位置が常に調節可能である。

【００１５】 耳に締め付け固定すべき通信装置の構成に応じて、人間工学的な構造が本考案 に基づき種々に実施される。例えば指掛けは、指に最適な位置を生ぜしめ、正確 な運動経過を可能にする。指のために規定された位置にある突起部による装置部 分も、指と突起部部分との間に高い摩擦力が生じるように構成されている。従っ て、人間工学的に有利な位置決めおよび最適な運動経過が得られる。

【００１６】 もちろん前述の構成の組み合わせも可能である。この際、締め付け自体をどの ように実現するかは重要ではない。

【００１７】

【考案の実施の形態】

次に図面につき本考案の実施の形態を説明する。

【００１８】 図１は、本考案の実施例を示している。ケーシング３には、フック部１が軸２ によって可動に取り付けられている。フック部１とケーシング３とのばね作用を 伴った結合が圧縮ばね４を介して行われる。受話器がケーシング３内に固定され ていて、この受話器はリード線５を介して接続されている。マイクロフォン７の 設けられたマイクロフォンアーム６が旋回可能にケーシング３に支承されている 。フック部１には、指掛け９の形の操作エレメントが形成されている。

【００１９】 図３は、フック部１の左右対称の実施例を示している。

【００２０】 図２は、ケーシング３における指掛け８の形の操作エレメントを示している。

【００２１】 図４は、フック部材１における突起部１０の形の操作エレメントの構成を示し ている。ケーシング３には、突起部１１の形の操作エレメントが形成されている 。

【００２２】 図５は、マイクロフォンアーム６を旋回した位置で示している。この旋回した 位置は、片耳用送受話装置の右耳への装着時の、マイクロフォンアーム６のおお よその使用位置に相当する。

【図面の簡単な説明】

【図１】圧力ばねを介するクランプ装置を備えた片耳用
通信装置である。

【図２】ケーシングに設けられた指掛けである。

【図３】左右対称なフック部である。

【図４】フック部に設けられた突起部である。

【図５】ケーシングに設けられた突起部である。

【符号の説明】

１ フック部、 ２ 軸、 ３ ケーシング、 ４ 圧
縮ばね、 ５ リード線、 ６ マイクロフォンアー
ム、 ７ マイクロフォン、 ８，９ 指掛け、１０，
１１ 突起部

フロントページの続き (72)考案者 ホルスト リヒター オーストリア国 ヴィーン ミッターシュ タイク ４−４−30

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 片耳用通信装置であって、受話器を収容
   するためのケーシングと、ケーシングに結合されてばね
   負荷されていてどちらかの耳に装着可能なフック部とか
   ら成っている形式のものにおいて、 フック部（１）が左右対称に形成されていて、ケーシン
   グ（３）および／またはフック部（１）が操作エレメン
   トを有しており、この操作エレメントの操作によって、
   フック部（１）が、もっぱら片手の指だけを使って、ケ
   ーシング（３）から離反する方向に旋回可能であり、ば
   ね作用によってフック部（１）が耳介をケーシング
   （３）に向けて締め付ける、片耳用通信装置。
2. 【請求項２】 操作エレメントとしてケーシング（３）
   および／またはフック部（１）に指掛け（８，９）が形
   成されている（図１，２参照）、請求項１記載の通信装
   置。
3. 【請求項３】 操作エレメントとしてケーシング（３）
   および／またはフック部（１）に突起部（１０，１１）
   が形成されている（図４，５参照）、請求項１記載の通
   信装置。
4. 【請求項４】 マイクロフォンアーム（６）がケーシン
   グ（３）に旋回可能に取り付けられている、請求項１か
   ら３までのいずれか１項記載の通信装置。