JPH09307983A - イヤホン型送受話器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装着者の口と集音用開口との自由空間を極力
少なくし、音漏れ防止乃至集音効果を図ること。また送
受話器本体が耳から容易に外れないこと。 【解決手段】 耳に外れないように装着することができ
る送受話器本体５と、この送受話器本体５の下端部に一
体的に設けられた音響伝導管６と、前記送受話器本体５
に一体的に取付けられた耳掛け片７と、前記送受話器本
体に固定側取付け端部３ａが取付けられた接続コード３
とから成るイヤホン型送受話器。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はイヤホン型送受話器
に関する。このイヤホン型送受話器は、電話機、無線機
などの通信機器と接続コード並びに差込みプラグを介し
て接続される。

【０００２】

【従来の技術】この種のイヤホン型送受話器は、本願の
発明者が先駆者的存在であり、他社名義で日本国特許庁
で公開されたものがある。例えば従来技術の一例は、特
開平７−３２２３８３号公報に記載されている。

【０００３】この従来の一実施例は、耳に支持させるこ
とができる回動体を有する送受話器本体が、掌に載る杆
状部と、この杆状部の上端部に回動自在に嵌着し、か
つ、耳の外耳道並びに耳甲介に装着される前記回動体と
から成り、前記杆状部の下端部には、マイクロホンを収
納する突起部を形成し、この突起部の集音用開口は耳朶
の近傍部位に位置することを特徴とする。

【０００４】しかしながら、上記構成に於いては、次に
列挙するような欠点があった。 装着者の口と突起部の集音用開口とが離れ、いわゆる
自由空間が著しく存在するために、例えば風がある場合
など外気の環境に音が左右され易い。そのために集音用
開口をやや大きめに形成し、望ましくはこの集音用開口
に埃が入り込まないようにカバーを設ける必要性があっ
た。それでも未だ音漏れ防止乃至集音効果上の解決すべ
き問題点があった。 送受話器本体は、回動体のみで耳に支持或いは保持さ
れているので、耳から外れ易い。したがって、脱落防止
上の解決すべき問題点があった。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の第１の目的
は、装着者の口と集音用開口との自由空間を極力少なく
し、音漏れ防止乃至集音効果上の解決すべき問題点を解
消することである。次に本発明の第２の目的は、送受話
器本体が耳から容易に外れないようにし、脱落防止上の
解決すべき問題点を解消することである。次に本発明の
第３の目的は、個々の装着者の耳の形態に対応して耳掛
け片がフィットすることである。さらに、本発明の第４
の目的は、送受話器本体を左右いずれの耳にでも装着す
ることができることである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のイヤホン型送受
話器は、耳に外れないように装着することができる送受
話器本体５と、この送受話器本体５の下端部に一体的に
設けられた音響伝導管６と、前記送受話器本体５に一体
的に取付けられた耳掛け片７と、前記送受話器本体に固
定側取付け端部３ａが取付けられた接続コード３とから
成る。

【０００７】また本発明のイヤホン型送受話器は、耳に
外れないように装着することができかつ杆状部８Ａを有
する送受話器本体５Ａと、前記杆状部の下端部に一体的
に設けられた音響伝導管６と、前記送受話器本体５Ａに
一体的に取付けられた耳掛け片７Ａと、前記送受話器本
体に固定側取付け端部３ａが取付けられた接続コード３
Ａとから成り、前記送受話器本体５Ａの杆状部８Ａに耳
掛け片７Ａ用の嵌着部３０を設け、耳掛け片７Ａの係合
部３２を該嵌着部３０の一方側から取外し可能にすると
共に、取外した前記耳掛け片７Ａを前記係合部３２を介
して嵌着部３０の他方側に取付け可能にしたことを特徴
とする。

【０００８】上記に於いて、音響伝導管は、送受話器本
体５（５Ａ）の杆状部８（８Ａ）に対し、少なくとも回
転角度調整自在であることを特徴とする。また耳掛け片
７（７Ａ）は、送受話器本体５（５Ａ）の杆状部８（８
Ａ）の一側壁に一体的に取付けられた固定側の基端部２
１（２１Ａ）と、この基端部２１（２１Ａ）に連設しか
つ耳介の外周部に沿うように形状を折曲げ変位させるこ
とができる可撓性棒状装着部２２と、この可撓性棒状装
着部２２の端部に一体的に設けられた掛止部３３とから
構成されていることを特徴とする。

【０００９】

【発明の実施の形態】図面に示す本発明の実施の形態を
第１実施例との関係で説明する。図１乃至図６に於い
て、１は人間の耳２に着脱自在に装着することができる
イヤホン型送受話器である。このイヤホン型送受話器１
は、電話機、無線機などの通信機器と接続コード３並び
に差込みプラグ４を介して接続されて使用される。イヤ
ホン型送受話器１は、送話器（マイクロホン）と受話器
（スピーカー）とを有する送受話器本体５が耳２に装着
した際に耳から容易に外れないので、例えば図示しない
電話機に前記差込みプラグ４を接続した場合には、「手
を使わずに話せる電話の一部」と言うことになる。

【００１０】まず図１は第１実施例のイヤホン型送受話
器１の正面図である。このイヤホン型送受話器１は、送
受話器本体５、接続コード３及び差込みプラグ４の全部
が子供の掌に載せることができる程コンパクト化されて
いる。

【００１１】しかして、イヤホン型送受話器１は、基本
的には、耳２に外れないように装着することができる送
受話器本体５と、この送受話器本体５の下端部に一体的
に設けられたパイプ状の音響伝導管６と、前記送受話器
本体５に一体的に取付けられた耳掛け片７と、送受話器
本体５に固定側取付け端部３ａが取付けられた接続コー
ド３及びこの接続コードの自由端部に設けられた差込み
プラグ４とから成る。以下、本発明の主要部である各構
成部材５、６、７について順番に説明する。

【００１２】まず送受話器本体５は、７ｃｍ程度の長さ
を有する杆状部８と、この杆状部８の上端部に回動自在
に嵌着し、かつ、耳２の外耳道並びに耳甲介に装着され
る回動体９とから成る。

【００１３】前記杆状部８の上端部は角度方向、例えば
９０度に突出し、その外周壁はスリバチ状に形成されて
いる。１０は杆状部８の上端部に形成された開口収納部
で、この開口収納部１０の一部には受話器（スピーカ
ー）１１が固定的に収納されている。前述した回動体９
は杆状部８の上端縁部に周設された環状溝１２を介して
該杆状部８に一体的に設けられ、かつ、耳２の外耳道に
嵌め込まれるキノコ状突起部１３を有する。なお、キノ
コ状突起部１３は筒状に形成され、受話器１１から放出
された音を耳２の中へと案内する。１５は杆状部８の略
中央部に内蔵された送話器（マイクロホン）で、この送
話器１５と前記開口収納部１０は接続コード３用の細長
い貫通孔１６を介して連通している。

【００１４】次にパイプ状の音響伝導管６は、９〜１０
ｃｍ程度の長さを有し、上端部６ａは送受話器本体５の
杆状部８の下端部側に形成された案内長孔１７に差し込
まれている。したがって、音響伝導管６は杆状部８に対
して周方向に回転可能であると共に伸縮可能である。ま
た音響伝導管６は、送受話器本体５の杆状部８が硬質の
合成樹脂材で形成されているのに対し、やや軟質の合成
樹脂材で湾曲状に形成されている。したがって、弾性力
があり、材質自体の弾性力で多少復帰するものの、手で
その形状（曲率）を任意に変位させることができる。さ
らに、音響伝導管６の下端部６ｂには内側（湾曲側）に
集音用開口２０が横孔的に形成されている。

【００１５】次に耳掛け片７は、本実施例では送受話器
本体５の杆状部８の一側壁に一体的に取付けられてい
る。しかして、２１は固定側の基端部で、この基端部２
１には耳介の外周部に沿うように形状を折曲げ変位させ
ることができる可撓性棒状装着部２２が連設している。
２３は可撓性棒状装着部２２の端部に一体的に設けられ
た幅広の掛止部で、この掛止部２３はやや偏平状に形成
されている。

【００１６】次に接続コード３は、図示するように受話
器（スピーカー）１１と送話器（マイクロホン）にそれ
ぞれ適宜に接続され、前述したように差込みプラグ４を
介し、電話機、無線機などの通信機器に接続される。し
たがって、イヤホン型送受話器１が電話機に接続された
場合には、電話機の一部と成る。

【００１７】上記構成に於いて、イヤホン型送受話器１
を左耳に装着する場合の例で説明する。まずイヤホン型
送受話器１の杆状部８を親指と中指で持ちながら回動体
９を耳２の外耳道並びに耳甲介に入れる。この時に個人
差があるので、一旦、イヤホン型送受話器１を耳２から
外し、回動体９を指で所望する角度に回し、また音響伝
導管６の長さ並びに角度を調節する。この場合音響伝導
管６の長さ調整は杆状部８から音響伝導管６を引き出す
又は押し入れることにより成される。また音響伝導管６
の角度調整は、親指、人差し指、薬指等の指で音響伝導
管６を回転させることにより成される。尚、音響伝導管
６の曲率をある程度変えたい場合は、指で適当に折曲げ
る。

【００１８】このように杆状部８を中心とし、回動体９
の角度、音響伝導管６の長さ並びに角度が決まったなら
ば、イヤホン型送受話器１の回動体９を耳２の外耳道並
びに耳甲介に入れ、かつ、耳掛け片７を耳に掛ける。こ
の時、好ましくは耳掛け片７の掛止部２３が耳に十分に
係止されると共に、可撓性棒状（板状も含む）装着部２
２が耳介の外周部にフィットするように人差し指及び薬
指で可撓性棒状装着部２２の形状を折曲げ変位させる。
なお、イヤホン型送受話器１は接続コード３並びに差込
みプラグ４を介し、電話機、無線機などの通信機器に接
続される。

【００１９】

【実施例】まず発明の実施の形態で説明した第１実施例
及びこれから説明する第２実施例に於いて、音響伝導管
６は杆状部８に対してスライド自在に嵌挿されている
が、設計如何によっては音響伝導管６と杆状部８とを一
体に形成しても良い。また回動体９のキノコ状突起部１
３を軟質の合成樹脂により回動体９本体とは別体に形成
し、回動体９本体から取り外し可能にしても良い。

【００２０】なお、第２実施例の説明に当たって、発明
の実施の形態で説明した第１実施例（特定発明）と同一
の部分には同一又は同様の符号を付し、重複する説明を
省略する。

【００２１】図７乃至図１３は第２実施例のイヤホン型
送受話器１Ａである。この第２実施例は、送受話器本体
５Ａの杆状部８Ａに耳掛け片７Ａ用の嵌着部（被係合
部）３０を設け、耳掛け片７Ａを嵌着部３０の一方側か
ら取外し可能にすると共に、取外した前記耳掛け片７Ａ
を嵌着部３０の他方側に取付け可能に構成した点が第１
実施例と異なる。なお、嵌着部３０は複数個設けても良
いが、この実施例では１個の嵌着部３０が左右両用して
いる。

【００２２】すなわち、このイヤホン型送受話器１Ａの
杆状部８Ａの中央部には、角型貫通孔３１を有する左右
両用嵌着部３０がやや膨出状に形成されている。前記角
型貫通孔３１は杆状部８Ａの幅方向に形成されている。
一方、耳掛け片７Ａの基端部２１Ａには、前記角型貫通
孔３１にスライド嵌合する係合部（例えば板状係合片）
３２が突出形成されている。この係合部３２は、望まし
くは板状に形成し、容易に外れないようにすべきであ
る。

【００２３】このように杆状部８Ａに左右両用嵌着部３
０を形成すると、耳掛け片７Ａを左右両用嵌着部３０の
右側から角型貫通孔３１へと差し込むと、イヤホン型送
受話器１Ａを左耳に装着することができる。一方、耳掛
け片７Ａを左右両用嵌着部３０の右側から取外し、反転
した後に今度は耳掛け片７Ａを左右両用嵌着部３０の左
側から角型貫通孔３１へと差し込むと、イヤホン型送受
話器１Ａを右耳に装着することができる。

【００２４】次にこの第２実施例は、イヤホン型送受話
器１Ａの左右両用嵌着部３０の上端部に爪状の係止突片
３３を一体的に形成した点、また接続コード３Ａの杆状
部８Ａに対する固定側取付け端部３ａを前記係止突片３
３の内面に臨ませた点が第１実施例と異なる。

【００２５】このように接続コード３Ａの固定側取付け
端部３ａを前記係止突片３３の内面に臨ませると、例え
ば耳掛け片７Ａを左右両用嵌着部３０の左側に取付けた
場合に接続コード３Ａが常時右側に位置するようにその
固定側取付け端部３ａを指で右側に折曲げ、かつ、係止
部３３に係止させることができる。このように構成する
と、接続コード３Ａの固定側が杆状部８Ａに絡まない。

【００２６】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にあっては次に列挙するような効果がある。 （１）装着者の口と集音用開口との自由空間を極力少な
くし、音漏れ防止乃至集音効果を発揮させることができ
る。特に請求項２記載の発明は、送受話器本体を耳に装
着した状態で、音響伝導管の集音用開口を口元に容易に
位置付けることができる。 （２）激しく動いても、送受話器本体が耳から容易に外
れない。特に請求項３記載の発明は、耳掛け片を個々の
装着者の耳の形態に対応して容易に折り曲げ、フィット
させることができる。 （３）送受話器本体を左右いずれの耳にでも装着するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

図１乃至図６は本発明の実施の形態を第１実施例を用い
て説明する各説明図。図７乃至図１３は本発明の第２実
施例を示す各説明図。

【図１】第１実施例の正面図。

【図２】左側面図。

【図３】分解斜視図。

【図４】図１の４−４線断面図。

【図５】要部の説明図（音響伝導管の長さ調整）。

【図６】使用状態の一例を示す説明図。

【図７】第２実施例の正面図。

【図８】左側面図。

【図９】分解斜視図。

【図１０】図７の１０−１０線断面図。

【図１１】耳掛け片を杆状部の右側に取付ける状態の説
明図。

【図１２】耳掛け片を杆状部の左側に取付ける状態の説
明図。

【図１３】要部の説明図（接続コード３Ａの固定側取付
け端部３ａを係止突片３３に係止させた一例）。

【符号の説明】 １、１Ａ…イヤホン型送受話器、２…耳、３、３Ａ…接
続コード、４…差込みプラグ、５、５Ａ…送受話器本
体、６…音響伝導管、７、７Ａ…耳掛け片、８、８Ａ…
杆状部、９…回動体、１０…開口収納部、１１…受話
器、１５…送話器、１７…案内長孔、２０…集音用開
口、２２…可撓性棒状装着部、２３…掛止部、３０…嵌
着部、３１…角型貫通孔、３２…係合部、３３…係止突
片。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｈ０４Ｍ 1/05 Ｈ０４Ｍ 1/05 Ｃ

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 耳に外れないように装着することができ
   る送受話器本体５と、この送受話器本体５の下端部に一
   体的に設けられた音響伝導管６と、前記送受話器本体５
   に一体的に取付けられた耳掛け片７と、前記送受話器本
   体に固定側取付け端部３ａが取付けられた接続コード３
   とから成るイヤホン型送受話器。
2. 【請求項２】 請求項１に於いて、送受話器本体５は、
   掌に載る杆状部８と、この杆状部８の上端部に回動自在
   に嵌着し、かつ、耳２の外耳道並びに耳甲介に装着され
   る回動体９とから成り、一方、音響伝導管６は湾曲状態
   に形成されたパイプであり、上端部は前記杆状部８に嵌
   挿され、この杆状部に対し、少なくとも回転角度調整自
   在であることを特徴とするイヤホン型送受話器。
3. 【請求項３】 請求項１に於いて、耳掛け片７は、送受
   話器本体５の杆状部８の一側壁に一体的に取付けられた
   固定側の基端部２１と、この基端部２１に連設しかつ耳
   介の外周部に沿うように形状を折曲げ変位させることが
   できる可撓性棒状装着部２２と、この可撓性棒状装着部
   ２２の端部に一体的に設けられた掛止部２３とから構成
   されていることを特徴とするイヤホン型送受話器。
4. 【請求項４】 耳に外れないように装着することができ
   かつ杆状部８Ａを有する送受話器本体５Ａと、前記杆状
   部の下端部に一体的に設けられた音響伝導管６と、前記
   送受話器本体５Ａに一体的に取付けられた耳掛け片７Ａ
   と、前記送受話器本体に固定側取付け端部３ａが取付け
   られた接続コード３Ａとから成り、前記送受話器本体５
   Ａの杆状部８Ａに耳掛け片７Ａ用の嵌着部３０を設け、
   耳掛け片７Ａの係合部３２を該嵌着部３０の一方側から
   取外し可能にすると共に、取外した前記耳掛け片７Ａを
   前記係合部３２を介して嵌着部３０の他方側に取付け可
   能にしたことを特徴とするイヤホン型送受話器。
5. 【請求項５】 請求項４に於いて、嵌着部３０は左右両
   用嵌着部であり、杆状部８Ａの幅方向に形成され貫通孔
   ３１を有することを特徴とするイヤホン型送受話器。
6. 【請求項６】 請求項４に於いて、嵌着部３０の上端部
   に爪状の係止突片３３を一体的に形成すると共に、接続
   コード３Ａの杆状部８Ａに対する固定側取付け端部３ａ
   を前記係止突片３３の内面に臨ませたことを特徴とする
   イヤホン型送受話器。
7. 【請求項７】 請求項４に於いて、送受話器本体５Ａ
   は、掌に載る杆状部８Ａと、この杆状部８Ａの上端部に
   回動自在に嵌着し、かつ、耳２の外耳道並びに耳甲介に
   装着される回動体９とから成り、一方、音響伝導管６は
   湾曲状態に形成されたパイプであり、上端部は前記杆状
   部８Ａに嵌挿され、この杆状部に対し、回転角度調整自
   在であることを特徴とするイヤホン型送受話器。
8. 【請求項８】 請求項４に於いて、音響伝導管６は湾曲
   状態に形成されたパイプであり、上端部は前記杆状部８
   Ａに嵌挿され、この杆状部に対し、長さ調整自在である
   ことを特徴とするイヤホン型送受話器。