JP3041825B2 - 導波路型マトリックス光スイッチ - Google Patents

導波路型マトリックス光スイッチ

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JP3041825B2
JP3041825B2 JP4202425A JP20242592A JP3041825B2 JP 3041825 B2 JP3041825 B2 JP 3041825B2 JP 4202425 A JP4202425 A JP 4202425A JP 20242592 A JP20242592 A JP 20242592A JP 3041825 B2 JP3041825 B2 JP 3041825B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信分野等で用いる
導波路型マトリックス光スイッチに関するものであり、
さらに詳細には、作製誤差に強く消光比の優れた導波路
型マトリックス光スイッチ構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ通信の一層の普及のために
は、光ファイバと受・発光素子の高性能化、低価格化に
加えて、光分岐結合器、光合分波器、光スイッチ等の各
種光回路部品の開発が不可欠な段階にきている。なかで
も、光スイッチは、光ファイバ回線を需要に応じて自在
に切り替えたり、回線故障の際の迂回路の確保のため
に、近い将来、重要な役割を占めると考えられる。
【0003】光スイッチの構成形態としては、従来か
ら、1)バルク型、2)導波路型が提案されている。バ
ルク型は、可動プリズムやレンズ等を構成要素として組
み立てられたもので、波長依存性が少なく、比較的低損
失という利点があるが、しかし、組立調整工程が煩雑で
あり、量産に適さず高価格という欠点があり、大きく普
及するに至っていない。導波路型は、平面基板上の光導
波路を基本としている。そして、フォトリソグラフィや
微細加工技術を利用して、いわゆる集積型の光スイッチ
を一括大量生産しようとするもので、将来型の光スイッ
チ形態とて期待されている。特に、M(整数)本の入力
ポートとN(整数)本の出力ポートを持つ比較的規模の
大きい(M×N)マトリックス光スイッチを現実的に構
成可能な形態は導波路型をおいて他にないと期待されて
いる。
【0004】図7は、本発明の対象とする従来の(M×
N)マトリックス光スイッチの一例としての(4×4)
光スイッチの構成を示す概念図である。この(4×4)
スイッチは見かけ上、4本の入力光導波路1a,1b,
1c,1dと4本の出力光導波路2a,2b,2c,2
dが4×4=16箇所で交差する構成を持ち、16箇所
の交差部には、光スイッチの最小単位としての(2×
2)光スイッチ要素S00、…、S33が配置されてい
る。このようなマトリックス光スイッチ構成は「厳密に
ノンブロッキングなマトリックス光スイッチ」と呼ば
れ、入力光導波路1a,1b,1c,1dに入力する4
チャンネルの信号光の光路を4本の出力光導波路2a,
2b,2c,2dに振り分けることができる。
【0005】従来から様々な材料系の光導波路を用いて
上記のマトリックス光スイッチを構成する試みがなされ
ているが、なかでもシリコン基板上の石英系光導波路の
熱光学効果を活用した熱光学式マトリックス光スイッチ
は、不都合な偏波依存性が無く、光ファイバとの接続性
にも優れていることから実用的なマトリックス光スイッ
チの最有力候補として期待されている。
【0006】図8A及び図8Bは、図7に例示した(4
×4)マトリックス光スイッチ構成概念図に対応してシ
リコン基板上に作製された従来の熱光学式(4×4)マ
トリックス光スイッチの構成図であり、図8Aは全体平
面配置図、図8Bは光スイッチ要素の拡大平面図であ
る。図8A及び図8Bにおいては、4本の入力光導波路
1a,1b,1c,1dを含む8本の光導波路が入力側
導波路束4aを構成し、4本の出力光導波路2a,2
b,2c,2dを含む8本の光導波路が出力側導波路束
4bを構成しているが、図8Aの実配置が図7の構成概
念図とトポロジー的に等価であることが容易に理解され
る。
【0007】これらの導波路束4a−4bは、火炎加水
分解反応堆積法と反応性イオンエッチング技術との公知
の組合せによりシリコン基板3上に形成された石英系単
一モード光導波路列である。16箇所に配置された光ス
イッチ要素S00、…、S33のそれぞれは、図8Bに
示したように、いわゆるマッハツェンダ光干渉計回路型
の(2×2)光スイッチ構成を有している。すなわち、
2本の光導波路71a−71b及び72a−72bの一
部は2箇所で互いに近接し方向性結合器73a及び73
bを構成している。それらの光結合率は信号光波長にお
いて50%になるように設定されている。方向性結合器
73a,73bの間を連結する2本の光導波路71a−
71b及び72a−72bの光路長は、該2本の光導波
路途上に位置する薄膜ヒータからなる熱光学位相シフタ
74a及び74bを動作させない状態で同一(対称)に
なるように設定されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のオフ状態(薄膜
ヒータ無通電)では、信号光は光スイッチ要素を(71
a→72b,72a→71b)経路、すなわちクロス経
路、で通過する。ところが、方向性結合器73a及び7
3bの間の導波路に180度(πラディアン)の光位相
に相当する1/2波長近傍の光路長差が生じるように熱
光学位相シフタ74a,74bの少なくとも一方を作動
(薄膜ヒータに通電)させオン状態とすると、信号光は
光スイッチ要素を(71a→71b,72a→72b)
経路、すなわちバー経路、で通過するように切り替わ
り、(2×2)光スイッチ要素としてのクロス・バー切
り替え動作が達成される。しかし、このような(2×
2)光スイッチ要素を基本単位とする従来の導波路型マ
トリックスには、次のような製作上の大きな問題点があ
った。
【0009】上述した図8Bのマッハツェンダ光干渉計
回路型光スイッチ要素が理想的に動作するためには、構
成要素である方向性結合器73aと73bの結合率が信
号光波長においては正確に50%であることが必須条件
であるが、実際の光導波路作製プロセスは多少の誤差を
含み、結合率を正確50%に設定することが困難という
製作上の事情があった。これは、方向性結合器73a,
73bが、極めて構造敏感な光素子であり、光導波路幅
や光導波路間隔、さらには光導波路のコア・クラッド間
の比屈折率差等の僅かのプロセス誤差により結合率が変
動し易いためであった。
【0010】方向性結合器73a,73bの結合率が5
0%からずれた場合には、オフ状態において、信号光は
(71a→72b,72a→71b)経路(クロス経
路)を100%通過せず、(71a→71b,72a→
72b)経路(バー経路)に漏れ出すことになり、この
いわゆる光漏話の存在が導波路型マトリックス光スイッ
チ作製上の大きな問題点となっていた。
【0011】例えば、結合率が50%から大きい方に5
5%程度に、あるいは小さい方に45%程度にずれると
各光スイッチ要素は、オフ状態で(71a→71b,7
2a→72b)経路(バー経路)に信号光強度の1%が
漏れを伴い、図8Aの(4×4)マトリックス光スイッ
チ構成では、最終的に15dB程度の消光比しか得られな
かった。この事情はマトリックス規模が大きくなくほど
深刻になり、例えば(8×8)マトリックス光スイッチ
では最終的に11dB程度の消光比にまで漏話特性が劣化
してしまうという問題があった。
【0012】方向性結合器の結合率設定が実際の光導波
路製造プロセスにおいて、50%±5%程度、場合によ
っては50%±10%程度もの誤差を伴うことは往々で
あり、導波路型マトリックス光スイッチの上述の結合率
敏感性は、歩留り良く光スイッチを製作する上での最大
の障害となっていた。
【0013】本発明は、前記問題点を解決するためにな
されたものであり、本発明の目的は、方向性結合器の結
合率設定誤差に強く消光比の優れた導波路型マトリック
ス光スイッチを提供することにある。
【0014】本発明の前記ならびにその他の目的及び新
規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明ら
かにする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、基板上で互いに交差するM(整数)本の
入力光導波路とN(整数)本の出力光導波路とから成る
マトリックス状導波路と、前記マトリックス状態波路の
M×N個の交差部近傍に形成されたM×N個の光スイッ
チ要素とからなる導波路型マトリックス光スイッチにお
いて、前記各光スイッチ要素を、互いに交差する前記入
力光導波路と出力光導波路にバイパス光導波路を加えた
3本の光導波路を基本として構成し、前記バイパス光導
波路の一部を、前記入力光導波路と2箇所で近接させ2
個の方向性結合器とし、該2個の方向性結合器間の入力
光導波路とバイパス光導波路の少なくとも一方に光位相
シフタを設けて第1のマッハツェンダ型光干渉計回路を
構成し、かつ、前記バイパス光導波路の別の一部を、前
記出力光導波路と2箇所で近接させ2個の方向性結合器
とし、該2個の方向性結合器間の出力光導波路とバイパ
ス光導波路の少なくとも一方に光位相シフタを設けて第
2のマッハツェンダ型光干渉計回路を構成し、第1及び
第2のマッハツェンダ型光干渉計回路を構成する各2個
の方向性結合器間の各2本の光導波路の実効光路長差が
スイッチオフの状態で信号光波長の2分の1にそれぞれ
設定されていることを最も主要な特徴とする。
【0016】前記の一連の光導波路がガラス光導波路で
あり、前記光位相シフタが薄膜ヒータから成る熱光学効
果位相シフタであり、M本の入力光導波路とN本の出力
光導波路とが20度以上の交差角をもって交差している
ことを特徴とする。
【0017】
【作用】前述の手段によれば、光スイッチ要素を構成す
る第1のマッハツェンダ光干渉計回路の2個の方向性結
合器間にオフ状態で2分の1波長の光路長差が設定され
ていることにより、入力光導波路を伝わる信号光は、方
向性結合器の結合率に依らず、入力光導波路に留まった
状態で第1のマッハツェンダ光干渉計回路を通過する。
光スイッチ要素内で入力光導波路と出力光導波路とはク
ロストークを無視できる角度で互い交差しているので、
信号光は、方向性結合器の結合率に依らずクロス経路で
光スイッチ要素を通過することになる。
【0018】仮に、オフ状態で第1のマッハツェンダ光
干渉計回路で入力光導波路からバイパス光導波路への僅
かな漏れ(クロストーク)が生じても、第2のマッハツ
ェンダ光干渉計回路もその2個の方向性結合器間にオフ
状態で2分の1波長の光路長差が設定されているので、
漏れ光は、バイパス光導波路に留まり出力光導波路へ漏
れ出す信号光の割合は極少であり、製造誤差を伴う現実
のマトリックス光スイッチ作製現場でも、オフ状態での
入力光導波路から出力光導波路へのクロストークを極め
て小さいレベルに維持できる。すなわち、本発明のマト
リックス光スイッチは2重のゲート(関門)を持つ光ス
イッチ要素から構成されていると見なすこともできる。
【0019】第1と第2マッハツェンダ光干渉計回路を
構成する光導波路上に設けた光位相シフタを駆動し、前
記の2分の1波長相当の光路長差を打ち消すと、信号光
は入力光導波路からバイパス光導波路へ、さらにバイパ
ス光導波路から出力光導波路へと導かれ、光スイッチ要
素の状態をバー経路へと切り替えることができる。
【0020】本発明においては、方向性結合器の結合率
が50%からずれても、オフ状態で2分の1波長の光路
長差をもつマッハツェンダ光干渉計回路全体としての結
合率は0%に維持されるので、入力光導波路からバイパ
ス光導波路への光結合や、バイパス光導波路から出力光
導波路への光結合は発生し難く、しかも第1と第2のマ
ッハツェンダ光干渉計回路からなる2重の関門で光漏話
が抑制されているので、低クロストークすなわち高消光
比を保証できるのである。
【0021】なお、方向性結合器の結合率が50%から
ずれた場合には、オン状態ですべての信号光をバー経路
に切り替えることができず、クロス経路に信号光が僅か
に残留するが、この残留光は出力側導波路束内の不用の
導波路端へと導かれるので、マトリックス光スイッチと
しての消光比劣化には結びつかない。
【0022】本発明の導波路型マトリックス光スイッチ
は、互いに交差する入力光導波路と出力光導波路にバイ
パス光導波路を加えた3本の光導波路で光スイッチ要素
を構成し、しかも、光スイッチ要素が、オフ状態で2分
の1波長相当の光路長差を有する2個のマッハツェンダ
光干渉計回路を含む点で、従来のマトリックス光スイッ
チとは異なる。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0024】以下の実施例では、光導波路としてシリコ
ン基板上に形成した石英系単一モード光導波路を使用
し、光スイッチ要素として熱光学式マッハツェンダ光干
渉計回路型(2×2)光スイッチを採用したマトリック
ス光スイッチについて説明するが、これは、この組合せ
が、単一モード光ファイバとの接続性に優れ、しかも偏
波依存性の無いマトリックス光スイッチを提供できるた
めであり、本発明は、これらの組合せに限定されるもの
ではない。
【0025】(実施例1)図1A,図1B,図1Cは、
本発明の導波路型マトリックス光スイッチの実施例1と
しての(4×4)マトリックス光スイッチを構成する光
スイッチ要素の構成図であり、図1Aは平面図、図1
B,図1Cはそれぞれ図1Aの線分AA’、BB’に沿
った拡大断面図である。(4×4)マトリックス光スイ
ッチの全体平面図は、図8Aと同一であるので図示を省
略した。
【0026】光スイッチ要素は、シリコン基板21上で
互いに交差する石英系ガラス入力光導波路31a−31
bと石英系ガラス出力光導波路32a−32bに石英系
ガラスバイパス光導波路33a−33bを加えた計3本
の光導波路を基本として構成されている。
【0027】バイパス光導波路33a−33bの一部
は、入力光導波路31a−31bに2箇所で間隔数μm
にまで近接し2個の方向性結合器34a,35aを構成
している(図1A,図1B)。方向性結合器34a,3
5aの結合率は、結合部の導波路間隔や長さの調節によ
り50%を目標に設定されている。ここで、2個の方向
性結合器34a,35aの間における入力光導波路31
a−31bとバイパス光導波路33a−33bの実効光
路長は、バイパス光導波路33a−33b側が信号光の
波長(ここでは1.3μm)の2分の1相当、すなわ
ち、0.65μmだけ大きくなるように設定されてい
る。実効光路長が短い入力光導波路31a−31b側の
クラッド層21b上部には、光位相シフタとしての薄膜
ヒータ36aが設置されている(図1C)。方向性結合
器34aと35aとの間の領域は、光路長差2分の1波
長の第1の弱非対称マッハツェンダ光干渉計回路38a
を構成している。
【0028】同様に、バイパス光導波路33a−33b
の別の一部は、出力光導波路32a−32bに2箇所で
間隔数μmにまで近接し2個の方向性結合器34b,3
5bを構成している。方向性結合器34b,35bの結
合率は、結合部の導波路間隔や長さの調節により、やは
り50%を目標に設定されている。ここで、2個の方向
性結合器34b,35bの間における出力光導波路32
a−32bとバイパス光導波路33a−33bの実効光
路長は、バイパス光導波路33a−33b側が信号光の
波長(ここでは1.3μm)の2分の1相当、すなわ
ち、0.65μmだけ大きくなるように設定されてい
る。実効光路長が短い出力光導波路32a−32b側の
クラッド層21b上部には、光位相シフタとしての薄膜
ヒータ36bが設置されている。方向性結合器34bと
35bとの間の領域は、光路長差2分の1波長の第2の
弱非対称マッハツェンダ光干渉計回路38bを構成して
いる。
【0029】光導波路31a−31bと32a−32b
とは、交差部37においてクロストークを無視できる交
差角度θで交差している。
【0030】薄膜ヒータ36a及び36bに通電しない
オフ状態では、光導波路31a端から入力した信号光
は、方向性結合器34a,35aから成る第1のマッハ
ツェンダ光干渉計回路38aを、見かけ上、光導波路3
1a−31bに留まった状態で通過し、光導波路32a
−32bとの交差部37を越えて、光導波路31b端へ
と出力される。また、光導波路32aから入力した信号
光は、まず光導波路31a−31bとの交差部37を越
えて、方向性結合器34b,35bから成る第2のマッ
ハツェンダ光干渉計回路38bを、見かけ上、光導波路
32a−32bに留まった状態で通過し、結局、光導波
路32b端へと出力される。すなわち、光スイッチ要素
全体としては、マトリックス光スイッチのオフ状態とし
てのクロス経路を実現できることになる。
【0031】ここで強調すべき点は、上記のオフ状態に
おいては、方向性結合器34a,35aや34b,35
bの結合率が理想的な50%値からずれても、クロス経
路が実現できる点である。その理由は、2分の1波長す
なわち位相に換算して180度相当の光路長差を持つ第
1及び第2のマッハツェンダ光干渉計回路においては、
2個の方向性結合器34aと35a、34b,35bと
はそれぞれ逆位相で連結されるので、その結合作用を互
いに打ち消し合い、見かけ上、方向性結合器が存在しな
いように作用するからである。したがって、本発明で
は、交差部37において、2本の光導波路の間に干渉が
発生しない角度θで2本の光導波路31a−31bと3
2a−32bとを交差させさえすれば、方向性結合器3
4a,35aや34b,35bの結合率に依存せずに、
高い消光比のクロス状態を実現することができる。
【0032】さらに、上記のオフ状態では、仮に第1の
マッハツェンダ光干渉計回路38aに、2分の1波長の
光路長差の設定誤差等の原因で、対角ポートへの僅かな
結合が発生し光導波路31a−31bからバイパス光導
波路33a−33bへ信号光が漏れ出しても、第2のマ
ッハツェンダ光干渉計回路38bで対角ポートへの結合
を阻止されるので、漏れ光が光導波路32a−32bへ
紛れ込む余地は殆どない。すなわち、本発明における光
スイッチ要素は2重の関門により、オフ状態すなわちク
ロス状態での、光導波路31a−31bから光導波路3
2a−32bへの光漏話の発生を阻止し、高い消光比を
維持できるのである。
【0033】薄膜ヒータ36aに通電し、その下部の光
導波路31a−31bの屈折率値を熱光学効果により僅
かに増加させ、第1のマッハツェンダ光干渉計回路38
aの実効光路長差が零になるように調節すると、2個の
方向性結合器34a,35aの結合率は相加するように
作用するので、方向性結合器の結合率が仮に理想的な5
0%結合率に設定されていた場合には、第1のマッハツ
ェンダ光干渉計回路38a全体としては見かけ上100
%結合率状態となり、信号光は光干渉計回路を通過する
際に光導波路を入れ替わって通過する。すなわち、光導
波路31a端に入力した信号光は、第1のマッハツェン
ダ光干渉計回路38aを通過する際にバイパス光導波路
33a−33b側へと導かれる。
【0034】上述の薄膜ヒータ36aへの通電に連動し
て、もう一方の薄膜ヒータ36bにも通電し、その下部
の光導波路32a−32bの屈折率を熱光学効果により
僅かに増加させ、第2のマッハツェンダ光干渉計回路3
8bの実効光路長差が零になるように調節すると、2個
の方向性結合器34b,35bの結合率は相加され、方
向性結合器の結合率が理想的な50%に設定されている
場合には、第2のマッハツェンダ光干渉計回路38b全
体としては見かけ上100%結合率状態となり、信号光
は光干渉計回路を通過する際に光導波路を入れ替わって
通過する。よって、第1のマッハツェンダ光干渉計回路
38a側からバイパス光導波路を経由して第2のマッハ
ツェンダ光干渉計回路38bへと導かれてきた信号光
は、光導波路32a−32b側へ移行し、光導波路端3
2bへと出力される。こうして、光スイッチ要素全体と
してはオン状態として必要なバー経路に切り替わる。
【0035】方向性結合器34a,35aの結合率が理
想的な50%値からずれている場合には、光導波路31
a端からの信号光は第1のマッハツェンダ光干渉計回路
38aで100%バイパス経路に切り替わらず、交差部
37を経て光導波路端31bへと漏れ出す信号光成分が
現れるが、この残留信号光は最終的には出力ポート2
a,2b,2c,2d以外(図8A)の不用の出力側導
波路から出射されるので、僅かな損失増を伴うものの、
マトリックス光スイッチとしての消光比劣化には結びつ
かない。
【0036】ここで、再度強調すべき点は、従来のマト
リックス光スイッチの場合、光スイッチ要素を構成する
マッハツェンダ光干渉計回路は、オフ状態で見かけ上1
00%結合の状態にあるのに対し、本発明の光スイッチ
要素を構成するマッハツェンダ光干渉計回路は、光スイ
ッチ要素がオフ状態の際には2分の1波長相当の光路長
差により、見かけ上0%結合状態にあることである。1
00%結合状態に比べて0%結合状態の方が波長依存性
が緩やかであることが知られており、この点からも本発
明は有利である。すなわち、実際の(4×4)マトリッ
クス光スイッチにおいては、信号光は最大7個の光スイ
ッチ要素を経由するが、そのうちの1個のオン状態を除
いて6個はオフ状態にあるので、オフ状態の波長依存性
が小さい本発明の光スイッチ要素の方がマトリックス光
スイッチ全体としての波長依存性を緩和する上で有利な
のである。本発明のマトリックス光スイッチの波長依存
性が小さいことは、本発明のマトリックス光スイッチが
製造誤差に強いことともに密接に関係している。
【0037】次に、この実施例1により具体的な製作手
順について説明する。
【0038】本実施例1の(4×4)マトリックス光ス
イッチは、厚さ1mm、直径8インチのシリコンウエハ上
に作製した。第1の工程は、シリコン基板上に図1Bや
図1Cに示した断面構造を有する石英系ガラス単一モー
ド光導波路をもつ光スイッチ要素を図8Aに示したレイ
アウトで計16個一括形成する工程である。これは、四
塩化シリコンや四塩化ゲルマニュウム等のガラス形成原
料ガスの火炎加水分解反応を利用した石英系ガラス膜の
堆積技術と反応性イオンエッチングによるガラス膜の微
細加工技術との公知の組合せにより行った。作製した光
導波路のコア寸法は6μm×6μmであり、クラッド層
21bとの比屈折率差△は0.75%とした。本実施例
1の(4×4)マトリックス光スイッチは、この石英系
ガラス光導波路を250μmピッチに8本並設した構造
を基本としている。光スイッチ要素は、直線導波路と曲
がり半径4mm前後の曲がり導波路とを基本に構成した。
交差部の交差角度θは30度とした。2個の方向性結合
器の間の実効光路長差は、フォトリソグラフィ工程によ
り信号光波長1.3μmの半分の0.65μmに正確に設
定した。石英系ガラスの屈折率値が1.45程度である
ことを勘案し、実際のマスクパターン上の導波路長差は
0.65μm/1.45=0.45μmに設定した。
【0039】第2の工程は、上記の第1工程でシリコン
ウエハ上に作製した光導波路上の各光スイッチ要素の所
定部分に、光位相シフタとしての薄膜ヒータを設置する
工程である。これは、金属クロムを蒸着源とする真空蒸
着法により、厚さ0.3μm、幅50μm、長さ4mmに
渡ってクロム薄膜を各々の光スイッチ要素上に蒸着する
ことにより行った。4個の方向性結合器34a,35
a,34b,35bと2個の薄膜ヒータ36a,36b
及び交差部37含む光スイッチ要素の全長は、約16mm
とした。
【0040】上記の工程を経てシリコンウエハ上に作製
されたマトリックス光スイッチを10mm×130mmの長
方形状にダイシングソーにより切り出し、シリコン基板
下部には放熱板を設け、また、入出力光導波路には光フ
ァイバアレイを接続し、薄膜ヒータには、給電リードを
接続することにより、目的とするマトリックス光スイッ
チが完成した。給電すべき薄膜ヒータを適宜選択するこ
とにより、(4×4)スイッチ動作が確認された。スイ
ッチ動作に必要な各薄膜ヒータの消電力は0.4ワット
程度であった。各光スイッチ要素が2個の薄膜ヒータを
含み、同時にオン状態として動作する光スイッチ要素の
数は最大4個であるので、全消費電力は最大0.4×2
×4=3.2ワット程度であった。マトリックス光スイ
ッチとしての損失値は、光ファイバ接続損失を含めて3
〜4dBであり、またマトリックス光スイッチ全体として
の消光比は、製造誤差により方向性結合器の結合比が5
0%±10%程度と大きくずれても、25dB程度より優
れていた。
【0041】(実施例2)図2は、本発明のマトリック
ス光スイッチの実施例2としての(8×8)マトリック
ス光スイッチの全体配置図である。図2において、21
はシリコン(Si)基板、22a−22bは8+8=1
6本の石英系ガラス光導波路からなる導波路束であり、
導波路束22a−22bの途上には15箇所の光スイッ
チ群(#1,#2,…,#15)が配置されている。こ
れらのスイッチ群は順次1個,2個,…,7個,8個,
7個,…,2個,1個、の光スイッチ要素を含んでい
る。本配置図で特徴的なことは、光スイッチ群#2と#
3の間、#4と#5の間、#6と#7の間、#7と#8
の間、#8と#9の間、#9と#10の間、#11と#
12の間、#13と#14の間が、それぞれ、90度な
いし180度曲がりを有する導波路束23a,23b,
23c,23d,23e,23f,23g,23hで連
結されている点である。
【0042】換言すれば、曲がり導波路束を適宜用いて
15個の光スイッチ群が限られた基板サイズ上につづら
折りに配置されていることが特徴的である。
【0043】図3は、図2の光スイッチ群(#1,#
2,…,#15)の配置説明図であり、導波路束22a
−22bの途上にどのように光スイッチ要素配置されて
いるかを示したものである。これらのスイッチ群は順次
1個,2個,…,7個,8個,7個,…,2個,1個、
の光スイッチ要素(図4において楕円印で象徴)を含ん
でいる。光スイッチ群#1の左端は8本の入力光導波路
1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1hを含
む導波路束22a−22b入り口に連なっている。光ス
イッチ群#1と#2との間は直結されている、光スイッ
チ群#2と#3との間は曲がり導波路束23aで連結さ
れている、等々であり、最後に光スイッチ群#15の右
端は8本の出力光導波路2a,2b,2c,2d,2
e,2f,2g,2hを含む導波路束22a−22b出
口に導かれているのである。
【0044】図4は、図2、図3を構成する光スイッチ
要素の平面図である。図1Aに示した光スイッチ要素の
場合と同様に、方向性結合器34a,35aから成る第
1のマッハツェンダ光干渉計回路と方向性結合器34
b,35bから成る第2のマッハツェンダ光干渉計回路
等から構成されているが、図1A,図1B,図1Cの場
合と異なり、第1マッハツェンダ光干渉計回路38a領
域では入力光導波路31a−31b側の光路長がバイパ
ス光導波路33a−33b側より2分の1波長相当長く
設定されバイパス光導波路側に薄膜ヒータ36aが設置
され、また、第2のマッハツェンダ光干渉計回路38b
領域では出力光導波路32a−32b側の光路長がバイ
パス光導波路33a−33b側より2分の1波長相当長
く設定されバイパス光導波路側に薄膜ヒータ36bが設
置されている。交差部37の交差角θは、図1Aと同様
に30度とした。図4に示した光スイッチ要素の長さ
は、約20mmとした。
【0045】シリコンウエハ上に作製された(8×8)
マトリックス光スイッチは80mm×80mmの四角状にダ
イシングソーにより切り出し、シリコン基板下部には放
熱板が設け、また、入出力光導波路には光ファイバアレ
イを接続し、薄膜ヒータには給電リードを接続すること
により、目的とするマトリックス光スイッチが完成し
た。給電すべき薄膜ヒーダを適宜選択することにより、
(8×8)スイッチ動作が確認された。スイッチ動作に
必要な各薄膜ヒータの消費電力は0.4ワット程度であ
った。同時にオン状態となる光スイッチ要素の数は最大
8個であるので、全消費電力は最大0.4×2×8=6.
4ワット程度であった。マトリックス光スイッチとして
の損失値は、光ファイバ接続損失を含めて6〜8dB程度
であり、また、マトリックス光スイッチ全体としての消
光比は、製造誤差により方向性結合器の結合比が50%
±10%程度と大きくずれても、20dB程度以上と良好
であった。
【0046】さて、実施例2のマトリックス光スイッチ
の配置では、入力光導波路1hから入力した信号光を出
力光導波路2hから取り出す場合には、信号光は光スイ
ッチ要素を1回しか通過しないのに対し、入力光導波路
1aから入力した信号光を出力光導波路2aから取り出
す場合には15回も光スイッチ要素を通過することにな
り、各光スイッチ要素が一定の通過損失を派生する場合
には、出力信号光レベルが経路によって変動することに
なり、場合によっては不都合が発生する。このような場
合には、下記実施例の改善策をとることができる。
【0047】(実施例3)図5は、本発明の実施例3で
採用した光スイッチ群の構成図である。実施例3は、図
2,図3で説明した第2実施例と基本構造は同一である
が、光スイッチ群に光スイッチ要素Sに加えてダミー光
スイッチ要素SDを配置している点が異なっている。ダ
ミー光スイッチ要素は、図4の光スイッチ要素の方向性
結合器34a,35a,34b,35bの結合率が0%
になるように導波路間隔を数10μm程度に離し、かつ
薄膜ヒータ36a,36bを省略したもので、常にオフ
状態すなわちクロス経路状態を維持するものである。こ
のようなダミー光スイッチ要素を加えるとマトリックス
光スイッチの経路差に起因する光出力レベルの変動が緩
和され、マトリックス光スイッチ全体としての損失値
7.5〜8dBであり、消光比は製造誤差により方向性結
合器の結合比が50%±10%程度もずれても20dB以
上が達成された。
【0048】図6は、つづら折り状に配置された図2の
マトリックス光スイッチに適用可能な光スイッチ要素の
一変形例である。基本的な構成は図4の光スイッチ要素
と同一であるが、図6の光スイッチ要素はその内部に9
0度曲がり部分を含み、例えば図2のコーナー部分23
a,23b等までも有効に利用してマトリックス光スイ
ッチをレイアウトする際に適用できる。このように、本
発明を特徴づける光スイッチ要素はその基本機能を損な
うことなく、基板面積を有効に利用する目的で適宜変形
できる。
【0049】なお、以上の実施例1,2,3では、光ス
イッチ要素を構成する第1及び第2のマッハツェンダ干
渉計回路の短い側の光導波路上にそれぞれ薄膜ヒータ3
6aと36bが設けられていたが、長い光路長を持つ側
にも補足的に薄膜ヒータを設置しておくと、万が一、光
路長差が製造上の事故でずれても対の薄膜ヒータのいず
れか一方に軽く通電することにより補償できるメリット
があることを付記する。
【0050】また、2本の導波路の交差角を30度とし
たが、次にこの交差角の設定について考察する。
【0051】本発明では、光スイッチ要素内で2本の光
導波路はクロストークを無視できる角度で交差する必要
があるが、この適正角度は、導波路間の交差による光ク
ロストークが−30dB以下になる角度と見なしてよい。
用いる光導波路のコアクラッド間比屈折率差によっても
変化するが、一般に交差角が20度程度以上であれば、
2本の光導波路間の光クロストークは、光の直進性によ
り、実用上無視できる。上記実施例で採用した30度交
差角ではクロストークは−35dB程度と小さい。この場
合の交差部の交差損失は0.1dB程度と微小である。一
般に交差部の損失とクロストークは、交差角が90度に
近づくほど改善されるが、交差角を大きくとると曲線部
の占有面積が増え光スイッチ要素のサイズが大きくなる
傾向にあるので、マトリックス光スイッチ所要性能や光
導波路の許容曲げ半径等を勘案して決定することが望ま
しい。
【0052】また、上記実施例では信号光波長が1.3
μmの場合を扱ったが、本発明の構成は、他波長、例え
ば1.55μm波長等にも適用できる。
【0053】これまでに本発明のマトリックス光スイッ
チが方向性結合器の製造誤差に対して有効であることを
説明してきたが、その副次効果として、方向性結合器の
偏波依存性に対しても強いことも指摘しておきたい。
【0054】また、上記の実施例ではシリコン基板上の
石英系ガラス光導波路を基本とするマトリックス光スイ
ッチについて構成、作用等を説明したが、マッハツェン
ダ光干渉計回路型の光スイッチ要素を構成し得る他材
料、例えば、プラスチック光導波路やイオン拡散型ガラ
ス光導波路、さらには電気光学効果を用いた光位相シフ
タを設置したニオブ酸リチウム系光導波路等にも、本発
明を適用できることを付記する。
【0055】以上、本発明を実施例に基づき具体的に説
明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものでは
なく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更し得
ることはいうまでない。
【0056】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、マトリックス光スイッチを構成する光スイッチ要素
を、互いに交差する入力光導波路と出力光導波路にバイ
パス光導波路を加えた3本の光導波路を基本として構成
し、しかも、入力光導波路とバイパス光導波路とで2分
の1光路長差の第1のマッハツェンダ光干渉計回路を構
成し、出力光導波路とバイパス光導波路とでやはり2分
の1光路長差の第2のマッハツェンダ光干渉計回路を構
成することにより、オフ状態では、方向性結合器の結合
率に依らず、信号光は、入力した光導波路に留まった状
態で光スイッチ要素をクロス状態で通過することができ
る。
【0057】さらに、オフ状態で万が一、第1のマッハ
ツェンダ光干渉計回路領域でバイパス光導波路に信号光
が漏れ出しても、第2のマッハツェンダ光干渉計回路の
存在により、出力光導波路への漏れ出しが殆ど阻止され
るので光スイッチ要素は高い消光比を維持できる。した
がって、方向性結合器等の製作精度が大幅に緩和され消
光比の優れたマトリックス光スイッチを容易に提供する
ことができる。
【0058】また、前記光スイッチ要素からなる本発明
マトリックス光スイッチでは、偏波依存性や波長依存性
も緩和される副次的な効果もある。
【0059】本発明のマトリックス光スイッチは、複数
の信号光が行き交う光ファイバ通信網の構築などに多大
の貢献をなすと期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1A】 本発明のマトリックス光スイッチの実施例
1としての(4×4)マトリックス光スイッチを構成す
る平面図、
【図1B】 図1Aにおける線分AA’に沿った拡大断
面図、
【図1C】 図1Aにおける線分BB’に沿った拡大断
面図、
【図2】 本発明のマトリックス光スイッチの実施例2
としての(8×8)マトリックス光スイッチの全体配置
図、
【図3】 図2の実施例2に対応する各光スイッチ群の
構成説明図、
【図4】 図3のマトリックス光スイッチを構成する光
スイッチ要素の構造説明図、
【図5】 本発明の実施例3における光スイッチ群の構
成説明図、
【図6】 本発明のマトリックス光スイッチを構成する
光スイッチ要素の一変形例図、
【図7】 本発明の対象となる従来のマトリックス光ス
イッチの構成概念図、
【図8A】 従来の(4×4)マトリックス光スイッチ
構成例の全体平面図、
【図8B】 従来の(4×4)マトリックス光スイッチ
構成例の光スイッチ要素拡大説明図。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d,1e,1f,1g,1h…入
力光導波路、2a,2b,2c,2d,2e,2f,2
g,2h…出力光導波路、S00,…,S33…光スイ
ッチ要素、3…シリコン基板、4a−4b…光導波路
束、71a,71b、72a,72b…石英系ガラス光
導波路、73a,73b…方向性結合器、74a,74
b…薄膜ヒータ(光位相シフタ)、21…シリコン基
板、21b…石英系ガラスクラッド層、31a−31b
…石英系ガラス入力光導波路、32a−32b…石英系
ガラス出力光導波路、33a−33b…石英系ガラスバ
イパス光導波路、34a,35a,34b,35b…方
向性結合器、36a,36b…薄膜ヒータ(光位相シフ
タ)、37…交差部、38a…第1マッハツェンダ光干
渉計回路、38b…第2マッハツェンダ光干渉計回路、
#1,#2,…,#15…光スイッチ群、22a−22
b…光導波路束、23a,23b,23c,23d,2
3e,23f,23g,23h…90度ないし180度
曲がり導波路束構造、S…光スイッチ要素、SD…ダミ
ー光スイッチ要素。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 勝己 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/29 - 1/313 G02B 6/12 - 6/14

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上で互いに交差するM(整数)本の
    入力光導波路とN(整数)本の出力光導波路とから成る
    マトリックス状導波路と、前記マトリックス状導波路の
    M×N個の交差部近傍に形成されたM×N個の光スイッ
    チ要素とからなる導波路型マトリックス光スイッチにお
    いて、前記各光スイッチ要素を、互いに交差する前記入
    力光導波路と出力光導波路にバイパス光導波路を加えた
    3本の光導波路を基本として構成し、前記バイパス光導
    波路の一部を、前記入力光導波路と2箇所で近接させ2
    個の方向性結合器とし、該2個の方向性結合器間の入力
    光導波路とバイパス光導波路の少なくとも一方に光位相
    シフタを設けて第1のマッハツェンダ型光干渉計回路を
    構成し、かつ、前記バイパス光導波路の別の一部を、前
    記出力光導波路と2箇所で近接させ2個の方向性結合器
    とし、該2個の方向性結合器間の出力光導波路とバイパ
    ス光導波路の少なくとも一方に光位相シフタを設けて第
    2のマッハツェンダ型光干渉計回路を構成し、第1及び
    第2のマッハツェンダ型光干渉計回路を構成する各2個
    の方向性結合器間の各2本の光導波路の実効光路長差が
    スイッチオフの状態で信号光波長の2分の1にそれぞれ
    設定されていることを特徴とする導波路型マトリックス
    光スイッチ。
  2. 【請求項2】 前記の一連の光導波路がガラス光導波路
    であり、前記光位相シフタが薄膜ヒータから成る熱光学
    効果位相シフタであり、M本の入力光導波路とN本の出
    力光導波路とが20度以上の交差角をもって交差してい
    ることを特徴とする請求項1記載の導波路型マトリック
    ス光スイッチ。
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